JP4917562B2 - 水処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、処理水から有機物等の混入物を除去することができる水処理装置に関するものである。
従来から、液体から有機物などの混入物を除去する技術が、様々な分野で用いられている。例えば、廃液処理においては、廃水中の様々な混入物を除去するために、微生物の物質分解能力を利用した技術が用いられている。
例えば、従来から、微生物固定化ゲル担体を用いる廃水処理装置が用いられている(例えば、特許文献1参照)。当該廃水処理装置は、浸漬膜濾過方式を採用した汚泥分離設備と、沈殿槽方式を採用した汚泥分離設備とを併用している。なお、当該廃水処理装置では、上記微生物固定化ゲル担体として、例えばポリビニルアルコール系含水ゲルが用いられている。
また、従来から、異なる機能を有する複数の槽を用いる廃水処理方法が用いられている(例えば、特許文献2参照)。当該廃水処理方法では、担体が流動している曝気槽、第1の活性汚泥槽、第2の活性汚泥槽、沈殿槽の順番で、廃水が様々な処理を受けている。なお、当該廃水処理方法では、上記担体として、例えばポリビニルアルコール架橋ゲル担体が用いられている。
また、従来から、微生物が固定化された担体が投入された廃水処理槽、および当該廃水処理槽から流出する処理水を濾過する膜モジュールを用いる廃水処理装置が用いられている(例えば、特許文献3参照)。なお、当該廃水処理装置では、上記担体としてポリビニルアルコール系含水ゲルが用いられている。
また、従来から、小さな直径を有する気泡(バブル)には様々な作用があることが知られている。現在、このような気泡を様々な分野に利用する試みがなされており、廃水中の様々な混入物を除去するために上記気泡を用いる試みもなされている。
上記気泡は、その直径に応じて、マイクロバブル、マイクロナノバブルおよびナノバブルに分類することができる。具体的には、マイクロバブルは、その発生時において10μm〜数十μmの直径を有する気泡であり、マイクロナノバブルは、その発生時において数百nm〜10μmの直径を有する気泡であり、ナノバブルは、その発生時において数百nm以下の直径を有する気泡である。なお、マイクロバブルは、発生後の収縮運動によって、その一部がマイクロナノバブルに変化することがある。また、マイクロバブルの一部は水中にて収縮して、最後には消滅してしまうマイクロバブルもある。一方、ナノバブルは、長期に渡って液体中に存在することができるという性質を有している。
例えば、従来から、様々なナノバブルの利用方法、およびナノバブルを利用した各種装置が知られている(例えば、特許文献4参照)。より具体的には、特許文献4には、ナノバブルが、浮力の減少、表面積の増加、表面活性の増大、局所高圧場の生成、または静電分極の実現によって、界面活性作用および殺菌作用を示すことが記載されている。更に、特許文献4には、ナノバブルが有する界面活性作用および殺菌作用を用いて、各種対象を洗浄する技術および汚濁水を浄化する技術が記載されている。更に、特許文献4には、ナノバブルを用いて生体の疲労を回復する方法が記載されている。なお、特許文献4では、水を電気分解するとともに、当該水に超音波振動を加えることによって、ナノバブルを作製している。
また、従来から、液体を原料としてナノバブルを作製する方法が知られている(例えば、特許文献5参照)。上記作製方法は、液体中において、1)上記液体の一部を分解ガス化する工程、2)上記液体に超音波を印加する工程、または3)上記液体の一部を分解ガス化する工程および上記液体に超音波を印加する工程、からなるものである。なお、液体の一部を分解ガス化する工程として、電気分解法または光分解法を用いることができることが記載されている。
また、従来から、オゾンガスからなるマイクロバブル(オゾンマイクロバブル)を利用する廃液処理装置が用いられている(例えば、特許文献6参照)。上記廃液処理装置では、オゾン発生装置によって作製されたオゾンガスと廃液とを、加圧ポンプを用いて混合することによって、オゾンガスからなるマイクロバブルを作製している。そして、当該マイクロバブルが廃液中の有機物と反応することによって、廃液中の有機物が酸化分解される。なお、マイクロバブルを利用した洗浄装置も従来から用いられており、当該装置は、機械油等が付着した金属の洗浄、牡蠣の洗浄、または入浴時における人体の洗浄等に利用されている。
特開2007−185598号公報(平成19年7月26日公開) 特開2001−145894号公報(平成13年5月29日公開) 特開平11−42497号公報(平成11年2月16日公開) 特開2004−121962号公報(平成16年4月22日公開) 特開2003−334548号公報(平成15年11月25日公開) 特開2004−321959号公報(平成16年11月18日公開)
しかしながら、上記従来の水処理装置は、効果的に槽内の全液体を充分攪拌することができないという問題点を有している。
例えば、上記従来の水処理装置では、槽内の液体を攪拌する場合には、1)槽内に気体を吐出し、当該気体によって槽内の液体を攪拌する方法、2)槽内の液体を水中攪拌機によって機械的に攪拌する方法、が用いられている。
上記1)に記載の方法では、槽内の液体に対して気体が吐出され、当該気体が槽内を浮上するときに生じる水流によって槽内の液体が攪拌される。しかしながら、当該方法は槽内の液体を攪拌する力が小さいので、効果的に槽内の全液体を充分攪拌することができないという問題点を有している。また、気体を吐出することによって槽内を攪拌する場合には、槽内に繁殖する微生物は好気性微生物となる。つまり、上記1)に記載の方法では槽内の微生物を安定的に繁殖できないので、液体内に存在する多様な混入物を十分には除去することができないという問題点を有している。また、好気性微生物のみで有機性混入物を処理した場合には、余剰の活性汚泥が大量に発生するという問題点を有している。
また、上記2)に記載の方法では、槽内に設けられている担体が水中攪拌機のインペラと接触することになる。したがって、上記2)に記載の方法では、水中攪拌機によって担体が破損するという問題点を有している。また、上記2)に記載の方法では、例えばバブルの作用によって硝酸イオンや硫酸イオンが発生し、その結果、槽内の液体が酸性に変化した場合に、水中攪拌機が腐食するという問題点を有している。また、上記2)に記載の方法は水中攪拌機を用いるので、コストが高いとともに、水中攪拌機のメンテナンスが困難であるという問題点を有している。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、効果的に槽内の全液体を充分攪拌することができる水処理装置を提供することにある。
本願発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、以下の1)〜6)を見出し、本願発明を完成させるに至った。つまり、
1)1つの槽の中に、担体、液中膜、当該液中膜の下部に設けられたバブル含有水の吐出口を設置することにより、担体を合理的に流動させることができる。そして、その結果、液体中に含まれる混入物の処理効率が改善すること、
2)単体が充填された槽内に、マイクロナノバブル含有水またはナノバブル含有水を吐出させて液体を処理すると、マイクロナノバブルまたはナノバブルが担体の表面に付着する。その結果、上記担体の内部に包括されていた微生物も活性化して、有機物などの混入物の処理効率が向上すること、
3)槽内に設置した液中膜の下部に散気管とバブル含有水の吐出口を設置すれば、液中膜の表面が合理的に洗浄できること、
4)マイクロナノバブルまたはナノバブルにより活性化した好気性微生物と嫌気性微生物とを、同時に多量に繁殖させることにより、余剰汚泥の発生を抑えることが可能であること、
5)本願発明に用いる担体は本願特有の構成を有するが故に、少ない撹拌エネルギーで、槽内を流動できること、
6)本願発明の水処理装置であれば、有機フッ素系化合物(PFOS、PFOA)をも合理的に処理することができるとともに、例えば活性炭吸着塔、イオン交換樹脂塔を用いた場合に、これらの寿命を延ばすことができること。
本願発明の水処理装置は、上記課題を解決するために、槽内に導入された液体中に含まれる混入物を除去するための水処理装置であって、前記槽は、前記液体を流動させるための水流を発生させる水流発生領域と、前記液体中に含まれる混入物を除去する除去領域とを有し、前記水流発生領域と前記除去領域とは、当該水流発生領域と前記除去領域との間で少なくとも前記液体が移動可能に接続されており、前記水流発生領域内には、バブル含有水作製手段によって作製されるナノバブル含有水またはマイクロナノバブル含有水を吐出する吐出口と、気体を吐出する散気管とが設けられており、前記除去領域内には、細孔を有するとともに表面に微生物が固定化された、ポリビニルアルコールからなる担体が設けられていることを特徴としている。
上記構成によれば、槽内に水流発生領域と除去領域とが存在する。水流発生領域と除去領域とが別個に設けられることによって、流れの方向が整えられた水流を上記水流発生領域内で形成することができる。そして、上記構成によれば、水流発生領域と前記除去領域とは、少なくとも前記液体が移動可能に接続されているので、流れの方向が整えられた後の水流を上記除去領域内に導入することができるとともに、上記除去領域と上記水流発生領域内との間で、少なくとも液体を循環させることができる。その結果、水流発生領域内および除去領域内の液体および担体を、効果的に攪拌することができる。
