JP5080266B2 - ドライバ回路、試験装置及び調整方法 - Google Patents
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Description
1.米国特許出願 第11/262507号 出願日 2005年10月28日
そこで本発明は、上記の課題を解決することのできるドライバ回路、試験装置及び調整方法を提供することを目的とする。この目的は特許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
サブドライバは、メインドライバと比較し消費電力が小さくてよい。
加算部は、メインドライバが出力する駆動信号に、微分信号を加算する加算器と、接続先の回路に伝送する伝送線路の特性インピーダンスと実質的に同一の出力インピーダンスを有し、加算器が出力する信号を増幅した出力信号を出力する増幅器とを有してよい。
試験信号生成部11は、DUT100に対して供給すべき試験信号を生成する。ドライバ回路12は、試験信号生成部11により生成された試験信号が入力信号として入力され、当該入力信号に応じた波形の出力信号を伝送線路200を介してDUT100に供給する。ドライバ回路12は、DUT100の駆動に十分なドライブ能力を有する。レベルコンパレータ13は、試験信号としての出力信号の供給に応じてDUT100から出力された信号が伝送線路200を介して入力され、当該信号の論理レベルを判断する。判定部14は、レベルコンパレータ13による論理レベル判断された結果と、試験信号生成部11により生成された期待値と比較し、DUT100の良否を判定する。
遅延回路21は、試験信号生成部11から出力された入力信号が入力され、メインドライバ22から出力される駆動信号と微分回路24から出力される微分信号との位相を一致させるべく、当該入力信号を遅延させる。具体的には、遅延回路21は、微分回路24による遅延時間分、入力信号を遅延する。
メインドライバ22から出力された駆動信号(図2(A))は、加算部25に供給される。また、微分信号(図2(B))は、駆動信号からエッジ成分を抽出した信号であり、加算部25に供給される。出力信号(図2(C))は、駆動信号と微分信号とを加算した波形であり、すなわち、駆動信号のエッジ部分を強調した波形である。
これに対し、ドライバ回路12は、駆動信号のエッジ部分を強調した出力信号を供給し、伝送線路200での損失分を補償する。従って、ドライバ回路12は、駆動信号と同じ波形の出力信号を伝送線路200の端部からDUT100に印加できる(図2(D)の実線)。
乗算器31は、微分回路24から出力された微分信号に、予め定められた補正値を乗じることにより、微分信号の振幅を補正する。本実施形態に係る試験装置10は、乗算器31により微分信号の振幅を補正することによって、伝送線路200の特性に応じた適切な微分信号を駆動信号に加算することができる。補正値レジスタ32は、乗算器31により乗算される補正値を格納する。加算器33は、メインドライバ22から出力された駆動信号に、補正値レジスタ32により振幅が補正された微分信号を加算した出力信号を出力する。増幅器34は、加算器33が出力する信号を増幅した出力信号を出力する。増幅器34は、DUT100に伝送する伝送線路200の特性インピーダンスと実質的に同一の出力インピーダンスを有する。このため、加算部25と伝送線路200とがインピーダンス整合し、最も伝送損失が少ない状態で出力信号をDUT100に供給することができる。
試験信号生成部41は、DUT100に対して供給すべき試験信号を生成する。試験信号生成部41により生成される試験信号は、DUT100へ供給すべきデータに含まれるビット毎の論理値をそれぞれ示す複数のビット信号を含む。試験信号生成部41は、一例として、VL(最小レベル)、VH(中間レベル)、VT(最大レベル)の3値を指定する試験信号(DRE信号,PAT信号)を生成する。より具体的には、DRE信号がL論理の時にはVTを指定し、DRE信号がH論理で且つPAT信号がL論理の時にはVLを指定し、DRE信号がH論理で且つPAT信号がH論理の時にはVHを指定する試験信号を生成する。
第2ドライバ回路42は、メインドライバ51と、論理回路52と、複数の微分回路53,54と、加算部55とを有する。
加算部55は、それぞれの微分回路53,54に対応して設けられた乗算器61,62と、それぞれの乗算器61,62に対応して設けられた補正値レジスタ63,64と、加算器33と、増幅器34とを含んでよい。乗算器61,62は、対応する微分回路53,54から出力された微分信号に対し、ビット位置に応じて予め定められた補正値を乗じることにより微分信号の振幅を補正する。補正値レジスタ63,64は、対応する乗算器61,62に乗算する補正値を記憶する。加算器33は、メインドライバ51が出力する駆動信号に、複数の乗算器61,62により補正された複数の微分信号を加算した出力信号を出力する。
