JP2008126867A - 車両用駆動力制御装置 - Google Patents

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麗 増田
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浩一 中里
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Abstract

【課題】モータロックが発生した場合のMOSの温度の上昇を効果的に抑制する。
【解決手段】車両用駆動力制御装置は、モータ4のモータロックの発生を検出し(ステップS1)、かつインバータ9のMOS温度が第1温度判定用しきい値TMOSTH1以上の場合(ステップS2)、クラッチ12を滑らせる(ステップS3)。
【選択図】図8

Description

本発明は、モータで駆動輪を駆動する車両用駆動力制御装置に関する。
前後輪の一方をエンジンで駆動し、他方をモータ(電動機)で駆動する4輪駆動制御装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。この装置は、エンジンによって発電機を駆動し、その発電機が供給する電力によってモータを駆動しており、車両の状態に応じて、発電機からモータに供給する電力を制御している。
特開平7−231508号公報
ところで、モータで駆動輪を駆動している場合に、モータがモータロック状態になる場合がある。例えば、路発進時や穴からの脱出時に駆動輪に外力が作用して、モータの駆動軸が回転できない、モータロックが発生する。
モータロックが発生して、特にこのときモータに大トルクの出力を要求している場合、1相のみ大電流が流れ、インバータのMOS(Metal Oxide Semiconductor)の温度が高温になってしまう。このような場合、モータに要求するトルク(トルク指令値)を減少させることも考えられるが、モータに要求するトルクを急激に減少させてしまうと、発電機の供給電力が余剰となり、電圧が跳ね上がってしまうので、モータに要求するトルクを徐々に減少させなければならない。
しかし、モータに要求するトルクの徐々に減少させた場合、MOSの温度の上昇の抑制することができず、そのままMOSの温度が上昇して、MOSが破壊してしまうことが考えられる。
本発明の課題は、モータロックが発生した場合のMOSの温度の上昇を効果的に抑制することである。
前記課題を解決するために、本発明は、モータのモータロックの発生をモータロック検出手段により検出し、前記モータロックが発生している場合の、インバータが受けている負荷状態をインバータ負荷状態検出手段により検出し、クラッチ制御手段は、前記モータロック検出手段がモータロックの発生を検出し、かつ前記インバータ負荷状態検出手段が前記インバータの負荷が所定の負荷状態を越えていることを検出した場合、交流モータから前記従動輪までのトルク伝達経路に介装されたクラッチを開放方向に制御する。
本発明によれば、モータロックが発生し、かつインバータの負荷が所定の負荷状態を越えている場合、交流モータから従動輪までのトルク伝達経路に介装されたクラッチを開放方向に制御することで、交流モータが回転できるようになり、モータロックに起因してインバータが受けている負荷を軽減できる。
本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態という。)を図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施形態)
(構成)
第1の実施形態は、本発明を適用した4輪駆動車両である。
図1は、本発明を4輪駆動車両に適用した場合の概略構成図である。
図1に示すように、本実施形態の車両は、左右前輪1L、1Rが、熱機関(内燃機関)であるエンジン2によって駆動される主駆動輪であり、左右後輪3L、3Rが、モータ4によって駆動可能な従駆動輪である。ここで、モータ4は交流モータである。
エンジン2の吸気管路には、例えばメインスロットルバルブとサブスロットルバルブとが介装されている。メインスロットルバルブは、アクセルペダルの踏込み量等に応じてスロットル開度が調整制御される。サブスロットルバルブは、ステップモータ等をアクチュエータとし、そのステップ数に応じた回転角により開度が調整制御される。従って、サブスロットルバルブのスロットル開度をメインスロットルバルブの開度以下等に調整することによって、運転者のアクセルペダルの操作とは独立して、エンジンの出力トルクを減少させることができる。つまり、サブスロットルバルブの開度調整が、エンジン2による前輪1L、1Rの加速スリップを抑制する駆動力制御となる。
エンジン2の出力トルクTeは、トランスミッション及びデファレンスギヤ5を通じて左右前輪1L、1Rに伝達される。また、エンジン2の出力トルクTeの一部は、無端ベルト6を介して発電機7に伝達されることで、発電機7は、エンジン2の回転数(以下、エンジン回転数という。)Neにプーリ比を乗じた回転数(以下、発電機回転数という。)Ngで回転する。
発電機7は、4WDコントローラ8によって調整される界磁電流Ifgに応じてエンジン2に対し負荷となり、その負荷トルクに応じた発電をする。この発電機7の発電電力の大きさは、発電機回転数Ngと界磁電流Ifgとの大きさにより決定される。なお、発電機7の発電機回転数Ngは、エンジン2のエンジン回転数Neからプーリ比に基づき演算することができる。