具体的には、上記水流発生領域内には、バブル含有水作製手段によって作製されるナノバブル含有水またはマイクロナノバブル含有水を吐出する吐出口が設けられている。換言すれば、バブル含有水作製手段から上記水流発生領域内に直接バブル含有水が吐出されている。つまり、バブル含有水作製手段内においてバブル含有水に対して加えられている圧力を吐出圧として、バブル含有水が水流発生領域内に吐出されている。したがって、バブル含有水は高圧にて水流発生領域内に吐出されるので、当該水流発生領域内に、十分な運動エネルギーを有するとともに流れの方向が整えられた水流を発生させることができる。なお、当該水流は、槽内を嫌気的条件にて攪拌する場合に主として用いることができる。
また、上記水流発生領域内には、気体を吐出する散気管が設けられている。当該散気管から吐出される気体は、水流発生領域内を上昇しながら水流を発生させる。その結果、水流発生領域内に、流れの方向が整えられた水流を発生させることができる。なお、当該水流は、槽内を好気的条件にて攪拌する場合に主として用いることができる。
また、上記除去領域内には、細孔を有するとともに表面に微生物が固定化された、ポリビニルアルコールからなる担体が設けられている。したがって、ナノバブル含有水またはマイクロナノバブル含有水が上記担体と接触する。このとき、上記担体には細孔が設けられているので、担体の表面積を増加させることができる。換言すれば、微生物が生育するための足場を増加させることができる。また、上記担体は、ポリビニルアルコールからなるものである。ポリビニルアルコールは微生物との付着性および接着性が良いので、上記構成によれば、担体の表面上に多くの微生物を固定化することができる。つまり、上記構成によれば、担体表面に、より多くの微生物を、より確実に固定化することができる。
また、上記構成によれば、液体中にはマイクロナノバブルまたはナノバブルが含有されている。当該バブルはサイズが小さいので、上記細孔内に容易に拡散することができる。また、マイクロナノバブルおよびナノバブルは、ポリビニルアルコールからなる担体に吸着しやすい性質を有している。したがって、上記構成によれば、担体表面に吸着したバブルによって、微生物に対して十分な気体(例えば、酸素など)を供給することができる。したがって、上記構成によれば、微生物の増殖活性および物質分解活性を上昇させることができる。
また、上述したように、マイクロナノバブルおよびナノバブルは、ポリビニルアルコールからなる担体に吸着し易い性質を有している。ポリビニルアルコールの比重は約1.025であるので、当該担体に気体が付着することによって、当該担体と気体との複合体の比重は、1に近くなる。つまり、上記複合体は、上記槽の底部に沈降し難い性質を示す。したがって、上記構成によれば、担体を小さな力にて攪拌することができるので、当該担体の表面上に固定化された微生物に対して、良好に気体を供給することができるとともに、処理槽内に導入された処理水を嫌気性にした場合には、微生物の生育環境を容易に嫌気性条件に変更することができる。
また、上記構成によれば、液体中にマイクロナノバブルまたはナノバブルが含まれている。マイクロナノバブルおよびナノバブルはフリーラジカルを発生することができるので、上記構成によれば、フリーラジカルによって、液体中に含有される混入物を酸化分解することができる。
以上のことから、上記構成によれば、液体中に含まれる混入物を効果的に除去することができる。
本願発明の水処理装置では、前記吐出口からは、ナノバブル含有水またはマイクロナノバブル含有水が、3m/秒以上の流速にて吐出されていることが好ましい。
上記構成によれば、十分に高い流速にてナノバブル含有水またはマイクロナノバブル含有水が上記水流発生領域内に吐出されるので、上記水流発生領域内の液体を十分に流動させることができる。このとき、上記水流発生領域と上記除去領域とは接続されているので、水流発生領域内に生じた水流は、上記除去領域内にも流れ込むことができる。その結果、槽内全体を効果的に攪拌することができる。
本願発明の水処理装置では、前記水流発生領域と前記除去領域とは、前記槽内を縦方向に伸びる第1隔壁と、前記第1隔壁に接続されているとともに前記槽内を横方向に伸びる第2隔壁とによって隔てられており、前記第1隔壁と第2隔壁とには、それぞれ、前記除去領域と前記水流発生領域との間で少なくとも液体の移動を可能にする第1開口と第2開口とが設けられていることが好ましい。
上記構成によれば、上記第1隔壁および第2隔壁によって、上記水流発生領域と除去領域とが隔てられている。換言すれば、上記水流発生領域における液体の流路が、上記第1隔壁および第2隔壁によって規定されている。したがって、上記構成によれば、上記水流発生領域において形成される水流を、上記流路によって整えることができる。
また、上記構成によれば、第1開口および第2開口が設けられていることによって、除去領域と水流発生領域との間で少なくとも液体の移動が可能である。その結果、水流発生領域にて形成された水流を除去領域内に導入することができるとともに、除去領域内の液体を水流発生領域内に取り込んで当該液体を用いて水流を形成することができる。つまり、上記構成によれば、槽全体に渡って少なくとも液体を循環させることによって、槽内の液体と担体とを効果的に攪拌することができる。そして、それによって、液体中に含まれる混入物を効果的に除去することができる。
本発明の水処理装置では、前記第2隔壁は、前記第1隔壁の上端に接続されていることが好ましい。
上記構成によれば、槽内を循環する水流の方向を規定することができる。上記第2隔壁は第1隔壁の上端に接続されているので、第1開口の位置は第2開口の位置よりも下(例えば、第1隔壁の下端)になる。このとき、例えば上記散気管から気体を吐出することによって水流を形成すれば、上記気体が槽内を浮上しながら水流が形成されるので、当該水流は水流発生領域内を上(気体の浮上方向)に向かう水流となる。したがって、第1開口よりも上側に存在する第2開口を介して、上記水流が、上記水流発生領域から上記除去領域に導入されることになる。そしてこのとき、上記第1開口を介して、液体が、上記除去領域から上記水流発生領域に導入されることになる。以上のように、上記構成によれば、水流発生領域内にて形成された水流の勢いを弱めることなく、当該水流を除去領域内に導入することができる。
本発明の水処理装置では、前記第2開口は、複数設けられていることが好ましい。
上記構成によれば、複数の第2開口を介して、上記水流発生領域から除去領域内に水流を導入することができるので、より均等に槽内の液体と担体とを混合することができる。
本願発明の水処理装置では、前記担体は、前記槽内を流動可能である粒子状の担体であることが好ましい。
上記構成によれば、上記担体は、槽内を自由に流動することができる。その結果、上記担体と槽内に導入された液体とが均等に混合されるので、上記液体中に含まれる混入物と上記担体の表面に固定化された微生物とが均等に接触することができる。その結果、液体中に含まる混入物を効果的に処理することができる。
本発明の水処理装置では、前記第1開口および前記第2開口の直径は、前記粒子状の担体の直径よりも大きいことが好ましい。
上記構成によれば、上記担体が、上記除去領域から上記水流発生領域に移動することができる。そして、上記水流発生領域に移動した上記担体は、当該水流発生領域内において運動エネルギーを得た後、上記水流発生領域から上記除去領域に移動することができる。したがって、上記構成によれば、槽内全体に上記担体を分布させることができるので、より均等に、上記液体中に含まれる混入物と上記担体の表面に固定化された微生物とを接触させることができる。また、上記担体に対して穏やかな方法にて運動エネルギーを付与することができるので、当該担体によって槽内の液体をより効果的に攪拌することができるとともに、担体の破損を防止することができる。
本発明の水処理装置では、前記水流発生領域内には、液中膜が設けられていることが好ましい。
上記構成によれば、槽内の液体から微生物を除去することができる。そして、微生物が除去された後の液体を、上記槽における処理が終了した後の液体として、上記槽から取り出すことができる。
本発明の水処理装置では、前記液中膜は、平膜型液中膜または中空糸型液中膜であることが好ましい。
上記構成によれば、槽内の微生物の状態、微生物濃度、液体の粘度などを考慮した上で、適切な液中膜を選択することができる。
本発明の水処理装置では、前記液中膜は、ポリ塩化ビニリデンからなることが好ましい。
ポリ塩化ビニリデンは、従来の液中膜の材料である一般の高分子材料と比較して耐久性に優れており、微生物によって分解されることもない。したがって、上記構成によれば、液中膜の耐久性を上げることができる。そして、液中膜を交換することなく、長期に渡って使用することができる。
本発明の水処理装置では、前記液中膜は、0.2μm以下の孔径を有する細孔を備えていることが好ましい。
上記構成によれば、液中膜の濾過精度を上昇させることができる。その結果、液体中に含まれる混入物(浮遊物質など)および微生物などを確実に除去することができる。
本発明の水処理装置では、前記水流発生領域内では、下から順に、前記吐出口、前記散気管および前記液中膜が配置されていることが好ましい。
上記構成によれば、上記散気管から吐出された気体が水流発生領域内を上昇する。つまり、上記気体は、吐出口よりも上に設けられている液中膜に向かって吐出される。その結果、気体の洗浄効果によって、液中膜が詰まることを防止することができる。
本発明の水処理装置では、前記吐出口は、前記散気管および前記液中膜に向かってナノバブル含有水またはマイクロナノバブル含有水を吐出していることが好ましい。
上記構成によれば、上記吐出口から吐出されるバブル含有水は、上記散気管および上記液中膜に向かって吐出されている。その結果、バブル含有水の洗浄効果によって、液中膜が詰まることを防止することができる。また、上記吐出口からバブル含有水を吐出すると同時に上記散気管から気体を吐出すれば、バブル含有水および気体の洗浄効果によって、より確実に液中膜が詰まることを防止することができる。
