JP2010208049A - 流体噴射装置及びバルブユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】メンテナンス性を向上させることが可能な流体噴射装置及びバルブユニットを提供すること。
【解決手段】流体を噴射するノズルを有する流体噴射ヘッドと、前記流体噴射ヘッドに接続される前記流体の流路を開閉させるバルブユニットとを備え、前記バルブユニットは、前記流路に設けられる弁座及び前記弁座に離当接する弁体を有すると共に前記弁座と前記弁体との離当接によって前記流路を開閉するように形成されており、前記弁座は、前記弁体との当接部が第1弾性体を用いて形成されており、前記弁体は、前記弁座との当接部が第2弾性体を用いて形成されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、流体噴射装置及びバルブユニットに関する。
流体を噴射する流体噴射装置として、例えばインクジェット式プリンタ装置(以下、「プリンタ装置」と表記する)などが知られている。プリンタ装置は、記録媒体に文字や画像等を記録する装置である。プリンタ装置は、記録ヘッドに設けられたノズルから記録媒体にインクが噴射される構成になっている。記録ヘッドは例えばキャリッジなどの移動機構に搭載され、記録媒体上を移動しながらインクを噴射する構成になっている。
オフキャリッジ型と呼ばれるタイプのプリンタ装置は、インクカートリッジが装置のケース側に配置され、インクカートリッジから供給チューブを介して記録ヘッドにインクが供給される構成になっている。当該プリンタ装置は、自己封止機能を有するインク供給バルブユニットをキャリッジ側に有している(例えば、特許文献1参照)。
インク供給バルブユニットはインク供給室と圧力室とを備えている。インクカートリッジから供給されたインクは、インク供給室から圧力室を経て記録ヘッドに供給されるようになっている。インク供給室と圧力室との間には可動バルブが設けられており、この可動バルブの開閉によってインク供給室と圧力室とが連通・非連通となるように構成されている。インク供給バルブユニットは、圧力室の内部のインク量が減少することによって圧力室の一部を構成するフィルム部材が変位し、その変位を可動バルブに対して直接伝達することによって可動バルブを動作させるように構成されている。
記録ヘッドでインクが消費されると、圧力室におけるインク量が減少し、圧力室の圧力が低下する。圧力室の圧力が低下すると可動バルブが開状態となり、インク供給室から圧力室にインクが供給される。圧力室には、記録ヘッドにおけるインクの消費量に応じたインクが供給される。このため、インク供給バルブユニットよりも上流側の圧力が記録ヘッド側に影響しないようになっている。
特開2004−142405号公報
しかしながら、可動バルブの開閉動作によりシール部分にインクが堆積して成長する場合がある。可動バルブのシール部分にインクが堆積すると、当該インクによって可動バルブが閉じなくなり、リークが発生することとなる。リークが発生すると、インク供給バルブユニットの上流側の圧力がヘッドに加わるため、ノズルからインクが垂れてしまうなどの問題が起こりうる。そうなると、装置内部にインクが付着し、メンテナンス性が悪くなってしまう。また、印刷中に印刷媒体にインクが垂れて、媒体を無駄にしてしまう。
上記のような事情に鑑み、本発明は、メンテナンス性を向上させることが可能な、印刷媒体を無駄にしない流体噴射装置及びバルブユニットを提供することを目的とする。
本発明に係る流体噴射装置は、流体を噴射するノズルを有する流体噴射ヘッドと、前記流体噴射ヘッドに接続される前記流体の流路を開閉させるバルブユニットとを備え、前記バルブユニットは、前記流路に設けられる弁座及び前記弁座に離当接する弁体を有すると共に前記弁座と前記弁体との離当接によって前記流路を開閉するように形成されており、前記弁座は、前記弁体との当接部が第1弾性体を用いて形成されており、前記弁体は、前記弁座との当接部が第2弾性体を用いて形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、弁座のうち弁体との当接部が第1弾性体を用いて形成されており、弁体のうち弁座との当接部が第2弾性体を用いて形成されていることとしたので、弁座と弁体との間で離当接を行う際に共に弾性変形することとなる。この弾性変形により、流体が堆積されにくくなるため、リークの発生を防ぐことができ、メンテナンス性を向上させることができる。また、印刷媒体を汚してしまう無駄を無くすことができる。
上記の流体噴射装置は、前記第1弾性体は、ゴム系部材を含むことを特徴とする。