図2は発電機7の界磁電流駆動回路の構造を示す図である。
図2(a)に示すように、この回路は、界磁電流電源として車両の14Vバッテリ7aのような定電圧電源と発電機自身の出力電圧とを選択する構成を適用し、界磁電流電源のプラス側を界磁コイル7bに繋げて、トランジスタ7cをスイッチングするように構成されている。この場合、発電機出力がバッテリ電圧Vbを下回っている状態では、他励領域となってバッテリ電圧Vbが界磁コイル7bの電源となり、発電機出力が増加して出力電圧Vgがバッテリ電圧Vb以上となると、自励領域となって発電機の出力電圧Vgが選ばれて界磁コイル7bの電源となる。即ち、界磁電流値を発電機の電源電圧により増大することができるので、大幅な発電機出力の増加が可能である。
なお、界磁電流駆動回路は、図2(b)に示すように界磁電流電源として車両の14Vバッテリ7aのみ(他励領域のみ)を適用するようにしてもよい。
発電機7が発電した電力は、ジャンクションボックス10及びインバータ9を介してモータ4に供給可能となっている。モータ4の駆動軸は、減速機11及びクラッチ12を介して後輪3L、3Rに接続可能となっている。なお、本実施形態のモータ4は交流モータである。また、図中の符号13はデファレンスギヤを示す。
ジャンクションボックス10内には、インバータ9と発電機7とを接続・遮断するリレーが設けられている。そして、このリレーが接続されている状態で、発電機7から図示しない整流器を介して供給された直流の電力は、インバータ9内で三相交流に変換されてモータ4を駆動する。
また、ジャンクションボックス10内には、発電電圧を検出する発電機電圧センサと、インバータ9の入力電流である発電電流を検出する発電機電流センサとが設けられ、これらの検出信号は4WDコントローラ8に出力される。また、モータ4の駆動軸にはレゾルバが連結されており、モータ4の磁極位置信号θを出力する。
また、クラッチ12は、例えば湿式多板クラッチであって、4WDコントローラ8からの指令に応じて締結及び開放を行う。なお、本実施形態においては、締結手段としてのクラッチを湿式多板クラッチとしたが、例えばパウダークラッチやポンプ式クラッチであってもよい。
また、各車輪1L、1R、3L、3Rには、車輪速センサ27FL、27FR、27RL、27RRが設けられている。各車輪速センサ27FL、27FR、27RL、27RRは、対応する車輪1L、1R、3L、3Rの回転速度に応じたパルス信号を車輪速検出値として4WDコントローラ8に出力する。
4WDコントローラ8は、例えばマイクロコンピュータ等の演算処理装置を備えて構成され、前記各車輪速度センサ27FL〜27RRで検出される車輪速度信号、ジャンクションボックス10内の電圧センサ及び電流センサの出力信号、モータ4に連結されたレゾルバの出力信号及びアクセルペダル(不図示)の踏込み量に相当するアクセル開度等が入力される。
図3は、4WDコントローラ8の構成を示す。
図3に示すように、4WDコントローラ8は、目標モータトルク演算部8A、モータ必要電力演算手段としての発電機供給電力演算部8B、発電電流指令演算部8C、発電機制御手段としての発電機制御部8D、負荷固定手段としてのモータ制御部8E、TCS制御部8F、クラッチ制御部8Gを備える。
目標モータトルク演算部8Aは、従駆動輪である後輪3L,3Rの要求駆動力、例えば、4輪の車輪速度信号に基づいて算出される前後輪の車輪速度差とアクセルペダル開度信号とから、モータトルク指令値Ttを算出する。
発電機供給電力演算部8Bは、トルク指令値Tt、モータ回転数Nmに基づいて、次式をもとに発電機供給電力Pgを演算する。
Pg=Tt×Nm/Иm ・・・(1)
ここで、Иmはインバータ効率である。すなわち、発電機供給電力Pgは、トルク指令値Ttとモータ回転数Nmとの積により求められるモータに必要な電力Pm(=Tt×Nm)よりインバータ効率Иm分多い値となる。
発電電流指令演算部8Cは、発電機供給電力演算部8Bで算出された発電機供給電力Pgと、後述するモータ制御部8Eで算出される発電電圧指令値Vdcとに基づいて、次式をもとに発電電流指令値Idcを演算する。
Idc=Pg/Vdc ・・・(2)
図4は、発電機7の発電制御を行う発電機制御部8Dの詳細を示すブロック図である。
発電機制御部8Dは、P制御部101と、I制御部102と、FF制御部103と、制御量加算部104と、界磁制御部105とで構成され、界磁電圧PWMデューティ比C1を決定して発電機7の界磁電流IfgをPWM制御する。
P制御部101では、前記(2)式により算出された発電電流指令値Idcと実発電電流値Idcとの偏差に基づいてP制御を行う。先ず、発電電流指令値Idcと実発電電流値Idcとの偏差に所定のゲインを乗算する。そして、発電機の回転数変動に対してゲインの感度を一定にするために、この値に発電機回転数Ngの逆数を乗算し、これをP制御における制御量Vpとして後述する制御量加算部104に出力する。
I制御部102では、前記(2)式により算出された発電電流指令値Idcと実発電電流値Idcとの偏差に基づいてI制御を行う。つまり、発電電流指令値Idcと実発電電流値Idcとの偏差を積分していく。ここで、積分値は上限値及び下限値をもつ。そして、上記P制御同様、この積分値に発電機回転数Ngの逆数を乗算し、これをI制御における制御量Viとして後述する制御量加算部104に出力する。