本発明の水処理装置では、前記槽の横断面の形状が、長さがa(m)である第1辺、および、長さがb(m)である第2辺を有する四角形にて規定されるとともに、前記処理槽の縦方向の深さが、c(m)にて規定され、c:aおよびc:bにて示される比が、共に1:1.0〜1.3であることが好ましい。
上記構成によれば、上記槽内の液体を効果的に流動させることができるので、上記担体が沈殿することを防止することができる。その結果、より効果的に、処理水中に含有される混入物を処理することができる。
本発明の水処理装置では、前記槽の側壁と前記槽の底面との接続部に傾斜が設けられていることが好ましい。
上記構成によれば、上記槽の側壁と上記槽の底面とが直角に接続されているのではなく、上記槽の側壁が上記槽の底面に対して斜めに接続されている。したがって、上記構成によれば、上記接続部における液体および担体の滞留を防止することができるので、槽内において、液体および担体を効果的に攪拌することができる。
本発明の水処理装置では、前記槽には、当該槽内の液体の酸化還元電位を測定するための酸化還元電位計、または当該槽内の液体のpHを測定するためのpH計が設けられており、前記酸化還元電位計または前記pH計によって、前記吐出口から吐出されるナノバブル含有水またはマイクロナノバブル含有水の量、および、前記散気管から吐出される気体の量が調節されていることが好ましい。
上記構成によれば、槽内の液体が処理された程度を測定することができるとともに、当該測定結果に基づいて、槽内の環境を所望の環境に設定することができる。
槽内の液体の処理程度(換言すれば、槽内の液体中に含まれる混入物の除去程度)は、槽内の液体の酸化還元電位またはpHによって確認することもできる。つまり、フリーラジカルによって槽内の液体に含まれる混入物の酸化が進めば、液体のpHが低下する。例えば、液体にアンモニア性窒素が含有されていれば、当該アンモニア性窒素が容易に硝酸性窒素に変換されて、槽内の液体のpHが低下する。また、アンモニア性窒素以外の窒素成分が液体中に含まれている場合も、当該窒素成分が酸化分解されて、最終的には硝酸性窒素に変換される。そして、その結果、槽内の液体のpHが低下する。また、液体中にイオウ成分が含まれていれば、当該イオウ成分が酸化されて硫酸イオンに変換される。そして、その結果、槽内の液体のpHが低下する。
したがって、酸化還元電位計またはpH計によって槽内の液体の処理程度が低いと判断された場合には、吐出口から吐出されるナノバブル含有水またはマイクロナノバブル含有水の量が多くなるように制御されるとともに、散気管から吐出される気体の量が多くなるように制御される。更に具体的には、バブル含有水作製手段に供給される気体および液体の量が多くなるように制御されるとともに、散気管に供給される気体の量が多くなるように制御される。これによって、槽内の環境を所望の環境に設定することができる。
また、上記構成によれば、酸化還元電位計またはpH計の測定結果に基づいて、例えば槽内を好気的条件と嫌気的条件とに交互に変化させることができる。槽内を好気的条件と嫌気的条件とに交互に変化させれば、好気性微生物は嫌気的条件下で死滅するのではなく、活動が弱くなる。逆に嫌気性微生物は好気的条件下で死滅するのではなく、活動が弱くなる。よって、上記構成によれば、好気性微生物と嫌気性微生物との両方を槽内に同時に繁殖させることができるので、処理能力を向上させることができる。なお、上記担体には細孔が空いており、その内部には主として嫌気性微生物が繁殖している。したがって槽内を嫌気的条件に設定すれば、細孔内部に繁殖した嫌気性微生物をより活性化できる。
本発明の水処理装置は、以上のように、槽内に導入された液体中に含まれる混入物を除去するための水処理装置であって、上記槽は、上記液体を流動させるための水流を発生させる水流発生領域と、上記液体中に含まれる混入物を除去する除去領域とを有し、上記水流発生領域と上記除去領域とは、当該水流発生領域と前記除去領域との間で少なくとも上記液体が移動可能に接続されており、上記水流発生領域内には、バブル含有水作製手段によって作製されるナノバブル含有水またはマイクロナノバブル含有水を吐出する吐出口と、気体を吐出する散気管とが設けられており、上記除去領域内には、細孔を有するとともに表面に微生物が固定化された、ポリビニルアルコールからなる担体が設けられているものである。
それゆえ、上記水流発生領域内では方向が整えられた水流が発生するので、当該水流によって槽内の液体および担体を効果的に攪拌することができるという効果を奏する。また、上記担体は比重が1に近いので槽内での流動性に優れている。当該流動性は、ナノバブルまたはマイクロナノバブルが担体の表面に付着することによって、更に上昇する。その結果、小さな攪拌力にて効果的に上記担体を攪拌することができるという効果を奏する。また、攪拌に必要な構成を簡略化できるので、水処理装置のイニシャルコストを低く抑えることができるという効果を奏する。また、上記担体は高含水性であるとともに酸素透過性に優れており、しかも当該担体には細孔が設けられているので、担体上に多くの微生物を固定化することができる。しかも、上記槽内の液体にはマイクロナノバブルまたはナノバブルなどのサイズの小さいバブルが含有されているので、当該バブルは容易に上記細孔内に容易に拡散することができる。その結果、上記担体の表面上に固定化された微生物の量を多くすることができる、換言すれば、担体上に固定化された微生物の増殖を活発にすることができるとともに、当該微生物の物質分解能力を最大限に引き出すことができるという効果を奏する。また、無数の担体に多くの微生物を固定化できるので、微生物処理を安定化することができる。
また、本願発明は、廃水などの処理工程にて発生する余剰汚泥の量を少なくすることができるという効果を奏する。また、上記担体は化学的に架橋された構造によって不溶化しているので、担体自体が生分解を受け難いという効果を奏する。そして、本願発明は上述したような優れた効果を奏するので、廃水などの処理能力を、従来の活性汚泥法の処理能力の2〜3倍にまで高めることができる。
〔実施の形態1〕
図1に、本実施の形態の水処理装置を示す。
本実施の形態の水処理装置では、管23を介して処理すべき液体が槽15内に導入される。上記液体が導入される槽15ないの位置は特に限定されず、後述する除去領域50内に導入されてもよいし、水流発生領域49内に導入されてもよい。
また、上記液体としても特に限定されない。例えば、上記液体としては、有機フッ素化合物含有水、工業用水、工場廃水、生活廃水、工場廃水処理水、地下水、上水、または下水などを用いることができるが、これらに限定されない。更に具体的には、有機物としての生物学的酸素要求量が300ppm以上、化学的酸素要求量が200ppm以上の工場廃水などを、上記液体として用いることができる。本実施の形態の水処理装置であれば、これら液体中に含まれる混入物を除去することができる。
本実施の形態の水処理装置は槽15を備えており、当該槽15の内部は、水流発生領域49と除去領域50とに区分されている。
区分けされる前の槽15の形状としては特に限定されないが、槽15の内部、つまり槽15における液体などの収容部の形状は、立方体または直方体であることが好ましい。このとき、上記槽15の横断面の形状(上記収容部の横断面の形状)が、長さがa(m)である第1辺、および、長さがb(m)である第2辺を有する四角形にて規定されるとともに、前記槽15の縦方向の深さ(上記収容部の縦方向の深さ)が、c(m)にて規定される場合、c:aおよびc:bにて示される比が、共に1:1.0〜1.3であることが更に好ましい。上記構成によれば、槽15内の液体および担体を効果的に攪拌することができる。
また、区分けされる前の槽15の側壁と底面との接続部には、傾斜部27および傾斜部28が設けられていることが好ましい。上記構成によれば、槽15内における液体および担体を効果的に攪拌することができる。上記傾斜部27および傾斜部28は、槽15の側壁が槽15の底面に対して直角ではなく斜めに接続されるように設けられればよく、その具体的な構成は特に限定されない。例えば、傾斜部27および傾斜部28は、槽15の底面中央に向かって傾斜を形成するように設けられることが好ましい。更に具体的には、上記傾斜部27および傾斜部28の各々と、槽15の底面とは45°〜60°の角度を形成するように接続されることが更に好ましい。
本実施の形態の水処理装置では、上述したような形状を有する槽15を水流発生領域49と除去領域50とに区分けされることが好ましい。以下に、槽15の内部を水流発生領域49と除去領域50とに区分けする方法を説明する。
上述したように、槽15の内部は水流発生領域49と除去領域50とに区分されている。上記水流発生領域49が設けられる槽15内の位置は特に限定されないが、例えば槽15の内部が立方体または直方体である場合には、当該立方体または直方体の一面に略並行な面(例えば、後述する第1隔壁33に相当)を境界として、水流発生領域49と除去領域50とが区分けされていることが好ましい。このとき、上記傾斜部28の端部上に上記面が配置されるように、水流発生領域49と除去領域50とが区分けされていることが更に好ましい。なお図1では、本実施の形態の水処理装置の一例として、1つの水流発生領域49を備えた構成を記載しているが、1つの槽15内に設けられる水流発生領域49の数は特に限定されず、複数設けることも可能である。例えば、槽15内に対向するように2つの水流発生領域49を設けることも可能である。なお、この場合には、2つの水流発生領域49は、お互いの一部の領域(例えば、槽15内の液体表面近くに、槽15を覆うように存在する領域)を共有するように設けられることも可能である。上記構成によれば、複数の水流発生領域49によって水流を発生させることができるので、より効果的に槽15内の液体および担体を攪拌することができる。
