JP5095317B2 - 型締装置 - Google Patents

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本発明は、成形機の型締装置に関する。成形機は、例えば、ダイカストマシンや射出成形機である。
移動ダイプレートを型開閉方向において移動させるための駆動機構や制御方式が種々知られている。例えば、特許文献1では、ボールネジ送り機構により移動ダイプレートを移動させ、ボールネジを回転させるモータの回転を検出するエンコーダの検出値に基づいてフィードバック制御を行っている。また、特許文献2では、ボールネジ送り機構と、バランスシリンダとを組み合わせた駆動機構により、移動ダイプレートを移動させる技術が開示されている。
特開2002−154146号公報 特開2007−083630号公報
ボールネジ送り機構は、油圧シリンダ等の駆動機構に比較して、駆動力が小さいものの、高精度な位置決めが可能である。しかし、ボールネジ送り機構により大きな駆動力を得るためには、ボールネジ送り機構を2つ以上設けたり、汎用性に乏しい大型のボールネジ送り機構を設けたりする必要があり、コストが高くなりやすい。また、ボールネジ送り機構は寿命も短い。
特許文献2の技術では、ボールネジ送り機構とバランスシリンダとを組み合わせることにより、ボールネジ送り機構による高精度な位置決めを可能としつつ、バランスシリンダの駆動力によりボールネジ送り機構の負担を軽減しているが、ボールネジ送り機構を無くしたわけではない。従って、鋳造工場等の環境次第では、ボールネジ送り機構の寿命が短くなり、ボールネジ送り機構の交換によるコストが発生する。
本発明の目的は、高精度な移動ダイプレートの移動制御をシリンダ装置により実現できる型締装置を提供することにある。
本発明の型締装置は、固定型を保持する固定ダイプレートと、移動型を保持し、前記固定ダイプレートに対して型開閉方向に移動可能な移動ダイプレートと、前記固定ダイプレート及び前記移動ダイプレートの一方に固定されたシリンダ部と、前記シリンダ部内を摺動可能なピストンと、前記ピストンに固定されるとともに前記固定ダイプレート及び前記移動ダイプレートの他方に固定されたロッドと、前記ロッドの前記シリンダ部に対する変位量を検出可能な測長センサとを有し、前記移動ダイプレートを型開閉方向に駆動可能なシリンダ装置と、前記測長センサの検出値に基づいて前記シリンダ装置を制御する制御装置と、を有する。
好適には、前記シリンダ部内の前記ピストンにより区画される2つのシリンダ室のうち、前記ロッドが延出する側のロッド側室に連通するロッド側ポートと、前記2つのシリンダ室のうち前記ロッド側室とは反対側のヘッド側室に連通するヘッド側ポートとを有するポンプと、前記ポンプを駆動し、回転方向の切り換えにより前記ヘッド側ポート及び前記ロッド側ポートの間で吸入口と吐出口とを切り換えるモータと、前記ピストンの前記ヘッド側室における受圧面積と前記ロッド側室における受圧面積との差に起因する前記シリンダ部内における作動油の過不足を補償する自給弁回路と、を有し、前記自給弁回路は、前記ヘッド側ポートと前記ヘッド側室とを接続するヘッド側接続流路と、前記ロッド側ポートと前記ロッド側室とを接続するロッド側接続流路と、前記ヘッド側接続流路と前記ロッド側接続流路とを接続する中間流路と、前記中間流路の中途に接続されたタンクと、前記中間流路において前記ヘッド側接続流路と前記タンクとの間に設けられたパイロット式の逆止弁であって、当該逆止弁を開くためのパイロット圧力として前記ロッド側接続流路の圧力が導入され、パイロット圧力が導入されていないときは、前記ヘッド側接続流路から前記タンクへの流れを阻止するとともに前記タンクから前記ヘッド側接続流路への流れを許容するヘッド側逆止弁と、前記中間流路において前記ロッド側接続流路と前記タンクとの間に設けられ、前記ロッド側接続流路から前記タンクへの流れを阻止するとともに前記タンクから前記ロッド側接続流路への流れを許容するロッド側逆止弁と、を有する。
好適には、前記シリンダ装置、前記ポンプ、前記モータ及び前記自給弁回路の組み合わせは複数設けられ、前記複数のモータそれぞれに対応して、前記モータの回転を検出する回転検出器と、入力された制御信号と前記回転検出器の検出信号との偏差に応じた電力を前記モータに供給するドライバと、が設けられ、前記制御装置は、前記測長センサの検出値の前記複数のシリンダ装置間における差に基づいて、前記ロッドの変位量の前記複数のシリンダ装置間における差が縮小されるように、前記複数のモータそれぞれに対して個別に前記制御信号を生成し、その生成した制御信号を各モータに対応する前記ドライバに出力する。
好適には、前記制御装置は、前記固定型及び前記移動型の、寸法及び形状の少なくとも一方を含む型情報に基づいて、成形サイクル及び型交換時の少なくとも一方における、前記移動ダイプレートの移動に関するパラメータを設定する。
本発明によれば、高精度な移動ダイプレートの移動制御をシリンダ装置により実現できる。
図1は、本発明の実施形態に係る成形機としてのダイカストマシン1の、一部に断面図を含む上面図である。なお、図1は、ダイカストマシン1の型開き状態を示している。
ダイカストマシン1は、固定金型101及び移動金型103を保持する型締装置3と、固定金型101及び移動金型103により形成されるキャビティに溶湯を供給する射出装置5と、型締装置3及び射出装置5の動作を制御する制御装置7とを有している。なお、ダイカストマシン1は、この他にも、移動金型103若しくは固定金型101から成形品を押し出す押出装置等を備えるが、図示は省略する。
型締装置3は、不図示のベースと、ベース上に設けられ、固定金型101を保持する固定ダイプレート11と、ベース上に設けられ、移動金型103を保持する移動ダイプレート13と、固定ダイプレート11及び移動ダイプレート13に掛架される複数のタイバー15とを有している。
