JP5096229B2 - 多段梯子 - Google Patents

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Description

この発明は、伸縮自在な多段梯子に関する。
従来、高所に移動する場合、あるいは電線などの架線工事やその修理工事などを行う場合、必要な高さに調整可能な多段梯子を用いることが多い。かかる多段梯子の一例として、それぞれ左右一対の柱部材を有し、柱部材同士が伸縮自在に組み合わせられた下段梯子体及び複数の伸長用梯子体と、前記伸長用梯子体を伸縮操作するための操作綱とを備えたものがあり、1本の操作綱を用いて、複数の伸長用梯子体を伸縮操作可能としたものがある(例えば、特許文献1を参照。)。
特許文献1に記載の多段梯子は、それぞれ踏桟を所定間隔で設けた下段梯子、中段梯子及び上段梯子よりなる3段梯子となっており、下段梯子内に中段梯子、中段梯子内に上段梯子を順次摺動自在に嵌挿している。
そして、下段梯子の先端部に第1の滑車、中段梯子の先後端部に第2、第3の滑車をそれぞれ回転自在に装設し、梯子繰出用の操作綱を下段梯子の先端部の第1の滑車に纏掛した後、中段梯子の後端部の第2の滑車に纏掛し、更に中段梯子の先端部の第3の滑車に纏掛した後、先端を上段梯子の後端部に止着して、前記操作綱を引張ると、先ず上段梯子が繰出され、次いで中段梯子が繰出されるように構成されている。こうして、この3段梯子は伸長することになる。
一方、操作綱を弛めると、中段梯子が自重によって退入され、次いで上段梯子が自重によって退入されることになるため、この多段梯子は短縮することになる。
実開平6−4298号公報
上述したように、1本の操作綱の操作で、先ず上段梯子が繰出され、次いで中段梯子が繰出される構成は操作性が良好であるものの、3段梯子を短縮する場合に、上述したように操作綱を弛めて中段梯子や上段梯子の自重によって退入する構成、すなわち、自重により落下させて退入させる構成とした場合、以下のような課題が生じることが分かった。
すなわち、上段梯子を伸ばし、さらに中段梯子を伸ばして梯子全体を所定長さに伸長させようとした場合、所定長さに達すると、先ず中段梯子の止め金具を下段梯子の踏桟に係合させ、次いで上段梯子の止め金具を中段梯子の踏桟に係合させる手順となるが、中段梯子の止め金具を下段梯子の踏桟に係合させた際に、うっかり操作綱から手を離してしまうと、上段梯子が中段梯子の下端部まで落下してしまうおそれがあった。
また、例えば、上段梯子、あるいは中段梯子の柱部材が変形したり、両者の間に異物が挟まったりした場合、上段梯子と中段梯子との間の摩擦力が増大し、伸長操作するときに操作力が重くなる場合がある。そのようなときに、無理やり上段梯子を伸ばそうとすると、上段梯子を重合させた状態のまま中段梯子が先に伸び、途中何らかの拍子に前記異物が抜け落ちたり、変形による摩擦力が解消されたりすると、上段梯子が急に伸び出し、中段梯子は反対に落下したりすることがある。
さらに、例えば、下段梯子、あるいは中段梯子の柱部材が変形したり、両者の間に異物が挟まったりした場合、上段梯子を伸長させた後に中段梯子を伸長させようとすると、下梯子と中段梯子との間の摩擦力が増大して、操作力が重くなる場合がある。そのような状態のときに、3段梯子を縮めようとした場合、途中何らかの拍子に前記異物が抜け落ちたり、変形による摩擦力が解消されたりすると、中段梯子が急に落下する一方、上段梯子が伸長することがある。
本発明は、上述したように、極めて操作性が良好のような構成でも、場合によっては危険を伴う操作となる多段梯子の安全性を高めた多段梯子を提供することを目的としている。
