JP5073194B2 - フラットパネルディスプレイおよびその作製方法 - Google Patents

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本発明は、多層配線の作製方法、特に上部金属電極と下部金属電極をビアホールによって接続する多層配線の製造方法に関し、応用範囲としては多層配線プリント基板や多層配線セラミック基板の作製方法、およびフラットパネルディスプレイの駆動回路の作製方法、ならびに、上記の製造方法によって作製されたプリント基板、セラミック基板、フラットパネルディスプレイ等に関する。
プリント基板、セラミックグリーンシートを積層したセラミック基板では、多層配線が広く使用されている。多層配線では、層間絶縁膜で分離された下部金属配線と上部金属配線をビアホールで接続する技術が必須であるが、LSIの高集積化・高速化のトレンドによって、プリント配線板やセラミック基板も高密度実装が要求され、近年では微細なビアホールによる上下配線の接続技術が注目されている。
プリント基板、セラミック基板の製造プロセスでは、ビアホールを埋め込む方法としてスクリーン印刷が用いられている。ビアホールの開口が数100umの場合は、スクリーン印刷を用いて導電ペーストによってビアホールを容易に埋め込むことができる。
しかしながら、ビアホールの開口が100um程度になると、スクリーン印刷中にビアホール内の空気と導電ペーストの置換が阻害され、埋め込んだビアホール内に気泡・空隙が残存する問題が発生していた。その結果、ビアホールのコンタクト抵抗が増加し、出力信号の低下や周波数特性の劣化を招いていた。また、プリント基板やセラミック基板の長期信頼性を低下させる一因ともなっていた。
スクリーン印刷によって、微細なビアホールを埋め込む従来例としては、例えば、特開2001-274547号公報に記載の『プリント配線板の製造方法』(特許文献1参照)がある。
特開2001-274547号公報では、図16に示すように、ビアホール50の開口よりも大きな吐出孔を有するスクリーン版17を用いて導電ペースト15をビアホールに埋め込み、その後、基板51に1〜100Hzの振動を与えながら導電ペースト15を加熱・硬化させる方法を開示している。導電ペースト15の硬化中に、ビアホール内の気泡・空隙は振動によって押し出されて導電ペースト15と置換され、気泡や空隙のないビアホール50が形成できる。
しかしながら、ビアホール50が微細化するにつれ埋め込みに使用される導電ペースト15は高粘度化する傾向にあり、振動による気泡・空隙の押し出しにも限界がある。特開2001-274547号公報の実施例では、1000〜3000ポアズのAgペースト15を用いて開口100umのビアホール埋め込みが記載されている程度であり、より微細なビアホールには適用できないと予想される。また、基板23に1〜100Hzの振動を与えるために特殊な加熱炉が必要となるという問題点もある。
微細なビアホールを埋め込む他の従来例としては、特開2003-48303号公報(特許文献2参照)に記載の『スクリーン印刷方法及び積層セラミック電子部品の製造方法』がある。
特開2003-48303号公報では、図17に示すように、移動方向にアタック角の異なる2つのスキージを配置し、被印刷物表面を同一方向に移動させることによって、上部金属電極の印刷とビアホール埋め込みを同時に行なう方法を開示している。移動方向の前方にあるスキージはアタック角θaが大きくなっているため、上部金属配線を滲み無く印刷でき、移動方向の後方にあるスキージはアタック角θbが小さくなっているため、ビアホールを効率的に充填できる。
しかしながら、特開2003-48303号公報では、ビアホール埋め込みに寄与するスキージは移動方向の後方にあるスキージのみである。従来から、ビアホール埋め込みにはスキージのアタック角を小さくする方法が広く知られており、特開2003-48303号公報では、従来よりも開口の小さなビアホールを埋め込むことは困難と予想される。特開2003-48303号公報の主たる効果は、従来と同程度のビアホールを良好に埋め込みながら、滲み無く上部金属配線を印刷できることにある。
また、上下金属配線を微細なビアホールで接続する方法としては、特開平11-87925号公報(特許文献3参照)が報告されている。特開平11-87925号公報では、図18に示すように、下部金属配線45上にスクリーン印刷によって導電ペーストからなる柱状導電体46を形成し、その後、下部金属電極と柱状導電体46を絶縁層47で被覆し、その後、絶縁層47の表面を機械研磨48して柱状導電体頭部を露出し、更に絶縁層47上に上部金属配線49を形成して、上下金属配線45,49を接続する方法を開示している。特開平11-87925号公報では、ビアホールに導電ペーストを埋め込む方法ではなく、柱状導電体46を金属を埋め込んだビアホールとして用いるため、本質的に気泡や空隙のないビアホールが形成できる期待がある。
しかしながら、特開平11-87925号公報では、柱状導電体頭部を露出するための研磨工程で粉塵が発生し、粉塵が柱状導電体46と上部金属配線45の界面に挟まり、コンタクト不良を起こす可能性がある。そのため、機械研磨後には洗浄工程が必須となり、必ずしも工程は簡略化しない。また、新たに研磨装置や洗浄装置が必要となり、更には機械研磨での粉塵の飛散を防止するため、機械研磨装置・洗浄装置を他の作業環境から遮蔽する必要があり、製造装置,製造スペースの面でコストアップとなる。
以上のように、多層配線を用いたプリント基板、セラミック基板では、微細なビアホールをスクリーン印刷によって埋め込む製造方法が大きな課題となっている。
また、比較的DRの緩い多層配線が用いられている分野には、液晶表示素子,EL素子,電気泳動素子等のフラットパネルディスプレイの製造プロセスがある。フラットパネルディスプレイでは、高精細化・高速応答と共に低価格が重要であり、アクティブマトリックス駆動回路をより低コストで作製できる製造技術が必要である。
従来、アクティブマトリックス駆動回路は、フォトリソグラフィーやドライエッチング等のLSI製造技術によって作製されていたが、駆動回路の金属配線幅やビアホールのDRは10〜100um程度であり、上記のLSI製造技術はオーバースペックであり、より低コストの製造方法として印刷技術、特にスクリーン印刷を用いた配線プロセスが注目されている。
プリント配線板やセラミック基板では、既にスクリーン印刷が実用化されており、導電ペーストを用いて、量産レベルでは最小線幅30〜50um、研究段階では10〜30umの金属配線が得られている。これらをアクティブマトリックス駆動回路に応用することで、アクティブマトリックス駆動回路の金属配線は実現できる公算が高い。
しかしながら、アクティブマトリックス駆動回路も多層配線構造となっており、層間絶縁膜に50〜100um程度の開口を有するビアホールを印刷する技術はほとんどなく、研究開発では、主にレーザードリルやフォトリソグラフィー・ドライエッチングが使用されている。また、50〜100umの開口に導電ペーストをスクリーン印刷で埋め込む方法は、プリント配線板やセラミック基板と同様に確立された技術はないのが現状である。
特に、スクリーン印刷でビアホールを印刷する場合、スクリーン版上でビアホールの開口に相当する乳剤パターンは孤立パターンとなる。例えば、高精細印刷に使用される380〜590メッシュのスクリーン版に直径50umの乳剤パターンを作製する場合、乳剤パターン中に存在するメッシュの交点の数は1箇所程度となり、従来のスクリーン版と比較して乳剤パターンはメッシュから脱落し易くなる。そのため、スクリーン版作製中に乳剤パターンが欠落して、面内で無欠陥のスクリーン版を作製することは極めて困難となる。また、無欠陥のスクリーン版が作製できたとしても印刷中に乳剤パターンが欠落し易く、従来のスクリーン版と比較して寿命が著しく低下する問題がある。
このように、フラットパネルディスプレイの製造プロセスでは、アクティブマトリックス駆動回路をスクリーン印刷で形成する場合、無欠陥でかつ耐刷性の良好なビアホール開口用のスクリーン版を作製する技術と、微細なビアホールを確実に導電ペーストで充填する技術が大きな課題となっている。
また、近年ではフラットパネルディスプレイのアクティブマトリックス駆動回路を構成するスイッチング素子として、有機半導体を用いたTFT(有機TFT)が注目されている。
ペンタセン等の結晶性有機半導体は移動度が大きいため、高速駆動が期待できるが、真空蒸着法で作製するため大面積で均一な素子を形成することが困難であり、またイオン化ポテンシャルが比較的小さいため酸化され易い欠点を持っていた。
一方、ポリチオフェン、ポリフェニレンビニレン、ポリフルオレン等は有機溶媒に可溶であることから、スピンコート法やインクジェット法での成膜が可能であり、大面積で均一な素子が形成でき、フラットパネルディスプレイに適した材料である。
特に、ポリフェニレンビニレンの1種であるトリアル−ルアミン系高分子化合物は、他の材料よりも有機溶媒に溶解し易いため、スピンコート法やインクジェット法に用いる溶液の調整が容易であり、かつイオン化ポテンシャルが比較的高いため酸化されにくく、長期信頼性の高い材料として鋭意開発が進められている。
しかしながら、上記のような有機溶媒に可溶な有機半導体材料はフォトリソグラフィーに用いる現像液や剥離液にも溶解し易いため、有機半導体を加工する工程にフォトリソグラフィーを用いることは困難であった。また、有機半導体を層間絶縁膜で被覆した後のビアホール形成工程や画素電極形成工程でも、有機半導体と層間絶縁膜の界面から現像液や剥離液が進入して有機半導体を溶解する懸念があり、有機半導体形成後はフォトリソグラフィーをできるだけ避けることが望まれている。
そのため、有機TFTを用いたフラットパネルディスプレイの製造技術では、有機半導体を被覆する層間絶縁膜に50〜100μm程度の開口を有するビアホールを印刷する技術が特に必要とされるが、前述のように、現状ではそのような技術は殆んどない。
また、一般的に有機溶液に可溶な有機半導体材料は、ガラス転移点が低いため熱やプラズマのダメージを受け易く、レーザードリルやドライエッチングによって層間絶縁膜にビアホールを形成した場合、有機TFTのIon/Ioffや移動度が低下する欠点があり、有機TFTのスイッチング性能の観点からも層間絶縁膜にビアホールを印刷する技術が強く望まれている。
更に、画素電極工程においても、フォトリソグラフィーを避ける観点から、50〜100μmの開口に導電材料を印刷法によって埋め込むことが重要であるが、前述のように、そのような技術未だ確立されていない。
また、フラットパネルディスプレイの用途として近年電子ペーパーが注目されているが、電子ペーパーは軽さ、薄さ、堅牢性、メモリー性(不揮発性表示)が必須であることから、アクティブマトリックス駆動回路の基板としてはガラス基板ではなく、0.1〜0.2mmの厚さのフィルム基板が用いられ、かつメモリー性のある表示素子が使用されている。
フィルム基板は、熱処理によって大きな収縮を起こす性質がある。そのため、フォトリソグラフィー・エッチングによってTFTを作製した場合、レジストのベーク工程や成膜工程での加熱によって基板が熱収縮を起こし、上下の層で位置合わせズレを起こす。特に、アクティブマトリックス駆動回路のように大面積の基板を用いると、基板の周辺部で上下層の位置合わせ誤差が顕著となり、最悪はTFTと画素電極を繋ぐビアホールがTFTや画素電極から外れ、不良ビットとなってしまう。そのため、フィルム基板を用いたフラットパネルディスプレイ(電子ペーパー)ではガラス基板を用いたフラットパネルディスプレイと比較すると、画素数を大きくできないという問題があった。
さらに、特開昭61-13646号公報(特許文献4参照)に記載の『多層配線における層間絶縁膜形成方法』があるが、これは等倍センサーのコンタクトホールに関する提案で、層間絶縁膜をスクリーン印刷で形成してコンタクトホールを作り、その後、上部電極を形成してコンタクトホールを埋め込む方法である。この方法では、スクリーン印刷法により層間絶縁膜を形成するようにしているため、層間絶縁膜を大面積にわたり、その表面が平担になるように形成でき、その上に形成される上部電極の断線発生を軽減することができる。
特開2001-274547号公報 特開2003-48303号公報 特開平11-87925号公報 特開昭61-13646号公報
前述のように、従来の多層配線の作製方法では、ビアホールの開口が100um程度になると、スクリーン印刷中にビアホール内の空気と導電ペーストの置換が阻害され、埋め込んだビアホール内に気泡・空隙が残存するという問題点があった。また、ビアホールが微細化するにつれ埋め込みに使用される導電ペースト15は高粘度化する傾向にあり、振動による気泡・空隙の押し出しにも限界があるという問題もあった。さらに、ビアホール埋め込みにはスキージのアタック角を小さくする方法が広く知られているが、特開2003-48303号公報(特許文献2)の方法では、従来よりも開口の小さなビアホールを埋め込むことは困難と予想される。また、他の方法では、機械研磨後には洗浄工程が必須となり、必ずしも工程は簡略化しないという問題点もあり、また、新たに研磨装置や洗浄装置が必要となり、更には機械研磨での粉塵の飛散を防止するため、機械研磨装置・洗浄装置を他の作業環境から遮蔽する必要があり、製造装置,製造スペースの面でコストアップを招くという問題もあった。
更に、有機TFTを用いたフラットパネルディスプレイの製造方法においては、大面積で均一な成膜が期待できる有機溶媒に可溶な有機半導体材料はフォトリソグラフィーに用いる現像液や剥離液に溶解し易いため、有機半導体を層間絶縁膜で被覆した後のビアホール形成工程や画素電極形成工程ではフォトリソグラフィーをできるだけ避けることが望まれている。
そのため、図19(a)(b)に示すように、有機半導体を被覆する層間絶縁膜23に50〜100μm程度の開口を有するビアホール50を印刷する技術や、印刷法によってビアホールに導電材料を埋め込むことが重要となるが、現状ではそのような技術は殆んどないため、有機溶媒に可溶な有機半導体材料では良好な画像品質を有するフラットパネルディスプレイを実現することは困難で、一部の材料でのみディスプレイが試作されている程度である。
また、有機半導体はガラス転移点が低いため、熱やプラズマのダメージを受け易く、レーザードリルやドライエッチングによって層間絶縁膜にビアホールを形成すると、有機TFTのスイッチング性能が低下するという問題がある。
発明の目的は、良好な画像品質を持つ有機TFTを用いたフラットパネルディスプレイを実現できる構造を提供することである。
さらに、本発明の目的は、良好な画像品質を持つ有機TFTを用いたフラットパネルディスプレイを作製する方法を提供することである。
さらに、本発明の目的は、良好な画像品質とメモリー性を有する有機TFTを用いたフラットパネルディスプレイを実現できる構造を提供することである。
さらに、本発明の目的は、良好な画像品質とメモリー性を有する有機TFTを用いたフラットパネルディスプレイを作製する方法を提供することである。
(3)本発明のフラットパネルディスプレイは、請求項1に記載のフラットパネルディスプレイの作製方法によって作製されたフラットパネルディスプレイにおいて、基板上にマトリックス状に配置された有機半導体からなる複数のTFTがあり、前記TFTは層間絶縁膜によって被覆され、更に層間絶縁膜上にマトリックス状に配置された複数の画素電極があり、前記TFTのソース電極、ドレイン電極の少なくとも一方と画素電極はビアホール(ビアポスト)を介して接続されているアクティブマトリックス駆動回路と、前記アクティブマトリックス駆動回路上には表示素子が形成されているフラットパネルディスプレイにおいて、ビアホール(ビアポスト)頭部は前記層間絶縁膜の表面から突出しており、かつ前記層間絶縁膜から突出したビアホール頭部は画素電極で被覆されていることを特徴とする。
(4)本発明のフラットパネルディスプレイは、請求項1に記載のフラットパネルディスプレイの作製方法によって作製されたフラットパネルディスプレイにおいて、基板上にマトリックス状に配置された有機半導体からなる複数のTFTがあり、前記TFTは層間絶縁膜によって被覆され、更に層間絶縁膜上にはマトリックス状に配置された複数の画素電極があり、前記TFTのソース電極、ドレイン電極の少なくとも一方と画素電極はビアホール(ビアポスト)を介して接続されているアクティブマトリックス駆動回路と、前記アクティブマトリックス駆動回路上には表示素子が形成されているフラットパネルディスプレイにおいて、ビアホール(ビアポスト)頭部は前記層間絶縁膜の表面から突出しており、かつ前記層間絶縁膜から突出したビアホール頭部は画素電極を貫通していることを特徴とする。
(5)本発明のフラットパネルディスプレイは、前記表示素子が電気泳動素子である請求項3または4に記載のフラットパネルディスプレイであることを特徴とする
(1)本発明のフラットパネルディスプレイの作製方法は、基板上にマトリックス状に配置された有機半導体からなる複数のTFTがあり、前記TFTは層間絶縁膜によって被覆され、更に層間絶縁膜上にマトリックス状に配置された複数の画素電極があり、前記TFTのソース電極、ドレイン電極の少なくとも一方と画素電極はビアホール(ビアポスト)を介して接続されているアクティブマトリックス駆動回路と、前記アクティブマトリックス駆動回路上には表示素子が形成されているフラットパネルディスプレイの作製方法において、前記TFTのソース電極、ドレイン電極の少なくとも一方の上にビアポストを形成する工程と、前記ビアポストの頭部よりも僅かに大きい非吐出領域を有するスクリーン版を用い、前記非吐出領域を前記ビアポストの頭部に概略アライメントし、前記ビアポストの高さよりも低く前記層間絶縁膜を印刷する工程と、前記層間絶縁膜の硬化温度よりも低い温度で加熱する工程と、前記層間絶縁膜を硬化させる工程と、前記層間絶縁膜上にビアポストに接続された画素電極を印刷法によって形成する工程とからなること特徴とする。
