JP2008266819A - 低密度書籍用紙 - Google Patents

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裕章 芦立
Keiji Shimatani
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Abstract

【課題】低密度でありながら、優れたインキ受理性(インキ着肉性)、不透明度、表面平滑性、表面強度を有し、かつ柔軟な低密度書籍用紙を提供することにある。
【解決手段】原料パルプに化学パルプを主体とし、吸油量が360〜500ml/100gの水和珪酸を1.0〜5.0質量%と軽質炭酸カルシウムおよびタルクを含有する原紙上に、顔料を含有し、該顔料中に炭酸カルシウムを60質量%以上含有する表面処理剤を片面当り1.5g/m以下の範囲で塗布し、灰分を18〜28%含有し、密度0.60g/cm以下、白色度77.0%以上、不透明度92.0%以上である低密度書籍用紙。
【選択図】なし

Description

本発明は、優れたインキ受理性(インキ着肉性)、不透明度、表面平滑性、表面強度を有し、かつ柔軟な低密度書籍用紙を提供することにある。
近年、出版物においては、印刷物の低コスト化、紙の軽量化が求められており、書籍においても、紙の低密度化が図られてきている。ただし、低密度化するためには低密度パルプや嵩高剤の使用、またハード面では抄紙機プレスロール、カレンダーロールの低加圧などの方法があるが、紙表面の平滑性やインキ受理性が失われるため、印刷物のインキ着肉性が損なわれる方向になっている。従来の技術はこの改良として、紙表面の平滑性や表面サイズ剤の増量などがあるが、高密度方向にシフトしたり、紙の剛度が上がり、しなやかさが失われるなどの問題があり満足のいく低密度書籍用紙が得られていない。
紙の主原料であるパルプ原料としては、低密度化には、化学薬品により繊維中の補強材料であるリグニンを抽出した化学パルプより、薬品は使用しないでリファイナーやグラインダーで木材を磨り潰すことにより製造される機械パルプの方が繊維は剛直となり、有利となる。その中でも、グランドパルプ(GP)は低密度化には有利である。通常の製紙用パルプは、叩解処理によって繊維を柔軟にし、フィブリル化するが、叩解処理は低密度化とは相反する処理であり、できるだけ行わないことが低密度化のためには良い手段である。
ただし、GPやサーモメカニカルパルプ(TMP)は機械パルプであり、上質紙への配合は規格上の問題や、経時による褪色、また印刷面のインキ受理性の低下がおこり、印刷面質の悪化となってくる。
従って、化学パルプのみの配合となる上質紙の低密度化は、パルプ化樹種により紙の密度は大きく影響を受ける。すなわち、木材繊維自体が粗大な方が低密度化は可能である。上質紙には主に広葉樹材パルプが配合されているが、広葉樹材で比較的低密度化が可能な樹種を選別して使用することも求められてくる。
また、近年の環境保護機運の高まりや、資源保護の必要性から古紙パルプの配合増が叫ばれている。古紙パルプは化学パルプと機械パルプの混合物であり、パルプの性質として機械パルプより密度は高くなる傾向がある。一方、紙中に含まれる填料分あるいは塗工紙の顔料分として、一般的に使用される、炭酸カルシウム、タルク、カオリン、クレーはその配合により密度を高くする傾向にある。このように古紙パルプの配合および填料分の配合増は用紙密度を高くする方向になる。
以上のように、パルプ面のみから十分な用紙の低密度化を達成することは、木材資源の状況、用紙の品質設計を考えた場合に非常に困難である。
紙抄造時における低密度化の検討として、抄造時にはパルプ原料のリファイナー処理をできるだけ低負荷で運転すること、次にプレス工程ではできるだけプレス圧を低くするか、一部のプレスを開放すること、また紙の表面に平滑性を付与するために行われるカレンダー処理も、できるだけ低加圧で実施するか開放すると良い。さらには印刷時の紙の表面強度を付与する目的で行われる澱粉などの水溶性高分子の表面塗工の付着量は多くしないことが望ましい。
このようなパルプ化、抄造時の工夫の他に、近年は内添用の低密度化薬品の開発が進み、紙用の低密化薬品が市販され製紙メーカーで使用されてきている(例えば、特許文献1、2)。
嵩比重の低い多孔性填料を用いる方法もいくつか開示されており、(特許文献3、4)が、紙の嵩高化効果や、印刷時のインキ成分を吸収する能力が他の填料よりも優れているが、炭酸カルシウムやタルクに比べて紙の不透明性を高める能力が低かった。また、粒度分布がブロードであるため、表面強度が乏しく、粗大粒子に起因する印刷時のパイリングや粉落ちといった問題が生じると共に、微細粒子に起因する繊維間結合強度(内部結合強度)の低下といった問題が生じた。
