JP2018187540A - 膜分離活性汚泥処理装置及び膜分離活性汚泥処理方法 - Google Patents

膜分離活性汚泥処理装置及び膜分離活性汚泥処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、窒素除去効率を更に向上させ、低コストで効率的に循環水の推進力をもたらし、更には、反応槽内の処理時間(HRT)を大幅に短縮でき、中大規模の下水処理場等でも採用可能な膜分離活性汚泥装置及び方法を提供することを目的とする【解決手段】好気性処理および無酸素処理を行う単一の反応槽と、その反応槽の内部に配置された浸漬膜分離ユニットと、曝気手段とを有する仕切板挿入型の膜分離活性汚泥処理装置であって、反応槽は仕切板によって複数個の区画に分割され、その複数個の区画のうちの少なくとも一つの区画を、浸漬膜分離ユニットおよび曝気手段が配置された好気区画とし、その他の区画内で無酸素処理を行う装置において、前記その他の区画に水流発生装置を設けた膜分離活性汚泥処理装置、及びこの装置を用いた膜分離活性汚泥処理方法。【選択図】図3

Description

本発明は、膜分離とともに窒素除去を効率的に行うことができ、低コストで効率的に循環水の推進力をもたらし、省エネルギー化された膜分離活性汚泥処理装置及び方法に関する。
従来から、窒素やリンといった栄養塩を含む下廃水を処理するにあたっては、汚水を反応槽に導入し活性汚泥と共に曝気・攪拌して生物処理を行う活性汚泥法が用いられている。特に近年は、この活性汚泥法によって処理された処理水から固形物を含まない清澄な処理水を得るため、反応槽内に膜分離装置を浸漬させ、処理水を膜分離して排出する膜分離活性汚泥法(Membrane Bioreactor(MBR)法)が多用されている。
このような浸漬型の膜分離装置では、膜表面に汚泥が付着してファウリング(膜の目詰まり)が発生するのを防止するために、下部の散気管から空気を吹き込む必要があり、通常はほぼ連続的に散気を行っている。活性汚泥法においては、このような好気状態下では硝化細菌の作用により硝化が進行するが、一方で脱窒細菌による脱窒処理を行うためには槽内を無酸素状態にする必要がある。したがって、膜分離活性汚泥法においては、膜ろ過時の膜面洗浄と硝化処理のための散気の確保と、脱窒処理のための無酸素状態の確保の両立が必要であるが、これを実現する技術として、単一の反応槽内で好気処理(硝化処理)と無酸素処理(脱窒処理)を進行させる膜分離活性汚泥装置および方法が提案されている(特許文献1)。
この特許文献1で提案された装置は、本願の図1に示すように、好気性処理および無酸素処理を行う単一の反応槽1と、その反応槽の内部に配置された浸漬膜分離ユニット2と、曝気手段4とを有する装置であって、反応槽1は、底部が反応槽の底面から離間して設けられた仕切板7によって複数個の区画に分割され、その複数個の区画のうちの少なくとも一つの区画を、浸漬膜分離ユニット2および曝気手段4が配置された好気区画とし、残りの区画を、好気状態から無酸素状態に、また、無酸素状態から好気状態に切り換えるための区画とし、かつ、反応槽内の液位が仕切板上端よりも高い状態と低い状態とに切り換えるための液位制御手段又は仕切板の高さ制御手段が設けられた、仕切板挿入型の膜分離活性汚泥処理装置(Baffled Membrane Bioreactor(B−MBR法))である。
特許文献1の方法では、反応槽1内の液位が低水位(LWL:Low Water Level)になると原水ポンプ8がONとなり、液位が高水位(HWL:High Water Level)になると原水ポンプ8がOFFとなるよう設定して液位を変化させることにより、液位が仕切板より高い状態と、液位が仕切板より低い状態とが交互に作り出される(図1)。ここで、液位が仕切板より高い状態では、散気管4からのエアで槽全体に及ぶ循環流(膜ユニット収容区画から、仕切板7の上を越えてその他の区画に入り、該その他の区画内を下降し、仕切板7よりも下の領域を介して膜分離ユニット収容区画に戻る循環流)が形成される(図2)。このような循環流の形成により、膜分離ユニット収容区画において硝化処理により得られた硝酸態窒素を多く含む汚泥がその他の区画に移行し、仕切板7の内外で好気処理(硝化処理)が進行する(この時間帯を「硝化促進運転時間帯」という)。一方、液位が仕切板より低い状態では、膜分離ユニット収容区画とその他の区画の間で液の流通が分断され、その結果、該その他の区画では無酸素状態となり、無酸素処理(脱窒処理)が進行する(この時間帯を「脱窒促進運転時間帯」という)。このように、特許文献1の方法は、液位が仕切板より高い状態と低い状態とを交互に作り出すことにより、硝化促進運転時間帯と脱窒促進運転時間帯とを繰り返す方法である。
