JP5089107B2 - 微細部品の製造方法 - Google Patents

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本発明は、プラスチックなどの成形に使用する型や電鋳に用いられる電鋳型を作製するための原版型、さらに、直接電鋳型となる型の製造方法とこれにより製造される微細部品の製造方法に関する。
プラスチックなどの型成形に用いる型やスタンプによる電鋳型の製造方法として、機械加工による方法が一般的に知られている。また、より正確な電鋳を行うために、フォトレジストによる電鋳型の製造とこれによる電鋳部品の製造が広く行われている。さらに、部品の先端鋭利化を図るため単結晶シリコンの異方性エッチングによりピラミッド状のピットを形成し、このピットを型とすることにより電鋳を行い、先端が鋭利化した微細部品を製造している。シリコンの異方性エッチングによるピラミッド状のピットを利用した例として、片持ち梁状に基板となる他の接続対象部品と接続し、コンタクトプローブを製造している例がある(例えば、特許文献1参照。)。
特許第3058919号公報
しかしながら、従来の機械加工では、微細化には限度があり、フォトレジストを用いた方法では、光学的な手法であるため、先端鋭利な形状や立体的な曲面を作ることができなかった。また、単結晶シリコンの異方性エッチングを用いたピラミッド状のピット形成では、シリコン特有の結晶面を利用するため、曲面や任意の形状のパターンを形成することが困難であった。さらに、シリコンの異方性エッチングでは、マスキング部材となるシリコン酸化膜や窒化膜のパターニングにフッ化水素をはじめとする危険な薬品やガスを用いるため、安全に取り扱う為の高額な設備を使用しなければならないという問題があった。
本発明は上記事情に鑑みて成されたものであり、上記のいわゆるシリコンへの直接的な加工を加えることなく、微細かつ立体的な曲面と先端鋭利部を形成することができる型と曲面と先端鋭利部を有する部品を製造するための製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
本発明に係る型の製造方法は、少なくとも一面が導電性を有する支持基板を設ける基板ステップと、絶縁性を有するマスキング部材にて前記導電性を有する一面にパターニングするパターニングステップと、前記マスキング部材から露出した部分に金属層を形成する金属層形成ステップとを備えていることを特徴とする。なお、支持基板の一面が導電性を有する場合には、基板ステップを省略することが可能である。
この発明は、支持基板のマスキング部材から露出した部分では、直接電気めっきにより金属層を堆積させる一方、マスキング部材表面では、金属層を直接、堆積させないようにすることができるので、露出した部分とマスキング部材表面との間で、堆積速度および堆積方向を変えることができるので、マスキング部材とマスキング部材から露出した部分との境界部からマスキング部材の方向に向かって、立体的な曲面を有する型を形成することができる。
また、本発明に係る微細部品の製造方法は、少なくとも一面が電気伝導性を有する支持基板を設ける基板ステップと、絶縁性を有するマスキング部材にて前記導電性を有する一面にパターニングするパターニングステップと、前記マスキング部材から露出した部分と前記パターニングされたマスキング部材表面の一部または全面に湿式めっきすることにより、第1金属層を形成する第1金属層形成ステップと、この第1金属層の表面に第1金属層とは材質が異なる単層または複数層の金属層からなる第2金属層を形成する第2金属層形成ステップと、第2金属層とマスキング部材および第1金属層を分離、または除去する除去分離ステップとを備えていることを特徴とする。なお、支持基板の一面が導電性を有する場合には、基板ステップを省略することが可能である。