上記の低密度パルプの使用、抄造時のリファイナー処理の低負荷、プレスやカレンダーの低加圧条件での操業、低密度化薬品の添加などの低密度化対策はいずれも、製造された紙表面の面質が悪化方向にシフトする。
また、低密度化にともないシートの強度低下が起こり、印刷時の表面強度が低下し、オフセット印刷時のムケや内部の剥離が懸念される。
したがって、優れたインキ受理性(インキ着肉性)、不透明度、表面平滑性を有しながら、低緊度(嵩高性)な特性を併せ持つような、現状よりもさらに高いレベルの品質を有する低密度印刷用紙とするためには、従来の手法では限界があり、目標とする高いレベルの品質を得ることは困難であった。
特開平10−226974号公報 特開2005−256205号公報 特開平10−226982号公報 特開2000−282392号公報
本発明は、印刷用紙において、優れたインキ受理性(インキ着肉性)、不透明度、表面平滑性、表面強度を有しながら、柔軟で嵩高である低密度書籍用紙を提供することにある。
本発明者らは、低密度でありながら表面強度、平滑性、不透明度に優れた低密度書籍用紙について検討した結果、灰分量を高くして柔軟性を持たせ、特定の填料を含有させて低密度化した原紙に、顔料を含む表面処理剤をわずかに塗布することにより、優れたインキ受理性(インキ着肉性)、不透明度、表面平滑性、表面強度を有しながら柔軟で嵩高である低密度書籍用紙を見出し、本発明に至った、本願は以下の発明を包含する。
(1)原料パルプに化学パルプを主体とし、吸油量が360〜500ml/100gの水和珪酸を1.0〜5.0質量%と軽質炭酸カルシウムおよびタルクを含有する原紙上に、顔料を含有し、該顔料中に炭酸カルシウムを60質量%以上含有する表面処理剤を片面当り1.5g/m以下の範囲で塗布し、密度0.60g/cm以下、白色度77.0%以上、不透明度92.0%以上、灰分18〜28%である低密度書籍用紙。
(2)前記水和珪酸が、レーザー法による平均粒子径が15〜30μで、粒子径(μm)を対数で表示したときの粒子径に対する粒子体積の分布の標準偏差が0.3〜0.4である水和珪酸を1.0〜5.0質量%含有する低密度書籍用紙。
(3)前記表面処理剤の顔料100質量部当りの接着剤量が80質量部以上、150質量部以下である(1)記載の低密度書籍用紙。
(4)前記顔料が炭酸カルシウムとカオリンを60:40〜100:0の範囲で含有する(1)〜(3)のいずれか1項に記載の低密度書籍用紙。
(5)前記炭酸カルシウムが立方体状軽質炭酸カルシウム又は針状軽質炭酸カルシウムである(1)〜(4)のいずれか1項記載の低密度書籍用紙。
(6)前記カオリンのレーザー法による平均粒子径が2〜8μmである(4)記載の低密度書籍用紙。
(7)前記接着剤が澱粉とラテックスを含有し、澱粉100質量部に対するラテックスの比率が10〜100質量部である低密度書籍用紙。
(8)前記ラテックスがコアシェル型又は組成傾斜型のラテックスである(7)記載の低密度書籍用紙。
本発明に係る低密度書籍用紙は、低密度でありながら、優れたインキ受理性(インキ着肉性)、不透明度、表面平滑性、表面強度および柔軟性を有する。
本発明では、化学パルプを主体とし、填料として軽質炭酸カルシウムおよび歩留まりのいいタルクを配合することにより灰分量を高くして柔軟性を持たせ、特定の填料を含有させて低密度化した原紙に、顔料を含む表面処理剤をわずかに塗布することにより、優れたインキ受理性(インキ着肉性)、不透明度、表面平滑性、表面強度を有しながら柔軟で嵩高である低密度書籍用紙を提供する。
原料に化学パルプを主体とした場合には原紙の平滑性や強度は高いものとなるが、低密度化薬品を添加した場合には内部結合強度の低下が大きく、嵩比重の小さい多孔性填量を配合して低密度化した場合には、不透明度は保持できるものの、内部結合強度の低下と表面強度の低下、表面平滑性に問題を生じ、書籍用紙に重要な柔軟性が得られないことが考えられる。
本発明では原紙に吸油量が360ml/100g〜500ml/100gの水和珪酸を1.0〜5.0質量%含有する。さらに原紙には、軽質炭酸カルシウムおよび歩留良好なタルクを適宜配合し、原紙中の灰分調整を行う。高い不透明度を得るためには吸油量が360〜500ml/100gという高いものが好ましい。両面に印刷される書籍用紙の場合印刷後の不透明度も重要である。吸油量はJIS K 5101の方法で測定する。
