JP5076756B2 - 低密度印刷用紙 - Google Patents

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Description

本発明は、優れた不透明度、表面平滑性、表面強度、内部結合強度を有し、かつ柔軟な低密度印刷用紙を提供することにある。
紙は省資源や物流費の削減といった観点、環境保護運動の高まりといった社会的要求等から軽量化が望まれている。しかし、紙を軽量化すると紙厚が減少し、不透明度が下がって裏側の印刷が透けてしまうため、読みにくくなるだけでなく紙の高級感も損なわれるという問題があった。そのため、高い不透明度および印刷適性を有した軽量化、すなわち嵩高化が要求されている。
紙の嵩高化方法としては、例えば、紙の主原料である木材パルプを適宜選択する方法、パルプを叩解、マーセル化処理や酵素処理する方法、抄紙時にかかるウェットプレス圧または平滑化処理の圧力を緩和する方法、界面活性剤などの嵩高剤をパルプに添加する方法などが知られている。
しかしながら、これらの方法では、紙を充分に嵩高にできない上に、嵩高剤を用いた場合には抄紙時に発泡する、また内部結合強度が低下するという問題があった。
そこで、嵩比重が小さい填料を添加する方法が提案されている。例えば、針状、柱状、イガグリ状炭酸カルシウム等のアスペクト比の高い填料を配合する方法(特許文献1参照)、中空の合成有機物カプセルを配合する方法(特許文献2参照)、無定形シリカや無定形シリケート、ゼオライト等の多孔性填料を配合する方法(特許文献3参照)などが提案されている。
しかしながら、針状、柱状、イガグリ状炭酸カルシウム等の様にアスペクト比の高い填料は粒子径が大きくなるほど嵩比重は小さくなるが、このような填料を紙に配合した場合には、抄紙時のシェアや、ロールニップなどの機械的な負荷により凝集構造が破壊されてしまい、充分な嵩高化効果が得られないのが実情である。また、中空プラスチックピグメントなどの中空粒子は優れた嵩高化効果を示すものの、高価であることから汎用性のある印刷用紙への適用は難しい。
また、多孔性填料は、紙の嵩高化効果に優れる上に、印刷時のインキ成分を吸収する能力が他の填料よりも優れているが、炭酸カルシウムやタルクに比べて紙の不透明性を高める能力が低かった。また、粒度分布がブロードであるため、表面強度が乏しく、粗大粒子に起因する印刷時のパイリングや粉落ちといった問題が生じると共に、微細粒子に起因する繊維間結合強度(内部結合強度)の低下といった問題が生じた。そこで、紙の不透明性を高める方法として、二酸化チタンなどの高屈折率の填料を配合することが提案されている。二酸化チタンは粒子径が0.2〜0.3μmと微小であり、歩留が低くなるため、特許文献4では、二酸化チタンと炭酸カルシウムやホワイトカーボンなどとを複合化した複合粒子が提案されている。また、特許文献5には、二酸化ケイ素またはケイ酸塩と軽質炭酸カルシウムとからなり、二酸化ケイ素またはケイ酸塩より軽質炭酸カルシウムが多い複合粒子が提案されている。また特許文献8では、軽質炭酸カルシウム表面をシリカで被覆した軽質炭酸カルシウム−シリカ複合体が提案されている。また、特許文献9では、軽質炭酸カルシウム−シリカ複合体スラリーに塩酸などの酸を添加することで軽質炭酸カルシウムを溶解させた中空構造を有するシリカ粒子が提案されている。また、粗大粒子を除去する方法としては、振動スクリーン等を用いた分級処理や、反応終了後のスラリーを湿式粉砕する方法(特許文献6参照)が提案されている。また、多孔性填料の製造工程中に徹底的に粉砕処理を施すことで、粗大粒子を減らして平均粒子径を小さくしつつ、1μm以下の微細粒子の生成を少なくする方法が開示されている(特許文献7参照)。
しかしながら、特許文献4に記載の複合粒子では、二酸化チタンが他の填料に比べて高価であるため、汎用性の高い印刷用紙ではコスト面から二酸化チタンの使用量に限界があり、白紙の不透明性を十分に確保できなかった。特許文献5、8に記載の複合粒子では、填料本来の吸油性が高くとも、紙に配合する際のパルプスラリー調製時、乾燥工程でのプレス処理、平滑化工程でのソフトカレンダまたはカレンダ処理で、上記複合填料は潰れてしまい、紙に配合した際の嵩高化効果は不十分であった。また各工程で潰れ発生した微細粒子が増加するため、十分な表面強度および内部結合強度を確保できなかった。また、分級処理では、粗大粒子を除去できるものの、パルプスラリー調製時、抄紙時のプレス処理およびキャレンダー処理時に受けるストレスでの凝集構造の破壊などを防止できず、嵩高効果が不十分である他、分留まりが悪くなってしまう。また、特許文献6に記載の湿式粉砕では、粉砕処理によって微細粒子が増加するため、得られた多孔性填料を紙に配合した場合に内部結合強度を確保できなかった。しかも、粉砕によって凝集構造が破壊され、多孔性填料の嵩高性が低下した。特許文献7に記載の方法によれば、嵩高化効果を保持したまま粗大粒子を少なくできるが、湿式粉砕ほどではないにしても、製造工程中の徹底的な粉砕処理により、微細粒子量が増加した。そのため、紙に配合した際の繊維間結合(内部結合強度)が低下した上に、多孔性填料を含む液の粘性が増加した。また、特許文献9に記載の軽質炭酸カルシウム−シリカ複合体スラリーに酸を添加し軽質炭酸カルシウムを溶解させ、中空構造を形成することでカレンダでの潰れを防止するとの記載があるが、軽質炭酸カルシウムを完全に溶解させれば、分留まりが悪くなりコストアップとなるといった問題があるほか、十分な不透明度および内部結合強度を確保できなかった。また複合体スラリーの粘性も増加した。