本発明によれば、第1弾性体がゴム系部材を含むこととしたので、弁座において十分な弾性変形を行わせることができる。
上記の流体噴射装置は、前記弁座のうち前記弁体との当接部及び前記弁体のうち前記弁座との当接部分の少なくとも一方には、突起部が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、弁座のうち弁体との当接部及び弁体のうち弁座との当接部の少なくとも一方を突出させることにより、弁座と弁体との当接時に弾性変形をより確実に発生させることができる。
上記の流体噴射装置は、前記突起部は、前記弁座及び前記弁体のいずれか一方に形成されていると共に、前記突起部は、前記弁座及び前記弁体のうち前記突起部が形成されていない方の当接部よりも硬度が小さく形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、突起部の硬度が突起部の形成されていない弾性体の硬度よりも小さく形成されているため、弁座と弁体との当接時に弾性変形をさらに確実に発生させることができる。
本発明に係るバルブユニットは、流体を噴射するノズルを有する流体噴射ヘッドに接続される前記流体の流路を開閉させるバルブユニットであって、前記流路に設けられる弁座と、前記弁座に離当接する弁体とを有し、前記弁座と前記弁体との離当接によって前記流路を開閉するように形成されており、前記弁座は、前記弁体との当接部が第1弾性体を用いて形成されており、前記弁体は、前記弁座との当接部が第2弾性体を用いて形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、弁座のうち弁体との当接部が第1弾性体を用いて形成されており、弁体のうち弁座との当接部が第2弾性体を用いて形成されていることとしたので、弁座と弁体との間で離当接を行う際に共に弾性変形することとなる。この弾性変形により、流体が堆積されにくくなるため、リークの発生を防ぐことができる。
本発明の実施の形態に係るプリンタ装置の全体構成を示す図。 本実施形態に係るプリンタ装置の記録ヘッド近傍の構成を示す図。 記録ヘッドの構成を示す断面図。 サブタンクの構成を示す断面図。 サブタンクの一部の構成を示す平面図。 プリンタ装置の動作を示す動作図。 同、動作図。 同、動作図。 サブタンクの他の構成を示す断面図。
以下、図面をもとにして本発明に係る流体噴射装置の実施の形態を説明する。以下の各図において、各部材を認識可能な大きさとするため各部材の縮尺を適宜変更している。
図1は、本実施形態に係るプリンタ装置PRTの概略構成を示す一部分解図である。
プリンタ装置PRTは、プリンタ本体5と、サブタンク2及び記録ヘッド3を搭載したキャリッジ4とを有している。
プリンタ本体5には、キャリッジ4を往復移動させるキャリッジ移動機構54と、記録ヘッド3の各ノズルから増粘したインクLを吸引するクリーニング動作等に用いられるキャッピング装置50と、インク供給チューブ34を介して記録ヘッド3に供給するインクLを貯留したインクカートリッジ(流体供給部材)6とが設けられている。このプリンタ本体5には、記録紙を搬送する不図示の紙送り機構が設けられており、この紙送り機構は紙送りモータやこの紙送りモータによって回転駆動される紙送りローラ(いずれ不図示)等から構成され、記録紙を記録(印字・印刷)動作に連動させてプラテン13の上に順次送り出すようになっている。
キャリッジ移動機構54は、プリンタ本体5の幅方向に架設されたガイド軸8と、パルスモータ9と、パルスモータ9の回転軸に接続されてこのパルスモータ9によって回転駆動される駆動プーリー10と、駆動プーリー10とはプリンタ本体5の幅方向の反対側に設けられた遊転プーリー11と、駆動プーリー10と遊転プーリー11との間に掛け渡されてキャリッジ4に接続されたタイミングベルト12を有しており、パルスモータ9を駆動することによってキャリッジ4がガイド軸8に沿って主走査方向に往復移動するようになっている。
キャッピング装置50は、プリンタ本体5内のホームポジションに配置されている。このホームポジションは、キャリッジ4の移動範囲内のうち記録領域よりも外側の端部領域であって電源オフ時や長時間に亘って記録(液体噴射処理)が行われなかった場合にキャリッジ4が位置する場所に設定されている。
図2は記録ヘッド3の構成を説明する断面図、図3は記録ヘッド3の要部断面図である。
記録ヘッド3は、導入針ユニット17、ヘッドケース18、流路ユニット19及びアクチュエータユニット20を主な構成要素としている。
導入針ユニット17の上面にはフィルタ21を介在させた状態で2本のインク導入針22が横並びで取り付けられている。これらのインク導入針22には、サブタンク2がそれぞれ装着される。導入針ユニット17の内部には、各インク導入針22に対応したインク導入路23が形成されている。