一方、槽15内の水流発生領域49以外の領域を除去領域50として規定することができるが、除去領域50の規定方法は、これに限定されない。例えば、槽15内における水流発生領域49以外の領域を更に分割して、分割された領域に除去領域50とその他の機能を有する他の領域とを規定することも可能である。
上記水流発生領域49内の容積と上記除去領域50内の容積の比率は特に限定されないが、水流発生領域49内の容積は、除去領域50内の容積と比較して小さいほど好ましい。また、水流発生領域49内の容積は、液中膜などの設置スペースに応じて決定されることが好ましい。上記構成によれば、水流発生領域49内の水流の方向をより厳密に規定することができる。そして、当該水流を槽15内に導入することによって、槽15内の液体および担体をより効果的に攪拌することができる。
上記水流発生領域49および除去領域50を区分する具体的な方法は特に限定されないが、隔壁を設けることによって区分されることが好ましい。例えば、図1に示すように、槽15内を縦方向に伸びる第1隔壁33と槽15内を横方向に伸びる第2隔壁34とによって、水流発生領域49と除去領域50とが区分けされていることが好ましい。
このとき、上記第2隔壁34は、第1隔壁33に対して接続されていることが好ましい。上記構成によれば、水流発生領域49と除去領域50とを、より厳密に区分けすることができる。また、第2隔壁34の第1隔壁33に対する接続箇所は特に限定されないが、上記第2隔壁34は、上記第1隔壁33の上端に接続されていることが好ましい。なお、このときの第1隔壁33の上端の位置は、槽15内に導入されている液体の水面の位置よりも下にあることが好ましい。上記構成によれば、第2隔壁34と液体の水面との間、つまり、槽15内に導入された液体の水面近くにも、槽15を覆うように水流発生領域49を設けることができる。つまり、上記構成によれば、水流発生領域49は、槽15内を縦方向に伸びる領域と、槽15内を横方向に伸びるともに槽15の上部を覆う領域とを含むことになる。その結果、水流発生領域49から除去領域50内全体に対して、主として槽15の上部を覆う領域から、均一に液体を導入することができる。そして、その結果、除去領域15内の液体および担体を効果的に攪拌することができる。
上記第1隔壁33および第2隔壁34の材料は特に限定されないが、例えば、金属(例えば、ステンレスなど)または合成樹脂(例えば、アクリル、プラスチックまたは塩化ビニル)であることが好ましい。上記構成によれば、ナノバブルまたはマイクロナノバブルによって生じるフリーラジカルなどによって上記隔壁が腐食することを防止することができる。また、上記第1隔壁33および第2隔壁34の材料は、アクリルまたは塩化ビニルであることが、より好ましい。上記構成によれば、上記第1隔壁33および第2隔壁34が透明であるので、槽内部の担体の流動状態を確認することができる。
上記第1隔壁33には、水流発生領域49と除去領域50とを接続する第1開口60が設けられているとともに、上記第2隔壁34にも、水流発生領域49と除去領域50とを接続する第2開口61が設けられていることが好ましい。上記構成によれば、水流発生領域49と除去領域50との間で少なくとも液体が移動することを容易にするとともに、槽15内全体で少なくとも液体が循環することを容易にすることができる。
上記第1開口60および第2開口61を設ける方法は特に限定されない。例えば、上記第1隔壁33または第2隔壁34の一部を除去することによって第1開口60または第2開口61を設けることも可能であり、槽15内における第1隔壁33または第2隔壁34の設置位置を調節することによって、例えば第1隔壁33と槽15の底面との間の隙間、または第2隔壁34と槽15の側面との間の隙間として、第1開口60または第2開口61を設けることも可能である。
上記第1開口60の数は特に限定されず、適宜所望の数だけ設けることができる。また、上記第2開口61の数も特に限定されず、適宜所望の数だけ設けることができる。上記第2開口61は、複数設けられることが好ましい。また、複数の第2開口61を設ける場合には、第2開口61は、第2隔壁34上に均一に設けられることが好ましい。また、第2開口61は、第2隔壁34上において、担体が移動する方向に向かって複数の第2開口61が列をなすように配置されることが好ましい。上記構成によれば、水流発生領域49内で形成された水流を、除去領域50内に均等に導入することができる。
上記第1開口60および第2開口61の開口の形は特に限定されないが、後述する担体の粒子径よりも大きい直径を有する円形であることが好ましい。例えば、略4mmの粒子径を有する担体を用いる場合には、第1開口60および第2開口61の形状は10mmの直径を有する円形であることが好ましい。上記構成によれば、第1開口60および第2開口61を介して、液体のみならず担体も槽15内を循環することができる。その結果、槽15内をより効果的に攪拌することができるとともに、液体中に含まれる混入物をより確実に除去することができる。
次いで、除去領域50の更に詳細な構成について説明する。
除去領域50内には水流発生領域49から、主として上記第2開口61を介して少なくとも液体が導入される。なお、当該液体は、ナノバブルまたはマイクロナノバブルを含有するナノバブル含有水またはマイクロナノバブル含有水であるが、これについては後の説明にて明らかになるであろう。
上記除去領域50内には、細孔を有するとともに表面に微生物が固定化された、ポリビニルアルコールからなる担体16が設けられている。そして、除去領域50内では、上記担体16と液体とが接触することによって液体中に含まれる混入物が微生物によって除去されるとともに、ナノバブルまたはマイクロナノバブルによって生じるフリーラジカルによって上記混入物が酸化分解される。
上記担体16の具体的な構成としては、ポリビニルアルコールによって形成されているとともに、当該担体16に対して細孔が形成されているものであればよく、特に限定されない。なお、上記細孔は、担体16中を貫通するように設けられていることが好ましい。
例えば、上記担体16としては、ポバール樹脂を用いることが好ましい。更に具体的には、上記担体16としては、株式会社クラレ製のクラゲール(登録商標)を用いることが好ましい。例えば、上記クラゲールは、直径約4mm、比重1.025の粒子であって、1粒子あたり約10億個の微生物を固定化することができる。したがって、上記構成によれば、担体16の表面上に固定化される微生物の量を多くすることができる。
上記細孔の孔径としては特に限定されず、必要に応じて適宜設定することができる。例えば、上記孔径は、19μm〜21μmであることが好ましい。更に好ましくは、略20μmである。上記構成によれば、上記担体16の表面積を増すことができるとともに、当該細孔中に容易にマイクロナノバブルおよびナノバブルを拡散させることができる。そして、これによって、細孔内部に繁殖している微生物を活性化させることができる。また、ポリビニルアルコールの表面には、ナノバブルおよびマイクロナノバブルが付着しやすい。その結果、担体16の表面に固定化された微生物を、より活性化させることができる。
上記担体16の表面には、微生物が固定化されている。上記微生物としては特に限定されないが、好気性微生物および嫌気性微生物であることが好ましい。更に具体的には、上記微生物としては微小の糸ミミズ類、原生動物、またはバクテリア等であることが好ましいが、これらに限定されない。本実施の形態の水処理装置では、好気性微生物と嫌気性微生物とを1つの槽内で繁殖させることができる。そして、その結果、余剰の活性汚泥の量を少なくすることができる。
上記担体16の形状としては特に限定されず、適宜目的にあった形状であり得る。例えば、上記担体16の形状は、粒子状であることが好ましい。上記構成によれば、担体16は第2槽15内を流動し易いので、上記担体16を容易に攪拌することができる。また、上記構成によれば、担体16の表面積を増加させることができるので、担体16の表面上により多くの微生物を固定化させることができる。
また、上記担体16は、槽15内を流動可能に備えられ得る。換言すれば、上記担体16は除去領域50の表面に固定されることなく、槽15内の液体中を浮遊するように設けられ得る。また、上記担体16は、その一部が槽15内を流動可能に備えられ、担体16の残りが除去領域50内に固定化されて備えられていてもよい。なお、担体16の一部を流動可能とし、残りを固定化する場合には、全担体16の量に対する固定化される担体16の量の比率は特に限定されず、適宜設定することができる。このとき、固定化される担体16の量が多いほど嫌気性微生物の量を増やすことができるので、所望とする好気性微生物と嫌気性微生物との量比を考慮して、全担体16の量に対する固定化される担体16の量の比率を決定すればよい。
また、上記除去領域50内の担体16の量も特に限定されず、適宜設定することができる。なお、本実施の形態の水処理装置では、上記担体16の表面にナノバブルまたはマイクロナノバブルが付着することによって、担体16の流動性を更に高めることができる。そして、その結果、従来の水処理装置と比較して、多量の担体16を用いることができる。具体的には、担体16の量は、除去領域50の体積の10%〜20%であることが好ましい。
本実施の形態の水処理装置では、除去領域50内の液体を用いてバブル含有水(ナノバブル含有水またはマイクロナノバブル含有水)を作製し、当該バブル含有水が、水流発生領域49内に吐出されている。そして、ナノバブル含有水またはマイクロナノバブル含有水に含まれる全空気量は僅かであるため、水流発生領域49内に吐出されるバブル含有水が、水流発生領域49内に嫌気的に水流を発生させる駆動力の1つとなっている。以下に、主としてバブル含有水を作製するための構成について説明する。
