JP5088197B2 - 電子回路基板の電源雑音抑制に関する設計妥当性検証装置と方法並びにプログラム - Google Patents

電子回路基板の電源雑音抑制に関する設計妥当性検証装置と方法並びにプログラム Download PDF

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Description

本発明は、電源雑音解析技術に関し、特に、電子回路基板の電源雑音抑制に関する妥当性検証装置と方法並びにプログラムに関する。
電子回路基板に搭載されるLSI(Large Integrated Circuit)等の半導体部品は、信号の高速化、電源の低電圧化が進んでいるため、電源雑音が、電子回路の安定動作、品質に影響を与えている。パワーインテグリティ(PI)と称される電源雑音の抑制が、電子回路設計に欠かせないものとなっている。
電子回路基板(「プリント配線基板」あるいは「プリント回路基板」ともいう)の設計段階等において、電源雑音の抑制、解析を行う手法について、各種提案が行われている。
例えば特許文献1には、基板製造前の基板レイアウト作成中もしくはレイアウト作成後に、電源電圧変動を抑え、電源供給系回路の共振による不要電磁放射を防止したプリント回路基板が設計できているかを評価する方法として、プリント回路基板上に実装された各アクティブ素子の電源端子接続位置から見た基板内の電源供給系回路のインピーダンス特性を算出する工程と、電源端子接続位置からそれに最も近い位置に接続したコンデンサ素子までのインピーダンス特性とを算出する工程と、前記電源供給系回路のインピーダンス特性と前記コンデンサ素子までのインピーダンス特性の大きさ、位相、実数部、虚数部のいずれかを比較することによって、この電源供給系回路内で共振が起こるか否かを判断する工程と、を含むプリント回路基板特性評価方法が開示されている。この方法は、電源−GND設計情報からインピーダンスを抽出し、基板の共振を計算し、設計の妥当性を検証するものであるが、LSIの特性等を考慮して電源雑音の解析を行うものではない。すなわち、LSIからプリント回路基板上で伝播する電源雑音を解析するものではない。
LSIから基板上に伝播する電源雑音を考慮した手法として、例えば特許文献2には、プリント配線基板の設計段階において、プリント配線基板の影響を考慮して半導体集積回路内部の電源ノイズを解析すると共に、半導体集積回路から発生するプリント配線基板上の電源ノイズを解析することを可能たらしめる電源ノイズ解析方法として、半導体集積回路を複数の第1の単位領域に分割し、各第1の単位領域について電源配線、回路、及び回路の電流消費を簡略化した電源網、容量、及び電流源で表し、該電源網、容量、及び電流源を該複数の第1の単位領域について纏めることで該半導体集積回路の全体のモデルを求め、該半導体集積回路が搭載されるプリント配線基板を複数の第2の単位領域に分割し、各第2の単位領域について電源層を電源網と容量で表し、該複数の第2の単位領域について該電源網を纏めることで該プリント配線基板の全体のモデルを求め、該半導体集積回路の全体のモデル及び該プリント配線基板の全体のモデルを結合して回路方程式を解く各段階を含む方法が開示されている。
この電源ノイズ解析方法によれば、半導体集積回路の電源ノイズ解析用のモデルとプリント配線基板の電源ノイズ解析用のモデルとを結合して電源解析することで、着目している半導体集積回路について、プリント配線基板上の他の半導体集積回路が発生する電源ノイズの影響を考慮することができると共に、半導体集積回路から発生してプリント配線基板上で伝播する電源ノイズの解析を可能としている。
特開2005−251223号公報 特開2005−31850号公報
以下に、本発明による関連技術の分析が与えられる。
関連技術(例えば特許文献1等)においては、プリント配線基板やバイパスコンデンサの特性だけに頼っており、雑音源となるLSIの振る舞いを考慮していない。この結果、本来、LSIが出す雑音量が小さくても、電源雑音対策を余儀なくされ、過剰品質、すなわち、原価アップにつながる場合がある。
半導体デバイスの高速化は、電源雑音を増加させ、低電圧化は、電源雑音耐量を低下させ、プリント配線基板の設計を難易化させている。
このように、プリント配線基板における電源雑音の抑制が不可欠となるに到っているが、電源雑音を適確に解析する手法が明確になっていない。
別の関連技術(特許文献2)においては、プリント配線基板上の他の半導体集積回路が発生する電源ノイズの影響を考慮することができると共に、半導体集積回路から発生してプリント配線基板上で伝播する電源ノイズについて解析することを可能とするものであるが、該半導体集積回路の全体のモデル及び該プリント配線基板の全体のモデルを結合して回路方程式を解くものである。
このように、上記関連技術は、後述される本発明の設計妥当性検証技術とは、全く相違している。
プリント配線基板等電子回路基板における電源雑音のモデル化に基づく電源雑音抑制に関する設計妥当性の検証の必要性を本発明者は知見するにいたった。
本発明の目的は、電子回路基板の電源雑音を解析し、電源雑音抑制に関する設計妥当性検証を可能とする方法、装置及びプログラムを提供することにある。
本願で開示される発明は、前記課題を解決するため概略以下の構成とされる。
