JP5941426B2 - 不良検出装置 - Google Patents

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Description

実施形態は、例えば時間領域反射測定(TDR:Time Domain Reflectmetry)を用いて
不良を検出する不良検出装置に関する。
実装基板上に電子部品を実装する電子装置の製造工程においては、実装基板上に電子部
品を実装する際、実装基板上の接続部と電子部品の接続部とを半田により接続し、そのの
ち、その接続部で短絡や断線などが生じていないかの検査がなされる。
例えば、半導体装置の一形態として、BGA型半導体装置がある。この場合には、ボー
ルグリッドアレイでは、パッケージの底面に半田ボールがグリッド状に配設されており、
この半田ボールを介してプリント基板等との接続が行われる。プリント基板(実装基板)
に実装されたはんだボールの状態を目視では確認することはできず、たとえば、バウンダ
リスキャンやX線による検査が行われる。
バウンダリスキャンやX線による検査の他に、たとえば、時間領域反射測定装置(TD
R;Time Domain Reflectmetry)を利用したはんだ付け検査装置が提案されている。
特開2003−124851号公報 特開平9−61486号公報
本実施形態は、より高精度に被検査装置の不良箇所を検出可能な不良検出装置を提供す
る。
実施形態に係る不良検出装置は、被検査装置に信号を入力したのち、前記被検査装置の
不良箇所で反射された反射信号を受けるまでの第1時間を測定する測定部と、 前記被検
査装置のCADデータと、前記CADデータに応じて前記第1時間と前記信号の予測伝導
距離との関係を示すモデルデータを保持する記憶部と、前記CADデータに基づいて前記
被検査装置内で選択された検査対象の範囲を演算し、前記モデルデータに基づいて、前記
第1時間から前記予測伝導距離を演算し、前記検査対象の範囲内のうち、前記測定部から
前記予測伝導距離だけ離れた位置を特定する制御部と、前記CADデータに前記位置を表
示する表示部とを備える。
第1実施形態に係る不良検出装置の全体構成例。 被検査装置の一態様であるBGA型半導体装置を示す断面図。 被検査装置200がBGA型半導体装置である場合の、ガラエポ基板201の第1面に対応するCADデータを示す模式図。 図3のSの拡大図である。 被検査装置200がBGA型半導体装置の場合のイメージデータを示す模式図。 本実施形態の記憶部30に保持された、特性データに関するテーブルを示す模式図。 本実施形態の記憶部30に保持された、特性データとモデルデータとの関係を示すテーブルの模式図。 本実施形態の不良検出装置の検査動作を示すフローチャート図である。 図8のステップS5を示すフローチャート図。 本変形例1の不良検出装置の検査動作のフローチャート図。 変形例3の不良検出装置の記憶部30に保持された、モデルデータに関するテーブルを示す図。 変形例3の不良検出装置の検査動作のフローチャート図。 第2実施形態の不良検出装置の記憶部30に保持された、モデルデータに関するテーブルを示す図。 第2実施形態の不良検出装置の検査動作のフローチャート図。
以下、本実施形態につき図面を参照して説明する。この説明に際し、全図にわたり、共
通する部分には共通する参照符号を付す。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平
面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。
従って、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相
互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
(第1実施形態)
[第1実施形態の不良検出装置の構成]
本実施形態の不良検出装置の構成について、図1のブロック図を用いて説明する。図1
は、本実施形態の不良検出装置と被検査装置を示すブロック図である。説明の便宜上、被
検査装置200の一例として、BGA型半導体装置を用いて説明するが、これに限定され
ることなく、複数の電子部品が電気的に接続される装置であればいかなる装置であっても
よい。例えばNAND型フラッシュメモリを搭載したSSD、SDカードである。
まず、本実施形態の不良検出装置100を説明する前に、説明を簡単にすべく、被検査
装置200のBGA型半導体装置について図2の断面図を用いて説明する。
図2に示すように、BGA型半導体装置200は、ガラエポ基板201、複数の半導体
チップ203a〜203c(第1半導体チップ203a、第2半導体チップ203b、第
3半導体チップ203c)、ボンディングワイヤ205、半田ボール206、モールド樹
脂209を有する。ここで、第1半導体チップ203aは、接着層202を介してガラエ
ポ基板201に接着される。第2半導体チップ203bは、接着層204aを介して第1
半導体チップ203aに接着される。第2半導体チップ203cは、接着層204bを介
して第2半導体チップ203bに接着される。ガラエポ基板201の表面(図2の第1面
)は、複数の第1電極(図示略)、第1電極それぞれに接続される複数の第1配線を有す
る。第1電極それぞれは、対応する半田ボール206に接続される。ガラエポ基板201
の裏面(図2の第2面)は、複数の第2電極(図示略)、第2電極それぞれに接続される
複数の第2配線を有する。第2電極それぞれは、対応するボンディングワイヤ205に接
続される。第1配線と第2の配線はビア(図示略)を介して接続される。ボンディングワ
イヤ205それぞれは、対応する第2電極と半導体チップ203a〜203cの対応する
第3電極(図示略)を接続する機能を有する。複数の半導体チップ203a〜203c、
ボンディングワイヤ205は、モールド樹脂209で覆われる。半田ボール206それぞ
れには、ピン番号が付与される。
1.全体構成
図1を用いて本実施形態に係る不良検出装置100について説明する。本実施形態の不