固定ダイプレート11及び移動ダイプレート13は、互いに対向して配置されている。固定ダイプレート11は、移動ダイプレート13に対向する金型取付面に固定金型101を保持しており、不図示のベースに対して固定されている。一方、移動ダイプレート13は、固定ダイプレート11に対向する金型取付面に移動金型103を保持し、不図示のベースに対して、固定ダイプレート11に近接離間する方向(型開閉方向)に移動可能に設けられている。
移動ダイプレート13の固定ダイプレート11に近接する方向(型閉じ方向)への移動により、固定金型101及び移動金型103の型閉じが行われる。また、移動ダイプレート13の固定ダイプレート11から離間する方向(型開き方向)への移動により、固定金型101及び移動金型103の型開きが行われる。
複数のタイバー15は、例えば、固定金型101及び移動金型103の周囲に4本設けられている。4本のタイバー15は、固定金型101及び移動金型103を中心に、上下対称(紙面貫通方向において対称)及び左右対称(紙面上下方向において対称)に配置されており、図1では、下方側の2本のタイバー15は、上方側の2本のタイバー15に隠れて不図示である。タイバー15は、少なくとも型閉じ状態において固定ダイプレート11及び移動ダイプレート13に掛架可能(例えば、固定ダイプレート11及び移動ダイプレート13を貫通可能)な長さを有している。
型閉じ状態において、タイバー15の一端を移動ダイプレート13に対して固定し、タイバー15の他端を固定ダイプレート11に対して固定ダイプレート11の背後側(移動ダイプレート13とは反対側、紙面右側)に引っ張ることにより、タイバー15を伸長させ、その伸長量に応じた型締力を発生させることができる。
なお、本願では、タイバー15や後述するピストン23等の部材の移動方向について、移動ダイプレート13の移動方向との対応関係の把握が容易になるように、固定ダイプレート11の背後側の位置における移動であっても、固定ダイプレート11の背後側(紙面右側)への方向を型閉じ方向といい、移動ダイプレート13側(紙面左側)への方向を型開き方向ということがある。
型締装置3は、いわゆる複合型の型締装置により構成されており、型開閉を行うための駆動手段と型締を行うための駆動手段とを別個に有している。具体的には、型締装置3は、型開閉を行う駆動手段としての型開閉シリンダ17と、型締を行うための駆動手段としての型締シリンダ19とを有している。
型開閉シリンダ17は、複数本設けられている。例えば、型開閉シリンダ17は、固定金型101及び移動金型103を中心に、左右対称(紙面上下方向において対称)に2本設けられている。なお、この場合、型開閉シリンダ17の上下方向(紙面貫通方向)の位置は、適宜に設定されてよいが、例えば、不図示のベース上にて移動ダイプレート13を支持する不図示のスライダ近傍に設定される。
型開閉シリンダ17は、筒状のシリンダ部21と、シリンダ部21内を摺動可能なピストン23(紙面上方側の型開閉シリンダ17においてのみ図示する。)と、ピストン23に連結されたロッド25とを有している。ピストン23は、シリンダ部21内部を2つのシリンダ室に区画している。すなわち、シリンダ部21内部は、紙面上方側の型開閉シリンダ17において図示するように、ロッド25が延出する側のロッド側室21rと、その反対側のヘッド側室21hとに区画されている。ロッド側室21r及びヘッド側室21hのいずれかに選択的に圧油(作動液)が供給されることにより、ピストン23及びロッド25はシリンダ部21に対して進退し、型開閉シリンダ17は伸縮する。
型開閉シリンダ17は、伸縮方向を型開閉方向に一致させて配置され、シリンダ部21が固定ダイプレート11に、ロッド25が移動ダイプレート13に対して固定されている。従って、型開閉シリンダ17の伸縮により、移動ダイプレート13は固定ダイプレート11に対して型開閉方向に移動する。
また、型開閉シリンダ17は、いわゆる測長機能付きのシリンダ装置により構成されており、ロッド25のシリンダ部21に対する変位量を検出し、その検出結果を制御装置7に出力する測長センサ27を有している。測長センサ27は、例えば、ロッド25の延びる方向に沿ってロッド25に設けられたスケール部29と、スケール部29に対向配置され、スケール部29の移動を検出するセンサ部31とを有するリニアエンコーダにより構成されている。
具体的には、例えば、測長センサ27が磁気式のリニアエンコーダにより構成されている場合には、スケール部29は、ロッド25の長手方向に沿ってN極、S極が交互に配列されることにより構成される。センサ部31は、例えば、MR素子やホールICを含んで構成される。また、例えば、測長センサ27が光学式のリニアエンコーダにより構成されている場合には、スケール部29は、ロッド25の長手方向に沿って透過部や反射部等が配列されることにより構成される。センサ部31は、受光素子により構成される。
型締シリンダ19は、例えば、複数のタイバー15に対応して、タイバー15と同数設けられている。従って、一の型締シリンダ19は、一のタイバー15を他のタイバー15とは独立して伸長させることが可能である。
型締シリンダ19は、例えば、固定ダイプレート11に内蔵されたシリンダ部33と、シリンダ部33内を摺動可能なピストン35とを有している。
シリンダ部33は、固定ダイプレート11と一体的に形成され、若しくは、固定ダイプレート11に内蔵される別部材により形成されている。ピストン35は、シリンダ部33内を2つのシリンダ室に区画しており、その2つのシリンダ室に選択的に圧油(作動液)が供給されることにより、ピストン35は進退する。また、ピストン35は、タイバー15に対して固定的に設けられている。なお、ピストン35は、タイバー15と一体的に形成されてもよいし、タイバー15とは別の部材として形成され、タイバー15に固定されていてもよい。