(2)本発明のフラットパネルディスプレイの作製方法は、請求項1に記載のフラットパネルディスプレイの作製方法において、前記スクリーン版の非吐出領域は、ビアポストより片側で10〜50μm大きいことを特徴とする。
(12)本発明のフラットパネルディスプレイは、請求項6〜11の何れか1項に記載のフラットパネルディスプレイの作製方法によって作製されたフラットパネルディスプレイにおいて、前記ビアホール(ビアポスト)頭部は前記誘電体膜の表面から突出しており、かつ前記誘電体膜から突出したビアホール頭部は画素電極で被覆されていることを特徴とする。
(13)本発明のフラットパネルディスプレイは、請求項6〜11の何れか1項に記載のフラットパネルディスプレイの作製方法によって作製されたフラットパネルディスプレイにおいて、前記ビアホール(ビアポスト)頭部は前記誘電体膜の表面から突出しており、かつ前記誘電体膜から突出したビアホール頭部は画素電極を貫通していることを特徴とする。
(14)本発明のフラットパネルディスプレイは、前記表示素子が電気泳動素子であることを特徴とする請求項12または13に記載のフラットパネルディスプレイである。
(6)本発明のフラットパネルディスプレイの作製方法は、基板上にマトリックス状に配置された有機半導体からなる複数のTFTがあり、前記TFTは層間絶縁膜によって被覆され、更に層間絶縁膜上には下部電極、誘電体膜が積層され、該誘電体膜上にはマトリックス状に配置された複数の画素電極があり、前記TFTのソース電極、ドレイン電極の少なくとも一方と画素電極はビアホール(ビアポスト)を介して接続され、下部電極と誘電体膜と画素電極によってコンデンサを形成しているアクティブマトリックス駆動回路と、前記アクティブマトリックス駆動回路上には表示素子が形成されているフラットパネルディスプレイの作製方法において、前記TFTのソース電極、ドレイン電極の少なくとも一方の上にビアポストを形成する工程と、前記ビアポストの頭部よりも僅かに大きい非吐出領域を有する第1のスクリーン版を用い、前記非吐出領域を前記ビアポストの頭部に概略アライメントして層間絶縁膜を印刷する工程と、層間絶縁膜を硬化する工程と、層間絶縁膜上に下部電極を印刷法によって形成する工程と、前記ビアポストの頭部よりも僅かに大きい非吐出領域を有する第2のスクリーン版を用い、前記非吐出領域を前記ビアポストの頭部に概略アライメントして誘電体膜を印刷する工程と、該誘電体膜を硬化する工程と、該誘電体膜上にビアポストに接続された画素電極を印刷法によって形成する工程からなり、かつ、ビアポストが該誘電体膜表面から突出するように層間絶縁膜、下部電極、誘電体膜の膜厚を調整することを特徴とする。
(7)本発明のフラットパネルディスプレイの作製方法は、請求項6に記載のフラットパネルディスプレイの作製方法において、前記の層間絶縁膜を印刷する工程と層間絶縁膜を硬化する工程の間に、前記層間絶縁膜の硬化温度よりも低い温度で加熱する工程を入れることを特徴とする。
(8)本発明のフラットパネルディスプレイの作製方法は、請求項6に記載のフラットパネルディスプレイの作製方法において、前記の誘電体膜を印刷する工程と該誘電体膜を硬化する工程の間に、前記誘電体膜の硬化温度よりも低い温度で加熱する工程を入れることを特徴とする。
(9)本発明のフラットパネルディスプレイの作製方法は、請求項6に記載のフラットパネルディスプレイの作製方法において、前記の第1のスクリーン版の非吐出領域は、ビアポストより片側で10〜50μm大きいことを特徴とする。
(10)本発明のフラットパネルディスプレイの作製方法は、請求項6に記載のフラットパネルディスプレイの作製方法において、前記の第2のスクリーン版の非吐出領域は、ビアポストより片側で10〜50μm大きいことを特徴とする。
(11)本発明のフラットパネルディスプレイの作製方法は、請求項6に記載のフラットパネルディスプレイの作製方法において、前記ビアポストを形成する工程は、スクリーン印刷法であることを特徴とする。
請求項1の多層配線の作製方法は、第1の金属配線上にビアポストを形成する工程と、前記ビアポストの頭部よりも僅かに大きい非吐出領域を有するスクリーン版を用い、前記非吐出領域を前記ビアポストの頭部に概略アライメントし、ビアポストの高さよりも低く層間絶縁膜を印刷する工程と、層間絶縁膜を硬化する工程と、層間絶縁膜上にビアポストに接続された第2の金属配線を形成する工程からなる。
そのため、従来よりも微細なビアホール、特に100um以下のビアホールによって接続された多層配線を容易に作製することができる。
また、層間絶縁膜をビアポストの高さよりも低く印刷するため、ビアポストは層間絶縁膜に埋没せず、層間絶縁膜表面から突出した構造となる。そのためビアポスト上に直接第2の金属配線を形成するだけで良好なコンタクト抵抗が得られる。
更にビアポストの頭部よりも僅かに大きい非吐出領域を有するスクリーン版を用い、前記非吐出領域を前記ビアポストの頭部に概略アライメントして絶縁ペーストを印刷するので、絶縁ペーストの粘弾性を適切に制御することでビアポストと絶縁ペーストの空隙をレベリング中に充填することができる。また、上記の絶縁ペーストレベリングによってもビアポストと層間絶縁膜の間に微細な空隙が生じた場合も、微細な空隙は層間絶縁膜表面にあるので、第2の金属配線の印刷工程で導電ペーストによって容易に充填することができる。その結果ビアポストと層間絶縁膜の間に空隙が残る頻度を従来よりも小さくでき、長期信頼性のある多層配線を実現できる。
求項2のフラットパネルディスプレイは、基板上にマトリックス状に配置された有機半導体からなる複数のTFTがあり、前記TFTは層間絶縁膜によって被覆され、更に層間絶縁膜上にはマトリックス状に配置された複数の画素電極があり、前記TFTのソース電極、ドレイン電極の少なくとも一方と画素電極はビアホール(ビアポスト)を介して接続されているアクティブマトリックス駆動回路と、前記アクティブマトリックス駆動回路上には表示素子が形成されており、更にビアホール(ビアポスト)頭部は前記層間絶縁膜の表面から突出しており、かつ前記層間絶縁膜から突出したビアホール頭部は画素電極で被覆されている。
そのため、ビアホールはその頭部で画素電極と導通し、ビアポストを介してソース電極あるいはドレイン電極と画素電極とのコンタクト抵抗は非常に小さくなる。
その結果、ゲート電極の入るセレクト信号とドレイン電極あるいはソース電極に入るデータ信号の組み合わせによって任意の有機TFTがON動作となった場合、ONした有機TFTに接続された画素電極には電圧ロスが殆んどなく、大きな電位を誘起することができる。
請求項3のフラットパネルディスプレイは、基板上にマトリックス状に配置された有機半導体からなる複数のTFTがあり、前記TFTは層間絶縁膜によって被覆され、更に層間絶縁膜上にはマトリックス状に配置された複数の画素電極があり、前記TFTのソース電極、ドレイン電極の少なくとも一方と画素電極はビアホール(ビアポスト)を介して接続されているアクティブマトリックス駆動回路と、前記アクティブマトリックス駆動回路上には表示素子が形成されており、更にビアホール(ビアポスト)頭部は前記層間絶縁膜の表面から突出しており、かつ前記層間絶縁膜から突出したビアホール頭部は画素電極を貫通している。
そのため、ビアホールはその側面で画素電極と導通し、ビアポストを介してのソース電極あるいはドレイン電極と画素電極とのコンタクト抵抗は非常に小さくなる。
その結果、ゲート電極の入るセレクト信号とドレイン電極あるいはソース電極に入るデータ信号の組み合わせによって任意の有機TFTがON動作となった場合、ONした有機TFTに接続された画素電極には電圧ロスが殆んどなく、大きな電位を誘起することができる。
請求項4のフラットパネルディスプレイでは、前記の表示素子が電気泳動素子である。
電気泳動素子は電圧駆動タイプであるため、請求項34のアクティブマトリックス駆動回路に接続すると、画素電極に大きな電位が誘起できるため、画素電極が+電位ではマイクロカプセル中の負帯電微粒子が画素電極上により集まりやく、画素電極が−電位ではマイクロカプセル中の正帯電微粒子が画素電極上により集まりやすくなり、有機TFTを用いた場合でもコントラストが大きく取れ、良好な画像品質を持つ。
請求項1のフラットパネルディスプレイの作製方法においては、前記スクリーン版の非吐出領域は、ビアポストより片側で10〜50μm大きいので、良好なコンタクト抵抗を持ち、かつビアホール(ビアポスト)と層間絶縁膜の間に空隙が殆んど残らないフラットパネルディスプレイが実現できる。
請求項11のフラットパネルディスプレイは基板上にマトリックス状に配置された有機半導体からなる複数のTFTがあり、前記TFTは層間絶縁膜によって被覆され、更に層間絶縁膜上には下部電極,誘電体膜が積層され、誘電体膜上にはマトリックス状に配置された複数の画素電極があり、前記TFTのソース電極,ドレイン電極の少なくとも一方と画素電極はビアホール(ビアポスト)を介して接続され、下部電極と誘電体膜と画素電極によってコンデンサを形成しているアクティブマトリックス駆動回路と、前記アクティブマトリックス駆動回路上には表示素子が形成されており、更にビアホール(ビアポスト)頭部は前記誘電体膜の表面から突出しており、かつ前記誘電体膜から突出したビアホール頭部は画素電極で被覆されている。
そのため、ビアホールはその頭部で画素電極と導通し、ビアポストを介してのソース電極あるいはドレイン電極と画素電極とのコンタクト抵抗は非常に小さくなる。その結果ゲート電極の入るセレクト信号とドレイン電極あるいはソース電極に入るデータ信号の組み合わせによって任意の有機TFTがON動作となった場合、ONした有機TFTに接続された画素電極には電圧ロスがほとんどなく大きな電位を誘起することができる。
更に、下部電極、誘電体膜、画素電極が積層されてコンデンサを形成しているため、ON動作していた有機TFTがOFF動作になった場合、前記のコンデンサによって画素電極の電位を保持することができ、表示素子がメモリー性(不揮発性)を持っている場合は、メモリー性の優れたフラットパネルディスプレイを実現できる。
また、本発明の構造ではスイッチング特性は有機TFTの構造で決められ、電荷保持能力は主にコンデンサの構造で決められるので、有機TFTとコンデンサの構造を各々最適化することによってフラットパネルディスプレイの構造を最適化ができる。
請求項12のフラットパネルディプレイは基板上にマトリックス状に配置された有機半導体からなる複数のTFTがあり、前記TFTは層間絶縁膜によって被覆され、更に層間絶縁膜上には下部電極,誘電体膜が積層され、誘電体膜上にはマトリックス状に配置された複数の画素電極があり、前記TFTのソース電極,ドレイン電極の少なくとも一方と画素電極はビアホール(ビアポスト)を介して接続され、下部電極と誘電体膜と画素電極によってコンデンサを形成しているアクティブマトリックス駆動回路と、前記アクティブマトリックス駆動回路上には表示素子が形成されており、更にビアホール(ビアポスト)頭部は前記誘電体膜の表面から突出しており、かつ前記誘電体膜から突出したビアホール頭部は画素電極を貫通している。
そのため、ビアホールはその側面で画素電極と導通し、ビアポストを介してのソース電極あるいはドレイン電極と画素電極とのコンタクト抵抗は非常に小さくなる。その結果ゲート電極の入るセレクト信号とドレイン電極あるいはソース電極に入るデータ信号の組み合わせによって任意の有機TFTがON動作となった場合、ONした有機TFTに接続された画素電極には電圧ロスがほとんどなく大きな電位を誘起することができる。
更に、下部電極、誘電体膜、画素電極が積層されてコンデンサを形成しているため、ON動作していた有機TFTがOFF動作になった場合、前記のコンデンサによって画素電極の電位を保持することができ、表示素子がメモリー性(不揮発性)を持っている場合は、メモリー性の優れたフラットパネルディスプレイを実現できる。
また、本発明の構造ではスイッチング特性は有機TFTの構造で決められ、電荷保持能力は主にコンデンサの構造で決められるので、有機TFTとコンデンサの構造を各々最適化することによってフラットパネルディスプレイの構造を最適化ができる。
請求項13のフラットパネルディスプレイでは、表示素子が電気泳動素子である。
電気泳動素子は電圧駆動タイプであるため、請求項1213のアクティブマトリックス駆動回路に接続すると、画素電極に大きな電位が誘起できるため、画素電極が+電位ではマイクロカプセル中の負帯電微粒子が画素電極上により集まりやく、画素電極が−電位ではマイクロカプセル中の正帯電微粒子が画素電極上により集まりやすくなり、有機TFTを用いた場合でもコントラストが大きく取れ、良好な画像品質を持つ。
また、電気泳動素子はメモリー性(不揮発表示性)を持っているため、画素電極の並列接続されたコンデンサを有する請求項1213のアクティブマトリックス駆動回路に接続すると、ON動作していた有機TFTがOFF動作になった場合、前記のコンデンサによって画素電極の電位を保持することができるためメモリー性の優れたフラットパネルディスプレイを実現できる。
請求項5のフラットパネルディスプレイの作製方法においては、TFTのソース電極,ドレイン電極の少なくとも一方の上にビアポストを形成する工程と、前記ビアポストの頭部よりも僅かに大きい非吐出領域を有する第1のスクリーン版を用い、前記非吐出領域を前記ビアポストの頭部に概略アライメントして層間絶縁膜を印刷する工程と、層間絶縁膜を硬化する工程と、層間絶縁膜上に下部電極を印刷法によって形成する工程と、前記ビアポストの頭部よりも僅かに大きい非吐出領域を有する第2のスクリーン版を用い、前記非吐出領域を前記ビアポストの頭部に概略アライメントして誘電体膜を印刷する工程と、誘電体膜を硬化する工程と、誘電体膜上にビアポストに接続された画素電極を印刷法によって形成する工程からなり、かつビアポストが誘電体膜表面から突出するように層間絶縁膜,下部電極,誘電体膜の膜厚を調整する。
そのため、フォトリソグラフィー・ドライエッチングやレーザードリルによってビアホールを開口していた従来の有機TFTを用いたアクティブマトリックス駆動回路と同程度のビアホールサイズを持ち、かつ画素電極にコンデンサを接続したフラットパネルの構造を容易に実現できる。
更に、ビアポストの頭部が誘電体膜から突出するように層間絶縁膜、下部電極、誘電体膜の各膜厚を調整するため、ビアポストは誘電体膜に埋没せず、誘電体膜の表面から突出した構造となる。そのためビアポスト上に画素電極を形成するだけで良好なコンタクト抵抗を持つビアホールを形成できる。
また、ビアポストの頭部よりも僅かに大きい非吐出領域を有する第1,第2のスクリーン版を用い、前記非吐出領域を前記ビアポストの頭部に概略アライメントして絶縁ペーストや誘電体ペーストを印刷するので、絶縁ペーストや誘電体ペーストの粘弾性を適切に制御することでビアポストと絶縁ペースト、誘電体ペーストの空隙をレベリング中に充填することができる。そのため、ビアポストと層間絶縁膜、誘電体膜の間に空隙が残る頻度が小さくなり、長期信頼性のあるフラットパネルディスプレイを実現できる。
加えて、本請求項でも有機TFT形成後は全て印刷法で形成し、フォトリソグラフィー,ドライエッチング,レーザードリル工程を全て排除しているので、熱・プラズマダメージがないため有機TFTのスイッチング特性は劣化せず、比較的簡単で低コストなプロセスでフラットパネルディスプレイを作製することができる。
更に、フォトリソグラフィーを用いないことから、有機溶媒に可溶な有機半導体材料等を使用することができ、フラットパネルディスプレイの用途に応じてより広範な材料が選択できる。
請求項6のフラットパネルディスプレイの作製方法においては、前記の層間絶縁膜を印刷する工程と層間絶縁膜を硬化する工程の間に、前記層間絶縁膜の硬化温度よりも低い温度で加熱する工程が入っている。
そのため、硬化後に層間絶縁膜となる未硬化の絶縁ペーストあるいは絶縁インクは層間絶縁膜の硬化温度よりも低い温度で加熱する工程で低粘度化し、ビアポストと層間絶縁膜の間の空隙を更に充填しやすくなり、請求項6よりも更に長期信頼性の高いフラットパネルディスプレイを実現できる。
請求項7のフラットパネルディスプレイの作製方法においては、前記の誘電体膜を印刷する工程と誘電体膜を硬化する工程の間に、前記誘電体の硬化温度よりも低い温度で加熱する工程が入っている。
そのため、硬化後に誘電体膜となる未硬化の誘電体ペーストあるいは誘電体インクは誘電体膜の硬化温度よりも低い温度で加熱する工程で低粘度化し、ビアポストと誘電体膜の間の空隙を更に充填しやすくなり、請求項6よりも更に長期信頼性の高いフラットパネルディスプレイを実現できる。
請求項8のフラットパネルディスプレイの作製方法において、第1のスクリーン版の非吐出領域がビアポストより片側で10〜50um大きいため、良好なコンタクト抵抗を持ち、かつビアホール(ビアポスト)と層間絶縁膜の間に空隙がほとんど残らないフラットパネルディスプレイが実現できる。
請求項9のフラットパネルディスプレイの作製方法においては、第2のスクリーン版の非吐出領域がビアポストより片側で10〜50um大きいため、良好なコンタクト抵抗を持ち、かつビアホール(ビアポスト)と誘電体の間に空隙がほとんど残らないフラットパネルディスプレイが実現できる。
請求項10のフラットパネルディスプレイの作製方法においては、ビアポストを形成する工程がスクリーン印刷法である。スクリーン印刷法はホール印刷よりもドット印刷が容易であり、現状でも50um径のドットが容易に印刷できるので、本発明の方法を用いると、ビアホールサイズを50umまで縮小化したフラットパネルディスプレイを実現することができる。
また、スクリーン印刷法は安価な製造プロセスであるため、フラットパネルディスプレイを安価に作製することができる。
以下、本発明の詳細を実施例に従って説明する。
<実施例1>
図1は、本発明の実施例1に係る多層配線の作製方法の一例を示す図である。
