JP5087817B2 - エポキシ樹脂系発泡体の製造方法及びエポキシ樹脂発泡体 - Google Patents
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Description
しかしながら、これらの方法では特殊な泡立て装置を要する上に、泡立てられた気泡がエポキシ樹脂の硬化過程で崩壊し易く、緻密且つ均一な気泡構造を有する発泡体を得ることは困難である。又、これらの方法においては、泡立てた気泡をエポキシ樹脂中で保持させるために高価な整泡剤等の添加剤を多量に添加する必要がありコスト高となる。
この微小中空粒子の応用法も、上記機械発泡法の場合と同様に、高価な微小中空粒子を多量に添加するためにコスト的に不利となり、得られる発泡体の機械的強度等の諸物性も低いという欠点がある。又エポキシ樹脂中に該中空粒子を混合、分散させる際その剪断により粒子が破損し易い等の問題がある。
(9)上記(7)に記載のエポキシ樹脂発泡体よりなる断熱材。
(10)上記(7)に記載のエポキシ樹脂発泡体よりなる補修材。
本発明は、エポキシ樹脂組成物(A)と硬化剤(B)の反応により低分子量化合物を生成させ、反応熱により該低分子化合物を気化させ発泡させる事を特徴とするエポキシ樹脂発泡体の製造方法である。
ただし、上記「変性エポキシ樹脂組成物(A−4)」は、分子内の水酸基の少なくとも1部がアセト酢酸エステル化された変性エポキシ樹脂(A−1)、又は、分子内の水酸基の少なくとも1部がアセト酢酸エステル化された脂肪族ポリオールのグリシジルエーテル化合物(A−2)、及び分子内の水酸基の少なくとも1部がアセト酢酸エステル化された脂肪族ポリオール(A−3)から選ばれるいずれか一方又は両方を前記変性エポキシ樹脂(A−1)に配合してなる変性エポキシ樹脂組成物である。
勿論、目的に応じてエポキシ樹脂中の分子内の水酸基の少なくとも1部がアセト酢酸エステル化された変性エポキシ樹脂(A−1)のみとアミン系硬化剤との混合によりエポキシ樹脂系発泡体を得ることも可能である。
尚、変性エポキシ樹脂(A−1)及び変性エポキシ樹脂組成物(A−4)中の理論生成水の量(g)は以下の式により算出した。
〔アセト酢酸エステル類の仕込み量(g)/アセト酢酸エステル類の分子量〕×18
又、アミン系硬化剤でも骨格が長く分子量の大きなタイプを用いる事により発泡硬化物に可とう性を付与する事も可能となる。
又、実施例、比較例で得られた変性エポキシ樹脂組成物A〜Gの評価方法は以下の通りである。
(2)樹脂粘度は、E型回転粘度計を用いて25℃で測定した。
(3)生成する水の量(理論値g)は以下の式により算出し、これを樹脂100g当たりに換算した。
(アセト酢酸エステル類の仕込み量(g)/アセト酢酸エステル類の分子量)× 18
(4)発泡倍率は、発泡前の樹脂+硬化剤の混合体積と発砲後の体積の比で算出した。
温度計、撹拌装置、冷却管、窒素導入口及び溶剤回収装置を備えた1L丸底セパラブルフラスコに、表−1に示すエポキシ樹脂と配合剤を一括投入し、撹拌しながら130℃で1時間反応した。その後、140℃×5トールの減圧条件下で1時間かけて副生したターシャリーブタノールとアセト酢酸ターシャリーブチルの残留分を回収してからシクロヘキサノン/キシレン=1/1溶媒に溶解し、樹脂濃度を30wt%に調整した変性エポキシ樹脂(A−1)、及び変性エポキシ樹脂組成物(A−4)を得た。尚、アセト酢酸ターシャリーブチルによる変性量はエポキシ樹脂「E1256」(商品名、ジャパンエポキシレジン製、ビスフェノールA型フェノキシ樹脂、エポキシ当量:7800g/eq)中の遊離水酸基の約50モル%をアセト酢酸エステル化変性する量に設定した。
上記により製造した(A−1)、及び(A−4)と表−1に示す硬化剤とを5℃雰囲気下で200mlの紙製カップに計量し、これを1分間撹拌した後、紙製カップを内層する内径53ミリの透明円筒樹脂を被せて5℃雰囲気下で1時間静止させ、発泡硬化物を取り出してその倍率、気泡構造の状態を評価した。その評価結果を表−1に示す。
尚、硬化剤(X)の配合比率は、(A−1)、及び(A−4)中のエポキシ基+アセトアセチル基の合計当量に対して当量比(1.0)とし、樹脂/硬化剤の総量が100gとなる様に紙製カップに計量した。