したがって、優れた不透明度、表面平滑性を有しながら、低緊度(嵩高性)な特性を併せ持つような、現状よりもさらに高いレベルの品質を有する印刷用紙とするためには、従来の手法では限界があり、目標とする高いレベルの品質を得ることは困難であった。
特開平10−226974号公報 特開平11−12993号公報 特開平10−226982号公報 特開2002−29739号公報 特開2003−212539号公報 特開平5−301707号公報 特開平8−91820号公報 特開2005−281915号公報 特開2005−272155号公報 特開2002−274867号公報
本発明は、印刷用紙において、優れた不透明度、表面平滑性、表面強度および内部結合強度を有しながら、柔軟で低緊度(嵩高性)である印刷用紙を提供することにある。
(1)二酸化ケイ素および/またはケイ酸塩から形成されたケイ素含有粒子と、該ケイ素含有粒子100質量部に対して0.1〜40質量部の耐アルカリ性微小粒子とを含有した平均粒子径が40μm以下の多孔性填料を、紙中含有率として1〜20質量%含有させ、密度が0.80g/cm以下である低密度印刷用紙。
(2)内部結合強度が150J/m以上である(1)に記載の低密度印刷用紙。
(3)水溶性および/または水分散性接着剤を主成分とする表面処理剤を片面あたり0.3〜3.0g/m塗布した(1)または(2)に記載の低密度印刷用紙。
(4)表面処理剤として顔料と接着剤を主成分とする表面処理剤層を設け、該表面処理剤層が、水溶性および/または水分散性接着剤を全顔料100質量部に対して5〜200質量部含有し、かつ該顔料を片面当たり0.1〜2.0g/m塗布した(1)〜(3)いずれか1項に記載の低密度印刷用紙。
(5)レーザー法で測定した平均粒子径が2.0〜7.0μmの範囲であり、かつレーザー法および沈降法で測定した平均粒子径の比(レーザー法/沈降法)が5.0〜12の範囲である無機顔料を全顔料の5〜90質量%含有した(4)に記載の低密度印刷用紙。
本発明に係る低密度印刷用紙は、低密度でありながら、優れた不透明度、表面平滑性、表面強度、内部結合強度および柔軟性を有する。
本発明では、低密度印刷用紙として、二酸化ケイ素および/またはケイ酸塩から形成されたケイ素含有粒子と、該ケイ素含有粒子100質量部に対して0.1〜40質量部の耐アルカリ性微小粒子とを含有した平均粒子径が40μm以下の多孔性填料を、紙中含有率として1〜20質量%含有させ、密度が0.80g/cm以下の低密度であって、印刷用紙の表面平滑性、不透明度、表面強度、内部結合強度、柔軟性を高いレベルで付与するものである。密度が0.70g/cm以下であれば嵩高効果が高く好ましく、0.58g/cm以下であればさらに好ましい。
したがって、本発明における高いレベルの嵩高性を維持しながら、優れた不透明度、表面平滑性、さらには柔軟性を印刷用紙に併せ持たせるためには、調製工程での攪拌および搬送時ポンプのシェア、脱水工程でのプレス処理および平滑化工程におけるカレンダ処理での極度の潰れを防止することが必要である。以下にそれらの方法を説明すると同時に、規定した数値の意義、効果などについて詳述する。
本発明の印刷用紙の嵩高性を維持した上で優れた平滑性を発現させるには、先述したように、二酸化ケイ素および/またはケイ酸塩から形成されたケイ素含有粒子と、該ケイ素含有粒子100質量部に対して0.1〜40質量部の耐アルカリ微小粒子とを含有し、平均粒子径が40μm以下である多孔性填料を、紙中含有率として1〜20質量%含有させることが必要である。
ここで、ケイ素含有粒子を形成するケイ酸塩とは、一般式xMO・ySiO、xMO・ySiO、xM・ySiOで表される化合物であって、MがAl,Fe,Ca,Mg,Na,K,Ti,Znのいずれかのものである(x,yは任意の正の数値である。)。
耐アルカリ性微小粒子としては、例えば、カオリン、焼成カオリン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、タルク、アルミナ、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウムなどが挙げられる。これらの中でも、コスト的にも優位であることから、炭酸カルシウム、カオリン、タルクが好ましい。中でもさらにコスト的、白色度向上効果に優位である炭酸カルシウムが好ましい。
耐アルカリ性微小粒子の含有量は、ケイ素含有粒子100質量部に対して0.1〜40質量部であり、好ましくは0.3〜24質量部である。耐アルカリ性微小粒子の含有量が前記範囲であることにより、紙の嵩高化およびパルプスラリー調製からシートになるまでのファンポンプ、攪拌によるせん断力、プレス、カレンダなどによる圧力での潰れ防止に適したものであって、狭い粒度分布および適切な平均粒子径を有する多孔性填料が得られる。耐アルカリ性微小粒子の含有量が0.1質量部未満であると、狭い粒度分布が得られず、紙の表面強度が不十分となる。また40質量部を超えると、狭い粒度分布が得られないほか、嵩高化効果が不充分になる、また多孔質填料の透明性が向上し、紙に内添した際に不透明度が低下する。なお、耐アルカリ性微小粒子の含有量は、多孔性填料の粉末サンプルを錠剤化した後、蛍光X線分析装置を用いて測定することにより求められる。