本発明の1つの側面によれば、半導体デバイスが実装される電子回路基板の設計妥当性を検証する方法(装置、プログラム)であって、前記電子回路基板側から前記半導体デバイスへ入力される電圧に対する前記半導体デバイスでの反射電圧を求め、前記反射電圧が前記半導体デバイスの動作を保証する電源変動許容の範囲内に収まるか否かを判定し、設計妥当性の検証を行う。
本発明において、前記電子回路基板上の前記半導体デバイスの電源−グランド間入力インピーダンスと、前記半導体デバイスを除いた前記電子回路基板全体の反射インピーダンス特性と、に基づき規定される反射係数から、前記電子回路基板側からの入力電圧に対する前記半導体デバイスでの反射電圧を求める。
本発明においては、n個(nは所定の正整数)の前記半導体デバイスが前記電子回路基板に実装されるものとして、
i番目(だだし、i=1〜n)の前記半導体デバイスに関して入力インピーダンス特性をZlsi[i]とし、
前記電子回路基板全体から前記i番目の前記半導体デバイスを除いた特性であり、且つ、前記i番目の半導体デバイスが実装される位置から見た反射インピーダンス特性をZ11[i]とし、
電源電圧をVDDとして、
前記電子回路基板から前記半導体デバイスへ入力される電圧Vin[i]は、
Vin[i]=VDD−Zlsi[i]×VDD/(Zlsi[i]+Z11[i])
で与えられ、
反射電圧Vr[i]を、
Vr[i]=Vin[i]×(Zlsi[i]+Z11[i])/(Zlsi[i]−Z11[i])
で求め、
前記反射電圧Vr[i]の絶対値|Vr[i]|が、電源変動許容範囲ΔV以下である条件、
|Vr[i]|≦ΔV
を満たすか否かを判定する構成としてもよい。
本発明においては、ΔV/VDDをvとし、Z11[i]、Zlsi[i]が、条件式
0≦Z11[i]≦{2v+1+√(8v+1)}×Zlsi[i]/{2(1−v)}を満たさない半導体デバイスが存在する場合、設計が妥当でないと判定し、前記電子回路基板上に実装される全ての半導体デバイスについて、上記条件式を満たすとき設計妥当と判定するようにしてもよい。
本発明によれば、電子回路基板の電源雑音抑制に関する設計妥当性の検証を可能としている。
本発明による設計妥当性検証を説明する前に、その前提として、反射理論による電源雑音解析手法を説明する。
図7(A)は、本発明の概念を、図7(B)は、本発明の基本となる反射理論の概念を示している。一般に、特性インピーダンスの異なる伝送線路が接触していると反射が発生する。これらの特性インピーダンスをZaとZbとする。入力電圧に対する反射電圧の比を反射係数rとし、この反射係数rはZaとZbで計算することができる。
r={Zb−Za}/{Zb+Za} ・・・(1)
電子回路基板(プリント配線基板)と半導体デバイス(LSI)の接続においても、インピーダンスの異なる伝送線路の接続とみなすことができる。
ここで、LSIの出力バッファ(後述する図3の27等)はグランド電位GNDから電源電位VDDまでフルスイングするため、プリント配線基板からLSIへの入力電圧はVDDに相当するとみなせる。
プリント配線基板とLSIとの接触点では、電源電圧VDDに対する反射電圧Vrが発生し、これが電源雑音に相当する。
LSIの動作保証は、±ΔVの電源変動許容値があるので、反射電圧Vrが±ΔVの範囲に収まればよいことになる。
n個(nは所定の正整数)のLSIが、プリント配線基板に実装されるものとして、i番目(i=1〜n)のLSIに注目する。i番目のLSIの特性(入力インピーダンス)をZlsi[i]とする。
プリント配線基板全体からi番目のLSIを除いた特性で、かつ、i番目のLSIが実装される位置から見た反射インピーダンス特性(Z11)を計算し、これをZ11[i]とする。
電源雑音はLSI内部のスイッチング動作(例えばCMOS LSI等では、論理0、1のスイッチング動作)に起因するので、図7(A)の簡易モデルとみなすことができる。その際、i番目のLSIとプリント配線基板との境界(実装位置)において、
最大値は、電源電圧VDD、
最小値は、電源電圧VDDをZ11[i]とZlsi[i]とで分圧した電圧
VDD・Z11[i]/(Z11[i]+Zlsi[i]) ・・・(2)
が、i番目のLSIの入力に印加される。したがって、最大値VDDと最小値の差を振幅とする雑音電圧Vin[i]がi番目のLSIへ印加される。
Vin[i]=VDD−Zlsi[i]×VDD/(Zlsi[i]+Z11[i]) ・・・(3)
一般に、インピーダンスZ11[i]とZlsi[i]とは等しくない。このため、反射や透過の影響が生じる。
すなわち、i番目のLSIでの反射雑音Vr[i]は、図7(B)の反射の式から、
Vr[i]/Vin[i]=(Zlsi[i]−Z11[i])/(Zlsi[i]+Z11[i]) ・・・(4)
となる。
反射雑音Vr[i]が基板全体に広がる。なお、式(4)から、Vr[i]は一般に、実数部と虚数部からなる複素数で表現される。
i番目のLSIから任意のLSIへの透過インピーダンスを計算することで、i番目のLSIからプリント配線基板へ流れる雑音Vr[i]の伝播が計算できる。
プリント配線基板には、例えば図2(A)に示すように、半導体デバイス(LSI)11やコンデンサ(バイパスコンデンサ)12等の部品が実装される。一般に、多層プリント配線基板は、図2(B)に示すように、例えばプリント配線基板10の絶縁樹脂を間に挟んで電源層(電源配線層)21とGND層(GND配線層)22を備えている。この層を通して電源13からLSI11へ給電される。