良検出装置100は、外部とデータの授受を行う入出力部10と、所望の演算処理を行う
制御部20と、各種データを保持する記憶部30と、被検査装置200に例えば周波数信
号を入力して、所望の測定を行う時間領域反射測定部40とを有する。
1−1. 入出力部10について
本実施形態の入出力部10について説明する。図1に示すように、入出力部10は、後
述する制御部20に接続される。入出力部10は、利用者により入力された被検査装置2
00の例えばCADデータを制御部20に転送する機能を有する。また、入出力部10は
、被検査装置200の不良検出検査を行うとき、利用者により入力された諸種のデータも
制御部20に転送する機能を有する。
入出力部10は、不良検出検査200の検査結果を制御部20から受けたとき、検査結
果を外部に出力する。例えば被検査装置200に不良箇所があるとき、CADデータのイ
メージデータに不良箇所を示すポインタを明示し外部の利用者に出力する。
1−2. 制御部20について
次に、本実施形態の制御部20について、図1のブロック図を用いて説明する。図1に
示すように、制御部20は、RAM部21、ライブラリ22、分割部23、演算部24を
有する。なお、本実施形態のライブラリ22は、制御部20に設けたが、これに限られず
、例えば後述する記憶装置30に設けてもよい。
RAM部21は、入出力部10から入力された例えばCADデータを一時的に保存する
機能を有する。また、RAM部21は、所望の演算を行うスペースとしても用いられる。
なお、CADデータには、イメージデータ(例えば図3)と、各部品の寸法等を示す特性
データが含まれるものとする。
分割部23は、CADデータのイメージデータを、被検査装置200を構成する部品に
分割する機能を有する。分割する部品に関するデータは、ライブラリ22に保持される。
分割部23は、CADデータをRAM部21に読み込んだのち、ライブラリ22にアクセ
スし、CADデータを部品に分割する。
具体的に、図3に示すガラエポ基板201の第1面に対応するCADデータを制御部2
0が受け取った場合を例として図3及び図4を用いて説明する。図3は、被検査装置20
0がBGA型半導体装置である場合の、ガラエポ基板201の第1面に対応するCADデ
ータを示す模式図である。図4は図3のSの拡大図である。
ガラエポ基板201の第1面において、ピン番号1の半田ボール206(1)に接続さ
れたイメージデータSを分割部21が部品に分割するとき、分割部21は、ライブラリ2
2にアクセスし、各部品に関するデータに基づいて、図4に示すように、Sを、ピン番号
1の半田ボール206(1)と、半田ボール206(1)に接続された第1配線207(
1)、ビア208(1)に分割する。
さらに、分割部21は、部品の特性が部品の途中で変化する場合に、その部品を特性ご
とに部分に分割する。上記の例を用いて具体的に説明する。図4に示すように、第1配線
207(1)は、配線の途中で配線幅が変化したり、配線の途中で配線が曲がったりして
いる。分割部21は、この第1の配線207(1)の特性に応じて、第1配線を第1部分
207(1−1)、第2部分207(1−2)…第13部分(2−13)と分割する。
ライブラリ22には、部品を部分に分割する判断基準を示すデータを保持する。例えば
、部品が配線であるとき、配線幅が変わると配線を分割する。配線が曲がる(例えば20
7(1−6))と配線を分割する。
この分割方法は上記に記載の方法以外に種々あるが、単位長さ当たりの抵抗値が変わる
ときに分割する。単位長さあたりの抵抗値が変化しない限り、分割せずに1つの部分とし
て取り扱う。配線幅が異なると単位長さ当たりの抵抗値は変わるため、分割する。同様に
、配線が途中で曲がる場合にも、単位長さあたりの抵抗値が変わるため、分割する。
制御部20は、CADデータのイメージデータと、分割された部品または部分ごとに、
特性データを記憶部30に出力する。なお、この場合に限定されることなく、例えば、分
割された部品または部分ごとに、CADデータのイメージデータと特性データを記憶部3
0に出力してもよい。
演算部24は、不良検出検査のとき、不良検出検査を実施している半田ボールに対応す
る部品または部分を認識し、部品ごとまたは部分ごとのモデルデータ(後述)をRAM部
21に読み出し、時間領域反射測定部(後述)40から入力されたデータをモデルデータ
に適用して、部品または部分にある不良箇所を特定する機能を有する。詳細な説明は後述
する。
1−3. 記憶部30について
記憶部30は、被検査装置200を構成する部品ごとに、または、この部品を複数に分
割した部分ごとに、CADデータの特性データを保持する。記憶部30は、CADデータ
のイメージデータを全体として保持してもよく、部品ごとにまたは部分ごとにCADデー
タのイメージデータを保持してもよい。
これらのデータは、部品または部分にある不良箇所を非破壊に特定するために用いるデ
ータであり、部品または部分にある不良箇所を利用者に明示するために用いるデータであ
ってもよい。
記憶部30は、入出力部10からCADデータが入力されるたびに、イメージデータと
部品ごとまたは部分ごとの特性データとを保持する。例えば図2で示すBGA型半導体装
置の場合には、図5に示すように、記憶部30は5つのイメージデータI1〜I5と、イ
メージデータI1〜I5に対応する部品ごとまたは部分ごとの特性データD1〜D5を保
持する。ここで、図5は、被検査装置200がBGA型半導体装置の場合のイメージデー
タを示す模式図である。
イメージデータI1は、ガラエポ基板201の第1面に関するイメージデータである。
このイメージデータI1は、ガラエポ基板201の第1面に形成された第1電極、第1配
線、ビアそれぞれのイメージデータである。特性データD1は、第1電極、第1配線、ビ
アそれぞれの特性データ(配置位置を示すデータ、長さを示すデータ、幅を示すデータ、
基準線に対する傾きを示すデータ、形状を示すデータ、材料データ)である。
イメージデータI2は、ガラエポ基板201の第2面に関するイメージデータである。