この発明は、支持基板のマスキング部材から露出した部分では、直接電気めっきにより第1金属層を堆積させる一方、マスキング部材表面では、第1金属層を直接、堆積させないようにすることができるので、露出した部分とマスキング部材表面との間で、堆積速度および堆積方向を変えることができるので、マスキング部材とマスキング部材から露出した部分との境界部からマスキング部材の方向に向かって、立体的な曲面を有する第1金属層を形成することができる。この第1金属層上に第1金属層とは材質が異なる単層または複数の層からなる第2金属層を湿式めっき、乾式めっき、印刷等の方法により形成し、第2金属層とマスキング部材および1金属層を分離または除去することにより、曲面や先端鋭利な構造を有する微細部品を形成することができる。
また、本発明に係る微細部品の製造方法は、少なくとも一面が電気伝導性を有する支持基板を設ける基板ステップと、絶縁性を有する第1マスキング部材にて前記電気伝導性を有する一面にパターニングする第1パターニングステップと、前記第1マスキング部材から露出した部分と前記パターニングされた第1マスキング部材表面の一部または全面に湿式めっきすることにより、第1金属層を形成する第1金属層形成ステップと、第1金属層の表面に絶縁性を有する第2マスキング部材にてパターニングする第2パターニングステップと、第2マスキング部の開口部に第1金属層とは異なる材質からなる単層または複数の層からなる第2金属層を湿式めっき、乾式めっき、印刷等の方法により形成する第2金属層形成ステップと、第2金属層と第1マスキング部材、第2マスキング部材および第1金属層を分離または除去する除去分離ステップとを備えていることを特徴とする。なお、支持基板の一面が導電性を有する場合には、基板ステップを省略することが可能である。
この発明は、支持基板の第1マスキング部材から露出した部分では、直接電気めっきにより第1金属層を堆積させる一方、第1マスキング部材表面では、第1金属層を直接、堆積させないようにすることができるので、露出した部分と第1マスキング部材表面との間で、堆積速度および堆積方向を変えることができるので、第1マスキング部材と第1マスキング部材から露出した部分との境界部から第1マスキング部材の方向に向かって、立体的な曲面を有する第1金属層を形成することができる。この第1金属層上に所望とするパターンの電気絶縁性を有する第2マスキング部を形成し、第1金属層とは材質が異なる金属を第2マスキング部の開口部に湿式めっき、乾式めっき、印刷等の方法により形成することにより、パターンに応じた形状の単層または複数層からなる第2金属層を形成することができ、マスキング部材と第1金属層を分離または除去することにより、曲面や先端鋭利な構造を有し、外形形状・寸法が第2マスキング部材の形状に応じた微細部品を形成することができる。
また、本発明に係る微細部品の製造方法は、前記第2金属層の表面に電気的絶縁性を有する第3マスキング部材にてパターニングする第3パターニングステップと、第3マスキング部の開口部に第1金属層を構成する金属とは異なる材質の金属からなる第3金属層を湿式めっき、乾式めっき、印刷等の方法により単層または複数層形成する第3金属層形成ステップと、第2金属層とこれに接続されている第3金属層を第1金属層および各マスキング部から分離または除去する除去分離ステップを備えていることを特徴とする。
この発明は、パターニングされた第3金属層を曲面や先端鋭利な構造を有する微細部品にさらに立体的構造部として、付加することができる。
また、本発明に係る微細部品の製造方法は、単層または複数層からなる第3金属層の最外層を構成するハンダ等の接合材とすることを特徴とする。
この発明は、単層または複数層からなる第3金属層の最外層を構成するハンダ等の接合材とすることにより、他部品との接続を容易にすることができる。
また、本発明に係る微細部品の製造方法は、第2金属層を構成する金属層の少なくとも一層がニッケルまたはニッケル合金であることを特徴とする。
この発明は、微細部品の本体となる第2金属層がニッケルまたはニッケル合金であることから、電鋳法により容易に第2金属層を形成することができる。
また、本発明に係る微細部品の製造方法は、第1金属層を構成する金属層が銅であることを特徴とする。
この発明は、第1金属層を容易に形成することができる電気めっきによる銅であることと、表面処理およびエッチングが容易であることから、微細部品本体となる第2金属層を容易に形成および分離をすることができる。
