JP5094041B2 - リポソーム及びリポソーム製剤 - Google Patents

リポソーム及びリポソーム製剤 Download PDF

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Description

本発明は、中に化粧品や医薬品等の種々の生理活性物質を封入でき、外用剤として用いることができる二重膜小胞体であるリポソームに関する。または、そのリポソームの中に種々の生理活性物質を封入したリポソーム製剤に関する。
ドラッグデリバリーシステムという概念を用いて、効率的に薬剤を患部に輸送、又は吸収、保持させて、薬効を高めたり、持続したりする技術は、近年急速に拡大しており、実用化された例も数多く見られる。ドラッグデリバリーシステムの中では、徐放性製剤、経皮投与法、ターゲッティング剤、高齢者用製剤などの分野が注目されているが、技術的な面では経皮投与法関連が最近最も注目されている。
この経皮投与法に用いられる基剤は、多糖、脂肪酸(エステル)、ビニルポリマー、ペプチド・蛋白質などであるが、細胞膜の構成成分であるリン脂質や脂肪酸グリセリド、皮膚角質層の主要成分であるセラミド等を用いたリポソームも利用されている。
しかし、これらのリン脂質やセラミド等は水に溶けにくく、リポソームの形態にするためには高度な技術が必要とされるため、多くの技術開発が行われてきた。例えば、特許文献1や特許文献2には、皮膚の保護または治療用の外用剤として脂溶性薬物を含有するリポソームがクロロホルムなどの有機溶媒を用いて得られることが記載されている。また、様々な油脂誘導体を用いてリポソームを製造する技術も数多く知られている。例えば、特許文献3のように、脂肪酸モノグリセリドとアルキルグリセリンエーテルの組み合わせで安定なラメラ構造体を製造する方法が記載されている。また、特許文献4に記載のように、特定の合成セラミドを使用することにより、牛脳などの天然物由来の原料ではなく、安全で比較的安価な脂質小球の水性分散液の製造が試みられている。また、リン脂質を使用する技術としては、特許文献5や特許文献6に記載のような水素添加レシチンを用いる技術が知られている。
ところが、これらの技術開発にもかかわらず、未だ品質の良いリポソームを大量に得ることは容易ではなく問題点が多い。例えば、上記の特許文献1や特許文献2に記載のクロロホルムを用いる方法では人体への影響が問題となるし、操作が煩雑になるという欠点もある。上記の特許文献3に記載の方法ではリポソーム調整時に特殊な微粒化装置を用いて強い力で攪拌することが必須であり、これを行わない場合には経時的に安定なリポソームが得られず、特許文献4に記載の方法は、なるほどモイスチャライジング効果の高さは認められるものの、リポソーム調整時の困難さは何ら解決されていない。また、特許文献5や特許文献6のようにレシチンを用いる場合は、レシチン由来の臭いや色が、リポソームを配合した化粧品や医薬品に好ましくない影響を与える。さらに、リオトロピック液晶であるリポソーム製剤は、経時的に極性脂質の結晶化が進みやすいため製剤の安定性が低いという問題点もあった。
特開平10−316555号公報 特開2000−63265号公報 特開平8−59449号公報 特開2000−186013号公報 特開昭62−95134号公報 特開平3−293024号公報
本発明は、基剤の水への溶解性が高いために製造が容易であり、経時的にも安定な二重膜小胞体であるリポソーム、またはそれを用いたリポソーム製剤を得ることを課題とする。
[1](A)疎水基と親水基とを分子内に2個以上ずつ有する多鎖多親水基型化合物の1種以上と、(B)水と、(C)非イオン性界面活性剤と、(D)リポソーム形成助剤とを含有することを特徴とするリポソームであって、該多鎖多親水基型化合物は、該疎水基の少なくとも1種がアシル基であり、該親水基がカルボキシル基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステル基またはそれらの塩から選ばれる1種以上であるアニオン性界面活性剤であり、(C)/(A)が質量比で0.1〜30であり、(D)/(A)が質量比で0.01〜10である、上記リポソーム。
[2]前記多鎖多親水基型化合物の少なくとも1種が、分子内にさらにアミノ酸残基を有することを特徴とする[1]に記載のリポソーム。
[3]前記多鎖多親水基型化合物の少なくとも1種が、下記一般式(1)に示す化合物である、[1]又は[2]に記載のリポソーム。


(上記一般式(1)において、Xは、m個の官能基を有し、さらにそれ以外の置換基を有していてもよい分子量100万以下の直鎖または分枝鎖または環状鎖または芳香族炭化水素鎖である。Xに結合しているn(m≧n)個のQは、下記一般式(2)で表される置換基であり、それぞれ互いに同一でも異なっていてもよい。nは2〜20の整数を示す。また、mはm≧nである整数を示す。


上記一般式(2)において、ZはXの有する官能基に由来する結合部であり、R 1 COは炭素原子数2〜20の飽和または不飽和の脂肪酸から誘導されるアシル基を示し、R は水素であるか、またはヒドロキシル基若しくはカルボキシル基が置換していてもよい炭素原子数1〜3の低級アルキル基を示し、Yはカルボキシル基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステル基またはそれらの塩のうちのいずれかを示す。j、kはそれぞれ独立に0、1、2のいずれかであり、かつj、kは同時に0ではない。)
[4]前記多鎖多親水基型化合物は、前記疎水基の少なくとも1種がアシル基であり、前記親水基がカルボキシル基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステル基またはそれらの塩から選ばれる1種以上であるアニオン性界面活性剤である、[1]〜[3]のいずれかに記載のリポソーム。
[5]前記多鎖多親水基型化合物の少なくとも1種が、分子内にさらにアミノ酸残基を有する、[1]〜[4]のいずれかに記載のリポソーム。
[6]前記Xの炭素数が、1〜40であることを特徴とする[1]〜[5]のいずれかに記載のリポソーム。
[7]前記多鎖多親水基型化合物の含有量が、0.001質量%以上50質量%以下であることを特徴とする[1]〜[6]のいずれかに記載のリポソーム。
[8]前記(D)リポソーム形成助剤が、コレステロール類、該コレステロール類の脂肪酸エステル、該コレステロール類のアルキルエーテル、脂肪酸からなる群から選ばれる1種以上であることを特徴とする[1]〜[7]のいずれかに記載のリポソーム。
[9]上記[1]〜[8]のいずれかに記載のリポソームに、(E)生理活性物質を配合したことを特徴とするリポソーム製剤。
[10]上記[1]〜[8]のいずれかに記載のリポソーム又は[9]に記載のリポソーム製剤を含有することを特徴とする外用剤。
基剤が水に溶けやすいため、リポソームを得るための調整が容易である。また、経時的にも安定なリポソームを得ることが出来る。また、クロロホルムなどの有機溶剤を用いることなく、高濃度のリポソームを簡単かつ安定に大量生産することが出来る。
本発明の実施形態について、以下具体的に説明する。本発明では、リポソームを構成する基剤として、(A)疎水基と親水基とを分子内に2個以上ずつ有する多鎖多親水基型化合物(以下、「多鎖多親水基型化合物」と略すことがある)を用いる。これは、いわゆるジェミニ型界面活性剤であり、2以上の疎水基と2以上の親水基とが適当なスペーサー(連結基)で連結されているものである。さらには、1以上の親水基と1の疎水基とを有する2つ以上の分子の親水基どうしを、適当なスペーサーで連結した構造をとっていることが好ましい。
この物を基剤として(B)水と共に用いることで、優れた二重膜小包袋としてのリポソームを得ることができる。この基剤は、比較的水に溶けやすいため、リポソームの調整が比較的容易でかつ大量生産できる。また、得られるリポソームは、経時的な安定性に優れる特徴がある。なお、本発明に言うリポソームとは、リン脂質を用いたいわゆる脂質二重膜の小胞体には限定されず、それと同様な二重膜構造を有する小胞体であればよい。この(A)多鎖多親水基型化合物と(B)水とを組み合せることによって得られるリポソームは、球状に集合したリオトロピック液晶の一種であり、その形成は偏光顕微鏡でマルテーゼクロスと呼ばれる十字模様の有無によって確認できる。