FF制御部103では、図5に示すように予め格納された回転数毎の発電機特性マップを参照し、発電電圧指令値Vdcと発電電流指令値Idcとに基づいて、フィードフォワードで発電機界磁電圧のPWMデューティ比D1を求める。この図5において、曲線a1〜a4は、発電機7の自励領域において界磁電圧PWMデューティ比D1を固定とし、発電機7の負荷を徐々に変化させた場合の動作点の軌跡であり、曲線a1〜a4はデューティ比D1の違いを示している。
そして、このPWMデューティ比D1と発電電圧指令値Vdcとに基づいて、次式をもとにFF制御における制御量Vffを算出し、制御量加算部104に出力する。
Vff=D1×Vdc ・・・(3)
なお、本実施形態においては、PWMデューティ比D1と発電電圧指令値Vdcとに基づいて制御量Vffを算出する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、発電機7の界磁電流Ifと界磁コイル抵抗Rfとに基づいて制御量Vffを算出するようにしてもよい。
この場合、先ず、モータ回転数Nmとトルク指令値Ttとから予め格納されたマップを参照して発電機7に必要な必要発電電圧V0及び必要発電電流Iを算出し、これらをもとに図6に示すように予め格納された回転数毎の発電機7の界磁電流特性マップを参照し、必要界磁電流Ifを算出する。そして、このようにして算出された必要界磁電流Ifに基づいて、Vff=If×Rfにより制御量Vffを算出するようにすればよい。
制御量加算部104では、制御量Vpと制御量Viと制御量Vffとを加算し、これを界磁コイルにかける電圧Vfとして界磁制御部105に出力する。
界磁制御部105では、実発電電圧値Vdcが発電機7の界磁電流電源としてのバッテリ電圧Vb以下であるか否かを判定し、Vdc≦Vbであるときには下記(4)式をもとに界磁電圧PWMのデューティ比C1を算出する。
C1=Vf/Vb ・・・(4)
一方、Vdc>Vbであるときには、下記(5)式をもとに界磁電圧PWMデューティ比C1を算出する。
C1=Vf/Vdc ・・・(5)
そして、このようにして算出されたデューティ比C1に応じて、発電機7の界磁電流Ifgを制御する。
つまりこの発電機制御部8Dでは、トルク指令値Ttから決まる発電機供給電力Pgを実現する発電機動作点をフィードフォワードで指定すると共に、発電電流指令値Idcと実発電電流値Idcとの偏差をPI補償にてフィードバックすることにより、実発電電流値Idcを発電電流指令値Idcに追従させる。これにより、モータ4の要求に応じた電力をインバータ9に供給するように発電機7の界磁電流Ifgが制御される。
なお、ここではフィードバック制御に用いる制御手法としてPI補償を適用しているが、これに限定されるものではなく、系を安定にする制御手法であればよい。
図7は、インバータ9によりモータ4を制御するモータ制御部8Eの詳細を示すブロック図である。
このモータ制御部8Eは、Id,Iq指令値演算部201と、Vd,Vq指令値演算部202と、Vdc指令値演算部203と、2相/3相変換部204と、PWM制御部205と、界磁電流指令値演算部206と、界磁磁束演算部207とで構成され、目標モータトルク演算部8Aで算出されたトルク指令値Ttが入力されて実モータトルクTがトルク指令値Ttとなるようにインバータ9の3相のパワー素子をスイッチング制御する。
Id,Iq指令値演算部201では、トルク指令値Ttとモータ回転数Nmとに基づいて、このトルク指令値Ttに一致するトルクを出力するためのd軸(磁束成分)電流とq軸(トルク成分)電流との指令値Id、Iqを演算し、Vd,Vq指令値演算部202に出力する。
Vd,Vq指令値演算部202では、Id,Iq指令値演算部201から入力される電流指令値Id、Iqと、モータ回転数Nmと、後述する界磁磁束演算部207から入力されるモータパラメータ(インダクタンスLd,Lq、界磁磁束Φ)とに基づいて、d軸電流値Idをd軸電流指令値Idにするためのd軸電圧指令値Vdと、q軸電流値Iqをq軸電流指令値Iqにするためのq軸電圧指令値Vqとを演算する。
Vdc指令値演算部203では、Vd,Vq指令値演算部202で算出された電圧指令値Vd、Vqに基づいて、発電電圧指令値Vdcを演算し、前述した図3の発電機制御部8Dに出力する。
Vdc=2√2/√3・√(Vd*2+Vq*2) ・・・(6)
また、2相/3相変換部204では、Vd,Vq指令値演算部202で演算されたdq軸電圧指令値Vd,Vqを3相正弦波指令値である3相座標系のU相電圧指令値Vu、V相電圧指令値Vv、W相電圧指令値Vwに変換し、PWM制御部205に出力する。
PWM制御部205では、2相/3相変換部204から入力される3相正弦波指令値をもとに三角波との大小比較をしてPWM指令を演算し、インバータ9に出力するスイッチング信号を生成する。インバータ9は、このスイッチング信号に応じたPWM波電圧を生成してモータ4へ印加し、これによりモータ4が駆動される。