このインク導入路23の上端はフィルタ21を介してインク導入針22に連通し、下端はパッキン24を介してヘッドケース18内部に形成されたケース流路25と連通する。
本実施形態では2種類のインクを使用する構成であるためサブタンク2が2つ配置されているが、3種類以上のインクを使用する構成であっても勿論構わない。
サブタンク2は、ポリプロピレン等の樹脂製材料によって外郭部が成型されている。
図4は、サブタンク2の構成を示す断面図である。図4に示すように、サブタンク2は、インク供給室27A、圧力室27B、バルブユニットVL及び可撓性を有するフィルム部材からなる弾性シート26を有している。インク供給室27Aは、供給チューブ34に接続されており、当該供給チューブ34を介して流れてきたインクが供給される部分である。インク供給室27Aと圧力室27Bとの間には、各室27A,27Bを区画するように隔壁Aが形成されており、この隔壁Aには、インク供給室27Aと圧力室27Bとを連通する連通路60が形成されており、連通路60の一端はインク供給室27Aに開口し、他端は圧力室27Bに開口している。圧力室27Bは、連通路60を介してインク供給室27Aに連通されている。圧力室27Bは、外部に連通する開口部61を有している。
弾性シート26は、開口部61を塞ぐように貼り付けられている。弾性シート26は、圧力室27Bの圧力に応じて膨張及び収縮するようになっている。例えば圧力室27Bの圧力が外部の圧力よりも高くなると膨張状態26a(図2参照)となる。圧力室27Bの圧力が外部の圧力よりも低くなると収縮状態26b(図2参照)となる。
バルブユニットVLは、連通路60を開閉するバルブである。バルブユニットVLは、弁座70及び弁体71を有している。弁座70は、例えばエラストマ系又はシリコン系の弾性材料(第1弾性材料)によって構成されている。弁座70は、連通路60の縁を囲うように形成されている。弁座70には、連通路60を囲うように突出部80が形成されている。詳細には、インク供給室27Aの隔壁Aに開口した連通路60の開口部の外周にある弁座70に対して弁体71が離当接することで連通路60を開閉する構成であり、弁座70の弁体71との当接面には連通路60の開口の外周を囲むように環状の突出部80が形成されている。図5は、弁座70の構成を示す平面図である。同図に示すように、突出部80は、平面視で一定の幅で環状に形成されている。
また、図4に示すように、凸部80は、延在方向(周方向)に対する幅方向(環の幅方向)の寸法よりも、突出方向の寸法の方が大きくなるように形成されている。このため、図4に示すように、断面視においては凸部80が環幅に対して突出方向に長手を有する形状になっている。凸部80は外周部分が内周側に傾くように形成され、内周部分が外周側に傾くように形成されている。このため、凸部80は突出方向に先細りになっている。
弁体71は、閉塞部72及び軸部73を有している。閉塞部72は、連通路60を塞ぐ部分である。図5に示すように、閉塞部72は、連通路60の断面形状における径よりも大きな径を有するように形成されている。閉塞部72は、弁座70との当接面(当接部分)72aが例えばゴムなどのエラストマ系の弾性材料(第2弾性材料)を用いて形成されている。閉塞部72の当接面72aを構成する材料は、弁座70を構成する材料とは異なる材料であることが好ましい。本実施形態では、突出部80を含む弁座70の構成材料(第1弾性材料)の硬度が、当接面72aを含む閉塞部72の構成材料の硬度よりも低くなるように、それぞれの構成材料が選択されている。閉塞部72は、不図示のバネ機構によってサブタンク本体2aに固定されている。
軸部73は、閉塞部72と一体的に形成され、連通路60に挿入される部分である。軸部73は、連通路60の径よりも小さな径を有するように円柱状に形成されている。軸部73の端部73aは板状部材74を介して弾性シート26の中央部に接続されている。板状部材74は、不図示のバネ機構によってサブタンク本体2aに固定されている。軸部73、板状部材74及び弾性シート26は一体的に形成された状態になっている。このため、弾性シート26が膨張又は収縮することにより、当該弾性シート26の膨張・収縮方向に軸部73が移動するようになっている。
図1〜図3に戻って、サブタンク2の下部にはインク導入針22が挿入される針接続部28が下方に向けて突設されている。サブタンク2における圧力室27Bは断面視で擂り鉢形状になっている。
