JP5076830B2 - クラッチ機構 - Google Patents

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Description

本発明は、クラッチ機構に関し、詳しくは、車両用シートに着座した乗員の背凭れ荷重を受けるとシートバックの内部に配策された操作ケーブルの一端を引っ張る牽引力へと伝達し又は遮断するクラッチ機構に関する。
この種のクラッチ機構として、例えば、特許文献1に示される技術が既に知られている。この技術では、クラッチ機構は、シートバックが車両用シートに着座している乗員の背凭れ荷重を受けると、その受けた荷重の速度が速い場合にのみ、背凭れ荷重をヘッドレストの使用状態を保持するロック機構へ伝達させている。これにより、シートバックが速い背凭れ荷重を受けると、その背凭れ荷重によってロック機構が解除されるため、ヘッドレストを前倒しさせることができる。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
独国特許発明第10232017号明細書
しかしながら、上述したクラッチ機構では、空気を介して背凭れ荷重をロック機構へ伝達させている。そのため、シートバックが速い背凭れ荷重を受けた場合であっても、外気の温度次第では、背凭れ荷重がロック機構へ伝達される場合と伝達されない場合があった。また、クラッチ機構の構成が複雑なものとなり、簡便な構成のクラッチ機構が求められていた。
本発明は、このような課題を解決しようとするもので、その目的は、車両用シートに着座した乗員の背凭れ荷重をシートバックの内部に配策された操作ケーブルの一端を引っ張る牽引力へと伝達し又は遮断する場合であっても、簡便な構成で温度依存性のないクラッチ機構を提供することである。
本発明は、上記の目的を達成するためのものであって、以下のように構成されている。
請求項1に記載の発明は、車両用シートに着座した乗員の背凭れ荷重を受けるとシートバックの内部に配策された操作ケーブルの一端を引っ張る牽引力へと伝達し又は遮断するクラッチ機構であって、乗員の背凭れ荷重を受けると車幅方向を軸方向とする軸回りに回動するようにシートバックに組み付けられた受圧部材と、操作ケーブルの一端が締結され、車幅方向を軸方向とする軸回りに回動するようにシートバックのサイドフレームに組み付けられた操作ブラケットと、操作ブラケットの回動軸の軸回りに回動するように操作ブラケットに組み付けられたアームと、受圧部材が受けた乗員の背凭れ荷重をアームの前倒れ方向への回動力へと伝達する伝達部材と、車幅方向を軸方向とする軸回りに回動するように操作ブラケットの表面に組み付けられ、操作ブラケットに形成された円弧状の長孔を移動可能に、且つ、アームに形成された歯形状の長孔に係合可能なピンを有する振り子体とから構成されており、シートバックが乗員の背部によって速い背凭れ荷重を受けると、この荷重によって受圧部材は後ろ倒れ方向へ回動し、この回動によってアームは伝達部材を介して前倒れ方向へ回動し、この回動によって振り子体はそのピンがアームと操作ブラケットの両長孔内を一端側から他端側へと移動するように自重で前倒れ方向へ回動し、この回動途中において、振り子体のピンがアームの長孔の歯型に係合されることによってアームと操作ブラケットはロック状態となり、このロック状態によって操作ブラケットはアームと共に前倒れ方向へ回動し、この回動によって乗員の背凭れ荷重は操作ケーブルの一端を引っ張る牽引力へと伝達され、シートバックが乗員の背部によって遅い背凭れ荷重を受けると、この荷重によって受圧部材は後ろ倒れ方向へ回動し、この回動によってアームは伝達部材を介して前倒れ方向へ回動し、この回動によって振り子体はそのピンがアームと操作ブラケットの両長孔内を一端側から他端側へと移動するように自重で前倒れ方向へ回動し、この回動によって乗員の背凭れ荷重は操作ケーブルの一端を引っ張る牽引力へと伝達されることなく遮断される構成である。