LSIのモデル(インピーダンス特性モデル)は、実デバイスを駆動させ、電源電圧と電源電流(V−I特性)から、LSIの電源−GNDインピーダンス(Zパラメータ)を計算する方法や、リターンロス(SパラメータS11)を測定して、Zパラメータに変換することでインピーダンス特性を求めることができる。あるいは、半導体モデル(SPICEモデルなど)があれば、シミュレーションからも同様の方法で、インピーダンス特性は求められる。以下では、LSIの設計情報に基づき、出力信号本数とその駆動能力から、LSIの電源−グランド間の入力インピーダンスを求める手法について説明する。
図3は、LSIを実装するプリント配線基板のモデルを示す図である。図3には、プリント配線基板10における電源30、電源層21/GND層22、LSI(LSIパッケージ)11、LSI端子(リード、BGA(Ball Grid Array)等)28、LSIパッケージにおける電源層/GND層、LSIチップ11A、チップ端子25(ワイヤ、バンプ等)、n個の出力バッファ27、チップ端子(ワイヤ、バンプ等)26、信号配線/GND層、LSI端子(リード、BGA(Ball Grid Array)等)28’、nビットの信号配線/GND層の接続構成が模式的に示されている。
LSI端子部分の電源/グランドの特性インピーダンスをZvterm、
信号の特性インピーダンスをZsterm、
LSIパッケージ部分の電源/グランドの特性インピーダンスをZvpkg、
信号の特性インピーダンスをZspkg、
チップの端子部分の電源/グランドの特性インピーダンスをZvbump、
信号の特性インピーダンスをZsbumpとする。これらは、出力インピーダンスRoutや、後述するプリント配線基板の特性に比べ影響が小さいことから、これら情報が無くても、精度は落ちるものの、電源雑音解析には、特に、支障はない。
LSIの電源−GND間の入力インピーダンスを次式(5)で算出することができる。
Zlsi=Zvterm+Zvpkg+Zvbump+{Rout+Zsbump+Zspkg+Zsterm+Rs+Z0}/n ・・・(5)
なお、Zvterm、Zsterm、Zvpkg、Zspkg、Zvbump、Zsbumpを省略した場合には、単純に
Zlsi={Rout+Rs+Z0}/n ・・・ (6)
となる。
式(6)から、LSIの電源−GND間の入力インピーダンスZlsiは、信号出力の出力インピーダンスRoutと配線の特性インピータンスZ0とダンピング抵抗Rsの和を信号線数で割ったものに等しいことになる。
また、ここでは、全て同じ出力インピーダンス、同じ配線の特性インピーダンス、ダンピング抵抗としているが、互いに異なっていても原理的には、合成抵抗の計算に置き換えることができる。すなわち、求める抵抗値Rとして
1/R=1/R1+1/R2+・・・+1/Rn ・・・(7)
となる。それぞれRout、Rs、Z0が異なっていても、求めることは可能である。
図4は、プリント配線基板10に実装されたLSIチップの内部構成(nビット相当の出力バッファを備える)を模式的に示す図である。LSI内部回路の場合は、チップ内の内部出力ゲート数、チップ内配線(アルミ配線など)の特性インピーダンスを必要とするが、基本的な考え方は、図3と同じである。
LSI設計情報1Aより、
チップ内の内部出力ゲート数をn、
出力インピーダンスをRout、
LSI端子部分の電源/グランドの特性インピーダンスをZvterm、
LSIパッケージ部分の電源/グランドの特性インピーダンスをZvpkg、
チップの端子部分の電源/グランドの特性インピーダンスをZvbump、
チップ内配線(アルミ配線など)の特性インピーダンスをZschip、
とし、LSIの電源−GND間の入力インピーダンスを式(8)で算出することができる。
Zlsi=Zvterm+Zvpkg+Zvbump+{Rout+Zschip}/n ・・・(8)
プリント配線基板の電源−GNDから供給される電力エネルギーを半導体(出力バッファ)が信号伝播のエネルギーへと変換し、他のLSIへ信号伝播されるモデルを表現している。また、図4では、LSI間の信号ではなく自身のLSI内部回路のエネルギー伝播を示している。
プリント配線基板の電源−GNDは、図5のように、伝送線路をメッシュに並べたモデルで近似できる。図5(A)の電源−GNDプレーンは、図5(B)に示すように、伝送線路モデルや、図5(C)に示すように、抵抗・キャパシタ・インダクタ等のメッシュ構造で近似(モデル化)される。なお、図5(C)は、図5(B)の2次元伝送線路モデルをL(インダクタ)、C(キャパシタ)、R(抵抗)を用いてモデル化した一例を示す図である。