また、特許文献2には、ディッチ(無終端水路)内に循環水流発生手段と酸素供給手段(曝気装置)を設置し、好気性水域と無酸素水域とを形成したオキシデーションディッチ法(以下、「OD法」ともいう)において、好気性水域の上流側と下流側にそれぞれ溶存酸素計(DO計)を設け、上流側溶存酸素計の測定値に基づいて酸素供給手段による酸素供給量を調節し、下流側溶存酸素計の測定値に基づいて循環水流発生手段による循環水の流速を調節する装置及び方法が開示されている。
特開2004−261711号公報 特開2005−52804号公報
しかしながら、特許文献1に記載された方法では、窒素除去効率を更に向上させることが望まれていた。また、特許文献1の方法では、液位が仕切板より高い状態と低い状態とを交互に作り出すことにより、硝化促進運転時間帯と脱窒促進運転時間帯を切り替えていたため、各運転時間帯の切り替えに長時間を要していた。
また、近年、水処理装置の省エネ化がクローズアップされ、鋭意研究開発がなされた結果、MBR法で消費される電力量の大部分を占める曝気手段(散気装置)の風量が大幅に削減されている。その結果、曝気手段の風量によるエアーリフト効果、即ち循環水の推進力が従来よりも大幅に低下することが懸念され、特許文献1の方法では十分な活性汚泥処理が困難となる可能性が高まった。
更に、特許文献2に開示されたOD法は、固液分離を最終沈殿池で行う重力式沈降分離法であり、固液分離を容易にするため、MLSS(Mixed Liquor Suspended Solid)濃度は2000〜4000mg/L程度と低い範囲に管理される。従って、OD法では、ディッチ内での処理時間(HRT)が12時間程度と長くなり、最終沈殿池でも6時間程度が必要となる。また、OD法では、大きな施設容量が必要となり広大な設置スペースが必要となるため、小規模下水処理場向けには採用されてきたが、コンパクトな施設が求められる中大規模の下水処理場や工場排水処理では採用し難いという問題があった。
本発明は、上記従来の課題に鑑み、窒素除去効率を更に向上させ、低コストで効率的に循環水の推進力をもたらし、更には、反応槽内の処理時間(HRT)を大幅に短縮し、中大規模の下水処理場や工場排水処理でも採用可能な省エネルギー化された膜分離活性汚泥装置及び方法を提供することを目的とする。
本願発明者らは、従来の仕切板挿入型の膜分離活性汚泥処理法において窒素除去効率が十分でない原因について鋭意研究した。その結果、液位が仕切板より低い状態(脱窒促進運転時間帯)では、仕切板内外で液の流通が分断され(図1)、膜分離ユニットが配置されていない区画では循環流が発生しないために、脱窒反応に関与する、原水、硝化液(硝化処理後の硝酸性窒素を含む液)及び脱窒細菌の混合が十分に行われず、その結果として効率的な脱窒反応が進行しにくくなることを見出した。
そして、膜分離ユニットが配置されていない区画に水流発生装置を設けた膜分離活性汚泥処理装置を用いることにより、当該区画において、脱窒反応に必要な上記の十分な混合を達成し、且つ、脱窒の障害となる溶存酸素(DO)を低いレベルに維持することができ、その結果、窒素除去効率が向上することに想到した。また、このような膜分離活性汚泥処理装置を用いることにより、低コストで循環水の推進力をもたらすことができ、OD法に比べて、反応槽内の処理時間(HRT)を大幅に短縮でき、コンパクトな活性汚泥処理装置となることに想到し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、以下の(1)〜(8)に関する。
(1)好気性処理および無酸素処理を行う単一の反応槽と、その反応槽の内部に配置された浸漬膜分離ユニットと、曝気手段とを有する膜分離活性汚泥処理装置であって、反応槽は、底部が反応槽の底面から離間して設けられた仕切板によって複数個の区画に分割され、その複数個の区画のうちの少なくとも一つの区画を、浸漬膜分離ユニットおよび曝気手段が配置された好気区画とし、その他の区画内で無酸素処理を行う膜分離活性汚泥処理装置において、前記その他の区画に水流発生装置を設けたことを特徴とする膜分離活性汚泥処理装置。
(2)前記好気区画に第1の溶存酸素計を設け、前記その他の区画に第2の溶存酸素計を設けた、(1)に記載の膜分離活性汚泥処理装置。
(3)前記好気区画に補助曝気手段を更に設け、第1の溶存酸素計により測定した溶存酸素濃度が予め設定した目標値となるよう、前記補助曝気手段による曝気手量を制御する手段と、第2の溶存酸素計により測定した溶存酸素濃度が予め設定した目標値となるよう、前記水流発生装置の回転数を制御する手段を設けた、(2)に記載の膜分離活性汚泥処理装置。