該多孔性填料は、粒度分布が良好であり、添加することでの内部強度低下および表面強度低下が小さく、さらには、カレンダで表面処理をする際に原紙層が潰れにくく、嵩高性を維持するほか、粒度分布良好なため、粗大粒子に起因する原紙表面の荒れが小さく、良好な平滑性を有する。さらには、クッション性が向上し、表面性向上作用も発揮する。該多孔性填料は、紙中含有率として1〜20質量%、好ましくは5〜15質量%の範囲で含有させる。1質量%未満では前述の効果は発揮せず、密度0.80g/cmを越えてしまうため好ましくない。また20質量%を超える場合は原紙の内部結合強度および表面強度が低下するので好ましくない。
内部結合強度は、150J/m以上であることが好ましく、さらには、200J/m以上であることが好ましい。
また、多孔性填料の比表面積が20〜250m/g、かつ細孔径が0.08〜0.80μmであることが好ましい。さらには比表面積が20〜150m/g、細孔径が0.15〜0.80μmであることが好ましい。
比表面積が20m/g未満の場合は、粒度分布が悪くなり、微細粒子と粗大粒子が多くなり、表面強度が低下する。
250m/gを超えると、凝集構造体の結合力が弱くなり、パルプスラリー調製時のせん断力およびプレス圧、キャレンダー処理圧力で潰れやすく、嵩高性が不十分となる。さらに紙に配合した際の不透明性が低下する。
また、細孔径が0.08μm未満であれば、凝集構造体の結合力が弱くなり、パルプスラリー調製時のせん断力およびプレス圧、キャレンダー処理圧力で潰れやすく、嵩高性が不十分となる。0.80μmを超えると、粒度分布が悪くなり、微細粒子と粗大粒子が多くなり、内部強度および表面強度が低下する。
ここで、比表面積は、ポアサイザ9320((株)島津製作所製)を用いて、細孔形状が幾何学的な円筒であると仮定した全細孔の表面積で、測定範囲内における圧力と圧入された水銀量の関係から求めた値である。また細孔径も、ポアサイザ9320((株)島津製作所製)を用いて、積分比表面積曲線から得られるメジアン細孔直径のことである。
本発明の多孔性填料は平均粒子径が40μm以下であり、好ましくは5〜30μmであり、さらには10〜25μmであることが好ましい。多孔性填料の平均粒子径が40μmを超える場合には、表面強度が低下してしまう。なお、本発明における平均粒子径とは、SALD−2000J((株)島津製作所製)を用いて、レーザー回折法により測定し、体積積算で50%となる値のことである。また、多孔性填料の粒度分布としては、標準偏差(σ)が0.350以下であることが好ましく、さらには0.300以下であることが好ましい。このような粒度分布であれば、粗大粒子および微小粒子が共により少なくなり、より優れた内部結合強度および表面強度が得られる。
紙を形成する原料パルプとしては、例えば、クラフトパルプ(KP)、サルファイトパルプ(SP)、ソーダパルプ(AP)等の化学パルプ、セミケミカルパルプ(SCP)、脱墨古紙パルプ(DIP)などが挙げられる。これら単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。
本発明の低密度印刷用紙は、パルプおよび上記多孔性填料を含む紙料を調製し、その紙料を抄紙することにより得られる。その際使用される抄紙機としては、例えば、長網式、円網式、短網式、ツインワイヤー式抄紙機などが挙げられる。紙料中には、必要に応じて、各種のアニオン性、ノニオン性、カチオン性あるいは両性の歩留向上剤、濾水性向上剤、紙力増強剤や内添サイズ剤等の各種抄紙用内添助剤、染料、蛍光増白剤、pH調整剤、消泡剤、ピッチコントロール剤、スライムコントロール剤等の抄紙用内添助剤を適宜添加できる。
なお、緊度を低くするための方法としては、上記記載の多孔性填料を内添する他に、細胞膜の厚いパルプを選択して使用する、パルプの叩解を粗くする、アラミド繊維等の硬質パルプの配合、嵩高い填料を使用する、嵩高剤と呼ばれる繊維間結合を阻害する界面活性剤系の薬品を使用する、プレスでの初期脱水を少なくする、抄紙機のカレンダ圧を軽減する等の手段があり、最終製品の品質仕様を勘定し、上記の1つ、あるいは2つ以上の手段を組合せてもよい。
本発明では、填料として上記特定の多孔性填料の少なくとも1種を内添するものであるが、抄紙適性や原紙の強度特性を調節する目的で、それ以外の填料、例えばタルク、カオリン、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、酸化チタン等を少量併用しても良い。
また、本発明の低密度印刷用紙は、2本ロールサイズプレスコーター、ゲートロールコーター、プレメタリングサイズプレスコーター、エアナイフコーター、各種ブレードコーター、キャレンダコーターを使用して、澱粉等の天然接着剤やポリビニルアルコール、ポリアリルアミド、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、アクリル樹脂等の合成接着剤を主成分とする表面処理剤層を設けるものである。原紙の坪量としては、30〜300g/m程度の範囲であり、塗布量は片面あたり、0.3〜3.0g/mの範囲とすることが好ましい。