図5(D)は、プリント配線基板上に2個のLSIと数個のバイパスコンデンサが実装されたモデルである。便宜上、LSIのモデルを純抵抗、キャパシタモデルを純容量で記載しているが、それぞれ周波数特性を持ったインピーダンス特性であるものとする。また、図5(D)では、単純化のため、LSIを2個搭載した構成とされるが(LSIモデルは、Zlsi[1]とZlsi[2]の2個)、実際の解析においては、電子回路基板上に実装されるLSIや半導体部品の特性インピーダンスデータを用いて解析される。プリント配線基板の電源GNDは、図5(A)乃至(C)に示したしたように、電源−GNDの並行平板コンデンサをメッシュ構造に分割している。図5(D)に示す例では、電源層が1枚、GND層が1枚の構成であるが、電源、GNDが複数存在してもかまわず、その場合、それぞれの電源層、GND層の結合を考慮したモデル化を行う必要がある。このメッシュ状のモデルに、電子回路基板上での実装位置に合わせ、LSIやキャパシタのモデルを接続し解析モデルを構成している。コンデンサモデルは、容量(C)、等価直列抵抗(ESR:Equivalent Series Resistance)、等価直列インダクタ(ESL:Equivalent Series inductance)の直列回路で示される。
図5(D)に示したモデルを用いた電源雑音解析手法を説明する。1番目のLSI(LSIモデルZlsi[1])について、反射電圧Vn[1]は、プリント基板上の伝送線路網を四方に伝播する。
図5(D)では、1接点(ノード)から4本の伝送線路が接続され、1本あたり、雑音Vn[1]/4の振幅が伝播される。任意の伝送線路中を伝播するノイズは、次の接点(ノード)にぶつかると、反射・透過という現象が生じる。全ての伝送線路は、同一インピーダンスを持つものとして、1本の伝送線路が3本へ分岐するから、特性インピーダンスが1/3の伝送線路へ接続されることと等価である。
その際、
反射する雑音振幅=元の振幅・(Z0/3−Z0)/(Z0/3+Z0)
=−元の振幅/2 ・・・(9)
1本当り透過する雑音振幅=(元の振幅−反射する振幅)/3
=元の振幅/2 ・・・(10)
となり、伝播が進むほど振幅は小さくなっていく。
また、反射も接点にぶつかる度に、反射・透過を繰り返し、全体としては、波紋が広がるように、基板全体へと雑音が伝播されていく。なお、上式(9)、(10)は1ノードに4つの伝送線路を接続したモデルの場合であって、モデルの形式によっては異なる式になる。
このような演算を繰り返すことで、LSIから発生する雑音は、基板全体へと広がり、かつ、それぞれの雑音量も計算することができる。
次に、図5(D)の2番目のLSI(LSIモデルZlsi[1];iは自然数であり、LSIの識別値)についても同様に計算する。プリント配線基板に3つ以上LSIが実装されていれば全てのLSIについて計算を行う。
次に、プリント配線基板に実装される全てのLSIの雑音量の和を取ることで、重ねの理の原理により、全てのLSIを考慮した電源雑音の計算をしたことに相当する。このように、電源雑音発生のメカニズムを再現することができ、プリント配線基板の設計段階で電源雑音を把握することが出来る。
図6(A)、図6(B)は、プリント配線基板の電源−GND間の反射インピーダンス特性(Z11)、透過インピーダンス特性(Z21)の計算例を示す。横軸は周波数(対数スケール)である。なお、図6(A)、図6(B)において、”100um(εr=4.4)”におけるεrは平行平板コンデンサ(例えば図5(A)の電源層21、グランド層22の平行平板とその間の絶縁体24からなるコンデンサ)の絶縁体(誘電体)の比誘電率であり、100um(マイクロメートル)は絶縁体(誘電体)の膜厚である。
このプリント配線基板に、パスコンを実装すると、図6(C)や図6(D)のようにインピーダンス特性(反射インピーダンス特性(Z11)、透過インピーダンス特性(Z21))が変化する。プリント配線基板上にパスコン(キャパシタ)を実装することで、基板全体のインピーダンス特性が変化することを示しており、同じ容量のキャパシタでも、実装位置が変わると、特性自体が変化することを示している。なお、図6(C)、(D)において、”No CAP”はコンデンサ無しを表している。”0.1uF×4 Upside@50mm”は、容量0.1uF(マイクロファラッド)のコンデンサ4つを部品面側に互いに50mm離間させて配置した場合を表している。また、”0.1uF×4 Downside@50mm”は、容量0.1uF(マイクロファラッド)のコンデンサ4つを半田面側に互いに50mm離間させて配置した場合を表している。
LSI自身も電源−GND間の入力インピーダンスを持っており、プリント配線基板との接触点でインピーダンス不整合が起こり(図7(B)参照)、反射理論が成り立つ。
このように、任意のLSIとプリント配線基板とで反射解析して、反射波を重畳することで電源雑音が解析できるというものである。
次に本発明による設計妥当性検証について説明する。
i番目のLSIのモデルZlsi[i](iは自然数、LSIの識別値)とし、LSIの電源電圧をVDD、LSIが求める電源許容値を±ΔV(ΔVは正数)とする。
図7(A)のモデルのように、i番目のLSIを除いた基板全体の反射インピーダンス特性Z11[i]とLSIの入力インピーダンスZlsi[i]が接続し、VDDがZ11[i]とZlsi[i]とで分圧されると、この境界の電位は、
Zlsi[i]×VDD/(Zlsi[i]+Z11[i]) ・・・(11)
となる。
LSI内部のスイッチング動作で内部がオフしているときは、この境界の電位はVDDであるから、プリント配線基板(Z11[i])から、LSI(Zlsi[i])へ入力される入力電圧Vin[i]は、前記(3)式で説明したように、
Vin[i]=VDD−{Zlsi[i]×VDD/(Zlsi[i]+Z11[i])}
=Z11[i]×VDD/(Zlsi[i]+Z11[i]) ・・・(12)
