JP5076920B2 - 車両用駆動制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は主駆動軸を熱機関で駆動し、従駆動軸をモータで駆動する車両の駆動制御装置に関する。
従来から、特許文献1に示すように、前輪及び後輪の一方を駆動するエンジンと、そのエンジンで駆動される発電機と、その発電機の電力で駆動されて他方の車輪を駆動するモータとを備えた車両が知られている。このような車両では、雪道などの低μ路で安定した駆動力を得るために、前後輪の速度差が所定値以上になると、すなわち加速スリップ量が所定値以上になったときにモータを駆動する技術が知られている。
特開2000−318474号公報
上記のように、加速スリップ量に基づいてモータを駆動することで、低μ路で安定した駆動力を得ることができる。しかしながら、例えば、タイヤグリップ力が大きなドライ路やウェット路(泥道など)の場合に、駆動力確保や燃料消費量の低減という観点から、モータを駆動する方法としては最適とはいえなかった。
本発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、エンジントルクを車輪側及び発電機側により効率的に配分することで、駆動力を増大し又は低燃費化を実現できる車両用駆動制御装置を提供することをその目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の車両用駆動制御装置は、主駆動輪にトルクコンバータを介してトルクを伝達する熱機関と、その熱機関から入力するトルクで駆動される発電機と、前記発電機の電力で駆動されて従駆動輪を駆動するモータと、前記モータを駆動制御するモータ制御手段と、を備える車両の駆動制御装置において、前記トルクコンバータの運転状態から演算されるトルクコンバータのトルク比と、前記発電機及び前記モータの運転状態から演算される値であって、前記熱機関から発電機に入力されるトルクに対する前記モータのモータトルクの比である電気変換トルク比と、を比較する演算手段を備え、前記モータ制御手段は、前記演算手段によって、前記電気変換トルク比が前記トルクコンバータのトルク比以上であると判定されたときに、前記モータを駆動することを特徴とする。
本発明によれば、電気変換トルク比がトルクコンバータのトルク比以上になるときに、モータトルクを発生させることで、熱機関のトルクを適切に配分するので、より大きなトルクを発生し、又は、熱機関のトルクを低減して低燃費化できる。
次に、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
[第1実施形態]
図1は、本実施形態に係る車両のシステム構成を説明する図である。この図1に示すように、本実施形態の車両は、左右前輪1L、1Rが、熱機関(内燃機関)であるエンジン2によって駆動される主駆動輪であり、左右後輪3L、3Rが、モータ4によって駆動可能な従駆動輪である。
前記エンジン2の吸気管路には、スロットルバルブ13が設けられており、エンジントルク制御コントローラ(ECM)14がスロットルバルブ13の開度を調節することで、エンジン2の出力トルクTeが制御されている。エンジントルク制御コントローラ14は、アクセルセンサ15で検出されるアクセル開度Accに応じて目標エンジントルクTeを算出し、この目標エンジントルクTeを実現するようにスロットルバルブ13に連結されたスロットルモータ17の回転角を制御する。また、後述するように、エンジントルク制御コントローラ14は、4WDコントローラ8に目標エンジントルクTeを出力し、目標エンジントルクTeを、4WDコントローラ8から送り返されるエンジントルクの上限値Tem以下に設定する。
上記エンジン2の出力トルクTeは、トルクコンバータ51、自動変速機52及びデファレンシャルギヤ53を通じて左右前輪1L、1Rに伝達される。また、エンジン2の出力トルクTeの一部は、無端ベルト6を介して発電機7に伝達され、発電機7がエンジン2の回転数Neにプーリ比を乗じた回転数Ngで回転する。
上記発電機7の出力電圧は、4WDコントローラ8によって制御される。4WDコントローラ8は、発電機7に内蔵されたレギュレータを介して界磁電流Igを調整することにより、発電機7の出力電圧Vgを制御する。