型閉じ状態において、タイバー15の一端を移動ダイプレート13に対して固定し、ピストン35を固定ダイプレート11の背後側へ移動させることにより、タイバー15は固定ダイプレート11の背後側へ引っ張られて伸長する。
タイバー15と移動ダイプレート13との係合及びその解除は、ハーフナット37により行われる。具体的には、以下のとおりである。タイバー15の移動ダイプレート13側の端部には、被係合部15aが形成されている。被係合部15aは、例えば、タイバー15の外周面に、タイバー15の周方向に延びる複数の溝が、タイバー15の延びる方向に一定のピッチで形成されることにより構成されている。
一方、ハーフナット37は、被係合部15aの溝に係合可能な突条部をタイバー15の延びる方向に被係合部15aの溝と同一ピッチで有している。また、ハーフナット37は、移動ダイプレート13に設けられている。換言すれば、ハーフナット37は、移動ダイプレート13に対してタイバー15の延びる方向において移動不可能に設けられている。
ハーフナット37が閉じられることにより、ハーフナット37がタイバー15の被係合部15aに噛合して、タイバー15と移動ダイプレート13とはタイバー15の延びる方向において互いに係合し、ハーフナット37が開かれることにより、ハーフナット37とタイバー15の被係合部15aとの噛合が解除され、タイバー15と移動ダイプレート13とのタイバー15の延びる方向における係合が解除される。
ハーフナット37の開閉は、例えば、移動ダイプレート13に設けられたハーフナット開閉シリンダ39により行われる。ハーフナット開閉シリンダ39は、移動ダイプレート13に対して固定されている。
型締装置3は、型開閉シリンダ17に作動油を供給する油圧源としてのポンプ41と、ポンプ41を駆動するモータ43と、ポンプ41と型開閉シリンダ17との間に設けられた自給弁回路45とを有している。
ポンプ41、モータ43、自給弁回路45、及び、これらに付随する各種センサ(エンコーダ47や圧力センサ59)やドライバ(サーボアンプ49)は、複数の型開閉シリンダ17に対応して、複数の型開閉シリンダ17と同数設けられている。
ポンプ41は、いわゆる双方向回転ポンプにより構成されており、型開閉シリンダ17のロッド側室21rに連通するロッド側ポート41r、及び、ヘッド側室21hに連通するヘッド側ポート41hを有している。
ポンプ41は、アキシャル式又はラジアル式のピストンポンプ、歯車ポンプ、ベーンポンプ等の適宜なポンプにより構成されてよい。ポンプ41は、特に図示しないが、ロッド側ポート41r及びヘッド側ポート41hが形成されたケーシングと、ケーシング内に配置されたロータ又はピストンを有している。ポンプ41に回転力が入力されると、ポンプ41は、その回転力により駆動されるロータ又はピストンの作用により、ロッド側ポート41r及びヘッド側ポート41hの一方から作動油をケーシング内に吸入し、吸入した作動油をロッド側ポート41r及びヘッド側ポート41hの他方からケーシング外に吐出する。
ロッド側ポート41r及びヘッド側ポート41hのいずれが吸入口又は吐出口となるかは、ポンプ41に入力される回転力の方向により決定される。すなわち、ポンプ41に一方向の回転力が入力されたときは、ロッド側ポート41rが吸入口に、ヘッド側ポート41hが吐出口になり、ポンプ41に他方向の回転力が入力されたときは、ヘッド側ポート41hが吸入口に、ロッド側ポート41rが吐出口になる。
モータ43は、直流モータでも交流モータでもよい。また、モータ43は、誘導モータや同期モータ等の適宜なモータにより構成されてよい。モータ43は、モータ43が直流モータである場合にはモータ43に印加される電圧の正負が切り換えられることにより回転方向が切り換えられ、モータ43が交流モータである場合には印加される電圧の正相・逆相が切り換えられることにより回転方向が切り換えられる。モータ43は、回転方向の切り換えによりロッド側ポート41r及びヘッド側ポート41hの間で吸入口と吐出口とを切り換え可能である。
モータ43は、例えば、サーボモータとして構成されており、モータ43の回転を検出するエンコーダ47及びモータ43に電力を供給するサーボアンプ(サーボドライバ)49と共にサーボ機構を構成している。エンコーダ47は、例えば、モータ43の回転に同期してパルス信号を出力する。サーボアンプ49は、例えば、エンコーダ47からのパルス信号を計数してモータ43の回転数を検出する。そして、サーボアンプ49は、制御装置7からサーボアンプ49に入力された制御信号とエンコーダ47の検出結果との偏差に基づいて、モータ43の回転が、入力された制御信号に追従するようにフィードバック制御を行う。
自給弁回路45は、型開閉シリンダ17のシリンダ部21内における作動油の過不足を補償するための油圧回路である。すなわち、ロッド側室21rにおけるピストン23の受圧面積は、ヘッド側室21hにおけるピストン23の受圧面積に比較して、ロッド25の断面積分小さいことから、ピストン23をロッド側室21r側へ移動させているときは、ロッド側室21rからの作動液の排出量はヘッド側室21hへの作動液の供給量よりも少なく、作動液が不足し、ピストン23をヘッド側室21h側へ移動させているときは、ヘッド側室21hからの作動液の排出量はロッド側室21rへの作動液の供給量よりも多く、作動液が過剰となるところ、自給弁回路45は、その過不足を補償する。自給弁回路45の構成は、以下に例示するとおりである。
ポンプ41のロッド側ポート41rと型開閉シリンダ17のロッド側室21rとは、ロッド側接続流路51Rにより接続されている。ポンプ41のヘッド側ポート41hと型開閉シリンダ17のヘッド側室21hとは、ヘッド側接続流路51Hにより接続されている。ロッド側接続流路51Rとヘッド側接続流路51Hとは、中間流路53により接続されている。なお、これらの流路は、可撓性の部材により構成されてもよいし、剛体の部材により構成されてもよい。