記課題を解決するために、本発明では、それぞれ左右一対の柱部材を有し、柱部材同士が伸縮自在に組み合わせられた下段梯子体及び複数の伸長用梯子体と、前記伸長用梯子体を伸縮操作するための操作綱と、を備えた伸縮自在の多段梯子において、前記操作綱を操作して前記複数の伸長用梯子体を伸縮動作させる際に、伸長時には最上位の伸長用梯子体が初めに作動し、その後下位側が順次作動して伸長するように規制するとともに、収縮時には、最下位の伸長用梯子体が初めに作動して、その後、上位側が順次作動して収縮するように規制する作動順規制手段を備え、前記伸長用梯子体を、中段梯子体と上段梯子体とから構成し、全ての梯子体の柱部材が重合状態となる初期状態から、前記操作綱を操作して前記伸長用梯子体を伸長させる際に、前記作動順規制手段は、前記上段梯子体が初めに作動して伸び切った後、前記中段梯子体を伸長させ、前記操作綱を操作して前記伸長用梯子体を収縮させる際には、前記中段梯子体が初めに作動して下段梯子体と重合状態になった後、前記上段梯子体を作動して前記初期状態に復帰させる多段梯子であって、前記作動順規制手段は、前記伸長用梯子体の下位側梯子体の柱部材の上部に、スライド自在に遊嵌された作動ピンと、前記伸長用梯子体の上位側梯子体の柱部材の下部に設けられ、前記作動ピンを梯子内側にスライドさせる第1のカム部材と、前記下段梯子体の柱部材の上部に設けられ、前記作動ピンを梯子外側にスライドさせる第2のカム部材と、前記第2のカム部材を収納した状態で前記下段梯子体の柱部材の上部に設けられ、当該第2のカム部材により梯子外側にスライドされた前記作動ピンを係止するロック部材と、を備えることを特徴とする
この発明によれば、下段梯子体及び複数の伸長用梯子体からなる多段梯子における梯子体の伸長順番、収縮順番が明確に規制されるため、多段梯子の伸縮操作時に、想定外の梯子体が落下したり伸長したりするという不具合を確実に防止して、安全性を著しく高めることが可能となる。
本実施形態に係る多段梯子は、それぞれ左右一対の柱部材を有し、柱部材同士が伸縮自在に組み合わせられた下段梯子体及び複数の伸長用梯子体と、前記伸長用梯子体を伸縮操作するための操作綱と、を備えた伸縮自在の多段梯子において、前記操作綱を操作して前記複数の伸長用梯子体を伸縮動作させる際に、伸長時には最上位の伸長用梯子体が初めに作動し、その後下位側が順次作動して伸長するように規制するとともに、収縮時には、最下位の伸長用梯子体が初めに作動して、その後、上位側が順次作動して収縮するように規制する作動順規制手段を備えたものである。なお、各柱部材は、それぞれフランジ部とウェブ部とを有する断面視略コ字状に形成して、下段梯子体の柱部材を外側として入れ子状に組み合わせて伸縮自在に構成することができる。また、各柱部材をパイプ状に形成して、互いに重合状態に取り付けて伸縮自在に構成してもよい。
本実施形態では、伸長用梯子体を、中段梯子体と上段梯子体とから構成した3段梯子として説明する。図1は本実施形態に係る多段梯子1である3段梯子の作動説明図であり、11は下段梯子体、21は中段梯子体、31は上段梯子体であり、これら中段梯子体21と上段梯子体31とから伸長用梯子体が構成される。
図示するように、下段梯子体11から伸長用梯子体の上段梯子体31にかけて1本の操作綱6が滑車71〜74を介して掛け渡されており、図1(a)に示す収縮状態から操作綱6を引張り操作することで、図1(b)に示すように、上段梯子体31と中段梯子体21とが伸び、所望の高さ位置でこれを保持することができるようにしている。このとき、本実施形態では、先ず、上段梯子体31が必ず初めに作動して伸び、次いで、中段梯子体21が伸びるように、後に詳述する作動順規制手段によって規制している。
また、この作動順規制手段は、図1(b)に示す伸長状態から図1(a)に示す収縮状態へ収縮させる場合は、伸長時とは反対に、中段梯子体21が初めに作動して下降していき、その後、上段梯子体31が下降して多段梯子1の全体が収縮するように規制する。
すなわち、図1(a)に示す収縮状態を初期状態とすれば、前記作動順規制手段は、上段梯子体31が初めに作動して伸び切った後、中段梯子体21を伸長させ、操作綱6を操作してこれらを収縮させる際には、中段梯子体21が初めに作動して下段梯子体11と重合状態になった後、上段梯子体31を作動して初期状態に復帰させるのである。
本実施形態に係る作動順規制手段は、図4〜図9を参照しながら後に詳述するが、伸長用梯子の下位側梯子体である中段梯子体21の柱部材22の上部に、スライド自在に遊嵌された作動ピン50と、前記伸長用梯子の上位側梯子体である上段梯子体31の柱部材32の下部に設けられ、前記作動ピン50を梯子内側にスライドさせる第1のカム部材51と、前記下段梯子体11の柱部材12の上部に設けられ、前記作動ピン50を梯子外側にスライドさせる第2のカム部材52と、前記第2のカム部材52を収納した状態で前記下段梯子体11の柱部材12の上部に設けられ、当該第2のカム部材52により梯子外側にスライドされた前記作動ピン50を係止するロック部材53を備える構成としている。