このイメージデータI2は、ガラエポ基板201の第2面に形成された第2電極、第2配
線、ビアそれぞれのイメージデータである。特性データD2は、第2電極、第2配線、ビ
アそれぞれの特性データ(配置位置を示すデータ、長さを示すデータ、幅を示すデータ、
基準線に対する傾きを示すデータ、形状を示すデータ、材料データ)である。
イメージデータI3〜I5は、半導体チップ203a〜203cそれぞれに関するイメ
ージデータである。すなわち、半導体チップ203a〜203cそれぞれ第3電極に接続
される配線や半導体チップ203a〜203c内の電子部品等のイメージデータである。
特性データD3〜D5は、配線や電子部品等の特性データ(配置位置を示すデータ、長さ
を示すデータ、幅を示すデータ、基準線に対する傾きを示すデータ、形状を示すデータ、
材料データ)である。
なお、本実施形態では、記憶部30はイメージデータI1〜I5とイメージデータI1
〜I5に対応する部品ごとまたは部分ごとの特性データD1〜D5を保持するが、例えば
特性データD1〜D5によって、イメージデータI1〜I5を再現できる場合には、特性
データD1〜D5のみを記憶部30に保持してもよい。本実施形態では、特性データとし
て、部品は配線であるとき、部品または部分の配置位置を示すデータ、長さを示すデータ
、幅を示すデータ、基準線に対する傾きを示すデータ、形状を示すデータを示したが、こ
れに限られず、配線または配線の部分を特定するデータであればいかなるデータであって
もよい。半田ボール、ビアの特性データとして、例えば円形形状を示すデータ、径の大き
さを示すデータ(第1の径の大きさを示すデータ、第2の径の大きさを示すデータ)、材
料を示すデータがある。半田ボールをはじめとする部品、部品の部分を特定するデータで
あればいかなるデータであってもよい。
これらの特性データは、例えば図6に示すテーブルで記憶部30に保持される。図6は
、本実施形態の記憶部30に保持された、特性データに関するテーブルを示す模式図であ
る。
図6に示すように、部品ごとにまたは部分ごとに、幅(または第1の径)、長さ(また
は第2の径)、重心座標、基準線に対する傾き、材料、形状を示す特定データが対応付け
られている。半田ボール206(1)、第1配線207(1−1)〜207(1−13)
、ビア208(1)の幅(または第1の径)は、それぞれa1−1,a2−1〜a2−1
3,a3−1であり、長さ(または第2の径)は、それぞれb1−1,b2−1〜b2−
13,b3−1であり、形状は、それぞれc1−1,c2−1〜c2−13,c3−1で
ある。半田ボール206(1)、第1配線207(1−1)〜207(1−13)、ビア
208(1)の材料は、いずれもX(例えば銅Cu)である。
記憶部30は、上記のCADデータのイメージデータ、部品ごとまたは部分ごとの特性
データを保持するだけでなく、モデルデータも保持する。ここで、モデルデータは、部品
ごとにまたは部分ごとに周波数パルスの伝導特性をモデル化したデータ(例えば関数デー
タ)である。このモデルデータは、後述する時間領域反射測定部40から入力されたデー
タと、イメージデータ、特性データに基づいて、部品または部分にある不良箇所を特定す
るために用いられる。
モデルデータは、時間領域反射測定部40で不良検出検査を行う前に事前に記憶部30
に保持される。モデルデータの算出方法については、後述する。
記憶部30は、部品または部分ごとの特性データに対応したモデルデータを保持する。
以下、具体的に図7に示すテーブルを用いて説明する。ここで、図7は、本実施形態の
記憶部30に保持された、特性データとモデルデータとの関係を示すテーブルの模式図で
ある。
図7に示すように、例えば特性データが、材料X、幅a2−1、形状c2−1のときモ
デルデータL2−1は、式(1)を満たす。
L2−1=f2−1(t) …式(1)
ここで、モデルデータL2−1は、材料X、幅a2−1、形状c2−1の配線(または
配線の部分)の端から周波数パルスを入力したのち時間tを経過したとき、この周波数パ
ルスが配線(または配線の部分)の端から伝導する予測伝導距離を示す。
図7では、3種のモデルデータのみ開示されているが、被検査装置200に用いられて
いる全ての部品、部分に対応するモデルデータが保持されている。ただし、材料X、幅a
2−1、形状c2−1(直線)の配線について、長さが異なる複数の配線があったとして
も、周波数パルスの伝導特性が同じ場合には、モデルデータは共通のものを使用する。こ
れにより、保持すべきモデルデータが増大することを防止することができる。
本実施形態では、記憶部30は被検査装置200に用いられている全ての部品、部分に
対応するモデルデータを保持するが、検査対象があらかじめ定められている場合には、検
査対象の部品、部分に対応するモデルデータのみを記憶部30が保持してもよい。
関数f2−1(t)は時間tに正の相関をもつ関数であり、例えばf2−1(t)=A
2−1*t+B2−1のような一次関数である。ここでA2−1(>0)、B2−1は、
材料X、幅a2−1、形状c2−1に基づいて定められる定数である。関数f2−1(t
)は1次関数でなくてもよく、例えば時間tの平方根の関数でも、2次関数等であっても
よい。
モデルデータf1−1(t)、f2−1(t)…は、特性データそれぞれに対応付けら
れて記憶部30に保持される。なお、本実施形態では、記憶部30は特性データそれぞれ
に対応付けてモデルデータを保持するが、部品ごとまたは部分ごとにモデルデータが対応
付けられて記憶部30に保持されてもよい。
1−4.時間領域反射測定部40について
次に、本実施形態の時間領域反射測定部40について、図1を用いて説明する。図1に
示すように、時間領域反射測定部40は、制御部20と被検査装置200に接続される。
時間領域反射測定部40は、図示せぬプローブ針を有し、このプローブ針を検査対象の半
田ボールに接触されることで不良検出検査を実行する。
時間領域反射測定部40として、例えば時間領域反射測定(TDR:Time Domain Refl
ectmetry)装置を用いる。
