JP5093174B2 - 熱間押出用コンテナ内表面のガラス潤滑剤除去方法 - Google Patents

熱間押出用コンテナ内表面のガラス潤滑剤除去方法 Download PDF

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Description

本発明は、管材、棒材および型材等のガラス潤滑剤を用いた熱間押出しにおいて、熱間押出後にコンテナ内表面に付着し、残存したガラス潤滑剤を容易に除去する方法に関する。
別に記載がない限り、本願明細書における用語の定義は次の通りである。
「面圧」:吹き付けられる高圧水が対象材に衝突する際にその表面に加える圧力をいう。
「質量%」:潤滑剤に含まれる各成分の質量百分率を表す。
通常、Crを含有する合金鋼、ステンレス鋼および耐熱合金などからなる金属材料は、潤滑剤にガラスを用いたユジーン・セジュルネ法に代表される熱間押出法によって加工される。なかでも、金属管として例示される継目無管は、上記の鋼種に限定されず炭素鋼から広い鋼種に亘り、ユジーン・セジュルネ法による熱間押出製管法で製造される。
図1は、継目無管の製造に用いられる熱間押出製管法を説明する断面図である。中心部に貫通孔が設けられたビレット8(本願明細書では、単に「ビレット」という)がコンテナ6内に装着され、このコンテナ6の一方端には、ダイホルダ4とダイバッカー5を介してダイス2が着脱自在に装着されている。また、ビレット8の貫通孔には、マンドレル3が挿入されるとともに、その後端面にはダミーブロック7が配置される。
このような構成において、図示を省略したステムを作動させてダミーブロック7を白抜き矢印方向に押圧すると、ビレット8がアップセットされた後、ダイス2とマンドレル3とで形成される環状空隙から押し出され、ダイス2の内径に対応する外径と、マンドレル3の外径に対応する内径とを有する継目無管が製造される。
上記図1に示す熱間押出製管法で潤滑剤として用いられるガラス粉末の供給は、一般に、被加工材であるビレット8を押出加工温度(通常、1000〜1250℃)に加熱した後に行われる。
すなわち、コンテナ6内面とビレット8外面との潤滑を行う外面潤滑剤の供給は、加熱後のビレットをガラス粉末が散布されたテーブル上で転動転写させてビレット外面にガラスを被覆することにより行われる。
マンドレル3外面とビレット8内面との潤滑を行う内面潤滑剤の供給は、ターニングローラ上で回転中または上記のテーブル上で転動中のビレットの貫通孔内に、半円筒状のスプーンを用いて粉末ガラスを挿入塗布してビレット内面にガラスを被覆することにより行われる。
ダイホルダ4に装着されたダイス2内面とビレット8の先端面および外面との潤滑を行う正面潤滑剤の供給は、上記図1に示すように、水ガラスなどの適宜なバインダーを用いてガラス粉末を中空円盤状に成形したガラスディスク1をダイス2の入側面に固定装着することにより行われる。
熱間押出法による金属材料の加工において、潤滑剤の性能が被加工材の品質性状に影響を及ぼすことから、従来から、ガラス潤滑剤について多くの提案がなされている。例えば、特許文献1には、熱間押出し時の焼付きを防止するため、押出加工の温度域における粘度が105ポアズ以下のガラス粉末に固体潤滑粉末を配合し、バインダーを加えて成形したガラスディスクを正面潤滑剤として使用する熱間押出製管方法が開示されている。
特許文献2には、特定組成を有し、低粘度によるガラス層の破損による焼付き、または高粘度での潤滑不足による焼付きを防止するため、押出加工の温度域での適正粘度を300〜3000ポアズとする熱間押出用のガラス潤滑剤が開示されている。
また、特許文献3には、正面潤滑剤の粘度を103ポアズ以上とすることで外面への縦しわの形成を防止するとともに、外面潤滑剤の粘度を10ポアズ以下として摩擦係数を低下させて外面すじ疵の発生を防止することにより、特にフェライト系ステンレス鋼管や二相ステンレス鋼管の外面欠陥の発生を抑制する熱間押出製管方法が開示されている。