となる。
前述の説明で、電源雑音は反射解析から求められることから、i番目のLSIの入力インピーダンスZlsi[i]と、i番目のLSIを除いた基板全体の反射インピーダンス特性Z11[i]とで、反射の関係式(13)が成り立つ。
Vr[i]/Vin[i]=(Zlsi[i]−Z11[i])/(Zlsi[i]+Z11[i]) ・・・(13)
ここで、一般にLSIには,動作保証をする電源雑音量が規定されており、これを±ΔV(ΔVは正数)とする。
反射電圧Vr[i]は±ΔVの範囲に抑えなければならないので、
ΔV≧|Vr[i]| ・・・(14)
なる関係を満たす必要がある。
ΔV≧=|Vin[i]×(Zlsi[i]−Z11[i]/(Zlsi[i]+Z11[i])|
=|{Z11[i]×VDD/ (Zlsi[i]+Z11[i])}×{(Zlsi[i]−Z11[i])/(Zlsi[i]+Z11[i])}| ・・・(15)
(ただし、||は絶対値)
ΔV/VDD=v ・・・(16)
とおき(±vは許容電圧変動率である)、(15)式を展開すると、次式(17)となる。
−v≦{Z11[i]×VDD/(Zlsi[i]+Z11[i])}×{(Zlsi[i]−Z11[i])/(Zlsi[i]+Z11[i])}≦v ・・・(17)
式(17)から、Z11[i]の許容範囲が求められる。
すなわち式(17)の左辺(−v≦{Z11[i]×VDD/(Zlsi[i]+Z11[i])}×{(Zlsi[i]−Z11[i])/(Zlsi[i]+Z11[i])})から、
(1−v)Z11[i]^2−(2v+1)Zlsi[i]Z11[i]−vZlsi[i]^2≦0 ・・・(18)
(ただし、^2はべき乗を示す)
Z11[i]に関する2次の不等式(18)を解くと、
{2v+1−√(8v+1)}×Zlsi[i]/{2(1−v)}≦Z11[i]≦{2v+1+√(8v+1)}×Zlsi[i]/{2(1−v)} ・・・(19)
(ただし、√()は平方根を示す)
となる。
式(17)の右辺({Z11[i]×VDD/(Zlsi[i]+Z11[i])}×{(Zlsi[i]−Z11[i])/(Zlsi[i]+Z11[i])}≦v)から、
(1+v)Z11[i]^2+(2v−1)Zlis[i]Z11[i]+vZlsi[i]^2≧0 (20)
Z11[i]に関する2次の不等式(20)を解くと、
Z11[i]≦{1−2v−√(1−8v)}×Zlsi[i]/{2(1+v)}
または、
{1−2v+√(1−8v)}×Zlsi[i]/(2(1+v)}≦Z11[i] ・・・(21)
となる。
式(20)と(21)の両方を満たす条件が、Z11[i]の判定条件となる。式(20)、(21)の条件式は、いずれもZlsi[i]の係数で表される。
すなわち、LSIの入力インピーダンスZlsi[i]が解れば、プリント配線基板の電源−GND間の特性インピーダンスZ11[i]を求めることが出来る。Z11[i]を「ターゲットインピーダンス」と呼ぶ。
式(20)、(21)の条件を解りやすくするため、Zlsi[i]の係数を解析する。
Zlsi[i]の係数はvの関数であることから、f(v)で表し、
f(v)={2v+1−√(8v+1)}/{2(1−v)} ・・・(22)(式(19)の左辺)
f(v)={2v+1+√(8v+1)}/{2(1−v)} ・・・(23)(式(19)の右辺)
f(v)={1−2v−√(1−8v)}/{2(1+v)} ・・・(24)(式(21)の第1式)
f(v)={1−2v+√(1−8v)}/(2(1+v)} ・・・(25)(式(21))の第2式)
f(v)のグラフを図示すると、図8のようになる。図8は、式(19)、(21)の条件に従い、不適合の領域にハッチングをかけている。
なお、Z11[i]は負の特性インピーダンスはありえないので、f(v)<0もハッチングをかけている。
ハッチングがかかっていない領域がこれら条件を満たす領域である。すなわち、求めるべきターゲットインピーダンスZ11[i]は、
0≦Z11[i]≦{2v+1+√(8v+1)}×Zlsi[i]/{2(1−v)} ・・・(26)
となる。
以上、本発明の基本原理を説明した。次に本発明の電源雑音妥当性検証のシステム全体の構成及び処理の流れを図1を用いて説明する。
前述の反射理論による雑音解析を行なうため、電子回路設計情報1から基板の電源−GND情報を抽出する(ステップS11)。図5のようなモデルにより、図6(A)、図6(B)に示すインピーダンス特性を計算することは容易である。
次に、電源−GNDに接続されるコンデンサ(バイパスコンデンサ;「パスコン」ともいう)の接続情報を抽出し(ステップS12)、コンデンサ特性データベース2を呼び出す(ステップS14)。なお、コンデンサのモデルは、純容量ではなく、容量(C)、等価直列抵抗(ESR:Equivalent Series Resistance)、等価直列インダクタ(ESL:Equivalent Series inductance)の直列回路で示される。コンデンサのモデルは、実測(LCRメータ測定値)から電源−GNDインピーダンス(Zパラメータ)を計算する方法や、SパラメータS11を測定して、Zパラメータに変換することでインピーダンス特性を求めるようにしてもよい。あるいはシミュレーションからもインピーダンス特性を求めてもよい。キャパシタの電源−GNDインピーダンスはデータベース2に部品情報として予め登録しておく(図1のステップS15)。