中間流路53の中途には、作動油を貯蓄可能なタンク55が接続されている。また、中間流路53において、ロッド側接続流路51Rとタンク55との間にはロッド側逆止弁57Rが設けられている。中間流路において、ヘッド側接続流路51Hとタンク55との間にはヘッド側逆止弁57Hが設けられている。ロッド側逆止弁57R及びヘッド側逆止弁57Hは、いわゆるパイロット式の逆止弁であり、パイロット圧力が導入されることにより開状態となるものである。
ロッド側逆止弁57Rは、パイロット圧力が導入されていないときは、ロッド側接続流路51Rからタンク55への流れを阻止するとともにタンク55からロッド側接続流路51Rへの流れを許容するように設けられている。また、パイロット圧力としてヘッド側接続流路51Hの圧力が導入されている。
ヘッド側逆止弁57Hは、パイロット圧力が導入されていないときは、ヘッド側接続流路51Hからタンク55への流れを阻止するとともにタンク55からヘッド側接続流路51Hへの流れを許容するように設けられている。また、パイロット圧力としてロッド側接続流路51Rの圧力が導入されている。
なお、図1では、ロッド側逆止弁57Rのパイロット圧力の導入のための流路がヘッド側接続流路51Hに接続されている場合を例示しているが、ヘッド側接続流路51Hの圧力の導入は、パイロット圧力の導入のための流路を、中間流路53のうちヘッド側逆止弁57Hよりもヘッド側接続流路51H側の部分に接続すること等によっても可能である。同様に、ヘッド側逆止弁57Hへのロッド側接続流路51Rの圧力の導入は、適宜な位置から行われてよい。
自給弁回路45(ロッド側接続流路51R、ヘッド側接続流路51H、中間流路53、タンク55、ロッド側逆止弁57R及びヘッド側逆止弁57H)は、以下のように動作する。
ポンプ41が、ロッド側ポート41rから作動油を吸入し、ヘッド側ポート41hから作動油を吐出しているとき、すなわち、ロッド側室21rからの作動液の排出量がヘッド側室21hへの作動液の供給量よりも少なく、作動液が不足するとき、ヘッド側逆止弁57Hは、ヘッド側接続流路51Hからタンク55への流れを阻止する。一方、ロッド側逆止弁57Rは、ヘッド側接続流路51Hから導入されるパイロット圧力により開状態となる。従って、負圧によりタンク55の作動油が、ロッド側逆止弁57Rを介して、ロッド側接続流路51R経由でロッド側ポート41rに供給され、不足分が補償される。
ポンプ41が、ヘッド側ポート41hから作動油を吸入し、ロッド側ポート41rから作動油を吐出しているとき、すなわち、ヘッド側室21hからの作動液の排出量がロッド側室21rへの作動液の供給量よりも多く、作動液が過剰となるとき、ロッド側逆止弁57Rは、ロッド側接続流路51Rからタンク55への流れを阻止する。一方、ヘッド側逆止弁57Hは、ロッド側接続流路51Rから導入されるパイロット圧力により開状態となる。従って、ヘッド側接続流路51Hの作動油は、ヘッド側逆止弁57Hを介して、タンク55に排出される。
ポンプ41から型開閉シリンダ17までの間には、適宜な位置に、作動液の圧力を検出する圧力センサが設けられている。例えば、ロッド側接続流路51Rの圧力を検出するロッド側圧力センサ59R及びヘッド側接続流路51Hの圧力を検出するヘッド側圧力センサ59H(以下、単に「圧力センサ59」といい、これらを区別しないことがある。)が設けられている。
なお、型開閉シリンダ17に作動液を供給する油圧回路には、上述した構成要素の他、油圧系を過度な圧力から保護する安全弁等の適宜な構成要素が設けられてよい。また、型締装置3は、上述した油圧回路の他にも、型締シリンダ19等を駆動するための油圧回路を有するが図示は省略する。
射出装置5は、固定ダイプレート11を貫通し、固定金型101を介してキャビティに連通する射出スリーブ61、当該射出スリーブ内を摺動可能な不図示の射出プランジャ、当該射出プランジャを駆動する不図示の射出シリンダ等を含んで構成されている。
制御装置7は、例えば、特に図示しないが、CPU、ROM、RAM、外部記憶装置等を有するコンピュータを含んで構成されている。制御装置7は、入力された各種の情報に基づいて、型締装置3、射出装置5、不図示の押出装置等を制御する。制御装置7に入力される情報は、例えば、ユーザや外部の機器により入力される制御指令、金型情報、同期移動情報、測長センサ27や圧力センサ59等の各種のセンサから入力される位置、速度、圧力の検出値の情報である。
金型情報は、固定金型101及び移動金型103に関する情報である。金型情報には、例えば、金型の取付位置、型厚や分割面の幅等の寸法、キャビティの形状や湯口の位置等の金型の形状の情報が含まれる。金型情報は、例えば、ユーザにより不図示の入力手段を介して制御装置7に入力されたり、固定金型101及び移動金型103のCADデータ等を保持する外部の機器から制御装置7へ入力されたりすることにより、入力される。
同期移動情報は、複数の型開閉シリンダ17を同期させて移動させるのに利用される情報であり、後述する許容値を含む情報である。同期移動情報は、例えば、ユーザにより不図示の入力手段を介して制御装置7に入力される。なお、同期移動情報は、ダイカストマシン1の製造者において予め制御装置7に記憶させられていてもよい。
以上の構成を有するダイカストマシン1の概略動作を説明する。
まず、ダイカストマシン1の成形サイクルにおける動作を説明する。