この構成によれば、シートバックが乗員の背部によって速い背凭れ荷重を受けると、振り子体のピンを介してアームと操作ブラケットはロック状態(すなわち、操作ブラケットとアームは、機械的に一体状態)となる。これにより、シートバックが受けた速い背凭れ荷重は、操作ブラケットへと伝達される。そのため、従来技術のように空気を介することなく、乗員の背凭れ荷重を操作ブラケットへ伝達させることができる。したがって、外気の温度の影響を受けることなく、乗員の背凭れ荷重を操作ブラケットへ確実に伝達させることができる。また、この構成によれば、振り子体のピンは、振り子体の自重によって両長孔内の一端側から他端側に向けて移動していく。そのため、ばね等を必要とすることなく、簡便な構成で実施できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図1〜9を用いて説明する。図1は、本発明のクラッチ機構を組み付けた車両用シートを示す斜視図である。図2は、図1の車両用シートにおけるヘッドレストの側面図であり、正常時の支承板の状態を示している。図3は、図2において、後突発生時の支承板の状態を示している。図4は、図1のクラッチ機構の分解斜視図である。図5は、本発明のクラッチ機構の動作を示す模式図であり、乗員が車両用シートに着座する前の状態を示している。
図6は、図5において、受圧部材が乗員の背部によって速い背凭れ荷重を受けているときの状態を示している。図7は、図6において、受圧部材が乗員の背部によって速い背凭れ荷重を受け終わったときの状態を示している。図8は、図5において、受圧部材が乗員の背部によって遅い背凭れ荷重を受けているときの状態を示している。図9は、図8において、受圧部材が乗員の背部によって遅い背凭れ荷重を受け終わったときの状態を示している。なお、図1〜図4の各図では、シートバック20およびヘッドレスト30の内部構造を分かり易く示すために、これらのクッション構造および表皮構造を省略し内部のフレーム構造のみを示している。
まず、本発明のクラッチ機構40を組み付けた車両用シート1の全体構成を説明する。図1に示すように、車両用シート1は、乗員が着座するシートクッション10と、着座した乗員の背凭れ部となるシートバック20と、着座した乗員の後頭部を支承するヘッドレスト30とから構成されている。
これらの構成のうち、シートバック20のフレーム構造について詳述すると、シートバック20のフレームは、左右1対のサイドフレーム21、21と、これら両サイドフレーム21、21の上部を橋渡す格好のアッパーフレーム22と、その下部を橋渡す格好のプレート21aとから構成されている。そして、両サイドフレーム21、21の下部は、リクライニング機構(図示しない)を介してシートクッション10の後端部に傾動可能にそれぞれ組み付けられている。アッパーフレーム22には、車幅方向の左右に1対のホルダ22aがそれぞれ組み付けられている。この両ホルダ22aには、サポート23をそれぞれ挿入係止することができる。さらに、このサポート23に後述するヘッドレスト30の両ステー32を挿入係止することで、シートバック20にヘッドレスト30を組み付けることができる。
一方、ヘッドレスト30のフレーム構造について詳述すると、ヘッドレスト30のフレームは、ヘッドレスト30の輪郭をなす基部31と、この基部31と一体に組み付けられた左右1対のステー32、32と、この基部31の前面を覆うと共にシートクッション10に着座した乗員の後頭部を支承する板状の支承板33とから構成されている。そして、シートバック20が乗員の背部によって速い背凭れ荷重を受ける前の常時は、支承板33は基部31に対して略一体となるように保持されている(図2参照)。そして、後突発生時は、支承板33は基部31に対して車両前方向に飛び出る構成となっている(図3参照)。なお、支承板33は、基部31に対して支持部材34および連結リンク35を介して組み付けられている。
