JP5076770B2 - サーマルヘッド、サーマルヘッドの製造方法及び印画装置 - Google Patents

サーマルヘッド、サーマルヘッドの製造方法及び印画装置 Download PDF

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Description

本発明は、サーマルヘッド、サーマルヘッドの製造方法及び印画装置に関し、特に、業務用や民生用の各種プリンタ機器に搭載されるサーマルヘッド、サーマルヘッドの製造方法及び、そのサーマルヘッドを搭載した印画装置に関する。
リライトプリンタ、カードプリンタ、ビデオプリンタ、バーコードプリンタ、ラベルプ
リンタ、ファクシミリ、券売機など各種の印画装置の感熱記録に用いられるサーマルヘッ
ドがある。この種のサーマルヘッドでは、所定温度まで加熱することで、メディアに印字
したり、印字された情報を消去したりする。より具体的には、サーマルヘッドは、直線的
に設けられた単体もしくは複数の発熱抵抗体に、選択的に電位を与えて発熱させ、得られ
た熱エネルギによって反応するメディアに文字や絵を印刷もしくは印刷されているものを
消去する。
従来のサーマルヘッドは、特許文献1で開示されるようにワイヤ接続部が通常樹脂層で覆われている。また、特許文献2で開示されるように、集積回路を配置する基板の両端では、集積回路を配置していない構造をとるため、ワイヤ接続部は、両端にはない構造となっている。また、発熱抵抗体を設けた基板と集積回路を配置した基板との間には段差があるものがある。そして、樹脂層は、発熱抵抗体と集積回路とを電気的に接続する接続手段としてのワイヤ接続部のみならず、ワイヤ接続部のない両端にも段差を覆うようにして形成されている。
特公平5−5668号公報 特開2005−319680号公報
従来のサーマルヘッドでは、基板の両端のワイヤ接続部のない部分の樹脂層は、段差部分のために、熱硬化樹脂を使用した際に、硬化させる前の樹脂を塗布して硬化させるまでに時間がかかり、その間に、段差部分にて樹脂が周りに流出し樹脂が薄くなってしまう。そのため、基板の両端部の樹脂層の厚さが薄くなり、樹脂層の強度を確保することができないという問題点がある。また、樹脂層が薄くなるため、樹脂の接触した材質の熱膨張の違いによる応力に耐えるだけの強度が得られず、樹脂にクラックが発生する場合も生じるという問題点がある。
本発明の目的は、上記課題に鑑み、基板の両端の樹脂層の厚さを確保し、樹脂にクラックが入りにくい信頼性の高いサーマルヘッドとそのサーマルヘッドの製造方法及び印画装置を提供することにある。
本発明に係るサーマルヘッド、サーマルヘッドの製造方法、及び印画装置は、上記の目的を達成するために、次のように構成される。
第1のサーマルヘッド(請求項1に対応)は、主走査方向に配列された複数の発熱抵抗体と、該発熱抵抗体の発熱を制御する集積回路とが前記主走査方向に沿った段差を間に設けて基板上において前記主走査方向と垂直な副走査方向において離間して配置され、前記複数の発熱抵抗体のそれぞれに接続され前記副走査方向に沿って形成された複数の電極を具備し、前記複数の電極と前記集積回路とがボンディングワイヤによって電気的に接続された構成を具備するサーマルヘッドであって、前記複数の電極における前記ボンディングワイヤが接続された部分及び前記集積回路は前記主走査方向における中央部に配置され、前記主走査方向における前記複数の電極における前記ボンディングワイヤが接続された部分及び前記集積回路が設けられた領域の両外側において、前記発熱抵抗体、前記集積回路のいずれにも接続されない金属パターンが、前記副走査方向において前記段差を挟んだ2つの領域の前記基板上にそれぞれ形成され、前記2つの領域のそれぞれにおける前記金属パターン同士が、前記段差をまたいで金属ワイヤで接続され、前記ボンディングワイヤ及び前記金属ワイヤは、共に保護樹脂で覆われたことを特徴とする。
第2のサーマルヘッド(請求項2に対応)は、前記複数の電極は、互いに絶縁された状態で前記副走査方向に沿って形成されている複数の個別電極と複数の共通電極とからなり、前記個別電極と前記共通電極が前記主走査方向においてそれぞれが交互に配置されたことを特徴とする。
第1のサーマルヘッドの製造方法(請求項3に対応)は、前記サーマルヘッドの製造方法であって、前記複数の発熱抵抗体、前記複数の電極、及び前記金属パターンを前記段差が設けられた前記基板上に形成し、前記段差を挟んで前記集積回路を前記基板上に搭載する配置工程と、前記複数の電極と前記集積回路との間、前記2つの領域のそれぞれにおける前記金属パターン同士の間を、それぞれ前記ボンディングワイヤ、前記金属ワイヤで前記段差をまたいで接続する接続工程と、前記ボンディングワイヤ及び前記金属ワイヤを共に前記保護樹脂で覆う保護樹脂被覆工程と、を含むことを特徴とする。
第1の印画装置(請求項4に対応)は、上記第1又は2に記載のサーマルヘッドを用いたことを特徴とする。