かかる作動順規制手段を設けたことにより、初期状態(図1(a)の状態)では、中段梯子体21は下段梯子体11にロックされた状態となるため、操作綱6を引張り操作したときに、上段梯子体31よりも先に上昇することは決してない。たとえ、上段梯子体31と中段梯子体21の各柱部材32,22が変形したり、両者の間に異物が挟まったりした場合などのように、何らかの理由で両者が密着状態になっていて、作動させるための負荷が大きくても、必ず上段梯子体31が先に伸びることになる。
また、上段梯子体31を伸ばし、さらに中段梯子体21を下段梯子体11よりも1段以上伸ばしたときに、この中段梯子体21を下段梯子体11にロックして、うっかりそのまま操作綱6から手を離してしまっても、上段梯子体31は作動ピン50の端部に当たるために中段梯子体21の下端部まで落下するおそれがない。なお、ここで中段梯子体21を下段梯子体11よりも1段以上伸ばしたときというのは、一の踏桟から次の踏桟までの長さを伸長させたことを指す。
また、下段梯子体11、あるいは中段梯子体21の柱部材12,22が変形したり、両者の間に異物が挟まったりした場合でも、中段梯子体21が急に落下し、上段梯子体31は伸長したりするといった不具合も解消できる。
なお、作動ピン50については、梯子外側、梯子内側にそれぞれスライドするが、このスライドした位置で留まることができるように、作動ピン50に当接するゴム片や板バネなどの弾性体を当接自在に設けておくことが好ましい。
ところで、本実施形態における操作綱6は、一端を上段梯子体31の上端近傍に連結し、他端を梯子昇降面側を通すとともに、下段梯子体11の下部及び上部に設けた滑車71,72を介して掛け渡して上段梯子体31の下端近傍に連結固定している。かかる構成により、上述した操作中に操作綱6はたるむことがなく、伸びた伸長用梯子体(中段梯子体21と上段梯子体31)から下段梯子体11まで操作綱6は張られた状態となっており、操作綱6が多段梯子1の足下で邪魔になることもない。
以下、本実施形態に係る多段梯子1について、図2〜図16を参照しながら、より具体的に説明する。
図2は本実施形態に係る多段梯子1の初期状態である収縮状態を示す全体正面図、図3は同多段梯子1の伸長状態を示す全体正面図、図4は本実施形態の要部となる作動順規制機構の説明図、図5〜図9は同作動順規制機構の作動説明図、図10〜図15は同多段梯子1の伸縮状態を示す説明図、図16は転落防止具8の説明図である。
図2及び図3に示すように、本実施形態に係る多段梯子1は、下側に下段梯子体となる下段梯子体11を設け、同下段梯子体11に、伸長用梯子体としての中段梯子体21及び上段梯子体31をそれぞれ伸縮自在に連結し、操作綱6による操作によって多段(3段)に伸長自在とした構成としている。
下段梯子体11は、図示するように、凹部同士が対向する断面視略コ字状の左右の柱部材12,12(図5(a)を参照)の間に、複数の踏桟13を縦方向に所定間隔をあけて取付けて構成している。同様に、中段梯子体21も凹部同士を互いに対向させた左右の柱部材22,22の間に、複数の踏桟23を縦方向に所定間隔をあけて取付けて構成している。他方、上段梯子体31は、下段梯子体11及び中段梯子体21とは逆に、断面視略コ字状としながらも、凹部がそれぞれ外側を向くように配設された左右の柱部材32,32の間に、複数の踏桟33を縦方向に所定間隔をあけて取付けて構成している。
そして、上段梯子体31及び中段梯子体21には、これらを伸長状態で保持するために、踏桟23,13と係合可能としたストッパ部材34,24を柱部材32,32(22,22)内側に設けている(図11〜図15参照)。なお、ストッパ部材24(34)は、中段梯子体21及び上段梯子体31を収縮させる際に、その下降動作に伴って踏桟13,23への係合部24a,34aを自動的に引き込ませて踏桟13,23との係合が回避されるようにした作動桿24c,34cを備えている。図11〜図15において、24b、34bは、中段梯子体21及び上段梯子体31が下降したときに、係合部24a,34aよりも先に踏桟13,23に当接して回動し、その回動に伴って前記作動桿24c,34cに係合部24a,34aの引き込み動作を行わせる振り子部材である。