(4)前記水流発生装置が反応槽内の水面に設置され、反応槽内の水位の変動に連動して水流発生装置が上下するのに伴い、水流発生装置に連結した仕切板伸長手段が上下することにより、仕切板上端から水面までの距離を一定に保つ構造とした、(1)〜(3)のいずれかに記載の膜分離活性汚泥処理装置。
(5)アンモニア計および/または硝酸計を更に設けて制御する手段を設けた、(1)〜(4)のいずれかに記載の膜分離活性汚泥処理装置。
(6)反応槽に供給される原水の負荷状況に応じて予め設定した第1の溶存酸素計及び第2の溶存酸素計の目標値によって制御する手段を設けた、(1)〜(5)のいずれかに記載の膜分離活性汚泥処理装置。
(7)浸漬膜分離ユニットを配置した単一の反応槽内で好気性処理および無酸素処理を行う膜分離活性汚泥処理方法であって、浸漬膜分離ユニットの周囲を底部が反応槽の底面から離間して設けられた仕切板で区画し、浸漬膜分離ユニットの下方から曝気を行うことにより、浸漬膜分離ユニットが配置された区画内を好気状態に維持しつつ、その他の区画内で無酸素処理を行う膜分離活性汚泥処理方法において、前記その他の区画において循環水の流速を制御することを特徴とする膜分離活性汚泥処理方法。
(8)前記浸漬膜分離ユニットが配置された区画の溶存酸素濃度と、前記その他の区画の溶存酸素濃度をそれぞれ測定し、各溶存酸素濃度の測定値が予め設定した目標値となるよう、曝気量および循環水の流速を制御する(7)に記載の膜分離活性汚泥処理方法。
なお、本明細書において「無酸素状態」とは、完全な無酸素状態のみを意味するものではなく、脱窒菌の作用により硝酸態窒素を窒素分子に還元できる程度に酸素濃度が低い状態をも包含する意味で用いる。
本発明によれば、膜分離ユニットが配置されていない区画において、効率的に脱窒反応を進行させることができるため、有機性汚水からの窒素除去効率を向上できる。また、低コストで効率的に循環水の推進力をもたらすことができ、更には、反応槽内の処理時間(HRT)を大幅に短縮することができ、コンパクトで省エネルギー化された膜分離活性汚泥処理が可能となる。
従来法(特許文献1)の膜分離活性汚泥処理装置を模式的に示す図である。 仕切板挿入型の膜分離活性汚泥処理装置における循環水の流れを模式的に示す図である。 本発明の膜分離活性汚泥処理装置の一実施態様を模式的に示す図である。 本発明の膜分離活性汚泥処理装置の別の一実施態様を模式的に示す図である。
以下、図面に基づいて、本発明に係る膜分離活性汚泥処理装置及び方法の実施態様を説明する。なお、図1〜図4において、同一機能を有する部材には、同一符号を付すものとする。
本発明の特徴は、後述する通り、仕切板挿入型の膜分離活性汚泥処理装置において水流発生装置を設けた点にあるが、まず本発明に係る装置および方法の一実施態様の全体構成について、図3に基づき説明する。
図3の膜分離活性汚泥装置においては、単槽式の反応槽1に2つの浸漬型膜分離ユニット2aが設けられており、この2つの膜分離ユニット2aには反応槽1の外で吸引ポンプ3が接続されている。
膜分離ユニット2aは、膜そのものとして汚れにくい素材を用いたものや、膜表面に汚れがつきにくくなるように、膜間に適当な隙間を有するものを用いることが好ましい。膜分離ユニット2aには、精密ろ過膜、限外ろ過膜、ナノろ過膜、逆浸透膜などを用いて形成されたモジュールを用いることができる。経済性の観点からは、ろ過速度が高くコンパクト化が可能で、メンテナンスが容易である精密ろ過膜、限外ろ過膜を用いたモジュールが好ましい。膜の形状は平膜、中空糸膜等のものが用いられる。ここで用いられる浸漬型膜分離ユニット自体はこの分野において広く用いられており、市販もされている。
2つの膜分離ユニット2aの下方には、それぞれ膜洗浄用の曝気手段4a(散気装置)が設けられ、曝気手段4aの下方には、補助曝気手段4b(散気装置)が設けられている。曝気手段4a及び4bは、それぞれブロワ5a及び5bに接続され、ブロワ5a及び5bからエア(空気)が供給される。
膜洗浄用の曝気手段4aは、粗大な気泡を発生させ膜分離ユニット2aの膜表面でのスクラビング効果を高めている。消費電力量を抑えるために、間欠的に粗大気泡を発生させる装置を組み込むこともできる。膜洗浄用の曝気手段4aが発生させる気泡は、粗大気泡であることから上昇速度が大きく、循環流速を高める効果は大きいが、一方で酸素移動効率は小さくなる。
補助曝気手段4bは、膜洗浄用の曝気手段4aによる酸素供給では不足する酸素量を補う目的で設置する。補助曝気手段4bとしては、通常は微細気泡を発生するメンブレン式散気装置が用いられ、一般に、膜洗浄用曝気手段と比較して酸素移動効率が2〜5倍高い。