また、上記(A)多鎖多親水基型化合物と(B)水とに加え、(C)非イオン性界面活性剤や、(D)リポソーム形成助剤を併用することで、リポソームの形成をさらに容易にすることが出来る。成分(C)と成分(D)は同時に配合されても良いし、その一方のみを配合しても良い。以下、これらの各成分について順番に説明する。
まず、(A)多鎖多親水基型化合物が有する2個以上の疎水基は、それぞれ独立に、炭素数2〜20個の飽和または不飽和の直鎖、分枝鎖、環状鎖を有する疎水基であることが好ましい。また、多鎖多親水基型化合物が有する2個以上の親水基は、それぞれ独立に、カルボキシル基、スルホン酸基、硫酸残基、リン酸残基若しくはそれらの塩等、又はオキシアルキレン基、ポリエチレングリコール基等、又はアミノ基、4級アンモニウム基、ピリジニウム基、スルホニウム基若しくはそれらの塩等であることが好ましい。
多鎖多親水基型化合物に含まれる疎水基または親水基の数は、水への比較的高い溶解性と得られるリポソームの安定性の観点から、それぞれ2個以上60個以下であることが好ましく、2個以上40個以下であることがより好ましい。さらには2個以上20個以下であることが特に好ましい。よりさらに好ましくは親水基が3個以上10個以下である。
多鎖多親水基化合物の好ましい疎水基としては、例えば、n−アセチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、n−トリデシル、n−テトラデシル、n−ペンタデシル、n−ヘキサデシル、n−ヘプタデシル、n−オクタデシル、n−ノナデシル、n−エイコシル等の各残基とこれらの分枝鎖異性体、ならびにこれらに対応した、1カ所、2カ所または3カ所に不飽和部分を有する不飽和残基等が挙げられる。
また、多鎖多親水基型化合物の疎水基としては、炭素原子数2〜20の飽和または不飽和の脂肪酸から誘導されるアシル基であることがより好ましい。すなわち、多鎖多親水基型化合物が2個以上のアシル基を有するアシル化合物であることが好ましい。この構造を有することにより、水への溶解性がより高くなり、かつ得られるリポソームの経時的安定性がより高くなる。2個以上のアシル基はそれぞれ独立して異なっていても同一でもよい。アシル基としては、炭素原子数2〜20の飽和または不飽和の脂肪酸から誘導されるものが好ましく、直鎖、分岐、環状を問わない。ただし、カルボキシル基となっているものを含まない。
アシル基としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキン酸のような直鎖脂肪酸;2−ブチル−5−メチルペンタン酸、2−イソブチル−5−メチルペンタン酸、ジメチルオクタン酸、ジメチルノナン酸、2−ブチル−5−メチルヘキサン酸、メチルウンデカン酸、ジメチルデカン酸、2−エチル−3−メチルノナン酸、2,2−ジメチル−4−エチルオクタン酸、メチルドコサン酸、2−プロピル−3−メチルノナン酸、メチルトリデカン酸、ジメチルドデカン酸、2−ブチル−3−メチルノナン酸、メチルテトラデカン酸、エチルトリデカン酸、プロピルドデカン酸、ブチルウンデカン酸、ペンチルデカン酸、ヘキシルノナン酸、2−(3−メチルブチル)−3−メチルノナン酸、2−(2−メチルブチル)−3−メチルノナン酸、ブチルエチルノナン酸、メチルペンタデカン酸、エチルテトラデカン酸、プロピルトリデカン酸、ブチルドデカン酸、ペンチルウンデカン酸、ヘキシルデカン酸、ヘプチルノナン酸、ジメチルテトラデカン酸、ブチルペンチルヘプタン酸、トリメチルトリデカン酸、メチルヘキサデカン酸、エチルペンタデカン酸、プロピルテトラデカン酸、ブチルトリデカン酸、ペンチルドデカン酸、ヘキシルウンデカン酸、ヘプチルデカン酸、メチルヘプチルノナン酸、ジペンチルヘプタン酸、メチルヘプタデカン酸、エチルヘキサデカン酸、エチルヘキサデカン酸、プロピルペンタデカン酸、ブチルテトラデカン酸、ペンチルトリデカン酸、ヘキシルドデカン酸、ヘプチルウンデカン酸、オクチルデカン酸、ジメチルヘキサデカン酸、メチルオクチルノナン酸、メチルオクタデカン酸、エチルヘプタデカン酸、ジメチルヘプタデカン酸、メチルオクチルデカン酸、メチルノナデカン酸、メチルノナデカン酸、ジメチルオクタデカン酸、ブチルヘプチルノナン酸のような分岐脂肪酸;
オクテン酸、ノネン酸、デセン酸、カプロレイン酸、ウンデシレン酸、リンデル酸、トウハク酸、ラウロレイン酸、トリデセン酸、ツズ酸、ミリストレイン酸、ペンタデセン酸、ヘキセデセン酸、パルミトレイン酸、ヘプタデセン酸、オクタデセン酸、オレイン酸、ノナデセン酸、ゴンドイン酸のような直鎖モノエン酸;メチルヘプテン酸、メチルノネン酸、メチルウンデセン酸、ジメチルデセン酸、メチルドデセン酸、メチルトリデセン酸、ジメチルドデセン酸、ジメチルトリデセン酸、メチルオクタデセン酸、ジメチルヘプタデセン酸、エチルオクタデセン酸のような分岐モノエン酸;リノール酸、リノエライジン酸、エレオステアリン酸、リノレン酸、リノレンエライジン酸、プソイドエレオステアリン酸、パリナリン酸、アラキドン酸のようなジまたはトリエン酸;オクチン酸、ノニン酸、デシン酸、ウンデシン酸、ドデシン酸、トリデシン酸、テトラデシン酸、ペンタデシン酸、ヘプタデシン酸、オクタデシン酸、ノナデシン酸、ジメチルオクタデシン酸のようなアセチレン酸;メチレンオクタデセン酸、メチレンオクタデカン酸、アレプロール酸、アレプレスチン酸、アレプリル酸、アレプリン酸、ヒドノカルプン酸、ショールムーグリン酸、ゴルリン酸、α−シクロペンチル酸、α−シクロヘキシル酸、α−シクロペンチルエチル酸のような環状酸;等の脂肪酸から誘導されるものがあげられる。
また、アシル基は、天然油脂から得られる脂肪酸由来のアシル基でも良く、上記の炭素原子数2〜20の飽和または不飽和脂肪酸を80%以上含む混合脂肪酸由来のアシル基とすることが好ましい。例えば、ヤシ油脂肪酸、パーム油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、ヒマワリ油脂肪酸、大豆油脂肪酸、ゴマ油脂肪酸、ヒマシ油脂肪酸、オリーブ油脂肪酸、ツバキ油脂肪酸、菜種油脂肪酸、パーム核油脂肪酸等から誘導されるアシル基等が挙げられる。これらのアシル基を有するアシル化合物は2種以上組み合わせて用いても良い。アシル基は、好ましくは炭素原子数8〜20の飽和または不飽和の脂肪酸から誘導されるものがよい。
また、多鎖多親水基型化合物は塩として用いることもでき、塩としては、例えばアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩、塩基性アミノ酸塩等が挙げられ、具体的には、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属、アルミニウム、亜鉛等の金属、アンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等の有機アミン、アルギニン、リジン等の塩基性アミノ酸等から任意に選ばれる1種または2種以上との塩とすることができる。これらの中でも、ナトリウム塩、カリウム塩、有機アミン塩、塩基性アミノ酸塩が特に好ましい。
さらに、多鎖多親水基型化合物の少なくとも1種が、下記の一般式(1)および(2)で示されるアシル化合物であることが好ましい。このアシル化合物は、構造的には一般式(1)および(2)に示すように、分子内に少なくとも1個以上のアシル基と親水基とをそれぞれ有する化合物を、適当なスペーサーで連結した構造となっている。このような構造の化合物は、水への溶解性がより高く、かつこれから得られるリポソームの経時的安定性がより高い。
(上記一般式(1)において、Xは、m個の官能基を有し、さらにそれ以外の置換基を有していてもよい分子量100万以下の直鎖または分枝鎖または環状鎖または芳香族炭化水素鎖である。Xに結合しているn(m≧n)個のQは、下記一般式(2)で表される置換基であり、それぞれ互いに同一でも異なっていてもよい。nは2〜20の整数を示す。また、mはm≧nである整数を示す。