原紙への前記水和珪酸含有量が1.0質量%未満では、吸油能力が不足し、さらに密度低減効果が十分発現せず、本発明で実現しようとする密度0.60g/cm以下の書籍用紙を得ることができない。一方5.0質量%を越えると、印刷機ブランケットへの粉落ち(填料パイリング)が顕著になり、場合によっては印刷カスレが発生し、印刷作業性を著しく悪化させる。
また、本発明の水和珪酸の平均粒子径は高速で抄紙される書籍用紙は、ワイヤーパートでの脱水時の吸引での歩留まりを考慮してレーザー法で測定した平均粒子半径が15〜30μmのものが好ましい。歩留まりを高めるために歩留まり向上剤を添加する方法もあるが添加率を高めると地合いを損ねることになるため限度がある。30μmを越えて大きなものは、紙中に存在する粒子個数が減少するため、水和珪酸の持つ光散乱効果が減少し、不透明度が低下するため好ましくない。
また、本発明の水和珪酸は、レーザー法による平均粒子径が15〜30μmで、粒子径(μm)を対数で表示したときの粒子径に対する粒子体積の分布の標準偏差が0.3〜0.4である水和珪酸を1.0〜5.0質量%含有することが好ましい。更に、嵩比重は0.15g/ml以下であることが好ましく、更に好ましくは0.06〜0.12g/mlである。嵩比重が小さいことで、紙の中でより多くの体積を占め、低密度化、インクの吸収に寄与する。
本発明では粒子径の分布は重要であり、50μmを越えるような大きな粒子は書籍用紙の表面性を低下させるだけでなく、印刷時の粉落ち現象にもつながるため好ましくない。また10μmを下回るような小さな粒子は歩留まりが悪いため好ましくない。本発明で使用する水和珪酸の粒度分布はシャープであることが好ましく、粒子径(μm)を対数で表したときの粒子径に対する粒子体積分布の標準偏差は小さいほど好ましい。しかし、一次粒子の凝集体である水和珪酸は二次粒子の分布がシャープな水和珪酸の一次粒子の分布は同様にシャープであり、その結果として、凝集体の決業力が弱くなり機械的安定性が劣ることが推測され、その機械的安定性を考慮した標準偏差が0.3〜0.4の範囲のものが好ましい。この範囲のものは撹拌によるシェアを受けた場合でも粒子の状態を維持できるため、紙への歩留まり、紙中でのインキ吸収性に優れている。
更に、水和珪酸の一次粒子レベルにおける比表面積が小さいと粒子同士の結合力低下が起こり、比表面積が大きすぎると一次粒子が小さいことからくると思われる二次粒子の圧力により破壊が起こると考えられ好ましくない。
本発明の水和珪酸の比表面積は、50〜140m/gであることが好ましい。また、印刷後不透明度向上のためのインキビヒクル吸収のための細孔積算容積は4.0cc/g以上であることが好ましい。本発明では水銀ポロシメーター(形式:ポアサイザ−9320、マイクロメリティクス社製)を用いて細孔直径とそれに対応する細孔容積を測定する。細孔容積は細孔直径が0.01〜10μm以下の積算容積である。
比表面積はポアサイザ9230(マイクロメリティクス社製)を用いて細孔形状が幾何学的な円筒であると仮定した全細孔の表面積で、測定範囲内における圧力と圧入された水銀量の関係から求めた値である。また、細孔径は,ポアサイザ9230(マイクロメリティクス社製)を用いて、積分比表面積曲線から得られるメジアン細孔直径のことである。
<水和珪酸の製造方法>
つぎに、水和珪酸の製造方法について説明する。本発明で用いられるケイ酸アルカリ水溶液は、特に限定されないが、ケイ酸ナトリウム水溶液又はケイ酸カリウム水溶液が好適である。ケイ酸アルカリ水溶液のモル濃度は、ケイ酸ナトリウムの場合、モル比(SiO/NaO)が2.0〜3.4の範囲から選ぶのが好適である。このケイ酸アルカリ水溶液にはアルカリ性難溶の粒子を含むことはなんら差し支えない。具体的には、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、炭酸ニッケル、炭酸バリウム、水酸化カルシウム、水酸化マンガン、マグネシウム、マンガン、マンガン酸カリウム、鉄、ニッケル、酸化亜鉛、酸化カルシウム、酸化マンガン等が挙げられる。
これらの水和珪酸は、ケイ酸アルカリ水溶液に鉱酸を添加して中和する操作において、ケイ酸アルカリの中和に必要な鉱酸の量の20〜50%を第一の鉱酸として20〜60℃で最初に添加し、次いで70℃以上に昇温した後必要に応じて熟成時間を設け、中和に必要な残りの鉱酸(第二の鉱酸)を添加することが必要となる。中和用の鉱酸の添加は、十分な時間をかけて行うことが望ましい。それは局部的に大きなpHの変化をきたさないことが目的である。しかし実際の場においては製造効率の概念が重要となるため、300分以内には中和反応を終了できるよう工夫することが望ましい。本発明で水和珪酸を析出させる時に用いられる鉱酸としては公知のものが何等制限なく使用でき、これらを単独、又は二種以上を併用して使用しても良い。具体的には、鉱酸として塩酸、硫酸、硝酸等があげられるが、硫酸が入手容易で、比較的安価であるために好適に用いられる。鉱酸の濃度は、特に制限されないが一般には10〜30質量%の範囲から選べばよい。また、鉱酸をすべて添加した後の生成物を含むスラリーのpHは2〜6.5、好ましくは4〜6の範囲に調整する。