次に、基板とパスコンを合わせたインピーダンス特性を計算する(ステップS18)。これが、図6(C)、図6(D)の特性に相当する。
LSIのモデル化に関しては、電子回路設計情報1から、LSI情報を抽出し(ステップS13)、LSI特性データベース3から呼び出し(ステップS17)、LSI特性情報を利用する。なお、特に制限されないが、LSIのモデル化については、例えば図3、図4を参照して説明したモデルが利用される。図3において、LSIの出力バッファ数をn、LSIの出力バッファの出力インピーダンスをRout、LSI端子部分の電源/グランドの特性インピーダンスをZvterm、信号の特性インピーダンスをZsterm、LSIパッケージ部分の電源/グランドの特性インピーダンスをZvpkg、信号の特性インピーダンスをZspkg、チップの端子部分の電源/グランドの特性インピーダンスをZvbump、信号の特性インピーダンスをZsbumpとし、前記LSIの出力バッファの端子に接続する配線パターンの特性インピーダンスZ0、前記配線パターンにダンピング抵抗が実装されていればその抵抗値をRsとし、前記LSIの電源−グランド間の入力インピーダンスZlsiを、
Zlsi=Zvterm+Zvpkg+Zvbump+{Rout+Zsbump+Zspkg+Zsterm+Rs+Z0}/n ・・・(27)
で算出する。
あるいは、図4において、LSIの内部ゲート数をn、出力インピーダンスをRout、前記LSI端子部分、パッケージ部分、チップ端子部分の電源−グランドの特性インピーダンスをそれぞれ、Zvterm、Zvpkg、Zvump、チップ内配線の特性インピーダンスをZschipとし、前記LSIの電源−グランド間の入力インピーダンスZlsiを、
Zlsi=Zvterm+Zvpkg+Zvbump+(Rout+Zschip)/n ・・・(28)
で算出する。なお、LSIの電源−GND入力インピーダンスモデルは、予めLSI特性データベース3に登録しておく(ステップS16)。
対象とするi番目のLSIのモデル(入力インピーダンス)Zlis[i]とプリント配線基板にパスコンとi番目のLSIを除いたモデル(反射インピーダンス)Z11[i]を計算する(ステップS19)。
上式(25)に従って、Z11[i]が、Zlis[i]、電源変動許容範囲ΔVと電源電圧VDDの比v(=ΔV/VDD)に関して、
Z11[i]≦{1+2v+√(8v+1)}Zlsi[i]/{2(1−v)}
を満たすか否かで、電源雑音の妥当性を判断する(ステップS20)。
プリント配線基板に実装される全てのLSIについて、図1のステップS20の妥当性判断がOKであれば、検証が完了となる。
ステップS20の妥当性判断でNG(不可)が出た場合、設計変更指示を出し(ステップS21)、設計にフィードバックすることで、設計変更を行い設計品質を確保することが出来る。なお、図1における各ステップ(機能・手段)は、コンピュータ上で実行させるプログラムによって実現してもよいことは勿論である。
本実施例によれば、このように電源雑音を反射理論で解析することにより、設計妥当性の判定基準を明確とすることができた。また、本実施例によれば、LSIを安定動作させるためのプリント配線基板の電源−GNDの設計を確認することを容易化し、設計品質の向上に寄与することができる。
以上、本発明では、LSIを安定動作させるという観点にしたがって、単体LSIが要求する電源雑音許容値から妥当性判断を行なうシステム、方法を提案した。本発明の他の実施例として、複数のLSIを想定し、あるLSIから他のLSIまでの透過インピーダンスを用いて、他のLSIに与える許容値を加味した検証も実現可能である。
本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の請求の範囲の枠内において種々の開示要素の多様な組み合わせないし選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。
本発明の一実施例の処理手順を説明する図である。 電子回路基板(プリント基板)の構成例を説明する図である。 LSI実装基板のモデルを示す図である。 プリント配線基板に実装されたLSIチップの内部構成を模式的に示す図である。 電源・GNDプレーンモデルを説明する図である。 電源−GNDのインピーダンス特性を示す図である。 本発明の一実施例における電源雑音解析を説明する図である。 本発明の一実施例の妥当性検証を説明する図である。
符号の説明
1 電子回路設計情報
2 コンデンサ特性データベース
3 LSI特性データベース
10 プリント配線基板(プリント基板)
11、11’ LSI(LSI)
11A LSIチップ
12 バイパスコンデンサ
13 電源
21 電源層
22 GND層
23 配線
24 絶縁体
25、26 チップ端子
27 出力バッファ
28、28’ LSI端子
29 ダンピング抵抗
30 電源
31 入力バッファ
S11 電源−GND情報抽出ステップ
S12 パスコン接続情報抽出ステップ
S13 LSI情報抽出ステップ(LSI情報抽出手段)
S14、S17 部品データベース呼び出部品データベース呼び出し手段)
S15 コンデンサインピーダンス特性抽出ステップ(解析モデル手段)