(a)ガラス基板12上にスクリーン印刷法によって第1の金属配線11を形成する。印刷に用いる導電ペーストはAgペーストであり、Ag粒子,アクリル樹脂,カルビトールアセタート等からなり、粘度100〜220Pa・sである。尚粘度測定はブルックフィールドHBT No.14スピンドルを用いて室温で10rpmで行い、以降も同じ条件で測定を行った。スクリーン版は、ステンレスメッシュ500番で、乳剤厚さは8umとした。前記のAgペースト,スクリーン版17を用いてゴム硬度70のスキージ14によって幅50umの第1の金属配線11を印刷した。また、第1の金属配線11と第2の金属配線19を接続するビアホールのランド径は150umとした。
Agペーストを印刷した後、オーブンを用いて180℃で30分加熱し、Agペーストを硬化させて第1の金属配線11とした。
(b)次に第1の金属配線11のランド上に直径100umのビアポスト13をスクリーン印刷法によって形成する。印刷に用いた導電ペーストはAgペーストであり、Ag粒子,アクリル樹脂,ブチルカルビトール等からなり、粘度は150〜300Pa・sである。スクリーン版17はステンレスメッシュ500番で、乳剤厚さは10umである。このスクリーン版17には、乳剤で遮蔽されていない直径100umの吐出穴が形成されており、スクリーン版17のアライメントマークを第1の金属配線11のアライメントマークに位置合わせした後、ゴム硬度70のスキージ14を用いてAgペーストからなるビアポスト13を印刷した。その後、オーブンを用いて180℃で30分加熱し、Agペーストを硬化させビアポスト13を完成させた。ビアポスト13はテーパー形状となっており、ビアポスト13の頭部の大きさは50〜60um、高さは11〜13umであった。
(c)次に、第1の金属配線11上に層間絶縁膜18をオフコンタクト方式のスクリーン印刷法によって形成する。印刷に用いた絶縁ペースト15はシリカフィラー,クレゾールノボラックエポキシ樹脂、エポキシ樹脂、ブチルセロソルブアセテート等から構成されており、粘度は90〜100Pa・sとした。スクリーン版17はステンレスメッシュ640番で、乳剤厚さは5umである。このスクリーン版17には乳剤で遮蔽された直径130umの非吐出領域16が形成されており、スクリーン版17のアライメントマークを基板上のビアポスト13と同一層のアライメントマークに位置合わせすることによって、ビアポスト13の頭部上にスクリーン版17の非吐出領域16を配置することができる。使用した印刷機の位置合わせ精度は±10umであるため、第1の金属配線11上にある全てのビアポスト頭部は位置あわせ誤差を含めてもスクリーン版17の非吐出領域16内に配置されることになる。ビアポストとスクリーン版17の非吐出領域16の片側の間隔をOLとすると、設計上でOL=15umとなる(図2参照)。
(d)スクリーン版17を位置合わせした後、ゴム硬度60のスキージを用いて絶縁ペースト15を印刷した。この時、メッシュ、ゴム硬度、印圧、アタック角等を適切に制御することで、絶縁ペースト15の印刷厚さをビアポスト13の高さよりも低くできる。本例では絶縁ペースト15の印刷厚さは6〜8umであり、印刷された絶縁ペースト15表面からビアポスト13の頭部が3〜5um突出した形となっていた。
こで絶縁ペースト15の粘弾性を適切に選ぶと、レベリングによって、絶縁ペースト15とビアポスト13の間にある空隙を絶縁ペースト15で充填することができる(図3(a)〜(c)参照)。
尚、本例では、ペースト15の粘弾性の目安としてTI値は1.5〜4.5(測定はブルックフィールドHBT No.14スピンドルを用い10rpmと50rpmで実施)とした。
但し、絶縁ペースト流動化による充填によっても、層間絶縁膜18とビアポスト13の間には、微細な空隙21が残る場合がある。しかし、微細な空隙21は次の第2の金属配線19の印刷工程で導電ペーストによって充填されるので、ビアポスト13と層間絶縁膜18の間に空隙21が残る頻度は従来よりも小さくなる。詳細は下記で説明する。
その後、オーブンを用いて150℃で30分加熱し、絶縁ペースト15を硬化させ層間絶縁膜18を完成させた。絶縁ペーストは硬化後で2〜3割程度体積が収縮するため、層間絶縁膜18の表面からビアポスト13の頭部が5〜7um突出した形となっていた。
(e)次に、層間絶縁膜18の表面にスクリーン印刷法によって第2の金属配線19を形成する。
層間絶縁膜18から突出したビアポスト頭部は第2の金属配線19のランドが配置されるようにする。
印刷に用いた導電ペーストは第1の金属配線11に用いたAgペーストと同じであり、Ag粒子,アクリル樹脂,カルビトールアセタート等からなり、粘度は100〜220Pa・sである。スクリーン版17は、ステンレスメッシュ500番で、乳剤厚さは8umである。前記スクリーン版17のアライメントマークを、基板12上のビアポスト13と同一層のアライメントマークに位置合わせすることによって、ビアポスト13の頭部上に第2の金属配線19のランドを位置合わせすることができる。
上記のAgペースト,スクリーン版17を用いてゴム硬度70のスキージ14によって幅100umの第2の金属配線19を印刷した。また、ビアポスト13と接続されるランド径は150umである。
尚、前記の層間絶縁膜18の印刷において、ビアポスト13との空隙21は絶縁ペースト15のレベリング中に充填されるが、小さな空隙21が残る場合がある。しかしながら、前記の空隙21は層間絶縁膜18の表面にあるため、第2の金属配線19の印刷工程で導電ペーストによって容易に充填することができる。そのため、ビアポスト13と層間絶縁膜18の間に空隙21が残る頻度を従来よりも小さくできる。
Agペーストを印刷した後、オーブンを用いて180℃で30分加熱し、Agペーストを硬化させて第2の金属配線19とした。第2の金属配線19の膜厚は約8umであり、層間絶縁膜18から突出したビアポスト13の頭部は、第2の金属配線19で被覆された形状となっていた。
作製した2層配線において、ビアポスト13で接続された第1の金属配線11と第2の金属配線19のコンタクトチェーンを評価した結果、ビアポスト1個当たりのコンタクト抵抗は10Ω以下であり、良好なコンタクト抵抗が得られていた。
また、超音波顕微鏡を用いて任意の1000個のビアポスト13を観察した結果、ビアポスト13と層間絶縁膜18の間に空隙21が存在するホールは1個のみであり、本例の作製方法を用いると、絶縁ペースト15によってビアポスト13との空隙21は効率的に充填されることが確認できた。
以上のように、本実施例1の作製方法によると、第1の金属配線11上にビアポススト13を形成し、その後、層間絶縁膜18を形成して、最後に第2の金属配線19を形成するので、第1の金属配線11と第2の金属配線19はビアホール(本実施例1ではビアポスト13に相当)で接続された構造となる。一般的にスクリーン印刷ではホール印刷よりもドット印刷が容易であり、ホール印刷は直径100umが困難であるのに対し、現状でも50um径のドットが容易に印刷できる。
本実施例1では、ドット形状のビアポスト13をビアホールとして用いるため、従来よりも微細なビアホール、特に100um以下のビアホールを容易に形成することができる。
また、層間絶縁膜18をビアポスト13の高さよりも低く印刷するため、ビアポスト13は層間絶縁膜18に埋没せず、層間絶縁膜18の表面から突出した構造となる。そのため、ビアポスト13上に直接第2の金属配線19を形成するだけで良好なコンタクト抵抗が得られ、特開平11-87925号公報に記載の方法を実施した場合には、必須の機械研磨工程を省くことができ、工程を簡便化できる。
更に、層間絶縁膜18から突出したビアポスト13の頭部で第2の金属配線19と接続するので、従来のビアホールに導電ペーストを埋め込む方法よりも、低抵抗のコンタクトを容易に実現できる。
また、ビアポスト13の頭部よりも僅かに大きい非吐出領域16を有するスクリーン版17を用い、前記非吐出領域16を前記ビアポスト13の頭部に概略アライメントして絶縁ペースト15を印刷するので、絶縁ペースト15の粘弾性を適切に制御することでビアポスト13と絶縁ペースト15の空隙21をレベリング中に充填することができる。上記の絶縁ペーストレベリングによってもビアポスト13と層間絶縁膜18の間に微細な空隙21が生じた場合も、微細な空隙21は層間絶縁膜18の表面にあるので、第2の金属配線19の印刷工程で導電ペーストによって容易に充填することができる。そのため、ビアポスト13と層間絶縁膜18の間に空隙21が残る頻度が従来よりも小さくなり、長期信頼性のある多層配線を実現できる。
また、本実施例1の作製方法によると、第1と第2の金属配線11,19、ビアポスト、層間絶縁膜18の全てをスクリーン印刷法によって形成したので、微細なビアホールで接続された多層配線を低コストで作製することができる。
本実施例1では、全ての工程にスクリーン印刷法を用いたが、比較的低コストで金属配線を形成する方法としては、インクジェット法やディスペンサー法がある。これらを用いて第1,第2の金属配線11,19を形成しても良い。
また、本実施例1では、第1,第2の金属配線11,19、ビアポスト13にAgペーストを用いたが、Agペーストの他にCuペースト、Niペースト、Ptペースト、Pdペースト、カーボン樹脂、導電性高分子樹脂等の一般的に使用されている導電ペーストが使用できる。
また、絶縁ペースト15についても、本実施例1では、クレゾールノボラックエポキシ樹脂とエポキシ樹脂を含む絶縁ペースト15を用いたが、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、ポリビニル樹脂、等の絶縁性樹脂を含む種々の絶縁ペースト15が使用でき、熱硬化型及び光硬化型のどちらでも良い。光硬化型絶縁ペーストを用いる場合は、層間絶縁膜を硬化する工程が紫外線を照射する工程となる。
また、本実施例1では、2層配線の作製方法について説明したが、上記の工程を繰り返すことによって3層やそれ以上の多層配線も実現できる。
<実施例2>
図1を用いて実施例2を説明する。
実施例1と同様な方法で、ガラス基板12上に第1の金属配線11(配線幅50um、ランド径150um)を形成し、その後、第1の金属配線11のランド上にビアポスト13を形成した。ビアポスト13の頭部の大きさは50〜60um、ビアポスト13の高さは11〜13umである。
その後、スクリーン印刷によって絶縁ペースト15を印刷し、熱硬化して層間絶縁膜18を形成した。使用したスクリーン版では、非吐出領域16とビアポスト13の片側の間隔OLは設計上で0〜100umに変化させたパターンが入っている。絶縁ペースト15、スキージ14は実施例1と同じである。
その後、実施例1と同様に、層間絶縁膜18の表面にスクリーン印刷法によって第2の金属配線19(配線幅100um、ランド径150um)を形成した。尚、層間絶縁膜18から突出したビアポスト頭部は第2の金属配線19のランドが配置されるようにした。
2層配線を作製した後、実施例1と同様の方法でコンタクト抵抗を測定した。また、超音波顕微鏡により任意の1000個のビアホール(ビアポスト)の観察を行なった。
図4は、その結果を示す図である。図4では、○はコンタクト抵抗が10Ω末満のもの、△はコンタクト抵抗が増加したもの、×は導通不良のもの、をそれぞれ示している。
OLが10〜50umでは、良好なコンタクト抵抗が得られ、空隙もほとんど観察されなかった。
しかし、OLが0〜5umでは、コンタクト抵抗の増加が見られる場合があった。また、OLが60〜100umではコンタクト抵抗は良好であったが、観察した1000個のビアホールのうち3〜20個で空隙が観察された。
以上の結果より、スクリーン版の非吐出領域16はビアポスト13より片側で10〜50um大きくすることがより望ましい。但し、OL=60〜100umで作製した2層配線も直径100umのビアホールで良好なコンタクトが得られており、空隙の大きさが目的とする多層配線の仕様を満たす場合は採用することができる。
<実施例3>
図1を用いて実施例3を説明する。
実施例1と同様な方法で、ポリイミド基板12上に第1の金属配線11(配線幅50um、ランド径120um)を形成した。その後、第1の金属配線11のランド上に直径50umのビアポスト13をディスペンサー法によって形成する。印刷に用いた導電ペーストはAgペーストであり、Ag粒子,アクリル樹脂,ブチルカルビトール等からなり、粘度は300〜600Pa・sである。
詳細に記述すると、前記の基板12をディスペンサーの基板ステージに真空吸着した後、第1の金属配線11のアライメントマークをCCDカメラで読み取り、基板12の位置出しを行なった。その後、ディスペンサーに描画パターンを入力し、第1の金属配線11のランド上にAgペーストを塗布し、ビアポスト13を作製した。その後、オーブンを用いて250℃で20分加熱し、Agペーストを硬化させビアポスト13を完成させた。ビアポスト13は、ほぼ垂直形状であり、ビアポスト13の頭部の大きさは45〜50um、高さは4〜5umであった。
次に、第1の金属配線11上に層間絶縁膜18をオフコンタクト方式のスクリーン印刷法によって形成した。印刷に用いた絶縁ペースト15はシリカフィラー,可溶性ポリイミド樹脂、NMP等からなり、粘度は10〜20Pa・sである。スクリーン版17は、ステンレスメッシュ640番で、乳剤厚さは1um以下とした。このスクリーン版17には、乳剤で遮蔽された直径90umの非吐出領域16が形成されており、本実施例3でも、スクリーン版17のアライメントマークを基板12上のビアポスト13と同一層のアライメントマークに位置合わせすることによって、ビアポスト13の頭部にスクリーン版17の非吐出領域16を配置した。
スクリーン版17を位置合わせした後、ゴム硬度70のスキージ14を用いて絶縁ペースト15を印刷した。絶縁ペースト15の印刷厚さは2〜3umとしたので、印刷された絶縁ペースト15の表面からビアポスト13の頭部が2〜3um突出した形となっていた。
その後、オーブンを用いて200℃で30分加熱し、絶縁ペースト15を硬化させ層間絶縁膜18を完成させた。絶縁ペーストは硬化後で2〜3割程度体積が収縮するため、硬化後も層間絶縁膜18の表面からビアポスト13の頭部が突出した形を保持していた。
次に、実施例1と同様な方法で、層間絶縁膜18の表面にスクリーン印刷法によって第2の金属配線19(配線幅50um、ランド径120um)を形成した。層間絶縁膜18から突出したビアポスト頭部には第2の金属配線19のランドが配置されるようにした。印刷に用いた導電ペーストは第1の金属配線11に用いたAgペーストと同じである。
Agペーストを印刷した後、オーブンを用いて180℃で60分加熱し、Agペーストを硬化させて第2の金属配線19とした。第2の金属配線19の膜厚は約8umであり、層間絶縁膜18から突出したビアポスト13の頭部は第2の金属配線19で被覆された形状となっていた。
本実施例3においても、実施例1と同様にコンタクト抵抗とビアホール形状を評価した結果、直径50umのビアホールでも良好なコンタクト抵抗が得られ、ビアポスト13と層間絶縁膜18の間には空隙がほとんど観察されなかった。
以上の結果から、ディスペンサー法によってビアポスト13を形成した場合も、ビアホールは導電部材で十分に充填され、かつ良好なコンタクト抵抗を有する多層配線が形成できることが判った。
<実施例4>
図1を用いて実施例4を説明する。
実施例1と同様な方法で、ポリカーボネート基板12上に第1の金属配線11(配線幅50um、ランド径100um)と基板両端には第1の金属配線のアライメントマークを複数対形成した。その後、第1の金属配線11のランド上に直径70umのビアポスト13をインクジェット法によって形成した。印刷に用いた導電インクはハリマ化成製ナノAgインクであり、1度の吐出ではビアポストに適した厚膜を形成できないため、同一箇所で複数回吐出してビアポストを形成した。
詳細に記述すると、前記のポリカーボネート基板12をインクジェット装置の基板ステージに真空吸着した後、任意の一対の第1の金属配線11のアライメントマークをCCDカメラで読み取り、基板12の位置出しを行った。その後インクジェット装置に描画パターンを入力し、基板両端にある複数対の第1の金属配線のアライメントマークを逐次読み込み、アライメントマークの位置をインクジェット装置にフィードバックして基板ステージの位置を修正しながら、第1の金属配線11のランド上にナノAgインクを塗布してビアポスト13を作製した。
その後、オーブンを用いて180℃で60分加熱し、ナノAgインクを硬化させビアポスト13を完成させた。ビアポスト13はテーパー形状であり、ビアポスト13の頭部の大きさは30〜40um、高さは3〜4umであった。
次に、第1の金属配線11上に層間絶縁膜18をオフコンタクト方式のスクリーン印刷法によって形成した。印刷に用いた絶縁ペースト15はシリカフィラー,ポリビニルアルコール樹脂、ブトキシエタノール等から構成されており、粘度は10〜20Pa・sである。スクリーン版17は、ステンレスメッシュ640番で、乳剤厚さは1um以下とした。このスクリーン版17には、乳剤で遮蔽された直径110umの非吐出領域16が形成されており、本実施例でも、スクリーン版17のアライメントマークを基板12上のビアポスト13と同一層のアライメントマークに位置合わせすることによって、ビアポスト13の頭部にスクリーン版17の非吐出領域16を配置した。
スクリーン版17を位置合わせした後、ゴム硬度70のスキージ14を用いて絶縁ペースト15を印刷した。絶縁ペースト15の印刷厚さは2〜3umであり、印刷された絶縁ペースト15の表面からビアポスト13の頭部が突出した形となっていた。
その後、オーブンを用いて150℃で30分加熱し、絶縁ペースト15を硬化させ層間絶縁膜18を完成させた。絶縁ペーストは硬化後で2〜3割程度体積が収縮するが、硬化後も層間絶縁膜18の表面からビアポスト13の頭部が突出した形を保持していた。
次に、実施例1と同様な方法で、層間絶縁膜18の表面にスクリーン印刷法によって第2の金属配線19(配線幅50um、ランド径100um)を形成した。層間絶縁膜18から突出したビアポスト頭部には第2の金属配線19のランドが配置されるようにした。印刷に用いた導電ペーストは第1の金属配線11に用いたAgペーストと同じである。