第一の鉱酸の添加開始時から、第二の鉱酸の添加開始時までに水和珪酸1kgあたり150〜300kJの攪拌負荷を付与することにより、上記物性で特徴付けられる水和珪酸を収率良く得ることができる。攪拌に用いる機器としては、通常用いるミキサーに攪拌翼としてプロペラ、タービン、パドル、アンカー、リボンなど各形式のものを単独で、あるいは適宜組み合わせて使用することが可能であり、これは合成の条件により上記攪拌負荷を達成するように選択すればよい。また、ホモミキサーや各種ミルなども組み合わせることが可能である。もちろん撹拌槽内には乱流を起こすために邪魔板を設けたり、また反応液を一部取り出しインラインミキサーのようなもので負荷を加え、槽に還流するといったこともなんら差し支えない。回転速度としても翼径や反応条件によるが、通常翼周速度として100〜600m/minの範囲であることが好ましい。
この工程においては、ケイ酸アルカリ水溶液中のケイ酸分が二次粒子として析出する反応がもっとも活発に行われるため、反応系の均一性を高めることが一次粒子及び二次粒子の性状を均一化する結果となる。ケイ酸1kgあたり150kJの攪拌負荷を与えることはその均一性を達成するために必要な操作となる。さらには300kJを超える攪拌負荷を与えてしまうと、形成された二次粒子が破壊されてしまい、最終生成物の粒子径が例えば15μmを下回ってしまうような歩留まりの悪い水和珪酸となってしまう。さらには、粒子径(μm)を対数で表示したときの粒子径に対する粒子体積の分布の標準偏差を0.3〜0.4の範囲に限定するという本発明の効果からも外れてしまうことがあるため、好ましくない。
本発明で用いる鉱酸溶液および/または鉱酸の金属塩溶液において、鉱酸としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸などが挙げられ、鉱酸の金属塩としては、前記鉱酸のナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、アルミニウム塩などが挙げられる。これらの中でも、価格、ハンドリングの点で、硫酸、硫酸アルミニウムが好ましく、また、水溶液であることが好ましい。
鉱酸溶液および/または鉱酸の金属塩溶液の添加量は、理論必要中和量の95〜150%の範囲であり、得られるスラリーのpHを2.5超10以下の範囲に調整する量であることが好ましい。鉱酸溶液および/または鉱酸の金属塩溶液の添加量が理論必要中和量の95%未満あるいは得られるスラリーのpHが10を超える量である場合には、原料であるケイ酸アルカリ水溶液の無駄が多くなる。一方、理論必要中和量の150%超あるいは得られるスラリーのpHが2.5以下になる量である場合には多孔性填料を濃縮する際に発生するろ液pHが低くなり過ぎ、取り扱いにくくなる。
ケイ素含有粒子の析出時には、攪拌装置により、周速として5〜15m/秒で攪拌することが好ましい。ここで、周速は剪断力の指標となり、周速が速ければ剪断力が大きくなる。周速が5m/秒未満である場合は、剪断力が小さすぎて、耐アルカリ性微小粒子を包含させても、適切な平均粒子径および狭い粒度分布を得ることが困難になることがある。
一方、析出時の周速が15m/秒を超える場合には、剪断力が大きくなりすぎて、多孔性填料の粒子径が小さくなり、紙に配合した際に内部結合強度が低くなることがある上に、負荷電力の増加、設備費の高額化を招く。
攪拌装置としては、アジテータ、ホモミキサ、パイプラインミキサなどの装置が好ましい。なお、ボールミルやサンドグラインダ等の粉砕機を用いることも可能ではあるが、微細粒子の増加やスラリーの増粘といった問題が生じる傾向があるため好ましくない。
鉱酸溶液および/または鉱酸の金属塩溶液は1段で一括してケイ酸アルカリ水溶液中に添加してもよいが、より良好な粒径分布になることから、2段以上に分割して添加することが好ましい。