上記一般式(2)において、ZはXの有する官能基に由来する結合部であり、R1COは炭素原子数2〜20の飽和または不飽和の脂肪酸から誘導されるアシル基を示し、R2は水素であるか、またはヒドロキシル基若しくはカルボキシル基が置換していてもよい炭素原子数1〜3の低級アルキル基を示し、Yはカルボキシル基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステル基またはそれらの塩の内のいずれかを示す。j、kはそれぞれ独立に0,1,2のいずれかであり、かつj、kは同時に0ではない。)
一般式(2)中、R1COで示されるアシル基は互いに独立して、すなわち、それぞれ異なっても同一でもよく、上記したように炭素原子数2〜20の飽和または不飽和の脂肪酸から誘導されるものが好ましく、直鎖、分岐、環状を問わない。
一般式(2)中、R2は水素であるか、または、ヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステル基若しくはそれらの塩等が置換していてもよい炭素原子数1〜3の低級アルキル基であり、低級アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシ(イソ)プロピル基、ジヒドロキシ(イソ)プロピル基、カルボキシメチル基、カルボキシエチル基、カルボキシプロピル基、スルホエチル基等が挙げられる。
一般式(1)中、Xに結合したn個の置換基Q(式(2))は、それぞれ互いに、異なっても同一でもよい。また、式(2)は、いわゆる酸性アミノ酸がN−アシル化されたものを示すものであり、それらは光学異性体例えばD−体、L−体、ラセミ体であるかは問わない。
酸性アミノ酸は、分子中に存在するカルボキシル基とアミノ基の数がそれぞれ2個と1個のモノアミノジカルボン酸であり、アミノ基はN−メチル基またはN−エチル基でもかまわない。また光学異性体例えばD−体、L−体、ラセミ体であるかは問わない。酸性アミノ酸としては、例えばグルタミン酸、アスパラギン酸、ランチオニン、β−メチルランチオニン、シスタチオニン、ジエンコール酸、フェリニン、アミノマロン酸、β−オキシアスパラギン酸、α−アミノ−α−メチルコハク酸、β−オキシグルタミン酸、γ−オキシグルタミン酸、γ−メチルグルタミン酸、γ−メチレングルタミン酸、γ−メチル−γ−オキシグルタミン酸、α−アミノアジピン酸、α−アミノ−γ−オキシアジピン酸、α−アミノピメリン酸、α−アミノ−γ−オキシピメリン酸、β−アミノピメリン酸、α−アミノスベリン酸、α−アミノセバシン酸、パントテン酸等が挙げられる。
Xに付くn個の置換基(式(2))は、酸性アミノ酸がL−酸性アミノ酸分子である場合が、生分解性に優れることから好ましい。
一般式(2)中、Zは、Xに置換したm個(m≧n、かつ、2〜20の整数)の官能基(ヒドロキシル基、アミノ基、チオール基)に由来する結合部(−O−、−NR3−、−S−)である。ここで、R3は水素、または、炭素原子数1〜10の、アルキル基若しくはアルケニル基若しくはアリール基若しくはアルキルアリール基である。
一般式(1)中、Xは、ヒドロキシル基、アミノ基、チオール基から選ばれる1種または2種以上からなるm個の官能基を有する分子量100万以下の直鎖または分枝鎖または環状鎖または芳香族炭化水素鎖であるスペーサーであり、Xは、ヒドロキシル基、アミノ基、チオール基以外の置換基を有していてもよい。
一般式(1)中、Xは、好ましくはヒドロキシル基、アミノ基、チオール基から選ばれる1種または2種以上の官能基をm個有する分子量100万以下のm価の化合物の残基であって、ヒドロキシル基、アミノ基、チオール基以外の置換基を有していてもよい化合物残基である。ここで、m価の上記化合物は、m個の官能基に由来する結合を作りうることを意味する。それらは光学異性体例えばD−体、L−体、ラセミ体であるかは問わない。
このようなm価の化合物としては、例えば、セリン、トレオニン、システイン、シスチン、シスチンジスルホキシド、シスタチオニン、メチオニン、アルギニン、リジン、チロシン、ヒスチジン、トリプトファン、オキシプロリン等のアミノ酸類;アミノエタノール、アミノプロパノール、アミノブタノール、アミノペンタノール、アミノヘキサノール、アミノプロパンジオール、アミノエチルエタノールアミン、アミノエチルアミノエタノール、アミノクレゾール、アミノナフトール、アミノナフトールスルホン酸、アミノヒドロキシ安息香酸、アミノヒドロキシブタン酸、アミノフェノール、アミノフェネチルアルコール、グルコサミン等の分子内にアミノ基とヒドロキシル基を有する化合物類;メルカプトエタノール、メルカプトフェノール、メルカプトプロパンジオール、グルコチオース等の分子内にチオール基とヒドロキシル基を有する化合物類;アミノチオフェノール、アミノトリアゾールチオール等の分子内にチオール基とアミノ基を有する化合物類;が挙げられる。また、タンパク質やペプチド等、またはそれらを加水分解したもの等でも良い。
また、一般式(1)中、Xは、好ましくはヒドロキシル基以外の置換基を有していてもよい分子量100万以下のm価(m≧n)のポリヒドロキシル化合物残基である。ここで、m価のポリヒドロキシル化合物は、m個のエステル結合を作りうることを意味する。それらは光学異性体例えばD−体、L−体、ラセミ体であるかは問わない。
このようなm価のポリヒドロキシル化合物としては、例えばエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、ジメチロールシクロヘキサン、ネオペンチルグリコール、1,8−オクタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、イソプレングリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ソルバイト、カテコール、レゾルシン、ヒドロキノン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールF、ダイマージオール、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸、酒石酸、ジヒドロキシ酒石酸、メバロン酸、3,4−ジヒドロキシけい皮酸、3,4−ジヒドロキシヒドロけい皮酸、ヒドロキシ安息香酸、ジヒドロキシステアリン酸、ジヒドロキシフェニルアラニン等およびこれらの各異性体等の2価ヒドロキシル化合物;
グリセリン、トリオキシイソブタン、1,2,3−ブタントリオール、1,2,3−ペンタントリオール、2−メチル−1,2,3−プロパントリオール、2−メチル−2,3,4−ブタントリオール、2−エチル−1,2,3−ブタントリオール、2,3,4−ペンタントリオール、2,3,4−ヘキサントリオール、4−プロピル−3,4,5−ヘプタントリオール、2,4−ジメチル−2,3,4−ペンタントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,4−ペンタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリヒドロキシステアリン酸等の3価ポリヒドロキシル化合物;ペンタエリスリトール、エリスリトール、1,2,3,4−ペンタンテトロール、2,3,4,5−ヘキサンテトロール、1,2,4,5−ペンタンテトロール、1,3,4,5−ヘキサンテトロール、ジグリセリン、ソルビタン等の4価ポリヒドロキシル化合物;アドニトール、アラビトール、キシリトール、トリグリセリン等の5価ポリヒドロキシル化合物;ジペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、イジトール、イノシトール、ダルシトール、タロース、アロース等の6価ポリヒドロキシル化合物;またはこれらの脱水縮合物、ポリグリセリン等が挙げられる。
