JP5076876B2 - 流体噴射装置及び流体噴射装置のメンテナンス方法 - Google Patents

流体噴射装置及び流体噴射装置のメンテナンス方法 Download PDF

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本発明は、流体噴射装置に関する。
流体を噴射する流体噴射装置として、例えばインクジェット式記録装置などが知られている。インクジェット式記録装置は、記録媒体に文字や画像等を記録する装置であり、記録ヘッド(噴射ヘッド)に設けられたノズルから記録媒体にインクが噴射される構成になっている。
このインクジェット式記録装置には、ノズル内が乾燥したりノズル内に埃が入ったりするのを防止するキャッピング機構が設けられている。キャッピング機構は、記録ヘッドに対して着脱可能に設けられ、ノズルの設けられたノズル領域を含む空間を密閉する壁状のシール部材を有している。また、乾燥等によって噴射特性が悪化したノズルの噴射特性の回復を図るため、この密閉された空間全体を減圧してノズルからインクを吸引する吸引機構が設けられている。また、キャッピング機構には密閉空間内を大気開放する大気開放機構が設けられている。
特開平10−181034号公報
しかしながら、吸引動作を行った後にはインク供給系には一定の負圧が残った状態になる。ノズル内のメニスカス強度よりも強い負圧がインク供給系に残っている状態で大気開放を行うと、残負圧によってインクがノズル内部に引き込まれてしまい、インクのメニスカスが破壊されてしまう虞がある。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、流体のメニスカスの破壊を回避することが可能な流体噴射装置及び流体噴射装置のメンテナンス方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る流体噴射装置は、流体を噴射する複数のノズル開口が配列されたノズル領域を有する噴射ヘッドと、前記ノズル領域を含む空間を密閉するキャッピング機構と、前記空間に接続され前記空間を吸引する吸引機構と、前記空間を大気開放可能に接続された流路と、前記流路に設けられた第1の弁と、前記第1の弁の開放側に接続された開閉自在の第2の弁を有する大気開放機構とを備える流体噴射装置において、前記第1の弁は、前記流路を閉塞可能な開閉部材と、密閉された前記空間内の負圧が前記ノズル開口内の流体のメニスカス強度よりも弱くなった状態で前記開閉部材が開状態になるように弾性力が調整され、該開閉部材を支持する弾性部材とを備え
前記キャッピング機構により前記空間が密閉された状態における前記吸引機構の吸引動作の途中で、前記第2の弁を閉状態から開状態とすることを特徴とする。
本発明によれば、噴射ヘッドのうちノズル開口内の負圧が流体のメニスカス強度よりも弱くなった状態で空間内を大気開放することができるので、ノズル開口に配置される流体が大気圧によってノズル開口内に引き込まれるのを回避することができる。これにより、流体のメニスカスの破壊を回避することができる。
また、大気開放機構が、第1の弁の開放側に接続された開閉自在の第2の弁を有することとしたので、第1の弁と第2の弁とを組み合わせて大気開放動作を行うことができる。これにより、第1の弁に加わる負荷を軽減することができると共に、大気開放動作のバリエーションが広がることになる。
上記の流体噴射装置は、前記大気開放機構は、前記第1の弁の開閉を制御するアクチュエータを有することを特徴とする。
本発明によれば、大気開放機構が第1の弁の開閉を制御するアクチュエータを有することとしたので、空間内の圧力を高い自由度で調整することができる。
上記の流体噴射装置は、前記大気開放機構は、前記第1の弁の開放側に接続され前記流体の拡散蒸発抑制用の流路を有することを特徴とする。
本発明によれば、大気開放機構が、第1の弁の開放側に接続され流体の拡散蒸発抑制用の流路を有することとしたので、大気開放機構内に流入した流体が乾燥するのを回避することができる。これにより、大気開放機構内で流体が詰ってしまう現象を回避することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。本実施形態では、本発明に係る液体噴射装置として、インクジェット式プリンタ(以下、プリンタ1という)を例示する。