さらに高い印刷適性を付与するために、顔料と接着剤を主成分とする表面処理剤層を設けることが好ましい。
表面処理剤層は、顔料と接着剤を主成分とし、接着剤が、水溶性および/または水分散性接着剤を全顔料100質量部に対して5〜200質量部含有し、該顔料を片面あたり0.1〜2.0g/m塗布することにより、嵩高性を維持しながらインキ着肉性及び不透明度を向上でき好ましい。
さらには、レーザー法で測定した平均粒子径が2.0〜7.0μmの範囲であり、かつレーザー法および沈降法で測定した平均粒子径の比(レーザー法/沈降法)が5.0〜12の範囲である特定顔料を全顔料の5〜90質量%含有することが表面処理剤層を嵩高にでき好ましく、不透明度も向上する。さらには、上記特定顔料を5質量%以上、50質量%未満含有することが表面処理剤層をさらに嵩高にでき、不透明度も向上するため好ましい。
また各表面処理剤層には、必要に応じて、青系統あるいは紫系統の染料や有色顔料、蛍光染料、増粘保水剤、酸化防止剤、老化防止剤、導電誘導剤、消泡剤、紫外線吸収剤、分散剤、pH調整剤、離型剤、耐水化剤、紙力増強剤、外添サイズ剤、撥水剤等の各種助剤を適宜配合することができる。
本発明においては、各種公知公用の仕上げ装置、例えばワインダー部前のマシンカレンダ、および/またはスーパーカレンダ、グロスカレンダ、ソフトカレンダ等に通紙して製品仕上げが施される。本発明の場合、嵩高化発現の目的より、平滑化しやすく、また必要に応じて光沢が発現しやすい加工仕上げを行なう必要があり、硬質樹脂ロール等を備えたカレンダに通紙して仕上る方法が好ましい。
なお、本発明の低密度印刷用紙はオフセット印刷用紙、凸版印刷用紙、グラビア印刷用紙、電子写真用紙、インクジェッット記録用紙に使用することが可能であり、或いは上記印刷用紙、記録用紙又は感熱記録用紙、感圧記録用紙の原紙としても使用することが可能である。
以下に、実施例および比較例を示して、本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されない。なお、以下の例において、特に断りのない限り、「部」および「%」はそれぞれ「質量部」および「質量%」のことである。
<多孔性填料の製造>
(多孔性填料A)
水260部、硫酸ナトリウム38部、SiO濃度28.8wt/wt%/NaO濃度9.5wt/wt%のケイ酸ソーダ330部、耐アルカリ性微粒子である炭酸カルシウムA(平均粒子径:0.7μm、針状)10部を混合攪拌し、50℃で、20wt/wt%濃度の硫酸74.5部を攪拌しながら添加、つぎに温度を90℃とし、20wt/wt%濃度の硫酸をpHが6.5となるまで添加して得たスラリーを200メッシュ篩で分離し、ベルトフィルターでろ過、12%濃度の多孔性填料スラリーを得た。
多孔性填料スラリーの多孔性填料の平均粒子径および標準偏差を表1に示す。
また、ろ過・洗浄後のケーキの一部を105℃にて乾燥し、比表面積および細孔径を測定し、また、蛍光X線分析装置による耐アルカリ性微小粒子の質量割合の測定に供した。多孔性填料の比表面積、細孔径、耐アルカリ性微小粒子の質量割合を表1に示す。
(多孔性填料B)
水350部、硫酸ナトリウム38部、SiO濃度28.8wt/wt%/NaO濃度9.5wt/wt%のケイ酸ソーダ330部、耐アルカリ性微粒子である炭酸カルシウムA0.5部を混合攪拌し、50℃で、20wt/wt%濃度の硫酸74.5部を攪拌しながら添加、つぎに温度を90℃とし、20wt/wt%濃度の硫酸をpHが6.9となるまで添加して得たスラリーを200メッシュ篩で分離し、ベルトフィルターでろ過、12%濃度の多孔性填料スラリーを得た。
多孔性填料スラリーの多孔性填料の平均粒子径および標準偏差を表1に示す。
また、ろ過・洗浄後のケーキの一部を105℃にて乾燥し、比表面積および細孔径を測定し、また、蛍光X線分析装置による耐アルカリ性微小粒子質量割合の測定に供した。多孔性填料の比表面積、細孔径、耐アルカリ性微小粒子の質量割合を表1に示す。
(多孔性填料C)
水170部、硫酸ナトリウム38部、SiO濃度28.8wt/wt%/NaO濃度9.5wt/wt%のケイ酸ソーダ330部、耐アルカリ性微粒子である炭酸カルシウムA40部を混合攪拌し、50℃で、20wt/wt%濃度の硫酸74.5部を攪拌しながら添加、つぎに温度を90℃とし、20wt/wt%濃度の硫酸をpHが6.5となるまで添加して得たスラリーを200メッシュ篩で分離し、ベルトフィルターでろ過、12%濃度の多孔性填料スラリーを得た。
多孔性填料スラリーの多孔性填料の平均粒子径および標準偏差を表1に示す。
また、ろ過・洗浄後のケーキの一部を105℃にて乾燥し、比表面積および細孔径を測定し、また、蛍光X線分析装置による耐アルカリ性微小粒子質量割合の測定に供した。多孔性填料の比表面積、細孔径、耐アルカリ性微小粒子の質量割合を表1に示す。
(多孔性填料D)