成形サイクル開始時においては、図1に示すように、移動ダイプレートは、適宜に設定された型開き位置に位置しており、固定金型101と移動金型103とは離間している。型開閉シリンダ17は、伸長した状態である。型締シリンダ19のピストン35は、この時点ではストローク内の適宜な位置に位置していてよいが、例えば、移動ダイプレート13寄りに位置している。ハーフナット37は開かれており、タイバー15と移動ダイプレート13とは互いに係合されていない。モータ43は、電力が供給されておらず、停止している。
なお、移動ダイプレート13の型開き位置は、後述する、成形品の押し出し、搬出等の工程が実行可能な位置に設定されている。また、移動ダイプレート13の型開き位置及び当該型開き位置に対応するピストン23の位置は、移動ダイプレート13を支持するスライダの可動限やピストン23の可動限に基づいて決定されたものであってもよいし、可動範囲内において製造者や使用者によって適宜に設定された位置であってもよい。
図1の型開き状態から、制御装置7は、型開閉シリンダ17のロッド側室21rに作動液が供給される方向へモータ43を回転させるように、サーボアンプ49に制御信号を出力する。これにより、型開閉シリンダ17のピストン23が紙面右側へ移動し、移動ダイプレート13も型閉じ方向へ移動する。すなわち、型閉じが行われる。そして、固定金型101と移動金型103とは型接触する。
なお、移動ダイプレート13の型閉じ方向への移動は、例えば、移動開始から型接触直前まではサイクルタイム短縮の観点から比較的高速で行われ、型接触直前から型接触までは、衝撃緩和の観点から比較的低速で行われる。制御装置7は、高速移動から低速移動に切り換えるべき切換位置に移動ダイプレート13が到達したか否かを、測長センサ27の検出値に基づいて判断する。
型接触すると、制御装置7は、型開閉シリンダ17のロッド側室21rへの作動液の供給を停止するように、サーボアンプ49への制御信号の出力を停止する。これにより、モータ43は停止する。また、制御装置7は、ハーフナット37を閉じるように、不図示の油圧回路を介してハーフナット開閉シリンダ39を制御する。これにより、ハーフナット37はタイバー15の被係合部15aに噛合し、移動ダイプレート13とタイバー15とは係合する。
なお、ハーフナット37と被係合部15aとは、タイバー15の延びる方向において、各々の溝部と突条部とがずれていると、適切に噛合できないことから、型接触前、及び/又は、型接触後において、制御装置7は、型締シリンダ19を駆動して、ハーフナット37と被係合部15aとを適切に噛合可能な位置へ、タイバー15を移動させる。
ハーフナット37により、移動ダイプレート13とタイバー15とが係合されると、制御装置7は、型締シリンダ19のピストン35を固定ダイプレート11の背後側へ移動させるように、不図示の油圧回路を介して、型締シリンダ19を制御する。これにより、タイバー15は固定ダイプレート11側の部分が固定ダイプレート11の背後側へ引っ張られて伸長し、その伸長量に応じた型締力を生じる。
型締力が所定値に達して型締が完了すると、制御装置7は、キャビティに溶湯を供給するように射出装置5を制御する。すなわち、キャビティに連通する射出スリーブ61にラドル等により溶湯を供給し、不図示の射出シリンダにより不図示の射出プランジャを射出スリーブ61内で前進させる。これにより、溶湯がキャビティ内に射出、充填される。そして、キャビティ内に充填された溶湯が凝固することにより、成形品が形成される。なお、型締シリンダ19は、溶湯の射出、充填中も所定の型締力を維持するように制御される。
溶湯が凝固して成形品が形成されると、制御装置7は、タイバー15に加えていた張力を解除して型締力を無くすように、型締シリンダ19のピストン35を移動ダイプレート13側へ移動させる。なお、このときの移動後の位置は、ハーフナット37とタイバー15の被係合部15aとを噛合させたときの位置でもよいし、その位置よりも移動ダイプレート13側へ移動した位置であってもよい。
タイバー15に加えていた張力の解除後、制御装置7は、ハーフナット37を開き、タイバー15とピストン35との係合を解除する。そして、制御装置7は、型開閉シリンダ17のヘッド側室21hに作動油が供給される方向へモータ43を回転させるように、サーボアンプ49に制御信号を出力する。これにより、型開閉シリンダ17のピストン23が紙面左側へ移動し、移動ダイプレート13も型開き方向へ移動する。すなわち、型開きが行われる。そして、図1に示す、型開き状態となる。
なお、型開きの際には、不図示の押出装置により、成形品は固定金型101又は移動金型103から押し出され、型締装置3から搬出される。また、型開き後は、固定金型101及び移動金型103の洗浄や離型剤の塗布等の次のサイクルの準備が行われる。そして、上述した型閉じから成形サイクルが再度開始される。
次に、ダイカストマシン1の金型交換時の動作について説明する。
金型交換の開始時においては、ダイカストマシン1は、成形サイクルが終了した状態、すなわち、図1の型開き状態にあるものとする。そして、制御装置7は、上記の成形サイクルにおける型閉じ工程と同様に、ハーフナット37を開いた状態で移動ダイプレート13を型閉じ方向へ移動させ、型接触させる。ただし、このときの移動ダイプレート13の移動速度は、成形サイクルの型閉じ工程における移動速度と同一でもよいし、異なっていてもよい。
型接触後は、作業者等により、固定金型101と移動金型103とを互いに組み合わせた状態で搬送する準備がなされる。例えば、固定金型101と移動金型103とを共にクレーンに取り付けるとともに、固定金型101と固定ダイプレート11との固定及び移動金型103と移動ダイプレート13との固定が解除される。