図1は、本実施形態に係るプリンタ1の概略構成を示す一部分解図である。
プリンタ1は、プリンタ本体5と、サブタンク2及び記録ヘッド3を搭載したキャリッジ4とを有している。
プリンタ本体5には、キャリッジ4を往復移動させるキャリッジ移動機構75と、記録ヘッド3の各ノズルから増粘したインクLを吸引するクリーニング動作等に用いられるキャッピング機構50と、インク供給チューブ34を介して記録ヘッド3に供給するインクLを貯留したインクカートリッジ6とが設けられている。
このプリンタ本体5には、記録紙を搬送する不図示の紙送り機構が設けられており、この紙送り機構は紙送りモータやこの紙送りモータによって回転駆動される紙送りローラ(いずれ不図示)等から構成され、記録紙を記録(印字・印刷)動作に連動させてプラテン13の上に順次送り出すようになっている。また、プリンタ本体5には、プリンタ1の動作を統括的に制御する制御部80が設けられている。
キャリッジ移動機構75は、プリンタ本体5の幅方向に架設されたガイド軸8と、パルスモータ9と、パルスモータ9の回転軸に接続されてこのパルスモータ9によって回転駆動される駆動プーリー10と、駆動プーリー10とはプリンタ本体5の幅方向の反対側に設けられた遊転プーリー11と、駆動プーリー10と遊転プーリー11との間に掛け渡されてキャリッジ4に接続されたタイミングベルト12を有しており、パルスモータ9を駆動することによってキャリッジ4がガイド軸8に沿って主走査方向に往復移動するようになっている。
キャッピング機構50はキャップ部材51を有している。キャップ部材51は例えばゴム等の弾性材から構成されたトレー形状の部材であり、キャリッジ4の移動領域内のうち記録領域から外れた場所、例えばプリンタ本体5の端部(駆動プーリー10側)に配置されている。キャップ部材51が配置されている場所はキャリッジ4のホームポジションとなる。ホームポジションとは、プリンタ1の電源がオフになっている場合や長時間にわたって記録が行われない場合などに、キャリッジ4が待機する場所である。キャップ部材51は空間52を有しており、底部には吸引口53及び大気開放口54が設けられている。吸引口53は吸引機構70に接続されている。吸引機構70はキャッピング機構50の空間52を吸引するポンプを有している。また、大気開放口54は本実施形態における特徴的構成要素である大気開放機構60に接続されている。
図2は記録ヘッド3の構成を説明する断面図、図3は記録ヘッド3の要部断面図である。
記録ヘッド3は、導入針ユニット17、ヘッドケース18、流路ユニット19及びアクチュエータユニット20を主な構成要素としている。
導入針ユニット17の上面にはフィルタ21を介在させた状態で2本のインク導入針22が横並びで取り付けられている。これらのインク導入針22には、サブタンク2がそれぞれ装着される。導入針ユニット17の内部には、各インク導入針22に対応したインク導入路23が形成されている。
このインク導入路23の上端はフィルタ21を介してインク導入針22に連通し、下端はパッキン24を介してヘッドケース18内部に形成されたケース流路25と連通する。本実施形態では2種類のインクを使用する構成であるためサブタンク2が2つ配置されているが、3種類以上のインクを使用する構成であっても勿論構わない。
サブタンク2は、ポリプロピレン等の樹脂製材料によって成型されている。このサブタンク2には、インク室27となる凹部が形成され、この凹部の開口面に透明な弾性シート26を貼設してインク室27が区画されている。
サブタンク2の下部にはインク導入針22が挿入される針接続部28が下方に向けて突設されている。サブタンク2におけるインク室27は断面視で擂り鉢形状になっている。インク室27の側面のうち上下方向中央部よりも少し下の位置には、針接続部28との間を連通する接続流路29の上流側開口が配置されている。この上流側開口には、インクLを濾過するタンク部フィルタ30が取り付けられている。
針接続部28の内部空間にはインク導入針22が液密に嵌入されるシール部材31が嵌め込まれている。このサブタンク2には、インク室27に連通する延出部32が形成されており、この延出部32の上面にはインク流入口33が突設されている。