水176部、硫酸ナトリウム25部、SiO濃度28.8wt/wt%/NaO濃度9.5wt/wt%のケイ酸ソーダ330部、耐アルカリ性微粒子である炭酸カルシウムA0.5部を混合攪拌し、50℃で、20wt/wt%濃度の硫酸56.9部を攪拌しながら添加、つぎに温度を90℃とし、20wt/wt%濃度の硫酸をpHが6.5となるまで添加して得たスラリーを200メッシュ篩で分離し、ベルトフィルターでろ過、12%濃度の多孔性填料スラリーを得た。
多孔性填料スラリーの多孔性填料の平均粒子径および標準偏差を表1に示す。
また、ろ過・洗浄後のケーキの一部を105℃にて乾燥し、比表面積および細孔径を測定し、また、蛍光X線分析装置による耐アルカリ性微小粒子質量割合の測定に供した。多孔性填料の比表面積、細孔径、耐アルカリ性微小粒子の質量割合を表1に示す。
(多孔性填料E)
水925部、硫酸ナトリウム2.4部、SiO濃度28.8wt/wt%/NaO濃度9.5wt/wt%のケイ酸ソーダ330部、耐アルカリ性微粒子である炭酸カルシウムA40部を混合攪拌し、50℃で、20wt/wt%濃度の硫酸91.6部を攪拌しながら添加、つぎに温度を90℃とし、20wt/wt%濃度の硫酸をpHが7.4となるまで添加して得たスラリーを200メッシュ篩で分離し、ベルトフィルターでろ過、12%濃度の多孔性填料スラリーを得た。
多孔性填料スラリーの多孔性填料の平均粒子径および標準偏差を表1に示す。
また、ろ過・洗浄後のケーキの一部を105℃にて乾燥し、比表面積および細孔径を測定し、また、蛍光X線分析装置による耐アルカリ性微小粒子質量割合の測定に供した。多孔性填料の比表面積、細孔径、耐アルカリ性微小粒子の質量割合を表1に示す。
(多孔性填料F)
水933部、硫酸ナトリウム1.6部、SiO濃度28.8wt/wt%/NaO濃度9.5wt/wt%のケイ酸ソーダ330部、耐アルカリ性微粒子である炭酸カルシウムA10部を混合攪拌し、50℃で、20wt/wt%濃度の硫酸99.0部を攪拌しながら添加、つぎに温度を90℃とし、20wt/wt%濃度の硫酸をpHが6.5となるまで添加して得たスラリーを200メッシュ篩で分離し、ベルトフィルターでろ過、12%濃度の多孔性填料スラリーを得た。
多孔性填料スラリーの多孔性填料の平均粒子径および標準偏差を表1に示す。
また、ろ過・洗浄後のケーキの一部を105℃にて乾燥し、比表面積および細孔径を測定し、また、蛍光X線分析装置による耐アルカリ性微小粒子質量割合の測定に供した。多孔性填料の比表面積、細孔径、耐アルカリ性微小粒子の質量割合を表1に示す。
(多孔性填料G)
水353部、硫酸ナトリウム38部、SiO濃度28.8wt/wt%/NaO濃度9.5wt/wt%のケイ酸ソーダ330部、耐アルカリ性微粒子である炭酸カルシウムA0.08部を混合攪拌し、50℃で、20wt/wt%濃度の硫酸74.5部を攪拌しながら添加、つぎに温度を90℃とし、20wt/wt%濃度の硫酸をpHが6.5となるまで添加して得たスラリーを200メッシュ篩で分離し、ベルトフィルターでろ過、12%濃度の多孔性填料スラリーを得た。
多孔性填料スラリーの多孔性填料の平均粒子径および標準偏差を表1に示す。
また、ろ過・洗浄後のケーキの一部を105℃にて乾燥し、比表面積および細孔径を測定し、また、蛍光X線分析装置による耐アルカリ性微小粒子質量割合の測定に供した。多孔性填料の比表面積、細孔径、耐アルカリ性微小粒子の質量割合を表2に示す。
(多孔性填料H)
水50部、硫酸ナトリウム38部、SiO濃度28.8wt/wt%/NaO濃度9.5wt/wt%のケイ酸ソーダ330部、耐アルカリ性微粒子である炭酸カルシウムA50部を混合攪拌し、50℃で、20wt/wt%濃度の硫酸74.5部を攪拌しながら添加、つぎに温度を90℃とし、20wt/wt%濃度の硫酸をpHが6.5となるまで添加して得たスラリーを200メッシュ篩で分離し、ベルトフィルターでろ過、12%濃度の多孔性填料スラリーを得た。
多孔性填料スラリーの多孔性填料の平均粒子径および標準偏差を表1に示す。
また、ろ過・洗浄後のケーキの一部を105℃にて乾燥し、比表面積および細孔径を測定し、また、蛍光X線分析装置による耐アルカリ性微小粒子質量割合の測定に供した。多孔性填料の比表面積、細孔径、耐アルカリ性微小粒子の質量割合を表2に示す。
(多孔性填料I)
水196部、硫酸ナトリウム22部、SiO濃度28.8wt/wt%/NaO濃度9.5wt/wt%のケイ酸ソーダ330部、耐アルカリ性微粒子である炭酸カルシウムA30部を混合攪拌し、50℃で、20wt/wt%濃度の硫酸81.7部を攪拌しながら添加、つぎに温度を90℃とし、20wt/wt%濃度の硫酸をpHが6.5となるまで添加して得たスラリーを200メッシュ篩で分離し、ベルトフィルターでろ過、12%濃度の多孔性填料スラリーを得た。
多孔性填料スラリーの多孔性填料の平均粒子径および標準偏差を表1に示す。
また、ろ過・洗浄後のケーキの一部を105℃にて乾燥し、比表面積および細孔径を測定し、また、蛍光X線分析装置による耐アルカリ性微小粒子質量割合の測定に供した。多孔性填料の比表面積、細孔径、耐アルカリ性微小粒子の質量割合を表2に示す。
多孔性填料の耐アルカリ性微小粒子含有量、比表面積、細孔径、平均粒子径、スラリーの粘度および表面処理剤層の特定顔料のレーザー方式、沈降方式による平均粒子径は以下のように測定した。