また、下段梯子体11には、その左右の柱部材12,12の下端を結ぶように鞘部41を取付け、この鞘部41内に、左右方向へ伸長して張り出し自在としたアウトリガー4を設けている。このアウトリガー4は、伸縮桿42の先端に、脚部43が高さ調整自在に取り付けられ、この脚部43の下端に接地座44が角度変更自在に取り付けられた周知のものである。
さらに、図示するように、本実施形態に係る多段梯子1は、上段梯子体31の上端部に、当該多段梯子1を例えば壁面などに立て掛けたときに横ずれを防止するために、フック状に形成した横ずれ防止具5を、上段梯子体31の左右の柱部材32,32上端それぞれに、水平方向に回転可能に取り付けている。
また、下段梯子体11から上段梯子体31にかけて1本の操作綱6が第1滑車71、第2滑車72、第3滑車73、及び第4滑車74を介して掛け渡されている(図1参照)。この操作綱6を下側へ引張り操作することで、上段梯子体31、中段梯子体21と順次伸長し、前記ストッパ部材24,34によって、所望の高さ位置でこれらを保持することができるようになっている。
より具体的に説明すると、操作綱6の始端は、上段梯子体31の柱部材32,32の上端間に掛け渡した略V字形の親綱連結桿35の中央に連結され、他端を梯子昇降面側を通すとともに、前記下段梯子体11の下側2段目の踏桟13の中央に配設した第1滑車71に掛けて上方へ伸延させ、同下段梯子体11の最上段に位置する踏桟13の中央に吊支した第2滑車72に掛け渡して下方へ伸延させ、次に中段梯子体21の最下端近傍に掛け渡した連結桿25の略中央に取付けた第3滑車73に掛けて上方へ伸延させ、同中段梯子体21の背面側に掛け渡した連結補強板26の略中央に取付けた第4滑車74に掛けて下方へ伸延させ、上段梯子体31の下端近傍に掛け渡した連結桿36に連結固定している。このように操作綱6を掛け渡すことにより、操作綱6はたるむことなく下段梯子体11から上段梯子体31まで張られた状態となる。
そして、本実施形態では、操作綱6における多段梯子1の昇降面側に位置する綱を、転落防止具8(図16参照)と連結するための親綱として使用可能としている。以下、操作綱6のうち、親綱として機能する部分を親綱部60と呼ぶ場合がある。
転落防止具8は、所謂「ロリップ」と呼ばれる周知の構成のものであり、図16に示すように、親綱部60を挿通して摺動可能に取り付け、この親綱部60が真っ直ぐに挿通されている場合は自由に摺動するが、一端に急激な力が加わると内部のロック装置(図示せず)が作用して親綱部60に噛合し、急制動がかかるように構成した安全器81を備えている。そして、この安全器81の他端にショックアブソーバ83を介して取り付けた係止具82を、作業者の腰ベルトなどに係止する構成としている。
かかる構成としたことにより、多段梯子1は、実質的に親綱を予め備えていることになり、多段梯子1を作業現場などに設置した場合、操作綱6を即座に親綱としての機能を発揮させることができる。そして、従来のように、搬送・移動時に親綱を忘れて作業に支障を来したすことがなく、また、自動車などに積載する際にも従来のように親綱の分だけかさばることもない。
また、図16に示すように、安全器81の側面には、内部に配設したロック装置のストッパ部(図示せず)が回動して、親綱部60に噛み込む位置に至ることを阻害する円孔81bが上側弧状孔81aの一端に形成されている。この円孔81cに、下段梯子体11に取り付けた把持部14の下方位置に突設した係止ピン15を挿通することにより、ストッパ部のピン体81dの動きが不可状態となり、親綱部60は常時自由に安全器81内を摺動することができる。したがって、多段梯子1を伸長させるために親綱部60を操作する場合、使用者は、転落防止具8の安全器81を、前記円孔81cを係止ピン15に係合して吊下しておき、一方の手で把持部14を持ちながら、他方の手で安定した状態で親綱部60を操作することが可能となる。
