JP4114576B2 - 多層配線基板およびその製造方法 - Google Patents

多層配線基板およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4114576B2
JP4114576B2 JP2003321371A JP2003321371A JP4114576B2 JP 4114576 B2 JP4114576 B2 JP 4114576B2 JP 2003321371 A JP2003321371 A JP 2003321371A JP 2003321371 A JP2003321371 A JP 2003321371A JP 4114576 B2 JP4114576 B2 JP 4114576B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
insulating resin
protruding electrode
resin layer
layer
wiring layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003321371A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005093517A (ja
Inventor
大輔 櫻井
法人 塚原
和宏 西川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2003321371A priority Critical patent/JP4114576B2/ja
Publication of JP2005093517A publication Critical patent/JP2005093517A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4114576B2 publication Critical patent/JP4114576B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)

Description

本発明は、基板上に配線層と絶縁性樹脂層を積層して形成するビルドアップ方式の多層配線基板およびその製造方法に関する。
近年、携帯電話やパソコンに代表される電子機器の小型化、薄型化、低価格化の進展に伴い、配線基板の小型化、高機能化および低価格化に対する市場ニーズが高まってきている。このために、多層配線基板が注目されている。
従来の多層配線基板の製造方法としては、以下に示すものがあった。まず、セラミックからなる基板上にスパッタ法を用いて導電体膜を形成する。次に、導電体膜を形成した基板上にフォトレジスト膜を塗布し、突起状電極を形成する位置にフォトリソプロセスにより導電体膜が露出する開口部を形成する。次に、メッキプロセスにより開口部にニッケル(Ni)、銅(Cu)または金(Au)などの突起状電極を形成する。そして、フォトレジスト膜を溶解除去した後、フォトリソプロセスおよびエッチングプロセスにより導電体膜に所定のパターン加工を行い、第1の配線層を形成する。次に、この第1の配線層を含む基板上に突起状電極よりも厚く絶縁性樹脂膜、例えば感光性ポリイミド前駆体を塗布し、フォトリソプロセスおよびエッチングプロセスにより突起状電極を露出させた後に熱硬化させて絶縁性樹脂層を形成する。次に、この絶縁性樹脂層上に突起状電極に接続する第2の配線層を形成する。これにより二層配線基板が形成される。さらに多層化する場合には、これらの工程を繰り返して作製されていた(例えば、特許文献1)。
特開平06−6034号公報
上記従来の方法では、フォトリソプロセスやメッキプロセスを用いるので高精細の多層配線基板を作製できる。しかし、このような方法では、製造工程が煩雑で製造コストが高くなるだけでなく、メッキプロセスやエッチングプロセスにより生じる廃液処理などの環境対策も必要となるという課題があった。
本発明は係る従来の課題を解決して、製造工程の簡略化と環境負荷の低減が可能な多層配線基板およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明の多層配線基板は、基板上に形成された第1の配線層と、第1の配線層上に形成された突起状電極と、第1の配線層を含む基板上に形成され、突起状電極の外周部に隣接する隣接領域部の厚みが第1の配線層上の領域部の厚みより薄く形成された絶縁性樹脂層と、絶縁性樹脂層上に形成され、突起状電極に接続する第2の配線層とを有する構成からなる。
この構成により、印刷方式などの簡易で、設備の安い方法で多層配線基板を作製可能で、かつ、第2の配線層と突起状電極との接触抵抗のばらつきを小さくでき、高性能の多層配線基板を実現できる。