除去領域51内には吸入口24が設けられており、当該吸入口24から、ナノバブル発生部51および中空糸型液中膜1へと、除去領域50内の液体が供給されている。そして、ナノバブル発生部51へと供給された液体は、ナノバブル含有水を作製するための材料として用いられ、中空糸型液中膜1へと供給された液体は、中空糸型液中膜1を洗浄するために用いられる。中空糸型液中膜1へと供給された液体については、後で説明する。
吸入口24の設置位置は除去領域50内であればよく、特に限定されない。例えば、吸入口24は除去領域50の底部に設けられることが好ましい。このとき、吸入口24の入り口にフィルター35を設けることが好ましい。なお、フィルター35の濾過精度は、担体16を通過させない程度であればよい。例えば、担体16が直径4mmの粒子状の形状を有する場合には、フィルター35は3mm角の網状構造を有するステンレス製のフィルターであり得るが、これに限定されない。上記構成によれば、ナノバブル発生部51内に担体16が混入することを防止することができるので、より多くのバブル含有水を作製することができる。
吸入口24内に取り込まれた液体は、管46を介してナノバブル発生部51に供給される。そして、当該液体を材料の1つとして用い、ナノバブル含有水が作製される。
上記ナノバブル発生部51は、第1気体せん断部3を有する気液混合循環ポンプ2、第2気体せん断部4、第3気体せん断部6(吐出口)、および電動ニードルバルブ9を含んでいる。そして、上記第3気体せん断部6が水流発生領域49内に設けられており、当該第3気体せん断部6から水流発生領域49内に直接ナノバブル含有水が吐出されている。
まず、管8を介して気体(例えば、空気または酸素など)が第1気体せん断部3中に供給されるとともに、管46を介して、除去領域50内の液体が第1気体せん断部3中に供給される。なお、第1気体せん断部3に供給される気体の量は、電動ニードルバルブ9によって調節することができる。第1気体せん断部3中の気体と液体とは、気液混合循環ポンプ2によって混合・せん断され、その結果、上記気体からなるマイクロバブルが形成される。
上記気液混合循環ポンプ2は高揚程のポンプであればよく、適宜公知のポンプを用いることができる。具体的には、上記気液混合循環ポンプ2は、揚程40m以上の高揚程のポンプ、換言すれば4kg/cm以上の圧力で気液混合物を押し出すことができるポンプであることが好ましい。上記構成によれば、多量のマイクロバブルを作製することができる。さらに、気液混合循環ポンプ2は、2ポールを有するポンプであることが好ましい。ポンプには、2ポールを有するポンプと4ポールを有するポンプとが存在し、2ポールを有するポンプの方が、4ポールを有するポンプと比較してトルクが安定している。したがって、より安定に多量のマイクロバブルを作製することができる。
第1気体せん断部3の形状は特に限定されないが、当該第1気体せん断部3中にて回転せん断流を効率よく発生させるためにも、円筒形の流路を有するものであることが好ましい。なお、当該流路中でバルブが発生するとともに、上記バブル含有水が通過する。
第1気体せん断部3中の気体および液体には気液混合循環ポンプ2によって圧力がかけられ、その結果、第1気体せん断部3中に、液体および気体の混相旋回流が発生する。更に詳細には、気液混合循環ポンプ2にはインペラと呼ばれる羽根が備えられており、当該羽根を高速回転させることによって、混相旋回流が形成される。上記第1気体せん断部3の中心部には、上記混相旋回流が高速にて旋回する結果生じる気体空洞部が形成される。そして、気液混合循環ポンプ2によって更に気体空洞部に圧力を加えることによって、気体空洞部は竜巻状の細長い形状になる。その結果、より高速で旋回する回転せん断流を発生させることができる。なお、上記気体空洞部内は負圧となるので、当該負圧を利用すれば、外部から当該気体空洞部に対して気体を自給することが可能になる。
上記管8を介して、上記気体空洞部に気体(例えば、窒素または酸素など)を自給させながら混相旋回流を高速旋回させることによって、上記混相旋回流を切断・粉砕することができる。なお、切断・粉砕は、第1気体せん断部3の出口近傍における、第1気体せん断部3の内外の気液混合物の旋回速度の差によって生じる。
上記回転せん断流の回転速度は特に限定されないが、500〜600回転/秒であることが好ましい。なお、上記回転せん断流の回転速度は、上記羽根(インペラ)の回転速度を調節することによって設定することができる。上記構成によれば、上記第1気体せん断部3によって、多量のマイクロバブルを作製することができる。
すなわち、第1気体せん断部3において、流体力学的に気液混合物の圧力を制御することによって負圧形成部に対して気体(例えば、酸素など)を吸入し、気液混合循環ポンプ2によって上記気液混合物を高速流体運動させることによって更に負圧部を形成し、これによって、マイクロバブルを発生させることができる。換言すれば、気液混合循環ポンプ2によって処理水と気体とを効果的に自給混合溶解し、気液混合物を圧送することによって、マイクロバブル白濁水を製造することができる。そして、第1気体せん断部3にて作製されたマイクロバブルは、管を介して第2気体せん断部4に圧送される。つまり、上記マイクロバブル白濁水に圧力をかけた状態にて、当該マイクロバブル白濁水を第2気体せん断部4内に送り込む。このとき気液混合循環ポンプ2は高揚程のポンプであるので、揚程が40m以上であれば、4kg/cm以上の圧力をかけた状態にて、マイクロバブル白濁水を第2気体せん断部4内に送り込むことができる。
第2気体せん断部4の形は特に限定されないが、当該第2気体せん断部4中にて回転せん断流を更に細くするためにも、円筒形の流路を有するものであることが好ましい。
上記構成によれば、第1気体せん断部3にて形成された回転せん断流を第2気体せん断部4に圧送することによって、第2気体せん断部4中にて、上記第1気体せん断部3にて形成された回転せん断流をより細くすることができるとともに、回転せん断流の回転速度を上昇させることができる。その結果、第1気体せん断部3にて形成されたマイクロバブルを用いてナノバブルおよびマイクロナノバブルを作製することができるとともに、超高温の極限反応場を形成することができる。
極限反応場では、局所的に高温高圧状態となる。そして、当該極限反応場では、フリーラジカルが発生する。フリーラジカルは安定化するために他の原子から電子を奪う性質があり、それ故に、強力な酸化作用を示す性質、および熱を発生する性質を有している。したがって、本実施の形態の水処理装置は、フリーラジカルに由来する酸化作用によっても、処理水中に含まれる混入物を酸化分解することができる。
なお、ナノバブルは水中に長時間存在することができる。具体的には、ナノバブルは2ヶ月以上、水中に存在し続けることができる。したがって、上記酸化作用および後段における微生物活性化作用は、長時間維持することができる。
上記第2気体せん断部4にて形成されたバブル含有水は、管5を介して第3気体せん断部6に供給される。上記第2気体せん断部4にて作製されたバブルは、当該第3気体せん断部6にて更にせん断されて、バブルサイズが更に小さくなる。なお、第3気体せん断部6としては、上記第2気体せん断部4と同じ構成を用いることが可能である。なお、第2気体せん断部4については既に説明したので、ここでは第3気体せん断部6の説明を省略する。
なお、本実施の形態の水処理装置におけるナノバブル発生部51としては、市販されているものを用いることができる。具体的には、株式会社 協和機設の商品を用いることができる(例えば、バビダスHYK型など)が、これに限定されない。
上記第3気体せん断部6は水流発生領域49内にバブル含有水を吐出できるように設けられていればよく、その設置位置は特に限定されない。例えば、上記第3気体せん断部6は、水流発生領域49内に設けられていることが好ましい。上記構成によれば、第3気体せん断部6から水流発生領域49内に直接バブル含有水を吐出することができるので、水流発生領域49内にて強い水流を形成することができる。
また、上記第3気体せん断部6から吐出されるバブル含有水の流速は特に限定されないが、当該流速は早い方が好ましい。具体的には、上記流速は、3m/秒以上であることが好ましい。上記構成によれば、水流発生領域49内の液体および担体16を高い流速にて流動させることができるので、槽15内の液体および担体16を効果的に攪拌することができる。
上記第3気体せん断部6が吐出するバブル含有水の吐出方向は、特に限定されない。例えば、第3気体せん断部6から吐出されるバブル含有水は、水流発生領域49内を上に向かって吐出されることが好ましい(例えば、水流32)。上記構成によれば、槽15の上部に存在する第2隔壁34に設けられた第2開口を介して、高い流速を有する液体を除去領域50内に均一に導入することができる。
以上のようにして、ナノバブル発生部51にて作製されたナノバブル含有水は、高い流速にて、ナノバブル発生部51から水流発生領域49内に直接導入される。そして、上記ナノバブル含有水は、水流発生領域49内にて流れの方向が整えられた後、除去領域50内に導入される。以下に、水流発生領域49内に設けられる他の構成について説明する。
水流発生領域49内には、気体(気泡18)を吐出する散気管19が設けられている。なお、上記散気管19は管13を介してブロワー12に接続されており、当該ブロワー12から散気管19に対して気体が供給されている。そして、散気管19から気体を吐出することによって液体に対して酸素を供給することができるとともに、当該気体が水流発生領域49内を上昇する際に水流を発生させることができる。つまり、上記散気管19は、槽15内を主として好気的条件下にて攪拌する場合に用いる構成である。
上記散気管19およびブロワー12の具体的な構成としては特に限定されず、適宜公知の構成を用いることが可能である。
また、上記散気管19から吐出される気体も特に限定されないが、例えば、酸素または空気であることが好ましい。