Agペーストを印刷した後、オーブンを用いて150℃で60分加熱し、Agペーストを硬化させて第2の金属配線19とした。第2の金属配線19の膜厚は約8umであり、層間絶縁膜18から突出したビアポスト13の頭部は第2の金属配線19で被覆された形状となっていた。
本実施例においても、実施例1と同様にコンタクト抵抗とビアホール形状を評価した結果、直径70umのビアホールでも良好なコンタクト抵抗が得られ、ビアポスト13と層間絶縁膜18の間には空隙がほとんど観察されなかった。以上の結果から、インクジェット法によってビアポスト13を形成した場合も、ビアホールは導電部材で十分に充填され、かつ良好なコンタクト抵抗を有する多層配線が形成できることが判った。
更に、インクジェット装置はヘッドから液滴を吐出してビアポストを1個ずつ形成するため、本例のように基板両端に複数対のアライメントマークを予め設けておき、ビアポストの描画時には複数対のアライメントマークを逐次読み込んで、基板をその都度位置修正しながらビアポストを形成できるため、第1の金属配線とビアポストとの位置合わせを改善することができる。
特に、フィルム基板を用いた場合、第1の金属配線の熱硬化工程で基板が熱収縮するため、ビアポストを一括で形成するスクリーン印刷法では基板面内で位置合わせ誤差の大きい領域が発生してしまい、大面積の基板では第1の金属配線のランドからビアポストが外れる可能性がある。しかしながらインクジェット装置を用いると、本例のように複数対のアライメントマークを用いて位置修正を行いながらビアポストを描画できるので、基板面内全てで良好な位置合わせが実現でき、大面積な基板を用いても第1の金属配線とビアポストの位置あわせ誤差の小さい多層配線を実現できる。
<実施例5>
図5は、本発明の実施例5に係る多層配線の作製方法の説明図である。
(a)(b) 実施例1と同様な方法で、ガラス基板12にスクリーン印刷法によって第1の金属配線11(配線幅50um、ランド径150um)と第1の金属配線11のランド上にビアポスト13を形成した。ビアポスト13の頭部の大きさは50〜60um、ビアポスト13の高さは11〜13umである。
(c)(d) その後、実施例1と同様な方法で、スクリーン印刷法により厚さ6〜8umの絶縁ペースト15を印刷し、熱硬化して層間絶縁膜18を形成した。使用したスクリーン版17では、非吐出領域16とビアポスト13の片側の間隔OLは15umとなっている。
(e) その後、層間絶縁膜18の表面にインクジェット法により第2の金属配線19(配線幅100um、ランド径150um)を印刷した。用いた導電インクは分散剤で囲まれたナノサイズのAg粒子が有機溶媒に分散したナノAgインクであり、粘度は10〜15cPである。
プロセスを詳細に述べると、インクジェット装置のCCDカメラによって第1の金属配線11のアライメントマークを読み取り、基板12の位置合わせを行った後、前記のナノAgインクを印刷した。その後、オーブンを用いて200℃で30分加熱し、ナノAgインクを硬化させ第2の金属配線19を完成させた。
第2の金属配線19は膜厚が0.5umなので、層間絶縁膜18の表面から突出したビアポスト13は第2の金属配線19を貫通した形状となっている。
その後、実施例1と同様の方法でコンタクト抵抗を評価した結果、1個あたりのコンタクト抵抗は10Ω以下であり、良好なコンタクト抵抗が得られていた。以上のように、本実施例5の作製方法によると、ビアポスト13は第2の金属配線19を貫通した形状となるため、ビアポスト13と第2の金属配線19はビアポスト13の側面で導通でき、良好なコンタクト抵抗を持つ多層配線が実現できる。
<実施例6>
図6は、本発明の実施例6に係る多層配線の作製方法を示す説明図である。
(a) ガラス基板12上に、スクリーン印刷法によって第1の金属配線11を形成した。印刷に用いる導電ペーストはAgペーストであり、Ag粒子,アクリル樹脂,カルビトールアセタート等からなり、粘度は150〜250Pa・sである。スクリーン版17はステンレスメッシュ500番で、乳剤厚さは5umとした。前記のAgペースト,スクリーン版17を用いてゴム硬度70のスキージ14によって幅50umの第1の金属配線11を印刷した。また第1の金属配線11と第2の金属配線19を接続するビアホールのランド径は100umとした。Agペーストを印刷した後、オーブンを用いて200℃で30分加熱し、Agペーストを硬化させて第1の金属配線19とした。
(b) 次に、第1の金属配線11のランド上に直径75umのビアポスト13をコンタクト方式のスクリーン印刷法によって形成した。印刷に用いた導電ペーストはAgペーストであり、Ag粒子,アクリル樹脂,ブチルカルビトール等からなり、粘度は250〜420Pa・sである。スクリーン版17は20um厚さのNiメタルマスクで、版には直径75umの吐出穴が形成されている。
密閉チャンバー内において、スクリーン版17のアライメントマークを第1の金属配線11のアライメントマークに位置合わせした後、ゴム硬度70のスキージ14を用いてAgペーストを印刷した。その後、密閉チャンバー内でエアバックを膨らませて、スクリーン版17上を昇圧して導電ペーストの版抜けを促進した。その後、オーブンを用いて200℃で30分加熱して、Agペーストを硬化させビアポスト13を完成させた。ビアポスト13はほぼ垂直形状となっており、ビアポスト13の頭部の大きさは65〜75um、高さは8〜9umであった。
(c) 次に、第1の金属配線11上に層間絶縁膜18をオフコンタクト方式のスクリーン印刷法によって形成する。印刷に用いた絶縁ペースト15はシリカフィラー,可溶性ポリイミド樹脂、NMP等からなり、粘度は50〜60Pa・sである。スクリーン版17は、ステンレスメッシュ640番で、乳剤厚さは1um以下とした。このスクリーン版17には、乳剤で遮蔽された直径100umの非吐出領域16が形成されており、スクリーン版17のアライメントマークを基板12上のビアポスト13と同一層のアライメントマークに位置合わせすることによって、ビアポスト13の頭部にスクリーン版17の非吐出領域16を配置した。
(d) スクリーン版17を位置合わせした後、ゴム硬度60のスキージ14を用いて絶縁ペースト15を印刷した。絶縁ペースト15の印刷厚さは5〜6umである。
(e) 次に、絶縁ペースト15の硬化温度(本例では200℃)よりも低い温度で、前記の絶縁ペースト15(層間絶縁膜18)を印刷したガラス基板12を加熱した。本実施例5では、オーブン中で50℃で10分加熱した。
加熱により絶縁ペースト15は粘度が低下して、ビアポスト13との間にある空隙を更に充填することができる。特に、加熱初期の充填作用が大きいと予想される。
その後、オーブンを用いて200℃で30分加熱し、絶縁ペースト15を硬化させ層間絶縁膜18を完成させた。絶縁ペースト15は硬化後に2〜3割体積収縮するが、硬化後も層間絶縁膜18の表面からビアポスト13の頭部が突出した形を保持していた。
(f) 次に、層間絶縁膜18の表面にスクリーン印刷法によって第2の金属配線19を形成する。
層間絶縁膜18から突出したビアポスト頭部には、第2の金属配線19のランドが配置されるようにする。
印刷に用いた導電ペーストは、第1の金属配線11に用いたAgペーストと同じであり、Ag粒子,アクリル樹脂,カルビトールアセタート等からなり、粘度は230〜250Pa・sである。
スクリーン版17は、ステンレスメッシュ500番で、乳剤厚さは5umである。前記スクリーン版17のアライメントマークを基板12上のビアポスト13と同一層のアライメントマークに位置合わせすることによって、ビアポスト13の頭部上に第2の金属配線19のランドを位置合わせすることができる。
上記のAgペースト,スクリーン版17を用いてゴム硬度80のスキージ14によって第2の金属配線19(配線幅50um、ランド径100um)を印刷した。その後、オーブンを用いて180℃で30分加熱し、Agペーストを硬化させて第2の金属配線19とした。第2の金属配線19の膜厚は約8umであり、層間絶縁膜18から突出したビアポスト13の頭部は第2の金属配線19で被覆された形状となっていた。
本実施例6においても、実施例1と同様の評価を行なった結果、スクリーン印刷法による直径75umのビアホールでも良好なコンタクト抵抗が得られ、層間絶縁膜18とビアポスト13の間には空隙は観察されなかった。
以上のように、本実施例6の作製方法によると、第1の金属配線11上にビアポスト13を形成し、その後、前記ビアポスト13の頭部よりも僅かに大きい非吐出領域16を有するスクリーン版17を用いて、非吐出領域16を前記ビアポスト13の頭部に概略アライメントして、ビアポスト13の高さよりも低く層間絶縁膜18を印刷し、その後、層間絶縁膜18(絶縁ペースト15)の硬化温度よりも低い温度で前記の基板を加熱するので、加熱中に絶縁ペースト15は粘度が低下して、ビアポスト13との間にある空隙を更に充填することができる。そのため、ビアポスト13と層間絶縁膜18の間に空隙が発生する頻度を更に低下させることが可能である。
尚、本実施例6では、ビアポスト13の形成方法としてスクリーン印刷法を用いたが、実施例3、4と同様にディスペンサー法やインクジェット法によってビアポスト13を形成しても良い。
<実施例7>
図6を用いて、実施例7を説明する。
実施例6と同様な方法で、ガラス基板12上に第1の金属配線11(配線幅50um、ランド径100um)を形成し、その後、第1の金属配線11のランド上にビアポスト13を形成した。ビアポスト13の頭部の大きさは65〜75um、ビアポスト13の高さは8〜9umである。
その後、スクリーン印刷によって絶縁ペースト15を印刷した。使用したスクリーン版17には、非吐出領域16とビアポスト13の片側の間隔OLを設計上で0〜100umに変化させたパターンが入っている。絶縁ペースト15、スキージ14は実施例6と同じである。
その後、実施例6と同様に、絶縁ペースト15の硬化温度(本例では200℃)よりも低い温度で、前記の絶縁ペースト15(層間絶縁膜18)を印刷したガラス基板12を加熱した。本実施例7では、オーブン中で50℃で10分加熱した。
その後、オーブンを用いて200℃で30分加熱し、絶縁ペースト15を硬化させ層間絶縁膜18を完成させた。
その後、層間絶縁膜18のh面にスクリーン印刷法によって第2の金属配線19(配線幅50um、ランド径100um)を形成した。尚、層間絶縁膜18から突出したビアホール頭部は第2の金属配線19のランドが配置されるようにした。
2層配線を作製した後、実施例1と同様の評価を行った。
図7は、その評価の結果を示す図である。○はコンタクト抵抗が10Ω末満のもの、△はコンタクト抵抗が増加したもの、×は導通不良のもの、をそれぞれ示している。
OLが10〜50umでは良好なコンタクト抵抗が得られ、空隙も観察されなかった。しかし、OLが0〜5umではコンタクト抵抗の増加が見られる場合があり、OLが60〜100umでは空隙のあるビアホールが観察された。
以上の結果より、層間絶縁膜18の印刷後に、絶縁ペースト15の硬化温度よりも低い温度で加熱する場合も、スクリーン版17の非吐出領域16はビアポスト13より片側で10〜50um大きくすることがより望ましいことが判った。
<実施例8>
図8は、本発明の実施例8に係る多層配線の作製方法の一例を示す図である。
(a)(b)実施例1と同様な方法で、ガラス基板12上に第1の金属配線11(配線幅50um、ランド径150um)を形成し、その後、第1の金属配線11のランド上にビアポスト13を形成した。ビアポスト13の頭部の大きさは50〜60um、ビアポスト13の高さは11〜13umである。
(c)次に第1の金属配線11上に層間絶縁膜23をインクジェット法によって形成した。印刷に用いた絶縁インク21はポリビニルアルコール、分散剤等から構成されており、粘度は5〜30cPである。
プロセスを詳細に述べると、インクジェット装置のCCDカメラによってビアポスト13のアライメントマークを読み取り、基板12の位置合わせを行った後、層間絶縁膜23の描画データをインクジェット装置に入力し、IJヘッド20より前記の絶縁インク21を吐出して描画を行った。
絶縁インク21がビアポスト13頭部にかかるのを避けるため、インクジェット装置のヘッド傾きやインク着弾精度、アライメント精度を考慮して、ビアポスト13の外形より若干大きい領域を非描画(非印刷)領域として絶縁インク21を吐出した。本例ではビアポスト13より片側で20um大きい領域を非描画領域とした。
本例の層間絶縁膜23のようにパターン形成が不要の場合、インクジェット装置で使用されるインクは比較的低粘度化することができる。そのため吐出後絶縁インク21は第1の金属配線11上で容易に広がり、ビアポスト13と絶縁インク21との空隙を充填することができる。
また、インクジェット法は1回の吐出では厚膜が形成できないため、同一箇所で複数回吐出し、層間絶縁膜23として必要な膜厚になるようにした。
尚、吐出後の絶縁インク21膜厚はビアポスト13の高さよりも低くし、本例では約2umとしたので、絶縁インク21印刷後では層間絶縁膜23表面からビアポスト13は約10um突出した形状となっていた。
(d)その後、オーブンを用いて150℃で30分加熱し、絶縁インク21を硬化させて層間絶縁膜23を完成させた。絶縁インク21は硬化により体積収縮を起こすが、硬化後もビアポスト13は層間絶縁膜23表面から突出した形状を保持していた。
(e)次に、実施例1と同様に層間絶縁膜23の表面にスクリーン印刷法によって第2の金属配線24(配線幅50um、ランド径150um)を形成した。
第2の金属配線24の膜厚は約8umであり、層間絶縁膜23から突出したビアポスト13の頭部は第2の金属配線24によって被覆される形状となっていた。
その後、実施例1と同様の方法でコンタクト抵抗を評価した結果、1個あたりのコンタクト抵抗は10Ω以下であり、本例でも良好なコンタクト抵抗が得られていた。
また、超音波顕微鏡を用いて任意の1000個のビアポストを観察した結果、ビアポスト13と層間絶縁膜23の間に空隙が存在するホールはほとんどなく、本例の作製方法によって絶縁インク21とビアポスト13の空隙は効率的に充填されることが確認できた。
以上のように、本実施例8の作製方法によると、第1の金属配線11上にビアポスト13を形成後、インクジェット法によってビアポスト13の高さよりも低く層間絶縁膜23を印刷するため、ビアポスト13は層間絶縁膜23表面から突出した形状となる。そのためビアポスト13上に直接第2の金属配線24を形成するだけで良好なコンタクト抵抗が得られ、特開平11-87925号公報で必須であった機械研磨工程を省くことができ、微細なビアホールを有する多層配線を容易に作製できる。
また、本例の層間絶縁膜23のようにパターン形成が不要の場合、インクジェット装置で使用されるインクは比較的低粘度化することができる。そのような絶縁インク21を使用し、ビアポスト13の外形より若干大きい領域を非描画(非印刷)領域として絶縁インク21を印刷すると、吐出後絶縁インクは第1の金属配線11上で容易に広がり、ビアポスト13と絶縁インク21との空隙を充填することができる。
本例では、絶縁インク21としてポリビニルアルコールからなるインクを用いたが、本発明は前記の材料に制限される必要はなく、クレゾールノボラックエポキシ樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、ポリビニル樹脂等の絶縁性樹脂を含む種々の絶縁インク21が使用できる。
また、本例では、インクジェット法によって層間絶縁膜23を印刷したが、インクジェット法と同様に、液滴を吐出するディスペンサー法によって層間絶縁膜23を印刷する場合も、本例の層間絶縁膜23のようにパターン形成が不要な場合はディスペンサー法に使用される絶縁インク21も同様に低粘度化できるので、同様の効果が期待できる。
更に、本実施例では、ビアポスト13の形成方法としてスクリーン印刷法を用いたが、実施例3、4と同様にディスペンサー法やインクジェット法によってビアポスト13を形成しても何ら構わない。
<実施例9>
図9は、本発明の実施例9に係る多層配線の作製方法の一例を示す図である。
(a)(b)実施例8と同様な方法で、ガラス基板12上に第1の金属配線11(配線幅50um、ランド径150um)を形成し、その後、第1の金属配線11のランド上にビアポスト13を形成した。ビアポスト13の頭部の大きさは50〜60um、ビアポスト13の高さは11〜13umである。
(c)次に第1の金属配線11上に層間絶縁膜23をインクジェット法によって形成した。印刷に用いた絶縁インク21は実施例8と同じである。
本例では絶縁インク21がビアポスト13頭部にかかるのを避けるため、ビアポスト13より片側で40um大きい領域を非描画領域として絶縁インク21を吐出した。
(d)次に絶縁ペーストの硬化温度(本例では150℃)よりも低い温度で、絶縁インク21を印刷したガラス基板12を加熱した。本実施例では、オーブン中で40℃15分加熱した。
加熱によって絶縁インク21は粘度が低下し、ビアポスト13との間にある空隙を更に充填することができる。
(e)その後、オーブンを用いて150℃で30分加熱し、絶縁インク21を硬化させ層間絶縁膜23を完成させた。なお絶縁インク硬化後も層間絶縁膜23表面からビアポスト13の頭部が突出した形を保持していた。
(f)次に、実施例8と同様に層間絶縁膜23の表面にスクリーン印刷法によって第2の金属配線24(配線幅50um、ランド径150um)を形成した。
本例でも第2の金属配線24の膜厚は約8umであり、層間絶縁膜23から突出したビアポスト13の頭部を被覆する形状となっていた。
その後、実施例8と同様の方法でコンタクト抵抗を評価した結果、1個あたりのコンタクト抵抗は10Ω以下であり、良好なコンタクト抵抗が得られていた。
また、超音波顕微鏡を用いて任意の1000個のビアポスト13を観察した結果、ビアポスト13と層間絶縁膜23の間に空隙が存在するホールはなく、本例の作製方法により層間絶縁膜23とビアポスト13と間にある空隙をより効率的に充填できることが判った。