また、糖類、例えばエリスロース、スレオース、エリスルロース等のテトロース;リボース、アラビノース、キシロース、リクソース、キシルロース、リブロース等のペントース;アロース、アルトロース、グルコース、マンノース、ギューロース、イドース、ガラクトース、タロース、フラクトース、ソルボース、プシコース、タガトース等のヘキソース等の単糖類;マルトース、イソマルトース、セロビオース、ゲンチオビオース、メリビオース、ラクトース、ツラノース、トレハロース、サッカロース、マンニトリオース、セロトリオース、ゲンチアノース、ラフィノース、メレチトース、セロテトロース、スタキオース等のオリゴ糖類が挙げられる。
また、その他の糖類、例えばヘプトース、デオキシ糖、アミノ糖、チオ糖、セレノ糖、アルドン糖、ウロン酸、糖酸、ケトアルドン酸、アンヒドロ糖、不飽和糖、糖エステル、糖エーテル、グリコシド等の残基でもよく、デンプン、グリコーゲン、セルロース、キチン、キトサン等の多糖類またはそれらを加水分解したものでもよい。
また、一般式(1)中、Xは、好ましくはアミノ基以外の置換基を有していてもよい分子量100万以下のm価のポリアミノ化合物残基である。ここで、m価のポリアミノ化合物は、m個の酸アミド結合を作りうることを意味する。それらは光学異性体例えばD−体、L−体、ラセミ体であるかは問わない。
このようなm価のポリアミノ化合物としては、例えばN,N’−ジメチルヒドラジン、エチレンジアミン、N,N’−ジメチルエチレンジアミン、ジアミノプロパン、ジアミノブタン、ジアミノペンタン、ジアミノヘキサン、ジアミノヘプタン、ジアミノオクタン、ジアミノノナン、ジアミノデカン、ジアミノドデカン、ジアミノアジピン酸、ジアミノプロパン酸、ジアミノブタン酸およびこれらの各異性体等の脂肪族ジアミン類;ジエチレントリアミン、トリアミノヘキサン、トリアミノドデカン、1,8−ジアミノ−4−アミノメチル−オクタン、2,6−ジアミノカプリン酸−2−アミノエチルエステル、1,3,6−トリアミノヘキサン、1,6,11−トリアミノウンデカン、ジ(アミノエチル)アミンおよびこれらの各異性体等の脂肪族トリアミン類;
ジアミノシクロブタン、ジアミノシクロヘキサン、3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン、トリアミノシクロヘキサン等の脂環族ポリアミン類;ジアミノベンゼン、ジアミノトルエン、ジアミノ安息香酸、ジアミノアントラキノン、ジアミノベンゼンスルホン酸、ジアミノ安息香酸、およびこれらの各異性体等の芳香族ポリアミン類;ジアミノキシレン、ジ(アミノメチル)ベンゼン、ジ(アミノメチル)ピリジン、ジ(アミノメチル)ナフタレン、およびこれらの各異性体等の芳香脂肪族ポリアミン類;ジアミノヒドロキシプロパンおよびこれらの各異性体等のヒドロキシル基が置換したポリアミン類等が挙げられる。
また、一般式(1)中、Xは、好ましくはチオール基以外の置換基を有していてもよい分子量100万以下のm価のポリチオール化合物残基である。ここで、m価のポリチオール化合物は、m個のチオエステル結合を作りうることを意味する。それらは光学異性体例えばD−体、L−体、ラセミ体であるかは問わない。このようなm価のポリチオール化合物としては、例えば、ジチオエチレングリコール、ジチオエリトリトール、ジチオトレイトール等のジチオール化合物類等が挙げられる。
Xは、上に挙げた化合物の残基の中でも、炭素数1〜40の場合が好ましい、さらに好ましくは、Xは炭素数1〜20である。また、Xは天然に存在する型である場合の方が、生分解性に優れるという点で好ましい。
一般式(2)中、Yで示されるカルボキシル基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステル基および、X中に含まれうるカルボキシル基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステル基等は、種々の塩基性物質との間に塩を形成し得る。かかる塩としては、例えばアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩、塩基性アミノ酸塩、多価金属塩等が挙げられ、具体的には、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属、アルミニウム、亜鉛、鉄、コバルト、チタン、ジルコニウム等の金属、アンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等の有機アミン、アルギニン、リジン等の塩基性アミノ酸等から任意に選ばれる1種または2種以上との塩である。
一般式(1)で示されるアシル化合物の製造方法としては、下記一般式(3)で示されるN−アシル酸性アミノ酸無水物と分子内にヒドロキシル基、アミノ基、チオール基から選ばれる1種または2種以上のm個の官能基を有する化合物とを、水または、水と有機溶媒との混合溶媒中で反応させることによって、またはテトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン、キシレン、四塩化炭素、クロロホルム、アセトン等の不活性溶媒を使用して、あるいは無溶媒で−5℃〜200℃でいずれかの融点以上の温度で混合して反応することで得ることができる。
または一般式(1)で示されるアシル化合物は、N−アシル酸性アミノ酸モノ低級エステル(例えば、メチルエステル、エチルエステル)とポリヒドロキシル化合物またはポリアミノ化合物またはポリチオール化合物、または分子内にヒドロキシル基、アミノ基、チオール基のうちいずれか2種または3種を有する化合物とをジメチルホルムアミド等の適当な溶媒中に溶解し、炭酸カリウム等の触媒を加え、減圧下に−5℃〜250℃で加熱反応させた後反応溶媒を除去することで得ることができる。あるいは、無溶媒で加熱溶融し、水酸化ナトリウム等の触媒を加えて室温〜250℃でエステル交換反応させてアシル化合物を得ることができる。
次に、(B)水は、(A)多鎖多親水基型化合物の分散媒として機能し、純水であってもよいし若干の不純物を含んでいてもよい。(B)水は、(A)多鎖多親水基型化合物と(B)水との合計質量に対して、30質量%以上99.999質量%以下の範囲で用いるのが好ましい。より好ましくは50質量%以上99.9質量%以下、さらに好ましくは60質量%以上99質量%以下である。最も好ましくは70質量%以上95質量%以下である。
次に、(C)非イオン性界面活性剤は、リポソームの安定性を一層高める機能を有する。(C)非イオン性界面活性剤としては、POE(ポリオキシエチレン)オクチルエーテル、POEラウリルエーテル、POEミリスチルエーテル、POEセチルエーテル、POEステアリルエーテル、POEオレイルエーテル、POEイソステアリルエーテル、POEベヘニルエーテル、POEオクチル(2−エチル−ヘキシル)エーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル;POE・POP(ポリオキシプロピレン)ブチルエーテル、POE・POEラウリルエーテル、POE・POPセチルエーテルPOE・POPグリコール等のポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール型;POEオクチルフェニルエーテル、POEノニルフェニルエーテル、POEクロロフェニルエーテル、ポリオキシエチレンナフトールエーテル等のポリオキシエチレンアリールエーテル;POE硬化ひまし油エーテル、POEひまし油エーテル;その他POEラノリンアルコールエーテル、POEフィトステロール等のエーテル系;
モノステアリン酸POEグリセリル、オレイン酸POEグリセリル等のポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル;モノラウリン酸POEソルビタン、モノステアリン酸POEソルビタン、トリステアリン酸POEソルビタン、モノイソステアリン酸POEソルビタン等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル;ヘキサステアリン酸POEソルビトール、テトラステアリン酸POEソルビトール、テトラオレイン酸POEソルビトール、モノラウリン酸POEソルビトール等のポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル;