不良検出検査を実行する信号を制御部20から受けて、時間領域反射測定部40は、被
検査装置200に周波数パルスを入力する。被検査装置200の検査対象の半田ボールに
接続される配線等に不良(配線の断線やスクラッチがある等)がある場合には、不良箇所
で周波数パルスが反射する。この反射パルス(反射信号)を被検査装置200から時間領
域反射測定部40は受け取る。時間領域反射測定部40は、周波数パルスを入力したのち
反射パルスを受け取るまでの時間Tを計測する。
時間領域反射測定部40は、時間Tのデータを制御部20に出力する。
[第1実施形態の不良検出装置の検査動作]
次に、本実施形態の不良検出装置の検査動作について、図8のフローチャート図を用い
て説明する。ここで、図8は、本実施形態の不良検出装置の検査動作を示すフローチャー
ト図である。
本実施形態の不良検出装置の検査動作は、被検査装置200の検査対象を構成する部品
ごとに、または、この部品を複数に分割した部分ごとに、CADデータの特性データを記
憶部30が保持し、部品ごとまたは部分ごとのモデルデータを記憶部30が保持したのち
に、実行される。
具体的な不良検出装置の検査方法を説明する前に、モデルデータの算出方法の一例を説
明する。モデルデータは、部品ごとにまたは部分ごとに伝導特定を測定して定められる。
具体的には、例えばある配線の伝導特性を以下のように測定する。
同じ特性の配線を2本準備し、1本目の配線には、配線の端から距離LL1離れた箇所
に不良を生成する。2本目の配線には、配線の端から距離LL2(>LL1)離れた箇所
に不良を生成する。1本目の配線の端に時間領域反射測定部40を接続し、周波数パルス
を配線の端に入力する。時間領域反射測定部40は周波数パルスを入力したのち反射パル
スを受け取るまでの時間TT1を計測する。同様に、2本目の配線の端に時間領域反射測
定部40を接続し、周波数パルスを配線の端に入力する。時間領域反射測定部40は周波
数パルスを入力したのち反射パルスを受け取るまでの時間TT2を計測する。
時間TT1、TT2、距離LL1、LL2に基づいて、モデルデータを定める。サンプ
ル数を増やすことで精度の高いモデルデータを定めることができる。
このように定められた部品ごとまたは部分ごとのモデルデータは記憶部30に保持され
る。
次に、本実施形態の不良検出装置の検査動作について、図8を用いて説明する。なお、
既に記憶部30には、被検査装置200の構成する部品ごとに、または、この部品を複数
に分割した部分ごとのCADデータの特性データ、CADデータのイメージデータ、被検
査装置200に用いられている全ての部品、部分に対応するモデルデータが保持されてい
るものとする。
まず、ステップS1で、検査対象の半田ボールのピン番号を受け取ると、入出力部10
は、ピン番号を制御部20に出力する。なお、ステップS1では、ピン番号だけではなく
、例えばソルダーレジストの材料、配線の材料、半田ボールの材料及び大きさ、配線の高
さ(配線が延びる平面に対して垂直な方向の高さ)を受け取ると、入出力部10は、これ
らを制御部20に出力する。これらのデータにも基づいて、後述するステップS3でモデ
ルデータを抽出し並べてもよい。
ステップS2で、制御部20の演算部24は、選択されたピン番号の半田ボールと電気
的に接続された範囲を検査対象としてCADデータから検査対象の範囲を抽出する。例え
ば、被検査装置200がBGA型半導体装置である場合、演算部24は、イメージデータ
I1から検査対象の半田ボールに接続された第1電極、第1配線、ビアを特定し検査対象
の範囲に含める。
演算部24は、イメージデータI2から、イメージデータI1で検査対象の範囲に含ま
れたビアに接続された第2配線、第2電極を特定し、これらを検査対象の範囲に含める。
同様に、イメージデータI3〜I5から、半導体チップ203a〜203のうち、ボンデ
ィングワイヤ205を介してイメージデータI2の検査対象の範囲に接続された半導体チ
ップ203a〜203cの電子部品等を特定し、これらを検査対象の範囲に含める。
ステップS3で、演算部24は、検査対象の範囲に含まれた部品、部分に対応するモデ
ルデータを周波数パルスが伝導する順に並ぶようにRAM部21に読み出す。具体的には
、演算部24は、検査対象の範囲に含まれる部品、部分に該当する特性データを記憶部3
0の図6のテーブルからRAM部21に読み出し、周波数パルスが伝導する順に検査対象
に含まれた部品、部分並べる。そして、演算部24は、記憶部30の図7のテーブルにア
クセスして、各部品、部分の特性データに対応するモデルデータをRAM部21に読み出
す。そして、演算部24は、周波数パルスが伝導する順にモデルデータをRAM部21に
並べる。
そして、ステップS4で、制御部20は、不良検出検査を実行する信号を時間領域反射
測定部40に出力する。これにより、不良検出検査が実行される。時間領域反射測定部4
0は被検査装置200の検査対象の半田ボールにプローブ針を接触させる。時間領域反射
測定部40は周波数パルスを入力し、周波数パルスを入力したのち反射パルスを受け取る
までの時間T1を計測する。時間領域反射測定部40は時間T1のデータを制御部20に
出力する。
ステップS5で、制御部20は、ステップS3で得た周波数パルスが伝導する順のモデル
データと、ステップS4で得た時間T1に基づいて、不良箇所を特定する。
具体的な方法を、図9のフローチャート図を用いて説明する。検査対象の半田ボールが
ピン番号1であり、不良箇所が第1配線207(1−3)にあるものとして説明する。ス
テップS3で得た周波数パルスが伝導する順のモデルデータ、長さの特性データが下記の
とおりになっていたと仮定する。
半田ボール206(1):L1−1=f1−1(t)、b1−1
第1配線207(1−1):L2−1=f2−1(t)、b2−1
第1配線207(1−2):L2−2=f2−2(t)、b2−2
第1配線207(1−3):L2−3=f2−3(t)、b2−3

第1配線207(1−12):L2−12=f2−12(t)、b2−12
第1配線207(1−13):L2−12=f2−12(t)、b2−13