ここで、図4〜図15にしたがって、本多段梯子1の要部となる作動順規制手段について説明する。
下段梯子体11、中段梯子体21、及び上段梯子体31の各柱部材12,22,32は、図4及び図5(a)に示すように、側壁部12a,22a,32aと、この側壁部12a,22a,32aの両端からそれぞれ立設したフランジ部12b,12b,22b,22b,32b,22bにより断面略コ字状に形成されている。
本実施形態における作動順規制手段である作動規制機構は、図4に示すように、前記中段梯子体21における柱部材22の側壁部22aの上部位置に、短尺棒状の作動ピン50をスライド自在に嵌装している。そして、上段梯子体31の柱部材32の側壁部32aの下部に、前記作動ピン50を梯子内側、すなわち断面視略コ字状に形成した各柱部材12,22,32の開口側にスライドさせるように、先端から漸次幅広となる先尖の楔形状とした第1のカム部材51を設けるとともに、下段梯子体11の柱部材12の側壁部12aの上部には、逆に前記作動ピン50を梯子外側(柱部材12の側壁部12a側)にスライドさせる、これも第1のカム部材51同様の楔形状とした第2のカム部材52を設け、さらに、前記第2のカム部材52を収納するロック部材53を、下段梯子体11の柱部材12の上部に設けて構成している。また、このロック部材53には、第2のカム部材52により梯子外側にスライドされた作動ピン50が挿入される長孔53aが形成されている。なお、51aは上段梯子体31の柱部材32内に取り付けられた略筒状のカム部材取付金具であり、このカム部材取付金具51aの上端における前記作動ピン50と対応する位置に第1のカム部材51が設けられている。
図4〜図7に示すように、作動ピン50には、その基端側(梯子内側であり、図において右側)に前記第1のカム部材51に係合する第1のカム受ピン50aを左右に突設するとともに、その先端側(梯子外側であり、図において左側)には第2のカム部材52に係合する第2のカム受ピン50bを左右に突設している。したがって、多段梯子1の初期状態(図2及び図10に示すように、下段梯子体11の柱部材12に中段梯子体21及び上段梯子体の各柱部材22,32が重合状態に収納されて多段梯子1が収縮している状態)にあっては、作動ピン50の第2のカム受ピン50bに第2のカム部材52が楔状態に食い込み、作動ピン50を下段梯子体11に設けたロック部材53の長孔53a内に突入させた状態となる。
つまり、図10に示す状態(初期状態)では、中段梯子体21は作動ピン50を介して下段梯子体11にロックされた状態となるため、この状態から操作綱6を引張り操作し多段梯子1を伸長させようとした場合、中段梯子体21の方が上段梯子体31よりも先に上昇することはない。したがって、上段梯子体31と中段梯子体21の各柱部材32,22が例えば変形したり、あるいは両者32,22の間に異物が挟まったりした場合などのように、何らかの理由で両者32,22が密着状態になっていて、操作綱6を作動させる際に通常よりも大きな負荷がかかって重たい操作感が生じたとしても、両者が一緒に上昇するようなことはなく、必ず上段梯子体31が先に伸びることになる。
ところで、図4〜図9において、50cは中段梯子体21の柱部材22内に取り付けられた作動ピン受部材であり、断面視略クランク状に形成され、作動ピン50を摺動自在に挿通する挿通孔50dと、断面視円形の作動ピン50がその軸回りに回転して第1、第2のカム受ピン50a,50bが変位することを防止するピン受長孔50eが形成されている。また、50fは、作動ピン50がスライドした位置で留まることができるように、作動ピン50に先端を当接するように配設されたゴム片である。なお、ゴム片50fに代えて板バネを用いることもでき、その場合、作動ピン50の所定のスライド位置で板バネの先端が係合するように、当該作動ピン50に溝部を形成しておくとよい。
図6に示すように、上段梯子体31がさらに上昇すると、その柱部材32の側壁部32aの下部に設けられた第1のカム部材51の楔先端が、先ず第1のカム受ピン50aに当接し、その後さらに上段梯子体31が上昇を続け、略全体が伸び切った状態になると、図7及び図11に示すように、作動ピン50の第1のカム受ピン50aに第1のカム部材51が楔状態に食い込んで作動ピン50を梯子内側に移動させ、先端部がロック部材53の長孔53a内から抜けて中段梯子体21の下段梯子体11とのロック状態が解除される一方、基端部が上段梯子体31の柱部材32の側壁部32aに接近する。