すなわち、特許文献1〜3には、押出加工の温度域における粘度を特定範囲となる潤滑剤を用いて熱間押出することで、焼付き疵やしわ疵を防止することができるガラス潤滑剤やそれを用いた熱間押出製管方法が開示されている。
また、熱間押出法では、押出加工される被加工材だけではなく、被加工材の外面を拘束するコンテナ内表面にもガラス潤滑剤が付着する。この付着したガラス潤滑剤は、冷却後に固化し、コンテナ内表面に堆積する。
通常、コンテナ内表面に付着したガラス潤滑剤の除去が不十分な場合には、残存したガラスが被加工材の外面疵の原因となる。このため、コンテナ内表面に付着したガラス潤滑剤を放水や除去治具(例えば、回転ブラシ)により除去する。
ところが、放水や除去治具による除去ではガラス潤滑剤の除去が不十分になり易く、この操作を複数回繰り返して行わなければならない場合がある。そして、ガラス潤滑剤を確実に除去しないまま熱間押出加工すると、残存したガラスにより押出された管の表面に疵が発生し、製品の歩留まりを著しく低下させる。
このため、コンテナ内表面ではないが、熱間押出された押出し物や鋼管の内面に付着したガラス潤滑剤を除去する方法が、特許文献4および特許文献5に開示されている。特許文献4の除去方法は、押出し物にアルカリ試薬を塗布してガラス潤滑剤を溶解させた後、温水でゆすぎ洗いしてガラス潤滑剤を除去する方法である。
特許文献5の除去方法は、熱間押出し直後の高温鋼管の内面に冷却水を吹き付けて、ガラス潤滑剤と鋼管との膨張率の差により、ガラス潤滑剤の鋼管本体の付着面に剪断力を発生させ、ガラス潤滑剤を鋼管から剥離させる方法である。
特開平06−170437号公報 特開平11−92169号公報 特開2004−174536号公報」 特開昭59−232278号公報 特開平4−123816号公報
上記特許文献1〜3の熱間押出製管方法では、押出した管に発生する疵を防止する潤滑剤について検討されているが、優れた剥離性を具備し、工具表面からの除去が容易な潤滑剤については検討されていない。さらに、特許文献4、5に開示されるガラス潤滑剤の除去方法をコンテナ内表面に付着し、残存したガラス潤滑剤の除去に適用するとしても、問題がある。
特許文献4に開示されるアルカリ試薬を用いる方法は、試薬の処理のため中和処理や廃液処理を行う必要があり、ガラス潤滑剤の除去費用を高騰させる。特許文献5に開示される冷却水を吹き付ける方法は、従来から行われているスプレー水や除去治具によるガラス潤滑剤の除去法に比べ、同程度の除去効果しか得られない。
本発明は、このような熱間押出におけるガラス潤滑剤の新たな課題に鑑みてなされたものであり、ガラス潤滑剤を用いた、金属材料の熱間押出方法におけるコンテナ内表面に付着し、残留したガラス潤滑剤を容易に除去できる方法、さらにその除去方法に好適な成分組成からなるガラス潤滑剤と組み合わせた除去方法を提供することを目的としている。
本発明者らは、上記の課題を解決するため、金属材料の熱間押出に際し、コンテナ内表面に付着し、残存したガラスの除去法について検討した結果、コンテナ内表面に吹き付ける高圧水の面圧およびコンテナ内表面温度の管理が重要であることに着目した。
さらに種々のガラス潤滑剤を用いて剥離性の比較検討を行い、コンテナ内表面に付着し、残存した場合でも、確実に除去できるガラス潤滑剤として、好適な組成を選択できることに着目した。上記の検討で着目した技術事項について、項を分けて説明する。
[高圧水の面圧およびコンテナ内表面温度]
(a)前述の通り、コンテナ内表面に残存したガラス潤滑剤の除去に際し、コンテナ内表面にスプレー水を吹き付け、ガラス潤滑剤とコンテナ内表面との熱膨張率の差に起因して剥離させたり、それに加えて回転ブラシ等の治具による除去手段を組み合わせるだけでは、その除去効果は不十分である。
そこで、強制的にガラス潤滑剤を除去させるため、従来よりも高圧の冷却水をコンテナ内表面に吹き付けることで、従来の除去方法では不十分だったガラス潤滑剤の除去が可能になる。ここで、高圧水の剥離特性の目安として、本発明で定義する「面圧(MPa)」を用いる。