なお、試験装置40において、メインドライバ51の前段又は複数の微分回路53,54の前段に遅延回路を設け、加算器33への位相を合わせてもよい。
本例においては、メインドライバ51から出力される駆動信号は、DRE信号がL論理の時にはVTとなり、DRE信号がH論理で且つPAT信号がL論理の時にはVLとなり、DRE信号がH論理で且つPAT信号がH論理の時にはVHとなる。微分回路53は、DRE信号がH論理且つPAT信号がL論理の時にはL論理が入力され、DRE信号がL論理,立上り,立下りの時にはPAT信号に関わらずH論理が入力される(b点)。また、微分回路54は、駆動信号がVTの時にはL論理、駆動信号がVL及びVHの時にはH論理が入力される(c点)。
微分回路53から出力される微分信号は、駆動信号がVHから変化した時又はVHへ変化した時に、レベルが変化する(d点)。また、微分回路53から出力される微分信号は、駆動信号がVTから変化した時又はVTへ変化した時に、レベルが変化する(e点)。さらに、微分信号の振幅は、補正値レジスタ63,64に振幅情報を持たせることにより、駆動信号に対応させている。従って、出力信号は、駆動信号のエッジ部分が、そのレベル変化量に応じた振幅で強調された波形となる(f点)。
以上のように、第2ドライバ回路42によれば、駆動信号のエッジ成分を強調するので、接続先の回路端でメインドライバ51の出力端の信号波形を再現し、当該接続先の回路に適切な信号を供給することができる。
第3ドライバ回路71は、試験信号生成部11により生成された試験信号が入力信号として入力され、当該入力信号に応じた波形の出力信号を伝送線路200を介してDUT100に供給する。第3ドライバ回路71は、DUT100の駆動に十分なドライブ能力を有する。
メインドライバ22は、試験信号生成部11から出力された入力信号が入力され、入力信号に応じた波形の駆動信号を出力する。複数の微分回路72は、試験信号生成部11から出力された入力信号が入力され、入力信号をそれぞれ微分した複数の微分信号を出力する。複数の微分回路72は、互いに異なる時定数を有する。加算部73は、メインドライバ22から出力される駆動信号に、微分信号を加算した出力信号を出力する。
複数の乗算器74は、それぞれ対応する微分回路72から出力された微分信号に、予め定められた補正値を乗じることにより、微分信号の振幅を補正する。複数の補正値レジスタ75は、それぞれ対応する乗算器74に供給する補正値を格納する。加算器33は、メインドライバ22から出力された駆動信号に、各乗算器74により振幅が補正された微分信号を加算し、出力信号を出力する。
なお、試験装置70において、メインドライバ22の前段又は複数の微分回路72の前段等に遅延回路を設け、加算器33へ入力される信号の位相を合わせてもよい。
本変形例に係る試験装置80は、図7に示した試験装置70が備える各回路に加えて、取得部81と、比較部82と、調整部83とを備え、複数の乗算器74に供給する補正値を調整する調整機能を有する。
取得部81は、補正値を調整する場合においてDUT100と接続され、伝送線路200におけるDUT100を接続する端部から出力信号を取得する。比較部82は、取得部81が取得した出力信号と、入力信号に応じてDUT100へ供給されるべき出力信号の期待値とを比較する。調整部83は、比較部82による比較結果に基づいて、複数の補正値レジスタ75に格納された複数の補正値を調整する。
調整部83は、選択部86と、タイミング設定部87と、調整処理部88とを有する。
選択部86は、複数の補正値のそれぞれを、対応する微分回路72の時定数が大きい補正値から順に調整対象として選択する。タイミング設定部87は、調整対象の補正値に対応する微分回路72の時定数がより大きい場合に入力信号を変化させた後により長い時間が経過したタイミングで出力信号を取得部81により取得させる。調整処理部88は、比較部82による比較結果に基づいて、タイミングにおける出力信号の値が、入力信号に応じてDUT100へ供給されるべき出力信号の期待値と略一致するように補正値を調整する。
調整処理が開始されると、まず、選択部86は、時定数が最も大きい微分回路72に対応した補正値を調整対象として選択する(ステップS11)。具体的には、選択部86は、複数の補正値レジスタ75のうち、時定数が最も大きい微分回路72に対応した補正値が格納された1つの補正値レジスタ75を調整対象として選択する。続いて、タイミング設定部87は、入力信号の振幅が変化したタイミングから、取得部81が出力信号を取得するタイミングまでの測定時間を設定する(ステップS12)。