このとき、以下のステップで、制御部20は不良箇所を特定する。図9に示すように、
ステップS5−1で、演算部24は、順に並んだモデルデータのうち、先頭のモデルデー
タに時間T1を代入する。
ステップS5−2で、演算部24は、i=1、j=1と設定する。
ステップS5−3で、演算部24は、時間T1を代入したモデルデータにより、距離L
i−j(T1)を算出する。
ステップS5−4で、演算部24は、距離Li−j(T1)と長さの特性データbi−
jを比較する。
距離Li−j(T1)が長さの特性データbi−jより大きいとき(ステップS5−4
、Yes)、jをインクリメントする。ただし、jが最大値であるとき、iをインクリメ
ントする(ステップS5−5)。iをインクリメントするとき、jは初期のj=1に設定
する。なお、iとjは、分割部23によって、イメージデータを分割したときに設定され
る。このiとjについては、不良検出装置100の内部に保持される。また、演算部24
は、下記の式(2)を満たす時間T(i)(j)を算出する(ステップS5−5)。
Li−j(T(i)(j))=bi−j …式(2)
演算部24は、時間T1−ΣT(i)(j)(すなわち、全てのjに対するT(1)(
j)の総和と、全てのjに対するT(2)(j)の総和と、・・全てのjに対するT(i
−1)(j)の総和と、T(i)(1)からT(i)(j−1)までの総和とを全て合計
した時間)を算出する。なお、T11=0とする。演算部24は、時間T1の代わりに時
間T1−ΣTijをセットして(ステップS5−5)、ステップS5−3に戻る。
距離Li−j(T1)が長さの特性データbi−jより小さいとき(ステップS5−4
、No)、演算部24は、距離Li−j(T1)を不良箇所として検出し(ステップS5
−6)、ステップS6に進む。
ステップS5−3以降の動作を上記の例を用いて説明すると、演算部24は、距離L1
−1(T1)を算出し、距離L1−1(T1)と長さの特性データb1−1を比較する(
ステップS5−4)。距離L1−1(T1)の方が大きいため、演算部24は、iをイン
クリメントしてi=2とし、j=1とし、T(1)(1)を算出する(ステップS5−5
)。そして、ステップS5−3に戻り、演算部24は、時間T1−T(1)(1)を代入
したモデルデータによって、距離L2−1(T1−T(1)(1))を算出する(ステッ
プS5−3)。演算部24は、L2−1(T1−T(1)(1))とb2−1を比較する
(ステップS5−4)。距離L2−1(T1−T(1)(1))の方が大きいため、演算
部24は、jをインクリメントしてi=2とし、j=2とし、T(1)(1)+T(2)
(1)を算出する(ステップS5−5)。そして、ステップS5−3に戻り、演算部24
は、時間T1−T(1)(1)−T(2)(1)を代入したモデルデータによって、距離
L2−1(T1−T(1)(1)−T(2)(1))を算出する(ステップS5−3)。
演算部24は、距離L2−1(T1−T(1)(1)−T(2)(1))とb2−2を
比較する(ステップS5−4)。距離L2−1(T1−T(1)(1)−T(2)(1)
)の方が小さいため、演算部24は、距離L2−1(T1−T(1)(1)−T(2)(
1))を不良箇所として検出し(ステップS5−6)、終了する。
ステップS6で、制御部20は、記憶部20のうち、CADデータのイメージデータを
RAM部21に読み出し、ステップS5で検出された不良箇所の位置をイメージデータに
マーキングする。制御部20は、不良箇所がマーキングされたイメージデータを入出力部
10に出力する。
ステップS7は、入出力部10は、不良箇所がマーキングされたイメージデータを表示
する。
[第1実施形態の効果]
以上より、本実施形態の不良検出装置は、より高精度に被検査装置の不良箇所を検出で
きる。以下、具体的に説明する。時間領域反射測定(TDR:Time Domain Reflectmetry
)装置で被検査装置の不良箇所を特定する比較例を例として、本実施形態の効果を説明す
る。
比較例の装置で、被検査装置の不良箇所を特定する場合には、周波数パルスを被検査装
置に入力し、周波数パルスを入力したのち反射パルスを受け取るまでの時間を計測しても
、この時間によって不良箇所がどのあたりにあるのか判断することはできない。被検査装
置がBGA型の半導体装置であるとき、ガラエポ基板の配線に不良があるのか、半導体チ
ップ内部の配線に不良があるのかすら判断することは困難である。
しかし、本実施形態では、制御部20は、CADデータに基づいて、部品ごとまたは部
分ごとに分割し、分割された部品ごとまたは部分ごとにモデルデータを読み出し、所望の
演算を行うことで不良箇所を特定する。その結果、分割されたどの部品または部分に不良
箇所が存在するか検出できるだけなく、部品または部分のうち、所定の距離離れた部分に
不良箇所があることを検出することができる。以上より、本実施形態の不良検出装置は、
より高精度に被検査装置の不良箇所を検出できる。
(変形例1)
本実施形態の変形例1の不良検出装置は、第1実施形態の不良検出装置の構成に対して
、記憶部30にモデルデータと、第1実施形態に示す図7のテーブルのみ保持されており
、記憶部30にCADデータのイメージデータや特性データは保持されていない点で相違
し、その他の構成については同様であり、詳細な説明は省略する。
次に、本変形例1の不良検出装置の検査動作について、図10を用いて説明する。なお
、既に記憶部30には、被検査装置200に用いられている全ての部品、部分に対応する
モデルデータが保持されているものとする。
まず、ステップS1で、検査対象の半田ボールのピン番号、CADデータ(イメージデ
ータと特性データ)を受け取ると、入出力部10は、ピン番号、CADデータを制御部2
0に出力する。なお、ステップS1では、ピン番号、CADデータだけではなく、例えば
ソルダーレジストの材料、配線の材料、半田ボールの材料及び大きさ、配線の高さ(配線
が延びる平面に対して垂直な方向の高さ)を受け取ると、入出力部10は、これらを制御
部20に出力する。これらのデータにも基づいて、後述するステップS4でモデルデータ