(b)高圧の冷却水をコンテナ内表面に吹き付けることにより、コンテナ内表面温度は大きく変動する。ガラス潤滑剤とコンテナ内表面との熱膨張率の差により剪断力を発生させ、ガラス潤滑剤を剥離させるには、両者の温度差を所定以上確保する必要がある。一方、コンテナ内表面温度がガラスの転移点を超えて高温になると、ガラス潤滑剤の剥離性が著しく低下する。
[ガラス潤滑剤の組成と剥離性]
(c)ガラス潤滑剤の剥離性には、ガラスによる金属材料表面の酸化現象が大きく影響している。例えば、鋼材を熱間押出する場合に、溶融した高温のガラスが鋼表面に接触すると、ガラス中の酸素が鋼表面を酸化して酸化鉄を生成する。酸化鉄はガラスと共晶反応を起こし、酸化鉄がガラス中に溶融する。
このとき、鋼と接触しているガラス界面は高い鉄元素濃度となり、鋼表面との親和性が高くなり、密着性が高まる。この密着性は酸化性(鋼を酸化させる力)の強いガラスほど高くなる。
(d)ガラスの酸化性は、ガラス中に含まれる酸化成分(酸化させる成分)と還元成分(還元させる成分)の比率による。酸化成分としてはアルカリ金属の酸化物が挙げられ、還元成分としてはAl23またはアルカリ土類金属の酸化物CaO、MgOが挙げられる。
(e)ガラス潤滑剤の剥離性を向上させる(すなわち、密着性を低下させる)には、アルカリ金属の酸化物は極力少なくするのが望ましい。
しかし、ケイ酸塩系ガラスにおいて、アルカリ金属の酸化物は粘度を低下させる役割を発揮するため、アルカリ金属の酸化物を添加しなければガラスの粘度が高くなり過ぎ、熱間押出用ガラス潤滑剤として機能しなくなる。
(f)アルカリ金属の酸化物として、K2OおよびNa2Oが挙げられる。これらのうちで、Na2Oは酸化能が高く、K2OはNa2Oに比べ酸化能は低い。一方、K2OとNa2Oは、粘度を低減する作用は同等である。さらに言えば、コスト面ではK2OはNa2Oに比べ割高である。
したがって、アルカリ金属の酸化物としてK2Oの含有を所定割合以上に確保することにより、低粘度のケイ酸ガラスであっても、酸化性を抑制し、工具表面および材料表面からの剥離性に優れたガラス潤滑剤を得ることができる。
(g)還元成分としてAl23またはアルカリ土類金属の酸化物CaO、MgOが挙げられるが、特にAl23が良好な還元性を発揮する。したがって、還元成分としてAl23の含有を所定割合以上に確保することにより、還元作用を有効に発揮させることができる。
(h)通常、ガラス中に溶融した鉄酸化物は濃度勾配を持ち、鋼とガラスの界面が最も濃度が高く、ガラス内部に行くにしたがって濃度が低くなっていく。この場合に、B23は、鉄酸化物をガラス中に均一に溶融させる作用を発揮する。
したがって、ガラス潤滑剤にB23を含有させることにより、鉄酸化物の濃度勾配をなくし、結果的に鋼とガラスの界面の鉄元素濃度を下げる効果を有する。これにより、鋼表面との親和性を低下させ、密着性を低減することができる。
本発明は、上述した知見に基づいて完成されたものであり、下記(1)〜(2)の熱間押出用コンテナ内表面のガラス潤滑剤除去方法を要旨としている。
(1)アルカリ金属酸化物の合計量が12〜30質量%であり、Al23、CaOおよびMgOの1種または2種以上の合計量が20〜40質量%であり、さらに8〜25質量%のB 2 3 を含むケイ酸ガラス潤滑剤を用いた金属材料の熱間押出後に、コンテナ内表面温度を200〜500℃とし、前記ガラス潤滑剤が付着したコンテナ内表面に1.0MPa以上の面圧で高圧水を吹き付けることを特徴とする熱間押出用コンテナ内表面のガラス潤滑剤除去方法
ただし、上記ガラス潤滑剤の組成においてアルカリ金属酸化物の合計量のうち1/3以上をK2Oとし、Al23、CaOおよびMgOの1種または2種以上の合計量のうち1/4以上をAl23とする