ポリエチレングリコールモノラウリン酸、ポリエチレングリコールモノステアリン酸、ポリエチレングリコールモノオレイン酸、ポリエチレングリコールジステアリン酸、ポリエチレングリコールジオレイン酸、ポリエチレングリコールジイソステアリン酸等のポリエチレングリコール脂肪酸エステル;その他ポリエチレングリコールラノリン脂肪酸エステル等のエーテルエステル系;モノステアリン酸グリセリル、自己乳化型モノステアリン酸グリセリル、モノヒドロキシステアリン酸グリセリル、ジステアリン酸グリセリル等のグリセリン脂肪酸エステル;モノステアリン酸ジグリセリル、モノオレイン酸ジグリセリル、ジオレイン酸ジグリセリル、モノイソステアリン酸ジグリセリル、モノステアリン酸テトラグリセリル、トリステアリン酸テトラグリセリル、ペンタステアリン酸テトラグリセリル、モノラウリン酸ヘキサグリセリル、モノミリスチン酸ヘキサグリセリル、ジステアリン酸デカグリセリル、ジイソステアリン酸デカグリセリル等のポリグリセリン脂肪酸エステル;
モノラウリン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、トリステアリン酸ソルビタン、モノイソステアリン酸ソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル;モノラウリン酸エチレングリコール等のエチレングリコール脂肪酸エステル;モノステアリン酸プロピレングリコール、自己乳化型モノステアリン酸プロピレングリコール等のプロピレングリコール脂肪酸エステル;モノステアリン酸ペンタエリスリトール、モノオレイン酸ペンタエリスリトール等のペンタエリスリトール脂肪酸エステル;マルチトールヒドロキシ脂肪酸エーテル、アルキル化多糖、アルキル(ポリ)グルコシド、シュガーエステル等の糖誘導体;α−モノイソステアリルグリセリルエーテル等のアルキルグリセリルエーテル;アセチル−モノグリ、乳酸モノグリセリド、クエン酸モノグリセリド等の有機酸モノグリセリド;
ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ラウロイルモノエタノールアミド、ミリストイルモノエタノールアミド、ラウロイルジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウロイルイソプロパノールアミド、ミリストイルイソプロパノールアミド、ヤシ油脂肪酸イソプロパノールアミド、POEラウロイルモノエタノールアミド等の脂肪酸アルカノールアミド;POEラウリルアミン、POEステアリルアミン等のPOEアルキルアミン;ラウリルジメチルアミンオキサイド、ココジメチルアミンオキサイド、ココアミドプロピルジメチルアミンオキサイド等のアミンオキサイド等;ポリグリコールジエステル等;を挙げることができる。
さらにその配合比率は、(C)/(A)が質量比で0.1〜50の範囲内とすることが好ましく、0.5〜30.0の範囲内とすることがより好ましく、1.5〜10.0の範囲内とすることがさらに好ましい。
次に、(D)リポソーム形成助剤は、(A)多鎖多親水基型化合物のリポソーム形成を助成し、得られるリポソームの経時的安定性をより高める機能を有し、(C)非イオン性界面活性剤と併用するとその効果はそれぞれを単独で添加した場合よりも飛躍的に向上する。(D)リポソーム形成助剤としては、コレステロール、スチグマステロール、ラノステロール、エルゴステロールなどのコレステロール類、該コレステロール類の脂肪酸エステル、及び該コレステロール類のアルキルエーテル、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸などの飽和および不飽和の直鎖および分岐の脂肪酸などが挙げられる。
コレステロール脂肪酸エステル及びコレステロールアルキルエーテル中のアルキル基は、リポソーム形成を助成するために炭素数10〜26のものが好ましく、特に炭素数12〜22の直鎖又は分岐鎖のものがより好ましい。
脂肪酸は、リポソーム形成を助成するために、炭素数10〜26のものが好ましく、特に炭素数12〜22の飽和で直鎖のものが好ましい。さらにその配合比率はリポソーム構造を形成するために、(D)/(A)は質量比で0.01〜10とするのが好ましく、0.5〜4.0とするのがより好ましく、1.0〜3.0とするのがさらに好ましい。
(E)生理活性成分は、ごく微量で生体に作用し、生体の生理的機能に何らかの影響を与える化学物質を意味し、ドラッグデリバリーシステムとしてのリポソームにより運搬されるべき対象物である。上記のリポソームに(E)生理活性成分を配合することにより、リポソーム製剤が得られる。(E)生理活性成分は、水溶性、油溶性、両親媒性のいずれでも良いが、皮膚及び人体に対して安全なものが好ましい。具体的には、例えば、保湿剤;抗炎症剤;抗酸化剤;抗菌剤;収斂剤;美白剤;抗老化剤;育毛剤;血流促進剤;細胞賦活剤;スリミング剤;抗アレルギー剤;活性酸素消去剤;5α−リダクターゼ阻害剤などの、天然物質又は化学合成物質由来の生理活性物質を挙げることができる。
より具体的には、例えば、その他トリクロロルカルバニリド、サリチル酸、ジンクピリチオン、イソプロピルメチルフェノールなどのふけ・かゆみ防止剤;ベンゾフェノン誘導体、パラアミノ安息香酸誘導体、パラメトキシ桂皮酸誘導体、サリチル酸誘導体その他の紫外線吸収剤;アルブチン、コウジ酸、アスコルビン酸、ヒノキチールおよびその誘導体などの美白剤;センブリエキス、セファランチン、ビタミンEおよびその誘導体、ガンマーオリザノールなどの血行促進剤;トウガラシチンキ、ショオウキョウチンキ、カンタリスチンキ、ニコチン酸ベンジルエステルなどの局所刺激剤;各種ビタミンやアミノ酸などの栄養剤;女性ホルモン剤;毛根賦活剤;グリチルレチン酸、グリチルリチン酸誘導体、アラントイン、アズレン、アミノカプロン酸、ヒドロコルチゾンなどの抗炎症剤;酸化亜鉛、硫酸亜鉛、アラントインヒドロキシアルミニウム、塩化アルミニウム、スルホ石炭酸亜鉛、タンニン酸などの収斂剤;メントール、カンフルなどの清涼剤;抗ヒスタミン剤;エストラジオール、エストロン、エチニルエストラジオールなどの皮脂抑制剤;イオウ、サリチル酸、レゾルシンなどの角質剥離・溶解剤;
その他、カキョクエキス、N−メチル−L−セリン、ホエイ、ニコチン酸アミド、ジイソプロピルアミンジクロロ酢酸、メバロン酸、γ−アミノ酪酸(γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸を含む)、アルテアエキス、アロエエキス、アンズ核エキス、ウコンエキス、ウーロン茶エキス、海水乾燥物、加水分解コムギ末、加水分解シルク、カロットエキス、キューカンバエキス、ゲンチアナエキス、酵母エキス、米胚芽油、コンフリーエキス、サボンソウエキス、ジオウエキス、シコンエキス、シラカバエキス、セイヨウハッカエキス、センブリエキス、ビサボロ−ル、プロポリス、ヘチマエキス、ボダイジュエキス、ホップエキス、マロニエエキス、ムクロジエキス、メリッサエキス、ユーカリエキス、ユキノシタエキス、ローズマリーエキス、ローマカミツレエキス、ローヤルゼリーエキス、海草、米ヌカ、カンゾウ、チンピ、トウキ、モモノハの粉砕物、スフィンゴ脂質、グアイアズレン、ビタミンC;等が挙げられる。
(E)生理活性成分は、リポソーム製剤中に0.0001〜5質量%の範囲内で含有されるのが好ましく、0.001〜1質量%の範囲内で含有されるのがより好ましい。生理活性物質は、リポソームに内添すること、外添すること、両方を併用することのいずれの方法をとることもできるが、内添する場合には油溶性または両親媒性のものが好ましい。
次に、上記のリポソーム又はリポソーム製剤に、さらに油剤、保湿剤、粘度調整剤、pH調整剤、紫外線吸収剤、防腐剤、香料、溶剤、無機又は有機粉体、殺菌剤、着色剤等を、発明の効果を阻害しない範囲で適宜配合することができ、これにより、リポソーム又はリポソーム製剤を含有する外用剤が得られる。このような外用剤に配合できるものとしては、以下のごときものが例示される。