圧力室27Bの側面のうち上下方向中央部よりも少し下の位置には、針接続部28との間を連通する接続流路29の上流側開口が配置されている。針接続部28の内部空間にはインク導入針22が液密に嵌入されるシール部材31が嵌め込まれている。インク供給室27Aの入口側(インク供給チューブ34側)には、インク供給室27A内に流入するインクLを濾過するタンク部フィルタ30が取り付けられている。
上記の弾性シート26は、圧力室27Bを収縮させる方向及び圧力室27B膨張させる方向の両方向に変形可能である。弾性シート26の変形によってインクLの圧力変動が吸収され、インクLがサブタンク2内で圧力変動が吸収された状態で記録ヘッド3側に供給されるようになっている。このようにサブタンク2は圧力ダンパとして機能するようになっている。
ヘッドケース18は、合成樹脂製の中空箱体状部材である。ヘッドケース18の下端面には流路ユニット19が接合されており、内部に形成された収容空部37内にアクチュエータユニット20が収容され、流路ユニット19側とは反対側の上端面にパッキン24を介在した状態で導入針ユニット17が取り付けられている。ヘッドケース18の内部には、高さ方向を貫通してケース流路25が設けられている。ケース流路25の上端は、パッキン24を介して導入針ユニット17のインク導入路23と連通されている。
ケース流路25の下端は、流路ユニット19内の共通インク室44に連通されており、インク導入針22から導入されたインクLがインク導入路23及びケース流路25を通じて共通インク室44側に供給されるようになっている。
ヘッドケース18の収容空部37内に収容されるアクチュエータユニット20は、櫛歯状に配列された複数の圧電振動子38と、この圧電振動子38が接合される固定板39と、プリンタ本体側からの駆動信号を圧電振動子38に供給する配線部材としてのフレキシブルケーブル40とから構成される。各圧電振動子38は固定端部側が固定板39上に接合され自由端部側が固定板39の先端面よりも外側に突出しており、所謂片持ち梁の状態で固定板39上に取り付けられている。
各圧電振動子38を支持する固定板39は、例えば厚さ1mm程度のステンレス鋼によって構成されている。アクチュエータユニット20は、収容空部37を区画するケース内壁面に固定板39の背面を接着することで収容空部37内に収納・固定されている。
流路ユニット19は、振動板(封止板)41、流路基板42及びノズル基板43を有している。これら振動板41、流路基板42及びノズル基板43が積層された状態になっており、不図示の接着剤で接合され一体化されている。振動板41、流路基板42及びノズル基板43は、共通インク室44からインク供給口45及び圧力室46を通りノズル47に至るまでの一連のインク流路(液体流路)を形成する部材である。圧力室46は、ノズル47の列設方向(ノズル列方向)に対して直交する方向に細長い室として形成されている。共通インク室44は、ケース流路25と連通されており、インク導入針22側からのインクLが導入される室である。共通インク室44に導入されたインクLは、インク供給口45を通じて各圧力室46に分配供給されるようになっている。
流路ユニット19の底部に配置されるノズル基板43は、ドット形成密度に対応したピッチ(例えば180dpi)で複数のノズル47を列状に開設した金属製の薄い板材である。本実施形態のノズル基板43は、ステンレス鋼の板材によって作製され、例えばノズル47の列(即ち、ノズル列)が、各サブタンク2に対応して合計2列設けられた状態になっている。1つのノズル列は、例えば、180個のノズル47によって構成されている。このノズル47が配列されているノズル基板43の表面が噴射面43aをなす。
ノズル基板43と振動板41との間に配置される流路基板42は、インク流路となる流路部、具体的には、共通インク室44、インク供給口45及び圧力室46となる空部が区画形成された板状の部材である。
流路基板42は例えば結晶性を有する基材であるシリコンウェハーを異方性エッチング処理することによって作製されている。振動板41は、ステンレス鋼等の金属製の支持板上に弾性フィルムをラミネート加工した二重構造の複合板材である。この振動板41の圧力室46に対応する部分には、エッチングなどによって支持板を環状に除去することで、圧電振動子38の先端面が接合される島部48が形成されている。この島部48は、ダイヤフラム部として機能する。振動板41は、圧電振動子38の作動に応じて島部48の周囲の弾性フィルムが弾性変形するように構成されており、流路基板42の一方の開口面を封止し、コンプライアンス部49として機能するようにもなっている。このコンプライアンス部49に相当する部分についてはダイヤフラム部と同様にエッチングなどにより支持板が除去され弾性フィルムだけが残った状態になっている。