本発明によれば、基板の段差部において接続手段の設けていない両端部分F、Gには、樹脂形状補強手段を設けて、集積回路と接続手段と樹脂形状補強手段を覆うように保護樹脂が設けられているため、基板の両端部の樹脂層の厚さが薄くならないので、樹脂層の強度を確保することができる。また、樹脂層が厚くなるため、樹脂の接触した材質の熱膨張の違いによる応力に耐えるだけの強度が得られ、樹脂にクラックが発生しなくなる。それにより、信頼性の高いサーマルヘッドと印画装置を得ることができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るサーマルヘッドを搭載した印画装置10の概略図である。図1に示す印画装置10は、六面体状のケーシング11を有しており、ケーシング11の前面には、液晶の表示パネル12、入力キー13及び排紙口14が設けられている。また、ケーシング11内には感熱紙15がロール状に巻き取られた形で収納されており、感熱紙15の先端部は複数本(図1では、2本)の搬送ローラ16に支持されて排紙口14の手前に位置決めされている。さらに、ケーシング11内にはサーマルヘッドを実装するサーマルヘッドユニット20が感熱紙15の上側に位置決めされて組み込まれている。そのサーマルヘッドユニット20は、感熱紙15を加熱して発色させることにより、文字や画像等のイメージを感熱紙15に印刷する。印刷後の感熱紙15は、排紙口14から排出される。
図2は、サーマルヘッドユニット20を示す平面図、図3は、図2のサーマルヘッドユニット20のA−A線断面図である。図2及び図3に示すように、サーマルヘッドユニット20は、基板(第2の基板)21を備えている。基板21の上面側には、ヒートシンク22及びコネクタ23が取り付けられている。基板21の下面側には、複数の発熱抵抗体24を有する基板(第1の基板)25と集積回路(IC)26が取り付けられている。また、基板25上には、発熱抵抗体24に接続された配線パターン27が設けられており、その配線パターン27と集積回路26は、ボンディングワイヤ(接続手段)28によって電気的に接続されている。
集積回路26とボンディングワイヤ28を保護するためにエポキシ樹脂など硬質樹脂で形成された保護樹脂29により両者を覆っている。また、基板25と基板21には、メディアと集積回路保護樹脂との干渉を防止するための段差30を設けている。保護樹脂29は、段差30にまたがるように覆われている。また、基板21上には、ICカバー31がナット32によって取り付けられている。なお、図2と図3には、2点鎖線により、感熱紙15を示しており、図3のローラ2によりガイドされる。また、ローラ3によって感熱紙15は、サーマルヘッドに押し当てられ、発熱抵抗体24からの熱により文字や画像等のイメージが感熱紙15に印刷される。
図4は、ICカバー31を取り外して示した基板21の一部と基板25を下部から見た平面図である。
図4に示すように、基板25上の配線パターン27には、複数の個別電極40及び共通電極41が含まれ、それぞれが交互に副走査方向に対し平行に並設されるように形成されている。なお、個別電極40は、共通電極41が1本に対し2本の割合で設けられている。言い換えれば、共通電極41の両側に個別電極40が形成されるパターンが連続している構成となっている。
これらの個別電極40及び共通電極41は、導電膜形成工程や露光工程(パターンニング)等を経て形成される。ここで、個別電極40は、膜厚がたとえば0.2〜1μm程度であり、線幅はたとえば30〜70μm程度であるように形成することができる。また、共通電極41は、膜厚がたとえば0.2〜1μm程度であり、線幅はたとえば30〜70μm程度であるように形成することができる。
また、各個別電極40の基端には、基板21上に配置された集積回路26のリード端子42に接続される電極パッド43が形成されている。また、各共通電極41の基端には、主走査方向に沿って設けられた共通電極部41Aが形成されている。リード端子42と電極パッド43は、ボンディングワイヤ28で接続されている。段差部30の近傍の基板25の両端付近の配線パターン27のない部分F,Gには、配線パターン27に隣接して金属パターン44が設けられている。また、段差部30の近傍の基板21の両端付近の集積回路26が配置されていない部分F,Gには、集積回路26に隣接して金属パターン45が形成されている。そして、金属パターン44と金属パターン45は、ボンディングワイヤ28と同様の金属ワイヤ46、または適当な太さの金属ワイヤによってボンディングされている。これらの集積回路26とボンディングワイヤ28と金属ワイヤ46を保護するためにエポキシ樹脂など硬質樹脂で形成された保護樹脂29によりこれらを覆っている。なお、図4では、金属パターン44と金属パターン45は、複数のパターンで示されているが、金属ワイヤ46を固定するものであるため、べたで形成しても良い。また、金属ワイヤ46を固定できるのであれば、特に金属パターンであることに限定されるものではない。
また、各個別電極40及び共通電極41の先端部側には、発熱抵抗体24が互いに絶縁された状態で主走査方向に沿って形成されている。ここで、発熱抵抗体24は、膜厚がたとえば0.1〜0.6μm程度であり、副走査方向における線幅はたとえば30〜200μm程度であるように形成することができる。