アルカンスルホン酸塩、アルファ−オレフィンスルホン酸塩(AOS)、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩(SAS)、高級脂肪酸エステルのスルホン酸塩、アルファースルホン化脂肪酸塩、高級脂肪酸アミドのスルホン酸塩、N−アシル−N−アルキルタウリン塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、硫酸化油脂、アルキル硫酸エステル塩(AS)、アルキルエーテル硫酸塩、高級脂肪酸エステルの硫酸塩、高級脂肪酸アルキロールアミドの硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩(AES)、ポリオキシアルキレンスチレン化フェニルエーテル硫酸塩、アルキルリン酸塩、アルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸塩、ナフタリンスルフォン酸塩ホルマリン縮合物、アルキルエーテルカルボン酸塩、アミドエーテルカルボン酸塩等のアニオン性界面活性剤;
特に、N−アシルアミノ酸型アニオン界面活性剤は有効であり、アシル基としては、炭素数8〜20のもので前記したようなものが挙げられ、構成アミノ酸としては、グルタミン酸やアスパラギン酸等の前記した酸性アミノ酸類、またはグリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、メチオニン、システイン、トリプトファン、チロシン、フェニルアラニン、アスパラギン、グルタミン、セリン、トレオニン、オキシプロリン、β−アミノプロピオン酸、γ−アミノ酪酸、アントラニル酸、m−アミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸、等のアミノ酸等、が挙げられる。
アルキルベタイン類、アルキルアミドベタイン類、アルキルスルホベタイン類、イミダゾリニウムベタイン類、レシチン類などが挙げられる、具体的にはラウリン酸アミドプロピルベタイン等の両性界面活性剤;
第1〜第3級脂肪アミン塩、塩化アルキルアンモニウム塩、テトラアルキルアンモニウム塩、トリアルキルベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、アルキルヒドロキシエチルイミダゾリニウム塩、ジアルキルモルフォリニウム塩、アルキルイソキノリウム塩、ベンゼトニウム塩、ベンザルコニウム塩などのカチオン性界面活性剤;
カチオン化セルロース誘導体、カチオン性澱粉、カチオン化グアーガム誘導体、ジアリル第4級アンモニウム塩/アクリルアミド共重合体、4級化ポリビニルピロリドン誘導体、4級化ビニルピロリドン/ビニルイミダゾールポリマー、ポリグリコール/アミン縮合物、4級化コラーゲンポリペプチド、ポリエチレンイミン、カチオン性シリコーンポリマー、アジピン酸/ジメチルアミノヒドロキシプロピルジエチレントリアミンコポリマー、ポリアミノポリアミド、カチオン性キチン誘導体、4級化ポリマー等のカチオン性ポリマー等のカチオン性化合物;
アラビアゴム、トラガントゴム等の天然ゴム類、サポニン等のグルコシド類、メチルセルロース、カルボキシセルロース、ヒドロキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、リグニンスルホン酸塩、セラック等の天然高分子、ポリアクリル酸塩、スチレン−アクリル酸共重合物の塩、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合物の塩、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩、リン酸塩などの陰イオン性高分子やポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール等のノニオン性高分子等の分散剤;
アルギン酸ナトリウム、デンプン誘導体、トラガントゴムなどの高分子界面活性剤;レシチン、ラノリン、サポニンなどの天然界面活性剤;アボガド油、アーモンド油、オリーブ油、カカオ油、ゴマ油、サフラワー油、大豆油、椿油、パーシック油、ひまし油、ミンク油、綿実油、モクロウ、ヤシ油、卵黄油、パーム油、パーム核油、合成トリグリセライド、ホホバ油等の油脂;流動パラフィン、ワセリン、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、イソパラフィン等の炭化水素;ミツロウ、鯨ロウ、ラノリン、カルナバロウ、キャンデリラロウおよびその誘導体等のロウ;
ラウリルアルコール、セタノール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコール、ラノリンアルコール、水添ラノリンアルコール、へキシルデカノール、オクチルドデカノール等の高級アルコール;ミリスチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル等のその他のエステル油;金属石鹸、ジメチルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、メチルフェニルポリシロキサン、エポキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アルコキシ変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、揮発性シリコーン等のシリコーン類等の揮発性および不揮発性の油分;トリメチルグリシン、ソルビトール、ラフィノース、ピロリドンカルボン酸およびその塩類、乳酸およびその塩類、ヒアルロン酸およびその塩類、セラミド類、ポリメタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンなどの保湿剤;
ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドエーテル、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、可溶性デンプン、カルボキシメチルデンプン、メチルデンプン、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸塩、グアーガム、ローカストビンガム、クインスシード、カラギーナン、ガラクタン、アラビアガム、ペクチン、マンナン、デンプン、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、カードラン、ヒアルロン酸、ゼラチン、カゼイン、アルブミン、コラーゲン、メトキシエチレン無水マレイン酸共重合体、両性メタクリル酸エステル共重合体、ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウム、ポリアクリル酸エステル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ニトロセルロース、シリコーンレジン、ポリクオタニウム−1、ポリクオタニウム−2、ポリクオタニウム−4、ポリクオタニウム−5、ポリクオタニウム−6、ポリクオタニウム−7、ポリクオタニウム−10、ポリクオタニウム−11、ポリクオタニウム−16、ポリクオタニウム−22、ポリクオタニウム−24、ポリクオタニウム−28、ポリクオタニウム−30、ポリクオタニウム−32、ポリクオタニウム−37、ポリクオタニウム−39、ポリクオタニウム−43、ポリクオタニウム−44、ポリクオタニウム−46、ポリクオタニウム−47、ポリクオタニウム−51、ポリクオタニウム−52、ポリクオタニウム−53、ポリクオタニウム−54、ポリクオタニウム−55、ポリクオタニウム−56、ポリクオタニウム−57、ポリクオタニウム−61、ポリクオタニウム−64、ポリクオタニウム−65等の水溶性および油溶性高分子;
ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルメチルグリコシド、テトラデセンスルホン酸塩等の増粘、増泡成分;エチレンジアミン四酢酸およびその塩類、ヒドロキシエチレンジアミン3酢酸およびその塩類、リン酸、アスコルビン酸、コハク酸、グルコン酸、ポリリン酸塩類、メタリン酸塩、ヒノキチール類などの金属イオン封鎖剤;パラオキシ安息香酸エステル類、安息香酸およびその塩類、フェノキシエタノール、ヒノキチール等の防腐剤;クエン酸、リンゴ酸、アジピン酸、グルタミン酸、アスパラギン酸等のpH調整剤;高分子シリコーン、環状シリコーン等のシリコーン系物質;トコフェロール類、BHA、BHT、没食子酸、NDGAなどの酸化防止剤;
有機合成色素(染料、レーキ、有機顔料)、天然色素、無機顔料(体質顔料、着色顔料、白色顔料)、さらに真珠光沢顔料、高分子紛体、機能性顔料に大別でき、球状、板状、針状等の形状に、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径に、多孔質、無孔質等の粒子構造等に限定されず用いることができる。例えばタルク、カオリン、セリサイト、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化クロム、水酸化クロム、タール系色素等、マイカ、(合成)セリサイト、炭化ケイ素、窒化硼素、二酸化チタン、黒酸化チタン、コンジョウ、赤酸化鉄、黒酸化鉄、黄酸化鉄、群青、チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、ベンガラ、粘結顔料、グンジョウピンク、グンジョウバイオレット、水酸化クロム、雲母チタン、酸化クロム、酸化アルミニウムコバルト、カーボンブラック、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、ベントナイト、(合成)マイカ、酸化ジルコニウム、(メタ)ケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸カルシウム、ポリエチレン粉末、ナイロン粉末、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート−ポリメチルメタクリレート積層末、アクリロニトリル−メタクリル酸共重合粉末、塩化ビニリデン−メタクリル酸共重合粉末、ウールパウダー、シルクパウダー、結晶セルロース、N−アシルリジン、ポリメチルシルセスキオキサン紛末、植物の実や皮を粉末状にしたもの、オキシ塩化ビスマス、雲母チタン、酸化鉄コーティング雲母、酸化鉄雲母チタン、有機顔料処理雲母チタン、アルミニウムパウダー、微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、カルミン、β−カロチン、クロロフィル、サンセットエローFCF、ポンソーSX、エオシンYS、テトラブロモフルオレセイン、ローダミンB、キノリンエローSS、キノリンエローWS、アリザニンシアニングリーン、キニザリングリーン、リソールビンB、リソールビンBCA、パーマトンレッド、ヘリンドンピンクCN、フタロシアニンブルー、β−アポ−8−カロチナール、カプサンチン、リロピン、ビキシン、クロシン、カンタキサンチン、シソニン、ラファニン、ニノシアニン、カルサミン、サフロールイエロー、ルチン、クエルセチン、カカオ色素、リポフラビン、ラッカイン酸、カルミン酸、ケルメス酸、アリザニン、シコニン、アルカニン、ニキノクローム、血色素、クルクミン、ベタニン、等の化粧品用色材;
次に、リポソーム又はリポソーム製剤又は外用剤の製造方法について説明する。これらの製造には、リポソーム製剤等の製造に通常用いられる製造方法を用いればよく、リポソームの構成成分が(A)成分と(B)成分だけの場合でも、さらに(C)成分や(D)成分を加える場合でも同様にして製造することができる。好ましくは、以下の製造方法が例示できる。
最初に80℃で(A)成分、(C)成分及び(D)成分の内油相成分を完全に均一溶解混合する。(E)成分のうちで親油性、又は両親媒性の生理活性物質は、このときに加えて均一混合する。次に、(C)成分のうちの親水性の非イオン性界面活性剤などの水相成分と(B)成分である水を添加し、再び80℃まで加温する。(E)成分のうちで親水性の生理活性物質はこのときに加えて均一溶解する。各成分が完全に溶解したことを確認した後、攪拌を行ないながら、系内温度を徐々に40℃前後まで冷却する。これで目的とするリポソーム等が得られる。なお、攪拌装置は、系内を均一に攪拌できるプロペラミキサーのようなものでも良いが、粘度が高いような場合は、アジホモミキサーなどを用いて均一になるように攪拌する。
このようにして得られたリポソーム製剤または外用剤の中には、水溶性、油溶性、又は両親媒性の生理活性物質が封入されるため、高機能素材として化粧品、医薬部外品、医薬品等の外用剤用途に使用できる。また、リポソーム製剤等は、肥料、農薬などとして植物や人以外の動物に対しても適用可能である。また、リポソームに生理活性物質が封入されたリポソーム製剤は、生体へのとり込み促進効果、少量での薬効効果がもたらされる。また、生理活性物質の効果を向上又は増強させることが可能になる。
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。まず、多鎖多親水基型化合物の例であるアシル化合物の製造例を示す。
(アシル化合物の製造例1)
L−リジン塩酸塩9.1g(0.05mol)を水57gと混合した。この液を25%水酸化ナトリウム水溶液でpH範囲を10〜11に調整しながら、また反応温度を5℃に維持しながら、攪拌下にN−ラウロイル−L−グルタミン酸無水物31.1g(0.1mol)を2時間を要して添加し、反応を実施した。さらに30分攪拌を続けた後、ターシャリーブタノールを液中濃度20質量%となるように添加した後、75%硫酸を滴下して液のpH値を2に、また液の温度を65℃に調整した。滴下終了後、攪拌を停止し、20分間65℃で静置すると有機層と水層とに分層し、これから有機層を分離した。分離した有機層にターシャリーブタノールおよび水を添加して、温度を65℃にして20分攪拌した。攪拌停止後、静置すると有機層と水層とに分層した。得られた有機層に対して、同じ水洗操作をくり返した後、得られた有機層から溶媒を除去し、水酸化ナトリウムで固形分30質量%、pH6.5(25℃)の水溶液に中和調製した後、これを乾燥して下記式(4)に示すアシル化合物を含有する組成物を得た。
(式4において、Xは、各々独立にHまたはNa)
(アシル化合物の製造例2)
製造例1において、N−ラウロイル−L−グルタミン酸無水物をN−ココイル−L−グルタミン酸無水物とした以外は、製造例1の方法と同じ条件で実施し、アシル化合物を含有する組成物を得た。
(アシル化合物の製造例3)
製造例1において、中和処理を水酸化カリウムで実施した以外は、製造例1の方法と同じ条件で実施し、アシル化合物を含有する組成物を得た。
実施例1〜3、6、9、実施例(参考)4、5、7、8、比較例1〜9]
上記で例示したリポソーム又はリポソーム製剤の製造方法に基づいて、表1及び表2に示す組成で、実施例1〜3、6、9、実施例(参考)4、5、7、8、及び比較例1〜9の組成物を調製し、リポソーム構造の形成の有無と組成物の安定性とを確認した。
リポソーム構造の形成の有無は、偏光顕微鏡でマルテーゼクロスと呼ばれる十字模様が観察出来るかどうかで判断を行った。マルテーゼクロスが確認出来たものは、リポソーム構造をとっており、それ以外はリポソーム構造をとっていないと判断した。評価基準は以下の通りである。
○:調製直後にマルテーゼクロスが全体的に確認できた。
△:調製直後にマルテーゼクロスが部分的に確認できた。
×:調製直後にマルテーゼクロスが全く確認できなかった。
また、調製した組成物は、40℃、25℃、−5℃でそれぞれ保存し、1ヶ月後に同様な偏光顕微鏡観察を行った。このとき、調製直後のマルテーゼクロスと同じような状態が確認出来たものは安定性良好とし、それ以外のものは安定性不良とした。
評価基準は以下の通りである。