(耐アルカリ性微小粒子含有量)
多孔性填料中の耐アルカリ性微小粒子の含有量は、多孔性填料の粉末サンプルを錠剤化した後、蛍光X線分析装置(スペクトリス社製PW2404)を用いて耐アルカリ性微小粒子中の特定元素を測定し、換算した値である。
(比表面積)
比表面積は、ポロシメーターであるポアサイザ9320((株)島津製作所製)を用いて、細孔形状が幾何学的な円筒であると仮定した場合の全細孔の表面積であり、測定範囲内における圧力と圧入された水銀量の関係から求めた値である。
(細孔径)
細孔径は、ポアサイザ9320((株)島津製作所製)を用いて測定されたメジアン細孔直径である。
(平均粒子径)
平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布計(SALD−2000J((株)島津製作所製))を用いて測定された50%体積積算値の粒子径である。また、粒子径の標準偏差はレーザー回折式粒度分布計により求めた粒子径から算出した値である。
(多孔性填料スラリーの粘度)
多孔性填料スラリーの粘度は、多孔性填料スラリーの固形分濃度を15%に調整し、温度20℃で、B型粘度計により測定した値である。
(レーザー方式による顔料の平均粒子径測定)
(株)島津製作所製のレーザー回折式粒度分布測定装置SALD−2000Jを使用して、顔料の粒度分布を測定し、50%体積積算値に該当する平均粒子径(d50)を測定した。なお、測定に供した顔料分散液は、分散剤(ポリアクリル酸ナトリウム)を対顔料0.05%添加して調製した顔料スラリーを、当該測定装置で測定可能な領域にまで希釈して得た。
(沈降方式による顔料の平均粒子径測定)
マイクロメトリクス社のセディグラフ5100を使用して、顔料の粒度分布を測定し、50累積質量%に該当する平均粒子径(d50)を求めた。なお、測定に供した顔料分散液は、分散剤(ポリアクリル酸ナトリウム)を対顔料0.05%添加して調製した顔料スラリーを、燐酸塩系分散剤(ナンカリン)の0.1%水溶液で、顔料固形分濃度が約1%になるよう希釈して得た。
実施例1
LBKP75部(フリーネス420ml/CSF)、NBKP25部(フリーネス450ml/CSF)を含むパルプスラリーに、填料として表1に示す多孔性填料Aを、原紙中に7.0質量%含まれるように、軽質炭酸カルシウム(平均粒子径:6.1μm)を、原紙中に5.0質量%含まれるように添加した。さらに、パルプ(LBKPとNBKP)100部に対して、内添サイズ剤としてAKDサイズ剤(商品名:サイズパインK−902、荒川化学社製)0.01部(固形分換算)および硫酸アルミニウム0.5部(固形分換算)をそれぞれ添加して紙料を調製した。
そして、この試料を用いて抄紙し、両面に、下記塗被液(1)を片面当たりの乾燥塗工量が0.9g/mとなるように、ゲートロールコーターで塗工、水分が5.0%になるように乾燥し、表面処理剤層を形成して、ソフトニップカレンダ条件を調整、通紙して、王研平滑度30秒、紙厚み125μm(坪量67.8g/m)の印刷用紙を得た。
[塗被液の調製(1)]
酸化澱粉(商品名:エースA)、固形分濃度8.0%の塗被液(1)を調製した。
実施例2
下記塗被液(2)を片面当たりの乾燥塗工量が1.25g/mとなるように、ゲートロールコーターで塗工、水分が5.0%になるように乾燥し、表面処理剤層を形成した以外は、実施例1と同様にして、王研平滑度30秒、紙厚み125μm(坪量69.3g/m)の印刷用紙を得た。
[塗被液の調製(2)]
軽質炭酸カルシウム(商品名:TP−121、奥多摩工業社製)100部、酸化澱粉(商品名:エースA)100部、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(商品名:スマテックスPA2327、日本エイアンドエル社製)20部からなる固形分濃度30%の顔料分散液を調製した。
実施例3
下記塗被液(3)を片面当たりの乾燥塗工量が1.25g/mとなるように、ゲートロールコーターで塗工、水分が5.0%になるように乾燥し、表面処理剤層を形成して、ソフトニップカレンダ条件を調整、通紙して、王研平滑度が30秒、紙厚みが125μm(坪量67.8g/m)の印刷用紙を得た。
[塗被液の調製(3)]
光散乱方式により測定した平均粒子径d50が4.58μm、沈降方式により測定した平均粒子径d50が0.46μm、d50/d50が10.0であるデラミネーテッドカオリンA(コンツアー1500/イメリス社製)20部、立方体状軽質炭酸カルシウム(商品名;ブリリアントS15、白石工業株式会社製)80部、酸化トウモロコシ澱粉(商品名;王子エースA、王子コーンスターチ株式会社製)100部、スチレン−ブタジエン共重合体(商品名;T−2635R、日本合成ゴム株式会社製)20部からなる固形分濃度20%の顔料分散液を調製した。
実施例4
LBKP75部(フリーネス420ml/CSF)、NBKP25部(フリーネス450ml/CSF)を含むパルプスラリーに、填料として表1に示す多孔性填料Bを、原紙中に7.0質量%含まれるように、軽質炭酸カルシウム(平均粒子径:6.1μm)を、原紙中に5.0質量%含まれるように添加して紙料を調製したこと以外は実施例1と同様にして、王研平滑度30秒、紙厚み125μm(坪量70.9g/m)の印刷用紙を得た。