図5は、図4のB部を拡大した図である。個別電極40−1は、発熱抵抗体24−1の一方の端部に接続されている。発熱抵抗体24−1の他方の端部は、電極47−1に接続されている。また、発熱抵抗体24−2の一方の端部は電極47−1に接続されており、他方の端部は、共通電極41−1に接続されている。さらに、共通電極41−1は、発熱抵抗体24−3の一方の端部に接続されている。発熱抵抗体24−3の他方の端部は、電極47−2に接続されている。また、発熱抵抗体24−4の一方の端部は電極47−2に接続されており、他方の端部は、個別電極40−2に接続されている。個別電極40−3は、発熱抵抗体24−5の一方の端部に接続されている。発熱抵抗体24−5の他方の端部は、電極47−3に接続されている。また、発熱抵抗体24−6の一方の端部は電極47−3に接続されており、他方の端部は、共通電極41−2に接続されている。さらに、共通電極41−2は、発熱抵抗体24−7の一方の端部に接続されている。発熱抵抗体24−7の他方の端部は、電極47−4に接続されている。また、発熱抵抗体24−8の一方の端部は電極47−4に接続されており、他方の端部は、個別電極40−4に接続されている。発熱抵抗体24−1と24−2、発熱抵抗体24−3と24−4、発熱抵抗体24−5と24−6、発熱抵抗体24−7と24−8でそれぞれが1ドットを構成している。このような形態の共通電極を一般的にはUターンコモン電極と言う。
図5で示す構成で、例えば、個別電極40−1と共通電極41−1に電圧が印加されたとき、個別電極40−1と発熱抵抗体24−1と電極47−1と発熱抵抗体24−2と共通電極41−1を通して電流が流れる。それにより、発熱抵抗体24−1と発熱抵抗体24−2が発熱する。
図6は、図4で示すC−C線断面図である。基板25の両端付近の配線パターン27のない部分F,Gには、配線パターン27に隣接して複数の金属パターン44が設けられている。また、基板21の両端付近の集積回路26が配置されていない部分F,Gには、集積回路26に隣接して複数の金属パターン45が形成されている。そして、金属パターン44と金属パターン45は、ボンディングワイヤ28と同様の金属ワイヤ46、または適当な太さの金属ワイヤによってボンディングされている。金属ワイヤ46を保護するためにエポキシ樹脂など硬質樹脂からなる保護樹脂29で覆っている。
以上のように、本実施形態に係るサーマルヘッドは、基板25と基板21のボンディングワイヤ28等の接続手段の設けていない部分F,Gには、接続手段に隣接して金属ワイヤ46等による樹脂形状補強手段を設けて、集積回路26と接続手段と樹脂形状補強手段を覆うように保護樹脂29が設けられているため、基板25及び基板21の両端部付近の保護樹脂29の流れ出しを防止できるので、段差付近の厚さが薄くならないので、保護樹脂29の強度を確保することができる。また、保護樹脂29が厚くなるため、保護樹脂29の接触した材質の熱膨張の違いによる応力に耐えるだけの強度が得られ、保護樹脂29にクラックが発生しなくなる。それにより、信頼性の高いサーマルヘッドと印画装置を得ることができる。
次に、本発明の第1の実施形態に係るサーマルヘッドの製造方法を図3と図4と図7と図8に基づいて説明する。
図7は、第1の実施形態に係るサーマルヘッドの製造方法を示す工程図である。また、図8は、発熱抵抗体24を形成する部分の第1の基板25の部分的な断面図である。サーマルヘッドの製造は、第1の基板25上に発熱抵抗体24を搭載する発熱抵抗体搭載工程(ステップS11)と、第1の基板25上に配線パターン27と配線パターン27に隣接して金属パターン44を形成する工程(ステップS12)と、第2の基板21上に配線パターン(図示せず)とその配線パターンに隣接して金属パターン45を形成する工程(ステップS13)と、第2の基板21上に、第1の基板25と発熱抵抗体24の発熱を制御する集積回路26を配置する配置工程(ステップS14)と、発熱抵抗体24と集積回路26とをボンディングワイヤ28で電気的に接続する接続工程(ステップS15)と、第1の基板25の金属パターン44のうちの発熱抵抗体のない部分と第2の基板21の金属パターン45のうちの集積回路26のない部分を金属ワイヤ46で接続する金属ワイヤ接続工程(ステップS16)と、集積回路26とボンディングワイヤ28と金属ワイヤ46を保護樹脂29で覆う保護樹脂被覆工程(ステップS17)とを含む。
まず、ステップS11の発熱抵抗体搭載工程では、基板25上に(図8(a))、スクリーン印刷等により、グレーズ48が形成され(図8(b))、グレーズ48の上には、発熱抵抗体24が、真空蒸着、CVD(化学気相成長法)、スパッタリング等の薄膜形成技術を用いて形成される(図8(c))。例えば、LP−CVD(減圧CVD)法などにより、グレーズ48上に発熱抵抗体24が成膜される。このとき、発熱抵抗体24の成膜圧力を0.4〜1.5Paとするとともに、発熱抵抗体24の成膜電力を500〜2000Wとする。さらに、基板温度を180〜250℃とする。次に、フォトリソグラフィーとエッチングにより、成膜された発熱抵抗体24が、グレーズ48の長さ方向に、所定の間隔で離散的に配列されるように形成される。