この支承板33が飛び出る構成は、図示しない附勢手段とロック機構によって行われており、車両に後突が発生したときには、ロック機構のロックが解除されるため、附勢手段の附勢力によって支承板33は基部31に対して車両前方に飛び出る構成となっている。この飛び出る構成によって、車両に後突が発生した場合でも、支承板33は乗員の後頭部を瞬時に支承することができる。なお、上述したこれらシートバック20のフレーム構造およびヘッドレスト30のフレーム構造は公知の構成であるため、さらなる詳細な説明は、ここでは省略する。
次に、本発明のクラッチ機構40を説明する。このクラッチ機構40は、図4、5に示すように、ベース25と、受圧部材41と、操作ブラケット45と、アーム46と、伝達部材70および振り子体48とから構成されている。以下に、これら各構成部材を個別に説明していく。
はじめに、ベース25を説明する。ベース25は、左右1対のサイドフレーム21、21のうち、いずれか一方の内面(図4に示す例では、右側のサイドフレーム21の内面)に1対のピン26、26を介して固着される板状の部材である。このベース25には、後述する操作ブラケット45、アーム46および振り子体48が組み付けられる。また、ベース25には、後述する操作ケーブル60のアウタ部材61の下端を掛着するフック25aが形成されている。
次に、受圧部材41を説明する。受圧部材41は、シートクッション10に着座した乗員の背凭れ荷重を受ける受け部41aを有する側面視略L字状に形成された部材である。受圧部材41の左右は、受圧部材41が車幅方向を軸方向とする軸回りに回動するように1対のピン43、43を介してシートバック20のプレート21aに突設された左右の台座21b、21bに組み付けられている。
このとき、1対のピン43、43のうち、少なくとも一方のピン43は、一端が受圧部材41に掛け止めされ、他端がプレート21aに掛け止めされたトーションばね(図示しない)の内部に挿入された状態で組み付けられている。これにより、トーションばねの附勢力によって、常時、受圧部材41は前倒れ方向に附勢された状態となっている。すなわち、常時、受圧部材41の受け部41aは、シートバック20のクッションパッドPの背面側と接触状態となっている(図5参照)。
そして、車両用シート1に着座した乗員がシートバック20に背凭れ動作を行うと、その背凭れ荷重によってクッションパッドPが押圧されるため、受圧部材41はトーションばねの附勢力に抗して1対のピン43、43の軸回りを後倒れ方向に回動することとなる。なお、トーションばねは、上述したように、常時、受圧部材41の受圧部41aをクッションパッドPの背面側に接触させるためのものであるため、その附勢力は小さなものでよい。
次に、操作ブラケット45を説明する。操作ブラケット45は、略5角形に形成された板状の部材である。操作ブラケット45の板面における5箇所の角部のうち1つの角部は、操作ブラケット45が車幅方向を軸方向とする軸回りに回動するようにピン42を介してベース25に組み付けられている。また、操作ブラケット45の板面には、ピン42の軸心を中心とする円周方向に長孔45aが形成されている。また、操作ブラケット45の板面における5箇所の角部のうち長孔45aを境にピン42と対向する角部には、操作ケーブル60のインナ部材62の一端(下端)がピン63を介して固着されている。
ここで、操作ケーブル60について詳述すると、操作ケーブル60は、可撓性を有した管状のアウタ部材61と、このアウタ部材61の内部に挿通されたワイヤ状のインナ部材62とから構成される2重構造となっている。アウタ部材61の下端は、既に説明したベース25に形成されたフック25aに掛着されており、インナ部材62の下端は、上述したように操作ブラケット45に固着されている。
一方、インナ部材62の上端は、既に説明したヘッドレスト30の支承板33の飛び出しを防止するロック機構に接続されている。これにより、操作ブラケット45が前倒れ方向へ回動すると、インナ部材62の下端はアウタ部材61の下端から引き出される格好で牽引されることとなる。そのため、この牽引によって、ロック機構のロックが解除されてヘッドレスト30の支承板33が車両前方向へ飛び出ることとなっている。