上記三角波比較の際、本実施形態では、直流電圧指令値である発電電圧指令値Vdcを用いて、例えばU相の場合、Vu/Vdcにより正弦波振幅の正規化を行い、この正弦波指令値と三角波とを比較することでU相のスイッチング信号を出力する。これにより、発電機から見たインバータのインピーダンスは、トルク指令値Tt、モータ回転数Nmの組み合わせ毎に固定となる。つまりこれは、PWM波電圧のパルス幅をトルク指令値Tt、モータ回転数Nmごとに固定することに相当する。
また、界磁電流指令値演算部206では、モータ回転数Nmに基づいて界磁電流指令値Ifを演算して界磁磁束演算部207に出力し、この界磁磁束演算部207で界磁磁束を演算して前述したVd,Vq指令値演算部202に出力する。
したがって、このモータ制御部8Eでは、要求されるモータ出力に対し、インバータの動作を、要求電圧が満足されたときに行われるスイッチングパターンで固定している。
また、図3のTCS制御部8Fは、図示しないエンジントルク制御コントローラ(ECM)からのエンジン発生駆動トルクデマンド信号Tet、左右前輪の回転速度VFR,VFL、車速Vに基づいて、公知の方法によりECMに対してエンジン発生駆動トルクデマンド信号Teを送り返すことにより前輪トラクションコントロール制御を行う。
クラッチ制御部8Gは、クラッチ12の状態を制御し、4輪駆動状態と判定している間はクラッチ12を接続状態に制御する。
また、クラッチ制御部8Gは、本発明を実現する制御として、インバータ9のMOS(Metal Oxide Semiconductor)の温度(以下、MOS温度という。)が所定のしきい値以上になった場合、クラッチ12の締結状態を弱くする(開放方向に制御する)。
図8は、クラッチ制御部8Gによるその制御手順を示す。
図8に示すように、処理を開始すると、ステップS1において、モータロックが発生しているか否かを判定する。
ここで、モータ4の駆動軸と後輪3L、3Rとが直接連結している場合に、坂路発進時や穴からの脱出時に駆動輪に外力が作用して、該後輪3L、3Rがロックされると、モータ4の駆動軸も回転しなくなり、モータ4がロックする、モータロック状態になる。モータロックになった場合、モータ4へ駆動電流が供給されているのにもかかわらず、モータ4の駆動軸が回転しないので、特定相に電流が流れ続けるようになり、モータ4が発熱してしまう。
ステップS1では、このようなモータロックが発生しているか否かを判定する。ここで、モータロックが発生している場合(モータロックの発生を検出した場合)、ステップS2に進み、モータロックが発生していない場合、当該図8に示す処理を終了する。
また、モータロックの検出方法としては、モータ4の回転数を検出し、この回転数が所定値よりも小さくなったら、モータロックが発生していると判断するなどの方法を採ることができる。
ステップS2では、MOS温度TMOSが第1温度判定用しきい値(MOS温度保護しきい値、例えば70℃)TMOSTH1以上か否かを判定する。ここで、MOS温度TMOSが第1温度判定用しきい値TMOSTH1以上の場合、ステップS3に進み、MOS温度TMOSが第1温度判定用しきい値TMOSTH1未満の場合、当該図8に示す処理を終了する。
ステップS3では、クラッチ12を滑らせる。具体的には、クラッチ12の状態を制御するデューティ比(クラッチDuty)を低くして、クラッチ12の締結状態を弱くする(開放方向に制御する)。例えば、通常の締結状態に対して50%低下させる。そして、当該図8に示す処理を終了する。
このとき、同時に、目標モータトルク演算部8Aでは、トルク指令値Ttを減少させる(減少補正する)。
(動作及び作用)
動作及び作用は次のようになる。
今、車両が4輪駆動状態と判定されて、車輪速及びアクセルペダル開度に基づいてモータトルク指令値Ttが算出されたものとする。この場合には、発電機制御部8Dにおいて、モータトルク指令値Ttにより算出される発電電流指令値Idcと発電電流値Idcとの偏差に対してPI制御が施され、発電電流値Idcが発電電流指令値Idcに追従するように発電機7の界磁電流Ifgが制御される。
そして、モータ制御部8Eにおいて、トルク指令値Ttやモータ回転数Nmに基づいてインバータ9の3相のパワー素子をスイッチング制御するために3相正弦波指令を演算し、この3相正弦波指令に基づいてPWM指令を演算しインバータ9に出力する。
このとき、モータ制御部8Eは、U相電圧指令値Vuから発電電圧値Vdcを演算し、これを発電機制御部8Dに出力する。また、モータ制御部8Eでは、dq軸電流指令値Idr,IqrをもとにU相電流値Iuを求め、このU相電流値Iuから発電電流値Idc演算し、これを発電機制御部8Dに出力する。そして、発電機制御部8Dでは、モータ制御部8Eで演算した発電電圧値Vdc及び発電電流値Idcを用いて発電制御を実行する。
一方、モータ4のモータロックの発生を検出し、かつMOS温度TMOSが第1温度判定用しきい値以上の場合、クラッチ12を滑らせる。また、トルク指令値Ttを減少させる。
図9は、このときのトルク指令値Tt(同図(a))、MOS温度TMOS(同図(b))、クラッチDuty(同図(c))及びモータ回転数(同図(d))のタイムチャートを示す。
図9に示すように、モータロックの発生を検出した場合に、MOS温度TMOSが第1温度判定用しきい値TMOSTH1に達したとき(同図(b))、クラッチDutyを減少させて(同図(c))、クラッチ12を滑らせる。同時に、トルク指令値Ttを減少させる(同図(a))。これにより、モータロック後にクラッチ12を滑らせることで、モータ4のモータ回転数が増加するようになる(同図(d))。この結果、MOS温度TMOSが減少する(同図(b))。