本発明によれば、微細かつ曲面や先端鋭利部を有する形状部品を製造するための型の形成と曲面や先端鋭利部を有する微細部品を形成することができる。
本発明に係る第1の実施形態について、図1から図3を参照して説明する。
本発明の型を上方および断面方向から示した図1において、凹部形状1a、1bおよび1cを有する本発明に係わる型1は、少なくとも一面2aが導電性を有する支持基板2を設ける基板ステップ(S01)と、支持基板2の一面2aを、絶縁性を有するマスキング部4にてパターニングするパターニングステップ(S02)と、湿式めっきにより金属層を形成する金属層形成ステップ(S03)と、必要に応じて外形形状を整える外形加工ステップ(S04)とを備えている。
なお、支持基板の一面が導電性を有する場合には、基板ステップ(S01)を省略することが可能である。
以下、各ステップについて説明する。
基板ステップ(S01)では、図3(a)に示すように、支持基板2として、例えば鉄、ステンレス、チタン等の金属性のものやシリコンウエハ等のシリコン基板やガラス基板等の表面に金属膜を蒸着等により設けて、その一面2aに導電性を付したものでもよい。
パターニングステップ(S02)では、図示していない暗室内にて、図3(b)に示すように、フォレジスト3を支持基板2の一面2aに所定の厚さに塗布する。次いで、所定のパターンを有するフォトマスクを用いて、露光、現像処理を経て、図3(c)(c’)に示すように、例えば、円形のマスキングパターン、長方形のフォトレジストからなるマスキング部4を形成する。
金属層形成ステップ(S03)では、図示しない電鋳装置を用いて、湿式めっき法により、支持基板2のうち導電性部が露出した露出面5に、所定の膜厚を有するニッケル層6を析出させる。
一方、マスキング部4には電流が流れないので、マスキング部4の上には、ニッケル層6は直接的には析出しない。そのため、マスキング部4の面上と露出面5との間では、ニッケル層6の堆積速度および堆積方向が変化する。したがって、マスキング部材4には、周縁部を中心として、マスキング部4の面上に中心部に向かって等方的に張り出した円曲面6aが形成される。こうして、マスキング部4が部分的または完全に埋没するまでニッケル層6を形成する。
外形加工ステップ(S04)では、ニッケル層6を形成後、必要に応じて、形状を整える。ニッケル層6の形成において、完全にマスキング部4を埋没した場合、マスキング部4は、表面には現れない。この場合、ニッケル層6の表面や支持基板2の外形部に機械加工等を施すことにより、外形寸法等を所望とする値とすることにより、本発明である型1を作製することができる。一方、ニッケル層6が完全にマスキング部4を埋没しない場合には、マスキング部4をフォトレジスト剥離剤等により除去する。この際、支持基板2とニッケル層6の一部に間隙7が生じる。この間隙7は、電気めっきや無電解めっきにより埋められる。その後、機械加工を施し外形寸法等を所望する値とすることにより、本発明の型1を作製することができる。
なお、型1を形成する電鋳部材としてニッケルを用いたが、材質は、型として耐えうるものでニッケルの代わりに電鋳可能な材料であれば、特に指定するものではない。
次に、第2の実施形態について図4から図6を参照しながら説明する。
凸部形状11a、11bおよび11cを有する微細部品11の製造方法は、少なくとも一面12aが導電性を有する支持基板12を設ける基板ステップ(S11)と、導電性を有する支持基板12の一面12aを絶縁性を有するマスキング部材でパターニングを行うパターニングステップ(S12)と、湿式めっきにより第1金属層形成ステップ(S13)と、第1金属層16の表面に第1金属層16とは材質が異なる金属からなる金属を湿式めっきにより析出し、第2金属層17の形成を行う第2金属層形成ステップ(S14)と、第2金属層17の表面17a、第1金属層および支持基板12に機械加工などを施すことにより、必要に応じて形状を整える第1外形加工ステップ(S15)と、支持基板12、第1金属層16およびマスキング部14を取り除いて、微細部品18を支持基板12と分離する除去分離ステップ(S16)と、必要に応じて形状を整える第2外形加工ステップ(S17)とを備えている。
なお、支持基板の一面が導電性を有する場合には、基板ステップ(S11)を省略することが可能である。