発電機7が発電した電力は、ジャンクションボックス10及びインバータ9を介してモータ4に供給可能となっている。上記ジャンクションボックス10内には、インバータ9と発電機7とを接続・遮断するリレーが設けられている。そして、このリレーが接続されている状態で、発電機7から供給された交流の電力は、図示しない整流器により直流に変換され、パルス幅変調(PWM)方式のインバータ9内で三相交流に変換されてモータ4を駆動する。
前記モータ4の駆動軸は、減速機11及び電磁クラッチ12を介して後輪3L、3Rに接続可能となっている。電磁クラッチ12は、4WDコントローラ8からのクラッチ制御指令に応じて励磁電流の通電が制御され、モータ4から左右後輪3L、3Rへの動力伝達が制御される。また、モータ4の駆動軸にはレゾルバが連結されており、モータ4の磁極位置信号θを出力する。なお、図中の符号13はデファレンシャルギヤを示す。
また、各車輪1L、1R、3L、3Rには、車輪速センサ27FL、27FR、27RL、27RRが設けられている。各車輪速センサ27FL、27FR、27RL、27RRは、対応する車輪1L、1R、3L、3Rの回転速度に応じたパルス信号を車輪速検出値として4WDコントローラ8に出力する。
4WDコントローラ8は、図3に示すように、モータトルク演算部8A、エンジントルク制限部8B、モータ制御部8C、発電機制御部8D及びクラッチ制御部8Eを備える。なお、モータトルク演算部8Aが本発明の演算手段に相当し、モータ制御部8Cが本発明のモータ制御手段に相当し、エンジントルク制限部8Bが本発明のトルク制限手段に相当する。
前記モータトルク演算部8Aは、4WDコントローラ8に入力される車輪速検出信号やアクセル開度信号等の各種信号に基づいて、モータトルク指令値Tmを算出する。モータトルク演算部8Aの演算処理について、図4のフローチャートを参照して説明する。このモータトルク演算部8Aによる演算処理は、所定時間毎のタイマ割り込み処理によって実行される。
まず、ステップS101において、トルクコンバータトルク比Ttcを演算する。トルクコンバータトルク比Ttcは、トルクコンバータ51への入力トルクに対するトルクコンバータ51の出力トルクの比(=出力トルク/入力トルク)であり、図5に示すように、トルクコンバータ51の速度比etに応じて一義に定まる。従って、トルクコンバータ51の速度比etを下記式(1)により算出することで、トルクコンバータトルク比Ttcを算出する。
et=(Vf/Iat)/Ne …(1)
式中、Neはエンジン回転数であり、エンジン2に設けられたエンジン回転数センサ26から出力される。また、Vfは前輪速であり、車輪速センサ27FL、27FRから出力された前左右輪1L、1Rの車輪速検出値に基づいて算出される。また、Iatは自動変速機52の変速比(ATギヤ比)であり、自動変速機5を制御するATコントローラ(不図示)から出力される現在の変速段数値に基づいて算出される。
次に、ステップS102で、アクセルセンサ15から出力されるアクセル開度Accに基づいて、図6に示す制御マップより要求モータトルクTを算出する。図6の制御マップでは、アクセル開度Accを横軸とし、要求モータトルクTを縦軸として、アクセル開度Accが大きくなるほど要求モータトルクTが大きくなるように設定されている。また、アクセル開度Accがゼロのときは、アクセルペダルが操作されなくてもクリープ発進可能な要求モータトルクT(>0)が設定されるほか、モータ4の最大出力トルクが要求モータトルクTの上限値として設定されている。
次に、ステップS103において、上記ステップS102で算出した要求モータトルクTを出力させる場合の電気変換トルク比Tgmを算出する。
ここで、電気変換トルク比Tgmについて説明する。図2に本実施形態にかかる車両のトルクフローを示す。発電機7への機械入力からモータ4の機械出力(モータトルク)までの部分を、電気による動力変換を行っている1つの電気変換部(図2中太枠)とみなした場合、当該電気変換部の動力変換の特性は、トルクコンバータ51と同様に速度比とトルク比によって表すことができる。この関係を下記式(2)に示す。
出力トルク=入力トルク×速度比×効率 ・・・(2)
ここで、速度比及び効率は、電気変換部全体の速度比及び効率である。従って、上記式(2)に示すように、入力トルクに対する出力トルクの比(=出力トルク/入力トルク)である電気変換トルク比Tgmは、速度比と効率の乗算によって算出され、下記式(3)によって算出される。
Ng
Tgm=――――×ηg×ηm …(3)
Nm