を抽出し並べてもよい。
ステップS2で、制御部20の演算部24は、CADデータをRAM部21に保持し、
選択されたピン番号の半田ボールと電気的に接続された範囲を検査対象としてCADデー
タから検査対象の範囲を抽出する。検査対象の範囲の抽出する方法は、第1実施形態のス
テップS2と同様である。
ステップS3で、RAM部21内で、分割部23は、ライブラリ22に保持されたデー
タに基づき、検査対象の範囲を部品、部分ごとに分割する。分割部23は、検査対象の範
囲のみ、部品または部分に分割し、検査対象外の範囲については分割しない。
ステップS4で、演算部24は、記憶部30のうち図7のテーブルにアクセスして、検
査対象の範囲に含まれた部品、部分に対応するモデルデータを周波数パルスが伝導する順
に並べる。
ステップS5で、制御部20は、不良検出検査を実行する信号を時間領域反射測定部4
0に出力する。これにより、不良検出検査が実行される。時間領域反射測定部40は被検
査装置200の検査対象の半田ボールにプローブ針を接触させる。時間領域反射測定部4
0は周波数パルスを入力し、周波数パルスを入力したのち反射パルスを受け取るまでの時
間T2を計測する。時間領域反射測定部40は時間T2のデータを制御部20に出力する
ステップS6で、制御部20は、ステップS3で得た周波数パルスが伝導する順のモデ
ルデータと、ステップS5で得た時間T2に基づいて、不良箇所を特定する。
ステップS7で、制御部20は、RAM部21にあるCADデータのイメージデータに
不良箇所をマーキングする。制御部20は、不良箇所がマーキングされたイメージデータ
を入出力部10に出力する。
ステップS8は、入出力部10は、不良箇所がマーキングされたイメージデータを表示
する。
[変形例1の効果]
以上より、変形例1の不良検出装置は、第1実施形態と同様に、より高精度に被検査装
置の不良箇所を検出できる。
また、変形例1の不良検出装置は、第1実施形態に対して、記憶部30のサイズを小さ
くすることができる。さらに、変形例1の不良検出装置では、検査動作のステップS3で
、分割部23は、検査対象の範囲のみ、部品または部分に分割し、検査対象外の範囲につ
いては分割しない。したがって、被検査装置の全ての部品または部分を分割せずとも、不
良検出検査を行うことができる。その結果、本変形例1の検査動作は、第1実施形態の検
査動作と比べて短時間で検査することができる。
(変形例2)
本実施形態の変形例2の不良検出装置は、第1実施形態の不良検出装置の構成と同様で
ある。本変形例2は、第1実施形態の検査動作のステップS2及びステップS3を、ステ
ップS4と並行処理する点で、第1実施形態の検査動作とは異なり、その他の検査動作は
同様であり、詳細な説明は省略する。ステップS3及びステップS4がともに完了したこ
とを検知した後に、制御部20はステップS5に進む。
[変形例2の効果]
以上より、変形例2の不良検出装置は、第1実施形態と同様に、より高精度に被検査装
置の不良箇所を検出できる。
また、変形例2の不良検出装置は、第1実施形態の検査動作のステップS2及びステッ
プS3を、ステップS4と並行処理する。その結果、本変形例2の検査動作は、第1実施
形態の検査動作と比べて短時間で検査することができる。
なお、変形例1に変形例2を適用することもでき、この場合には、変形例1よりもさら
に短時間で検査することができる。
(変形例3)
[変形例3の不良検出装置の構成]
本実施形態の変形例3の不良検出装置は、第1実施形態の不良検出装置に対して、記憶
部30に、各部品または部分ごとに、部品または部分の一端から他端まで周波数パルスが
伝導する時間を保持させる点で相違し、その他の構成は同一であり詳細な説明は省略する
部品または部分の一端から他端まで周波数パルスが伝導する時間について、具体的に図
11を用いて説明する。ここで、図11は、変形例3の不良検出装置の記憶部30に保持
された、モデルデータに関するテーブルを示す図である。
図11に示すように、例えば特性データが、材料X、幅a2−1、形状c2−1のとき
モデルデータL2−1は、式(1)を満たす。
L2−1=f2−1(t) …式(1)
ここで、モデルデータL2−1は、材料X、形状c2−1の配線(または配線の部分)
の端から周波数パルスを入力したのち時間tを経過したとき、この周波数パルスが配線(
または配線の部分)の端から伝導する予測伝導距離を示す。
関数f2−1(t)は時間tに正の相関をもつ関数である。モデルデータf1−1(t
)、f2−1(t)…は、特性データそれぞれに対応付けられて記憶部30に保持される
。なお、本実施形態では、記憶部30は特性データそれぞれに対応付けてモデルデータを
保持するが、部品ごとまたは部分ごとにモデルデータが対応付けられて記憶部30に保持
されてもよい。
本実施形態では、例えばモデルデータL2−1に対応して、部品または部分の一端から
他端まで周波数パルスが伝導する時間tt2−1も記憶部30に保持される。
[変形例3の不良検出装置の検査動作]
次に、変形例3の不良検出装置の検査動作について、図12のフローチャート図を用い
て説明する。なお、既に記憶部30には、被検査装置200の構成する部品ごとに、また
は、この部品を複数に分割した部分ごとのCADデータの特性データ、CADデータのイ
メージデータ、被検査装置200に用いられている全ての部品、部分に対応するモデルデ
ータが保持されているものとする。
まず、ステップS1で、検査対象の半田ボールのピン番号を受け取ると、入出力部10
は、ピン番号を制御部20に出力する。なお、ステップS1では、ピン番号だけではなく
、例えばソルダーレジストの材料、配線の材料、半田ボールの材料及び大きさ、配線の高
さ(配線が延びる平面に対して垂直な方向の高さ)を受け取ると、入出力部10は、これ
らを制御部20に出力する。
ステップS2で、制御部20の演算部24は、選択されたピン番号の半田ボールと電気
的に接続された範囲を検査対象としてCADデータから検査対象の範囲を抽出する。
ステップS3で、演算部24は、検査対象の範囲に含まれた部品、部分に対応するモデ