鉱酸溶液および/または鉱酸の金属塩溶液を2段以上で添加する場合には、特に良好な粒度分布になることから、1段目のケイ酸アルカリ水溶液の温度を20〜70℃にし、2段目以降では70℃以上にすることが好ましい。また、1段目では、鉱酸溶液および/または鉱酸の金属塩溶液の添加量を理論必要中和量の10〜50%の範囲にすることが好ましい。
1段目および2段目以降共に、鉱酸溶液および/または鉱酸の金属塩溶液の添加は、ケイ酸アルカリ水溶液に一括してまたは連続的に添加することができる。
鉱酸溶液および/または鉱酸の金属塩溶液の添加が終了した後には、必要に応じて、添加時の温度を維持したまま攪拌する熟成工程を有してもよい。
鉱酸溶液および/または鉱酸の金属塩溶液を1段で添加する場合には、ケイ酸アルカリ水溶液の温度を60℃〜当該溶液の沸点にすることが好ましく、75℃〜当該溶液の沸点にすることがより好ましい。鉱酸溶液および/または鉱酸の金属塩溶液の添加は、ケイ酸アルカリ水溶液に一括してまたは連続的に添加することができる。
<水和珪酸のパルプへの添加>
次に、本発明による水和珪酸は、パルプ原料に填料として添加した場合、抄紙して得られる紙に高い不透明度、特に印刷後不透明度を付与する。その理由は、粒子内部の空隙量が増加し吸油量が増加することで、紙に印刷されたインキの浸透を抑制する能力が増したためと考えられる。
本発明による水和珪酸系填料を抄紙の際にパルプ原料に添加して抄紙することによって、得られる紙に高い不透明度、特に印刷後不透明度が付与されるのは、粒子内部の10μm以下の細孔の細孔容量が増加することで吸油量が増加し、紙に印刷されたインキの浸透を抑制する能力が増したためと考えられる
本発明では柔軟性を持たせるために原紙中に填料を多配合する。紙中の填料率を高くするために軽質炭酸カルシウムおよび歩留まりのいいタルクを水和珪酸と共に用いる。紙中の灰分として17〜26%になると十分な不透明度と柔軟性が得られるため好ましい。
本発明における原紙の原料パルプについては、化学パルプが主体であり、
広葉樹漂白クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹漂白クラフトパルプ(NBKP)が用いられる。特に一般に低密度化を図る観点から針葉樹漂白クラフトパルプより広葉樹漂白クラフトパルプの使用が好ましい。
フリーネスは特に限定されるものではないが、本発明の低密度書籍用紙においては、カナダ標準フリーネス(CSF)が400〜500mlのものが好ましい。この範囲を外れるフリーネスでは、密度、印刷適性の両立ができないため好ましくない。
抄紙に際しては前述の水和珪酸が1.0〜5.0質量%含有するように添加し、軽質炭酸カルシウム及びタルクを含むその他の填料を添加すること以外にはなんの制限もない、長網抄紙機、オントップワイヤー抄紙機、ギャップフォーマー等の公知の抄紙機を用いて、酸性、中性、アルカリ性のいずれでも抄紙可能であり、必要に応じて、低密度化薬品、サイズ剤、紙力増強剤、歩留向上剤、湿潤紙力増強剤、染料などの製紙薬品を加えることも可能である。
本発明の書籍用紙は前述の原紙上に、顔料を含有し、全顔料中に炭酸カルシウムを60質量%以上、さらに好ましくは70〜100質量%含有する表面処理剤を片面当たり1.5g/m以下塗布する。炭酸カルシウムは塗工層中で粗な構造をとりやすく、不透明度の向上およびインキ中のビヒクルを吸収する能力が高くセットオフ抑制に効果があるため好ましい。塗工量は片面当たり1.5g/mを越えるとセットオフなどの印刷作業性に問題が発生することがある。また低密度、柔軟性を損なうため好ましくない。一方、片面当たり0.5g/m未満の塗工量では不透明度向上効果が発現しないため好ましくない。また印刷に必要な表面強度を維持できないため好ましくない。
炭酸カルシウムは立方体状軽質炭酸カルシウム又は針状軽質炭酸カルシウムが好ましい。炭酸カルシウムとしては針状(棒状)、球状、紡錘状等があるが、中でも立方体状または針状(棒状)の炭酸カルシウムは他の形状の炭酸カルシウムより塗工層中で粗な構造をとりやすく、インキ中のビヒクル分を吸収する能力が高いことからセットオフ抑制効果が高いため好ましい。また炭酸カルシウムの粒子径は、小さい方が塗工層のポア径が小さくなり、また比表面積が大きくなるため、セットオフおよび不透明度に有利となる。しかし顔料として炭酸カルシウムのみを用いると接着剤の消費量が多くなるため、不透明向上効果とのバランスを勘案して、カオリンを併用するのが好ましい。
表面処理剤には炭酸カルシウム以外の顔料としてカオリンを用いることが可能である。カオリンの不透明度向上効果は炭酸カルシウムと比較して劣るが、表面平滑性向上への効果が大きいことから両者を併用することにより、少ない塗工量で表面性と不透明度のバランスをとることが可能になった。炭酸カルシウムとカオリンは60:40〜100:0の割合で含有することが好ましい。カオリンの割合を40より増やすと不透明度が低下するため、好ましくない。