ステップS12の配線パターン27と金属パターン44を形成する工程では、基板25の発熱抵抗体24上の全面に、所望の厚さの導電層49を形成する(図8(d))。導電層49は、スパッタリング等の薄膜形成技術により形成されてもよいし、スクリーン印刷工法により形成されてもよい。フォトリソグラフィーとエッチングによってパターニングし所望の領域、より具体的には、図4で示したようにサーマルヘッドの長さ方向に、所定の間隔で離散的に配列されて形成され、かつ、発熱抵抗体24の頂部領域が露出するように導電層を除去することにより、配線パターン27と47が形成される(図8(e))。また、基板25の両端付近の配線パターン27のない部分F,Gには配線パターン27に隣接して金属パターン44が形成される。
ステップS13の第2の基板上に金属パターン45を形成する工程では、集積回路26からの配線パターン(図示せず)と基板21の両端付近の集積回路を配置しない部分F,Gに配線パターンに隣接して金属パターン45を形成する。
ステップS14の第2の基板上に、第1の基板25と発熱抵抗体24の発熱を制御する集積回路26を配置する配置工程では、基板21上に、基板25を取り付け、また、基板21上に集積回路26を配置し固定する。
ステップS15の発熱抵抗体24と集積回路26とをボンディングワイヤ28で電気的に接続する接続工程では、ワイヤーボンディング装置(図示せず)を使って、集積回路26と電極パッド43とをボンディングワイヤ28で接続するとともに、集積回路26と基板21の回路(図示せず)とをボンディングワイヤ(図示せず)で接続する。
ステップS16の金属ワイヤ接続工程では、基板25の金属パターン44と基板21の金属パターン45を金属ワイヤ46で接続する。
ステップS17の保護樹脂被覆工程では、集積回路26とボンディングワイヤ28と金属ワイヤ46を覆うようにエポキシ樹脂を塗布し、この状態で、エポキシ樹脂を硬化させる。それには、所定の加熱温度で所定の加熱時間だけエポキシ樹脂を加熱する。このエポキシ樹脂が保護樹脂29である。
保護樹脂29の加熱時間や加熱温度は使用する樹脂によって適宜決定される。
このようにしてエポキシ樹脂を加熱すると、エポキシ樹脂が集積回路26とボンディングワイヤ28と金属ワイヤ46を覆った状態で熱硬化する。
ここで、サーマルヘッドの製造作業が終了する。
以上のようにして作製したサーマルヘッドは、段差部30の近傍の基板25と基板21のボンディングワイヤ28等の接続手段の設けていない両端部分F、Gには、接続手段に隣接して金属ワイヤ46等による樹脂形状補強手段を設けて、集積回路26と接続手段(ボンディングワイヤ28)と樹脂形状補強手段(金属ワイヤ46)を覆うように保護樹脂29が設けられているため、基板25及び基板21の両端部の樹脂29の厚さが薄くならないので、保護樹脂29の強度を確保することができる。また、樹脂29が厚くなるため、樹脂29の接触した材質の熱膨張の違いによる応力に耐えるだけの強度が得られ、樹脂29にクラックが発生しなくなる。それにより、信頼性の高いサーマルヘッドと印画装置を得ることができる。
図9は、実際に上記のようにして作製した基板25と基板21のボンディングワイヤ28等の接続手段の設けていない部分でのサーマルヘッドの樹脂の部分の形状を示す図である。比較のためワイヤのない場合も示している。金属ワイヤ46を設けた場合の樹脂の形状を図9(b)と図9(c)で示し、金属ワイヤ46を設けない場合の樹脂の形状を図9(a)で示す。図中、符号30は段差部を示す。図9(b)と図9(c)では、金属ワイヤ46の長さが異なっている場合を示している。図9(b)での場合のほうが図9(c)での場合に比べて金属ワイヤ46は短くしている。図9(b)で示した場合では、樹脂29の段差30の直上での基板25の表面からの高さが 0.3mmであり、また、図9(c)で示した場合では、段差30の直上での基板25の表面からの高さは0.35mmであるが、図9(a)で示した金属ワイヤ46のない場合では、段差30の直上での基板25の表面からの高さが0.06mmと低くなっていることが分かる。このように、基板25と基板21のボンディングワイヤ28等の接続手段の設けていない部分には、金属ワイヤ46による樹脂形状補強手段を設けて、集積回路26と接続手段(ボンディングワイヤ28)と樹脂形状補強手段(金属ワイヤ46)を覆うように保護用の樹脂29が設けられているため、基板25及び基板21の両端部の樹脂29の厚さが薄くならないことが分かる。なお、ボンディングワイヤ28と金属ワイヤ46を同一のものを使うと生産効率が良くなる。
次に、本発明の第2の実施形態に係るサーマルヘッドについて説明する。この第2の実施形態においては、樹脂形状補強手段は、第2の基板21上の集積回路26を設けていない部分F,Gにダミーのチップ50を設置し、第1の基板25上に形成した金属パターン44とダミーのチップ50の近傍に設けられた金属パターン45を金属ワイヤ46で接続したものであることを特徴とする。それゆえ、搭載する印画装置は、図1で示したものと同様であるため、ここでは、図10の第1と第2の基板25,21の一部の平面図と図11の断面図と図12のフローチャートを用いて説明する。なお、第1の実施形態と同様の構成要素には、同一の符号を付し、説明を省略する。
図10に示すように、基板25上の配線パターン27には、複数の個別電極40及び共通電極41が含まれ、それぞれが交互に副走査方向に対し平行に並設されるように形成されている。なお、個別電極40は、共通電極41が1本に対し2本の割合で設けられている。言い換えれば、共通電極41の両側に個別電極40が形成されるパターンが連続している構成となっている。