作業者等により、固定金型101及び移動金型103のクレーンへの取付等の作業が終了したことを示す信号が制御装置7へ入力されると、制御装置7は、上記の成形サイクルにおける型開き工程と同様に、ハーフナット37を開いた状態で移動ダイプレート13を型開き方向へ移動させる。ただし、このときの移動ダイプレート13の移動速度及び型開き位置は、成形サイクルの型開き工程における移動速度や型開き位置と同一でもよいし、異なっていてもよい。例えば、このときの型開き位置は、成形サイクルにおける型開き位置よりも型開き方向へ移動した位置であって、タイバー15が移動ダイプレート13から引き抜かれる位置であってもよい。
その後、固定金型101及び移動金型103は、互いに組み合わされたまま、クレーンなどにより上方や側方へ搬出される。そして、新たな固定金型101及び移動金型103が、互いに組み合わされたまま、クレーンなどにより固定ダイプレート11と移動ダイプレート13との間に搬入される。
新たな固定金型101及び移動金型103の搬入後、制御装置7は、型開閉シリンダ17を前進させ、型閉じを行う。そして、作業者等により、固定金型101の固定ダイプレート11への固定及び移動金型103の移動ダイプレート13への固定がなされる。
図2は、制御装置7の、主として型開閉シリンダ17の駆動に関る信号処理系の構成を示すブロック図である。
制御装置7は、入力された金型情報を保持する金型情報保持部63と、金型情報保持部63に保持されている情報等に基づいて、ダイカストマシン1の動作に関るパラメータを設定する動作設定部65とを有している。当該パラメータは、例えば、成形サイクルや金型交換時における、移動ダイプレート13の移動速度、停止位置、速度切換位置等の移動ダイプレート13の移動を規定するものが含まれる。
例えば、動作設定部65は、金型情報に基づいて、成形サイクルにおける移動ダイプレート13の型開き位置を算出する。具体的には、例えば、金型情報に含まれる型厚と、予め制御装置7に保持されている、金型の洗浄や離型剤塗布に必要な距離とを加算することにより、固定ダイプレート11を基準として、移動ダイプレート13の型開き位置を算出する。
また、例えば、動作設定部65は、金型情報に基づいて、成形サイクルの型閉じ時における、高速から低速への速度切換位置を算出する。具体的には、例えば、金型情報に含まれる型厚と、予め制御装置7に保持されている、減速に必要な距離とを加算することにより、固定ダイプレート11を基準として、移動ダイプレート13の速度切換位置を算出する。
また、例えば、動作設定部65は、金型情報に基づいて、型接触状態でハーフナット37とタイバー15の被係合部15aとを噛合可能なタイバー15の位置を算出する。具体的には、例えば、金型情報に含まれる型厚に基づいて、型接触時の固定ダイプレート11を基準とした移動ダイプレート13の位置を算出し、その算出した移動ダイプレート13の位置、並びに、予め制御装置7に記憶されている、移動ダイプレート13に対するハーフナット37の位置、及び、タイバー15に対する被係合部15aの位置に基づいて、ハーフナット37と被係合部15aとが噛合可能なタイバー15の位置を算出する。
なお、当該算出した位置へのタイバー15の移動は、例えば、タイバー15の位置を検出する不図示の位置センサの検出値を参照しつつ、型締シリンダ19を駆動することにより行われる。当該移動は、型接触前や型接触後の適宜なタイミングで行われてよいが、型接触前に行われれば、成形サイクルの短縮に有利である。
また、例えば、動作設定部65は、金型情報に基づいて、金型交換時における移動ダイプレートの型開き位置を算出する。具体的には、例えば、金型情報に含まれる型厚と、予め制御装置7に保持されている、金型交換の作業に必要な距離を加算したり、型厚に対して所定の係数(>1)を乗じることにより、固定ダイプレート11を基準として、移動ダイプレート13の型開き位置を算出する。
また、制御装置7は、測長センサ27の検出値における、複数の型開閉シリンダ17間における差が所定の許容値内に収まるように、複数のモータ43それぞれに対して個別に制御信号を生成し、その生成した制御信号を各モータ43に対応するサーボアンプ49に出力するように構成されている。具体的には以下に例示するとおりである。
基準速度算出部67は、所定の周期で、現時点が成形サイクルや金型交換におけるいずれの工程に相当するのか特定する。例えば、基準速度算出部67は、測長センサ27の検出値に基づいて移動ダイプレート13が速度切換位置に到達したか否かを判断し、現時点が移動ダイプレート13を高速移動させる工程であるのか、低速移動させる工程であるのか特定する。そして、動作設定部65の設定した各工程における速度を参照して、次の時点における移動ダイプレート13(ロッド25)の目標速度を算出する。
なお、基準速度算出部67の算出する目標速度は、複数のロッド25に共通の速度である。また、基準速度算出部67が測長センサ27の検出値に基づいて、現時点が、いずれの工程に相当するかを判断するときは、複数の測長センサ27のいずれか一つの検出値に基づいて判断してもよいし、複数の測長センサ27の全体(若しくは複数であって一部)の検出値(例えば平均値)に基づいて判断してもよい。
基準速度算出部67により算出された移動ダイプレート13の目標速度は、加算器69を経て速度指令生成部71に入力される。速度指令生成部71は、複数の型開閉シリンダ17に対応して、複数の型開閉シリンダ17と同数設けられており、入力された移動ダイプレート13の目標速度に対応する制御信号を生成して、自己に対応するサーボアンプ49に出力する。
この際、速度指令生成部71では、入力された移動ダイプレート13の目標速度と、測長センサ27の検出値に基づいて算出される移動ダイプレート13の速度とを比較して、その偏差が縮小されるように、現時点において速度指令生成部71が保持しているモータ43の目標速度を増減させて次の時点のモータ43の目標速度を算出する。これにより、移動ダイプレート13の目標速度がモータ43の目標速度に変換されるとともに、いわゆるフルクローズドのフィードバック制御が行われる。