また、水流発生領域49内には、液中膜が設けられることが好ましい。上記液中膜としては特に限定されないが、例えば、平膜型液中膜または中空糸型液中膜であることが好ましい。上記液中膜の具体的な構成としては特に限定されず、適宜公知の構成を用いることが可能である。例えば、株式会社クラレ製の浸漬膜ユニット(膜の材質は強度の高いPVDFであって、公称孔径が0.2μmであるユニット)、三菱レイヨン株式会社製の浸漬膜ユニット(膜の材質は強度の高いPVDFであって、公称孔径が0.4μmであるユニット)などを用いることができるが、これらに限定されない。なお、図1には、液中膜の一例として中空糸型液中膜1が記載されているが、後述する中空糸型液中膜1に対して用いる各構成は、中空糸型液中膜1のみならず他の液中膜に対しても使用することができる。
また、上記液中膜の構成材料は特に限定されないが、塩化ポリエチレン、またはポリ塩化ビニリデンであることが好ましい。これら、構成材料の中では、ポリ塩化ビニリデンが最も好ましい。上記構成によれば、液中膜の強度を上げることができる。
また、上記液中膜は細孔を備えているものであることが好ましい。上記細孔の孔径としても特に限定されないが、0.2μm以下であることが好ましい。上記構成によれば、液中膜の濾過精度を上昇させることができる。その結果、液体中に含まれる混入物(浮遊物質など)および微生物などを確実に除去することができる。
本実施の形態の水処理装置では、上記中空糸型液中膜1には、接続部37を介して管26および管7が接続されている。そして、上記管7は吸入口24に接続されており、ポンプ25の駆動力を利用して、管7から中空糸型液中膜1に対して、除去領域50内の液体を供給している。そして、これによって、中空糸型液中膜1の内部を逆洗浄している。なお、除去領域50内の液体はナノバブルまたはマイクロナノバブルを含有しているので、中空糸型液中膜1の内部の洗浄効果を高めることができる。なお、上記管26には、バルブ17が設けられることが好ましい。上記構成によれば、中空糸型液中膜1に供給する液体の量を調節することができる。
また、本実施の形態の水処理装置では、上記中空糸型液中膜1には、接続部36を介して管10および管22が接続されている。そして、中空糸型液中膜1によって微生物などが濾過された後の液体が、当該管10および管22を介して、槽15から取り出される。つまり、管10および管22を介して、処理済の液体が槽15から取り出される。なお、上記管10および管22には、ポンプ20およびバルブ21が設けられることが好ましい。上記構成によれば、ポンプ20の駆動力を利用して、槽15から所望の量だけ液体を取り出すことができる。
なお、上記ポンプ25とポンプ20との操作のタイミングは特に限定されないが、例えば、同時に駆動させることが好ましい。
上記第3気体せん断部6、散気管19および中空糸型液中膜1の水流発生領域49内における相対的な位置関係は特に限定されないが、例えば、下から順に、第3気体せん断部6、散気管19、中空糸型液中膜1の順番に配置されていることが好ましい。また、このとき、上記第3気体せん断部6は、上記散気管19および中空糸型液中膜1に向かってバブル含有水を吐出していることが好ましい。上記構成によれば、散気管19から吐出される気体によって水中糸型液中膜1を洗浄することができる。また、上記構成によれば、第3気体せん断部6から吐出されるバブル含有水によって、散気管19によって吐出される気体によって形成される水流を増強することができるとともに水中糸型液中膜1を洗浄することができる。なお、第3気体せん断部6から吐出されるバブル含有水によって形成される水流は、散気管19から吐出される気体によって形成される水流と比較して強い水流となる。その結果、第3気体せん断部6から吐出されるバブル含有水によって形成される水流によって、担体16が水流発生領域49内を、早く上昇することができる。その結果、担体16によって、水中糸型液中膜1の表面を洗浄することができる。
本実施の形態の水処理装置では、槽15内の液体のpHを測定するためのpH計29が設けられていることが好ましい。なお、上記pH計29を酸化還元電位計に置換することも可能であるが、当該構成については別の実施の形態にて説明する。
上記pH計29としては特に限定されず、適宜公知のpH計を用いることができる。
上記pH計29によって測定された測定値は、信号線11を介してpH調節計30に送られる。上記pH調節計30では、上記測定値に基づいて、槽15内の液体が好気的条件にあるのか嫌気的条件にあるのか判断する。なお、上記pH調節計30には、予め槽15内の液体の所望の状態(嫌気的または好気的)を記憶させておくことも可能である。なお、上記液体の所望の状態は、経時的に変化するものであってもよい。例えば、好気的条件と嫌気的条件とを繰り返すものであってもよい。そして、上記pH調節計30から、各種情報がシーケンサー14に伝達される。
上記シーケンサー14は信号線を介して上述した構成に連結されて、当該構成の動作を制御することが可能である。上記シーケンサー14が連結される構成としては、例えば、気液混合循環ポンプ2、電動ニードルバルブ9、ブロワー12、ポンプ20、ポンプ25、バルブ17、およびバルブ21などを挙げることができるが、これらに限定されない。これらの構成の動作を制御することによって、上記第3気体せん断部6から吐出されるバブル含有水の量、および、上記散気管19から吐出される気体の量などを調節することができる。そして、その結果、槽15内における液体の処理状態を所望の状態に調節することができる。
また、ナノバブル発生部51によって作製されるナノバブルが多すぎれば槽15内のpHが必要以上に低下するので、ナノバブルの作製量を減らす必要がある。この場合には、例えば、気液混合循環ポンプ2の回転数を減少させるとともに、バルブ21は開き、バルブ17を閉じればよい。
また、ポンプ20に付属する差圧計(図示せず)の値に基づいて中空糸型液中膜1の洗浄動作を制御することも可能である。上記差圧計は、ポンプ20の吸引状態を差圧に基づいて表示する構成であって、中空糸型液中膜1が閉塞状態となれば差圧が大きくなる。上記差圧が大きくなった場合には、その信号をシーケンサー14に伝送するとともに、バルブ21を閉じ、かつバルブ17を開き、ポンプ25を運転すればよい。これによって、中空糸型液中膜1を洗浄して、差圧を適正な状態にすることができる。なお、上記ポンプ25を運転するときには、ナノバブル発生部51も同時に運転することが好ましい。上記構成によれば、中空糸型液中膜1を内部と外部との両方から洗浄することができるので、洗浄効果をより高めることができる。差圧が適正になれば、バルブ17を閉じるとともに、バルブ21を開けばよい。
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施の形態について、図2に基づいて説明する。なお、本実施の形態において説明すること以外の構成は、実施の形態1と同じである。また、説明の便宜上、実施の形態1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態の水処理装置では、実施の形態1におけるポンプ25が削除されるとともに、新たに槽38、ポンプ39、レベル計53が設けられている。
更に詳細には、上記管22が途中で分岐し、分岐した管22の一方が、槽38内に処理済みの液体を導入している。なお、管22にはバルブ41およびバルブ54が設けられており、当該バルブによって槽38内に導入される液体の量を調節することができる。上記槽38には、当該槽38の水位を一定に維持するために、レベル計53が設けられている。なお、当該レベル計53は槽38内の水位を測定できるものであればよく、適宜公知の構成を用いることができる。上記槽38は、管40を介して中空糸型液中膜1に接続されており、ポンプ39によって槽38から中空糸型液中膜1に対して処理済みの液体を導入することができる。そして、これによって、中空糸型液中膜1をより確実に洗浄することができるとともに、水処理装置の処理能力を長く維持することができる。なお、管26にバルブ55を設けることによって、中空糸型液中膜1に導入する液体の量を調節することも可能である。
なお、上述した洗浄に関連する一連の工程は、シーケンサー14によって各構成の動作を制御することによって行うことが可能である。
例えば、ポンプ20が有する差圧計(図示せず)からの信号をシーケンサー14で受けて、当該信号から中空糸型液中膜1の状態を判断する。差圧が大きいことから中空糸型液中膜1が汚れていると判断された場合には、バルブ55を開いてポンプ39を駆動すればよい。これによって、中空糸型液中膜1を洗浄することができる。
また、レベル計53によって槽38内の液体の量が設定値よりも少ないと判断された場合には、バルブ54を開くことによって、槽38内の液体の量(換言すれば、槽38内の水位)を維持することができる。
〔実施の形態3〕
本発明の他の実施の形態について、図3に基づいて説明する。なお、本実施の形態において説明すること以外の構成は、実施の形態1と同じである。また、説明の便宜上、実施の形態1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態の水処理装置では、実施の形態1における中空糸型液中膜1が平膜型液中膜42に置換されている。
上記平膜型液中膜42としては特に限定されず、適宜公知の平膜型液中膜を使用することができる。例えば、平膜型液中膜42の材料としては特に限定されないが、塩素化ポリエチレンであることが好ましい。また、平膜型液中膜42に設けられる細孔の孔径も特に限定されないが、例えば、0.4μm以下であることが好ましく、0.2μm以下であることが更に好ましい。