(2)上記(1)の熱間押出用コンテナ内表面のガラス潤滑剤除去方法において、高圧水を射出ノズルから噴射する反力で回転する機構を具備する自走式噴射装置を用い、上記高圧水をコンテナ内表面の全周に吹き付けることが望ましい。
本発明の熱間押出用コンテナ内表面のガラス潤滑剤除去方法は、次の顕著な効果を有する。
(1)優れた潤滑性能を発揮し、安定した熱間押出加工の操業を確保することができる。
(2)コンテナ内表面に残存したガラス潤滑剤の剥離性を改善し、熱間押出後のコンテナの洗浄、除去時間を大幅に短縮できる。
(2)コンテナ内表面に残存したガラス潤滑剤の剥離性を改善し、押出加工材に発生する押込み疵や焼付き等の外面欠陥を抑制する。
本発明の熱間押出用コンテナ内表面のガラス潤滑剤除去方法を、ユジーン・セジュルネ製管法に適用することにより、外面品質に優れた鋼管を高い歩留まりで、効率的に製造できる。
継目無管の製造に用いられる熱間押出製管法を説明する断面図である。 吹き付けられる高圧水が試験片の表面に加える「面圧」を説明する図である。 高圧水吹き付け後の試験片表面における高圧水の面圧(MPa)とガラスの剥離状況との関係を示す図である。 従来方法によるガラス潤滑剤の除去方法を説明する図である。 本発明方法によるガラス潤滑剤の除去方法を説明する図である。
本発明の熱間押出用コンテナ内表面のガラス潤滑剤除去方法は、ガラス潤滑剤を用いた金属材料の熱間押出後に、コンテナ内表面温度を200〜500℃とし、前記ガラス潤滑剤が付着したコンテナ内表面に1.0MPa以上の面圧で高圧水を吹き付けることを特徴とする。
さらに、使用するガラス潤滑剤の組成を限定することにより、コンテナ内表面に付着し、残存したガラス潤滑剤の剥離性をより一層改善することができる。以下、本発明の限定内容を詳細に説明する。
1.ガラス潤滑剤の除去条件
[高圧水の面圧条件]
1−1.試験条件
熱間押出後のコンテナ内表面に付着したガラス潤滑剤を模擬して、100mm角×15mm厚の工具鋼(JIS SKD相当)からなる板材の表面に、ガラス粉末を塗布し、それを900℃で溶融させたのち常温まで冷却し、ガラスを付着させた試験片を作製した。使用したガラス粉末は、表1に示す2種類(A、B)とした。
Figure 0005093174
得られた試験片のガラス潤滑剤は、厚さが300μmであった。この試験片を加熱し、表面温度が350℃になった時点で、試験片の表面に加える面圧を変化させた高圧水を吹き付けた。高圧水を吹き付け条件は、試験片の表面での幅が8mmとなるようにノズル寸法およびノズルと板材の距離を調整し、12m/分の移動速度とした。このときの試験片の表面における高圧水の面圧(MPa)とガラスの剥離状況を観察した。
1−2.高圧水の面圧(MPa)
図2は、吹き付けられる高圧水が試験片の表面に加える「面圧」を説明する図である。射出ノズル9から射出された高圧水10は、試験片11の表面に吹き付けられる。
本発明で規定する「面圧」は、吹き付けられる高圧水が対象材に衝突する際にその表面に加える圧力と定義する。具体的には、面圧P(MPa)は、下記(1)式により算出する。
P=A×(a/b) ・・・ (1)
ここで、A:高圧水射出口の水圧(MPa)、a:高圧水射出口の面積(cm2)、
b:対象材表面の高圧水衝突面積(cm2
1−3.試験結果
図3は、高圧水吹き付け後の試験片表面における高圧水の面圧(MPa)とガラスの剥離状況との関係を示す図である。高圧水の面圧(MPa)は前記(1)式より算出した値であり、剥離状況の評価は剥離率(%)によって行った。
ここで、剥離率(%)は、高圧水が直接試験片のガラス潤滑剤に衝突した領域(面積)で完全に剥離している場合を100%とし、さらに、高圧水が直接試験片のガラス潤滑に衝突した領域(面積)よりも大きい領域(面積)で剥離が認められる場合には100%を超えて示した。
図3に示すように、高圧水の面圧が0.4MPa(後述する実施例の従来方法)では剥離率が30%程度と低いのに対し、面圧が1.0MPa以上の高圧水を吹き付けた場合には、いずれのガラス粉末を用いたガラス皮膜であっても、剥離率が40%以上と高くなっている。