式中、Ngは発電機回転数であり、エンジン回転数Neをプーリ比で除して算出される。また、Nmはモータ回転数であり、上記レゾルバの検出信号から算出される。また、ηgは発電機効率である。
ここで、ηmはモータ効率であり、図7に示すように、各モータ回転数NmにおいてモータトルクTmに応じた値をとる。従って、図10に示すように、トルクコンバータトルク比Ttcは、モータトルクTmの値にかかわらず、ステップS101で算出された値をとるのに対し、電気変換トルク比Tgmは、モータトルクTmの値によって異なる値をとる。これは、モータトルクTmは通電電流値に比例するが、発熱量は電流値の2乗に比例するため、モータトルクTmが大きくなるにつれ上昇傾向にあったモータ効率ηmは、ある地点を境に再び小さくなることによる。ここでは、上記のようにステップS102で算出した要求モータトルクTを出力する場合の電気変換トルク比Tgmを算出することから、要求モータトルクTのときのモータ効率ηmを図7より求め、式(3)に代入する。
ステップS104においては、上記のようにしてステップS101及びS103で算出されたトルクコンバータトルク比Ttc及び電気変換トルク比Tgmを比較する。そして、電気変換トルク比Tgmがトルクコンバータトルク比Ttc以上である場合(ステップS104:No)には、目標モータトルクTmを要求モータトルクTに設定する(ステップS105)。一方、電気変換トルク比Tgmの方が小さい場合(ステップS104:Yes)には、目標モータトルクTmをゼロに設定する。以上のようにして目標モータトルクTmを算出後、所定のメインプログラムに復帰する。
モータ制御部8Cは、モータトルク演算部8Aで算出された目標モータトルクTmとモータ回転数Nmとに応じて公知のベクトル制御を行い、目標モータトルクTmが出力されるように、インバータ9に内蔵されたスイッチング素子のデューティ比を調整する。
具体的には、図8に示すように、先ず、目標モータトルクTmとモータ回転数Nmとに基づいて、この目標モータトルクTmに一致するトルクを出力するためのd軸(磁束成分)電流とq軸(トルク成分)電流との指令値Idr、Iqrを演算する。
次に、dq軸電流指令値Idr,Iqrと、dq軸電流値Id,Iqとの偏差にPID制御を施す電流フィードバック制御を行い、d軸電流値Idをd軸電流指令値Idrにするためのd軸電圧指令値Vdと、q軸電流値Iqをq軸電流指令値Iqrにするためのq軸電圧指令値Vqとを演算する。
そして、dq軸電圧指令値Vd,Vqを3相正弦波指令値である3相座標系のU相電圧指令値Vu、V相電圧指令値Vv、W相電圧指令値Vwに変換し、3相正弦波指令値と三角波とを比較してPWM指令を演算し、インバータ9に出力するスイッチング信号を生成する。インバータ9は、このスイッチング信号に応じたPWM波電圧を生成してモータ4へ印加し、これによりモータ4が駆動される。
また、電流センサによって検出された3相の交流電流値であるU相電流値Iu、V相電流値Iv、W相電流値Iwを2相の直流電流値であるd軸電流値Id、q軸電流値Iqに変換し、前述した電流フィードバック制御に用いる。
図3に戻り、発電機制御部8Dは、モータトルク演算部8Aで算出された目標モータトルクTm、モータ回転数Nm及びモータ効率ηmに応じて発電機7の目標電力Pgを算出し、当該目標電力Pgが出力されるように、発電機7の界磁電流Igを制御する。
クラッチ制御部8Eは、目標モータトルクTmが0のときには、電磁クラッチ12を非締結状態に制御することにより、モータ4から後輪3L、3Rへの動力の伝達を遮断し、目標モータトルクTmが0より大きくなるときには、電磁クラッチ12を締結状態に制御することにより、モータ4から後輪3L、3Rへの動力の伝達を行う。
エンジントルク制限部8Bは、エンジントルク制御コントローラ14から出力される目標エンジントルクTeとモータトルク演算部8Aで算出した目標モータトルクTmとに応じ、エンジントルクの上限値Temを算出し、エンジントルク制御コントローラ14に送り返す。具体的には、モータトルク演算部8Aから呼び出され、図9のフローチャートに示す演算処理を行う。すなわち、まず、ステップS301で、超過トルク演算値ΔTeを下記式(4)により算出する。
ΔTe=P−Q …(4)
ここで、Pは、モータトルク演算部8Aで算出された目標モータトルクTmで後輪を駆動した場合の後輪駆動トルク(=Ifd×Tm)と同じ大きさのトルクを、前輪で得ようとする場合に必要なエンジントルクであり、下記式(5)のように算出される。