また、各個別電極40の基端には、基板21上に配置された集積回路26のリード端子42に接続される電極パッド43が形成されている。また、各共通電極41の基端には、主走査方向に沿って設けられた共通電極部41Aが形成されている。リード端子42と電極パッド43は、ボンディングワイヤ28で接続されている。段差部30の近傍の基板25の両端付近の配線パターン27のない部分F,Gには、配線パターン27に隣接して複数の金属パターン44が設けられている。また、段差部30の近傍の基板21の両端付近の集積回路26が配置されていない部分F,Gには、集積回路26に隣接して複数の金属パターン45が形成されている。また、基板21上の集積回路26を設けていない部分F,Gには、ダミーのチップ50が設置されている。基板25上に形成した金属パターン44とダミーのチップ50の近傍に設けられた金属パターン45をボンディングワイヤ28と同様の金属ワイヤ46、または適当な太さの金属ワイヤによってボンディングされている。これらの集積回路26とボンディングワイヤ28と金属ワイヤ46とダミーチップ50を保護するためにエポキシ樹脂など硬質樹脂からなる保護樹脂29で覆っている。
図11は、図10で示すD−D線断面図である。基板25の両端付近の配線パターン27のない部分には、複数の金属パターン44が設けられている。また、基板21の両端付近の集積回路26が配置されていない部分F,Gには、複数の金属パターン45が形成されている。さらに、基板21上の集積回路26を設けていない部分F,Gには、ダミーのチップ50が設置されている。そして、金属パターン44と金属パターン45は、ボンディングワイヤ28と同様の金属ワイヤ46、または適当な太さの金属ワイヤによってボンディングされている。金属ワイヤ46とダミーのチップ50は、樹脂29で示すエポキシ樹脂など硬質樹脂を用いて覆われている。
以上のように、本実施形態に係るサーマルヘッドは、基板25と基板21のボンディングワイヤ28等の接続手段の設けていない部分F,Gには、接続手段に隣接して金属ワイヤ46等とダミーチップ50による樹脂形状補強手段を設けて、集積回路26と接続手段(ボンディングワイヤ28)と樹脂形状補強手段(金属ワイヤ46とダミーチップ50)を覆うように保護用の樹脂29が設けられているため、基板の両端部付近の樹脂29の厚さが薄くならないので、樹脂29の強度を確保することができる。また、樹脂29が厚くなるため、樹脂29の接触した材質の熱膨張の違いによる応力に耐えるだけの強度が得られ、樹脂29にクラックが発生しなくなる。それにより、信頼性の高いサーマルヘッドと印画装置を得ることができる。
なお、保護樹脂29は、ボンディングワイヤ28と集積回路26を覆うように設けられる。ダミーチップのみでも樹脂の流れ出しの防止効果があるため段差部30の樹脂を厚くすることができる。これに加え、金属ワイヤを用いることで、中央部分と同じ構造とできるので、さらに好ましい。また、ダミーチップは、集積回路を備えていない単なるケースでも良いし、本実施例で使用している集積回路26をそのまま配置することも可能である。また、図11では、金属ワイヤ46はダミーチップ近傍の基板上に接続されているが、ダミーチップの上面に接続するようにしても良い。
次に、本発明の第2の実施形態に係るサーマルヘッドの製造方法を図8と図10と図12に基づいて説明する。
図12は、第2の実施形態に係るサーマルヘッドの製造方法を示す工程図である。サーマルヘッドの製造は、第1の基板25上に発熱抵抗体24を搭載する発熱抵抗体搭載工程(ステップS21)と、第1の基板25上に配線パターン27と配線パターン27に隣接して金属パターン44を形成する工程(ステップS22)と、第2の基板21上に配線パターン(図示せず)とその配線パターンに隣接して金属パターン45を形成する工程(ステップS23)と、第2の基板21上に、第1の基板25と発熱抵抗体20の発熱を制御する集積回路26とダミーのチップ50を配置する配置工程(ステップS24)と、発熱抵抗体24と集積回路26とをボンディングワイヤ28で電気的に接続する接続工程(ステップS25)と、第1の基板25の金属パターン44のうちの発熱抵抗体24のない部分と第2の基板21の金属パターン45のうちのダミーチップ50部分を金属ワイヤ46で接続する金属ワイヤ接続工程(ステップS26)と、集積回路26とダミーチップ50をボンディングワイヤ28と金属ワイヤ46を樹脂29によって覆う樹脂被覆工程(ステップS27)を含んでいる。
まず、ステップS21の発熱抵抗体搭載工程は、第1の実施形態と同様に基板25上に(図8(a))、スクリーン印刷等により、グレーズ48を形成し(図8(b))、グレーズ48の上には、発熱抵抗体24を、真空蒸着、CVD(化学気相成長法)、スパッタリング等の薄膜形成技術を用いて形成される(図8(c))。例えば、LP−CVD(減圧CVD)法などにより、グレーズ48上に発熱抵抗体24を成膜する。このとき、発熱抵抗体24の成膜圧力を0.4〜1.5Paとするとともに、発熱抵抗体24の成膜電力を500〜2000Wとする。さらに、基板温度を180〜250℃とする。次に、フォトリソグラフィーとエッチングにより、成膜された発熱抵抗体24が、グレーズ48の長さ方向に、所定の間隔で離散的に配列されるように形成される。