以上のように、本実施例の作製方法によると、インクジェット法によってビアポスト13の高さよりも低く層間絶縁膜23を印刷し、その後層間絶縁膜23(絶縁インク21)の硬化温度よりも低い温度で前記の基板を加熱するため、加熱中に絶縁インク21は低粘度化して、ビアポスト13との間にある空隙を更に充填することができる。そのため、ビアポスト13と層間絶縁膜23の間に空隙が発生する頻度を更に低下させることが可能である。
<実施例10>
図1,図6,図8を用いて、実施例10を説明する。
実施例1と同様な方法で、ポリイミド基板12上に3層配線(第1の金属配線50um、第2,第3の金属配線100um、ビアポスト100um)からなるフレキシブルプリント基板を作製した。
その後、前記のフレキシブルプリント基板12に熱衝撃試験(-65℃と+200℃の熱サイクル100回)を与えた。試験後においても、ビアホール(ビアポスト13)で接続されている第1の金属配線11と第2の金属配線19、及びビアホール(ビアポスト13)で接続された第2の金属配線と第3の金属配線は良好な導通を示した。
また、実施例6,実施例8と同様な方法で作製したフレキシブルプリント基板についても、熱衝撃試験を行ったが、ビアホール(ビアポスト13)の接続不良は発生しなかった。
スクリーン印刷法でホール印刷と導電ペースト埋め込みを行う多層配線では、ビアホール径は150〜200um程度であり、本発明の作製方法によってビアホール径を1/2〜2/3に縮小できた。
尚、多層配線セラミック基板においても同様の効果が期待できる。
<実施例11>
図10に、本発明のフラットパネルディスプレイの一例を示す。(a)はフラットパネルディスプレイの断面図であり、(b)はフラットパネルディスプレイを構成する有機TFTからなるアクティブマトリックス駆動回路の断面図である。
本例のアクティブマトリックス駆動回路31の構造を詳細に説明すると、ポリイミドからなるフィルム基板上に300um周期で320×240個の有機TFT29がマトリックス状に配列されている。
有機TFTのゲート電極40,ソース電極39,ドレイン電極38はAgからなり、活性層はトリアリールアミン系高分子化合物からなる有機半導体37で、ゲート絶縁膜34はポリイミドから構成されている。またマトリックス状に配列された有機TFT29はシリカ系のフィラーを有する層間絶縁膜23によって被覆され、層間絶縁膜23上にはマトリックス状に配置されたAgからなる複数の画素電極(320×240個)が設けられている。また有機TFT29Aのソース電極39と画素電極36は個々のビアホール(ビアポスト13)を介して接続された構造となっている。
ここで、ソース電極上39に形成されたビアホール(ビアポスト13)頭部は実施例1と同様に層間絶縁膜23の表面から突出しており、更に層間絶縁膜23から突出したビアホール頭部は画素電極36で被覆された構造となっている。
また、有機TFT29からなるアクティブマトリックス駆動回路31上には電気泳動素子30が貼り付けられ、フラットパネルディスプレイを構成している。
電気泳動素子30の詳細を記述すると、シリコーンオイル中に帯電したグラファイト微粒子26、TiO2微粒子27が分散しているマイクロカプセル28が画素電極36とポリカーボネートからなる対向基板33の間に挟まれたており、マイクロカプセル28と接する対向基板33の一面にはITOからなる共通透明電極25が設けられた構造となっている。
次に、本例の有機TFT29Aを用いたフラットパネルディスプレイの作製方法を述べる。
表面にシリコン酸化膜の付いたポリイミド基板上に、ナノAgインク用いてインクジェット法によって幅60umのゲート電極を描画し、オーブンを用いて200℃の加熱処理を行い、ゲート電極34を完成させた。
その後、スピンコート法によって、ゲート電極40上にポリイミドを塗布し、オーブンで250℃の加熱処理(イミド化)を行い、ゲート絶縁膜34とした。
その後、ポリイミド膜上にフォトマスクを置き、ソース電極39,ドレイン電極38が形成される領域にのみ紫外光を照射してポリイミドの表面改質を行った。
その後、インクジェット法によって前記の改質したポリイミド表面にナノAgインクを吐出し、更にオーブンを用いて200℃の加熱処理を行い、幅140umのソース電極39,幅60umのドレイン電極38を完成させた。なおソース電極39,ドレイン電極38の間隔(チャンネル幅)は20umとなっている。
その後、インクジェット法を用いてチャンネル領域に有機半導体材料を含む溶液を吐出し、100℃の乾燥を行い、有機TFT29Aを完成させた。有機半導体37材料はトリアリールアミン系高分子化合物であり、トルエン、キシレン、THF等に溶解してインクとした。
その後、実施例1と同様な方法によってソース電極39上にスクリーン印刷法によってAgペーストからなる直径100umのビアポスト13を印刷し、130℃の加熱を行って高さ約12umのビアポスト13を完成させた。
更に、スクリーン印刷法によってシリカ系のフィラーとポリビニルブチラール樹脂等を含有する絶縁ペーストを印刷し、130℃の熱硬化を行い層間絶縁膜23とした。層間絶縁膜23の印刷に用いたスクリーン版は直径150umの非吐出領域があり、前記の非吐出領域をソース電極39上のビアポスト13に位置合わせして印刷を行った。尚、層間絶縁膜23の膜厚はビアポスト13の高さよりも低く印刷し、硬化後でビアポスト13頭部が層間絶縁膜23表面から3〜4um突出するようにした。
その後、層間絶縁膜23上にスクリーン印刷法によって250um角の画素電極36を印刷し、130℃の硬化を行って画素電極36を形成し、有機TFT29Aからなるアクティブマトリックス駆動回路31(素子数320×240)を完成させた。画素電極36は層間絶縁膜23表面から突出したビアポスト頭部を被覆する形となっている。
その後、画素電極36上にシリコーンオイル中に負帯電したグラファイト微粒子26と正帯電したTiO2微粒子27が分散されている厚さ50umのマイクロカプセル28を単一層で塗布した。
また、ポリカーボネートからなる対向基板33の一面にスパッタ法によってITOを成膜し、フォトリソ・エッチングによって共通透明電極25を形成しておき、画素電極36と共通透明電極25でマイクロカプセル28を挟むように対向基板33を保持し、エポキシ系接着剤によって両基板を封止し、有機TFT29Aを用いたフラットパネルディスプレイを完成させた。
その後、全てのゲート電極40にセレクト信号、ドレイン電極38にデータ信号を入れ、全白表示,全黒表示,テストパターン表示を行い、画像品質を評価した。その結果黒反射率は5%以下、白反射率は34%以上、コントラストは7以上となり、良好な画像品質を持つことが確認された。また欠陥ビット数は10個以下であった。
以上のように、本例のフラットパネルディスプレイでは、電気泳動素子30を駆動するアクティブマトリックス駆動回路31がソース電極39の上にビアポスト13を形成し、その後層間絶縁膜23を形成して、最後に画素電極36を形成するので、ソース電極39と画素電極36は直径100umのビアポスト13で接続された構造となる。
そのため、有機TFT29Aと画素電極36とのコンタクト抵抗が非常に低くなり、ゲート電極40の入るセレクト信号とドレイン電極に入るデータ信号の組み合わせによって任意の有機TFT29がON動作となった場合に、ONした有機TFT29Aに接続された画素電極36には、ビアポスト13のコンタクト抵抗が非常に小さいため電圧ロスがほとんどなく、大きな電位を誘起することができる。
一般的に、有機TFT29Aは移動度が小さいため大きな電流を流すことは難しく、電流駆動タイプの表示素子ではコントラストが低下しやすく、良好な画像品質が得られにくい問題があった。
本例で用いた電気泳動素子30は電圧駆動タイプである。そのため本例のようにビアホールの抵抗が非常に小さく、画素電極36に大きな電位が誘起できるアクティブマトリックス駆動回路31を用いると、画素電極36が+電位ではマイクロカプセル28中のグラファイト微粒子26が画素電極36上により集まりやく、画素電極36が−電位ではマイクロカプセル28中のTiO2微粒子27が画素電極36上により集まりやすくなり、有機TFT29Aを用いたフラットパネルディスプレイでもコントラストが大きく取れ、良好な画像品質が実現できる。
但し、有機TFT29Aの移動度改善や、また有機半導体37材料やチャンネル幅、チャンネル長を適切に選ぶことによって液晶表示素子やEL素子等の駆動も可能であり、本発明の表示素子は電気泳動素子30に限定される必要はない。
また、フォトリソグラフィー・ドライエッチングやレーザードリルによってビアホールを開口していた従来の有機TFT29を用いたアクティブマトリックス駆動回路31と同程度のビアホールサイズをより簡単で低コストなプロセスで実現することができる。尚スクリーン印刷法では現状で50um径のドット印刷が可能であることから、本例の方法によりビアホール(ビアポスト13)の直径を50umまで縮小化できる。
また、層間絶縁膜23をビアポスト13の高さよりも低く印刷するため、ビアポスト13は層間絶縁膜23に埋没せず、層間絶縁膜23の表面から突出した構造となる。そのためビアポスト13上に画素電極36を形成するだけで良好なコンタクト抵抗を持つビアホールを形成できるので、有機TFT29Aのスイッチング特性を劣化させない。
更に、ビアポスト13の頭部よりも僅かに大きい非吐出領域を有するスクリーン版を用い、前記非吐出領域を前記ビアポスト13の頭部に概略アライメントして絶縁ペーストを印刷するので、絶縁ペーストの粘弾性を適切に制御することでビアポスト13と絶縁ペーストの空隙をレベリング中に充填することができる。上記の絶縁ペーストのレベリングによってもビアポスト13と層間絶縁膜23の間に微細な空隙が生じた場合も、微細な空隙は層間絶縁膜23の表面にあるので、画素電極36の印刷工程で導電ペーストによって容易に充填することができる。そのため、ビアポスト13と層間絶縁膜23の間に空隙が残る頻度が小さくなり、長期信頼性のあるフラットパネルディスプレイを実現できる。
加えて、本例の作製方法では、インクジェット法によって有機半導体層を形成した後は、ビアポスト13,層間絶縁膜23,画素電極36をスクリーン印刷法によって形成するので、有機半導体形成後のプロセスからリソグラフィーやドライエッチング、レーザードリル工程が完全に排除されている。
そのため、有機溶剤に可溶な有機半導体材料を用いた場合も、リソグラフィーに用いる現像液・剥離液による有機半導体の溶解や有機TFT29Aに対するプラズマダメージ・熱ダメージがないため、良好なスイッチング特性を有する有機TFT29Aを作製でき、従来は不可能であった有機溶剤に可溶な有機半導体材料を用いて、画像品質の良好なフラットパネルディスプレイを実現できるようになる。またリソグラフィー,ドライエッチング,レーザードリルを用いないことから、フラットパネルディスプレイの用途に応じて、より多様な有機半導体材料、例えばポリチオフェン、ポリフェニレンビニレン、ポリフルオレン等を使用することが可能となる。特にトリアリ-ルアミン系高分子化合物は、イオン化ポテンシャルが比較的高いため酸化されにくく、長期信頼性の高いアクティブマトリックス駆動回路を実現できることから、有機TFT29Aを用いたフラットパネルディスプレイの長寿命化を図ることができる。
尚、本例では、ビアポスト13の作製方法としてスクリーン印刷法を用いたが、実施例3,4と同様にディスペンサー法、インクジェット法を用いても同様の効果を期待できる。
特に、インクジェット法でビアポストを形成する場合、ソース電極描画時に基板両端に複数対のアライメントマークを予め設けておくと、ビアポスト13の描画時に複数対のアライメントマークを逐次読み込んで、基板をその都度位置修正しながらビアポスト13を形成できるので、ソース電極とビアポストとの位置合わせを改善することができる。
特に、フィルム基板ではソース電極、ドレイン電極の熱硬化工程で基板が熱収縮するため、ビアポスト13を一括で形成するスクリーン印刷法ではアクティブマトリックス駆動回路31の周辺部でソース電極39とビアポスト13の位置あわせ誤差が大きくなり、フラットパネルディスプレイの画素数を制限する一因となっていた。しかしながらインクジェット法を用いると、上記のように複数対のアライメントマークを用いて位置修正を行いながらビアポストを描画できるので、アクティブマトリックス駆動回路31全面で良好な位置合わせが実現でき、スクリーン印刷法でビアポスト13を形成した場合よりも画素数の大きなフラットパネルディスプレイの作製が可能となる。
尚、本例では、フィルム基板としてはポリイミド基板を使用したが、その他の基板としてはポリカーボネート(PC)基板、ポリエチレンテレフタレート(PET)基板、ポリエチレンナフタレート(PEN)基板,ポリエーテルサルフォン(PES)基板等の一般的な高分子樹脂基板が使用でき、ガラス基板,石英基板,セラミック基板等の無機絶縁基板も使用できる。
また、本実施例では、ソース電極39上にビアポスト13を形成したが、ドレイン電極38上にビアポスト13を形成し、ビアポスト13を介してドレイン電極38と画素電極36を接続しても構わない。その場合はゲート電極40にセレクト信号を入れ、ソース電極39にデータ信号を入れる形となる。
また、本例では、画素電極36をスクリーン印刷法によって形成したが、画素電極36のデザインルールを実現できる印刷方法であれば前記の方法に限定される必要はなく、ディスペンサー法、インクジェット法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法等の一般的な印刷方法が使用できる。
また、アクティブマトリックス駆動回路31のスイッチング素子として有機TFT29Aを用いたが、本例のビアポスト13及び層間絶縁膜23の作製方法・構造は縦型構造のSITやダイオード構造にも展開可能である。
<実施例12>
図10を用いて、実施例12を説明する。
実施例11と同様な方法で、ポリイミド基板上にトリアリールアミン系高分子化合物を活性層とする有機TFT29Aを形成し、その後ソース電極39上にスクリーン印刷法によってビアポスト13を形成した。ビアポスト13の直径は100um、高さは約12umである。
その後、スクリーン印刷によって実施例11と同じ絶縁ペーストを印刷し、熱硬化して層間絶縁膜23を形成した。使用したスクリーン版では、非吐出領域とビアポスト13の片側の間隔OLは設計上で0〜100umに変化させたパターンが入っている。
その後、実施例11と同様に、層間絶縁膜23の表面にスクリーン印刷法によって画素電極36を形成し、アクティブマトリックス駆動回路31を完成させ、超音波顕微鏡により任意の1000個のビアホール(ビアポスト)の観察を行なった。
また、超音波顕微鏡観察後、前記のアクティブマトリックス駆動回路31にグラファイト微粒子26,TiO2微粒子27のマイクロカプセル28からなる電気泳動素子30を貼り付け、有機TFT29を用いたフラットパネルディスプレイを完成させた。
その後、全てのゲート電極40にセレクト信号、ドレイン電極38にデータ信号を入れ、全白表示,全黒表示,テストパターン表示を行い、欠陥ビットを評価した。結果を図11に示す。
図11では、○欠陥ビットが10個未満,△は欠陥ビットが10〜100個,×は欠陥ビットが100個以上を示している。
OLが10〜100umでは、欠陥ビットが非常に少なく、良好な画像品質が得られていた。しかしながらOLが60〜100umでは観察した1000個のビアホールのうち5〜32個で空隙が観察された。
以上の結果より、スクリーン版の非吐出領域はビアポスト13より片側で10〜50um大きくすることがより望ましいことが判った。但し、OL=60〜100umで作製したフラットパネルディスプレイも直径100umのビアホールでは欠陥ビットが非常に少ない、つまりソース電極39と画素電極36は良好なコンタクトが確保されているので、空隙の大きさが目的とするフラットパネルディスプレイの信頼性を満たす場合は採用することができる。
<実施例13>
図12を用いて、実施例13を説明する。
実施例11と同様な方法で、ポリイミド基板上にトリアリールアミン系高分子化合物を活性層とする有機TFT41を形成し、その後ソース電極39上にスクリーン印刷法によってビアポスト13を形成した。ビアポスト13の直径は100um、高さは約12umである。
その後、スクリーン印刷によって実施例11と同様に絶縁ペーストを印刷し、熱硬化して層間絶縁膜23を形成した。使用したスクリーン版では、非吐出領域とビアポスト13の片側の間隔OLは25umとなっており、硬化後ではビアポスト頭部は層間絶縁膜23表面から3〜4um突出していた。
その後、層間絶縁膜23の表面にインクジェット法により250um角の画素電極36を印刷した。用いた導電インクはナノAgインクであり、粘度は10〜15cPである。画素電極36の膜厚は約0.5umであり、層間絶縁膜23表面から突出しているビアポスト13は画素電極36を貫通した形状となっている。その後RTAによって画素電極36近傍のみを180℃に加熱し、画素電極36を硬化させた。
その後、グラファイト微粒子26,TiO2微粒子27のマイクロカプセル28からなる電気泳動素子30を貼り付け、有機TFT41を用いたフラットパネルディスプレイを完成させた。
本例のフラットパネルディスプレイも実施例11と同様の評価を行った結果、良好な画像品質であることが確認された。
本例においても、電気泳動素子30を駆動するアクティブマトリックス駆動回路31がソース電極39の上にビアポスト13を形成し、その後層間絶縁膜23を形成して、最後に画素電極36を形成するので、ソース電極39と画素電極36は直径100umのビアポスト13で接続された構造となり、簡単で低コストなプロセスによって小さなコンタクト抵抗もつアクティブマトリックス駆動回路31を実現できる。
また、ビアホール(ビアポスト13)での電圧ロスが小さくなるため、画素電極36に誘起される電圧が低下しないため、良好な画像品質を持つフラットパネルディスプレイを得ることができる。