P=(Ifd×Tm)/(Ttc×Iat) …(5)
式中、Ifdは減速機11のギヤ比である。
また、上記式(4)中のQは、エンジントルクのうち、前記目標モータトルクTmを発生するために発電機7に出力される分であり、下記式(6)のように算出される。
Q=Tm/Tgm …(6)
つまり、超過トルク演算値ΔTeは、エンジントルクから電気変換することなく車両に要求されるトルクを発生させる場合に、少なくとも一部を電気変換させる場合よりも多く必要となるエンジントルク、すなわち電気変換させた場合には不要となるエンジントルクの超過分である。
次に、ステップS302において、下記式(7)のように目標エンジントルクTeから超過トルク演算値ΔTeを差し引いて、エンジントルクの上限値Temを設定する。
Tem=Te−ΔTe …(7)
その後、算出したエンジントルクの上限値Temをエンジントルク制御コントローラ14に出力し、所定のプログラムに復帰する。なお、エンジントルク制御コントローラ14は、前述のように、4WDコントローラ8からエンジントルクの上限値Temが出力されると、目標エンジントルクTeをエンジントルクの上限値Tem以下に設定する。
次に、上記第1実施形態の車両の動作や作用効果について説明する。
今、車両が停止した状態から発進操作が行われたものとする。このとき、4WDコントローラ8において、目標モータトルクTmが演算され、電気変換トルク比Tgmがトルクコンバータトルク比Ttcよりも大きくなるときにのみ、モータトルク指令が出力され、モータ4が駆動される。
例えば、目標モータトルクTmの演算時に、車両の状態により、図10に示すようにモータトルクTm1〜Tm2(Tm1<Tm2)の範囲で、電気変換トルク比Tgmがトルクコンバータトルク比Ttc以上になる関係にあるものとする。この場合には、図11の実線に示すように、アクセル開度Accに応じて算出される要求モータトルクTがTm1〜Tm2の範囲にあるときにのみ、当該要求モータトルクTを目標モータトルクTmとしてモータトルク指令を出力し、後輪3L,3Rを駆動する。このように、電気変換トルク比Tgmがトルクコンバータトルク比Ttc以上である場合、電気変換部では、トルクコンバータ51よりも少ないエンジントルクで同じ大きさのモータトルクを出力できるため、車両全体に要求される駆動力を後輪駆動分により多く振り分けることで、エンジントルクを低減できる。
上記モータトルク指令の出力後、エンジントルク制限部8Bで、モータトルクに振り分けたことでエンジントルクが低減される分を超過トルク演算値ΔTeとして算出し、これに基づきエンジントルクの上限値Temを算出し、エンジントルク制御コントローラ14に出力する。これに基づいてエンジントルク制御コントローラ14がエンジントルクTeを制御することで、エンジントルクが低減される。図12に本発明の効果を示す。同図(a)は全てのエンジントルクをトルクコンバータ51を介して前輪に伝達した場合、同図(b)は電気変換トルク比Tgmの方が大きいときにエンジントルクTeを電気変換部に配分した場合を示す。同図(b)では、車両に要求される駆動力が全てモータトルクによって満たせるため、エンジントルクTeが全て電気変換部に配分され、前輪1L,1Rの駆動トルクはゼロとなっている。同図(a)及び(b)を比較すると、車輪に出力されたトルクの大きさが同じでも、モータ4を駆動させた場合にはエンジントルクが低減され、このため燃料消費量が低減されている。
図10に戻り、アクセル開度Accに応じて算出される要求モータトルクTがTm1〜Tm2の範囲外にあるときは、電気変換トルク比Tgmがトルクコンバータトルク比Ttcよりも小さくなるため、エンジントルクは電気変換部に配分されず、トルクコンバータ51を介して前輪1L、1Rに伝達される。これにより、モータ4を駆動させるよりも、低エンジントルクで車両に要求される駆動力を得ることができるので、低燃費で走行できる。
一方、目標モータトルクTmの演算時に車両の状態により(例えば、車速が高い場合)、どのようなモータトルクTmを出力させたとしても、電気変換トルク比Tgmがトルクコンバータトルク比よりも大きくなることがない場合には、モータトルク指令は出力しない(図4ステップS106)。これにより、モータ4を駆動させるよりも、低エンジントルクで車両に要求される駆動力を得ることができるので、低燃費で走行できる。