以下、各ステップについて説明する。
基板ステップ(S11)では、図6(a)に示すように、支持基板12として、シリコンウエハを使用し、その一面12aに導電性を付与するために、クロムと金からなる蒸着層を形成する。なお、支持基板12として、導電性を有する金属、例えば鉄、ステンレス、チタン等を用いてもよい。
パターニングステップ(S12)では、図示していない暗室内にて、図6(b)に示すように、フォレジスト13を支持基板12の一面12aに所定の厚さに塗布する。次いで、所定のパターンを有するフォトマスクを用いて、露光、現像処理を経て、図6(c)(c’)に示すように、例えば、円形のマスキングパターン、長方形のフォトレジストからなるマスキング部14を形成する。
第1金属層形成ステップ(S13)では、図示しないめっき装置を用いて露出面15に図示しない電気配線を接続して支持基板12をマスキング部14とともに、図示しない銅めっき液に浸す。そして、図示しない電源から所定の電圧を所定時間印加し、支持基板12の露出面15上、支持基板12の厚さ方向に、銅からなる第1金属層16を徐々に析出させる。
一方、マスキング部14には電流が流れないので、マスキング部14の上には第1金属層16は直接析出しない。そのため、マスキング部14の面上と露出面15との間では、第1金属層16の堆積速度及び堆積方向が変化する。従って、マスキング部14には、周縁部を中心としてマスキング部14の面上に中心部に向かって等方的に張り出した円曲面16aが形成される。こうして、マスキング部14が全面または一部が埋没するまで銅を堆積させることによって、図6(d)(d’)に示すように、マスキング部14の直上に、支持基板12側より厚さ方向に漸次拡径し、円曲面を有する逆円錐状の凹部16a、円曲面を有し漸次広がり開口が略長方形となる凹部16b、厚さ方向に漸次拡径し、円曲面を有する逆円錐台状の凹部16cが形成される。なお、これらの凹部の形状は、マスキング部14の形状と第1金属層16の厚さ、および第1金属層16の堆積方向の堆積速度比によるが、堆積速度比は、使用する銅めっき液の性能、特性を調整することにより、制御することができる。
第2金属層形成ステップ(S14)では、図示しない電鋳装置を用いて第1金属層16の表面に、ニッケル電鋳を行うことにより、図6(e)に示すように、第2金属層17を形成する。このとき、第1金属層16の凹部16a、16b、16cでは、凹部が型となりニッケルからなる凸部が形成される。
第1外形加工ステップ(S15)では、必要に応じて、最終加工物である微細部品18の厚みや外形形状、寸法等を整えるために、図6(f)に示すように、第2金属層17の表面17aや、第1金属層16および支持基板12に機械加工などを施す。
除去分離ステップ(S16)では、エッチングにより支持基板12、一面12a上の蒸着膜、マスキング部14および第1金属層16を除去する。この場合、第1金属層16と第2金属層17の関係によっては、第1金属層16のみをエッチングすることにより、支持基板12を分離することも可能である。
このようにして、図6(g)(g’)に示すように、第2金属層17からなる微細部品18が得られるが、必要に応じて、第2外形加工ステップ(S17)で、機械加工等により、外形形状を整える。
この微細部品18の製造方法によれば、マスキング部14の形状と第1金属層16の厚みにより、機械加工では困難な形状である略円曲形状面からなる凸部や凸部面積を広くすることにより略円曲形状面からなる凹部を有する微細部品11を提供することができる。
また、単結晶シリコンの異方性エッチングを用いたピラミッド状のピット形成などのシリコン特有の結晶面を利用する手段を用いないため、曲面や任意の形状のパターンを形成することができると同時に、シリコンのマスキング部材となるシリコン酸化膜や窒化膜を用いないことやシリコンの異方性エッチングにもちいるフッ化水素をはじめとする危険な薬品やガスを用いないので、高額な設備を使用せず、安価に製造することができる。
次に、第3の実施形態について図7から図9を参照しながら説明する。