また、上記課題を解決するために本発明の多層配線基板の製造方法は、基板上に第1の配線層を形成する工程と、第1の配線層上に突起状電極を形成する工程と、突起状電極の外周部から所定の間隙を有して、第1の配線層を含む基板上に絶縁性樹脂層を形成する工程と、絶縁性樹脂層を加熱することにより、間隙に絶縁性樹脂層を流動させて絶縁性樹脂層を突起状電極の外周部まで連続的に形成する工程と、突起状電極に接続する第2の配線層を絶縁性樹脂層上に形成する工程とを有する方法からなる。
この方法により、第1の配線層上に形成した突起状電極の上面部には、絶縁性樹脂層は形成されないため、フォトリソプロセスとエッチングプロセスにより絶縁性樹脂層を除去することは不要となる。また、突起状電極を形成するときに、その形状をそろえておけば、第2の配線層と接触する突起状電極の面積はほぼ同じとすることができるので、第2の配線層と突起状電極との接触抵抗のばらつきを非常に小さく抑えることができる。なお、上述の隣接領域部は、この製造方法において、突起状電極の外周部に設けられた所定の間隙に流動して形成された絶縁性樹脂層部である。
また、本発明の多層配線基板の製造方法は、絶縁性樹脂層の厚みを突起状電極の厚さより薄く形成する方法からなる。この方法により、絶縁性樹脂層を加熱して流動化させても、突起状電極の上面側まで絶縁性樹脂層が回り込むことがなくなり、接触抵抗のさらに小さな多層配線基板を簡単な工程で作製することができる。
また、本発明の多層配線基板の製造方法は、絶縁性樹脂層が樹脂ペーストを用いて印刷方式により形成される方法からなる。この方法により、突起状電極の外周部から所定の間隙を有して、第1の配線層を含む基板上に絶縁性樹脂層を形成することが容易にでき、かつ製造工程も大幅に簡略化できる。
また、本発明の多層配線基板の製造方法は、絶縁性樹脂層が突起状電極の外周部から所定の間隙を有する形状の開口部が形成されたホットメルトシートを用いて、この開口部と突起状電極とを位置合わせして、第1の配線層を含む基板上にこのホットメルトシートを貼りつけて形成する方法からなる。
この方法により、予め開口部を、例えばパンチング加工などにより加工した後に基板上に貼りつけるだけでよくなるので、絶縁性樹脂層の形成工程が大幅に簡略化できる。さらに、シート状であるので厚さのばらつきも小さくなり、三層以上の多層配線を形成しても比較的平坦な表面を有する多層配線基板が得られるので、電子部品などの実装を高密度に行うことができる。
また、本発明の多層配線基板の製造方法は、樹脂ペーストまたはホットメルトシートが、熱硬化性樹脂および光硬化性樹脂の少なくとも一つを含むことを特徴とする。この方法により、流動化させて突起状電極の外周部まで絶縁性樹脂層を連続的に形成する工程と、絶縁性樹脂層を硬化する工程とを分けて行うこともできるので、突起状電極の上面部以外の領域に確実に絶縁性樹脂層を形成することができる。例えば、熱硬化性樹脂を用いる場合には、流動化のための加熱は、流動化する温度以上で網状構造となる温度(一般に、硬化開始温度とよばれる温度)より低い温度に、流動化後の硬化は網状構造となる温度に設定すればよい。なお、この工程は連続的に行ってもよい。また、光硬化性樹脂を用いる場合には、加熱により流動化を促進して突起状電極の外周部まで連続的に絶縁性樹脂層を形成後、紫外線などを照射して硬化させればよいし、必要に応じてさらに加熱硬化してもよい。
また、本発明の多層配線基板の製造方法は、第1の配線層、第2の配線層および突起状電極が、導電ペーストを塗布し、熱硬化させて形成する方法からなる。この方法により、配線層を含むすべての工程を、例えば印刷方式や描画方式などにより形成することができるので、製造工程が簡略化できるだけでなく、製造の設備コストも小さくできる。
本発明による多層配線基板とその製造方法は、突起状電極に間隙部を設けて絶縁性樹脂層を形成するとともに、流動化させて間隙部を埋め絶縁性樹脂層を連続的に形成するものである。
その結果、フォトリソプロセス、エッチングプロセスがなくなる、あるいはその回数が減少し、またメッキプロセスもなくなるため、製造工程を簡略化できる。そして、フォトリソプロセス、エッチングプロセスやメッキプロセスの廃液処理も減少し、環境負荷の低減を図ることができる。
(実施の形態)
以下、本発明の実施の形態について、図1および図2を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態における多層配線基板を模式的に示した要部断面図である。なお、本発明の実施の形態においては、配線層が二層構成からなる多層配線基板を例として説明する。