反応槽1には、微生物を含有する汚泥が収容されており、この微生物が、有機物の分解菌、さらにはそれら微生物の分解菌として作用し、生物処理を行う。したがって、反応槽1は、汚泥が部分的に偏在することがないように、また、酸素が均一に供給されるように、内表面に角がないものや凹凸がないものが好ましい。この結果、反応槽1内では処理液の温度やpHが均一になり、安定に分解処理を進めることができる。また、汚泥に含有される微生物は、細菌類、酵母およびカビを含む真菌類など、溶解性有機物などの分解に寄与するもので、土壌、堆肥、汚泥など、自然界から集積培養および馴養によって取得される。またこの馴養液から分解に関与する主要な微生物群を単離して用いることも可能である。なお、これらの微生物を含有する汚泥自体はこの分野において周知である。
反応槽1内の活性汚泥処理条件は、膜分離活性汚泥法で通常使用する周知の条件であればよいが、MLSS濃度は、通常3000〜20000mg/L、好ましくは5000〜15000mg/Lであり、OD法に比べ高いMLSS濃度を維持することができる。また、反応槽1内のHRT(水理学的滞留時間)は、通常2〜24時間、好ましくは4〜8時間であり、OD法に比べ短縮されたHRTを達成可能である。
図3の反応槽1には、仕切板7が更に設けられている。仕切板7は、底部が反応槽の底面から離間して設けられており、膜分離ユニット2aの横方向の周囲を囲包(上下は開放)しているが、膜分離ユニット2aの周囲を実質的に取り囲むものであれば良い。仕切板7は槽壁と組合せて膜分離ユニット2aの周囲を取り囲むものでもよく、反応槽1の槽壁と共働して矩形の領域を規定する平板状のものが好ましい。図3に示すように、膜分離ユニット2aの周囲4面のうち、1面を仕切板7が囲包し、他の3面を槽壁で囲包するものや、仕切板7が膜分離ユニット2の全周囲を囲包するものでもよい。膜分離ユニット2aの収容区画とその他の区画の容量比は、通常1:0.5〜5であり、好ましくは1:1〜3の範囲内となるよう設定することができる。
なお、図3の具体例では、浸漬膜分離ユニットの収容区画(以下、「膜分離ユニット収容区画」とも言う)が2つだけであるが、大型の下水処理等の場合には、単位時間当たりの処理量を大きくするために、所望により、膜分離ユニット収容区画(好気区画)を3つ以上設け、これらの各区画にそれぞれ膜分離ユニットと曝気手段を配置してもよい。例えば、矩形状の反応槽の4隅にそれぞれ膜分離ユニット収容区画を設けてもよい。この場合、膜分離ユニット収容区画以外の区画(以下、「その他の区画」とも言う)を複数設けることも可能であるが、1つの方が構造が単純で反応液の均一性も確保しやすいので好ましい。
下水処理場等の汚水処理施設に流入した汚水は、前処理設備において砂やごみ等の分離・除去を行った後、原水として原水槽から原水ポンプ8により反応槽1へと導入される。本発明において、原水は膜分離ユニット収容区画(好気区画)以外の区画に供給するのが好ましい。これにより脱窒反応に必要な水素供与体が供給され、脱窒反応が効率的に進行する。図3に示すように、原水は均一に供給するために複数の箇所から供給してもよい。
本発明の膜分離活性汚泥処理装置は、反応槽1内の液位を調節するための液位制御手段を有していてもよい。液位制御手段としては、例えば、反応槽内の液位、すなわち、液表面の位置を調べるレベルセンサーを設け、このレベルセンサーにより検出した液位に応じて、原水ポンプにより反応槽に供給する原水の流量を制御する手段が挙げられる。
このような図3に示す構成により、反応槽1内で汚水が生物学的に処理され、曝気手段4aからのエアによって、膜分離ユニット2aの膜面に汚泥物質等が付着するのを防止しながら、膜分離ユニット2aによって反応槽1内の処理液をろ過し、そのろ過水を吸引ポンプ3により吸引して槽外に取り出すことができる。図3の具体例においては、吸引ポンプ3でろ過圧を得ているが、反応槽内の水位と濾過水取り出し口との水位との差、すなわち自然水頭のみによって濾過圧を得てもよく、さらに原液側から加圧することによって濾過圧を得てもよい。
本発明の特徴は、このような仕切板挿入型の膜分離活性汚泥処理装置において、膜分離ユニット収容区画以外の区画に水流発生装置を設ける点にある。
本発明における水流発生装置とは、反応槽内に必要な水流を発生させることができる装置又は機器であれば特に方式は限定されないが、曝気手段(散気装置)からのエアにより反応槽内に形成される循環流の流速を制御することができる装置であるのが好ましい。ここで「循環流」とは、図3に示すように、仕切板内外が越流状態である場合に、膜分離ユニット収容区画から、仕切板7の上を越えてその他の区画に入り、その他の区画内を下降し、仕切板7よりも下の領域を介して膜ユニット収容区画に戻る液の流れである。