続いて、選択部86は、時定数が次に大きい微分回路72に対応した補正値を調整対象として選択する(ステップS15)。続いて、タイミング設定部87は、入力信号の振幅を変化させたタイミングから、取得部81が出力信号を取得するタイミングまでの測定時間を設定する(ステップS16)。このとき、タイミング設定部87は、先に調整した時定数が大きい補正値よりも短くなるように、測定時間を設定する。
続いて、調整処理部88は、ステップS17の処理で得られた比較結果に基づき、取得部81が取得した出力信号の値と期待値とが略一致するように、選択した補正値を調整する(ステップS18)。
続いて、本変形例に係る試験装置80は、時定数が最も小さい補正値についての調整が完了したか否かを判断する(ステップS19)。判断の結果、調整が未完了であればステップS15から処理を繰り返し、調整が完了していれば当該調整処理を終了する。
Claims (13)
- 入力信号に応じた波形の出力信号を接続先の回路へ供給するドライバ回路であって、
前記入力信号に応じた駆動信号をそれぞれ出力するメインドライバおよびサブドライバと、
前記サブドライバが出力する前記駆動信号を微分した微分信号を出力する微分回路と、
前記メインドライバが出力する前記駆動信号に、前記微分信号を加算した前記出力信号を出力する加算部と
を備え、
前記加算部は、
前記微分信号に予め定められた補正値を乗じることにより前記微分信号の振幅を補正する乗算器と、
前記メインドライバが出力する前記駆動信号に、前記乗算器により補正された前記微分信号を加算した前記出力信号を出力する加算器とを有するドライバ回路。 - 前記駆動信号および前記微分信号の位相を一致させるべく前記メインドライバに入力される前記入力信号を遅延させる遅延回路を更に備える請求項1に記載のドライバ回路。
- 前記サブドライバは、前記メインドライバと比較し消費電力が小さい請求項1または2に記載のドライバ回路。
- 前記加算部は、
前記メインドライバが出力する前記駆動信号に、前記微分信号を加算する加算器と、
前記接続先の回路に伝送する伝送線路の特性インピーダンスと実質的に同一の出力インピーダンスを有し、前記加算器が出力する信号を増幅した前記出力信号を出力する増幅器と
を有する請求項1から3のいずれか1項に記載のドライバ回路。 - 入力信号に応じた波形の出力信号を接続先の回路へ供給するドライバ回路であって、
前記入力信号は、前記接続先の回路へ供給すべきデータに含まれるビット毎の論理値をそれぞれ示す複数のビット信号を含み、
前記複数のビット信号のそれぞれをビット位置に応じて予め定められた振幅の信号に変換し、変換後の前記複数のビット信号を合計した駆動信号を出力するメインドライバと、
それぞれの前記ビット信号に対応して設けられ、当該ビット信号を微分した微分信号を出力する複数の微分回路と、
前記メインドライバが出力する前記駆動信号に、前記複数の微分回路が出力する複数の前記微分信号を加算した前記出力信号を出力する加算部と
を備えるドライバ回路。 - 前記加算部は、
それぞれの前記ビット信号に対応して設けられ、前記微分信号に対し、ビット位置に応じて予め定められた補正値を乗じることにより前記微分信号の振幅を補正する複数の乗算器と、
前記メインドライバが出力する前記駆動信号に、前記複数の乗算器により補正された前記複数の微分信号を加算した前記出力信号を出力する加算器と
を有する請求項5に記載のドライバ回路。 - 入力信号に応じた波形の出力信号を接続先の回路へ供給するドライバ回路であって、
前記入力信号に応じた駆動信号を出力するメインドライバと、
互いに異なる時定数を有し、前記入力信号をそれぞれ微分した複数の微分信号を出力する複数の微分回路と、
前記メインドライバが出力する前記駆動信号に、前記複数の微分回路が出力する前記複数の微分信号を加算した前記出力信号を出力する加算部と
を備えるドライバ回路。 - 前記加算部は、
それぞれの前記微分回路に対応して設けられ、当該微分回路が出力する前記微分信号に対し、当該微分回路に応じて予め定められた補正値を乗じることにより前記微分信号の振幅を補正する複数の乗算器と、
前記メインドライバが出力する前記駆動信号に、前記複数の乗算器により補正された前記複数の微分信号を加算した前記出力信号を出力する加算器と
を有する請求項7に記載のドライバ回路。 - 被試験デバイスを試験する試験装置であって、
前記被試験デバイスに供給すべき試験信号を生成する試験信号生成部と、
請求項1から4のいずれか1項に記載のドライバ回路と、
前記被試験デバイスが前記試験信号に応じて出力する出力信号に基づいて、前記被試験デバイスの良否を判定する判定部と
を備える試験装置。 - 被試験デバイスを試験する試験装置であって、
前記被試験デバイスに供給すべき試験信号を生成する試験信号生成部と、