○:1ヶ月後にマルテーゼクロスが全体的に確認できた。
×:1ヶ月後にマルテーゼクロスが全く確認できなかった。
表1中、実施例4、5、7、8とあるのは実施例(参考)4、5、7、8を示す。

[実施例(参考)10]
製造例1のアシル化合物を使用した外用剤である化粧水を、通常行われる方法により以下の配合内容に従って調製した。上記の製造法に基づいて、親油性及び両親媒性の材料は油相に、親水性の材料は水相に添加することにより組成物を得た。この組成物を実施例1で用いたのと同じ方法で偏光顕微鏡による観察を行って評価した。結果は表3に示した。偏光顕微鏡観察によりマルテーゼクロスが観察され、経時的にも安定であった。
成分名 質量%
製造例1のアシル化合物 0.8
コレステロール 0.4 (理研ビタミン社製、商品名:理研コレステロール)
セラミド2 0.1 (クローダジャパン社製)
クエン酸 0.1
安息香酸ナトリウム 0.1
エタノール 5.0
グリセリン 5.0
アロエエキス 1.0 (一丸ファルコス社製、商品名:アロエエキスベラ)
カミツレエキス 1.0 (一丸ファルコス社製、商品名:カミツレリキッド)
精製水 合計で100とする量
[実施例11]
製造例2のアシル化合物を使用した外用剤である乳液を、通常行われる方法により以下の配合内容に従って調製した。得られた組成物を実施例1で用いたのと同じ方法で偏光顕微鏡による観察を行って評価した。結果は表3に示した。偏光顕微鏡観察によりマルテーゼクロスが観察され、経時的にも安定であった。
成分名 質量%
製造例2のアシル化合物 1.0
ジプロピレングリコール 4.0
PEG400 5.0
エデト酸2Na 0.1
ステアリルアルコール 0.5
硬化パーム油 3.0(日清オイリオ社製、商品名:ノムコートPHS)
スクワラン 35.0(日光ケミカルス社製、商品名:NIKKOLスクワラン)
ラウリン酸 0.3
ステアリン酸 0.3
ソルビタンセスキ
オレイン酸エステル 1.5
POE(20)オレイル
アルコールエーテル 2.5
カルボマー水溶液(1%) 15.0(日光ケミカルズ社製、商品名:カーボポール934)
水酸化ナトリウム 0.1
ブチルパラベン 0.3
精製水 合計で100とする量
[実施例12]
製造例3のアシル化合物を使用した外用剤であるクリームを、通常行われる方法により以下の配合内容に従って調製した。得られた組成物を実施例1で用いたのと同じ方法で偏光顕微鏡による観察を行って評価した。結果は表3に示した。偏光顕微鏡観察によりマルテーゼクロスが観察され、経時的にも安定であった。
成分名 質量%
ベヘニルアルコール 2.0(コグニスジャパン社製、商品名:ラネッテ22)
ステアリルアルコール 4.0
ステアリン酸 2.0
水添ラノリン 4.0(日本精化社製、商品名:ハードラノリン)
スクワラン 9.0(日光ケミカルス社製、商品名:NIKKOLスクワラン)
オクチルドデカノール 10.0
ビタミンE 0.1
製造例3のアシル化合物 1.2
ポリクオタニウム−51 0.2(日本油脂社製、商品名:Lipidure-PMB)
1,3ブチレングリコール 6.0
PEG1500 4.0
ビタミンC 2.0
POE(25)セチル
アルコールエーテル 3.0
モノステアリン酸グリセリン 2.0
ブチルパラベン 0.2
精製水 合計で100とする量
[実施例13]
製造例3のアシル化合物を使用した外用剤である軟膏を、通常行われる方法により以下の配合内容に従って調製した。得られた組成物を実施例1で用いたのと同じ方法で偏光顕微鏡による観察を行って評価した。結果は表3に示した。偏光顕微鏡観察によりマルテーゼクロスが観察され、経時的にも安定であった。
成分名 質量%
実施例1のアシル化物 2.0
セチルアルコール 3.0
ステアリルアルコール 5.0
ベヘニルアルコール 5.0(コグニスジャパン社製、商品名:ラネッテ22)
ソルビタンモノステアレート 8.0
POE(20)ソルビタン
モノステアレート 25.0
イソステアリン酸コレステリル 6.0
ビタミンE 0.1
ビタミンA油 0.2
ビタミンD油 0.1
グリセリン 8.0
メチルパラベン 0.1
塩化ナトリウム 0.02
フィトステロール 0.1(エーザイ社製、商品名:β−シトステロール)
グリチルレチン酸 0.4
精製水 合計で100とする量

Claims (10)

  1. (A)疎水基と親水基とを分子内に2個以上ずつ有する多鎖多親水基型化合物の1種以上と、(B)水と、(C)非イオン性界面活性剤と、(D)リポソーム形成助剤とを含有することを特徴とするリポソームであって、該多鎖多親水基型化合物は、該疎水基の少なくとも1種がアシル基であり、該親水基がカルボキシル基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステル基またはそれらの塩から選ばれる1種以上であるアニオン性界面活性剤であり、(C)/(A)が質量比で0.1〜30であり、(D)/(A)が質量比で0.01〜10である、上記リポソーム。
  2. 前記多鎖多親水基型化合物の少なくとも1種が、分子内にさらにアミノ酸残基を有することを特徴とする請求項1に記載のリポソーム。
  3. 前記多鎖多親水基型化合物の少なくとも1種が、下記一般式(1)に示す化合物である、請求項1又は2に記載のリポソーム。


    (上記一般式(1)において、Xは、m個の官能基を有し、さらにそれ以外の置換基を有していてもよい分子量100万以下の直鎖または分枝鎖または環状鎖または芳香族炭化水素鎖である。Xに結合しているn(m≧n)個のQは、下記一般式(2)で表される置換基であり、それぞれ互いに同一でも異なっていてもよい。nは2〜20の整数を示す。また、mはm≧nである整数を示す。


    上記一般式(2)において、ZはXの有する官能基に由来する結合部であり、R1COは炭素原子数2〜20の飽和または不飽和の脂肪酸から誘導されるアシル基を示し、Rは水素であるか、またはヒドロキシル基若しくはカルボキシル基が置換していてもよい炭素原子数1〜3の低級アルキル基を示し、Yはカルボキシル基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステル基またはそれらの塩のうちのいずれかを示す。j、kはそれぞれ独立に0、1、2のいずれかであり、かつj、kは同時に0ではない。)
  4. 前記多鎖多親水基型化合物は、前記疎水基の少なくとも1種がアシル基であり、前記親水基がカルボキシル基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステル基またはそれらの塩から選ばれる1種以上であるアニオン性界面活性剤である、請求項1〜3のいずれかに記載のリポソーム。
  5. 前記多鎖多親水基型化合物の少なくとも1種が、分子内にさらにアミノ酸残基を有する、請求項1〜4のいずれかに記載のリポソーム。
  6. 前記Xの炭素数が、1〜40であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のリポソーム。
  7. 前記多鎖多親水基型化合物の含有量が、0.001質量%以上50質量%以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のリポソーム。
  8. 前記(D)リポソーム形成助剤が、コレステロール類、該コレステロール類の脂肪酸エステル、該コレステロール類のアルキルエーテル、脂肪酸からなる群から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のリポソーム。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載のリポソームに、(E)生理活性物質を配合したことを特徴とするリポソーム製剤。
  10. 請求項1〜8のいずれかに記載のリポソーム又は請求項9に記載のリポソーム製剤を含有することを特徴とする外用剤。
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