上記の記録ヘッド3において、フレキシブルケーブル40を通じて駆動信号が圧電振動子38に供給されると、この圧電振動子38が素子長手方向に伸縮し、これに伴い島部48が圧力室46に近接する方向或いは離隔する方向に移動するようになっている。島部48の移動によって圧力室46の容積が変化し、圧力室46内のインクLに圧力変動が生じ、この圧力変動によってノズル47からインク滴Dが吐出されるようになっている。
次に、上述したプリンタ装置PRTの動作を説明する。プリンタ装置PRTの動作は、不図示の制御装置が統括的に制御する。
外部からプリンタ装置PRTに印刷データが送信されると、制御装置は、ドットパターンに対応した噴射データに展開して記録ヘッド3に送信する。記録ヘッド3では、受信した噴射データに基づき、記録(印字・印刷)処理、すなわち記録紙に対するインク滴が噴射される。
制御装置は、所定時間印字処理を行った後、ノズル47の噴射特性を維持すべく、メンテナンス処理を行わせる。吸引動作時において、制御装置はキャッピング装置50におけるキャップ部材61を記録ヘッド3の噴射面43aに当接させる。この動作により、噴射面43aとキャップ部材61とで形成される空間が密閉される。続いて、制御装置はキャッピング装置50に接続される吸引ポンプを駆動し、噴射面43aとキャップ部材とで形成される空間を減圧する。これにより、ノズル47内からインクを吸引することができる。
続いて、サブタンク2の動作を説明する。インクカートリッジ6から記録ヘッド3側にインクを供給する際、制御装置はインク供給チューブ34を介してサブタンク2側にインクLを搬送させる。制御装置は、圧電振動子38を作動させ、ノズル47からインク滴Dを吐出させる。この動作により、サブタンク2の圧力室27B内のインクが接続流路29から記録ヘッド3側へ移動する。
圧力室27B内のインクが流出すると、圧力室27B内の圧力が低くなる。このため、図6に示すように、弾性フィルム26が圧力室27B内に引っ張られるように収縮状態となる。弾性フィルム26が収縮状態になって圧力室27B内部側へ移動すると、当該弾性フィルム26と一体的に形成された板状部材74、軸部73がインク供給室27A側へ押し込まれる。このため、閉塞部72が弁座70(突出部80)から離れた状態となり、インク供給室27Aと圧力室27Bとの間が連通路60を介して連通される。
圧力室27B内の圧力が低下しているのに対してインク供給室27Aの圧力は一定に加圧されているため、インク供給室27Aと圧力室27Bとの間が連通されると、図7に示すように、圧力差によってインク供給室27A側に貯留されていたインクは、圧力室27B側へ移動する。
圧力室27Bにインクが充填されると、弾性フィルム26が元の状態に戻され、インク供給室27Aから離れる方向に移動する。この弾性フィルム26の移動により、板状部材74及び軸部73がインク供給室27Aから離れる方向に引っ張られ、図8に示すように閉塞部72が弁座70(突出部80)に当接する。このため、インク供給室27Aと圧力室27Bとの間が閉塞部72によって閉塞された状態になる。本実施形態では、突出部80を構成する弾性材料の硬度が閉塞部72を構成する弾性材料の硬度よりも低くなるように各弾性材料が選択されているため、突出部80が当該閉塞部72に当接した状態においては、当該閉塞部72の押圧によって潰れた状態に変形する。
このように、サブタンク2では、圧力室27B内の圧力(インク量)に応じてバルブユニットVLを開閉させ、インク供給室27Aから圧力室27Bへインクを供給するようになっている。当該サブタンク2では、圧力室27Bから記録ヘッド3側へインクを流出させるとき以外にはバルブユニットVLが閉状態となるため、記録ヘッド3のノズル47からインクが垂れてしまうことも無い。
一方、バルブユニットVLの開閉動作を繰り返していくうちに、弁体と弁座との当接部分にインクが堆積して成長する場合がある。この部分にインクが堆積すると、当該インクによってバルブユニットVLが閉じなくなり、リークが発生することとなる。リークが発生すると、バルブユニットVLの上流側の圧力がインク供給室27A、連通路60、圧力室27Bを介して記録ヘッド3側に加わるため、ノズル47からインクが垂れてしまうこととなる。そうなると、プリンタ装置1内部にインクが付着し、メンテナンス性が悪くなってしまう。また、印刷中に印刷媒体にインクが垂れて、媒体を無駄にしてしまう。