略円錐形状21aを有する微細部品21の製造方法は、少なくとも一面22aが導電性を有する支持基板22を設ける基板ステップ(S21)と、導電性を有する支持基板22の一面22aを絶縁性を有するマスキング部材でパターニングを行う第1パターニングステップ(S22)と、湿式めっきにより第1金属層形成ステップ(S23)と、第1金属層26の表面に絶縁性を有するマスキング部材でパターニングを行う第2パターニングステップ(S24)と、第1金属層26とは材質が異なる金属を湿式めっきにより析出し、第2金属層27の形成を行う第2金属層形成ステップ(S25)と、さらに、絶縁性を有するマスキング部材でパターニングを行う第3パターニングステップ(S26)と、第1金属層26とは材質が異なる金属を湿式めっきにより析出し、第3金属層30の形成を行う第3金属層形成ステップと、支持基板22、第1金属層26、マスキング部材を取り除いて、微細部品22を分離する除去分離ステップ(S28)を備えている。
なお、支持基板の一面が導電性を有する場合には、基板ステップ(S21)を省略することが可能である。
以下、各ステップについて説明する。
基板ステップ(S21)では、図9(a)に示すように、支持基板2として、シリコンウエハを使用し、その一面22aに導電性を付与するために、クロムと金からなる蒸着層を形成する。なお、支持基板22として、導電性を有する金属、例えば鉄、ステンレス、チタン等を用いてもよい。
第1パターニングステップ(S22)では、図示していない暗室内にて、図9(b)に示すように、フォレジスト23を支持基板22の一面22aに所定の厚さに塗布する。次いで、所定のパターンを有するフォトマスクを用いて、露光、現像処理を経て、図9(c)(c’)に示すように、半径20μmからなる円形のマスキングパターンのフォトレジストからなる第1マスキング部24を形成する。
第1金属層形成ステップ(S23)では、図示しないめっき装置を用いて露出面25に図示しない電気配線を接続して支持基板22を第1マスキング部24とともに、図示しない銅めっき液に浸す。そして、図示しない電源から所定の電圧を所定時間印加し、支持基板22の露出面25上、支持基板22の厚さ方向に、銅からなる第1金属層26を徐々に析出させる。
一方、マスキング部材24には電流が流れないので、マスキング部材24の上には第1金属層26は直接析出しない。そのため、第一マスキング部24の面上と露出面25との間では、第1金属層26の堆積速度及び堆積方向が変化する。従って、マスキング部24には、周縁部を中心としてマスキング部24の面上に中心部に向かって等方的に張り出した円曲面26aが形成される。こうして、マスキング部24が全面埋没するまで銅を堆積させることによって、図9(d)に示すように、マスキング部24の直上に、支持基板22側より厚さ方向に漸次拡径し、円曲面を有する逆円錐状の凹部26aが形成される。なお、これらの凹部の形状は、マスキング部24の形状と銅からなる第1金属層26の厚さ、および第1金属層26の堆積方向の堆積速度比によるが、堆積速度比を1:1とし、第1金属層26の厚みをマスキング部24の厚みに円形マスキングパターンの半径である20μmを加えた値とすることにより、マスキング部24を完全に第1金属層26により埋没せしめ、凹部26aを半径20μmとする略円曲面とした。
第2パターニングステップ(S24)では、図示していない暗室内にて、図9(e)に示すように、フォレジスト27を支持基板22上に形成された第1金属層26上に200μmの厚さに塗布し、次いで、所定のパターンを有するフォトマスクを用いて、露光、現像処理を経て、図9(f)に示すように、半径20μmからなる円形のマスキングパターンのフォトレジストからなる第2マスキング部28を形成する。
第2金属層形成ステップ(S25)では、図示しないめっき装置を用いて露出面29にニッケルめっきを200μm施すことにより、図9(g)に示すように、露出部29はニッケルからなる第2金属層30により充填される。
第3パターニングステップ(S26)では、図示していない暗室内にて、図9(h)に示すように、フォレジスト31を第2金属層30と第2マスキング部28上に50μm厚さに塗布し、次いで、所定のパターンを有するフォトマスクを用いて、露光、現像処理を経て、図9(i)に示すように、半径15μmからなる円形のマスキングパターンのフォトレジストからなる第3マスキング部32を形成する。