以下に、本発明における水流発生装置を図3及び図4を参照しつつ説明する。
本発明における水流発生装置の第1の態様は、図3に示す膜分離活性汚泥処理装置において、浸漬膜分離ユニットおよび曝気手段が配置されていない区画に設置された撹拌装置15aである。この撹拌装置により、循環水の下向きの推進力が発生する。撹拌装置15aとしては、水上に設置された駆動部16aと水中に設置された撹拌羽根が軸を介して連結している一般的な撹拌装置を用いることができる。
撹拌羽根の形状としては、プロペラ型、スクリュー型、パドル型等が挙げられる。撹拌羽根の大きさは、必要な推進力が得られれば特に限定されるものではないが、一般的に大きな撹拌羽根では回転数が少なく、小さな撹拌羽根では回転数が多くなる。大きな羽根をゆっくり回転させることで少ない動力で大きな推進力を得られる撹拌装置を使用することもできる。撹拌装置の設置位置は、循環流速を効率的に制御する観点から、図3の上面図において浸漬膜分離ユニットおよび曝気手段が配置されていない区画の中央部付近とするのが好ましい。撹拌羽根の配置位置は、図3の側面図において、反応槽の上層部、中間部、下層部のいずれでもよいが、循環流速を効率的に制御する観点から、反応槽の上層部に設置するのが好ましい。
本発明における水流発生装置の第2の態様は、図4に示す膜分離活性汚泥処理装置において、反応槽内の水面付近に設置したフロート式水流発生装置である。フロート式水流発生装置は、水面上に浮遊するフロート17と、インペラ(撹拌羽根)18と、撹拌羽根を格納する吐出部19と、駆動部16bから構成され、吐出部上部の開口部から水が吸い込まれ、インペラを高速回転することで下向きの噴射水流を発生させる。フロートは、水流発生装置を水面上に浮遊させるための円柱状の部材であり、直径は1m〜3mであり、高さは200mm〜500mmである。インペラ(撹拌羽根)の形状はプロペラ型が挙げられる。
フロート式水流発生装置は、図4に示すように、更に仕切板伸長手段12に連結されている。仕切板伸長手段12は、反応槽の槽壁に固定された固定部材13により、仕切板の上端において伸長可能なように設置されており、仕切板伸長手段12の上端の複数部位が連結ロープ等を介してフロート式水流発生装置15bに連結されている。このようにフロート式水流発生装置と仕切板伸長手段が一体化した構造とすることにより、反応槽内の水位の変動に連動して水流発生装置が上下するのに伴い、仕切板伸長装置も上下する。その結果、仕切板上端から水面までの距離を一定(100〜500mm程度)に保つことが可能となり、循環流速の制御が容易になる。これにより、運転可能な反応槽の水位範囲が広くなり、日間の流入水量の変動に対しても制御が容易となり、原水の流量調整槽の容量を小さくしたり省略することが可能になる。このようなフロート式水流発生装置は、他の一般的な水中撹拌機と比べ、消費電力の削減が図れ、稼働部品や交換部品がないためメンテナンスが容易であるという利点がある。
上記のような水流発生装置(図3及び図4)について、駆動部16a又は16bにおけるインバータの周波数を変化させ、撹拌羽根(インペラ)の回転数を制御することにより、循環流の流速を制御することができる。これにより、水流発生装置を収容した区画(以下、「水流発生装置収容区画」とも言う)において、脱窒反応に関与する、原水、硝化液及び脱窒細菌の十分な混合を達成し、且つ、脱窒の障害となる溶存酸素(DO)を低いレベルに維持することができる。その結果、効率的な脱窒反応を進行させることができる。
反応槽内に複数の膜分離ユニットを配置する場合には、活性汚泥処理を効率的に行う観点から、膜分離ユニット収容区画を反応槽の壁面付近に設け、水流発生装置収容区画を反応槽の中央部に設けるのが好ましい。
本発明においては、図3の側面図(下図)に示すように、水面部や反応槽底部に水流ガイド(バッフル)11a、11b、11cを設けて、反応槽内の活性汚泥が沈降や滞留を起こさない水流を形成させることができる。水流ガイド11aは、膜分離ユニット収容区画内を上昇する循環流が、仕切板を越えて水流発生装置方向に効率的に移動するよう、膜分離ユニット収容区画上部の水面付近に設置された矩形状の板で構成されている。水流ガイド11aの一辺は、膜分離ユニットを囲包する反応槽の一壁面に水中で固定されると共に、対向する辺は水面よりも上位となるよう設置されている。水流ガイド11b及び11cは、水流発生装置収容区画を下降する循環流が、仕切板の下方を経て膜分離ユニット方向に効率的に移動するよう、反応槽の底部に配置された矩形状の板で構成されている。水流ガイド11bの一辺は反応槽の一壁面に固定されると共に、対向する辺は反応槽の底面に固定されている。水流ガイド11cは、水流発生装置収容区画を下降する循環流が、2つの膜分離ユニット収容区画に効率的に分かれて移動するよう、水流発生装置収容区画の底部に配置される凸状に曲折した矩形状の板で構成されている。これらの水流ガイドは反応槽の一壁面又は底面の長さ全体に設けてもよいし、その一部に設けてもよい。水流ガイドの形状や大きさは、反応槽内の活性汚泥が沈降や滞留を起こさない水流を形成させるものであれば特に限定されるものではない。図3及び図4に示すように直線的な形状でもよいが、水流の流れに沿うよう曲線的に形成すると損失水頭(抵抗)が小さくなるためより好ましい。