従来の水処理装置では、粘度の高い微生物汚泥を用いて水を処理する場合、平膜型液中膜の膜面が閉塞するという問題点を有している。従来の水処理装置では、膜面の洗浄は、通常は空気を用いて行っていた。また、従来の水処理装置では、有機物質が原因の閉塞に対しては、次亜塩素酸ソーダ、無機物質が原因の閉塞に対しては、シュウ酸などで、膜面を洗浄している。それらの作業は大変時間のかかる作業であるが、本実施の形態の水処理装置では、膜面の洗浄が容易であるとともに、装置全体を小さく構成することができる。
〔実施の形態4〕
本発明の他の実施の形態について、図4に基づいて説明する。なお、本実施の形態において説明すること以外の構成は、実施の形態1と同じである。また、説明の便宜上、実施の形態1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態の水処理装置では、実施の形態1におけるpH計29が酸化還元電位計43に置換されるとともに、pH調節計30が酸化還元電位調節計56に置換されている。
本実施の形態の水処理装置では、上記酸化還元電位計43によって槽15内の液体の酸化還元電位を測定することができる。
酸化還元電位を測定することによって、槽15内が嫌気的な状態(マイナス電位)にあるのか好気的な状態(プラス電位)にあるのかを検知することができる。そして、当該検知結果に基づいて、シーケンサー14を介して各構成の動作を制御すれば、槽15内を嫌気的条件または好気的条件に設定することが可能となる。そして、その結果、担体16の表面に嫌気性微生物と好気性微生物との両方を繁殖させて、液体の処理効率を高めることができる。
例えば、酸化還元電位計43の測定に基づいて、槽15内をより嫌気的条件にする必要があると判断された場合には、シーケンサー14によってブロワー12が停止される。ブロワー12を停止すれば、担体16上に固定化されている多数の微生物によって残存している溶存酸素が消費されるので、短時間の間に槽15内を嫌気的条件に設定することができる。一方、酸化還元電位計43の測定に基づいて、槽15内をより好気的条件にする必要があると判断された場合には、ブロワー12を連続的に運転すればよい。
このとき、担体16の表面には、好気性微生物が多量に繁殖し、担体16の細孔の内部には、嫌気性微生物が多量に繁殖することになる。その結果、好気性微生物と嫌気性微生物との両微生物によって同時に液体を処理することができる。
〔実施の形態5〕
本発明の他の実施の形態について、図5に基づいて説明する。なお、本実施の形態において説明すること以外の構成は、実施の形態4と同じである。また、説明の便宜上、実施の形態4の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態の水処理装置では、実施の形態4における中空糸型液中膜1が平膜型液中膜42に置換されている。
上記平膜型液中膜42としては特に限定されず、適宜公知の平膜型液中膜を使用することができる。例えば、平膜型液中膜42の材料としては特に限定されないが、塩素化ポリエチレンであることが好ましい。また、平膜型液中膜42に設けられる細孔の孔径も特に限定されないが、例えば、0.4μm以下であることが好ましく、0.2μm以下であることが更に好ましい。
従来の水処理装置では、粘度の高い微生物汚泥を用いて水を処理する場合、平膜型液中膜の膜面が閉塞するという問題点を有している。従来の水処理装置では、膜面の洗浄は、通常は空気を用いて行っていた。また、従来の水処理装置では、有機物質が原因の閉塞に対しては、次亜塩素酸ソーダ、無機物質が原因の閉塞に対しては、シュウ酸などで、膜面を洗浄している。それらの作業は大変時間のかかる作業であるが、本実施の形態の水処理装置では、膜面の洗浄が容易であるとともに、装置全体を小さく構成することができる。
〔実施の形態6〕
本発明の他の実施の形態について、図6に基づいて説明する。なお、本実施の形態において説明すること以外の構成は、実施の形態1と同じである。また、説明の便宜上、実施の形態1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態の水処理装置では、実施の形態1におけるナノバブル発生部51がマイクロナノバブル発生部52(バブル含有水作製手段)に置換されている。
マイクロナノバブル発生機52は、気体せん断部45(吐出口)、管5、循環ポンプ44、液体用の管46、空気用の管48、および電動ニードルバルブ47から構成されている。なお、循環ポンプ44によって圧力の高まった水は、空気と共に気体せん断部45に導入されて、マイクロナノバブルを発生する。
マイクロナノバブル発生部52はマイクロナノバブルを発生する装置であって、適宜公知の構成を用いることができる。例えば、マイクロナノバブル発生部52としては、ナノプラネット研究所製のM2−LM型を用いることが可能であるが、これに限定されない。
マイクロナノバブルは、ナノバブルほどは、強力なフリーラジカルを発生させることができない。つまり、マイクロバブルは、ナノバブルほどは、液体中の混入物に対する酸化作用を有していない。しかし、マイクロナノバブルは微生物の活性化には有効であるので、担体16上に固定化されている微生物を活性化することができる。その結果、本実施の形態の水処理装置は、従来の水処理装置と比較して、液体の処理能力が高い。
〔実施の形態7〕
本発明の他の実施の形態について、図7に基づいて説明する。なお、本実施の形態において説明すること以外の構成は、実施の形態4と同じである。また、説明の便宜上、実施の形態4の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態の水処理装置では、実施の形態4におけるナノバブル発生部51が、マイクロナノバブル発生部52に置換されている。
マイクロナノバブル発生機52は、気体せん断部45(吐出口)、管5、循環ポンプ44、液体用の管46、空気用の管48、および電動ニードルバルブ47から構成されている。なお、循環ポンプ44によって圧力の高まった水は、空気と共に気体せん断部45に導入されて、マイクロナノバブルを発生する。
マイクロナノバブル発生部52はマイクロナノバブルを発生する装置であって、適宜公知の構成を用いることができる。例えば、マイクロナノバブル発生部52としては、ナノプラネット研究所製のM2−LM型を用いることが可能であるが、これに限定されない。
マイクロナノバブルは、ナノバブルほどは、強力なフリーラジカルを発生させることができない。つまり、マイクロバブルは、ナノバブルほどは、液体中の混入物に対する酸化作用を有していない。しかし、マイクロナノバブルは微生物の活性化には有効であるので、担体16上に固定化されている微生物を活性化することができる。その結果、本実施の形態の水処理装置は、従来の水処理装置と比較して、液体の処理能力が高い。
〔実施の形態8〕
本発明の他の実施の形態について、図8に基づいて説明する。なお、本実施の形態において説明すること以外の構成は、実施の形態3と同じである。また、説明の便宜上、実施の形態3の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態の水処理装置では、実施の形態3におけるナノバブル発生部51が、マイクロナノバブル発生部52に置換されている。
マイクロナノバブル発生機52は、気体せん断部45(吐出口)、管5、循環ポンプ44、液体用の管46、空気用の管48、および電動ニードルバルブ47から構成されている。なお、循環ポンプ44によって圧力の高まった水は、空気と共に気体せん断部45に導入されて、マイクロナノバブルを発生する。
マイクロナノバブル発生部52はマイクロナノバブルを発生する装置であって、適宜公知の構成を用いることができる。例えば、マイクロナノバブル発生部52としては、ナノプラネット研究所製のM2−LM型を用いることが可能であるが、これに限定されない。
マイクロナノバブルは、ナノバブルほどは、強力なフリーラジカルを発生させることができない。つまり、マイクロバブルは、ナノバブルほどは、液体中の混入物に対する酸化作用を有していない。しかし、マイクロナノバブルは微生物の活性化には有効であるので、担体16上に固定化されている微生物を活性化することができる。その結果、本実施の形態の水処理装置は、従来の水処理装置と比較して、液体の処理能力が高い。
〔実施の形態9〕
本発明の他の実施の形態について、図9に基づいて説明する。なお、本実施の形態において説明すること以外の構成は、実施の形態1と同じである。また、説明の便宜上、実施の形態1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態の水処理装置では、さらに、活性炭吸着塔57が設置されている。つまり、上記管22から上記活性炭吸着塔57に対して処理済の液体が導入されるとともに、当該液体が上記活性炭吸着塔57において更に処理される。これによって、液体中に含まれる混入物を確実に除去している。
上記活性炭吸着塔57としては特に限定されず、適宜公知の構成を用いることができる。
処理対象である液体が有機フッ素化合物含有水(例えば、PFOS(パーフルオロオクタスルホン酸)含有水)である場合には、有機フッ素化合物を確実に除去する必要がある。この場合には、本実施の形態の水処理装置のように、活性炭吸着塔57を備えることが好ましい。
〔実施の形態10〕
本発明の他の実施の形態について、図10に基づいて説明する。なお、本実施の形態において説明すること以外の構成は、実施の形態1と同じである。また、説明の便宜上、実施の形態1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態の水処理装置では、さらに、イオン交換樹脂塔65が設置されている。つまり、上記管22から上記イオン交換樹脂塔65に対して処理済の液体が導入されるとともに、当該液体が上記イオン交換樹脂塔65において更に処理される。これによって、液体中に含まれる混入物を確実に除去している。
上記イオン交換樹脂塔65としては特に限定されず、適宜公知の構成を用いることができる。