S16 LSI電源−GNDの入力インピーダンス抽出ステップ(電源雑音解析手段)
S17 電源雑音妥当性判断ステップ(電源雑音妥当性判断手段)
S18 基板+特性インピーダンス計算、
S19 LSIモデル抽出ステップ(LSIモデル抽出手段)
S20 コンデンサモデル抽出ステップ(コンデンサモデル抽出手段)
S21 設計変更ステップ(設計変更手段)

Claims (12)

  1. 半導体デバイスが実装される電子回路基板の設計妥当性を検証する方法であって、
    前記電子回路基板側から前記半導体デバイスへ入力される電圧に対する前記半導体デバイスでの反射電圧を求め、
    前記反射電圧が前記半導体デバイスの動作を保証する電源変動許容の範囲内に収まるか否かを判定し、設計妥当性の検証を行い、
    前記電子回路基板上の前記半導体デバイスの電源−グランド間入力インピーダンスと、前記半導体デバイスを除いた前記電子回路基板全体の反射インピーダンス特性と、に基づき規定される反射係数から、前記電子回路基板側からの入力電圧に対する前記半導体デバイスでの反射電圧を求める、ことを特徴とする電子回路基板の設計妥当性検証方法。
  2. n個(nは所定の正整数)の前記半導体デバイスが前記電子回路基板に実装されるものとして、
    i番目(だだし、i=1〜n)の前記半導体デバイスに関して入力インピーダンス特性をZlsi[i]とし、
    前記電子回路基板全体から前記i番目の前記半導体デバイスを除いた特性であり、且つ、前記i番目の半導体デバイスが実装される位置から見た反射インピーダンス特性をZ11[i]とし、
    電源電圧をVDDとして、
    前記電子回路基板から前記半導体デバイスへ入力される電圧Vin[i]は、
    Vin[i]=VDD−Zlsi[i]×VDD/(Zlsi[i]+Z11[i])
    で与えられ、
    反射電圧Vr[i]を、
    Vr[i]=Vin[i]×(Zlsi[i]+Z11[i])/(Zlsi[i]−Z11[i])
    で求め、
    前記反射電圧Vr[i]の絶対値|Vr[i]|が、電源変動許容範囲ΔV以下である条件、
    |Vr[i]|≦ΔV
    を満たすか否かを判定する、ことを特徴とする請求項記載の電子回路基板の設計妥当性検証方法。
  3. ΔV/VDDをvとし、Z11[i]、Zlsi[i]が、条件式
    0≦Z11[i]≦{2v+1+√(8v+1)}×Zlsi[i]/{2(1−v)}
    を満たさない半導体デバイスが存在する場合、設計が妥当でないと判定し、
    前記電子回路基板上に実装される全ての半導体デバイスについて、上記条件式を満たすとき設計妥当と判定する、ことを特徴とする請求項記載の電子回路基板の設計妥当性検証方法。
  4. 電子回路基板の設計情報から電源−グランド情報を抽出し、前記電子回路基板のインピーダンス特性を計算し、
    前記電子回路基板の電源−グランド間に接続されるバイパスコンデンサの接続情報を抽出し、前記電子回路基板とバイパスコンデンサを合わせたインピーダンス特性Z11を計算し、
    前記i番目の前記半導体デバイスを除いた特性であり、且つ、前記i番目の前記半導体デバイスが実装される位置から見た反射インピーダンス特性Z11[i]と、i番目の前記半導体デバイスの電源−グランド間入力インピーダンスZlsi[i]を計算し、
    電源変動許容範囲ΔVと電源電圧VDDの比v=ΔV/VDDについて、
    0≦Z11[i]≦{2v+1+√(8v+1)}×Zlsi[i]/{2(1−v)}
    をみたすか否かを電子回路基板に実装される半導体デバイスについてチェックする、ことを特徴とする請求項記載の電子回路基板の設計妥当性検証方法。
  5. 半導体デバイスが実装される電子回路基板の設計妥当性を検証する装置であって、
    前記電子回路基板側から前記半導体デバイスへ入力される電圧に対する前記半導体デバイスでの反射電圧を求める手段と、
    前記反射電圧が前記半導体デバイスの動作を保証する電源変動許容の範囲内に収まるか否かを判定し、設計妥当性の検証を行う手段と、
    を備え
    前記反射電圧を求める手段は、電子回路基板上の前記半導体デバイスの電源−グランド間入力インピーダンスと、前記半導体デバイスを除いた前記電子回路基板全体の反射インピーダンス特性と、に基づき規定される反射係数から、前記電子回路基板側からの入力電圧に対する前記半導体デバイスでの反射電圧を求める、ことを特徴とする電子回路基板の設計妥当性検証装置。
  6. n個(nは所定の正整数)の前記半導体デバイスが前記電子回路基板に実装されるものとして、
    i番目(だだし、i=1〜n)の前記半導体デバイスに関して、入力インピーダンス特性をZlsi[i]とし、
    前記電子回路基板全体から前記i番目の前記半導体デバイスを除いた特性であり、且つ、前記i番目の前記半導体デバイスが実装される位置から見た反射インピーダンス特性をZ11[i]とし、
    電源電圧をVDDとして、
    前記電子回路基板から前記半導体デバイスへ入力される入力電圧Vin[i]は、
    Vin[i]=VDD−Zlsi[i]×VDD/(Zlsi[i]+Z11[i])
    で与えられ、
    反射電圧Vr[i]を、