インク流入口33には、インクカートリッジ6に貯留されたインクLを供給するインク供給チューブ34が接続されており、インク供給チューブ34を通ってきたインクLが当該インク流入口33から延出部32を通ってインク室27に流入するようになっている。
上記の弾性シート26は、インク室27を収縮させる方向及びインク室27膨張させる方向の両方向に変形可能である。弾性シート26の変形によってインクLの圧力変動が吸収され、インクLがサブタンク2内で圧力変動が吸収された状態で記録ヘッド3側に供給されるようになっている。このようにサブタンク2は圧力ダンパとして機能するようになっている。
ヘッドケース18は、合成樹脂製の中空箱体状部材である。ヘッドケース18の下端面には流路ユニット19が接合されており、内部に形成された収容空部37内にアクチュエータユニット20が収容され、流路ユニット19側とは反対側の上端面にパッキン24を介在した状態で導入針ユニット17が取り付けられている。ヘッドケース18の内部には、高さ方向を貫通してケース流路25が設けられている。ケース流路25の上端は、パッキン24を介して導入針ユニット17のインク導入路23と連通されている。
ケース流路25の下端は、流路ユニット19内の共通インク室44に連通されており、インク導入針22から導入されたインクLがインク導入路23及びケース流路25を通じて共通インク室44側に供給されるようになっている。
ヘッドケース18の収容空部37内に収容されるアクチュエータユニット20は、櫛歯状に配列された複数の圧電振動子38と、この圧電振動子38が接合される固定板39と、プリンタ本体側からの駆動信号を圧電振動子38に供給する配線部材としてのフレキシブルケーブル40とから構成される。各圧電振動子38は固定端部側が固定板39上に接合され自由端部側が固定板39の先端面よりも外側に突出しており、所謂片持ち梁の状態で固定板39上に取り付けられている。
各圧電振動子38を支持する固定板39は、例えば厚さ1mm程度のステンレス鋼によって構成されている。アクチュエータユニット20は、収容空部37を区画するケース内壁面に固定板39の背面を接着することで収容空部37内に収納・固定されている。
流路ユニット19は、振動板(封止板)41、流路基板42及びノズル基板43を有している。これら振動板41、流路基板42及びノズル基板43が積層された状態になっており、不図示の接着剤で接合され一体化されている。振動板41、流路基板42及びノズル基板43は、共通インク室44からインク供給口45及び圧力室46を通りノズル開口47に至るまでの一連のインク流路(液体流路)を形成する部材である。圧力室46は、ノズル開口47の列設方向(ノズル列方向)に対して直交する方向に細長い室として形成されている。共通インク室44は、ケース流路25と連通されており、インク導入針22側からのインクLが導入される室である。共通インク室44に導入されたインクLは、インク供給口45を通じて各圧力室46に分配供給されるようになっている。
流路ユニット19の底部に配置されるノズル基板43は、ドット形成密度に対応したピッチ(例えば180dpi)で複数のノズル開口47を列状に開設した金属製の薄い板材である。本実施形態のノズル基板43は、ステンレス鋼の板材によって作製され、例えばノズル開口47の列が、各サブタンク2に対応して合計22列設けられた状態になっている。1つのノズル列は、例えば、180個のノズル開口47によって構成されている。以下、このノズル開口47が配列されているノズル基板43上の領域をノズル領域47Rと表記する(図2参照)。
ノズル基板43と振動板41との間に配置される流路基板42は、インク流路となる流路部、具体的には、共通インク室44、インク供給口45及び圧力室46となる空部が区画形成された板状の部材である。
流路基板42は例えば結晶性を有する基材であるシリコンウェハーを異方性エッチング処理することによって作製されている。振動板41は、ステンレス鋼等の金属製の支持板上に弾性フィルムをラミネート加工した二重構造の複合板材である。この振動板41の圧力室46に対応する部分には、エッチングなどによって支持板を環状に除去することで、圧電振動子38の先端面が接合される島部48が形成されている。この島部48は、ダイヤフラム部として機能する。振動板41は、圧電振動子38の作動に応じて島部48の周囲の弾性フィルムが弾性変形するように構成されており、流路基板42の一方の開口面を封止し、コンプライアンス部49として機能するようにもなっている。このコンプライアンス部49に相当する部分についてはダイヤフラム部と同様にエッチングなどにより支持板が除去され弾性フィルムだけが残った状態になっている。