ステップS22の金属パターンを形成する工程では、発熱抵抗体24上の全面に、所望の厚さの導電層49を形成する(図8(d))。導電層49は、スパッタリング等の薄膜形成技術により形成されてもよいし、スクリーン印刷工法により形成されてもよい。フォトリソグラフィーとエッチングによってパターニングし所望の領域、より具体的には、図10で示したようにサーマルヘッドの長さ方向に、所定の間隔で離散的に配列されて形成され、かつ、発熱抵抗体24の頂部領域が露出するように導電層49を除去する。そして、配線パターン27と47を形成し、また、基板の両端付近の配線パターン27のない部分F,Gに金属パターン44を形成する。
ステップS23の第2の基板21上に金属パターンを形成する工程では、集積回路26からの配線パターン(図示せず)と基板21の両端付近の集積回路26を配置しない部分F,Gに配線パターンに隣接して金属パターン45を形成する。
ステップS24の第2の基板上に、第1の基板25と発熱抵抗体24の発熱を制御する集積回路26とダミーのチップ50を配置する配置工程では、基板21上に集積回路26とダミーのチップ50を配置し固定する。
ステップS25の発熱抵抗体24と集積回路26とをボンディングワイヤ28で電気的に接続する接続工程では、ワイヤーボンディング装置(図示せず)を使って、集積回路26と発熱抵抗体24とをボンディングワイヤ28で接続するとともに、集積回路26と基板21の回路(図示せず)とをボンディングワイヤ(図示せず)で接続する。
ステップS26の金属ワイヤ接続工程では、基板25の金属パターン44と基板21の金属パターン45を金属ワイヤ46で接続する。
ステップS27の保護樹脂被覆工程では、集積回路26とボンディングワイヤ28と金属ワイヤ46とダミーのチップ50を覆うようにエポキシ樹脂等の樹脂29を塗布し、この状態で、樹脂29を硬化させる。それには、所定の加熱温度で所定の加熱時間だけ樹脂29を加熱する。
保護樹脂29の加熱時間や加熱温度は使用する樹脂によって適宜決定される。
このようにして樹脂29を加熱すると、樹脂29が集積回路26とボンディングワイヤ28とダミーのチップ50と金属ワイヤ46を覆った状態で熱硬化する。
ここで、サーマルヘッドの製造作業が終了する。
以上のようにして作製したサーマルヘッドは、段差部30の近傍の基板25と基板21のボンディングワイヤ28等の接続手段の設けていない両端部分F、Gには、接続手段に隣接して金属ワイヤ46とダミーのチップ50による樹脂形状補強手段を設けて、集積回路26と接続手段と樹脂形状補強手段を覆うように保護用の樹脂29が設けられているため、基板25及び基板21の両端部の樹脂29の厚さが薄くならないので、樹脂29の強度を確保することができる。また、樹脂29が厚くなるため、樹脂29の接触した材質の熱膨張の違いによる応力に耐えるだけの強度が得られ、樹脂29にクラックが発生しなくなる。それにより、信頼性の高いサーマルヘッドと印画装置を得ることができる。
次に、本発明の第3の実施形態に係るサーマルヘッドについて説明する。この第3の実施形態においては、樹脂形状補強手段は、第1の基板25上、又は/及び第2の基板21上に樹脂の流出を防ぐ突出部52又は/及び51を設けたものであることを特徴とする。それゆえ、搭載する印画装置は、図1で示したものと同様であるため、ここでは、図8と図13の第1と第2の基板の一部の平面図と図14の断面図と図15のフローチャートを用いて説明する。なお、第1の実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図13に示すように、基板25上の配線パターン27には、複数の個別電極40及び共通電極41が含まれ、それぞれが交互に副走査方向に対し平行に並設されるように形成されている。なお、個別電極40は、共通電極41が1本に対し2本の割合で設けられている。言い換えれば、共通電極41の両側に個別電極40が形成されるパターンが連続している構成となっている。
また、各個別電極40の基端には、基板21上に配置された集積回路26のリード端子42に接続される電極パッド43が形成されている。また、各共通電極41の基端には、主走査方向に沿って設けられた共通電極部41Aが形成されている。リード端子42と電極パッド43は、ボンディングワイヤ28で接続されている。段差部30の近傍の基板25の両端付近の配線パターン27のない部分F,Gには、配線パターン27に隣接して突出部51が設けられている。また、段差部30の近傍の基板21の両端付近の集積回路26が配置されていない部分F,Gには、集積回路26に隣接して突出部52が形成されている。これらの集積回路26とボンディングワイヤ28と金属ワイヤ46を保護するための樹脂29がエポキシ樹脂など硬質樹脂を用いて覆っている。
図14は、図13で示すE−E線断面図である。基板25の両端付近の配線パターン27のない部分F,Gには、配線パターン27に隣接して突出部51が設けられている。また、基板21の両端付近の集積回路26が配置されていない部分F,Gには、集積回路26に隣接して突出部52が形成されている。樹脂29で示すエポキシ樹脂など硬質樹脂は、突出部51,52によって、流出せずに高さを保ったまま基板25と基板21の両端部付近を覆うことができる。