また、本例でも、有機TFT41形成後はフォトリソグラフィー,ドライエッチング,レーザードリル工程を全て排除しているので、熱・プラズマダメージがないため有機TFT41のスイッチング特性は劣化しない。
更に、フォトリソグラフィーを用いないことから、有機溶媒に可溶な有機半導体材料も使用でき、フラットパネルディスプレイの用途に応じ、より広範な材料が選択できる。
<実施例14>
実施例11と同様な方法で、ポリイミド基板上にトリアリールアミン系高分子化合物を活性層とする有機TFT41を形成し、その後ソース電極39上にスクリーン印刷法によってビアポスト13を形成した。ビアポスト13の直径は80um、高さは約10umである。
その後、スクリーン印刷によって実施例11と同様にシリカ系フィラーを含有する絶縁ペーストを印刷した。使用したスクリーン版では、非吐出領域とビアポスト13の片側の間隔OLは25umとなっており、印刷後ではビアポスト13頭部は層間絶縁膜23表面から突出するようにした。
その後、絶縁ペースト(層間絶縁膜23)の硬化温度(本例では130℃)よりも低い温度で、前記の絶縁ペーストを印刷したポリイミド基板を加熱した。本例では、オーブン中で50℃10分間加熱した。加熱により絶縁ペーストは粘度が低下し、ビアポスト13との間にある空隙を更に充填することができる。
その後、絶縁ペーストを130℃で加熱・硬化し、層間絶縁膜23を完成させ、更に層間絶縁膜23の表面にスクリーン印刷法によってAgペーストを印刷し、130℃の熱硬化を行い、250um角の画素電極36を形成し、アクティブマトリックス駆動回路31を完成させた。
その後、前記のアクティブマトリックス駆動回路31にグラファイト微粒子26,TiO2微粒子27のマイクロカプセル28からなる電気泳動素子30を貼り付けて、有機TFT41を用いたフラットパネルディスプレイを完成させた。
本例のフラットパネルディスプレイも、実施例11と同様の評価を行った結果、良好な画像品質であることが確認された。
本例では、ソース電極39上にビアポスト13を形成し、その後前記ビアポスト13の頭部よりも僅かに大きい非吐出領域を有するスクリーン版を用いて、非吐出領域を前記ビアポスト13の頭部に概略アライメントして、ビアポスト13の高さよりも低く層間絶縁膜23を印刷し、その後層間絶縁膜23(絶縁ペースト)の硬化温度よりも低い温度でポリイミド基板を加熱するので、加熱中に絶縁ペーストは粘度が低下して、ビアポスト13との間にある空隙を更に充填することができる。そのためビアポスト13と層間絶縁膜23の間に空隙が発生する頻度が更に低下するので、実施例11〜13より長期信頼性の高いフラットパネルディスプレイを作ることができる。
尚、本実施例では、ビアポスト13の形成方法としてスクリーン印刷法を用いたが、ディスペンサー法やインクジェット法によってビアポスト13を形成しても何ら構わない。
<実施例15>
図10を用いて実施例15を説明する。
実施例11と同様な方法で、ポリイミド基板上にトリアリールアミン系高分子化合物を活性層とする有機TFT29を形成し、その後ソース電極39上にスクリーン印刷法によってビアポスト13を形成した。ビアポスト13の直径は80um、高さは約10umである。
その後、有機TFT29上にインクジェット法によって層間絶縁膜23を形成した。印刷に用いた絶縁インクはポリビニルブチラール、分散剤等から構成されており、粘度は5〜50cPである。
詳細に説明すると、インクジェット装置のCCDカメラによってビアポストのアライメントマークを読み取り、基板の位置合わせを行った後、層間絶縁膜23の描画データをインクジェット装置に入力し、IJヘッドより絶縁インクを吐出して印刷を行った。
この時、絶縁インクがビアポスト13頭部にかかるのを避けるため、インクジェット装置のヘッド傾き・インク着弾精度・アライメント精度を考慮して、ビアポスト13の外形より若干大きい領域を非描画(非印刷)領域として絶縁インクを描画した。本例ではビアポスト13より片側で15um大きい領域を非描画領域としている。
また、インクジェット法は1回の吐出では厚膜が形成できないため、同一箇所で複数回吐出した。
吐出後の絶縁インクはビアポスト13の高さよりも低くし、本例では約2umとしたため、絶縁インク印刷後ではビアポスト13は層間絶縁膜23表面から約8um突出した形状となっていた。
その後、120℃で加熱して絶縁インクを硬化させ、層間絶縁膜23を完成させた。絶縁インク硬化後もビアポスト13は層間絶縁膜23表面から突出した形状を保持していた。
その後、実施例11と同様に層間絶縁膜23の表面にスクリーン印刷法によって画素電極36を形成し、アクティブマトリックス駆動回路31を完成させた。層間絶縁膜23から突出したビアポスト13の頭部は画素電によって被覆された形状となっている。
その後、グラファイト微粒子26,TiO2微粒子27のマイクロカプセル28からなる電気泳動素子30を貼り付け、有機TFT29を用いたフラットパネルディスプレイを完成させた。
その後、実施例11と同様に全てのゲート電極40にセレクト信号、ドレイン電極38にデータ信号を入れ、全白表示,全黒表示,テストパターン表示を行い、画像品質を評価した。
その結果、黒反射率は6%以下、白反射率は32%以上、コントラストは6以上となり、良好な画像品質を持つことが確認できた。また欠陥ビット数は10個以下であった。
以上のように、本実施例の作製方法によると、ソース電極39上にビアポスト13を形成後、インクジェット法によってビアポスト13の高さよりも低く層間絶縁膜23を印刷するため、ビアポスト13は層間絶縁膜23表面から突出した形状となる。そのためビアポスト13上に直接画素電極36を印刷・硬化するだけでコンタクト抵抗の非常に小さいビアホール(ビアポスト13)が得られ、実施例11と同様に画素電極36に大きな電位を誘起できる。その結果画像品質の良好なフラットパネルディスプレイを実現できる。
また本例の層間絶縁膜のようにパターン形成が不要な場合、インクジェット法では比較的低粘度の絶縁インクが使用でき、そのような絶縁インクを用い、ビアポスト13の外形より若干大きい領域を非描画(非印刷)領域として絶縁インクを吐出すると、吐出後ソース電極39上で絶縁インクは容易に広がり、ビアポスト13と絶縁インクの空隙を充填することができ、長期信頼性の高いフラットパネルディスプレイを実現できる。
加えて、本例の作製方法でも、インクジェット法によって有機半導体層を形成した後は、ビアポスト13,層間絶縁膜23,画素電極36をスクリーン印刷法やインクジェット法によって形成するので、有機半導体形成後のプロセスからリソグラフィーやドライエッチング、レーザードリル工程が完全に排除されている。
そのため、有機TFT29には熱・プラズマダメージがないので、有機TFT29のスイッチング特性は劣化しない。
更に、フォトリソグラフィーを用いないことから、有機溶媒に可溶な有機半導体材料も使用でき、フラットパネルディスプレイの用途に応じ、より広範な材料が選択できる。
尚、本例では、インクジェット法によって層間絶縁膜23を印刷したが、インクジェット法と同様に、液滴を吐出するディスペンサー法によって層間絶縁膜23を印刷する場合も、パターン形成が不要な場合はインクジェット法と同様に比較的低粘度の絶縁インクが使用できるため、同様の効果が期待できる。
更に、本実施例では、ビアポスト13の形成方法としてスクリーン印刷法を用いたが、ディスペンサー法やインクジェット法によってビアポスト13を形成しても良い。
<実施例16>
実施例15と同様な方法で、ポリイミド基板上にトリアリールアミン系高分子化合物を活性層とする有機TFT29を形成し、その後ソース電極39上にスクリーン印刷法によってビアポスト13を形成した。ビアポスト13の直径は100um、高さは約12umである。
その後、有機TFT上にインクジェット法によって層間絶縁膜23を印刷した。印刷に用いた絶縁インクは実施例15と同じである。本例も絶縁インクがビアポスト13頭部にかかるのを避けるため、ビアポスト13より片側で30um大きい領域を非描画領域として絶縁インクを吐出した。
また、インクジェット法は1回の吐出では厚膜が形成できないため、同一箇所で複数回吐出している。
次に、絶縁ペーストの硬化温度(本例では120℃)よりも低い温度で、絶縁インクを印刷したポリイミド基板を加熱した。本実施例では、オーブン中で40℃15分加熱した。加熱によって絶縁インクは粘度が更に低下し、ビアポストとの間にある空隙を更に充填することができた。
その後、オーブンを用いて130℃の加熱を行い、絶縁インクを硬化させ層間絶縁膜23を完成させた。尚絶縁インク硬化後も層間絶縁膜23表面からビアポスト13の頭部は突出した形状となっていた。
その後、実施例11と同様に層間絶縁膜23の表面にスクリーン印刷法によって画素電極36を形成し、超音波顕微鏡を用いて1000個のビアホール(ビアポスト13)の観察を行なった結果、ビアホールには空隙は観察されなかった。
その後、グラファイト微粒子26,TiO2微粒子27のマイクロカプセル28からなる電気泳動素子30を貼り付け、有機TFT29を用いたフラットパネルディスプレイを完成させた。
本例のフラットパネルディスプレイも実施例15と同様の評価を行った結果、良好な画像品質であることが確認された。
以上のように、本実施例の作製方法によると、インクジェット法によってビアポスト13の高さよりも低く前記層間絶縁膜23を印刷した後に、層間絶縁膜23の硬化温度よりも低い温度で加熱するため、層間絶縁膜23とビアポスト13と間にある空隙をより効率的に充填することができる。
尚、本例では、インクジェット法によって層間絶縁膜23を印刷したが、インクジェット法と同様に、液滴を吐出するディスペンサー法によって層間絶縁膜23を印刷しても同様の効果が期待できる。
<実施例17>
図13に、本発明のフラットパネルディスプレイの一例を示す。(a)はフラットパネルディスプレイの断面図であり、(b)はフラットパネルディスプレイを構成する有機TFTからなるアクティブマトリックス駆動回路の断面図である。
本例のアクティブマトリックス駆動回路31の構造を詳細に説明すると、ポリカーボネートからなるフィルム基板上に300um周期で320×240個の有機TFTがマトリックス状に配列されている。
有機TFT41のゲート電極40,ソース電極39,ドレイン電極38はAgからなり、活性層はトリアリールアミン系高分子化合物からなる有機半導体で、ゲート絶縁膜34はポリイミドから構成されている。またマトリックス状に配列された有機TFT41上にはシリカ系のフィラーを有する層間絶縁膜23によって被覆され、更に層間絶縁膜23上にはAgからなる下部電極43と,BaTiO3フィラーを含有する誘電体膜42が積層され、誘電体膜42上にはマトリックス状に配置されたAgからなる複数の画素電極36(320×240個)が設けられている。
また、有機TFT41のソース電極39と画素電極36は個々のビアホール(ビアポスト13)を介して接続された構造となっており、下部電極43と誘電体膜42と画素電極36によってコンデンサが形成されている。尚前記のコンデンサは有機TFT41がOFF動作になった時に画素電極36の電位を保持するための機能を行っている。
ここで、ソース電極39上に形成されたビアホール(ビアポスト13)は層間絶縁膜23と誘電体膜42を貫通して、ビアポスト頭部は誘電体膜42表面から突出しており、更に誘電体膜42から突出したビアホール頭部は画素電極36で被覆された構造となっている。
また、前記の有機TFT41からなるアクティブマトリックス駆動回路31上には電気泳動素子30が貼り付けられ、フラットパネルディスプレイを構成している。電気泳動素子30の詳細を記述すると、シリコーンオイル中に帯電したグラファイト微粒子26、TiO2微粒子27が分散されているマイクロカプセル28が画素電極36とポリカーボネートからなる対向基板33の間に挟まれたており、マイクロカプセル28と接する対向基板33の一面にはITOからなる共通透明電極25が設けられた構造となっている。
次に、本例の有機TFT41からなるフラットパネルディスプレイの作製方法を述べる。
一面にシリコン酸化膜の付いたポリカーボネート基板上に、ナノAgインク用いてインクジェット法によって幅60umのゲート電極40を描画し、オーブンを用いて180℃の加熱処理を行い、ゲート電極40を完成させた。
その後、スピンコート法によって、ゲート電極40上にポリイミドを塗布し、オーブンで180℃の加熱処理(イミド化)を行い、ゲート絶縁膜34とした。
その後、ポリイミド膜上にフォトマスクを置き、ソース電極39,ドレイン電極38が形成される領域にのみ紫外光を照射してポリイミドの表面改質を行い、その後インクジェット法によって前記の改質したポリイミド表面にナノAgインクを吐出し、更にオーブンを用いて180℃の加熱処理を行い、幅100umのソース電極39,幅60umのドレイン電極38を完成させた。なおソース電極39,ドレイン電極38の間隔(チャンネル幅)は20umとなっている。
その後、インクジェット法を用いてチャンネル領域に有機半導体材料を含む溶液を吐出し、100℃の乾燥を行い、有機TFT41を完成させた。有機半導体材料はトリアリールアミン系高分子化合物であり、トルエン、キシレン、THF等に溶解してインクとした。
その後、実施例11と同様な方法によってソース電極39上にスクリーン印刷法によってAgペーストからなる直径60umのビアポスト13を印刷し、120℃の加熱を行って高さ約12umのビアポスト13を完成した。
更に、スクリーン印刷法によってシリカ系のフィラーを含有する絶縁ペーストを印刷し、120℃の熱硬化を行い層間絶縁膜23とした。絶縁ペーストの粘度は10〜50Pa・sであり、層間絶縁膜印刷に用いた第1のスクリーン版には直径100umの非吐出領域があり、前記の非吐出領域をソース電極39上のビアポスト13に位置合わせして印刷を行った。
尚、層間絶縁膜23の印刷膜厚は約5umとし、層間絶縁膜23印刷後、硬化後においてビアポスト頭部が層間絶縁膜23表面から突出するようにした。
その後、層間絶縁膜23上にオフコンタクト方式のスクリーン印刷法によってAgからなる80um角の下部電極43を印刷し、120℃の熱硬化を行って下部電極43を形成した。印刷に用いたAgペーストはAg粒子,アクリル樹脂,ブチルカルビトール等からなり、粘度は10〜50Pa・sであり、スクリーン版はステンレスメッシュ500番で、乳剤厚さは1um以下とした。
上記のAgペースト,スクリーン版を用いてゴム硬度70のスキージによって80um角の下部電極43を印刷した。下部電極43の膜厚は硬化後で約3umである。
その後層間絶縁膜23、下部電極43上にオフコンタクト方式のスクリーン印刷法によって誘電体膜42を印刷し、120℃の熱硬化を行って誘電体膜42を完成させた。誘電体膜印刷を詳細に説明すると、印刷に用いた誘電体ペーストはBaTiO3フィラー、ポリビニルブチラール樹脂等から構成されており、粘度は1〜10Pa・sである。誘電体膜印刷に用いた第2のスクリーン版はステンレスメッシュ325番で、乳剤厚さは1um以下とした。第2のスクリーン版には乳剤で遮蔽された直径100umの非吐出領域が形成されており、第2のスクリーン版のアライメントマークをビアポスト13のアライメントマークに位置合わせすることによって、ビアポスト13の頭部上に第2のスクリーン版の非吐出領域を配置することができる。使用した印刷機の位置合わせ精度はア10umであるため、ソース電極39上にある全てのビアポスト頭部は位置あわせ誤差を含めてもスクリーン版の非吐出領域内に配置されることになる。
第2のスクリーン版を位置合わせした後、ゴム硬度60のスキージを用いて誘電体ペーストを印刷した。
本例では、誘電体ペーストの印刷厚さは0.5umであり、印刷された誘電体ペーストの表面からビアポスト13の頭部が3〜4um突出した形となっていた。
尚、オフコンタクト方式では、第2のスクリーン版がポリカーボネート基板から版離れする時、誘電体ペーストには大きなせん断応力が作用して低粘度化する。ここで誘電体ペーストの粘弾性を適切に調整することによって、誘電体ペーストとビアポスト13の間にある空隙を誘電体ペーストで充填することができる。
その後、オーブンを用いて120℃の熱硬化を行い、誘電体ペーストを硬化させ誘電体膜23を完成させた。
その後、誘電体膜42上に実施例11と同様にスクリーン印刷法によって250um角の画素電極36を印刷し、120℃の硬化を行って画素電極36を形成し、有機TFT41からなるアクティブマトリックス駆動回路31(素子数320×240)を完成させた。尚画素電極36は誘電体層膜23表面から突出したビアポスト頭部を被覆する形となっている。
その後、画素電極36上にシリコーンオイル中に負帯電したグラファイト微粒子26と正帯電したTiO2微粒子27が分散されている厚さ50umのマイクロカプセル28を単一層で塗布した。
また、ポリカーボネートからなる対向基板33の一面にはスパッタ法によってITOを成膜し、フォトリソ・エッチングによって共通透明電極25を形成しておき、画素電極36と共通透明電極25でマイクロカプセル28を挟むように対向基板33を保持し、エポキシ系接着剤によって両基板を封止し、有機TFT41を用いたフラットパネルディスプレイを完成させた。
その後、全てのゲート電極40にセレクト信号、ドレイン電極38にデータ信号を入れ、全白表示,全黒表示,テストパターン表示を行い、画像品質を評価した。その結果黒反射率は4%以下、白反射率は36%以上、コントラストは8以上となり、良好な画像品質を持つことが確認された。また欠陥ビット数は10個以下であった。
更に、テストパターンを表示後、セレクト信号,データ信号を全て遮断し、表示画像のメモリー性(不揮発性)を評価した。1日放置後もテストパターンの画像のコントラストはほとんど低下せず、電子ペーパーとして十分なメモリー性を持っていることが確認された。
以上のように、本例のフラットパネルディスプレイでも、電気泳動素子30を駆動するアクティブマトリックス駆動回路31がソース電極39の上にビアポスト13を形成し、その後層間絶縁膜23、下部電極43,誘電体膜42を形成して、最後に画素電極36を形成するので、ソース電極39と画素電極36は直径60umのビアポスト13で接続された構造となる。