処理対象である液体が有機フッ素化合物含有水(例えば、PFOS(パーフルオロオクタスルホン酸)含有水)である場合には、有機フッ素化合物を確実に除去する必要がある。この場合には、本実施の形態の水処理装置のように、イオン交換樹脂塔65を備えることが好ましい。
〔実施例〕
図1に基づいて、水処理装置を作製した。当該水処理装置では、槽15の容量を5mとした。また、上記除去領域50内には、ポバール樹脂(株式会社クラレ製のクラゲール(登録商標))を約1m(第2槽15の容量の約20%)加えた。また、ナノバブル発生機であるナノバブル発生部51としては、株式会社協和機設社製のバビタスHYK−32を用いた。なお、上記バビタスHYK−32が備える気液混合循環ポンプ2の動力は、3.7kwであった。
また中空糸型液中膜1として株式会社クラレ製の浸漬膜ユニット(浸漬膜エレメント、12.5m×8枚)、ポンプ20として株式会社イワキ製の自吸式マグネットポンプSMX(動力0.75kw)を用いた。また、ポンプ25として株式会社イワキ製のマグネットポンプMXM(動力2.2kw)を用いた。
有機物を含有した廃水を液体として槽15内に導入した後、1ヶ月間の処理を行った。なお、上記廃水としては、半導体工場から排出される有機物含有廃水を用い、当該有機物含有廃水の処理前のTOC値(全有機炭素)は、78ppmであった。一方、1ヶ月間の処理を行った後の有機物含有廃水(管22から採種した液体)のTOC値は、18ppmであった。
〔比較例〕
図1に基づいて、水処理装置を作製した。当該水処理装置では、槽15の容量を5mとした。また、上記除去領域50内には、ポバール樹脂(株式会社クラレ製のクラゲール(登録商標))を約1m(第2槽15の容量の約20%)加えた。また、ナノバブル発生機であるナノバブル発生部51としては、株式会社協和機設社製のバビタスHYK−32を用いた。なお、上記バビタスHYK−32が備える気液混合循環ポンプ2の動力は、3.7kwであった。また、上記ナノバブル発生部から吐出されるバブル含有水は、第3気体せん断部に接続された配管を介して槽15の底部内に間接的に導入され、水流発生領域49内には、水中攪拌機(新明和工業株式会社製のSU22型)を設けた。
また中空糸型液中膜1として株式会社クラレ製の浸漬膜ユニット(浸漬膜エレメント、12.5m×8枚)、ポンプ20として株式会社イワキ製の自吸式マグネットポンプSMX(動力0.75kw)を用いた。また、ポンプ25として株式会社イワキ製のマグネットポンプMXM(動力2.2kw)を用いた。
有機物を含有した廃水を液体として槽15内に導入した後、1ヶ月間の処理を行った。なお、上記廃水としては、半導体工場から排出される有機物含有廃水を用い、当該有機物含有廃水の処理前のTOC値(全有機炭素)は、82ppmであった。一方、1ヶ月間の処理を行った後の有機物含有廃水(管22から採種した液体)のTOC値は、19ppmであった。
なお、実施例に記載した水処理装置と比較例に記載した水処理装置とを更に詳細に比較した結果を、表1に示す。
Figure 0004917562
本発明は、以上説示した各構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施の形態や実施例にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施の形態や実施例についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明によれば、液体(例えば、有機フッ素化合物含有水、工業用水、工場廃水、生活廃水、地下水、上水および下水など)中に含まれる混入物(例えば、有機物など)を効果的に除去することができる。そのため、本発明は、廃水処理装置および水浄化装置に代表される各種水処理装置やその部品を製造する分野に利用することができるだけでなく、純度の高い液体を用いる必要がある分野に、広く応用することが可能である。
本発明における水処理装置の実施の一形態を示す模式図である。 本発明における水処理装置の他の実施の形態を示す模式図である。 本発明における水処理装置のさらに他の実施の形態を示す模式図である。 本発明における水処理装置のさらに他の実施の形態を示す模式図である。 本発明における水処理装置のさらに他の実施の形態を示す模式図である。 本発明における水処理装置のさらに他の実施の形態を示す模式図である。 本発明における水処理装置のさらに他の実施の形態を示す模式図である。 本発明における水処理装置のさらに他の実施の形態を示す模式図である。 本発明における水処理装置のさらに他の実施の形態を示す模式図である。 本発明における水処理装置のさらに他の実施の形態を示す模式図である。
符号の説明
1 中空糸型液中膜
2 気液混合循環ポンプ
3 第1気体せん断部
4 第2気体せん断部
5・7・8・10・13・22・23・26・40・46・48 管
6 第3気体せん断部(吐出口)
9 電動ニードルバルブ
11 信号線
12 ブロワー
14 シーケンサー
15・38 槽
16 担体
17・21・41・54・55 バルブ
18 気泡
19 散気管
20・25・39 ポンプ
24 吸入口
27・28 傾斜部
29 pH計
30 pH調節計
31・32 水流
35 フィルター
36・37 接続部
42 平膜型液中膜
43 酸化還元電位計
44 循環ポンプ
45 気体せん断部(吐出口)
47 電動ニードルバルブ
49 水流発生領域
50 除去領域
51 ナノバブル発生部(バブル含有水作製手段)
52 マイクロナノバブル発生部(バブル含有水作製手段)
53 レベル計
56 酸化還元電位調節計
57 活性炭吸着塔
60 第1開口
61 第2開口
65 イオン交換樹脂塔

Claims (13)

  1. 槽内に導入された液体中に含まれる混入物を除去するための水処理装置であって、
    前記槽は、前記液体を流動させるための水流を発生させる水流発生領域と、前記液体中に含まれる混入物を除去する除去領域とを有し、
    前記水流発生領域と前記除去領域とは、当該水流発生領域と前記除去領域との間で少なくとも前記液体が移動可能に接続されており、
    前記水流発生領域内には、バブル含有水作製手段によって作製されるナノバブル含有水またはマイクロナノバブル含有水を吐出する吐出口と、気体を吐出する散気管とが設けられており、
    前記除去領域内には、細孔を有するとともに表面に微生物が固定化された、ポリビニルアルコールからなる担体が設けられており、
    前記水流発生領域は、前記槽内を縦方向に延びる領域、および、前記槽内を横方向に延びるとともに前記槽の上部を覆う領域を含んでおり、
    前記水流発生領域と前記除去領域とは、前記槽内を縦方向に伸びる第1隔壁と、前記第1隔壁の上端から前記槽の側面に接続されているとともに前記槽内を横方向に伸びる第2隔壁とによって隔てられており、
    前記第1隔壁には、前記除去領域と前記水流発生領域との間で少なくとも液体の移動を可能にする第1開口が設けられ、前記第2隔壁には、前記除去領域と前記水流発生領域との間で少なくとも液体の移動を可能にする第2開口が複数かつ均一に設けられており、
    前記第1開口を介して、前記除去領域から前記水流発生領域へ前記液体が導入され、前記第2開口を介して、前記水流発生領域から前記除去領域へ前記液体が導入されていることを特徴とする水処理装置。
  2. 前記吐出口からは、ナノバブル含有水またはマイクロナノバブル含有水が、3m/秒以上の流速にて吐出されていることを特徴とする請求項1に記載の水処理装置。
  3. 前記担体は、前記槽内を流動可能である粒子状の担体であることを特徴とする請求項1または2に記載の水処理装置。
  4. 前記第1開口および前記第2開口の直径は、前記粒子状の担体の直径よりも大きいことを特徴とする請求項に記載の水処理装置。
  5. 前記水流発生領域内には、液中膜が設けられていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の水処理装置。
  6. 前記液中膜は、平膜型液中膜または中空糸型液中膜であることを特徴とする請求項5に記載の水処理装置。
  7. 前記液中膜は、ポリ塩化ビニリデンからなることを特徴とする請求項5または6に記載の水処理装置。
  8. 前記液中膜は、0.2μm以下の孔径を有する細孔を備えていることを特徴とする請求項5〜7の何れか1項に記載の水処理装置。
  9. 前記水流発生領域内では、下から順に、前記吐出口、前記散気管および前記液中膜が配置されていることを特徴とする請求項5〜8の何れか1項に記載の水処理装置。
  10. 前記吐出口は、前記散気管および前記液中膜に向かってナノバブル含有水またはマイクロナノバブル含有水を吐出していることを特徴とする請求項9に記載の水処理装置。
  11. 前記槽の横断面の形状が、長さがa(m)である第1辺、および、長さがb(m)である第2辺を有する四角形にて規定されるとともに、前記処理槽の縦方向の深さが、c(m)にて規定され、
    c:aおよびc:bにて示される比が、共に1:1.0〜1.3であることを特徴とする請求項1〜10の何れか1項に記載の水処理装置。
  12. 前記槽の側壁と前記槽の底面との接続部に傾斜が設けられていることを特徴とする請求項1〜11の何れか1項に記載の水処理装置。
  13. 前記槽には、当該槽内の液体の酸化還元電位を測定するための酸化還元電位計、または当該槽内の液体のpHを測定するためのpH計が設けられており、
    前記酸化還元電位計または前記pH計によって、前記吐出口から吐出されるナノバブル含有水またはマイクロナノバブル含有水の量、および、前記散気管から吐出される気体の量が調節されていることを特徴とする請求項1〜12の何れか1項に記載の水処理装置。
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