以上のように、本実施形態に係るサーマルヘッドは、基板25と基板21のボンディングワイヤ28等の接続手段の設けていない部分F,Gには、突出部51,52による樹脂形状補強手段を設けて、集積回路26と接続手段を覆うように保護樹脂29が設けられているため、基板の両端部付近の樹脂29の厚さが薄くならないので、樹脂29の強度を確保することができる。また、樹脂29が厚くなるため、樹脂29の接触した材質の熱膨張の違いによる応力に耐えるだけの強度が得られ、樹脂29にクラックが発生しなくなる。それにより、信頼性の高いサーマルヘッドと印画装置を得ることができる。
次に、本発明の第3の実施形態に係るサーマルヘッドの製造方法を図8と図13と図15に基づいて説明する。
図15は、第3の実施形態に係るサーマルヘッドの製造方法を示す工程図である。サーマルヘッドの製造は、第1の基板25上に発熱抵抗体24を搭載する発熱抵抗体搭載工程(ステップS31)と、第1の基板25上に配線パターン27を形成する工程(ステップS32)と、第2の基板21上に配線パターンを形成する工程(ステップS33)と、第1の基板25上に樹脂流出防止突出部51と、第2の基板21上に第1の基板25と発熱抵抗体24の発熱を制御する集積回路26と樹脂流出防止突出部52を配置する配置工程(ステップS34)と、発熱抵抗体24と集積回路26とをボンディングワイヤ28で電気的に接続する接続工程(ステップS35)と、集積回路26とボンディングワイヤ28を保護樹脂29で覆う保護樹脂被覆工程(ステップS36)とを含む。
まず、ステップS31の発熱抵抗体搭載工程は、第1の実施形態と同様に基板25上に(図8(a))、スクリーン印刷等により、グレーズ48を形成し(図8(b))、グレーズ48の上には、発熱抵抗体24を、真空蒸着、CVD(化学気相成長法)、スパッタリング等の薄膜形成技術を用いて形成される(図8(c))。例えば、LP−CVD(減圧CVD)法などにより、グレーズ48上に発熱抵抗体24を成膜する。このとき、発熱抵抗体24の成膜圧力を0.4〜1.5Paとするとともに、発熱抵抗体24の成膜電力を500〜2000Wとする。さらに、基板温度を180〜250℃とする。次に、フォトリソグラフィーとエッチングにより、成膜された発熱抵抗体24が、グレーズ48の長さ方向に、所定の間隔で離散的に配列されるように形成される。
ステップSUV32の配線パターン27を形成する工程では、発熱抵抗体24上の全面に、所望の厚さの導電層48を形成する(図8(d))。導電層48は、スパッタリング等の薄膜形成技術により形成されてもよいし、スクリーン印刷工法により形成されてもよい。フォトリソグラフィーとエッチングによってパターニングし所望の領域、より具体的には、図13で示したようにサーマルヘッドの長さ方向に、所定の間隔で離散的に配列されて形成され、かつ、発熱抵抗体24の頂部領域が露出するように導電層48を除去する(図8(e))。
ステップS33の第2の基板21上に配線パターン45を形成する工程では、集積回路26からの配線パターン(図示せず)を形成する。
ステップS34の第1の基板25上に樹脂流出防止突出部51を配置し、第2の基板上に第1の基板25と発熱抵抗体24の発熱を制御する集積回路26と樹脂流出防止突出部52を配置する配置工程では、基板21上に基板25と集積回路26と集積回路26に隣接して突出部52を配置し固定する。また、基板25上の両端部付近の配線パターン27のない部分F,Gに配線パターン27に隣接して突出部51を配置する。このとき、例えば、突出部51,52は、流れ出さない程度の粘度のUV樹脂を塗布し、UVを照射して硬化させて形成する。
ステップS35の発熱抵抗体24と集積回路26とをボンディングワイヤ28で電気的に接続する接続工程では、ワイヤーボンディング装置(図示せず)を使って、集積回路26と発熱抵抗体24とをボンディングワイヤ28で接続するとともに、集積回路26と基板21の回路(図示せず)とをボンディングワイヤ(図示せず)で接続する。
ステップS36の保護樹脂被覆工程では、集積回路26とボンディングワイヤ28を覆うようにエポキシ樹脂等の樹脂29を塗布し、また、基板21,25の両端部付近の突出部52,51の間にも樹脂29を塗布し、この状態で、樹脂29を硬化させる。それには、所定の加熱温度で所定の加熱時間だけ樹脂29を加熱する。
保護樹脂29の加熱時間や加熱温度は使用する樹脂によって適宜決定される。
このようにして樹脂29を加熱すると、樹脂29が集積回路26およびワイヤーボンディング28を覆った状態で熱硬化する。また、基板21,25の両端部付近の突出部51,52の間で突出部51,52の外側に流出せずに高さを保ったまま樹脂29が熱硬化する。
ここで、サーマルヘッドの製造作業が終了する。
以上のようにして作製したサーマルヘッドは、段差部30の近傍の第1の基板25と第2の基板21の接続手段(ボンディングワイヤ28)の設けていない部分には、突出部51,52による樹脂形状補強手段を設けて、集積回路26と接続手段(ボンディングワイヤ28)と樹脂形状補強手段51,52の間に保護用の樹脂29が設けられているため、基板21,25の両端部の樹脂29の厚さが薄くならないので、樹脂29の強度を確保することができる。また、樹脂29が厚くなるため、樹脂29の接触した材質の熱膨張の違いによる応力に耐えるだけの強度が得られ、樹脂29にクラックが発生しなくなる。それにより、信頼性の高いサーマルヘッドと印画装置を得ることができる。