次に、アーム46を説明する。アーム46は、長方形薄板状に形成された部材である。
アーム46には、その長手方向に沿って長孔47が形成されている。この長孔47の長手方向の両壁面のうち、一方側の壁面(図4において、下側の壁面)は平面47aとなっており、他方側の壁面(図4において、上側の壁面)は歯型47bを有する面となっている。また、アーム46の一端(基端)は、アーム46が車幅方向を軸方向とする軸回りに回動するようにピン42を介してベース25に組み付けられている。すなわち、操作ブラケット45とアーム46は同一のピン42を介してベース25に組み付けられている。一方、アーム46の他端(自由端)には、伝達部材70のインナ部材72の一端(上端)がピン73を介して固着されている。
ここで、伝達部材70について詳述すると、伝達部材70は、既に説明した操作ケーブル60と同様に、可撓性を有した管状のアウタ部材71と、このアウタ部材71の内部に挿通されたワイヤ状のインナ部材72とから構成される2重構造となっている。アウタ部材71の上端は、サイドフレーム21に形成されたフック24に掛着されており、インナ部材72の上端は、上述したようにアーム46に固着されている。一方、アウタ部材71の下端は、後述する受圧部材41の止め部41bに掛着されており、インナ部材72の下端は、プレート21aの止め部21cに固着されている。
これにより、受圧部材41が後倒れ方向へ回動すると、インナ部材72の上端はアウタ部材71の内部に引き込まれる格好で牽引されることとなる。そのため、この牽引によって、アーム46が前倒れ方向へ回動することとなる。したがって、受圧部材41が受けた乗員の背凭れ荷重をアーム46の前倒れ方向への回動力へと伝達することができる。
最後に、振り子体48を説明する。振り子体48は、薄板棒状に形成された部材である。振り子体48の一端(基端)は、振り子体48が車幅方向を軸方向とする軸回りに回動するようにピン50を介して操作ブラケット45に組み付けられている。一方、振り子体48の他端(自由端)には、アーム46の長孔47および操作ブラケット45の長孔45aに挿入状態となるピン48aが形成されている。そして、振り子体48の回動に伴って、ピン48aは両長孔45a、47内を移動可能となっている。
なお、図5に示すように、シートバック20が乗員の背部によって速い背凭れ荷重を受ける前の常時は、上述した操作ブラケット45、アーム46および振り子体48は、バランスを保った状態となっている。このバランスを保った状態とは、操作ブラケット45は伝達部材70によって前倒れすることがないように保持され、アーム46は操作ケーブル60によって前倒れ状態に保持され、振り子体48はそのピン48aの移動がアーム46の長孔47によって規制されるように前倒れ状態に保持されている状態のことである。これらにより、振り子体48のピン48aは両長孔45a、47内の一端側に保持された状態となっている(図5参照)。
続いて、上述したクラッチ機構40の動作を説明する。このクラッチ機構40は、その動作状態が車両用シート1に着座した乗員の背凭れ荷重の状態に応じて変化している。そのため、乗員の背凭れ荷重の状態に応じてクラッチ機構40の動作を説明していく。はじめに、乗員が車両用シート1に着座する前の状態(図5に示される状態)から説明を開始する。
この図5に示される状態から、車両用シート1に着座した乗員がシートバック20に背凭れ動作を行って受圧部材41が乗員の背凭れ荷重を受けると、受圧部材41はピン43の軸回りを後倒れ方向(図5において、時計回り方向)へ回動していく。この回動によって、既に説明したようにアーム46もピン42の軸回りを前倒れ方向(図5において、反時計回り方向)へ回動していく。これにより、アーム46の長孔47の傾斜は前倒れしていくため、振り子体48のピン48aは、振り子体48の自重によって両長孔45a、47内の一端側から他端側に向けて移動していく。