なお、本発明の適用は上記実施形態に限定されない。
例えば、モータ4は交流モータに限らず直流モータであってもよい。この場合、インバータ9を用いずに、例えば発電機の界磁電流を制御することで、モータトルクを制御するが、発電機への機械入力からモータの機械出力までを1つの電気変換部として捉え、電気変換トルク比は、発電機への入力トルクに対するモータトルクの比として表される。また、モータ4で駆動する従駆動輪が前輪、主駆動輪が後輪であってもよい。また、モータトルク演算部8Aによる演算処理で、第1実施形態では、まず要求モータトルクTを算出し、その要求モータトルクTを出力する場合の電気変換トルク比Tgmを算出して、トルクコンバータトルク比Ttcと比較している。しかし、これに限らず、現在の電気変換部の運転状態から現在の電気変換トルクTgmを演算し、トルクコンバータトルク比Ttcと比較してもよい。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
第2実施形態の車両は第1実施形態と略同様の構成であるが、モータトルク演算部8Aの演算処理及びエンジントルク制限部8Bの演算処理が少し異なっている。以下、この点を中心に説明する。
図13に、第2実施形態のモータトルク演算部8Aにおける演算フローを示す。まず、ステップS201においてトルクコンバータトルク比Ttcの演算を行う。この処理内容は、第1実施形態の図4のステップS101と同様であるので説明を省略する。次に、ステップS202において、電気変換トルク比Tgm(Tm)を演算する。電気変換トルク比Tgmは前記式(3)のようにして求められるが、ここではモータトルクTmの値を特定せずに、図7に示すようなモータトルクTmに関する関数として電気変換トルク比Tgm(Tm)を得る。
次に、ステップS203で、電気変換トルク比Tgm(Tm)がトルクコンバータトルク比Ttc以上の値を取りうるか否かを判定する。どのようなモータトルクTmであったとしても、電気変換トルク比Tgmがトルクコンバータトルク比Ttc以上となることがない場合(ステップS203:Yes)には、ステップS204に移行する。ステップS204では、目標モータトルクTmをゼロに設定する。
一方、図10に示すように、モータトルクTmの値によっては、電気変換トルク比Tgmがトルクコンバータトルク比Ttc以上になる場合(ステップS203:No)には、ステップS205に移行して制限モータトルクTm1〜Tm3を算出する。Tm1及びTm2は、電気変換トルク比Tgmがトルクコンバータトルク比Ttcと等しいときのモータトルクTmであり(図10中の交点A及びB)、トルク指令を出力するときの目標モータトルクTmを設定する際の下限及び上限値となる。Tm3は、前記式(4)に示した超過トルク演算値ΔTeを最大にするモータトルクTmとして算出される。
次に、ステップS206で、アクセルセンサ15から出力されるアクセル開度Accに応じて、図14に示すように目標モータトルクTmを設定する。図14中、破線部(Tm1〜Tm2で実線と重複)は、図6の制御マップと同様にアクセル開度Accに応じた要求モータトルクTを示す。従って、アクセル開度Accに基づき要求モータトルクTを図6の制御マップより求め、当該要求モータトルクTがTm1以下となる場合には、目標モータトルクTmをゼロに設定し、要求モータトルクTがTm1〜Tm2の範囲にある場合には、目標モータトルクTmを要求モータトルクTの値に設定する。また、要求モータトルクTがTm2よりも大きくなるときであって、かつ、アクセル開度Accが所定閾値Acc1(例えば、最大時の50%)よりも小さいときは、目標モータトルクTmをTm2に設定し、アクセル開度AccがAcc1以上であるときは、TmをTm3に設定する。つまり、アクセル開度Accに応じて定まる要求モータトルクTがTm2を超えるときの目標モータトルクTmの設定内容が、第1実施形態と異なっている。