なお、第3の実施形態では、樹脂流出防止突出部を基板21と基板25の両方の基板上に設けるようにしたが、それに限らず、基板21上のみに設けるようにすることもできる。
以上の実施形態で説明された構成、配置関係等については本発明が理解・実施できる程度に例示したものにすぎない。従って本発明は、説明された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を逸脱しない限り様々な形態に変更することができる。
本発明は、業務用や民生用の各種プリンタ機器に搭載されるサーマルヘッド、サーマルヘッドの製造方法及び、サーマルヘッドを搭載した印画装置に広く利用できる。
本発明の第1の実施形態に係る印画装置の概略図である。 本発明の第1の実施形態に係る印画装置のサーマルヘッドユニットを示す平面図である。 本発明の第1の実施形態に係る印画装置のサーマルヘッドユニットを示す側面図である。 本発明の第1の実施形態に係るサーマルヘッドを模式的に示す平面図である。 図4のB部を拡大した図である。 図4のC−C線断面図である。 本発明の第1の実施形態に係るサーマルヘッドの製造方法を示す工程図である。 本発明の第1の実施形態に係るサーマルヘッドの製造工程における発熱抵抗体近傍の部分断面図である。 本発明の第1の実施形態に係るサーマルヘッドの製造方法によって製造したサーマルヘッドの樹脂の部分の高さを示す図であり、(a)は、金属ワイヤのない場合の樹脂の高さを示し、(b)は、金属ワイヤのある場合の樹脂の高さを示し、(c)は、別の長さの金属ワイヤのある場合の樹脂の高さを示す図である。 本発明の第2の実施形態に係るサーマルヘッドを模式的に示す平面図である。 図9のD−D線断面図である。 本発明の第2の実施形態に係るサーマルヘッドの製造方法を示す工程図である。 本発明の第3の実施形態に係るサーマルヘッドを模式的に示す平面図である。 図12のE−E線断面図である。 本発明の第3の実施形態に係るサーマルヘッドの製造方法を示す工程図である。
符号の説明
10 印画装置
11 ケーシング
12 表示パネル
13 入力キー
14 排紙口
15 感熱紙
16 搬送ローラ
20 サーマルヘッドユニット
21 基板(第2の基板)
22 ヒートシンク
23 コネクタ
24 発熱抵抗体
25 基板(第1の基板)
26 集積回路(IC)
27 配線パターン
28 ボンディングワイヤ
29 保護樹脂
30 段差
31 ICカバー
40 個別電極
41 共通電極
44 金属パターン
45 金属パターン
46 金属ワイヤ

Claims (4)

  1. 主走査方向に配列された複数の発熱抵抗体と、該発熱抵抗体の発熱を制御する集積回路とが前記主走査方向に沿った段差を間に設けて基板上において前記主走査方向と垂直な副走査方向において離間して配置され、前記複数の発熱抵抗体のそれぞれに接続され前記副走査方向に沿って形成された複数の電極を具備し、前記複数の電極と前記集積回路とがボンディングワイヤによって電気的に接続された構成を具備するサーマルヘッドであって、
    前記複数の電極における前記ボンディングワイヤが接続された部分及び前記集積回路は前記主走査方向における中央部に配置され、
    前記主走査方向における前記複数の電極における前記ボンディングワイヤが接続された部分及び前記集積回路が設けられた領域の両外側において、前記発熱抵抗体、前記集積回路のいずれにも接続されない金属パターンが、前記副走査方向において前記段差を挟んだ2つの領域の前記基板上にそれぞれ形成され、
    前記2つの領域のそれぞれにおける前記金属パターン同士が、前記段差をまたいで金属ワイヤで接続され、
    前記ボンディングワイヤ及び前記金属ワイヤは、共に保護樹脂で覆われたことを特徴とするサーマルヘッド。
  2. 前記複数の電極は、互いに絶縁された状態で前記副走査方向に沿って形成されている複数の個別電極と複数の共通電極とからなり、前記個別電極と前記共通電極が前記主走査方向においてそれぞれが交互に配置されたことを特徴とする請求項1に記載のサーマルヘッド。
  3. 請求項1又は2に記載のサーマルヘッドの製造方法であって、
    前記複数の発熱抵抗体、前記複数の電極、及び前記金属パターンを前記段差が設けられた前記基板上に形成し、前記段差を挟んで前記集積回路を前記基板上に搭載する配置工程と、
    前記複数の電極と前記集積回路との間、前記2つの領域のそれぞれにおける前記金属パターン同士の間を、それぞれ前記ボンディングワイヤ、前記金属ワイヤで前記段差をまたいで接続する接続工程と、
    前記ボンディングワイヤ及び前記金属ワイヤを共に前記保護樹脂で覆う保護樹脂被覆工程と、
    を含むことを特徴とするサーマルヘッドの製造方法。
  4. 請求項1又は2に記載のサーマルヘッドを用いたことを特徴とする印画装置。
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