本発明の膜分離活性汚泥処理装置には、更に、循環水中の溶存酸素濃度を測定するための第1及び第2の溶存酸素計(DO計)を設けることができる。第1の溶存酸素計(DO1)は、膜分離ユニット収容区画に設けるのが好ましく、効率的な制御を行うためには、膜分離ユニットの上端から仕切板上端の間の循環流の溶存酸素濃度を測定できる位置であって、反応槽内の液位が最低水位となってもDO1が液に浸漬する位置に設置するのがよい。また、第2の溶存酸素計(DO2)は、水流発生装置収容区画に設けるのが好ましく、効率的な制御を行うためには、水流発生装置よりも下方であって、反応槽内の液位深さの半分程度の位置に設置するのがよい。
下水処理においては、流入下水量の日間変動(流入排水量や汚濁物質の濃度変動)が大きく、一般に、大規模処理装置では日間平均値の0.5〜1.5倍程度の変動があり、小規模処理装置では0.2〜3倍程度の変動がある。このような日間の負荷変動に対し、従来法(特許文献1)では、効率的な硝化及び脱窒反応を行うことは困難であった。また、流入下水量の日間変動を小さくするためには、大容量の流量調整槽を設ける必要があった。
本発明においては、前述の水流発生装置と第1及び第2の溶存酸素計(DO計)を組み合わせて活性汚泥処理の制御を行うことにより、DO制御の自由度が高くなり、また、流入下水量の負荷変動に適用可能な処理を行うことができる。具体的には、第1の溶存酸素計(DO1)により測定した溶存酸素濃度が、予め設定したDO1の目標値となるよう補助曝気手段(ブロワ)による送風量を制御し、第2の溶存酸素計(DO2)により測定した溶存酸素濃度が、予め設定したDO2の目標値となるよう水流発生装置の回転数を制御する。
予め設定するDO1の目標値は、0.5〜2.0mg/L程度であり、予め設定するDO2の目標値は、0.1〜0.5mg/L程度である。DO1とDO2の目標値は24時間一定とすることもできるが、下記表1に示すように、1日の中でも負荷状況に応じて時間帯により変更する方がより細やかな制御が可能となる。なお、下記表1において、負荷状況は、流入排水量や汚濁物質の濃度が高い順に高負荷、中負荷及び低負荷と分類したものである。
Figure 2018187540
以下に、図3に基づき、本発明における具体的な制御方法について説明する。
反応槽1に原水を供給する原水ポンプ8は、インバータの周波数が20〜50Hzの範囲内で制御可能であり、原則として、ろ過ポンプの吸引流量と同じか少し多い流量にして、50Hz等の一定流量で運転を行う。反応槽の水位が最高水位(H)に達したら原水ポンプを停止し、最低水位(L)まで低下したら原水ポンプの運転を開始するようにレベル制御を行う。また、原水槽の水位が最低水位(L)レベル以下となった場合には、インターロックをして空運転を防止する。なお、原水槽水位に対応して比例制御(制御範囲内において、水位が高いときは原水ポンプの流量を多くし、水位が低いときは原水ポンプの流量を少なくする制御)を行っても良い。
ろ過ポンプ3は、インバータの周波数が20〜50Hzの範囲内で制御可能である。原則として、50Hz等の一定流量で運転を行い、浸漬膜分離ユニットの膜表面のファウリングを防止するために、9分間吸引したら1分間停止するサイクルを繰り返す。あるいは、流入原水量の変動に合わせてろ過水量を変化させる様にしても良い。例えば、反応槽の水位によりろ過水量を制御することができる。具体的には、反応槽の水位が最高水位(H)に達したらろ過ポンプ3を最大流量とし、最低水位(L)まで低下したらろ過ポンプ3の運転を停止し、最高水位(H)と最低水位(L)の間では、水位による比例制御を行うことができる。また、負荷時間帯に合わせて、予め膜フラックス(単位膜面積・単位時間当たりの膜ろ過水量(m/m/d))を設定して、これに見合うろ過水量とすることもできる。反応槽内の液位が浸漬膜分離ユニットの上端まで低下した場合(LLレベル)には、ろ過ポンプ3はインターロックされ空運転が防止される。