次に、エンジントルク制限部8Bの演算処理について説明する。この演算フローを図15に示す。まず、ステップS301において、超過トルク演算値ΔTeを算出するのは第1実施形態のステップS301と同じである。続くステップS303では、アクセル開度AccとステップS301で算出した超過トルク演算値ΔTeとに基づいて、図16に示す制御マップにより超過トルク指令値ΔTbを算出する。そして、続くステップS304で、目標エンジントルクTeから超過トルク指令値ΔTbを差し引いて、エンジントルクの上限値Temを設定する。図16の制御マップは、横軸がアクセル開度Acc、縦軸が超過トルク指令値ΔTbであり、アクセル開度AccがAcc1未満のときに超過トルク指令値ΔTbをΔTeに、Acc1以上のときは超過トルク指令値ΔTbをゼロに設定する。つまり、アクセル開度Accが大きく、運転者のトルク要求や加速要求が大きいときには、超過トルク指令値ΔTbをゼロとし、エンジントルクを抑制しない点で、第1実施形態と異なっている。
次に、上記2つの相違点のもたらす作用効果について説明する。
前記のように、第2実施形態では、アクセル開度Accに応じて定まる要求モータトルクTがTm2を超えた場合に、目標モータトルクTmを第1実施形態のようにゼロにすることなく、Tm2又はTm3に設定している。この状態では、モータトルク指令が出力され、エンジントルクが前輪側及び電気変換部側の両方に配分され、前後輪が共に駆動されている状態となる。
ここで、アクセル開度AccがAcc1以上の場合について考える。このような場合は、例えば坂道発進や急発進時などで運転者のトルク要求が大きいことから、これを満たす大きなトルクを発生させる必要がある。そこで、本実施形態では、アクセル開度AccがAcc1以上となった場合には、エンジントルク制限部8Bで目標エンジントルクからの減算をせずに(超過トルク指令値ΔTb=0)、超過分のエンジントルクも発生させ、前輪に伝達することで、前後輪の総トルクを増大させている。
これと共に、エンジントルクをトルクコンバータ51側と電気変換側への配分を工夫することで、同じエンジントルクから最も大きな前後輪の総トルクを得るべく、目標モータトルクTmを上限のTm2でなく、Tm3に設定している。つまり、前記のように、Tm3に設定した場合には、超過トルク演算値ΔTeが最大であり、ここでは超過分のエンジントルクを抑えることなく発生させ、前輪側に伝達させている。このため、目標モータトルクTmをTm3に設定することで、超過分のエンジントルクによって前輪に追加されるトルクが最大となり、前後輪の総トルクを最大にすることができる。本実施形態の効果を図17に示す。図17では、同じエンジントルクを、(a)ではトルクコンバータ51を介して前輪側にのみ伝達し、(b)では上記のように前後輪を駆動しており、前後輪の総トルクが(a)よりも大きくなっている。
なお、本発明の適用は上記実施形態に限定されない。
例えば、図13のステップS206において要求モータトルクTがTm2を超える場合に、目標モータトルクTmをTm3に設定しているが、これに限定されず、例えば電気変換トルク比が最も大きくなるモータトルク値など、Tm1からTm2の範囲の値を設定すれば、車輪のトルクを増大する効果を得られる。また、第2実施形態では、アクセル開度AccがAcc1以上の場合に、目標モータトルクTmをTm3に設定するとともに、超過トルク指令値ΔTbをゼロとしているが、超過トルク指令値ΔTbをゼロとせずに目標モータトルクTmをTm3に設定するだけでもよく、この場合には低燃費化の効果が得られる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。第3実施形態の車両は第1実施形態と略同様の構成であるが、図1に示すトルクコンバータ51の代わりにクラッチ(不図示)を用いてる点で、異なっている。以下、この点を中心に説明する。
クラッチを用いた場合、トルクコンバータ51のようにトルクの増幅作用はなく、入力トルクに対する出力トルクの比は、1である。従って、モータトルク演算部8Aでは、車両状態にかかわらずトルクコンバータトルク比Ttcを1に固定することで、第1実施形態と同様に、電気変換トルク比Tgmと比較した目標モータトルクTmの演算が可能である。図18に、第3実施形態に係るモータトルク演算部8Aの演算処理のフローチャートを示す。
具体的には、まずステップS101′で、トルクコンバータトルク比Ttcを1に設定し、図4のステップS102と同様に要求モータトルクTを演算する。そして、図4のステップS103と同様に、ステップS102で算出した要求モータトルクTを出力する際の電気変換トルク比Tgmを車両状態に基づいて算出する。ステップS104′では、ステップS103で算出した電気変換トルク比TgmがステップS101で設定したトルクコンバータトルク比(=1)よりも小さいか否かを判定する。そして、小さい場合(ステップS104′:Yes)には目標モータトルクTmをゼロに設定し、1以上である場合には目標モータトルクTmを要求モータトルクTの値に設定する。