カオリンはレーザー法による平均粒子径が2〜8μmであるものが、不透明度向上効果が高いため好ましい。なおこの平均粒子径は、分散剤(商品名:アロンT−50、東亜合成製)を0.2質量%添加混合した顔料スラリーをレーザー回折式粒度分布測定装置(型式:SALD−2000、島津製作所製)にて粒度分布を測定したメジアン径のことをいう。
表面処理剤には接着剤を顔料100質量部当り80〜150質量部含有する。80質量部未満では顔料および原紙表面繊維に対して十分な接着力が得られない。150質量部を越えると、表面強度は強くなるものの、印刷後の不透明度および白色度が低下し、またセットオフトラブルが発生しやすくなるため好ましくない。
本発明では表面処理剤に前記顔料とともに、パイリングなどに代表される表面強度に纏わるトラブルを回避するため、接着剤を配合する。表面強度と不透明度の両者を高めるための接着剤としては、澱粉類およびスチレン−ブタジエン系ラテックスが好ましい。ラテックスは顔料/填料への接着性が良好となるが、分子の極性が低く、強親水性のセルロース繊維に接着性がでにくいため、セルロース繊維との接着力が高い澱粉を併用し、澱粉のみでは弱い顔料/填料への接着性をカバーできる。また、これらの接着剤は顔料との相溶性が良好で、塗布時に凝集などを起こし難いため、特に好ましく用いられる。澱粉類には特に制限がなく、たとえば酸化澱粉、エステル化澱粉、エーテル化澱粉、カチオン化澱粉、酵素変性澱粉、アルデヒド化澱粉、ヒドロキシエチル化澱粉等公知の澱粉が用いられる。
本発明において、スチレン−ブタジエン系ラテックスは組成傾斜型と呼ばれる粒子の内部から外部への組成が連続的に変化しているラテックスまたはコアシェル型ラテックスが用いられる。ラテックスのTgは表面強度とネッパリのバランスを考慮して、−20〜20℃のものが好ましい。特に組成傾斜型ラテックスでは表層Tgが0℃未満では、粘着性が強すぎ、ネッパリが発生しやすくなるため、表層Tgが0℃以上のものが好ましい。
澱粉とラテックスは澱粉100質量部に対してラテックス10〜100質量部の範囲で含有させることが好ましい。ラテックス比率が10質量部未満では顔料や填料に対する接着性が不足し、印刷機上でパイリングなどのトラブルが100重量部を越えると、インキ中のビヒクル成分が急速に吸収され、インキタックが向上して、多色印刷の場合、次色印刷時にブランケット上に転移し、版または印刷物に再転移し、印刷障害となることがあるため好ましくない。
塗工機には特に制限はなく、たとえば2ロールサイズプレスコーター、ゲートロールコーター、ブレードコーター、ロッドメタリングコーター等公知の塗工機を使用できる。なお表面処理剤組成物を塗布後の湿潤塗工層を乾燥する方法としては、たとえば、上記乾燥、ガスヒーター乾燥、電気ヒーター乾燥、赤外線ヒーター乾燥などの各種方式が使用できる。
かくして得られた原紙は、各種公知公用の仕上げ装置、例えばスーパーカレンダ、グロスカレンダ、ソフトカレンダ等に通紙して製品仕上げが施される。本発明の場合、嵩高化発現の目的より、平滑化しやすく、また必要に応じて光沢が発現しやすい加工仕上げを行なう必要があり、硬質樹脂ロール等を備えたカレンダに通紙して仕上げる方法が好ましく、線圧としては50kg/cm以下での処理が好ましい。
本発明の低密度書籍用紙は、密度が0.6g/cm以下でありながら、インキ着肉性に優れ,不透明度が92%以上、白色度77.0%以上であり、さらには印刷機での作業適性をそこなわない剛性と書籍としてめくりやすい柔軟性を備えている。
以下に実施例を挙げて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。また、例中の部および%は特に断らない限り、それぞれ質量部および質量%を示す。填料、薬品の添加率は、乾燥パルプ重量に対する固形分重量%を示す。後述のようにして得た実施例および比較例となる低密度書籍用紙について、下記の物性を測定し、その結果を表1に示した。
水和珪酸の物性
(吸油量)
JIS K 5101
(平均粒径及び粒度分布の標準偏差)
SALD2000J(島津製作所製)を用いてレーザー回折散乱法により測定し、体積積算で50%となる値をいう。
標準偏差は粒子径を対数で表示したときの粒子径に対する粒子体積の分布の標準偏差をいう。
(細孔径及び細孔容積)