第3金属層形成ステップ(S27)では、図示しないめっき装置を用いて露出面33にニッケルめっきを20μm施し、ついでスズと銅の合金からなるハンダめっきを30μm施すことにより、図9(j)に示すように、露出部33はニッケルとハンダの2層からなる第3金属層34により充填される。
除去分離ステップ(S28)では、図9(k)に示すように、フォトレジスト剥離剤により、第3マスキング部32と第2マスキング部28を剥離し、ついで、銅からなる第1金属層26をエッチング液にて溶解することにより、図9(l)に示すように、第2金属層30と第3金属層34からなる探針である微細部品35が形成される。
この微細部品35の製造方法によれば、第1マスキング部24の形状と第1金属層26の厚みにより、機械加工では困難な形状である略円曲形状面を有する微細加工部品34先端形状の型となる凹部26aを形成することができ、第2マスキング部28、第3マスキング部32を形成することにより、精度に優れた微細部品21を提供することができる。
また、第2の実施形態と同様、単結晶シリコンの異方性エッチングを用いたピラミッド状のピット形成などのシリコン特有の結晶面を利用する手段を用いないため、曲面や任意の形状のパターンを形成することができると同時に、シリコンのマスキング部材となるシリコン酸化膜や窒化膜を用いないことやシリコンの異方性エッチングにもちいるフッ化水素をはじめとする危険な薬品やガスを用いないので、高額な設備を使用せず、安価に製造することができる。
次に、第4の実施形態について図9から図11を参照しながら説明する。
図10は、第3の実施形態で示した探針42が複数個電気配線がなされている基板43に接続されている探針アレイ41を示した図である。
図11(a)は、第3の実施形態で作製した探針である微細部品途中形成体51で図9(k)として示したものであり、第3の実施形態と同様にして作製される。
図11(b)に示したように、電気配線がなされている基板61の配線62と微細部品途中形成体51の最表面がハンダからなる第3金属層55とが対向して配置され、ついで、両者を加圧・加熱することにより、ハンダからなる第3金属層55により接合され、図11(c)に示したごとく、ハンダ接合層71を介して一体化される。
接合された基板61と微細部品途中形成体51は、図8に示した除去分離ステップ(S28)において、第1金属層53をエッチングすることにより、支持基板52と分離され、図11(d)に示すように、探針である微細部品と基板が一体化した探針アレイ72が得られる。
このように、本発明に係る微細部品の製造方法を適用することにより、単純な微細部品の製造だけでなく、探針アレイ72のように他部品と一体化された新たな部品、装置を製造する方法を比較的安全な方法でかつ安価に提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る型の主要部を示す上方および断面方向からの図である。 本発明の第1の実施形態に係る型を作製するための製造方法を示すフロー図である。 本発明の第1の実施形態に係る型を作製するための製造方法を示す説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る微細部品の断面図および主要部を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る型を作製するための製造方法を示すフロー図である。 本発明の第2の実施形態に係る型を作製するための製造方法を示す説明図である。 本発明の第3の実施形態に係る微細部品の断面を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る型を作製するための製造方法を示すフロー図である。 本発明の第3の実施形態に係る型を作製するための製造方法を示す説明図である。 本発明の第4の実施形態に係る探針アレイの断面を示す図である。 本発明の第4の実施形態に係る型を作製するための製造方法を示す説明図である。
符号の説明
1 型
1a、1b、1c 凹部形状