そのため、有機TFT41と画素電極36とのコンタクト抵抗が非常に低くなり、ゲート電極40に入るセレクト信号とドレイン電極38に入るデータ信号の組み合わせによって任意の有機TFT41をON動作とした場合、ビアホールでの電圧ロスが非常に少ないため該当する画素電極36に効率的に大きな電位を誘起できる。
また、本例で用いた表示素子は電圧駆動タイプである電気泳動素子30であるため、本例のようにビアホールの抵抗が非常に小さく、画素電極36に大きな電位が誘起できるアクティブマトリックス駆動回路31を用いると、有機TFT41を用いた駆動回路でもコントラストを大きく取れ、良好な画像品質を実現できる。
更に、下部電極43、誘電体膜42、画素電極36が積層されてコンデンサを形成しているため、ON動作していた有機TFT41がOFF動作になった場合、前記のコンデンサによって画素電極36の電位を保持することができ、メモリー性の優れたフラットパネルディスプレイを実現できる。
コンデンサを設けていない実施例11の構造では、有機TFT41のゲート絶縁膜34,層間絶縁膜23の容量によって電荷を保持する必要があり、有機TFT41のスイッチング特性と電荷保持能力を両立させるのが容易ではなく、1日放置によりテストパターンのコントラストは低下し、電子ペーパーとして十分なメモリー性はなかった。
本例のフラットパネルディスプレイでは、スイッチング特性は有機TFT41の構造で決まり、電荷保持能力は主に下部電極43、誘電体膜42、画素電極36からなるコンデンサで決まるので、有機TFT41の構造は主にスイッチング性能を考慮して決めることができ、電荷保持能力はTFT構造と関係なく、下部電極43の面積,誘電体膜42の比誘電率、つまり誘電体フィラーの比誘電率や含有量、及び誘電体膜厚によって作り込むことができるので、フラットパネルディスプレイの構造最適化が容易になり、良好なメモリー性のあるフラットパネルディスプレイを実現できる。
また、本例の作製方法によると、またフォトリソグラフィー・ドライエッチングやレーザードリルによってビアホールを開口していた従来の有機TFT41を用いたアクティブマトリックス駆動回路31と同程度のビアホールサイズをより簡単で低コストなプロセスで実現することができる。スクリーン印刷法では現状でも50um径のドット印刷が可能であることから、本例の方法でビアホール(ビアポスト)の直径を50umまで縮小化できる。
更に、ビアポスト13の頭部が誘電体膜42から突出するように層間絶縁膜23、下部電極43、誘電体膜42の各膜厚を調整するため、ビアポスト13は誘電体膜42に埋没せず、誘電体膜42の表面から突出した構造となる。そのためビアポスト13上に画素電極36を形成するだけで良好なコンタクト抵抗を持つビアホールを形成できる。
なお、層間絶縁膜23、下部電極43、誘電体膜42の各膜厚はペースト粘度、メッシュ、スキージのゴム硬度、クリアランス、印圧、アタック角、印刷速度等によって制御することができる。
また、ビアポスト13の頭部よりも僅かに大きい非吐出領域を有する第1,第2のスクリーン版を用い、前記非吐出領域を前記ビアポスト13の頭部に概略アライメントして絶縁ペーストや誘電体ペーストを印刷するので、絶縁ペーストや誘電体ペーストの粘弾性を適切に制御することでビアポストと絶縁ペースト、誘電体ペーストの空隙をレベリング中に充填することができる。そのため、ビアポスト13と層間絶縁膜23、誘電体膜42の間に空隙が残る頻度が小さくなり、長期信頼性のあるフラットパネルディスプレイを実現できる。
加えて、本例でも、有機TFT41形成後はビアポスト、層間絶縁膜23、下部電極43、誘電体膜42、画素電極36を全てスクリーン印刷法で作製し、フォトリソグラフィー,ドライエッチング,レーザードリル工程を全て排除しているので、熱やプラズマのダメージがないため有機TFT41のスイッチング特性は劣化せず、比較的簡単で低コストなプロセスでフラットパネルディスプレイを作製することができる。
更に、フォトリソグラフィーを用いないことから、有機溶媒に可溶な有機半導体材料、例えばポリチオフェン、ポリフェニレンビニレン、ポリフルオレン等を使用することができ、フラットパネルディスプレイの用途に応じてより広範な材料が選択できる。
尚、本実施例では、ソース電極39上にビアポスト13を形成したが、ドレイン電極38上にビアポスト13を形成し、ビアポスト13を介してドレイン電極38と画素電極36を接続しても構わない。その場合はゲート電極40にセレクト信号を入れ、ソース電極39にデータ信号を入れる形となる。
また本例では下部電極43、画素電極36をスクリーン印刷法によって形成したが、下部電極43、画素電極36のデザインルールを実現できる印刷方法であれば前記の方法に限定される必要はなく、ディスペンサー法、インクジェット法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法等の一般的な印刷方法が使用できる。
また、アクティブマトリックス駆動回路31のスイッチング素子として有機TFT41を用いたが、本例のビアポスト13及び層間絶縁膜23の作製方法・構造は縦型構造のSITやダイオード構造にも展開可能である。
また、本例は、ビアポスト13の形成方法としてスクリーン印刷法を用いたが、ディスペンサー法やインクジェット法によってビアポスト13を形成しても何ら構わない。
特にインクジェット法でビアポスト13を形成する場合、ソース電極39描画時に基板両端に複数対のアライメントマークを予め設けておくと、ビアポスト13の描画時に複数対のアライメントマークを逐次読み込んで、基板をその都度位置修正しながらビアポスト13を形成できるので、ソース電極39とビアポスト13との位置合わせを改善することができ、スクリーン印刷法でビアポスト13を形成した場合よりも画素数の大きなフラットパネルディスプレイの作製が可能となる。
本効果は、特にフィルム基板を用いたフラットパネルディスプレイでは有効な方法である。
<実施例18>
実施例17と同様な方法で、ポリカーボネート基板上にトリアリールアミン系高分子化合物を活性層とする有機TFT41を形成し、その後ソース電極39上にスクリーン印刷法によってビアポスト13を形成した。ビアポスト13の直径は60um、高さは約12umである。
その後、スクリーン印刷法によって実施例17と同様に絶縁ペーストを印刷し、熱硬化して層間絶縁膜23を形成した。使用した第1のスクリーン版では、非吐出領域とビアポストの片側の間隔OLは設計上で0〜100umに変化させたパターンが入っている。
その後、実施例17と同様に、層間絶縁膜23の表面にスクリーン印刷法によって下部電極43、誘電体膜42、画素電極36を形成した。誘電体膜42の印刷に使用した第2のスクリーン版にも、非吐出領域とビアポスト13の片側の間隔OLは設計上で0〜100umに変化させたパターンが入っている。尚第1のスクリーン版と第2のスクリーン版ではOLが同じになっている。
その後、完成したアクティブマトリックス駆動回路31を実施例11と同様に超音波顕微鏡により観察した。更に前記のアクティブマトリックス駆動回路31にグラファイト微粒子26,TiO2微粒子27のマイクロカプセル28からなる電気泳動素子30を貼り付けて、有機TFT41を用いたフラットパネルディスプレイを完成させた。
その後、全てのゲート電極40にセレクト信号、ドレイン電極38にデータ信号を入れ、全白表示,全黒表示,テストパターン表示を行い、欠陥ビット数を評価した。結果を図14に示す。図14では、○欠陥ビットが10個未満,△は欠陥ビットが10〜100個,×は欠陥ビットが100個以上を示している。
OLが10〜100umでは欠陥ビットが非常に少なく、良好な画像品質が得られていた。しかしながらOLが60〜100umでは観察した1000個のビアホールのうち4〜39個で空隙が観察された。
以上の結果より、第1、第2のスクリーン版の非吐出領域はビアポスト13より片側で10〜50um大きくすることがより望ましいことが判った。但し、OL=60〜100umで作製したフラットパネルディスプレイも直径60umのビアホールでは欠陥ビットが非常に少ないので、空隙の大きさが目的とするフラットパネルディスプレイの信頼性を満たす場合は採用することができる。
<実施例19>
図15を用いて、実施例15を説明する。
実施例17と同様な方法で、ポリカーボネート基板上にトリアリールアミン系高分子化合物を活性層とする有機TFT41を形成し、その後ソース電極39上にスクリーン印刷法によってビアポスト13を形成した。ビアポスト13の直径は60um、高さは約12umである。
その後、スクリーン印刷法によって実施例17と同様に絶縁ペーストを印刷し、熱硬化して層間絶縁膜23を形成し、更に実施例17と同様に、層間絶縁膜23の表面にスクリーン印刷法によって下部電極43、誘電体膜42を積層した。使用した第1,第2のスクリーン版は、非吐出領域とビアポスト13の間隔OLは20umとなっており、硬化後ではビアポスト頭部は誘電体表面から3〜4um突出していた。
その後、層間絶縁膜23の表面にインクジェット法により250um角の画素電極36を印刷した。用いた導電インクはナノAgインクであり、粘度は10〜15cPである。その後RTAを用いナノAgインク近傍のみを180℃に加熱し、画素電極36を完成させた。画素電極36の膜厚は約0.5umであり、誘電体表面から突出しているビアポスト13は画素電極36を貫通した形状となっている。
その後、グラファイト微粒子26,TiO2微粒子27のマイクロカプセル28からなる電気泳動素子30を貼り付け、有機TFT41を用いたフラットパネルディスプレイを完成させた。
本例のフラットパネルディスプレイも実施例17と同様の評価を行った結果、良好な画像品質で、電子ペーパーとして十分なメモリー性を持っていた。
本例においても、電気泳動素子30を駆動するアクティブマトリックス駆動回路31がソース電極39の上にビアポスト13を形成し、その後層間絶縁膜23,下部電極43、誘電体膜42を形成して、最後に画素電極36を形成するので、ソース電極39と画素電極36は直径60umのビアポスト13で接続された構造となり、簡単で低コストなプロセスによって小さなコンタクト抵抗もつアクティブマトリックス駆動回路31を実現できる。
また、電圧駆動タイプの電気泳動素子30を表示素子に用いているため、上記の駆動回路を用いると有機TFT41を用いた場合も良好な画像品質を持つフラットパネルディスプレイを得ることができる。
また、ON動作になっていた有機TFT41がOFF動作になっても、画素電極36の電位を下部電極43、誘電体膜42,画素電極36で構成されるコンデンサによって保持できるので、メモリー性の良いフラットパネルディスプレイを実現できる。
<実施例20>
実施例17と同様な方法で、ポリカーボネート基板上にトリアリールアミン系高分子化合物を活性層とする有機TFT41を形成し、その後ソース電極39上にスクリーン印刷法によってビアポスト13を形成した。ビアポスト13の直径は60um、高さは約12umである。
その後、スクリーン印刷法によって実施例17と同様に絶縁ペーストを印刷した。使用した第1のスクリーン版では非吐出領域とビアポストの片側の間隔OLは20umであり、層間絶縁膜23の印刷膜厚は約5umである。
その後、絶縁ペースト(層間絶縁膜23)の硬化温度(本例では120℃)よりも低い温度で、前記の絶縁ペーストを印刷したポリカーボネート基板を加熱した。本例では、オーブン中で50℃10分間加熱した。
その後、120℃の熱硬化により層間絶縁膜23を形成し、更に実施例17と同様に層間絶縁膜23の表面にスクリーン印刷法によって下部電極43を形成した。
その後、層間絶縁膜23と下部電極43上にスクリーン印刷法によって誘電体膜42を印刷した。誘電体膜42の印刷に用いた第2のスクリーン版も、非吐出領域とビアポスト13の片側の間隔OLは20umとなっている。
その後、誘電体ペースト(誘電体膜42)の硬化温度(本例では120℃)よりも低い温度で、前記の誘電体ペーストを印刷したポリカーボネート基板を加熱した。本例では、オーブン中で50℃10分間加熱した。
その後、120℃の加熱によって誘電体膜ペーストを硬化させて誘電体膜42を形成した。
なお誘電体膜42硬化後においてもビアポスト13の頭部は誘電体膜42表面から突出した形状を保持していた。
その後、誘電体膜42の表面にスクリーン印刷法によって250um角の画素電極36を印刷し、120℃の熱硬化によって画素電極36を形成し、アクティブマトリックス駆動回路31を完成させた。
その後前記のアクティブマトリックス駆動回路31にグラファイト微粒子26,TiO2微粒子27のマイクロカプセル28からなる電気泳動素子30を貼り付け、有機TFT41を用いたフラットパネルディスプレイを完成させた。
本例も、実施例17と同様の評価を行った結果、良好な画像品質を持ち、電子ペーパーとして十分なメモリー性を有していた。
本例では、ソース電極39上にビアポスト13を形成し、その後前記ビアポスト13の頭部よりも僅かに大きい非吐出領域を有する第1のスクリーン版を用いて、非吐出領域を前記ビアポスト13の頭部に概略アライメントして層間絶縁膜23を印刷し、その後層間絶縁膜23(絶縁ペースト)の硬化温度よりも低い温度でポリカーボネート基板を加熱するので、加熱中に絶縁ペーストは粘度が低下して、ビアポストとの間にある空隙を更に充填することができる。
また、層間絶縁膜23を硬化した後、層間絶縁膜23上に下部電極43を形成し、前記ビアポスト13の頭部よりも僅かに大きい非吐出領域を有する第2のスクリーン版を用いて、前記非吐出領域を前記ビアポスト13の頭部に概略アライメントして誘電体膜42を印刷し、その後誘電体膜42(誘電体ペースト)の硬化温度よりも低い温度でポリカーボネート基板を加熱するので、加熱中に誘電体ペーストは粘度が低下して、ビアポスト13との間にある空隙を更に充填することができる。
そのため、ビアポスト13と層間絶縁膜23,誘電体膜42の間に空隙が発生する頻度が更に低下するので、実施例17〜19より長期信頼性の高いフラットパネルディスプレイを作ることができる。
尚、本実施例では、絶縁ペースト印刷後に絶縁ペーストの硬化温度よりも低い温度で加熱してビアポスト13と層間絶縁膜23の空隙に絶縁ペーストを更に充填し、かつ誘電体ペースト印刷後に誘電体ペーストの硬化温度よりも低い温度で加熱してビアポスト13と誘電体層の空隙に誘電体ペーストを更に充填し、ビアポスト13と層間絶縁膜23、誘電体膜42との間にある空隙をより減少させたが、絶縁ペースト印刷後に絶縁ペーストの硬化温度よりも低い温度で加熱し、誘電体膜42印刷後は誘電体膜42硬化のみを行っても、また絶縁ペースト印刷後は硬化のみを行い、誘電体ペースト印刷後は誘電体ペーストの硬化温度よりも低い温度で加熱しても、ビアポスト13と層間絶縁膜23,誘電体膜42との空隙は減少させることができるので、目的とするフラットパネルディスプレイの信頼性やコストを考慮し、層間絶縁膜印刷後の加熱工程や、誘電体膜印刷後の加熱工程をプロセスに加えれば良い。
尚、本例では、ビアポスト13の形成方法としてスクリーン印刷法を用いたが、前記の実施例のようにディスペンサー法やインクジェット法によってビアポスト13を形成しても何ら構わない。
<実施例21>
図13を用いて、実施例21を説明する。
実施例17と同様な方法で、ポリカーボネート基板上にトリアリールアミン系高分子化合物を活性層とする有機TFT41を形成し、その後ソース電極39上にスクリーン印刷法によってビアポスト13を形成した。ビアポスト13の直径は60um、高さは約12umである。
その後、有機TFT41上にインクジェット法によって層間絶縁膜23を形成した。印刷に用いた絶縁インクはポリビニルブチラール、分散剤等から構成されており、粘度は5〜50cPである。
詳細に説明すると、インクジェット装置のCCDカメラによってビアポスト13のアライメントマークを読み取り、基板の位置合わせを行った後、層間絶縁膜23の描画データをインクジェット装置に入力し、IJヘッドより絶縁インクを吐出して印刷を行った。
この時、絶縁インクがビアポスト頭部にかかるのを避けるため、インクジェット装置のヘッド傾き・インク着弾精度・アライメント精度を考慮して、ビアポスト13の外形より若干大きい領域を非描画(非印刷)領域として絶縁インクを描画した。本例ではビアポスト13より片側で20um大きい領域を非描画領域とした。
また、インクジェット法は1回の吐出では厚膜が形成できないため、同一箇所で複数回吐出した。
その後、120℃で加熱して絶縁インクを硬化させ、層間絶縁膜23を完成させた。
その後層間絶縁膜23上に実施例17と同様にスクリーン印刷法によって下部電極43を形成し、更にインクジェット法によって誘電体膜42を印刷した。印刷に用いた誘電体インクはBaTiO3フィラー,ポリビニルブチラール、分散剤等から構成されており、粘度は5〜50cPである。
詳細に説明すると、インクジェット装置のCCDカメラによってビアポスト13のアライメントマークを読み取り、基板の位置合わせを行った後、誘電体膜42の描画データをインクジェット装置に入力し、IJヘッドより前記の誘電体インクを吐出して印刷を行った。
この時、誘電体膜インクがビアポスト頭部にかかるのを避けるため、インクジェット装置のヘッド傾き・インク着弾精度・アライメント精度を考慮して、ビアポスト13の外形より若干大きい領域を非描画(非印刷)領域として誘電体インクを描画した。本例ではビアポスト13より片側で20um大きい領域を非描画領域とした。
その後、前記の誘電体インクを120℃で加熱・硬化させて誘電体膜42を完成させた。
尚誘電体膜42印刷後に誘電体膜42表面からビアポスト13の頭部が突出するように、層間絶縁膜23、下部電極43、誘電体膜42の厚さを調整した。層間絶縁膜23、誘電体膜42の各膜厚はインク粘度、吐出回数,印刷速度等によって制御でき、下部電極43の膜厚はペースト粘度、メッシュ、スキージゴム硬度、印刷速度、印厚、クリアランス、アタック角等によって制御することができる。