(効果)
効果は次のようになる。
前述のように、モータ4のモータロックの発生を検出し、かつインバータ(具体的にはMOS)が受けている負荷状態の指標としてのMOS温度TMOSが第1温度判定用しきい値以上の場合、クラッチ12を滑らせている。これにより、モータ4のモータ回転数が増加し、MOS温度TMOSが減少する。これにより、MOS温度TMOSが高温になることでMOSが破壊されてしまうのを防止できる。
また、モータ4のトルク指令値Ttを減少させているので、これによってもMOS温度TMOSを減少させることができる。そして、そのモータ4のトルク指令値Ttを減少させる操作を、発電機7の供給電力が余剰となることがないように、徐々に行う場合でも、クラッチ12を滑らせる操作により、確実にMOS温度TMOSを減少させることができる。
(第2の実施形態)
次の第2の実施形態を説明する。
(構成)
第2の実施形態では、クラッチ制御部8Gによる制御手順に特徴があり、その制御手順が第1の実施形態のものと異なっている。
図10は、第2の実施形態におけるクラッチ制御部8Gの制御手順を示す。
図10に示すように、処理を開始すると、前記第1の実施形態と同様に、ステップS11において、モータロックが発生しているか否かを判定する。ここで、モータロックが発生している場合(モータロックの発生を検出した場合)、ステップS12に進み、モータロックが発生していない場合、当該図10に示す処理を終了する。
ステップS12では、モータトルクTQが第1トルク判定用しきい値TQTH1以上か否かを判定する。ここで、モータトルクTQは、例えばモータ4を駆動するためのトルク指令値Ttである。
このステップS12において、モータトルクTQが第1トルク判定用しきい値TQTH1以上の場合、ステップS13に進み、モータトルクTQが第1トルク判定用しきい値TQTH1未満の場合、当該図10に示す処理を終了する。
ステップS13では、前記第1の実施形態と同様に、クラッチ12を滑らせる。具体的には、クラッチ12の状態を制御するデューティ比(クラッチDuty)を低くして、クラッチ12の締結状態を弱くする(開放方向に制御する)。例えば、通常の締結状態に対して50%低下させる。そして、当該図10に示す処理を終了する。
このとき、同時に、目標モータトルク演算部8Aでは、トルク指令値Ttを減少させる(減少補正する)。
(動作及び作用)
動作及び作用は次のようになる。
特に第2の実施形態では、モータ4のモータロックの発生を検出し、かつモータトルクTQが第1トルク判定用しきい値TQTH1以上の場合、クラッチ12を滑らせる。また、トルク指令値Ttを減少させる。
図11は、このときのモータトルクTQとしてのトルク指令値Tt(同図(a))、クラッチDuty(同図(b))及びモータ回転数(同図(c))のタイムチャートを示す。
図11に示すように、モータロックの発生を検出した場合に、モータトルクTQが第1トルク判定用しきい値TQTH1に達したとき(同図(a))、クラッチDutyを減少させて(同図(b))、クラッチ12を滑らせる。同時に、トルク指令値Ttを減少させる(同図(a))。これにより、モータロック後にクラッチ12を滑らせることで、モータ4のモータ回転数が増加するようになる(同図(c))。この結果、MOS温度TMOSが減少する。
(効果)
効果は次のようになる。
前述のように、モータ4のモータロックの発生を検出し、かつモータトルクTQが第1トルク判定用しきい値TQTH1以上の場合、クラッチ12を滑らせている。
ここで、モータロックの発生時のモータトルクTQがある程度大きいと、モータロックの発生に起因するMOS温度TMOSの上昇割合が大きくなることから、モータトルクTQをインバータ(具体的にはMOS)が受けている負荷状態の指標とし、モータロック発生時にモータトルクTQが第1トルク判定用しきい値TQTH1以上の場合、クラッチ12を滑らせることで、モータ4のモータ回転数を増加させて、MOS温度TMOSを減少させている。これにより、MOS温度TMOSが高温になることでMOSが破壊されてしまうのを防止できる。
以上のようなことから、第1トルク判定用しきい値TQTH1については、モータロックの発生に起因してMOS温度TMOSが上昇した場合でも、MOSを破壊してしまうような温度にならない程度のモータトルク値にする。
(第3の実施形態)
次の第3の実施形態を説明する。
(構成)
第3の実施形態では、クラッチ制御部8Gによる制御手順に特徴があり、その制御手順が前記第1及び第2の実施形態のものと異なっている。
図12は、第3の実施形態におけるクラッチ制御部8Gの制御手順を示す。
図12に示すように、処理を開始すると、前記第1の実施形態と同様に、ステップS21において、モータロックが発生しているか否かを判定する。ここで、モータロックが発生している場合(モータロックの発生を検出した場合)、ステップS22に進み、モータロックが発生していない場合、当該図12に示す処理を終了する。