膜洗浄用ブロワ(B1)は、インバータの周波数が20〜50Hzの範囲内で制御可能であり、膜面積当たりの曝気量SADmが0.1〜0.20の範囲で、原則として一定風量で連続運転を行う(SADm(Specific-Air-Demand per membrane surface area)は必要な曝気量を意味し、通常はNm/m/hの単位で表される)。
なお、流入原水量の変動に合わせてろ過水量を変化させる場合には、膜フラックスに合わせて、膜洗浄用ブロワ(B1)の送風量をSADmとして0.05〜0.2の範囲で調整することも有効である。ここで、膜フラックスとは、単位膜面積・単位時間当たりの膜ろ過水量(m/m/d)を表す。
下記表2に、1日の負荷時間帯に合わせて設定された膜フラックスの目標値の例と、この膜フラックスの値に対応させて調整可能な膜洗浄用ブロワ(B1)のSADmを示す。
Figure 2018187540
補助曝気ブロワ(B2)は、インバータの周波数が20〜50Hzの範囲内で制御可能であり、DO1により測定した溶存酸素濃度の値が予め設定した目標値となる様に送風量を自動制御(PID制御)することにより、補助曝気手段の曝気量を調節することができる。具体的には、DO1の測定値が目標値よりも小さい場合には、補助曝気ブロワ(B2)の送風量を大きくするよう制御し、DO1の測定値が目標値よりも大きい場合には、補助曝気ブロワ(B2)の送風量を小さくするよう制御する。インバータの周波数が制御可能範囲の下限値においても、DO1が目標値以上である場合には、一定時間(例えば、30分間)補助曝気ブロワ(B2)を停止する。
補助曝気ブロワ(B2)は、必要酸素量に対して膜洗浄用ブロワ(B1)によって供給される酸素量を差引いた酸素量(補助酸素量)を供給するために用いる。前述の通り補助曝気手段は膜洗浄用曝気手段と比較して酸素移動効率が2〜5倍高いことから、膜洗浄用ブロワの風量を可能な限り少なくした上で(例えば、前述の通り1日の負荷時間帯に合わせてSADmを設定する)、補助曝気ブロワを効率よく制御することが、電力消費量削減に寄与できる。また、効率的に制御できる範囲が広いブロワ(例えば、スクリュー式ブロワ)を用いることも有効である。
水流発生装置は、DO2により測定した溶存酸素濃度が予め設定した目標値となるように、インバータの周波数が20〜50Hzの範囲内で自動制御(PID制御)する。すなわち、DO2が目標値よりも大きい場合には、DO1からDO2に達するまでの時間に消費する酸素量が少ないことを意味するので、循環流速を遅くするために、水流発生装置の回転数を少なくするよう制御する。逆に、DO2の測定値が目標値よりも小さい場合には酸素消費量が大きいので、循環流速を早くするために、水流発生装置の回転数を多くするよう制御する。水流発生装置の回転数は、撹拌羽根の大きさや形状によって異なるが、比較的大きな羽根をもつ場合には、5r.p.m.〜50r.p.m.の範囲で制御することができる。水流発生装置の周波数が制御下限値である10%の場合においても、DO2の測定値が目標値よりも大きい場合には、一定時間(30分間等)水流発生装置を全閉する。なお、水流発生装置としては、図3の撹拌装置の代わりに図4のフロート式水流発生装置を用いた場合でも、同様に回転数を制御することができる。
図3及び図4の装置において、好気ゾーンとは、膜分離ユニット収容区画内の曝気手段よりも上部と水流発生装置収容区画の上部のゾーンであり、無酸素ゾーンとは、水流発生装置収容区画内のDO2よりも下部と膜分離ユニット収容区画内の曝気手段よりも下部のゾーンである。この好気ゾーンと無酸素ゾーンの容量比は1:1〜1:2となる様に設計することができる。一般に、BODや窒素の負荷が大きい場合には硝化速度がネックになり、負荷が小さい場合には脱窒速度がネックになる。従って、負荷が大きい場合には好気ゾーンと無酸素ゾーンの比率は1:1程度が好ましく、負荷が低い場合には1:2程度とするのが好ましい。負荷状況に応じた適切なゾーン比率となるよう、DO2の設置位置を上下させて調整するか、又は上記表1に示した様にDO2の目標値を負荷に応じて変化させることが好ましい。
上記のように、水流発生装置と第1及び第2の溶存酸素計(DO計)を組み合わせて制御を行うことにより、従来法(特許文献1)のように、仕切板内外で液の越流状態と分断状態を作り出すために液位を大きく変動させる必要がないため、原水を一定流量で連続的に反応槽に供給することが可能となる。このため、特別な原水供給装置や原水流量制御装置を設置する必要がない。なお、本発明において「一定流量」とは、ある所定の時間において流量が一定であればよく、最適な流量とするために変更されることがあってもよい。
反応槽内の循環流の方向は、図3及び図4に示す方向と反対方向、即ち、水流発生装置収容区画内が上向流であり、膜分離ユニット収容区画内が下向流であってもよい。この場合は、DO1とDO2の設置位置を前述の場合と逆の位置にする必要がある。