実施例5
LBKP75部(フリーネス420ml/CSF)、NBKP25部(フリーネス450ml/CSF)を含むパルプスラリーに、填料として表1に示す多孔性填料Cを、原紙中に7.0質量%含まれるように、軽質炭酸カルシウム(平均粒子径:6.1μm)を、原紙中に5.0質量%含まれるように添加して紙料を調製したこと以外は実施例1と同様にして、王研平滑度30秒、紙厚み125μm(坪量71.8g/m)の印刷用紙を得た。
実施例6
LBKP75部(フリーネス420ml/CSF)、NBKP25部(フリーネス450ml/CSF)を含むパルプスラリーに、填料として表1に示す多孔性填料Dを、原紙中に7.0質量%含まれるように、軽質炭酸カルシウム(平均粒子径:6.1μm)を、原紙中に5.0質量%含まれるように添加して紙料を調製したこと以外は実施例1と同様にして、王研平滑度30秒、紙厚み125μm(坪量67.6g/m)の印刷用紙を得た。
実施例7
LBKP75部(フリーネス420ml/CSF)、NBKP25部(フリーネス450ml/CSF)を含むパルプスラリーに、填料として表1に示す多孔性填料Eを、原紙中に7.0質量%含まれるように、軽質炭酸カルシウム(平均粒子径:6.1μm)を、原紙中に5.0質量%含まれるように添加して紙料を調製したこと以外は実施例1と同様にして、王研平滑度30秒、紙厚み125μm(坪量73.5g/m)の印刷用紙を得た。
実施例8
LBKP75部(フリーネス420ml/CSF)、NBKP25部(フリーネス450ml/CSF)を含むパルプスラリーに、填料として表1に示す多孔性填料Fを、原紙中に7.0質量%含まれるように、軽質炭酸カルシウム(平均粒子径:6.1μm)を、原紙中に5.0質量%含まれるように添加して紙料を調製したこと以外は実施例1と同様にして、王研平滑度30秒、紙厚み125μm(坪量72.3g/m)の印刷用紙を得た。
実施例9
LBKP75部(フリーネス420ml/CSF)、NBKP25部(フリーネス450ml/CSF)を含むパルプスラリーに、填料として表1に示す多孔性填料Aを、原紙中に3.0質量%含まれるように、軽質炭酸カルシウム(平均粒子径:6.1μm)を、原紙中に9.0質量%含まれるように添加して紙料を調製したこと以外は実施例1と同様にして、王研平滑度30秒、紙厚み125μm(坪量82.0g/m)の印刷用紙を得た。
実施例10
LBKP75部(フリーネス420ml/CSF)、NBKP25部(フリーネス450ml/CSF)を含むパルプスラリーに、填料として表1に示す多孔性填料Aを、原紙中に10.0質量%含まれるように、軽質炭酸カルシウム(平均粒子径:6.1μm)を、原紙中に2.0質量%含まれるように添加して紙料を調製したこと以外は実施例1と同様にして、王研平滑度30秒、紙厚み125μm(坪量65.0g/m)の印刷用紙を得た。
実施例11
LBKP75部(フリーネス420ml/CSF)、NBKP25部(フリーネス450ml/CSF)を含むパルプスラリーに、填料として表1に示す多孔性填料Aを、原紙中に17.0質量%含まれるように添加して紙料を調製したこと以外は実施例1と同様にして、王研平滑度30秒、紙厚み125μm(坪量62.8g/m)の印刷用紙を得た。
実施例12
下記塗被液(4)を片面当たりの乾燥塗工量が1.25g/mとなるように、ゲートロールコーターで塗工、水分が5.0%になるように乾燥し、表面処理剤層を形成して、ソフトニップカレンダ条件を調整、通紙して、王研平滑度が30秒、紙厚みが125μm(坪量68.2g/m)の印刷用紙を得た。
[塗被液の調製(4)]
光散乱方式により測定した平均粒子径d50が4.58μm、沈降方式により測定した平均粒子径d50が0.46μm、d50/d50が10.0であるデラミネーテッドカオリンA(コンツアー1500/イメリス社製)80部、立方体状軽質炭酸カルシウム(商品名;ブリリアントS15、白石工業株式会社製)20部、酸化トウモロコシ澱粉(商品名;王子エースA、王子コーンスターチ株式会社製)100部、スチレン−ブタジエン共重合体(商品名;T−2635R、日本合成ゴム株式会社製)20部からなる固形分濃度20%の顔料分散液を調製した。
実施例13
LBKP65部(フリーネス420ml/CSF)、NBKP15部(フリーネス450ml/CSF)、DIP20部(フリーネス310ml/CSF)を含むパルプスラリーに、填料として表1に示す多孔性填料Aを、原紙中に3.0質量%含まれるように、軽質炭酸カルシウム(平均粒子径:6.1μm)を、原紙中に9.0質量%含まれるように添加して紙料を調製したこと以外は実施例1と同様にして、王研平滑度30秒、紙厚み125μm(坪量81.0g/m)の印刷用紙を得た。
比較例1
LBKP75部(フリーネス420ml/CSF)、NBKP25部(フリーネス450ml/CSF)を含むパルプスラリーに、填料として表1に示す多孔性填料Gを、原紙中に7.0質量%含まれるように、軽質炭酸カルシウム(平均粒子径:6.1μm)を、原紙中に5.0質量%含まれるように添加して紙料を調製したこと以外は実施例1と同様にして、王研平滑度30秒、紙厚み125μm(坪量69.4g/m)の印刷用紙を得た。
比較例2