ステップS22では、モータトルクTQが第2トルク判定用しきい値TQTH2以上か否かを判定する。ここで、第2トルク判定用しきい値TQTH2は、前記第2の実施形態における第1トルク判定用しきい値TQTH1と同じ値又はそれよりも大きい値である。このステップS22において、モータトルクTQが第2トルク判定用しきい値TQTH2以上の場合、ステップS23に進み、モータトルクTQが第2トルク判定用しきい値TQTH2未満の場合、当該図12に示す処理を終了する。
ステップS23では、MOS温度TMOSが第2温度判定用しきい値TMOSTH2以上か否かを判定する。ここで、第2温度判定用しきい値TMOSTH2は、前記第1の実施形態における第1温度判定用しきい値TMOSTH1よりも大きい値、例えば100℃である。このステップS23において、MOS温度TMOSが第2温度判定用しきい値TMOSTH2以上の場合、ステップS24に進み、MOS温度TMOSが第2温度判定用しきい値TMOSTH2未満の場合、当該図12に示す処理を終了する。
ステップS24では、クラッチ12の完全に開放するようなデューティ比(クラッチDuty=0%)にする。そして、当該図12に示す処理を終了する。
このとき、同時に、目標モータトルク演算部8Aでは、トルク指令値Ttを減少させる(減少補正する)。
(動作及び作用)
動作及び作用は次のようになる。
特に第3の実施形態では、モータ4のモータロックの発生を検出し、モータトルクTQが第2トルク判定用しきい値TQTH2以上で、かつMOS温度TMOSが第2温度判定用しきい値TMOSTH2以上の場合、クラッチ12を完全に開放している(切っている)。すなわち、前記第1及び第2の実施形態と異なり、クラッチ12を滑らせるのではなく、完全に開放している。また、このとき、トルク指令値Ttを減少させている。
図13は、このときのモータトルクTQとしてのトルク指令値Tt(同図(a))、MOS温度(同図(b))、クラッチDuty(同図(c))及びモータ回転数(同図(d))のタイムチャートを示す。
図13に示すように、モータロックの発生を検出した場合に、モータトルクTQが第2トルク判定用しきい値TQTH2に達しており(同図(a))、かつMOS温度TMOSが第2温度判定用しきい値以上の場合(同図(b))、クラッチDutyを0にして(同図(c))、クラッチ12を完全に開放する。同時に、トルク指令値Ttを減少させる(同図(a))。これにより、モータロック後にクラッチ12を完全に開放することで、モータ4のモータ回転数が増加するようになる(モータ4が一気に吹け上がるようになる、同図(d))。この結果、MOS温度TMOSが減少する。
(効果)
効果は次のようになる。
前述のように、モータ4のモータロックの発生を検出し、モータトルクTQが第2トルク判定用しきい値TQTH2以上で、かつMOS温度TMOSが第2温度判定用しきい値TMOSTH2以上の場合、クラッチ12を完全に開放している。
ここで、モータロックの発生時のモータトルクTQがある程度大きいと、モータロックの発生に起因するMOS温度TMOSの上昇割合が大きくなる。さらに、そのときのMOS温度TMOSがMOSを破壊してしまうような温度に近づいている場合には、MOS温度TMOSが急激に増加してしまうと、MOSが破壊されてしまう可能性がより高くなる。
このようなことから、モータ4のモータロックの発生を検出し、モータトルクTQが第2トルク判定用しきい値TQTH2以上で、かつMOS温度TMOSが第2温度判定用しきい値TMOSTH2以上の場合には、クラッチ12を滑らせるのではなく、クラッチ12を完全に開放することで、モータ4のモータ回転数を急増させて、MOS温度TMOSを急激に減少させるようにしている。これにより、MOS温度TMOSが高温になることでMOSが破壊されてしまうのを防止できる。
以上のようなことから、第2トルク判定用しきい値TQTH2については、モータロックの発生に起因してMOS温度TMOSを急激に増加させてしまうようなモータトルク値である。
なお、前記第1及び第2の実施形態では、MOS温度TMOSを減少させる目的として、クラッチ12を滑らせているが、これのようにすることで、従動輪での駆動力が必要になったときに、クラッチ12を完全に締結した状態に短時間で復帰させることができる等の効果がある。すなわち、前記第1及び第2の実施形態では、クラッチ12を必要最小限で動作させて、MOS温度TMOSを減少させている。
(第4の実施形態)
次の第4の実施形態を説明する。
(構成)
第4の実施形態では、クラッチ制御部8Gによる制御手順に特徴があり、その制御手順が前記第1〜第3の実施形態のものと異なっている。
図14は、第4の実施形態におけるクラッチ制御部8Gの制御手順を示す。
図14に示すように、処理を開始すると、前記第1の実施形態と同様に、ステップS31において、モータロックが発生しているか否かを判定する。ここで、モータロックが発生している場合(モータロックの発生を検出した場合)、ステップS32に進み、モータロックが発生していない場合、当該図14に示す処理を終了する。
ステップS32では、モータトルクTQが、前記第3の実施形態と同値の第2トルク判定用しきい値TQTH2以上か否かを判定する。ここで、モータトルクTQが第2トルク判定用しきい値TQTH2以上の場合、ステップS33に進み、モータトルクTQが第2トルク判定用しきい値TQTH2未満の場合、当該図14に示す処理を終了する。