細孔径とはポアサイザ9230(マイクロメリティクス社製)を用いて積分比表面積曲線から得られるメジアン細孔直径であり、細孔体積もポアサイザ9230を用いて水銀圧入法により測定し、細孔直径0.01〜10μmで積算した値。
(比表面積)
ポアサイザ9230(マイクロメリティクス社製)を用いて細孔形状が幾何学的な円筒であると仮定した全細孔の表面積で測定範囲内における圧力と圧入された水銀量の関係から求める。
書籍用紙の物性
(灰分)
塗工後の書籍用紙をJIS P 8251に記載の方法で測定した。
(白色度)
本発明における白色度は分光白色度測色計(スガ試験機社製)を使用してISO 3688に記載の方法で測定した。
(不透明度)
JIS P8149に準拠して測定した。
(クラーク剛度)
JIS P8143に準拠し、書籍用紙としての柔軟性の指標として重視される横目のクラーク剛度を測定した。また同一紙厚では坪量が高い紙ほど、クラーク剛度が相対的に低い値となるため、以下の補正式を採用した。
(剛度補正値)=(クラーク剛度測定値)×(実測坪量)×9.81/100
この数値が低いほど、柔軟な紙となる。
(表面強度、粉落ち)
枚葉オフセット印刷機(型式:ハイデルベルクSM102−6−P−LX、使用インキ:大日本インキ(株)Fusion G Sタイプ墨、藍、紅、黄、印刷スピード:10,000枚/h)にて2000枚連続印刷後の表面強度評価(印刷物のベッセルピック、パイリングを目視評価)、ブランケット上の粉落ちの状況(填料付着状況)を目視評価した。[実施例1]を基準(評点3)として、表面強度、粉落ちについては優れるものを評点5、やや優れるものを評点4、やや劣るものを評点2、劣るものを評点1とした。
(インキ着肉性)
前記印刷機にて同一条件で印刷を行い、4色のインキ濃度をマクベスインキ濃度計にて測定し,4色の平均濃度にて評価した。インキ濃度については数値が大きいほど、インキ着肉性が良好であることを示す。
(コスレ汚れ)
インキセットの良否を各実施例および比較例で得た、書籍用紙を前記印刷機にて10,000枚/hの速度で印刷後、そのコスレによる紙面の汚れ具合を目視で評価した。[実施例1]を基準(評点3)として、やや優れるものを4点、優れるものを5点、やや劣るものを2点、劣るものを1点とした。
[実施例1]
広葉樹漂白クラフトパルプ100部をレファイナーで叩解処理し、460mlCSFに調整したパルプスラリーに、カチオン化澱粉(P3Y、PIRAAB STARCH Co.Ltd製)を1.2%、硫酸バンドを1.5%、紙力増強剤(DS4662、星光PMC株式会社製)を0.15%、紙厚向上剤(PT8104、星光PMC株式会社製)を0.7%、填料として吸油量が380ml/100g、平均粒径20μm、標準偏差0.35の水和珪酸(自製品1)を1.5%、軽質炭酸カルシウム(自製品)を30%、タルクを1.5%添加し、硫酸でpHを調整後、得られた紙料をオントップワイヤー抄紙機で抄紙し、書籍用紙原紙を得た。
立方体軽質炭酸カルシウム(自製品)100部、分散剤(アロンT50、東亜合成株式会社製)0.1部を添加し分散させたスラリーに組成傾斜型スチレン−ブタジエンラテックス(PA5021C、日本A&L株式会社製)20部、澱粉(P4N、PIRAAB STARCH Co.Ltd製)100部から成る濃度25%の塗料を調整し、これを上記原紙にゲートロールコーターを使用して乾燥後の塗工量が片面当たり1.2g/mとなるように塗布、乾燥して実量76.2g/m、密度0.59g/cmの書籍用紙を得た。
水和ケイ酸の製造例(自製品1)
357質量%、5%濃度の硫酸ナトリウム水溶液427質量%、SiO濃度28.8wt/wt%/NaO濃度9.5wt/wt%珪酸ソーダ347質量%を攪拌しながら順次添加した。攪拌しながら温度50℃にし、その後、攪拌翼の周速を10m/秒に調整し、硫酸(濃度20%)91質量%を15分間で添加して1段目の中和を行った後、上記周速の状態で90℃まで昇温した。次いで、このままの温度で20%濃度の硫酸をpH5.5となるまで攪拌しながら添加して2段目の中和を行った。次に上述で得たスラリーを200メッシュ篩で分離、ろ過した。
[実施例2]
広葉樹漂白クラフトパルプ100部をレファイナーで叩解処理し、470mlCSFに調製したパルプスラリーに、カチオン化澱粉(P3Y、PIRAAB STARCH Co.Ltd製)を2.0%、硫酸バンドを1.5%、紙力増強剤(PS1263、荒川化学株式会社製)を0.15%、紙厚向上剤(PT8104、星光PMC株式会社製)を0.7%、填料として吸油量が380ml/100gの水和珪酸(自製品1)を2.0%、軽質炭酸カルシウム(自製品)を35%、タルクを2.0%添加し、硫酸でpHを調整後、得られた紙料をオントップワイヤー抄紙機で抄紙し、書籍用紙原紙を得た。
