JP6881165B2 - 継目無鋼管の製造方法 - Google Patents
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Description
t<−0.74T+1010 (1)
本発明者らはまず、穿孔圧延終了直後の中空素管の内面温度(以下、単に供給前内面温度ともいう)及び穿孔圧延終了直後からガラス潤滑剤を中空素管の内面に供給するまでの時間(以下、単に供給前保持時間ともいう)が延伸圧延中の潤滑性に及ぼす影響について調査した。
次に、ガラス潤滑剤の供給開始時の中空素管の内面温度T(以下、単に供給時加熱温度Tともいう)について調査した。
次に、ガラス潤滑剤の供給開始後、延伸圧延開始までの時間tについて調査した。
t<−0.74T+1010 (1)
0.0022T2−5.1T+2950<t
0.0022T2−5.1T+2950<t<−0.74T+1010 (2)
t<−0.74T+1010 (1)
0.0022T2−5.1T+2950<t<−0.74T+1010 (2)
本発明による継目無鋼管の製造方法は、Cr含有合金鋼又は炭素鋼からなる素材を穿孔圧延して中空素管を製造する穿孔圧延工程と、穿孔圧延工程後であって、延伸圧延工程前に、中空素管の内面に1価のアルカリ金属のほう酸塩を主体とするガラス潤滑剤を供給する供給工程と、ガラス潤滑剤を内面に供給された中空素管に対してマンドレルバーを挿入し、マンドレルミルを用いて延伸圧延を実施して継目無鋼管を製造する延伸圧延工程とを備える。以下、各工程について詳述する。
穿孔圧延工程では、穿孔圧延機を用いて、Cr含有合金鋼又は炭素鋼からなる素材を穿孔圧延して中空素管を製造する。
本実施形態に用いる素材は、Cr含有合金鋼又は炭素鋼である。
穿孔圧延工程において、穿孔圧延終了直後の中空素管の内面温度(供給前内面温度)は1100℃以上である。
穿孔圧延工程の後に、デスケーリングを実施してもよい。デスケーリング工程では、得られた中空素管に対して、デスケーリングを実施する。
供給工程では、穿孔圧延工程後、又は、デスケーリング工程後、延伸圧延工程前に、中空素管の内面に1価のアルカリ金属のほう酸塩を主体とするガラス潤滑剤を供給する。供給方法は特に限定されない。たとえば、スプレーによりガラス潤滑剤を供給する。
穿孔圧延工程での穿孔圧延終了直後から供給工程において、ガラス潤滑剤を中空素管の内面に供給するまでの時間は5〜60秒である。この場合、ガラス潤滑剤供給前のスケール厚を適度な厚さに調整できる。
ガラス潤滑剤の供給開始時の中空素管の内面温度T(供給時加熱温度T)は1050℃以上である。これにより、ガラス潤滑剤が中空素管の内面に十分に濡れ拡がる。
本実施形態の製造方法において、ガラス潤滑剤の供給開始後、延伸圧延開始までの時間t(反応時間t)は式(1)の条件を満たす。
t<−0.74T+1010 (1)
0.0022T2−5.1T+2950<t<−0.74T+1010 (2)
延伸圧延直前のスケール厚、つまりガラス潤滑剤供給後、延伸圧延直前のスケール厚はたとえば、15μm以下である。これにより、延伸圧延時の潤滑性が高まる。
ガラスとは、溶融物を結晶化することなく冷却して得られる無機物質の固体をいう。本実施形態において、ガラス潤滑剤は、1価のアルカリ金属のほう酸塩を主成分とする。主成分とは、たとえば、1価のアルカリ金属のほう酸塩を40質量%以上含有することを意味する。
1価のアルカリ金属のほう酸塩は、スケールを溶解し、延伸圧延時の潤滑性を高める。好ましくは、ガラス潤滑剤中の1価のアルカリ金属のほう酸塩の含有量は40〜90%である。1価のアルカリ金属のほう酸塩の含有量が40%以上であれば、ガラス潤滑剤の粘性が適度になり、潤滑性がより高まる。1価のアルカリ金属のほう酸塩の含有量が90%以内であれば、その他の成分を適度に含有することができ、潤滑性がより高まる。1価のアルカリ金属のほう酸塩の含有量の好ましい含有量は50〜80%である。
ほう酸及び酸化ほう素は、含有される場合、スケールを溶解し、延伸圧延時の潤滑性を高める。
脂肪酸のNa塩及び脂肪酸のCa塩は、含有される場合、ガラス潤滑剤の潤滑性を高める。脂肪酸のNa塩及び脂肪酸のCa塩はたとえば、飽和脂肪酸の塩、天然の植物油脂から得られる脂肪酸の塩、及び、動物油脂から得られる脂肪酸の塩である。飽和脂肪酸とはたとえば、ステアリン酸及びパルミチン酸である。天然の植物油脂から得られる脂肪酸とはたとえば、パーム油脂肪酸及びパーム核油の脂肪酸である。動物油脂から得られる脂肪酸とはたとえば、牛脂脂肪酸である。
その他の補助潤滑剤とはたとえば、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸リチウム、けい酸ナトリウム、けい酸カリウム、二酸化けい素、りん酸ナトリウムの無水塩、りん酸ナトリウムの水和物、りん酸カリウムの無水塩、りん酸カリウムの水和物、メタりん酸ナトリウム、メタりん酸カリウム及びトリポリりん酸ナトリウムである。
延伸圧延工程では、穿孔圧延工程後の中空素管、又はデスケーリング工程後の中空素管の内部にマンドレルバーを挿入し、延伸圧延機で延伸圧延を実施して、継目無鋼管を製造する。
延伸圧延後の鋼管に対して、仕上げ圧延を実施してもよい。仕上げ圧延工程では、延伸圧延後の鋼管を必要に応じて再加熱炉で再加熱する。再加熱した後、ストレッチレデューサ又はサイザーで仕上げ圧延実施して、所定寸法の継目無鋼管を製造する。
摩擦係数μ1=工具材14に掛かる摩擦力F/ロール11を鋼板12に押し付ける荷重P1
表1及び表2に試験結果を示す。表1及び表2を参照して、試験番号1〜47の延伸圧延時の製造条件は適切であった。その結果、試験番号1〜47では、延伸圧延時における優れた潤滑性を示した。
Claims (1)
- Cr含有合金鋼からなる素材を穿孔圧延して中空素管を製造する穿孔圧延工程と、
穿孔圧延工程後であって、延伸圧延工程前に、前記中空素管の内面に1価のアルカリ金属のほう酸塩を主体とするガラス潤滑剤を供給する供給工程と、
前記ガラス潤滑剤を内面に供給された前記中空素管に対してマンドレルバーを挿入し、マンドレルミルを用いて延伸圧延を実施して継目無鋼管を製造する延伸圧延工程とを備え、
前記穿孔圧延工程において、穿孔圧延終了直後の中空素管の内面温度が1100℃以上であり、
穿孔圧延工程での前記穿孔圧延終了直後から前記供給工程において、前記ガラス潤滑剤を前記中空素管の内面に供給するまでの時間が5〜60秒であり、
前記供給工程における前記ガラス潤滑剤の供給開始時の中空素管の内面温度Tが1050℃以上であり、
前記供給工程における前記ガラス潤滑剤の供給開始後、延伸圧延開始までの時間t(秒)が式(1)の条件を満たす、継目無鋼管の製造方法。
t<−0.74T+1010 (1)
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JP2017169169A JP6881165B2 (ja) | 2017-09-04 | 2017-09-04 | 継目無鋼管の製造方法 |
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