    Vr[i]=Vin[i]×(Zlsi[i]+Z11[i])/(Zlsi[i]−Z11[i])
    で求め、
    反射電圧Vr[i]の絶対値|Vr[i]|が、電源変動許容範囲ΔV以下である条件、
    |Vr[i]|≦ΔV
    を満たすか否かを判定する、ことを特徴とする請求項記載の電子回路基板の設計妥当性検証装置。
  7. ΔV/VDDをvとし、Z11[i]、Zlsi[i]が、条件式
    0≦Z11[i]≦{2v+1+√(8v+1)}×Zlsi[i]/{2(1−v)}
    を満たさない半導体デバイスが存在する場合、設計が妥当でないと判定し、
    前記電子回路基板上に実装される全ての半導体デバイスについて、上記条件式を満たすとき設計妥当と判定する、ことを特徴とする請求項記載の電子回路基板の設計妥当性検証装置。
  8. 電子回路基板の設計情報から電源−グランド情報を抽出し、前記電子回路基板のインピーダンス特性を計算し、
    前記電子回路基板の電源−グランド間に接続されるバイパスコンデンサの接続情報を抽出し、前記電子回路基板とバイパスコンデンサを合わせたインピーダンス特性を計算し、
    前記i番目の前記半導体デバイスを除いた特性であり、且つ、前記i番目の前記半導体デバイスが実装される位置から見た反射インピーダンス特性Z11[i]と、i番目の前記半導体デバイスの電源−グランド間入力インピーダンスZlsi[i]を計算する手段と、
    電源変動許容範囲ΔVと電源電圧VDDの比vについて、
    0≦Z11[i]≦{2v+1+√(8v+1)}×Zlsi[i]/{2(1−v)}
    をみたすか否かを電子回路基板に実装される半導体デバイスについてチェックする手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項記載の電子回路基板の設計妥当性検証装置。
  9. 半導体デバイスが実装される電子回路基板の設計妥当性を検証するコンピュータに、
    前記電子回路基板側から前記半導体デバイスへ入力される電圧に対する前記半導体デバイスでの反射電圧を求める処理と、
    前記反射電圧が前記半導体デバイスの動作を保証する電源変動許容の範囲内に収まるか否かを判定し、設計妥当性の検証を行う処理と、
    を実行させるプログラムであって、
    前記反射電圧を求める処理が、前記電子回路基板上の前記半導体デバイスの電源−グランド間入力インピーダンスと、前記半導体デバイスを除いた前記電子回路基板全体の反射インピーダンス特性と、に基づき規定される反射係数から、前記電子回路基板側からの入力電圧に対する前記半導体デバイスでの反射電圧を求める、ことを特徴とするプログラム。
  10. n個(nは所定の正整数)の前記半導体デバイスが前記電子回路基板に実装されるものとして、
    i番目(だだし、i=1〜n)の前記半導体デバイスに関して、入力インピーダンス特性をZlsi[i]とし、
    前記電子回路基板全体から前記i番目の前記半導体デバイスを除いた特性であり、且つ、前記i番目の前記半導体デバイスが実装される位置から見た反射インピーダンス特性をZ11[i]とし、
    電源電圧をVDDとして、
    前記電子回路基板から前記半導体デバイスへ入力される入力電圧Vin[i]は、
    Vin[i]=VDD−Zlsi[i]×VDD/(Zlsi[i]+Z11[i])
    で与えられ、
    反射電圧Vr[i]を
    Vr[i]=Vin[i]×(Zlsi[i]+Z11[i])/(Zlsi[i]−Z11[i])
    で求め、
    前記反射電圧Vr[i]の絶対値|Vr[i]|が、電源変動許容範囲ΔV以下である条件、
    |Vr[i]|≦ΔV
    を満たすか否かを判定する処理を前記コンピュータに実行させる請求項記載のプログラム。
  11. ΔV/VDDをvとし、Z11[i]、Zlsi[i]が、条件式
    0≦Z11[i]≦{2v+1+√(8v+1)}×Zlsi[i]/{2(1−v)}
    を満たさない半導体デバイスが存在する場合、設計が妥当でないと判定し、
    前記電子回路基板上に実装される全ての半導体デバイスについて、上記条件式を満たすとき設計妥当と判定する処理を前記コンピュータに実行させる請求項1記載のプログラム。
  12. 電子回路基板の設計情報から電源−グランド情報を抽出し、前記電子回路基板のインピーダンス特性を計算し、
    前記電子回路基板の電源−グランド間に接続されるバイパスコンデンサの接続情報を抽出し、前記電子回路基板とバイパスコンデンサを合わせたインピーダンス特性を計算し、
    前記i番目の前記半導体デバイスを除いた特性であり、且つ、前記i番目の前記半導体デバイスが実装される位置から見た反射インピーダンス特性Z11[i]と、i番目の前記半導体デバイスの電源−グランド間入力インピーダンスZlsi[i]を計算し、
    電源変動許容範囲ΔVと電源電圧VDDの比vについて、
    0≦ Z11[i]≦{2v+1+√(8v+1)}×Zlsi[i]/{2(1−v)}
    をみたすか否かを電子回路基板に実装される半導体デバイスについてチェックする、処理を前記コンピュータに実行させる請求項1記載のプログラム。
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