これに対して、本実施形態では、弁座70が弁体71との当接部に突出部80を有しているため、当該突出部80において弁座70の形状が変化することとなる。このため、この部分にインクが堆積しにくくなる。加えて、突出部80がインクの流通部分に入り込む構成となるため、突出部80にインクが堆積した場合であってもインクの流れによって堆積物が除去されることとなる。このため、弁座70と弁体71との当接部にインクが堆積するのを抑えることができ、リークの発生を防ぐことができる。このようにして、メンテナンス性を向上させることが可能な、また、印刷媒体を汚してしまう無駄を無くすことが可能なプリンタ装置1を得ることができる。
本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。
上記実施形態においては、凸部80の外周部分が内周側に傾くように形成され、内周部分が外周側に傾くように形成されている構成を例に挙げて説明したが、これに限られることは無い。
図9は、凸部80の断面形状を示す図である。図9(a)に示すように、凸部80の内周部分のみが当該凸部80の外周側に傾いて形成されている構成としても構わない。この場合、インクが凸部80の外面80aに衝突し、凸部80の周囲のインクの流通が乱されることとなる。このインクの流通の乱れにより、例えば凸部80に堆積したインクを除去することができる。
また、図9(b)に示すように、凸部80の外周部分のみが内周側に傾いて形成されている構成としても構わない。この場合、インクが凸部80の外面80aに沿って流通しやすくなるため、当該インクの流通を利用して例えば凸部80に堆積したインクを除去することができる。
また、上記実施形態においては、弁座70側に突出部80を配置する構成としたが、これに限られることは無く、例えば弁体71側に突出部80を配置する構成であっても構わない。この場合、弁体71の突出部80の硬度が弁座70の硬度よりも低くなるように弁座70及び弁体71の各当接部分の材料を選択するようにする。また、弁座70及び弁体71の両方に凸部を形成する構成としても構わないし、弁座70及び弁体71のいずれにも凸部を形成しない構成としても構わない。
また、上記実施形態においては、全てのサブタンク2について弁座70に突出部80を設けた構成を例に挙げて説明したが、これに限られることは無い。例えばインクの種類毎に突出部80を設けたり設けなかったりすることも可能である。具体的には、堆積しやすい顔料成分を用いて形成されたインクの流通経路上のサブタンク2については突出部80を設ける構成とし、比較的堆積しにくい材料を用いて形成されたインクの流通経路上のサブタンク2については突出部80を設けない構成とすることができる。
PRT…プリンタ装置(流体噴射装置) VL…バルブユニット 2…サブタンク 3…記録ヘッド(流体噴射ヘッド) 47…ノズル 60…連通路(流路) 70…弁座 71…弁体 80…突出部

Claims (5)

  1. 流体を噴射するノズルを有する流体噴射ヘッドと、
    前記流体噴射ヘッドに接続される前記流体の流路を開閉させるバルブユニットと
    を備え、
    前記バルブユニットは、前記流路に設けられる弁座及び前記弁座に離当接する弁体を有すると共に前記弁座と前記弁体との離当接によって前記流路を開閉するように形成されており、
    前記弁座は、前記弁体との当接部が第1弾性体を用いて形成されており、
    前記弁体は、前記弁座との当接部が第2弾性体を用いて形成されている
    ことを特徴とする流体噴射装置。
  2. 前記第1弾性体は、ゴム系部材を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の流体噴射装置。
  3. 前記弁座のうち前記弁体との当接部及び前記弁体のうち前記弁座との当接部分の少なくとも一方には、突起部が形成されている
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の流体噴射装置。
  4. 前記突起部は、前記弁座及び前記弁体のいずれか一方に形成されていると共に、
    前記突起部は、前記弁座及び前記弁体のうち前記突起部が形成されていない方の当接部よりも硬度が大きく形成されている
    ことを特徴とする請求項3に記載の流体噴射装置。
  5. 流体を噴射するノズルを有する流体噴射ヘッドに接続される前記流体の流路を開閉させるバルブユニットであって、
    前記流路に設けられる弁座と、前記弁座に離当接する弁体とを有し、
    前記弁座と前記弁体との離当接によって前記流路を開閉するように形成されており、
    前記弁座は、前記弁体との当接部が第1弾性体を用いて形成されており、
    前記弁体は、前記弁座との当接部が第2弾性体を用いて形成されている
    ことを特徴とするバルブユニット。
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