こうして、上段梯子体31が伸び切り、さらに作業者によって操作綱6が操作されると、図8及び図12に示すように、上段梯子体31に設けられたカム部材取付金具51aの上端が中段梯子体21に設けられた作動ピン受部材50cの下端に当接して、上段梯子体31の上昇に伴いロック状態が解除された中段梯子体21を上昇させていく。
他方、図4及び図6に示すように、上段梯子体31の側壁部32aには、第1のカム部材51から上方位置へ所定間隔をあけて落下防止ストッパ金具54が設けられている。54aは落下防止ストッパ金具54を取付けるためのビスである。
こうして、上段梯子体31が先ず上昇して伸長し、次いで中段梯子体21が下段梯子体11に対して所定高さ上昇して多段梯子1の全長が所望する高さとなった場合、使用者は、図13に示すように、操作綱6を緩めて中段梯子体21のストッパ部材24を、下段梯子体11の踏桟13に係合させる。そして、その後、図14に示すように、操作綱6をさらに操作して上段梯子体31を引き上げ、当該上段梯子体31のストッパ部材34を中段梯子体21の踏桟23に係合させて伸長作業を終えるのであるが、このときに、上段梯子体31のストッパ部材34を中段梯子体21の踏桟23に係合させる前に誤って操作綱6から手を離したりした場合、従来であれば、上段梯子体3が中段梯子体21の下端近傍まで落下してしまうおそれがあったが、図9及び図15に示すように、上段梯子体31に設けた落下防止ストッパ金具54が、上段梯子体31の柱部材32の側壁部32aに近接状態となるまで梯子内側に引き込まれた作動ピン50の基端に当接して、上段梯子体31はそれ以上降下することがない。
このように、上段梯子体31を伸ばし、さらに中段梯子体21を下段梯子体11の踏桟13一段分よりも上方へ伸ばしたときに、この中段梯子体21を下段梯子体11にロックして、うっかりそのまま操作綱6から手を離してしまっても、上段梯子体31に設けられた落下防止ストッパ金具54が作動ピン50の基端部に当たるため、上段梯子体31は中段梯子体21の下端部まで落下するおそれがなく、極めて安全な伸長作業となる。
他方、伸長させた多段梯子1を収縮させるために、操作綱6を緩めて伸長用梯子体を下降させる場合は、先ず、中段梯子体21が降下していくことになる。そして、中段梯子体21の全体が下段梯子体11に略重合する位置まで降下すると、図5に示すように、下段梯子体11に設けた第2のカム部材52が第2のカム受ピン50bに当接して作動ピン50を梯子外側へスライドさせる。したがって、その後に上段梯子体31が降下する際には、上段梯子体31の柱部材32の側壁部32aと作動ピン50の基端との間には十分な間隙が生じることになり、当該上段梯子体31の側壁部32aに設けられた落下防止ストッパ金具54は作動ピン50と干渉することなく通過していくため、上段梯子体31は円滑に下降していき、多段梯子1の収縮も円滑に行われることになる。
上述してきた実施形態より、以下の多段梯子1が実現できる。
すなわち、それぞれ左右一対の柱部材12,22,32を有し、柱部材12,22,32同士が伸縮自在に組み合わせられた下段梯子体11及び複数の伸長用梯子体(例えば、中段梯子体21と上段梯子体31)と、前記伸長用梯子体を伸縮操作するための操作綱6とを備え、前記操作綱6を操作して前記複数の伸長用梯子体を伸縮動作させる際に、伸長時には最上位の伸長用梯子体(例えば、上段梯子体31)が初めに作動し、その後下位側(例えば、中段梯子体21)が順次作動して伸長するように規制するとともに、収縮時には、最下位の伸長用梯子体(例えば、中段梯子体21)が初めに作動して、その後、上位側(例えば、上段梯子体31)が順次作動して収縮するように規制する作動順規制手段(例えば、作動規制機構)を備える多段梯子1。