図3の結果に基づき、吹き付けられる高圧水の面圧を1.0MPa以上とした。望ましくは、1.3MPa以上である。同様に、図3の結果から、ガラス粉末A、Bを比較し、ガラス粉末の組成が剥離率に影響を及ぼすことが分かる。
[コンテナ内表面温度の管理]
前述の通り、コンテナ内表面に付着したガラスは、高圧水の吹き付け等により除去されるが、高圧水を吹き付けることにより、コンテナ内表面温度は大きく変動する。コンテナ内表面に付着し、残存したガラス潤滑剤を効率的に除去するには、コンテナ内表面温度を管理する必要がある、
通常、ガラス潤滑剤とコンテナ内表面との熱膨張率の差により剪断力を発生させ、ガラス潤滑剤を剥離させるが、コンテナ内表面温度が200℃未満になると、高圧水の吹き付け前後の温度差が充分に確保できない。このため、ガラス潤滑剤の熱収縮が確保できず、熱衝撃により剥離が発生せず、剥離性が低下する。
さらに、コンテナ内表面温度が下がりすぎたコンテナを用いて熱間押出加工を行うと、ビレットの抜熱が顕著となり、変形抵抗が増加し、押出力の増加および加工疵を発生し易くなる。したがって、コンテナ内表面温度の下限を200℃で管理する必要がある。
一方、コンテナ内表面温度がガラスの転移点(500℃)を超えて高温になると、粘性流体に変化することから、500℃以下で観察される固体状態での剥離除去を行うことができず、剥離性が著しく低下する。このため、コンテナ内表面温度の上限を500℃で管理する必要がある。
コンテナ内表面温度の管理は、コンテナ内表面に吹き付けられる高圧水の水量を調節し、コンテナ内表面の降下温度のコントロールしたり、または熱間押出の加工サイクルタイムを調整し、コンテナ内表面からの放熱量をコントロールすることにより行われる。
したがって、操業中のコンテナ内表面温度の管理に際して、より少ない高圧水の水量で、ガラス潤滑剤の除去を行うこと、より短い加工サイクルタイムであっても、ガラス潤滑剤を除去できることが要請される。このため、熱間押出用コンテナ内表面のガラス潤滑剤除去には、さらに剥離性の優れたガラス潤滑剤を使用することが望まれる。
2.好適なガラス潤滑剤の組成
本発明のガラス潤滑剤除去方法では、ガラス潤滑剤として、アルカリ金属酸化物の合計量が12〜30質量%であり、Al23、CaOおよびMgOの1種または2種以上の合計量が20〜40質量%であるケイ酸ガラス潤滑剤を用いるのが望ましい。さらに25質量%以下のB23を含むケイ酸ガラス潤滑剤を用いるのが、一層望ましい。ただし、前記アルカリ金属酸化物の合計量のうち1/3以上をK2Oとし、Al23、CaOおよびMgOの1種または2種以上の合計量のうち1/4以上をAl23とする必要がある。
本発明に適用できるガラス潤滑剤は、熱間押出加工に優れた潤滑性を発揮することを目的とするものであり、押出加工時に適正な粘度に調整されていなければならない。このため、押出加工温度の1000℃〜1250℃における粘度は100〜104ポアズにする必要がある。
本発明に適用できるガラス潤滑剤は、このような粘度範囲を前提として、剥離性に優れたガラス潤滑剤組成を実現したものであり、SiO2を主成分とするケイ酸ガラス潤滑剤で構成される。ケイ酸ガラスの組成を上記に限定したのは、次の理由による。
アルカリ金属酸化物の合計量:12〜30質量%
アルカリ金属酸化物は酸化成分であり、ガラスの粘度を低下させる作用を発揮する。アルカリ金属酸化物の合計量が30質量%を超えると、潤滑剤の粘度が低下し過ぎるとともに、Al23、CaOまたはMgOを含有させても酸化能が高く、潤滑剤の剥離性が十分でなくなる。一方、12質量%未満では、潤滑剤の粘度が高くなり過ぎ、押出加工温度域(1000℃〜1250℃)において100〜104ポアズの適正粘度を得られないことがある。