軽質炭酸カルシウム(ブリリアントS15、白石工業株式会社製)70部、カオリン(ミラグロスJ、シール株式会社製、平均粒子径4.6μm)30部に対し、分散剤(アロンT50、東亜合成株式会社製)0.1部を添加し分散させたスラリーに組成傾斜型¥スチレン−ブタジエンラテックス(PA5021C、日本A&L株式会社製)40部、澱粉(P4N、PIRAAB STARCH Co.Ltd製)60部から成る濃度25%の塗料を調整し、これを上記の原紙にゲートロールコーターを使用して乾燥後の塗工量が片面当たり1.5g/m塗布、乾燥して実量77.9g/m、密度0.60g/cmの書籍用紙を得た。
[実施例3]
広葉樹漂白クラフトパルプ100部をレファイナーで叩解処理し、460mlCSFに調製たパルプスラリーに、カチオン化澱粉(P3Y、PIRAAB STARCH Co.Ltd製)を2.0%、硫酸バンドを1.5%、紙力増強剤(PS1263、荒川化学株式会社製)を0.15%、紙厚向上剤(PT8104、星光PMC株式会社製)を0.8%、填料として吸油量が380ml/100gの水和珪酸(自製品1)を3.0%、軽質炭酸カルシウム(自製品)を25%、タルクを1.0%添加し、硫酸でpHを調整後、得られた紙料をオントップワイヤー抄紙機で抄紙し、書籍用紙原紙を得た。
立方体軽質炭酸カルシウム(自製品)100部、分散剤(アロンT50、東亜合成株式会社製)0.1部を添加し分散させたスラリーにコアシェル型スチレン−ブタジエンラテックス(T−2635、JSR社製)10部、澱粉(P4N、PIRAAB STARCH Co.Ltd製)100部から成る濃度25%の塗料を調整し、これを上記原紙にゲートロールコーターを使用して乾燥後の塗工量が片面当たり1.5g/mとなるように塗布、乾燥して実量75.4g/m、密度0.59g/cmの書籍用紙を得た。
[比較例1]
[実施例1]の書籍用紙原紙に澱粉(P4N、PIRAAB STARCH Co.Ltd製)75%,スチレン−ブタジエンラテックス(PA5021C、日本A&L株式会社製)25%から成る濃度19%の塗料を調整し、ゲートロールコーターを使用して乾燥後の塗工量が片面当たり1.2g/mとなるように塗布、乾燥して実量75.0g/m、密度0.58g/cmの書籍用紙を得た。
[比較例2]
[実施例1]の書籍用紙原紙に[実施例1]で調整した塗料を片面当たり1.6g/m2となるように塗布,乾燥して実量乾燥して実量76.9g/m、密度0.61g/cmの書籍用紙を得た。
Figure 2008266819

Claims (7)

  1. 原料パルプに化学パルプを主体とし、吸油量が360〜500ml/100gの水和珪酸を1.0〜5.0質量%と軽質炭酸カルシウムおよびタルクを含有する原紙上に、顔料を含有し、該顔料中に炭酸カルシウムを60質量%以上含有する表面処理剤を片面当り1.5g/m以下の範囲で塗布し、密度0.60g/cm以下、白色度77.0%以上、不透明度92.0%以上、灰分が18〜28%であることを特徴とする低密度書籍用紙。
  2. 前記水和珪酸が、レーザー法による平均粒子径が15〜30μで、粒子径(μm)を対数で表示したときの粒子径に対する粒子体積の分布の標準偏差が0.3〜0.4である水和珪酸を1.0〜5.0質量%含有することを特徴とする低密度書籍用紙。
  3. 前記表面処理剤の顔料100質量部当りの接着剤量が80質量部以上、150質量部以下であることを特徴とする請求項1記載の低密度書籍用紙。
  4. 前記顔料が炭酸カルシウムとカオリンを60:40〜100:0の範囲で含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の低密度書籍用紙。
  5. 前記炭酸カルシウムが立方体状軽質炭酸カルシウム又は針状軽質炭酸カルシウムであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の低密度書籍用紙。
  6. 前記接着剤が澱粉とラテックスを含有し、澱粉100質量部に対するラテックスの比率が10〜100質量部であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の低密度書籍用紙。
  7. 前記ラテックスがコアシェル型又は組成傾斜型のスチレン−ブタジエン系ラテックスであることを特徴とする請求項6記載の低密度書籍用紙。
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