前記試験信号を前記被試験デバイスに供給するドライバ回路と、
前記被試験デバイスが前記試験信号に応じて出力する出力信号に基づいて、前記被試験デバイスの良否を判定する判定部と
を備え、
前記試験信号は、前記被試験デバイスへ供給すべきデータに含まれるビット毎の論理値をそれぞれ示す複数のビット信号を含み、
前記ドライバ回路は、
前記複数のビット信号のそれぞれをビット位置に応じて予め定められた振幅の信号に変換し、変換後の前記複数のビット信号を合計した駆動信号を出力するメインドライバと、
それぞれの前記ビット信号に対応して設けられ、当該ビット信号を微分した微分信号を出力する複数の微分回路と、
前記メインドライバが出力する前記駆動信号に、前記複数の微分回路が出力する複数の前記微分信号を加算した前記出力信号を出力する加算部と
を有する試験装置。 - 被試験デバイスを試験する試験装置であって、
前記被試験デバイスに供給すべき試験信号を生成する試験信号生成部と、
前記試験信号を前記被試験デバイスに供給するドライバ回路と、
前記被試験デバイスが前記試験信号に応じて出力する出力信号に基づいて、前記被試験デバイスの良否を判定する判定部と
を備え、
前記ドライバ回路は、
前記試験信号に応じた駆動信号を出力するメインドライバと、
互いに異なる時定数を有し、前記試験信号をそれぞれ微分した複数の微分信号を出力する複数の微分回路と、
前記メインドライバが出力する前記駆動信号に、前記複数の微分回路が出力する前記複数の微分信号を加算した前記出力信号を出力する加算部と
を有する試験装置。 - 前記加算部は、それぞれの前記微分回路に対応して設けられ、当該微分回路が出力する前記微分信号に対し、当該微分回路に応じて予め定められた補正値を乗じることにより前記微分信号の振幅を補正する複数の乗算器と、前記メインドライバが出力する前記駆動信号に、前記複数の乗算器により補正された前記複数の微分信号を加算した前記出力信号を出力する加算器とを有し、
前記複数の乗算器に供給する複数の前記補正値を調整する場合において、前記出力信号を接続先の回路へ伝送する伝送線における前記接続先の回路を接続する端部から前記出力信号を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記出力信号と、入力信号に応じて前記接続先の回路へ供給されるべき前記出力信号の期待値とを比較する比較部と、
前記比較部による比較結果に基づいて、前記複数の補正値を調整する調整部と
を更に備え、
前記調整部は、
前記複数の補正値のそれぞれを、対応する前記微分回路の時定数が大きい前記補正値から順に調整対象として選択する選択部と、
調整対象の前記補正値に対応する前記微分回路の時定数がより大きい場合に前記入力信号を変化させた後により長い時間が経過したタイミングで前記出力信号を前記取得部により取得させるタイミング設定部と、
前記比較部による比較結果に基づいて、前記タイミングにおける前記出力信号の値が、前記入力信号に応じて前記接続先の回路へ供給されるべき前記出力信号の期待値と略一致するように前記補正値を調整する調整処理部と
を有する請求項11に記載の試験装置。 - 入力信号に応じた波形の出力信号を接続先の回路へ供給するドライバ回路の調整方法において、
前記ドライバ回路は、
前記入力信号に応じた駆動信号を出力するメインドライバと、
互いに異なる時定数を有し、前記入力信号をそれぞれ微分した複数の微分信号を出力する複数の微分回路と、
前記メインドライバが出力する前記駆動信号に、前記複数の微分回路が出力する前記複数の微分信号に対し、当該微分回路に応じて予め定められた補正値を乗じた信号を、加算した前記出力信号を出力する加算部とを備え、
当該調整方法は、
前記出力信号を前記接続先の回路へ伝送する伝送線における前記接続先の回路を接続する端部から前記出力信号を取得する取得段階と、
前記取得段階が取得した前記出力信号と、前記入力信号に応じて前記接続先の回路へ供給されるべき前記出力信号の期待値とを比較する比較段階と、
前記複数の補正値のそれぞれを、対応する前記微分回路の時定数が大きい前記補正値から順に調整対象として選択する選択段階と、
調整対象の前記補正値に対応する前記微分回路の時定数がより大きい場合に前記入力信号を変化させた後により長い時間が経過したタイミングで前記出力信号を前記取得段階により取得させるタイミング設定段階と、
前記比較段階による比較結果に基づいて、前記タイミングにおける前記出力信号の値が、前記入力信号に応じて前記接続先の回路へ供給されるべき前記出力信号の期待値と略一致するように前記補正値を調整する調整処理段階と
を備える調整方法。
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