サーボアンプ49では、エンコーダ47の検出値に基づいて、速度指令生成部71から入力された制御信号にモータ43の回転が追従するようにモータ43に電力を供給する。例えば、速度指令生成部71からサーボアンプ49に入力される制御信号は、目標速度に応じた周波数のパルス信号であり、サーボアンプ49は、速度指令生成部71から入力されるパルス信号のパルス数をカウントするとともに、エンコーダ47から入力されるパルス信号のパルス数をカウントし、これらのパルス数の差に応じて、モータ43に供給する電力の電圧(直流モータの場合)又は周波数(交流モータの場合)を増減させる。
モータ43の回転速度の制御により型開閉シリンダ17のロッド25の速度は制御される。ロッド25の位置は、測長センサ27により検出される。複数(ここでは2つを例示)の型開閉シリンダ17の検出値(S、S)は、減算器73に入力され、これらの差(S−S)が算出される。算出された差(S=S−S)は、比較部75に入力され、許容値保持部77の保持している所定の許容値(S)と比較される。なお、許容値は、例えば、ユーザ等により不図示の入力装置を介して制御装置7に入力される。
速度補正量算出部79は、比較部75の比較結果に基づいて、複数の測長センサ27間の検出値の差(S)が、許容値(S)内に収まるように、ロッド25の目標速度の補正量を算出する。例えば、速度補正量算出部79は、一方のロッド25が他方のロッド25よりも進んだ位置にあるときは、一方のロッド25が減速され、及び/又は、他方のロッド25が増速されるように、複数の測長センサ27間の検出値の差(S)と、許容値(S)との差(S−S)に基づく、比例制御、PD制御、又は、PID制御を行う。
補正量は、複数の型開閉シリンダ17間のロッド25の位置の差を縮小するものであるから、複数の型開閉シリンダ17毎に異なる補正量が算出される。そして、その算出された補正量は、各型開閉シリンダ17に対応する加算器69により、基準速度算出部67が算出した複数のロッド25に共通の目標速度に加算され、速度指令生成部71に入力される。
以上の実施形態によれば、型締装置3において、型開閉シリンダ17は、固定ダイプレート11に固定されたシリンダ部21と、シリンダ部21内を摺動可能なピストン23と、ピストン23に固定されるとともに移動ダイプレート13に固定されたロッド25と、ロッド25のシリンダ部21に対する変位量を検出可能な測長センサ27とを有し、制御装置7は、測長センサ27の検出値に基づいて型開閉シリンダ17を制御することから、シリンダ装置により移動ダイプレート13を精度よく移動、位置決めすることができる。その結果、ボールネジ機構により移動ダイプレート13を移動させる場合に比較して、安価に装置を構成したり、装置の寿命を長くすることができる。
型締装置3は、シリンダ部21内のロッド側室21rに連通するロッド側ポート41rと、ヘッド側室21hに連通するヘッド側ポート41hとを有するポンプ41と、ポンプ41を駆動し、回転方向の切り換えによりヘッド側ポート41h及びロッド側ポート41rの間で吸入口と吐出口とを切り換えるモータ43と、ヘッド側室21hとロッド側室21rとの間のピストン23の受圧面積の差に起因するシリンダ部21内における作動油の過不足を補償する自給弁回路45とを有することから、作動液の供給が必要なときだけモータ43を回転させればよく、省エネルギー化が図られ、また、モータ43の回転方向の切り換えにより、型開閉シリンダ17のロッド25の移動方向を切り換えることができ、制御が簡便化される。さらに、作動油の過不足を適切に補償して作動液をポンプ41に還流させることができ、使用油量の低減を図ることができる。
型開閉シリンダ17、ポンプ41、モータ43及び自給弁回路45の組み合わせは複数設けられ、複数のモータ43それぞれに対応して、モータ43の回転を検出するエンコーダ47と、入力された制御信号とエンコーダ47の検出信号との偏差に応じた電力をモータ43に供給するサーボアンプ49とが設けられ、制御装置7は、複数の型開閉シリンダ17の測長センサ27の検出値に基づいて、複数の型開閉シリンダ17間におけるロッド25の変位量の差が縮小されるように、複数のモータ43それぞれに対して個別に制御信号を生成し、その生成した制御信号を各モータ43に対応するサーボアンプ49に出力することから、複数の型開閉シリンダ17により大きな駆動力を得て、高速での移動を可能としつつ、移動ダイプレート13の傾斜を防止して、摺動抵抗を低減したり、正確に型接触を行ったりすることができる。
制御装置7は、固定金型101及び移動金型103の、寸法及び形状の少なくとも一方を含む金型情報に基づいて、成形サイクル及び金型交換時の少なくとも一方における、移動ダイプレート13の移動に関するパラメータを設定することから、測長センサ27に基づく高精度な位置決めを有効利用することができる。例えば、型開き位置における停止や速度切換位置における速度切換を正確に行うことにより、成形サイクルをより適切なものとすることができる。
なお、以上の実施形態において、固定金型101は本発明の固定型の一例であり、移動金型103は本発明の移動型の一例であり、型開閉シリンダ17は本発明のシリンダ装置の一例であり、エンコーダ47は本発明の回転検出器の一例であり、サーボアンプ49は本発明のドライバの一例である。
本発明は、以上の実施形態に限定されず、種々の態様で実施されてよい。
成形機は、ダイカストマシンに限定されない。例えば、成形機は、他の金属成形機であってもよいし、プラスチック射出成形機であってもよいし、木粉に熱可塑性樹脂等を混合させた材料を成形する成形機であってもよい。