その後、実施例17と同様に誘電体膜42の表面にスクリーン印刷法によって画素電極36を形成し、アクティブマトリックス駆動回路31を完成させた。本例でも誘電体膜42から突出したビアポスト13の頭部は画素電極36によって被覆された形状となっている。
その後、グラファイト微粒子26,TiO2微粒子27のマイクロカプセル28からなる電気泳動素子30を貼り付け、有機TFT41を用いたフラットパネルディスプレイを完成させた。
その後、実施例17と同様に全てのゲート電極40にセレクト信号、ドレイン電極38にデータ信号を入れ、全白表示,全黒表示,テストパターン表示を行い、画像品質を評価した。
その結果黒反射率は5%以下、白反射率は36%以上、コントラストは7以上となり、良好な画像品質を持つことが確認できた。また欠陥ビット数は10個以下であった。
更に、テストパターンを表示後、セレクト信号,データ信号を全て遮断し、表示画像のメモリー性を評価した。1日放置後もテストパターンの画像のコントラストはほとんど低下せず、電子ペーパーとして十分なメモリー性を持っていることが確認された。
以上のように、本実施例の作製方法によると、ソース電極39上にビアポスト13を形成後、インクジェット法によって層間絶縁膜23を形成し、その後下部電極43を形成し、更にインクジェット法によって誘電体膜42を形成し、かつビアポスト13が誘電体膜42表面から突出するように層間絶縁膜23,下部電極43,誘電体膜42の膜厚を調整するため、ビアポスト13は誘電体膜42表面から突出した形状となる。そのためビアポスト13上に直接画素電極36を印刷・硬化するだけでコンタクト抵抗の非常に小さいビアホール(ビアポスト13)が得られ、実施例17と同様に画素電極36に大きな電位を誘起できる。その結果画像品質の良好なフラットパネルディスプレイを実現できる。
また、下部電極43、誘電体膜42、画素電極36でコンデンサを形成しているため、ONになっている有機TFT41がOFFとなっても画素電極36の電位はコンデンサによって保持できるため、メモリー性のある表示を実現できる。
また、本例のように、パターン形成が不要な層間絶縁膜23、誘電体膜42をインクジェット法で印刷する場合、使用するインクは比較的粘度の小さいインクが使用できるので、そのようなインクを用い、かつビアポストの外形より僅かに大きい領域を非描画(非印刷)領域としてインクを吐出すると、吐出後ソース電極上で容易に広がり、ビアポスト13と絶縁インク、誘電体インクの空隙を充填することができ、長期信頼性の高いフラットパネルディスプレイを実現できる。
加えて本例の作製方法でも、インクジェット法によって有機半導体層を形成した後は、ビアポスト13,下部電極43,画素電極36をスクリーン印刷法で、層間絶縁膜23と誘電体膜42をインクジェット法によって形成するので、有機半導体形成後のプロセスからリソグラフィーやドライエッチング、レーザードリル工程が完全に排除されている。そのため有機TFT41には熱・プラズマダメージがないので、有機TFT41のスイッチング特性は劣化しない。
更に、フォトリソグラフィーを用いないことから、有機溶媒に可溶な有機半導体材料も使用でき、フラットパネルディスプレイの用途に応じ、より広範な材料が選択できる。
尚本例ではインクジェット法によって層間絶縁膜23と誘電体膜42を印刷したが、インクジェット法と同様に、液滴を吐出するディスペンサー法によって層間絶縁膜23、誘電体膜42を印刷しても同様の効果が期待できる。
また、層間絶縁膜23または誘電体膜42の一方を実施例17のようにスクリーン印刷法によって形成しても、同様な効果が期待できる。
尚、本実施例では、ビアポスト13の形成方法としてスクリーン印刷法を用いたが、ディスペンサー法やインクジェット法によってビアポスト13を形成しても良い。
<実施例22>
実施例21と同様な方法で、ポリカーボネート基板上にトリアリールアミン系高分子化合物を活性層とする有機TFT41を形成し、その後ソース電極39上にスクリーン印刷法によってビアポスト13を形成した。ビアポスト13の直径は60um、高さは約12umである。
その後、インクジェット法によって実施例21と同様に絶縁インクを印刷した。
この時絶縁インクがビアポスト頭部にかかるのを避けるため、インクジェット装置のヘッド傾き・インク着弾精度・アライメント精度を考慮して、ビアポスト13の外形より若干大きい領域を非描画(非印刷)領域として絶縁インクを描画した。本例ではビアポスト13より片側で20um大きい領域を非描画領域とした。
また、インクジェット法は1回の吐出では厚膜が形成できないため、同一箇所で複数回吐出した。
その後、絶縁インクの硬化温度(本例では120℃)よりも低い温度で、前記の絶縁インクを印刷したポリカーボネート基板を加熱した。本例では、オーブン中で50℃10分間加熱した。
その後、120℃の熱硬化により層間絶縁膜23を形成し、更に実施例21と同様に層間絶縁膜23の表面にスクリーン印刷法によって下部電極43を形成した。
その後、層間絶縁膜23と下部電極43上にインクジェット法によって誘電体膜42を印刷した。誘電体膜42印刷においても誘電体インクがビアポスト頭部にかかるのを避けるため、インクジェット装置のヘッド傾き・インク着弾精度・アライメント精度を考慮して、ビアポスト13の外形より若干大きい領域を非描画(非印刷)領域として誘電体インクを描画した。本例ではビアポスト13より片側で20um大きい領域を非描画領域とした。
その後、誘電体インク(誘電体膜42)の硬化温度(本例では120℃)よりも低い温度で、前記の誘電体インクを印刷したポリカーボネート基板を加熱した。本例では、オーブン中で50℃10分間加熱した。
その後、120℃の加熱によって誘電体膜インクを硬化させて誘電体膜42を形成した。なお誘電体膜硬化後においてもビアポスト13の頭部は誘電体膜42表面から突出した形状を保持していた。
その後、誘電体膜42の表面にスクリーン印刷法によって250um角の画素電極36を印刷し、120℃の熱硬化によって画素電極36を形成し、アクティブマトリックス駆動回路31を完成させた。
その後前記のアクティブマトリックス駆動回路31にグラファイト微粒子26,TiO2微粒子27のマイクロカプセル28からなる電気泳動素子30を貼り付け、有機TFT41を用いたフラットパネルディスプレイを完成させた。
本例も、実施例21と同様の評価を行った結果、良好な画像品質を持ち、電子ペーパーとして十分なメモリー性を有していた。
本例では、ソース電極39上にビアポスト13を形成し、その後インクジェット法によって層間絶縁膜23を印刷し、その後層間絶縁膜23(絶縁インク)の硬化温度よりも低い温度でポリカーボネート基板を加熱するので、加熱中に絶縁インクは粘度が低下して、ビアポスト13との間にある空隙を更に充填することができる。
また、層間絶縁膜23を硬化した後、層間絶縁膜23上に下部電極43を形成し、更に誘電体膜42をインクジェット法によって印刷し、その後誘電体膜42(誘電体インク)の硬化温度よりも低い温度でポリカーボネート基板を加熱するので、加熱中に誘電体インクは粘度が低下して、ビアポスト13との間にある空隙を更に充填することができる。
そのため、ビアポスト13と層間絶縁膜23,誘電体膜42の間に空隙が発生する頻度が更に低下するので、実施例21より長期信頼性の高いフラットパネルディスプレイを作ることができる。
尚、本実施例では、絶縁インク印刷後に絶縁インクの硬化温度よりも低い温度で加熱してビアポスト13と層間絶縁膜23の空隙に絶縁インクを更に充填し、かつ誘電体インク印刷後に誘電体インクの硬化温度よりも低い温度で加熱してビアポスト13と誘電体膜42の空隙に誘電体インクを更に充填し、ビアポスト13と層間絶縁膜23、誘電体膜42との間にある空隙をより減少させたが、絶縁インク印刷後に絶縁インクの硬化温度よりも低い温度で加熱し、誘電体膜印刷後は誘電体膜硬化のみを行っても、また絶縁インク印刷後は硬化のみを行い、誘電体インク印刷後は誘電体インクの硬化温度よりも低い温度で加熱しても、ビアポスト13と層間絶縁膜23,誘電体膜42との空隙は減少させることができるので、目的とするフラットパネルディスプレイの信頼性やコストを考慮し、層間絶縁膜印刷後の加熱工程や、誘電体膜印刷後の加熱工程をプロセスに加えれば良い。
また、本例では、ビアポストの形成方法としてスクリーン印刷法を用いたが、前記の実施例のようにディスペンサー法やインクジェット法によってビアポストを形成しても何ら構わない。
また、本例も、実施例21と同様にインクジェット法の替わりにディスペンサー法によって層間絶縁膜23、誘電体膜42を印刷しても良く、層間絶縁膜23、誘電体膜42の一方を前記の実施例のようにスクリーン印刷法で形成しても良い。
本発明の実施例1に係る多層配線の作製方法の説明図である。 本発明の層間絶縁膜を印刷する工程に用いるスクリーン版の説明図である。 本発明におけるビアポストと層間絶縁膜の空隙を充填する模式図である。 2層配線を作製した後、コンタクト抵抗を測定した結果を示す図である。 本発明の実施例5に係る多層配線の作製方法の説明図である。 本発明の実施例6に係る多層配線の作製方法の説明図である。 2層配線を作製した後、実施例1と同様の評価を行った結果を示す図である。 本発明の実施例8に係る多層配線の作製方法の説明図である。 本発明の実施例9に係る多層配線の作製方法の説明図である。 本発明の実施例11に係るフラットパネルディスプレイの説明図である。 実施例12の評価結果を示す図である。 本発明の実施例13に係るフラットパネルディスプレイの説明図である。 本発明の実施例17に係るフラットパネルディスプレイの説明図である。 実施例18の評価結果を示す図である。 本発明の実施例19に係るフラットパネルディスプレイの説明図である。 従来例(特開2001-274547号公報)の説明図である。 従来例(特開2003-48303)の説明図である。 従来例(特開平11-87925)の説明図である。 本明細書のビアホール、ビアポストの説明図である。
符号の説明
11 第1の金属配線
12 基板
13 ビアポスト
14 スキージ
15 絶縁ペースト
16 非吐出領域
17 スクリーン版
18 層間絶縁膜
19 第2の金属配線
20 IJヘッド
21 絶縁インク
21A 空隙
22 加熱によるレベリング(空隙充填)
23 層間絶縁膜
24 第2の金属配線
25 共通透明電極
26 グラファイト微粒子
27 TiO2微粒子
28 マイクロカプセル
29 プラスチック基板
29A 有機TFT
30 電気泳動素子
31 アクティブマトリックス駆動回路
32 アクティブマトリックス駆動回路
33 対向基板
34 ゲート絶縁膜
35 プラスチック基板
36 画素電極
37 有機半導体
38 ドレイン電極
39 ソース電極
40 ゲート電極
41 有機TFT
42 誘電体膜
43 下部電極

Claims (14)

  1. 基板上にマトリックス状に配置された有機半導体からなる複数のTFTがあり、前記TFTは層間絶縁膜によって被覆され、更に層間絶縁膜上にマトリックス状に配置された複数の画素電極があり、前記TFTのソース電極、ドレイン電極の少なくとも一方と画素電極はビアホール(ビアポスト)を介して接続されているアクティブマトリックス駆動回路と、前記アクティブマトリックス駆動回路上には表示素子が形成されているフラットパネルディスプレイの作製方法において、
    前記TFTのソース電極、ドレイン電極の少なくとも一方の上にビアポストを形成する工程と、
    前記ビアポストの頭部よりも僅かに大きい非吐出領域を有するスクリーン版を用い、前記非吐出領域を前記ビアポストの頭部に概略アライメントし、前記ビアポストの高さよりも低く前記層間絶縁膜を印刷する工程と、
    前記層間絶縁膜の硬化温度よりも低い温度で加熱する工程と、
    前記層間絶縁膜を硬化する工程と、
    前記層間絶縁膜上にビアポストに接続された画素電極を印刷法によって形成する工程と
    からなること特徴とするフラットパネルディスプレイの作製方法。
  2. 前記スクリーン版の非吐出領域は、ビアポストより片側で10〜50μm大きいことを特徴とする請求項に記載のフラットパネルディスプレイの作製方法。
  3. 請求項に記載のフラットパネルディスプレイの作製方法によって作製されたフラットパネルディスプレイにおいて、
    前記ビアホール(ビアポスト)頭部は前記層間絶縁膜の表面から突出しており、かつ前記層間絶縁膜から突出したビアホール頭部は画素電極で被覆されていることを特徴とするフラットパネルディスプレイ。
  4. 請求項1または2に記載のフラットパネルディスプレイの作製方法によって作製されたフラットパネルディスプレイにおいて、
    前記ビアホール(ビアポスト)頭部は前記層間絶縁膜の表面から突出しており、かつ前記層間絶縁膜から突出したビアホール頭部は画素電極を貫通していることを特徴とするフラットパネルディスプレイ。
  5. 前記表示素子が電気泳動素子であることを特徴とする請求項またはに記載のフラットパネルディスプレイ。
  6. 基板上にマトリックス状に配置された有機半導体からなる複数のTFTがあり、前記TFTは層間絶縁膜によって被覆され、更に層間絶縁膜上には下部電極、誘電体膜が積層され、該誘電体膜上にはマトリックス状に配置された複数の画素電極があり、前記TFTのソース電極、ドレイン電極の少なくとも一方と画素電極はビアホール(ビアポスト)を介して接続され、下部電極と誘電体膜と画素電極によってコンデンサを形成しているアクティブマトリックス駆動回路と、前記アクティブマトリックス駆動回路上には表示素子が形成されているフラットパネルディスプレイの作製方法において、
    前記TFTのソース電極、ドレイン電極の少なくとも一方の上にビアポストを形成する工程と、
    前記ビアポストの頭部よりも僅かに大きい非吐出領域を有する第1のスクリーン版を用い、前記非吐出領域を前記ビアポストの頭部に概略アライメントして層間絶縁膜を印刷する工程と、
    層間絶縁膜を硬化する工程と、
    層間絶縁膜上に下部電極を印刷法によって形成する工程と、
    前記ビアポストの頭部よりも僅かに大きい非吐出領域を有する第2のスクリーン版を用い、前記非吐出領域を前記ビアポストの頭部に概略アライメントして誘電体膜を印刷する工程と、
    該誘電体膜を硬化する工程と、
    該誘電体膜上にビアポストに接続された画素電極を印刷法によって形成する工程からなり、かつ、
    ビアポストが該誘電体膜表面から突出するように層間絶縁膜、下部電極、誘電体膜の膜厚を調整することを特徴とするフラットパネルディスプレイの作製方法。
  7. 請求項に記載のフラットパネルディスプレイの作製方法において、
    前記の層間絶縁膜を印刷する工程と層間絶縁膜を硬化する工程の間に、前記層間絶縁膜の硬化温度よりも低い温度で加熱する工程を入れることを特徴とするフラットパネルディスプレイの作製方法。
  8. 請求項に記載のフラットパネルディスプレイの作製方法において、
    前記の誘電体膜を印刷する工程と該誘電体膜を硬化する工程の間に、前記誘電体膜の硬化温度よりも低い温度で加熱する工程を入れることを特徴とするフラットパネルディスプレイの作製方法。
  9. 請求項に記載のフラットパネルディスプレイの作製方法において、
    前記の第1のスクリーン版の非吐出領域は、ビアポストより片側で10〜50μm大きいことを特徴とするフラットパネルディスプレイの作製方法。
  10. 請求項に記載のフラットパネルディスプレイの作製方法において、
    前記の第2のスクリーン版の非吐出領域は、ビアポストより片側で10〜50μm大きいことを特徴とするフラットパネルディスプレイの作製方法。
  11. 請求項に記載のフラットパネルディスプレイの作製方法において、
    前記ビアポストを形成する工程は、スクリーン印刷法であることを特徴とするフラットパネルディスプレイの作製方法。
  12. 請求項〜1の何れか1項に記載のフラットパネルディスプレイの作製方法によって作製されたフラットパネルディスプレイにおいて、
    基板上にマトリックス状に配置された有機半導体からなる複数のTFTがあり、前記TFTは層間絶縁膜によって被覆され、更に層間絶縁膜上には下部電極、誘電体膜が積層され、該誘電体膜上にはマトリックス状に配置された複数の画素電極があり、前記TFTのソース電極、ドレイン電極の少なくとも一方と画素電極はビアホール(ビアポスト)を介して接続され、下部電極と誘電体膜と画素電極によってコンデンサを形成しているアクティブマトリックス駆動回路と、前記アクティブマトリックス駆動回路上には表示素子が形成されているフラットパネルディスプレイにおいて、
    ビアホール(ビアポスト)頭部は前記誘電体膜の表面から突出しており、かつ前記誘電体膜から突出したビアホール頭部は画素電極で被覆されていることを特徴とするフラットパネルディスプレイ。
  13. 請求項〜1の何れか1項に記載のフラットパネルディスプレイの作製方法によって作製されたフラットパネルディスプレイにおいて、
    基板上にマトリック状に配置された有機半導体からなる複数のTFTがあり、前記TFTは層間絶縁膜によって被覆され、更に層間絶縁膜上には下部電極、誘電体膜が積層され、該誘電体膜上にはマトリックス状に配置された複数の画素電極があり、前記TFTのソース電極、ドレイン電極の少なくとも一方と画素電極はビアホール(ビアポスト)を介して接続され、下部電極と誘電体膜と画素電極によってコンデンサを形成しているアクティブマトリックス駆動回路と、前記アクティブマトリックス駆動回路上には表示素子が形成されているフラットパネルディスプレイにおいて、
    ビアホール(ビアポスト)頭部は前記誘電体膜の表面から突出しており、かつ前記誘電体膜から突出したビアホール頭部は画素電極を貫通していることを特徴とするフラットパネルディスプレイ。
  14. 前記表示素子が電気泳動素子であることを特徴とする請求項12または13に記載のフラットパネルディスプレイ。
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