ルデータを周波数パルスが伝導する順に並ぶようにRAM部21に読み出す。このとき、
モデルデータに対応する、部品または部分の一端から他端まで周波数パルスが伝導する時
間ttをもRAM部21に読み出す。時間ttは、周波数パルスが伝導する順に並べる。
そして、ステップS4で、制御部20は、不良検出検査を実行する信号を時間領域反射
測定部40に出力する。これにより、不良検出検査が実行される。時間領域反射測定部4
0は被検査装置200の検査対象の半田ボールにプローブ針を接触させる。時間領域反射
測定部40は周波数パルスを入力し、周波数パルスを入力したのち反射パルスを受け取る
までの時間T3を計測する。時間領域反射測定部40は時間T3のデータを制御部20に
出力する。
ステップS5で、制御部20は、ステップS3で得た周波数パルスが伝導する順のモデ
ルデータと、時間ttと、ステップS4で得た時間T3に基づいて、不良箇所を特定する
このとき、制御部20は先頭のモデルデータに対応する部品または部分の一端から他端
まで周波数パルスが伝導する時間tt1−1と時間T3を比較する。時間T3が時間tt
1−1よりも大きいときは、制御部20は、RAM部21に次のモデルデータに対応する
時間tt2−1を読み出し、時間T3と時間tt1−1+tt2−1を比較する。
時間T3が時間tt1−1+tt2−1よりも大きいときは、制御部20は、RAM部
21にさらに次のモデルデータに対応する時間tt2−2を読み出す。例えば時間T3が
時間tt1−1+tt2−1+…+tt(2−i)まで足したときに、初めて時間T3が
時間tt1−1+tt2−1+…+tt(2−i)よりも小さくなったとき、制御部20
は、時間tt(2−i)に対応するモデルデータLに時間T3−tt1−1−tt2−1
−…−tt(2―(i−1))を代入して、不良箇所を特定する。
ステップS6で、制御部20は、記憶部20のうち、CADデータのイメージデータを
RAM部21に読み出し、ステップS5で検出された不良箇所の位置をイメージデータに
マーキングする。制御部20は、不良箇所がマーキングされたイメージデータを入出力部
10に出力する。
ステップS7は、入出力部10は、不良箇所がマーキングされたイメージデータを表示
する。
[変形例3の効果]
以上より、変形例3の不良検出装置は、第1実施形態と同様に、より高精度に被検査装
置の不良箇所を検出できる。
また、変形例3の不良検出装置は、第1実施形態の検査動作と比較して、ステップS5
の演算処理が大幅に削減される。その結果、本変形例3の検査動作は、第1実施形態の検
査動作と比べて短時間で検査することができる。
なお、変形例3に変形例2を適用することもでき、この場合には、変形例3よりもさら
に短時間で検査することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態の不良検出装置について、図13のテーブルを用いて説明する。ここ
で、図13は、第2実施形態に係る不良検出装置の記憶部30のうち、モデルデータを示
すテーブルである。
第2実施形態の不良検出装置は、第1実施形態の不良検出装置の構成に対して、記憶部
30にモデルデータが相違し、その他の構成については同様であり、詳細な説明は省略す
る。
[第2実施形態の不良検出装置の構成]
2−1.記憶部30について
本実施形態の不良検出装置の記憶部30について図13を用いて説明する。本実施形態
の記憶部30は、モデルデータも保持する。ここで、モデルデータは、部品ごとにまたは
部分ごとに周波数パルスの伝導特性をモデル化したデータ(例えば関数データ)である。
このモデルデータは、後述する時間領域反射測定部40から入力されたデータと、イメー
ジデータ、特性データに基づいて、部品または部分にある不良箇所を特定するために用い
られる。
図13に示すこのモデルデータは、時間tの関数であるだけでなく、幅の関数でもある
。図13に示すように、材料、形状ごとにモデルデータが対応付けされている。例えば特
性データが、材料X、形状c2−1のときモデルデータL2−1は、式(1)を満たす。
L2−1=f2−1(t、幅) …式(1)
ここで、モデルデータL2−1は、材料X、形状c2−1の配線(または配線の部分)
の端から周波数パルスを入力したのち時間tを経過したとき、この周波数パルスが配線(
または配線の部分)の端から伝導する予測伝導距離を示す。
関数f2−1(t)は時間tに正の相関をもつ関数であり、配線幅に負の相関をもつ関
数である。
モデルデータf1−1(t)、f2−1(t)…は、特性データそれぞれに対応付けら
れて記憶部30に保持される。なお、本実施形態では、記憶部30は特性データそれぞれ
に対応付けてモデルデータを保持するが、部品ごとまたは部分ごとにモデルデータが対応
付けられて記憶部30に保持されてもよい。
本実施形態のモデルデータの変数は、時間と、幅の特性データである。これには限定さ
れず、モデルデータに変数として入れることが可能な特性データがあるとき、モデルデー
タはこれらの特性データの関数としてもよい。
[第2実施形態の不良検出装置の検査動作]
次に、本実施形態の不良検出装置の検査動作について、図14のフローチャート図を用
いて説明する。なお、既に記憶部30には、被検査装置200の構成する部品ごとに、ま
たは、この部品を複数に分割した部分ごとのCADデータの特性データ、CADデータの
イメージデータ、被検査装置200に用いられている全ての部品、部分に対応するモデル
データが保持されているものとする。
まず、ステップS1で、検査対象の半田ボールのピン番号を受け取ると、入出力部10
は、ピン番号を制御部20に出力する。なお、ステップS1では、ピン番号だけではなく
、例えばソルダーレジストの材料、配線の材料、半田ボールの材料及び大きさ、配線の高
さ(配線が延びる平面に対して垂直な方向の高さ)を受け取ると、入出力部10は、これ
らを制御部20に出力する。
ステップS2で、制御部20の演算部24は、選択されたピン番号の半田ボールと電気
的に接続された範囲を検査対象としてCADデータから検査対象の範囲を抽出する。