アルカリ金属の酸化物としてK2OおよびNa2Oが挙げられ、アルカリ金属酸化物の合計量のうち1/3以上をK2Oとする必要がある。K2OとNa2Oは粘度の低減作用は同等であるが、K2OはNa2Oに比べ酸化能は低い。したがって、K2Oの含有量を1/3以上確保することにより、低粘度のケイ酸ガラスであっても、酸化性を抑制し優れた剥離性を得ることができる。
Al23、CaOおよびMgOの1種または2種以上の合計量:20〜40質量%
Al23、並びにアルカリ土類金属の酸化物のCaOおよびMgOは還元成分である。Al23、CaOおよびMgOの1種または2種以上の合計量が20質量%未満では、アルカリ金属酸化物の合計量を15〜30質量にコントロールしても、材料表面とガラスの界面での酸化が進み、潤滑剤の剥離性が十分でない。
一方、同合計量が40質量%を超えると、材料表面における還元性能が飽和し効果の改善がみられないとともに、主成分であるSiO2量が相対的に少なくなり、潤滑剤の粘度が低くなり過ぎることがある。
Al23、CaOおよびMgOのなかでは、特にAl23が良好な還元性を発揮することから、Al23、CaOおよびMgOの1種または2種以上の合計量のうち1/4以上をAl23とする必要がある。
238〜25質量%
23は必須の含有成分であり、鉄酸化物をガラス中に均一に溶融させる作用を発揮する。前述の通り、ガラス中に溶融した鉄酸化物は濃度勾配を示し、材料およびガラス界面において最も濃度が高く、ガラス内部に行くにしたがって濃度が低くなる。B23は鉄酸化物をガラス中に均一に溶融させるので、結果的に材料とガラスの界面における鉄元素濃度を下げる効果を有する。
したがって、ケイ酸ガラス潤滑剤の剥離性を向上させるには、B23の含有が必要である。含有させる場合に、材料とガラスの界面での鉄元素濃度を下げる効果を十分に得るには、B23を8質量%以上とする。さらに望ましくは15質量%以上である。一方、25質量%を超えると、材料表面の酸化をむしろ促進させることになるため、上限を25質量%とした。
3.熱間押出製管法への適用
本発明の熱間押出用コンテナ内表面のガラス潤滑剤除去方法は、熱間押出後に、コンテナ内表面温度を管理するとともに、コンテナ内表面へ吹き付ける高圧水の面圧を制御することにより、コンテナ内表面に付着残存したガラス潤滑剤を容易に除去することができる。さらに、ガラス潤滑剤として、上記組成のケイ酸ガラス潤滑剤を用いることにより、一層、ガラス潤滑剤を容易に除去することができる。
本発明のガラス潤滑剤除去方法を熱間押出製管方法を適用することにより、熱間押出加工において優れた潤滑性能が確保できるだけでなく、コンテナ内表面に付着残存したガラス潤滑剤を容易に除去することが可能となり、コンテナ内表面の洗浄時間を大幅に短縮できるとともに、コンテナ内表面に残存するガラス潤滑剤に起因する押込み疵や焼付き等の外面欠陥を抑制できる。これにより、最適なユジーン・セジュルネ法による熱間押出製管法を構成することができる。
本発明のガラス潤滑剤除去方法の効果を確認するため、熱間押出製管を行い、製管後にコンテナ内表面に残存するガラス潤滑剤を、従来方法(エジェクタースプレー水:面圧0.4MPa)と本発明方法(高圧水:面圧1.5MPa)で除去し、コンテナ内表面のガラス潤滑剤の除去状況を比較した。
図4は、従来方法によるガラス潤滑剤の除去方法を説明する図である。従来方法では、散水部に散水リングを設けて、エジェクタースプレー水12をコンテナ6内表面の全周に吹き付けている。移動速度は15m/分とし、エジェクタースプレー水12がコンテナ6内表面に加える面圧を0.4MPaとした。
図5は、本発明方法によるガラス潤滑剤の除去方法を説明する図である。本発明方法では、自走式噴射装置13に射出ノズル9を設け、高圧水10の噴射にともなってその反力で回転する機構を具備し、高圧水10をコンテナ6内表面の全周に吹き付ける方式である。移動速度は15m/分とし、高圧水10がコンテナ6内表面に加える面圧を1.5MPaとした。
鋼種SUS304のビレットを用いて熱間押出製管を行い、外面潤滑剤として、前記表1に示す2種類の粉末ガラスAおよびBを用い、加熱されたビレット外面に粉末のまま塗布し、それぞれガラス潤滑剤A、Bとした。