2、12、22、52 支持基板
2a、12a、22a 一面
3、13、23、27、31 フォレジスト
4、14 マスキング材
5、15、25、29 露出面
6 ニッケル層
6a、26a 円曲面
7 間隙
11、21 微細部品
11a、11b、11c 凸部形状
16、26、53 第1金属層
16a、16b、16c 凹部
17、30、54 第2金属層
21a 略円錐形状
24 第1マスキング部
28 第2マスキング部
32 第3マスキング部
34、55 第3金属層
41、72 探針アレイ
42 探針
43、61 基板
51 微細部品途中形成体
62 配線
71 ハンダ接合層

Claims (7)

  1. 少なくとも一面が導電性を有する基板上に、絶縁性を有する第1マスキング部材にて前記導電性を有する一面にパターニングする第1パターニングステップと、
    前記第1マスキング部材から露出した部分と前記パターニングされた前記第1マスキング部材表面の周縁部から中心部に向って等方的に張り出す第1金属層を形成する第1金属層形成ステップと、
    前記第1金属層の表面に、第1金属層とは材質が異なる金属層からなる第2金属層を形成する第2金属層形成ステップと、
    前記第2金属層を前記第1マスキング部材および前記第1金属層から分離または除去する除去分離ステップとを備え、前記第2金属層に中心部が凸状の先端鋭利部を形成し、前記先端鋭利部を含む先端鋭利部品を形成することを特徴とする微細部品の製造方法。
  2. 少なくとも一面が導電性を有する支持基板を設ける基板ステップと、
    絶縁性を有する第1マスキング部材にて前記導電性を有する一面にパターニングする第1パターニングステップと、
    前記第1マスキング部材から露出した部分と前記パターニングされた第1マスキング部材表面の周縁部から中心部に向って等方的に張り出す第1金属層を形成する第1金属層形成ステップと、
    前記第1金属層の表面に、前記第1金属層とは材質が異なる金属層からなる第2金属層を形成する第2金属層形成ステップと、
    前記第2金属層を前記第1マスキング部材および前記第1金属層から分離または除去する除去分離ステップとを備え、前記第2金属層に中心部が凸状の先端鋭利部を形成し、前記先端鋭利部を含む先端鋭利部品を形成することを特徴とする微細部品の製造方法。
  3. 前記第1金属形成ステップの後に前記第1金属層の表面に絶縁性を有する第2マスキング部材をパターニングする第2パターニングステップを有し、
    第2金属層形成ステップは、前記第2マスキング部材の開口部に、前記第1金属層を構成する金属とは異なる材質の金属からなる第2金属層を形成し、
    前記除去分離ステップは、前記第2金属層を前記第1マスキング部材、前記第2マスキング部材および前記第1金属層から分離または除去することを特徴とする請求項1または2に記載の微細部品の製造方法。
  4. 前記第2金属層形成ステップの後に前記第2金属層の表面に絶縁性を有する第3マスキング部材をパターニングする第3パターニングステップと、
    前記第3マスキング部材の開口部に前記第1金属層を構成する金属とは異なる材質の金属からなる第3金属層を形成する第3金属層形成ステップと、を有し、
    前記除去分離ステップは、前記第2金属層を前記第1マスキング部材、前記第2マスキング部材、前記第3マスキング部材および前記第1金属層から分離または除去することを特徴とする請求項3に記載の微細部品の製造方法。
  5. 前記第1金属層が銅であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の微細部品の製造方法。
  6. 前記第2金属層を構成する金属層の少なくとも一層がニッケルまたはニッケル合金であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の微細部品の製造方法。
  7. 前記第3金属層の最外層が他部品と接続に用いられる接合材であることを特徴とする請求項4に記載の微細部品の製造方法。
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