ステップS3で、演算部24は、検査対象の範囲に含まれた部品、部分に対応するモデ
ルデータを周波数パルスが伝導する順に並ぶようにRAM部21に読み出す。このとき、
モデルデータの変数になっていない特性データと、モデルデータの対応付けから、モデル
データを選択し、RAM部21に読み出す。
そして、ステップS4で、制御部20は、不良検出検査を実行する信号を時間領域反射
測定部40に出力する。これにより、不良検出検査が実行される。時間領域反射測定部4
0は被検査装置200の検査対象の半田ボールにプローブ針を接触させる。時間領域反射
測定部40は周波数パルスを入力し、周波数パルスを入力したのち反射パルスを受け取る
までの時間T4を計測する。時間領域反射測定部40は時間T4のデータを制御部20に
出力する。
ステップS5で、制御部20は、ステップS3で得た周波数パルスが伝導する順のモデ
ルデータと、ステップS4で得た時間T1、配線幅のデータに基づいて、不良箇所を特定
する。
このとき、モデルデータの変数である配線幅のデータもCADデータの特性データから
RAM部21に読み出し、順次モデルデータに代入する。部品ごとにまたは部分ごとに配
線幅が変わるが、材料や形状などの他の特性データが変わらない場合には、同じモデルデ
ータを用いて不良箇所を算出する。
ステップS6で、制御部20は、記憶部20のうち、CADデータのイメージデータを
RAM部21に読み出し、ステップS5で検出された不良箇所の位置をイメージデータに
マーキングする。制御部20は、不良箇所がマーキングされたイメージデータを入出力部
10に出力する。
ステップS7は、入出力部10は、不良箇所がマーキングされたイメージデータを表示
する。
[第2実施形態の効果]
以上より、第2実施形態の不良検出装置は、第1実施形態と同様に、より高精度に被検
査装置の不良箇所を検出できる。
また、第2実施形態の不良検出装置では、制御部20は、ステップS3で得た周波数パ
ルスが伝導する順のモデルデータと、ステップS4で得た時間T1、配線幅のデータに基
づいて、不良箇所を特定する。その結果、制御部20は、部品ごとにまたは部分ごとに配
線幅が変わるが、材料や形状などの他の特性データが変わらない場合には、同じモデルデ
ータを用いて不良箇所を算出する。したがって、本実施形態は、第1実施形態と比べて、
記憶部30のサイズを小さくすることができる。
なお、本願発明は上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸
脱しない範囲で種々に変形することが可能である。更に、上記実施形態には種々の段階の
発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の
発明が抽出されうる。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が
削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の
欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明とし
て抽出されうる。
10…入出力部
20…制御部
30…記憶部
40…時間領域反射測定部
100…不良検出装置
200…被検査装置

Claims (5)

  1. 被検査装置に信号を入力したのち、前記被検査装置の不良箇所で反射された反射信号を受けるまでの第1時間を測定する測定部と、
    複数の部品または複数の部分それぞれに応じた伝導特性を示す複数のモデルデータを有する記憶部と、
    前記被検査装置のCADデータに基づいて前記被検査装置内で選択された検査対象の範囲を抽出し、前記CADデータにおける各領域の伝導特性に基づいて、前記検査対象の範囲を第1の部分と、前記第1の部分よりも測定部から離れた第2の部分とに分割し、前記第1の部分について前記第1時間から演算して得られた第1の予測伝導距離が前記第1の部分の長さよりも長い場合は、前記第1時間から前記第1の部分に前記信号を入力したのち反射して受け取るのにかかる時間に相当する時間を引いて得られた第2時間を前記第2の部分に対応する前記モデルデータに代入して前記第2の部分における第2の予測伝導距離を演算して前記不良箇所を特定する制御部と、
    前記CADデータに前記不良個所の位置を表示する表示部と、
    を備え、
    複数のモデルデータのうちの1のモデルデータは、前記被検査装置の第1の位置から第1の箇所まで離れた第1の距離、前記第1の位置から前記第1の距離よりも長い第2の距離、測定により得られ、かつ、前記第1の位置から前記第1の距離離れた第1の箇所の間で前記信号を入力したのち反射して受け取るのにかかる第1の反射時間及び、測定により得られ、かつ、前記第1の位置から前記第2の距離離れた第2の箇所の間で前記前記信号を入力したのち反射して受け取るのにかかる第2の反射時間に基づいて定められることを特徴とする不良検出装置。
  2. 前記制御部は、配線の単位当たりの抵抗値が異なる領域ごとに分割する請求項1に記載の不良検出装置。
  3. 前記第1の部分の前記CADデータにおける特性データは、前記第2の部分の前記CADデータにおける前記特性データと配線の幅、材料又は形状が異なる請求項1又は2に記載の不良検出装置。
  4. 前記第1の部分の前記CADデータにおける前記特性データは、第2の部分の前記CADでデータにおける前記特性データと半田ボール又はビアの円形形状、前記半田ボール又は前記ビアの径の大きさ、又は前記半田ボール又は前記ビアの材料が異なる請求項に記載の不良検出装置。
  5. 前記制御部は、前記検査対象の範囲内で前記信号が伝導する順に並べたモデルデータを読み出し、前記モデルデータに前記第1時間を代入して前記予測伝導距離を演算する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の不良検査装置。
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