ステップS33では、MOS温度TMOSが、前記第1の実施形態と同値の第1温度判定用しきい値TMOSTH1以上か否かを判定する。ここで、MOS温度TMOSが第1温度判定用しきい値TMOSTH1以上の場合、ステップS34に進み、MOS温度TMOSが第1温度判定用しきい値TMOSTH1未満の場合、当該図14に示す処理を終了する。
ステップS34では、MOS温度TMOSが、前記第3の実施形態と同値の第2温度判定用しきい値TMOSTH2以上か否かを判定する。ここで、MOS温度TMOSが第2温度判定用しきい値TMOSTH2以上の場合、ステップS35に進み、MOS温度TMOSが第2温度判定用しきい値TMOSTH2未満の場合、ステップS36に進む。
ステップS35では、前記第1及び第2の実施形態と同様に、クラッチ12の状態を制御するデューティ比(クラッチDuty)を低くして、クラッチ12の締結状態を弱くする(開放方向に制御する)。そして、当該図14に示す処理を終了する。
このとき、同時に、目標モータトルク演算部8Aでは、トルク指令値Ttを減少させる(減少補正する)。
また、ステップS36では、前記第3の実施形態と同様に、クラッチ12の完全に開放するようなデューティ比(クラッチDuty=0%)にする。そして、当該図14に示す処理を終了する。
このとき、同時に、目標モータトルク演算部8Aでは、トルク指令値Ttを減少させる(減少補正する)。
(動作及び作用)
動作及び作用は次のようになる。
特に第4の実施形態では、モータ4のモータロックの発生を検出し、モータトルクTQが第2トルク判定用しきい値TQTH2以上で、かつMOS温度TMOSが第1温度判定用しきい値TMOSTH1から第2温度判定用しきい値TMOSTH2の間にある場合、保護モードに遷移して、クラッチ12を滑らせている。このとき、トルク指令値Ttを減少させている。
また、モータ4のモータロックの発生を検出し、モータトルクTQが第2トルク判定用しきい値TQTH2以上で、かつMOS温度TMOSが第2温度判定用しきい値TMOSTH2以上の場合、保護モードに遷移して、クラッチ12を完全に開放している。このとき、トルク指令値Ttを減少させている。
図15は、このときのモータトルクTQとしてのトルク指令値Tt(同図(a))、MOS温度(同図(b))、クラッチDuty(同図(c))及びモータ回転数(同図(d))のタイムチャートを示す。
図15に示すように、モータロックの発生を検出した場合に、モータトルクTQが第2トルク判定用しきい値TQTH2に達しており(同図(a))、かつMOS温度TMOSが第1温度判定用しきい値以上の場合(同図(b))、クラッチDutyを減少させて(同図(c))、クラッチ12を滑らせる。そして、MOS温度TMOSが第2温度判定用しきい値以上になった場合、クラッチDutyを減少(クラッチDuty=0%)させて(同図(c))、クラッチ12を完全に開放する。
(効果)
効果は次のようになる。
前述のように、モータ4のモータロックの発生を検出し、モータトルクTQが第2トルク判定用しきい値TQTH2以上で、かつMOS温度TMOSが第1温度判定用しきい値TMOSTH1以上の場合、先ず始めにクラッチ12を滑らせている。このようにすることで、クラッチ12を必要最小限で動作させて、MOS温度TMOSを減少させている。
そして、クラッチ12を滑らせてもなお、MOS温度TMOSが増加し続けるような場合には、MOS温度TMOSが第2温度判定用しきい値TMOSTH2以上に達したとき、クラッチ12を完全に開放している。このようにすることで、MOS温度TMOSを急激に減少させて、MOS温度TMOSが高温になることでMOSが破壊されてしまうのを防止している。
例えば、モータトルクTQが非常に大きく、モータロックの発生に起因するMOS温度TMOSの上昇割合が大きいような場合や、図15(a)に示すように、MOS温度TMOSが第1温度判定用しきい値TMOSTH1以上になった場合でも、なんらかの理由によりトルク指令値Tt(モータトルクTQ)を減少させることができないような場合には、クラッチ12を滑らせても、MOS温度TMOSが増加し続ける場合がある。このような場合に、MOS温度TMOSが第2温度判定用しきい値TMOSTH2以上に達したときに、クラッチ12を完全に開放することで、MOS温度TMOSが高温になることでMOSが破壊されてしまうのを防止することができる。
なお、前記実施形態を次のような構成により実現することもできる。
すなわち、前記実施形態では、具体的な例を挙げて車両の構成を説明している。しかし、これに限定されるものではない。すなわち、車両は、モータの駆動トルクにより駆動輪が駆動されるものであれば良い。
また、前記実施形態の説明において、エンジン2は、主駆動輪を駆動する主駆動源を実現しており、発電機7は、主駆動源で駆動される発電機を実現しており、モータ4は、当該発電機の電力がインバータを介して供給されて従駆動輪を駆動する交流モータを実現しており、クラッチ12は、前記交流モータから前記従動輪までのトルク伝達経路に介装されたクラッチを実現しており、クラッチ制御部8Gは、前記クラッチの締結及び開放を制御するクラッチ制御手段を実現しており、クラッチ制御部8GのステップS1の処理は、前記交流モータのモータロックの発生を検出するモータロック検出手段を実現しており、クラッチ制御部8GのステップS2の処理は、前記モータロックが発生している場合の、前記インバータが受けている負荷状態を検出するインバータ負荷状態検出手段を実現しており、クラッチ制御部8GのステップS3の処理は、前記クラッチ制御手段が、前記モータロック検出手段がモータロックの発生を検出し、かつ前記インバータ負荷状態検出手段が前記インバータの負荷状態が所定の負荷状態を越えていることを検出した場合、前記クラッチを開放方向に制御することを実現している。