正面潤滑剤および内面潤滑剤として、市販の粉末ガラスを用いた。その特性は下記の通りである。
粘度:1200℃で1000ポアズ
組成:SiO2(73質量%)、Na2O(13質量%)、Al23(2質量%)、
CaO(8質量%)およびMgO(4質量%)
正面潤滑剤は、上記の市販ガラスに水ガラス3号を5質量%加えてディスク状に成形して用いた。
熱間押出製管での加工スケジュールは次の通りとした。
ビレット寸法:外径174mm×内径44mm×長さ800mm、先端に20R加工
ビレット加熱温度:1250℃
押出管寸法:外径47mm×内径41mm(×肉厚3mm)×長さ40,000mm
熱間押出製管後に、上記図4、図5に示す従来方法および本発明方法により、ガラス潤滑剤の除去を行い、コンテナ内表面のガラス潤滑剤の除去状況を比較観察した。このときガラス潤滑剤の除去における、コンテナ内表面温度は300〜350℃の範囲で管理した。
除去状況の評価は、ガラス潤滑剤の剥離面積率(%)で行い、その結果を表2に示す。ただし、ガラス潤滑剤の剥離面積率は、(ガラス潤滑剤が除去された面積/コンテナ内表面全体の面積)%で示す。
Figure 0005093174
表2に示すように、鋼種SUS304の熱間押出製管では、本発明方法によるガラス潤滑剤の除去を行うことにより、従来方法に比べ、ガラス潤滑剤の剥離面積率を大幅に改善することができる。
さらに、ガラス潤滑剤の種類の比較では、従来方法および本発明方法に拘わらず、本発明で好適な潤滑剤として規定する潤滑剤Bが、潤滑剤Aに比べ除去され易く、剥離性に優れることが分かる。
本実施例では、コンテナ内表面温度を300〜350℃の範囲で管理した場合を示しているが、実機のコンテナ使用試験により、コンテナ内表面温度が200℃未満と低温になる、または500℃を超えて高温になると、本発明方法でガラス潤滑剤の除去を行っても、剥離面積率が著しく低下することを確認している。
本発明の熱間押出用コンテナ内表面のガラス潤滑剤除去方法は、次の顕著な効果を有することから、管材等の金属材料の熱間押出加工方法に広く適用できる。
(1)優れた潤滑性能を発揮し、安定した熱間押出加工の操業を確保することができる。
(2)コンテナ内表面に残存したガラス潤滑剤の剥離性を改善し、熱間押出後のコンテナの洗浄時間を大幅に短縮できる。
(3)コンテナ内表面に残存したガラス潤滑剤の剥離性を改善し、押込み疵や焼付き等の外面欠陥を抑制する。
1:ガラスディスク、正面潤滑剤、 2:ダイス、
3:マンドレル、 4:ダイホルダ、 5:ダイバッカー、
6:コンテナ、 7:ダミーブロック、 8:ビレット、
9:射出ノズル、 10:高圧水、 11:試験片、対象物、
12:エジェクタースプレー水、 13:自走式噴射装置、

Claims (2)

  1. アルカリ金属酸化物の合計量が12〜30質量%であり、Al 2 3 、CaOおよびMgOの1種または2種以上の合計量が20〜40質量%であり、さらに8〜25質量%のB 2 3 を含むケイ酸ガラス潤滑剤を用いた金属材料の熱間押出後に、コンテナ内表面温度を200〜500℃とし、前記ガラス潤滑剤が付着したコンテナ内表面に1.0MPa以上の面圧で高圧水を吹き付けることを特徴とする熱間押出用コンテナ内表面のガラス潤滑剤除去方法。
    ただし、上記ガラス潤滑剤の組成においてアルカリ金属酸化物の合計量のうち1/3以上をK 2 Oとし、Al 2 3 、CaOおよびMgOの1種または2種以上の合計量のうち1/4以上をAl 2 3 とする
  2. 高圧水を射出ノズルから噴射する反力で回転する機構を具備する自走式噴射装置を用い、上記高圧水をコンテナ内表面の全周に吹き付けることを特徴とする請求項1に記載の熱間押出用コンテナ内表面のガラス潤滑剤除去方法
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