上記の記録ヘッド3において、フレキシブルケーブル40を通じて駆動信号が圧電振動子38に供給されると、この圧電振動子38が素子長手方向に伸縮し、これに伴い島部48が圧力室46に近接する方向或いは離隔する方向に移動するようになっている。島部48の移動によって圧力室46の容積が変化し、圧力室46内のインクLに圧力変動が生じ、この圧力変動によってノズル開口47からインク滴Dが吐出されるようになっている。
図4は本実施形態におけるキャッピング機構50、大気開放機構60及び吸引機構70の構成を模式的に示す図であり、特に大気開放機構60の構成を示している。
同図に示すように、大気開放機構60は、接続管61及びダイヤフラム部62を有している。
接続管61は一端がキャッピング機構50の大気開放口54に接続されており、他端がダイヤフラム部62に接続されている。
ダイヤフラム部62は、接続部材63、開閉部材64及び弾性部材65を有している。接続部材63は平面視中央部に空間63aを有するトレー状に構成されており、底部63bに開口部63cが設けられている。開口部63cからは接続管61に接続される管部63dが図中下方に設けられている。
開閉部材64は接続部材63の底部63bに対向するように配置されており、接続部材63の空間63a内に突出している突出部64a及び突出部64aの上端側に鍔状に形成されたフランジ部64bを有している。突出部64aの下端面64cは接続部材63の開口部63cを閉塞するようになっている。フランジ部64bの下端面64dは接続部材63の空間63aを閉塞するようになっている。
弾性部材65は例えば複数のバネなどから構成されており、接続部材63の底部63bに下端部が固定されている。弾性部材65の上端部は開閉部材64のフランジ部64bの下端面64dに固定されており、開閉部材64の自重を弾性力によって支持する構成になっている。この弾性部材65によって、開口部63cに対して管部61側の圧力が所定の圧力よりも大きくなったときに開閉部材64が開状態となるように調整されている。所定の圧力として、本実施形態では記録ヘッド3に設けられるノズル開口47のインクのメニスカス強度とほぼ等しい圧力に設定されている。
次に、上記のように構成されたプリンタ1の動作を説明する。ここでは、吸引動作を中心に説明する。
外部から印刷データが送信されると、制御部80は、ドットパターンに対応した噴射データに展開して記録ヘッド3に送信する。記録ヘッド3では、受信した噴射データに基づき、記録(印字・印刷)処理、すなわち記録紙に対するインク滴の噴射を実行する。記録処理の後、例えば予め設定されている時間が経過すると、定期メンテナンス処理を開始する。制御部80は、記録ヘッド3をホームポジションまで移動させ、記録ヘッド3とキャッピング機構50とを対向させる。制御部80は、ノズル領域47Rとキャッピング機構50とを対向させた状態からキャップ部材51を記録ヘッド3に当接させ、キャップ部材51の空間52によってノズル領域47Rを含む空間を密閉し、密閉空間を形成する。密閉空間を形成後、制御装置80は、吸引機構70を駆動することによって、密閉空間を減圧状態とする。密閉空間を減圧することにより、図5に示すように大気開放機構60の開閉部材64が閉状態となる。この状態で更に密閉空間内を減圧し、負圧によってノズル開口47から記録ヘッド3の内部からインクを強制排出させる。
インクを排出後、ノズル開口47内のインク供給系及び密閉空間内は負圧状態になっており、この状態で吸引機構70の動作を停止して一定期間保持する。この期間に、負圧によってインク供給系からインクが供給され、インク供給系及び密閉空間内の負圧がつりあった状態で次第に弱くなっていく。
インク供給系及び密閉空間内の負圧がインク開口47のインクのメニスカス強度よりも弱くなると、図6に示すように弾性部材65の弾性力によって大気開放機構60の開閉部材64が開状態になる。開閉部材64が開状態になることにより、密閉空間が大気開放される。この場合、インク供給系の負圧をメニスカス強度よりも弱い負圧にした状態で密閉空間が大気開放される。