ここで、受圧部材41が速い背凭れ荷重を受ける場合を説明する。この速い背凭れ荷重の例として、例えば、車両に後突が発生したときの弾みでシートバック20が乗員の背部によって受ける背凭れ荷重が該当する。このように受圧部材41が速い背凭れ荷重を受けると、アーム46は速い速度で前倒れ方向へ回動していく。このとき、アーム46の回動速度が振り子体48の回動速度より速いため、アーム46の長孔47の歯型47bが振り子体48のピン48aに係合する。
この係合によってピン48aの下側の外周面は、操作ブラケット45の長孔45aの壁面のうち中心側の壁面(ピン50側の壁面)45bに押し当てられるため、アーム46と操作ブラケット45はロック状態となる(図6の一部拡大図参照)。そのため、これより以降において、さらに受圧部材41が後倒れ方向へ回動すると、操作ブラケット45はアーム46と共に前倒れ方向へ回動していく(図7参照)。そして、この回動によってインナ部材62は下方へ引っ張られ、ヘッドレスト30のロック機構が解除される。このようにして、車両に後突が発生した場合でも、飛び出した支承板33によって乗員の後頭部は瞬時に支承される格好となり、結果として、乗員が、所謂、むち打ち状態になることを防止できる。
これとは逆に、受圧部材41が遅い背凭れ荷重を受ける場合を説明する。この遅い背凭れ荷重の例として、例えば、乗員が車両に乗降したときの弾みでシートバック20が乗員の背部によって受ける背凭れ荷重が該当する。このように受圧部44が遅い背凭れ荷重を受けると、アーム46は遅い速度で前倒れ方向へ回動していく。このとき、アーム46の回動速度が振り子体48の回動速度と同程度となるため、アーム46の長孔47の歯型47bが振り子体48のピン48aに係合することなく、振り子体48のピン48aは長孔47の平面47aに摺動していく格好で両長孔45a、47の他端側に向けて移動していく(図8の一部拡大図参照)。
これにより、既に説明した受圧部材41が速い背凭れ荷重を受ける場合のように、アーム46と操作ブラケット45はロック状態となることはない。そのため、これより以降において、さらに受圧部材41が後倒れ方向へ回動した場合でも、操作ブラケット45は回動することなく、アーム46のみが前倒れ方向へ回動していき、振り子体48のピン48aは両長孔45a、47の他端側に到達する(図9参照)。したがって、インナ部材62は下方へ引っ張られることがなく、支承板33が飛び出ることがない。結果として、乗員の背凭れ荷重は伝達されることなく遮断される格好となる。
本発明の実施例に係るクラッチ機構40は、上述したように構成されている。この構成によれば、シートバック20が乗員の背部によって速い背凭れ荷重を受けると、振り子体48のピン48aを介してアーム46と操作ブラケット45はロック状態(すなわち、操作ブラケット45とアーム46は、機械的に一体状態)となる。これにより、シートバック20が受けた速い背凭れ荷重は、操作ブラケット45へと伝達される。
そのため、従来技術のように空気を介することなく、乗員の背凭れ荷重を操作ブラケット45へ伝達させることができる。したがって、外気の温度の影響を受けることなく、乗員の背凭れ荷重を操作ブラケット45へ確実に伝達させることができる。また、この構成によれば、振り子体48のピン48aは、振り子体48の自重によって両長孔45a、47内の一端側から他端側に向けて移動していく。そのため、ばね等を必要とすることなく、簡便な構成で実施できる。
また、この構成によれば、クラッチ機構40を介して乗員の背凭れ荷重をヘッドレスト30のロック機構へ伝達させることができる。そのため、車両に後突が発生したときには、ヘッドレスト30の支承板33によって乗員の後頭部を瞬時に支承することができる。また、この構成によれば、車両用シート1に着座する乗員に体重差が生じている場合でも、操作ブラケット45およびアーム46の両長孔45a、47を十分に長く形成しておけば、それら両長孔45a、47によって乗員の体重差による背凭れ荷重の影響を吸収することができる。そのため、車両用シート1に着座する乗員の体重差に影響されることなく、乗員の背凭れ荷重を操作ブラケット45へ確実に伝達させることができる。