本発明においては、DO計の代わりに、又はDO計を補完する目的で、アンモニア計及び/又は硝酸計を設けて制御することもできる。すなわち、アンモニアが多い場合には硝化ゾーンを大きくし、硝酸が多い場合には脱窒ゾーンを大きくする様に制御する。
本発明の装置を用いた膜分離活性汚泥処理方法は、OD法に比べ高いMLSS濃度を維持できることから、硝化に必要なA−SRT(Aerobic Solid Retention Time:好気的固形物滞留時間)を確保して、低BOD−MLSS負荷の条件においても、微生物の内生呼吸による酸素消費速度が大きくなるために、好気ゾーンと無酸素ゾーンの制御がし易くなるという利点を有する。
本発明は、膜分離ユニット収容区画以外の区画に水流発生装置を設けた膜分離活性汚泥処理装置、及びこの装置を用いた膜分離活性汚泥処理方法であれば、上記実施態様に限定されるものではなく、上記以外の処理条件および原水の前処理は、従来から周知の方法と同様の条件で行うことができる。
本発明は、窒素除去効率を更に向上させ、低コストで効率的に循環水の推進力をもたらし、更には、反応槽内の処理時間(HRT)を大幅に短縮し、中大規模の下水処理場や工場排水処理でも採用可能な、省エネルギー化された膜分離活性汚泥装置及び方法を提供することができる。
1 反応槽
2、2a、2b 膜分離ユニット
3 吸引ポンプ
4、4a 膜洗浄用曝気手段
4b 補助曝気手段
5、5a ブロワ
6 レベルセンサー
7 仕切板
8 原水ポンプ
9 原水槽
10a 第1の溶存酸素計
10b 第2の溶存酸素計
11a、11b、11c 水流ガイド(バッフル)
12 仕切板伸長手段
13 仕切板伸長手段固定部材
15a 撹拌装置(水流発生装置)
16a、16b 駆動部
17 フロート
18 インペラ(撹拌羽根)
19 吐出部

Claims (8)

  1. 好気性処理および無酸素処理を行う単一の反応槽と、その反応槽の内部に配置された浸漬膜分離ユニットと、曝気手段とを有する膜分離活性汚泥処理装置であって、反応槽は、底部が反応槽の底面から離間して設けられた仕切板によって複数個の区画に分割され、その複数個の区画のうちの少なくとも一つの区画を、浸漬膜分離ユニットおよび曝気手段が配置された好気区画とし、その他の区画内で無酸素処理を行う膜分離活性汚泥処理装置において、前記その他の区画に水流発生装置を設けたことを特徴とする膜分離活性汚泥処理装置。
  2. 前記好気区画に第1の溶存酸素計を設け、前記その他の区画に第2の溶存酸素計を設けた、請求項1記載の膜分離活性汚泥処理装置。
  3. 前記好気区画に補助曝気手段を更に設け、第1の溶存酸素計により測定した溶存酸素濃度が予め設定した目標値となるよう、前記補助曝気手段による曝気量を制御する手段と、第2の溶存酸素計により測定した溶存酸素濃度が予め設定した目標値となるよう、前記水流発生装置の回転数を制御する手段を設けた、請求項2記載の膜分離活性汚泥処理装置。
  4. 前記水流発生装置が反応槽内の水面に設置され、反応槽内の水位の変動に連動して水流発生装置が上下するのに伴い、水流発生装置に連結した仕切板伸長手段が上下することにより、仕切板上端から水面までの距離を一定に保つ構造とした、請求項1〜3のいずれか一項に記載の膜分離活性汚泥処理装置。
  5. アンモニア計および/または硝酸計を更に設けて制御する手段を設けた、請求項1〜4のいずれか一項に記載の膜分離活性汚泥処理装置。
  6. 反応槽に供給される原水の負荷状況に応じて予め設定した第1の溶存酸素計及び第2の溶存酸素計の目標値によって制御する手段を設けた、請求項1〜5のいずれか一項に記載の膜分離活性汚泥処理装置。
  7. 浸漬膜分離ユニットを配置した単一の反応槽内で好気性処理および無酸素処理を行う膜分離活性汚泥処理方法であって、浸漬膜分離ユニットの周囲を底部が反応槽の底面から離間して設けられた仕切板で区画し、浸漬膜分離ユニットの下方から曝気を行うことにより、浸漬膜分離ユニットが配置された区画内を好気状態に維持しつつ、その他の区画内で無酸素処理を行う膜分離活性汚泥処理方法において、前記その他の区画において循環水の流速を制御することを特徴とする膜分離活性汚泥処理方法。
  8. 前記浸漬膜分離ユニットが配置された区画の溶存酸素濃度と、前記その他の区画の溶存酸素濃度をそれぞれ測定し、各溶存酸素濃度の測定値が予め設定した目標値となるよう、曝気量および循環水の流速を制御する請求項7記載の膜分離活性汚泥処理方法。
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