図7は吸引動作及び大気開放動作における密閉空間内の負圧を示すグラフである。グラフの縦軸は負圧の大きさ(Pa)を表す。グラフの横軸は時間を表す。同図に示すように、吸引動作においては密閉空間の負圧V1が70kPa程度になるように減圧する。大気開放動作においては、吸引機構70の動作を一定期間保持している間に負圧が弱まっていき、メニスカス強度V2(V2は5Pa〜7Pa程度)以下の負圧V3になったときに開閉部材を開状態にする。
大気開放後、制御装置80は、記録ヘッド3を上昇させることによって、ノズル領域47Rからキャップ部材51を離間させ、必要に応じて記録ヘッド3を用いて記録紙に対する記録動作を行う。記録ヘッド3を上昇させるタイミングについては、例えば吸引動作を停止させてから開閉部材64が開状態になるまでの時間を測定しておき、実際に吸引動作を行ってから当該時間が経過したときに当該記録ヘッド3を上昇させるなどの手法が挙げられる。
このように、本実施形態によれば、噴射ヘッド3のうちノズル開口47内の負圧がインクのメニスカス強度よりも弱くなった状態で密閉空間内を大気開放することができるので、ノズル開口47に配置されるインクが大気圧及びインク供給系の負圧によってノズル開口47内に引き込まれるのを回避することができる。これにより、インクのメニスカスの破壊を回避することができる。
[第2実施形態]
次に、図8をもとにして本発明の第2実施形態を説明する。図8は本実施形態に係るプリンタ101のキャッピング機構150、大気開放機構160及び吸引機構170の構成を模式的に示す図であり、第1実施形態における図4に対応している。
同図に示すように、大気開放機構160は第1実施形態の構成に加えて圧力センサ166を設けた構成になっている。この圧力センサ160は接続部材163に設けられた開口部163cよりも管部161側の圧力を測定できるように設けられている。開閉部材164が開口部163cに対して開状態になった場合、管部161側の圧力、すなわち大気開放されたときの空間152の圧力が大気圧に変化する。このときの圧力の変化を圧力センサ160で検出できるようになっている。
本実施形態によれば、開口部163cの管部161の圧力変化を検出することにより、開閉部材164が開状態になるタイミングをすぐに把握することができるので、大気開放動作の時間短縮を図ることができる。
[第3実施形態]
次に、図9をもとにして本発明の第3実施形態を説明する。図9は本実施形態に係るプリンタ201のキャッピング機構250、大気開放機構260及び吸引機構270の構成を模式的に示す図であり、第1実施形態における図4に対応している。
同図に示すように、大気開放機構260はダイヤフラム部262の開放側に第2の弁として開閉機構266を設けた構成になっている。この開閉機構266は管部266aによって接続部材263の側壁の一部を介してダイヤフラム部262内部に連通されている。管部266aの他方は接続部材266bに設けられた開口部266cに連通されており、開閉部材266dによってこの開口部266cが開閉自在となるように設けられている。
本実施形態によれば、開閉機構266が大気開放機構260の開放側に接続された開閉自在の開閉機構266を有することとしたので、ダイヤフラム部262の開閉状態と開閉機構266の開閉状態とを組み合わせて大気開放動作を行うことができる。これにより、ダイヤフラム部262に加わる負荷を軽減することができると共に、大気開放動作のバリエーションが広がることになる。
ダイヤフラム部262と開閉機構266とを組み合わせた大気開放動作としては、例えばインク吸引動作の途中で開閉機構266を開放し、ダイヤフラム部262のみを閉状態として吸引速度を徐々に低下させるようにすることができる。このようにすれば、吸引動作を行いながらキャップ部材251の空間252内を大気開放させることができるので、大気開放動作を効率的に行うことができる。
[第4実施形態]
次に、図10をもとにして本発明の第4実施形態を説明する。図10は本実施形態に係るプリンタ301のキャッピング機構350、大気開放機構360及び吸引機構370の構成を模式的に示す図であり、第1実施形態における図4に対応している。