タイバーは、4本に限定されない。例えば、1本でもよいし、3本、5本以上であってもよい。同様に、シリンダ装置(実施形態の型開閉シリンダ17)は、2本に限定されない。1本でもよいし、3本以上であってもよい。また、シリンダ装置(実施形態の型開閉シリンダ17)は、シリンダ部が移動ダイプレートに、ロッド部が固定ダイプレートに固定されていてもよい。
シリンダ装置は、油圧シリンダに限定されない。例えば、空圧シリンダであってもよい。また、作動液は油に限定されない。シリンダ装置の測長センサは、シリンダ装置のロッドにスケール部が設けられたものに限定されない。例えば、ロッドと共に移動するセンサ部と、ロッド近傍に配置され、シリンダ部に固定されたスケール部とを有するものであってもよいし、レーザー測長器であってもよい。
自給弁回路のロッド側逆止弁は、パイロット式のものでなくてもよい。ロッド側逆止弁がパイロット式のものでなくても、ヘッド側室へ作動液を供給して作動液が不足しているときには、ロッド側逆止弁は、タンクからロッド側接続流路への作動液の流れを許容する。
複数のシリンダ装置の測長センサ間の検出値の差を縮小する制御は、当該差が許容値内に収まるようにする制御に限定されない。多少なりとも差を縮小するための制御が行われればよい。また、検出値の差が許容値内に収まるようにする場合には、補正量は、検出値の差と許容値との差の変化に応じて大きさが連続的に変化するものに限定されない。例えば、複数の測長センサ間の検出値の差が、許容値を超えたときには、一定の大きさの補正量が算出され、複数の測長センサ間の検出値の差が、許容値を超えないときには、補正量が0とされてもよい。
型情報(金型情報)は、ユーザや外部の機器から入力されるものに限定されず、ダイカストマシンにおいて測定されてもよい。例えば、型厚は、移動ダイプレートを型閉じ方向へ移動させて型接触させるとともに、位置センサにより移動ダイプレートの位置を監視し、移動ダイプレートが停止したとき(型接触したとき)の検出値に基づいて算出されてもよい。
本発明の実施形態のダイカストマシンの構成を型開き状態において示す一部に断面図を含む上面図。 図1のダイカストマシンの主として型開閉に係る信号処理系の構成を示すブロック図。
符号の説明
1…ダイカストマシン(成形機)、3…型締装置、7…制御装置、11…固定ダイプレート、13…移動ダイプレート、15…タイバー、17…型開閉シリンダ(シリンダ装置)、27…測長センサ、101…固定金型、103…移動金型。

Claims (2)

  1. 固定型を保持する固定ダイプレートと、
    移動型を保持し、前記固定ダイプレートに対して型開閉方向に移動可能な移動ダイプレートと、
    前記固定ダイプレート及び前記移動ダイプレートの一方に固定されたシリンダ部と、前記シリンダ部内を摺動可能なピストンと、前記ピストンに固定されるとともに前記固定ダイプレート及び前記移動ダイプレートの他方に固定されたロッドと、前記ロッドの前記シリンダ部に対する変位量を検出可能な測長センサとを有し、前記移動ダイプレートを型開閉方向に駆動可能なシリンダ装置と、
    前記シリンダ部内の前記ピストンにより区画される2つのシリンダ室のうち、前記ロッドが延出する側のロッド側室に連通するロッド側ポートと、前記2つのシリンダ室のうち前記ロッド側室とは反対側のヘッド側室に連通するヘッド側ポートとを有するポンプと、
    前記ポンプを駆動し、回転方向の切り換えにより前記ヘッド側ポート及び前記ロッド側ポートの間で吸入口と吐出口とを切り換えるモータと、
    前記モータの回転を検出する回転検出器と、
    入力された制御信号と前記回転検出器の検出信号との偏差に応じた電力を前記モータに供給するドライバと、
    前記ピストンの前記ヘッド側室における受圧面積と前記ロッド側室における受圧面積との差に起因する前記シリンダ部内における作動油の過不足を補償する自給弁回路と、
    前記測長センサの検出値に基づいて前記制御信号を生成して前記ドライバに出力することにより前記シリンダ装置を制御する制御装置と、
    を有し、
    前記自給弁回路は、
    前記ヘッド側ポートと前記ヘッド側室とを接続するヘッド側接続流路と、
    前記ロッド側ポートと前記ロッド側室とを接続するロッド側接続流路と、
    記ヘッド側接続流路と前記ロッド側接続流路とを接続する中間流路と、
    前記中間流路の中途に接続されたタンクと、
    前記中間流路において前記ヘッド側接続流路と前記タンクとの間に設けられたパイロット式の逆止弁であって、当該逆止弁を開くためのパイロット圧力として前記ロッド側接続流路の圧力が導入され、パイロット圧力が導入されていないときは、前記ヘッド側接続流路から前記タンクへの流れを阻止するとともに前記タンクから前記ヘッド側接続流路への流れを許容するヘッド側逆止弁と、
    前記中間流路において前記ロッド側接続流路と前記タンクとの間に設けられ、前記ロッド側接続流路から前記タンクへの流れを阻止するとともに前記タンクから前記ロッド側接続流路への流れを許容するロッド側逆止弁と、
    を有し、
    前記シリンダ装置、前記ポンプ、前記モータ、前記回転検出器、前記ドライバ及び前記自給弁回路の組み合わせは複数設けられ、
    前記制御装置は、前記測長センサの検出値の前記複数のシリンダ装置間における差に基づいて、前記ロッドの変位量の前記複数のシリンダ装置間における差が縮小されるように、前記複数のモータそれぞれに対して個別に前記制御信号を生成し、その生成した制御信号を各モータに対応する前記ドライバに出力する
    型締装置。
  2. 前記制御装置は、前記固定型及び前記移動型の、寸法及び形状の少なくとも一方を含む型情報に基づいて、成形サイクル及び型交換時の少なくとも一方における、前記移動ダイプレートの移動に関するパラメータを設定する
    請求項に記載の型締装置。
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