LBKP75部(フリーネス420ml/CSF)、NBKP25部(フリーネス450ml/CSF)を含むパルプスラリーに、填料として表1に示す多孔性填料Hを、原紙中に7.0質量%含まれるように、軽質炭酸カルシウム(平均粒子径:6.1μm)を、原紙中に5.0質量%含まれるように添加して紙料を調製したこと以外は実施例1と同様にして、王研平滑度30秒、紙厚み125μm(坪量77.6g/m)の印刷用紙を得た。
比較例3
LBKP75部(フリーネス420ml/CSF)、NBKP25部(フリーネス450ml/CSF)を含むパルプスラリーに、填料として表1に示す多孔性填料Iを、原紙中に7.0質量%含まれるように、軽質炭酸カルシウム(平均粒子径:6.1μm)を、原紙中に5.0質量%含まれるように添加して紙料を調製したこと以外は実施例1と同様にして、王研平滑度30秒、紙厚み125μm(坪量66.6g/m)の印刷用紙を得た。
比較例4
LBKP75部(フリーネス420ml/CSF)、NBKP25部(フリーネス450ml/CSF)を含むパルプスラリーに、填料として表1に示す多孔性填料Aを、原紙中に0.5質量%含まれるように、軽質炭酸カルシウム(平均粒子径:6.1μm)を、原紙中に11.5質量%含まれるように添加して紙料を調製したこと以外は実施例1と同様にして、王研平滑度30秒、紙厚み125μm(坪量100.9g/m)の印刷用紙を得た。
比較例5
LBKP75部(フリーネス420ml/CSF)、NBKP25部(フリーネス450ml/CSF)を含むパルプスラリーに、填料として表1に示す多孔性填料Aを、原紙中に25.0質量%含まれるように添加して紙料を調製したこと以外は実施例1と同様にして、王研平滑度30秒、紙厚み125μm(坪量59.8g/m)の印刷用紙を得た。
各実施例および比較例で得られた印刷用紙について、以下に示す不透明度、平滑度、密度、表面強度、内部結合強度、柔軟性、インキ着肉性を評価した。その結果を表1、2に示す。
(不透明度)
JIS P 8149に従って測定した。
(平滑度)
JAPAN TAPPI 紙・パルプ試験方法No.5−2に従って測定した。
(密度)
JIS P 8118−1998に従って測定した。
(表面強度)
得られた印刷用紙を23±1℃、(50±2)%RHの環境下で調湿したのち、同環境下で、RI印刷試験機にて、印刷インキ(紙試験用SD50紅、東洋インキ製造社製)を0.6cm使用して印刷を行い、印刷面のピッキングの程度を目視評価した。
◎:ピッキングが全く発生せず、表面強度が極めて良好であった。
○:ピッキングが僅かに発生しているが、塗被紙としては良好なレベルであった。
×:ピッキングが多く発生しており、表面強度が著しく低かった。
(内部結合強度)
JAPAN TAPPI No.18−2に従い測定した。
(柔軟係数)
JIS P 8143−1996に従って測定し、縦方向、横方向を平均した値をクラーク剛度Aとし、下記式に代入し、柔軟係数を求めた。
柔軟係数=(クラーク剛度A)×(米坪量)×9.8/100
(インキ着肉性)
得られた印刷用紙から巾2cmの試料ストリップを切り取り、これをサンプル台紙(OK特アートポスト 256g/m)に貼りつけ、RI印刷試験機(明製作所製)にて、墨インキ(News Webmaster 墨、サカタインクス株式会社製)を0.4cc展開させ、ゴムロールと練りロール間をキスタッチにして、その間に水を0.2cc滴下後、印刷を行い、墨ベタ印刷面の濃度を目視にて評価した。
〈評価基準〉
5(優)−1(劣)
なお、評価が3未満のものは、実用上問題がある。
Figure 0005076756
Figure 0005076756

Claims (5)

  1. 二酸化ケイ素および/またはケイ酸塩から形成されたケイ素含有粒子と、該ケイ素含有粒子100質量部に対して0.3〜24質量部炭酸カルシウムとを含有した平均粒子径が10μm〜25μmの多孔性填料を、紙中含有率として1〜20質量%含有させ、密度が0.80g/cm以下であることを特徴とする低密度印刷用紙。
  2. JAPAN TAPPI No.18−2に従い測定し、内部結合強度が150J/m以上であることを特徴とする請求項1に記載の低密度印刷用紙。
  3. 水溶性および/または水分散性接着剤を主成分とする表面処理剤を片面あたり0.3〜3.0g/m塗布したことを特徴とする請求項1または2に記載の低密度印刷用紙。
  4. 顔料と接着剤を主成分とする塗被層を設け、該塗被層が、水溶性および/または水分散性接着剤を全顔料100質量部に対して、5〜200質量部含有し、かつ該顔料を片面当たり0.1〜2.0g/m塗布したことを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載の低密度印刷用紙。
  5. 前記顔料中に、レーザー法で測定した平均粒子径が2.0〜7.0μmの範囲であり、かつレーザー法および沈降法で測定した平均粒子径の比(レーザー法/沈降法)が5.0〜12の範囲である顔料を全顔料の5〜90質量%含有したことを特徴とする請求項4に記載の低密度印刷用紙。

    Figure 0005076756
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