温度計、撹拌装置、冷却管、窒素導入口及び溶剤回収装置を備えた1L丸底セパラブルフラスコに、表−1に示すエポキシ樹脂と配合剤を一括投入し、撹拌しながら130℃で1時間反応した。その後、140℃×5トールの減圧条件下で1時間かけて副生したターシャリーブタノールとアセト酢酸ターシャリーブチルの残留分を回収して変性エポキシ樹脂組成物(A−4)を得た。尚、アセト酢酸ターシャリーブチルによる変性量は配合物中の全遊離水酸基の95モル%以上をアセト酢酸エステル化変性する量に設定した。これらを実施例1と同様に5℃雰囲気下で発泡させ、その評価結果を表−1に示す。
表−1に示すエポキシ樹脂を加熱下でシクロヘキサノン/キシレン=1/1溶媒に溶解し、樹脂濃度を30wt%に調整した変性エポキシ樹脂(A−1)を得た。これに発泡剤としてアゾジカルボンアミド(ADCA)を添加して実施例1と同様に5℃雰囲気下で硬化剤を配合し、1分間撹拌して評価した結果を表−1に示す。
表−1に示すエポキシ樹脂を加熱下でシクロヘキサノン/キシレン=1/1溶媒に溶解し、樹脂濃度を30wt%に調整した変性エポキシ樹脂(A−1)を得た。これに発泡剤として蒸留水を添加して実施例1と同様に5℃雰囲気下で硬化剤を配合し、1分間撹拌して評価した結果を表−1に示す。
温度計、撹拌装置、冷却管、窒素導入口及び溶剤回収装置を備えた1L丸底セパラブルフラスコに、表―1に示すエポキシ樹脂と配合剤を一括投入し、撹拌しながら130℃で1時間混合してエポキシ樹脂組成物を得た。これを実施例1と同様に5℃雰囲気下で硬化剤を配合し、1分間撹拌して評価した結果を表−1に示す。
比較例3で得たエポキシ樹脂組成物に蒸留水添加し、これを実施例1と同様に5℃雰囲気下で硬化剤を配合し、1分間撹拌して評価した結果を表−1に示す。
実施例4で得た変性エポキシ樹脂組成物(A−4)を用いて硬化剤(X)の種類を酸無水物硬化剤「YH300」(商品名、ジャパンエポキシレジン社製、3−メチルテトラヒドロフタル酸無水物に変更した以外は実施例4と同様に評価してその評価結果を表−1に示す。
Claims (10)
- 分子内の水酸基の少なくとも1部がアセト酢酸エステル化された変性エポキシ樹脂(A−1)を少なくとも含むエポキシ樹脂組成物(A)と、アミン系硬化剤(X)よりなる硬化剤(B)とを配合してなるエポキシ樹脂組成物を硬化させる際に、エポキシ樹脂組成物(A)におけるアセトアセチル基と硬化剤(B)のアミン系硬化剤(X)との反応により低分子量化合物を生成させ、反応熱により該低分子量化合物を気化させて発泡させる事を特徴とするエポキシ樹脂発泡体の製造方法。
- エポキシ樹脂組成物(A)が、さらに分子内の水酸基の少なくとも1部がアセト酢酸エステル化された脂肪族ポリオールのグリシジルエーテル化合物(A−2)及び分子内の水酸基の少なくとも1部がアセト酢酸エステル化された脂肪族ポリオール(A−3)から選ばれるいずれか一方又は両方を含む事を特徴とする請求項1記載のエポキシ樹脂発泡体の製造方法。
- 生成する低分子化合物の量が、変性エポキシ樹脂(A−1)、又は該変性エポキシ樹脂(A−1)と分子内の水酸基の少なくとも1部がアセト酢酸エステル化された脂肪族ポリオールのグリシジルエーテル化合物(A−2)及び分子内の水酸基の少なくとも1部がアセト酢酸エステル化された脂肪族ポリオール(A−3)のいずれか一方又は両方の合計の100質量部に対して0.2〜10質量部であることを特徴とする請求項1又は2に記載のエポキシ樹脂発泡体の製造方法。
- 生成する低分子化合物が、水であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のエポキシ樹脂発泡体の製造方法。
- 前記エポキシ樹脂組成物(A)におけるエポキシ基とアセトアセチル基の合計当量に対して、配合するアミン系硬化剤(X)の当量比が0.5〜2.0である事を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のエポキシ樹脂発泡体の製造方法。
- 前記エポキシ樹脂組成物(A)及びアミン系硬化剤(X)のそれぞれの25℃での粘度が0.1〜30Pa/sである事を特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のエポキシ樹脂発泡体の製造方法。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法で製造されたエポキシ樹脂発泡体。
- 請求項7記載のエポキシ樹脂発泡体よりなる内装材。
- 請求項7記載のエポキシ樹脂発泡体よりなる断熱材。
- 請求項7記載のエポキシ樹脂発泡体よりなる補修材。
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