上述した内容は、あくまでも本発明の一実施の形態に関するものであって、本発明が上記内容に限定されることを意味するものではない。
実施例では、常時、受圧部材41の受圧部44をクッションパッドPの背面側に接触させる構成の例として、トーションばねを使用する場合を説明した。しかし、これに限定されるものでなく、受圧部材41の受け部41aをクッションパッドPの背面側に結合させる構成でも構わない。
図1は、本発明のクラッチ機構を組み付けた車両用シートを示す斜視図である。 図2は、図1の車両用シートにおけるヘッドレストの側面図であり、正常時の支承板の状態を示している。 図3は、図2において、後突発生時の支承板の状態を示している。 図4は、図1のクラッチ機構の分解斜視図である。 図5は、本発明のクラッチ機構の動作を示す模式図であり、乗員が車両用シートに着座する前の状態を示している。 図6は、図5において、受圧部材が乗員の背部によって速い背凭れ荷重を受けているときの状態を示している。 図7は、図6において、受圧部材が乗員の背部によって速い背凭れ荷重を受け終わったときの状態を示している。 図8は、図5において、受圧部材が乗員の背部によって遅い背凭れ荷重を受けているときの状態を示している。 図9は、図8において、受圧部材が乗員の背部によって遅い背凭れ荷重を受け終わったときの状態を示している。
符号の説明
1 車両用シート
20 シートバック
21 サイドフレーム
41 受圧部材
45 操作ブラケット
45a 長孔
46 アーム
47 長孔
48 振り子体
48a ピン
60 操作ケーブル
70 伝達部材

Claims (1)

  1. 車両用シートに着座した乗員の背凭れ荷重を受けるとシートバックの内部に配策された操作ケーブルの一端を引っ張る牽引力へと伝達し又は遮断するクラッチ機構であって、
    乗員の背凭れ荷重を受けると車幅方向を軸方向とする軸回りに回動するようにシートバックに組み付けられた受圧部材と、
    操作ケーブルの一端が締結され、車幅方向を軸方向とする軸回りに回動するようにシートバックのサイドフレームに組み付けられた操作ブラケットと、
    操作ブラケットの回動軸の軸回りに回動するように操作ブラケットに組み付けられたアームと、
    受圧部材が受けた乗員の背凭れ荷重をアームの前倒れ方向への回動力へと伝達する伝達部材と、
    車幅方向を軸方向とする軸回りに回動するように操作ブラケットの表面に組み付けられ、操作ブラケットに形成された円弧状の長孔を移動可能に、且つ、アームに形成された歯形状の長孔に係合可能なピンを有する振り子体とから構成されており、
    シートバックが乗員の背部によって速い背凭れ荷重を受けると、この荷重によって受圧部材は後ろ倒れ方向へ回動し、この回動によってアームは伝達部材を介して前倒れ方向へ回動し、この回動によって振り子体はそのピンがアームと操作ブラケットの両長孔内を一端側から他端側へと移動するように自重で前倒れ方向へ回動し、この回動途中において、振り子体のピンがアームの長孔の歯型に係合されることによってアームと操作ブラケットはロック状態となり、このロック状態によって操作ブラケットはアームと共に前倒れ方向へ回動し、この回動によって乗員の背凭れ荷重は操作ケーブルの一端を引っ張る牽引力へと伝達され、
    シートバックが乗員の背部によって遅い背凭れ荷重を受けると、この荷重によって受圧部材は後ろ倒れ方向へ回動し、この回動によってアームは伝達部材を介して前倒れ方向へ回動し、この回動によって振り子体はそのピンがアームと操作ブラケットの両長孔内を一端側から他端側へと移動するように自重で前倒れ方向へ回動し、この回動によって乗員の背凭れ荷重は操作ケーブルの一端を引っ張る牽引力へと伝達されることなく遮断されることを特徴とするクラッチ機構。


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