同図に示すように、大気開放機構360はダイヤフラム部362の開放側にインクの拡散蒸発を抑制するための流路として配管部366が設けられている。この配管部366は接続部材363の側壁の一部を介してダイヤフラム部362内部に連通されており、外部へ向けて蛇行するように設けられている。
ノズル領域を吸引する際又は大気開放動作の際には、ノズル開口からインクが噴射されキャップ部材351の開口部354を介して大気開放機構360内に流入する場合がる。大気開放機構360内に流入したインクは拡散蒸発によって固化し、大気開放機構360内部(例えば管部361や開口部363cなど)の詰まりの原因となる場合がある。
本実施形態によれば、ダイヤフラム部362の開放側に配管部362が設けられているので、大気開放機構360内に流入したインクの拡散蒸発による乾燥を防止することができる。これにより、大気開放機構360内でインクが詰ってしまうのを回避することができる。
本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。
例えば上記各実施形態においては、ダイヤフラム部の開閉部材と接続部材との間に弾性部材が設けられており、当該弾性部材の弾性力によって開閉部材の開閉を調節する構成としたが、これに限られることはなく、例えば弾性部材の代わりに開閉部材の開閉を制御するアクチュエータを設けた構成としても構わない。また、弾性部材とは別にアクチュエータを設けた構成としても勿論構わない。これにより、大気開放動作時の自由度を向上させることができる。
また、上記第2実施形態〜第4実施形態では、それぞれ第1実施形態の構成に圧力センサ、開閉機構、配管部を単独で設けた構成を例に挙げて説明したが、これらの構成を組み合わせた場合であっても当然に本発明の目的を達成することができる。上記のアクチュエータを設ける場合についても同様である。
本発明の第1実施形態に係るプリンタの概略構成図。 記録ヘッド周辺の要部平面図。 記録ヘッドのノズル形成面を示す平面図。 キャッピング機構、大気開放機構及び吸引機構の構成を示す図。 大気開放機構の一部の構成を示す動作図。 同、動作図。 吸引動作及び大気開放動作における密閉空間内の負圧の変化示すグラフ。 本発明の第2実施形態に係るプリンタの一部の構成を示す図。 本発明の第3実施形態に係るプリンタの一部の構成を示す図。 本発明の第4実施形態に係るプリンタの一部の構成を示す図。
符号の説明
S…空間(接続空間) 1…プリンタ(流体噴射装置) 3…記録ヘッド(噴射ヘッド) 47…ノズル開口 47R…ノズル領域 50…キャッピング機構 52…空間 60…大気開放機構 62…ダイヤフラム部(第1の弁) 70…吸引機構 166…圧力センサ 266…開閉機構(第2の弁) 366…配管部(流路)

Claims (3)

  1. 流体を噴射する複数のノズル開口が配列されたノズル領域を有する噴射ヘッドと、
    前記ノズル領域を含む空間を密閉するキャッピング機構と、
    前記空間に接続され前記空間を吸引する吸引機構と、
    前記空間を大気開放可能に接続された流路と、前記流路に設けられた第1の弁と、前記第1の弁の開放側に接続された開閉自在の第2の弁を有する大気開放機構と
    を備える流体噴射装置において、
    前記第1の弁は、前記流路を閉塞可能な開閉部材と、
    密閉された前記空間内の負圧が前記ノズル開口内の流体のメニスカス強度よりも弱くなった状態で前記開閉部材が開状態になるように弾性力が調整され、該開閉部材を支持する弾性部材とを備え
    前記キャッピング機構により前記空間が密閉された状態における前記吸引機構の吸引動作の途中で、前記第2の弁を閉状態から開状態とすることを特徴とする流体噴射装置。
  2. 前記大気開放機構は、
    前記第の弁の開閉を制御するアクチュエータを有する
    ことを特徴とする請求項に記載の流体噴射装置。
  3. 前記大気開放機構は、
    前記第1の弁の開放側に接続され前記流体の拡散蒸発抑制用の流路を有する
    ことを特徴とする請求項1または請求項に記載の流体噴射装置。
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