上記構成において、全ての梯子体(例えば、下段梯子体11、中段梯子体21及び上段梯子体31)の柱部材12,22,32が重合状態となる初期状態(例えば、図2、図10に示す状態)から、前記操作綱6を操作して前記伸長用梯子体(例えば、中段梯子体21と上段梯子体31)を伸長させる際に、前記作動順規制手段(例えば、作動規制機構)は、前記上段梯子体31が初めに作動して伸び切った後、前記中段梯子体21を伸長させ、前記操作綱6を操作して前記伸長用梯子体を収縮させる際には、前記中段梯子体21が初めに作動して下段梯子体11と重合状態になった後、前記上段梯子体31を作動して前記初期状態に復帰させる多段梯子1。
さらに上記構成において、前記作動順規制手段(例えば、作動規制機構)は、前記伸長用梯子体の下位側梯子体(例えば、中段梯子体21)の柱部材22の上部に、スライド自在に遊嵌された作動ピン50と、前記伸長用梯子体の上位側梯子体(例えば、上段梯子体31)の柱部材32の下部に設けられ、前記作動ピン50を梯子内側にスライドさせる第1のカム部材51と、前記下段梯子体11の柱部材12の上部に設けられ、前記作動ピン50を梯子外側にスライドさせる第2のカム部材52と、前記第2のカム部材52を収納した状態で前記下段梯子体11の柱部材12の上部に設けられ、当該第2のカム部材52により梯子外側にスライドされた前記作動ピン50を係止するロック部材53とを備える多段梯子1。
本実施形態に係る多段梯子の作動説明図である。 同多段梯子の初期状態である収縮状態を示す全体正面図である。 同多段梯子の伸長状態を示す全体正面図である。 本実施形態の要部となる作動順規制機構の説明図である。 同作動順規制機構の作動説明図である。 同作動順規制機構の作動説明図である。 同作動順規制機構の作動説明図である。 同作動順規制機構の作動説明図である。 同作動順規制機構の作動説明図である。 本実施形態に係る多段梯子の伸縮状態を示す説明図である。 同多段梯子の伸縮状態を示す説明図である。 同多段梯子の伸縮状態を示す説明図である。 同多段梯子の伸縮状態を示す説明図である。 同多段梯子の伸縮状態を示す説明図である。 同多段梯子の伸縮状態を示す説明図である。 転落防止具の説明図である。
符号の説明
1 多段梯子
5 作動順規制機構
6 操作綱
8 転落防止具
11 下段梯子体
12,22,32 柱部材
13,23,33 踏桟
21 中段梯子体
31 上段梯子体
50 作動ピン
51 第1のカム部材
52 第2のカム部材
53 ロック部材

Claims (1)

  1. それぞれ左右一対の柱部材を有し、柱部材同士が伸縮自在に組み合わせられた下段梯子体及び複数の伸長用梯子体と、
    前記伸長用梯子体を伸縮操作するための操作綱と、
    を備えた伸縮自在の多段梯子において、
    前記操作綱を操作して前記複数の伸長用梯子体を伸縮動作させる際に、伸長時には最上位の伸長用梯子体が初めに作動し、その後下位側が順次作動して伸長するように規制するとともに、収縮時には、最下位の伸長用梯子体が初めに作動して、その後、上位側が順次作動して収縮するように規制する作動順規制手段を備え
    前記伸長用梯子体を、中段梯子体と上段梯子体とから構成し、全ての梯子体の柱部材が重合状態となる初期状態から、前記操作綱を操作して前記伸長用梯子体を伸長させる際に、前記作動順規制手段は、前記上段梯子体が初めに作動して伸び切った後、前記中段梯子体を伸長させ、前記操作綱を操作して前記伸長用梯子体を収縮させる際には、前記中段梯子体が初めに作動して下段梯子体と重合状態になった後、前記上段梯子体を作動して前記初期状態に復帰させる多段梯子であって、
    前記作動順規制手段は、
    前記伸長用梯子体の下位側梯子体の柱部材の上部に、スライド自在に遊嵌された作動ピンと、
    前記伸長用梯子体の上位側梯子体の柱部材の下部に設けられ、前記作動ピンを梯子内側にスライドさせる第1のカム部材と、
    前記下段梯子体の柱部材の上部に設けられ、前記作動ピンを梯子外側にスライドさせる第2のカム部材と、
    前記第2のカム部材を収納した状態で前記下段梯子体の柱部材の上部に設けられ、当該第2のカム部材により梯子外側にスライドされた前記作動ピンを係止するロック部材と、
    を備えることを特徴とする多段梯子。
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