本発明の実施形態を示す概略構成図である。 発電機の構造を示す図である。 4WDコントローラの詳細を示すブロック図である。 発電機制御部の詳細を示すブロック図である。 回転数毎の発電機特性マップである。 回転数毎の界磁電流特性マップである。 モータ制御部の詳細を示すブロック図である。 第1の実施形態におけるモータ制御部の処理内容を示すフローチャートである。 第1の実施形態における動作及び作用の説明に使用した特性図である。 第2の実施形態におけるモータ制御部の処理内容を示すフローチャートである。 第2の実施形態における動作及び作用の説明に使用した特性図である。 第3の実施形態におけるモータ制御部の処理内容を示すフローチャートである。 第3の実施形態における動作及び作用の説明に使用した特性図である。 第4の実施形態におけるモータ制御部の処理内容を示すフローチャートである。 第4の実施形態における動作及び作用の説明に使用した特性図である。
符号の説明
1L、1R 前輪、2 エンジン、3L、3R 後輪、3a 駆動軸、4 モータ、4a 駆動軸、6 ベルト、7 発電機、8 4WDコントローラ、8A 目標モータトルク演算部、8B 発電機供給電力演算部、8C 発電電流指令演算部、8D 発電機制御部、8E モータ制御部、8F TCS制御部、8G クラッチ制御部、8H 負荷固定判断部、8I モータ制御部、9 インバータ、10 ジャンクションボックス、11 減速機、12 クラッチ、27FL、27FR、27RL、27RR 車輪速センサ

Claims (5)

  1. 主駆動輪を駆動する主駆動源と、主駆動源で駆動される発電機と、当該発電機の電力がインバータを介して供給されて従駆動輪を駆動する交流モータと、前記交流モータから前記従動輪までのトルク伝達経路に介装されたクラッチと、前記クラッチの締結及び開放を制御するクラッチ制御手段とを備える車両用駆動力制御装置であって、
    前記交流モータのモータロックの発生を検出するモータロック検出手段と、
    前記モータロックが発生している場合の、前記インバータが受けている負荷状態を検出するインバータ負荷状態検出手段と、を備え、
    前記クラッチ制御手段は、前記モータロック検出手段がモータロックの発生を検出し、かつ前記インバータ負荷状態検出手段が前記インバータの負荷状態が所定の負荷状態を越えていることを検出した場合、前記クラッチを開放方向に制御することを特徴とする車両用駆動力制御装置。
  2. 前記クラッチ制御手段は、前記インバータが受けている負荷が大きいほど、前記クラッチを開放状態に近づけることを特徴とする請求項1に記載の車両用駆動力制御装置。
  3. 前記インバータ負荷状態検出手段は、前記インバータが受けている負荷状態の指標として、前記インバータのMOS温度を検出しており、前記クラッチ制御手段は、前記インバータ負荷状態検出手段が前記インバータのMOS温度が、該MOS温度に対応して設定した所定のしきい値以上となることを検出した場合、前記クラッチを開放方向に制御することを特徴とする請求項1に記載の車両用駆動力制御装置。
  4. 前記インバータ負荷状態検出手段は、前記インバータが受けている負荷状態の指標として、前記交流モータを駆動するための駆動トルク値を検出しており、前記クラッチ制御手段は、前記インバータ負荷状態検出手段が前記駆動トルク値が、該駆動トルク値に対応して設定した所定のしき値以上となることを検出した場合、前記クラッチを開放方向に制御することを特徴とする請求項1に記載の車両用駆動力制御装置。
  5. 前記インバータ負荷状態検出手段は、前記インバータが受けている負荷状態の指標として、前記インバータのMOS温度を検出しており、前記クラッチ制御手段は、前記インバータ負荷状態検出手段が前記インバータのMOS温度が第1のしきい値以上となることを検出した場合、前記クラッチを滑らせ、前記インバータ負荷状態検出手段が前記インバータのMOS温度が前記第1のしきい値よりも大きい第2のしきい値以上となることを検出した場合、前記クラッチを開放することを特徴とする請求項1に記載の車両用駆動力制御装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010188807A (ja) * 2009-02-17 2010-09-02 Nissan Motor Co Ltd 電動車両の制御装置
JP2014201289A (ja) * 2013-04-09 2014-10-27 トヨタ自動車株式会社 ハイブリッド車両の駆動制御装置
JP2016028922A (ja) * 2014-07-25 2016-03-03 富士重工業株式会社 電動車両の駆動装置
US20200404848A1 (en) * 2018-03-20 2020-12-31 Honda Motor Co., Ltd. Work machine

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