以上により、トルクコンバータ51の代わりに、クラッチを用いた車両にも本発明が適用できる。つまり、電気変換トルク比Tgmの方が、エンジントルクをそのまま車輪側に伝達する場合のトルク比よりも大きくなる場合には、モータトルク指令を出力することで、必要なエンジントルク及び燃料消費量を低減でき、あるいは、同じエンジントルクから大きなトルクを発生できる。
本実施形態に係る車両のシステム構成を説明する図である。 本実施形態にかかる車両のトルクフローを説明する図である。 4WDコントローラの機能ブロック図である。 モータトルク演算部の処理を示すフローチャートである。 トルクコンバータの速度比−トルク比特性を示すグラフである。 要求モータトルクの算出方法を説明する図である。 モータ効率とモータトルクの関係を説明する図である。 モータ制御部による処理を説明する機能ブロック図である。 エンジントルク制限部の処理を説明するフローチャートである。 トルクコンバータトルク比と電気変換トルク比の関係を示す図である。 図10の場合における目標モータトルクの設定を説明する図である。 第1実施形態の効果を説明する図である。 第2実施形態にかかるモータトルク演算部の処理を示すフローチャートである。 目標モータトルクの算出方法を説明する図である。 エンジントルク制限部の処理を示すフローチャートである。 超過トルク指令値の算出方法を説明する図である。 第2実施形態の効果を説明する図である。 第3実施形態のモータトルク演算部の処理を説明するフローチャートである。
符号の説明
1L,1R,3L,3R 車輪
2 エンジン
4 モータ
5 自動変速機
51 トルクコンバータ
52 自動変速機
53 デファレンシャルギヤ
6 無端ベルト
7 発電機
8B エンジントルク制限部
8 コントローラ
8A モータトルク演算部
8C モータ制御部
8D 発電機制御部
8E クラッチ制御部
9 インバータ
10 ジャンクションボックス
11 減速機
12 電磁クラッチ
13 スロットルバルブ
14 エンジントルク制御コントローラ
15 アクセルセンサ
17 スロットルモータ
26 エンジン回転数センサ
27FL、27FR、27RL、27RR 車輪速センサ

Claims (4)

  1. 主駆動輪にトルクコンバータを介してトルクを伝達する熱機関と、その熱機関から入力するトルクで駆動される発電機と、前記発電機の電力で駆動されて従駆動輪を駆動するモータと、前記モータを駆動制御するモータ制御手段と、を備える車両の駆動制御装置において、
    前記トルクコンバータの運転状態から演算されるトルクコンバータのトルク比と、前記発電機及び前記モータの運転状態から演算される値であって、前記熱機関から発電機に入力されるトルクに対する前記モータのモータトルクの比である電気変換トルク比と、を比較する演算手段を備え、
    前記モータ制御手段は、前記演算手段によって、前記電気変換トルク比が前記トルクコンバータのトルク比以上であると判定されたときに、前記モータを駆動することを特徴とする車両用駆動制御装置。
  2. 前記演算手段は、前記電気変換トルク比が前記トルクコンバータのトルク比以上になるときのモータトルク値を算出し、前記モータ制御手段は、前記演算手段によって算出されたモータトルク値を目標モータトルクとして前記モータを駆動することを特徴とする請求項1に記載の車両用駆動制御装置。
  3. 前記モータトルクを発生させることで、前記トルクコンバータを介して同じ大きさのトルクを出力させる場合よりも、必要な前記熱機関のトルクが小さくなる分だけ、前記熱機関で発生させる総トルクを抑制するトルク制限手段を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用駆動制御装置。
  4. 前記トルクコンバータの代わりにクラッチが用いられた車両の前記駆動制御装置において、
    前記演算手段は、前記トルクコンバータのトルク比を1に設定して、前記電気変換トルク比と比較することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用駆動制御装置。
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