本発明の実施の形態の多層配線基板は、図1に示すように、基板11上に第1の配線層12が形成され、この第1の配線層12上で、第2の配線層15と電気的に接続する個所に突起状電極13が形成されている。絶縁性樹脂層14は、第1の配線層12上を含む基板11の全面に形成されている。この絶縁性樹脂層14は、突起状電極13の外周部に隣接する隣接領域部14aの厚みが、その隣接領域部14aから外れた第1の配線層12上の領域部の厚みより薄く形成されている。
また、隣接領域部14aから外れた第1の配線層12上の領域部の厚みは、突起状電極13よりも薄く形成されている。すなわち、突起状電極13の厚み(h1)に比べて、絶縁性樹脂層14の厚み(h2)は薄く形成されている。このような厚み構成は、後述する製造方法により容易に得ることができる。なお、絶縁性樹脂層14の厚みの条件は、突起状電極13の外周部まで絶縁性樹脂層14が流動したときに、突起状電極13の上面部13aまで絶縁性樹脂層14が覆わないことである。
さらに、この絶縁性樹脂層14上には、突起状電極13に接続する第2の配線層15が形成されて、本発明の実施の形態の多層配線基板が構成されている。
また、基板11としては、ガラス繊維入りエポキシ樹脂やセラミック板などの耐熱性基板、あるいはポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンテレフタレート共重合体(PETG)などのポリエステル樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABS樹脂)、ポリカーボネートまたはポリイミドなどからなるフィルムあるいはシートなど、通常の回路基板に用いられているものであればいずれでも適用できる。特に、フィルム状またはシート状の基板は、板厚を50μm〜400μmと薄くできるため、多層配線基板の薄型化に有効な点で好ましい。
また、第1の配線層12、第2の配線層15および突起状電極13は、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)などの単体またはパラジウム(Pd)と銀(Ag)との合金などを0.1μm〜20μmに微細化した導電性粒子を結着材に分散混合させた導電ペーストを用いて、スクリーン印刷、ステンシル印刷または描画印刷などの印刷方式を用いれば、容易にかつ低コストで形成できる。特に、結着材として熱硬化性樹脂もしくは光硬化性樹脂を用いた導電ペーストは、接着強度が強く、かつ配線層および突起状電極自体の強度も大きくできる点で好ましい。なお、配線層の電気抵抗をさらに小さくする必要がある場合には、銀(Ag)粒子の粒径を100nm以下にした銀ナノペーストを用いるとよい。また、突起状電極13の電気抵抗を導電ペーストより低抵抗化する必要がある場合は、突起状電極13を銅(Cu)などの金属を円柱にした金属電極を用いればよい。
また、絶縁性樹脂層に用いる樹脂材料としては、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂などの熱硬化性樹脂もしくは光硬化性樹脂、あるいはオレフィン系樹脂、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリウレタン樹脂などの熱可塑性樹脂でもよい。すなわち、電気絶縁性に優れ、かつ加熱によって低粘度化して流動する樹脂であればいずれでもよい。
次に、本発明の実施の形態における多層配線基板の製造方法について説明する。
図2は、本発明の実施の形態における多層配線基板の製造方法を説明するための主要部の工程断面図である。なお、図1と同じ要素については、同じ符号を付している。
最初に、図2(A)に示すように、熱硬化性結着材を含む導電ペーストを用いて、スクリーン印刷、描画印刷またはステンシル印刷など、通常の印刷方式により、基板11上に導電ペーストによる配線パターンを形成する。この配線パターンを形成後、加熱して硬化させて第1の配線層12が形成される。
次に、図2(B)に示すように、上記と同じ導電ペーストを用いて第1の配線層12上で、後述する第2の配線層15と電気的に接続が必要な個所に突起状の電極パターンを印刷する。この場合、比較的厚みを大きくして厚み対幅の比、すなわちアスペクト比を大きくする必要があるので、導電ペーストの粘度を大きくしたり、描画方式による印刷あるいは複数回の印刷などを行う。この後、加熱硬化させて突起状電極13が形成される。
次に、図2(C)に示すように、突起状電極13の外周部から所定の間隙を含む領域部を遮蔽した遮蔽領域部24を有する印刷用版を用意する。スクリーン印刷方式またはステンシル印刷方式で突起状電極13を形成する場合には、スクリーン印刷版21もしくはステンシル印刷版21の遮蔽領域部24と突起状電極13とを位置合わせする。この後、絶縁性樹脂材料を印刷用にペースト化した樹脂ペーストを用いて第1の配線層12と基板11の表面上とに印刷を行う。この印刷により、突起状電極13の外周部から所定の間隙部23には、図2(C)に示すように絶縁性樹脂層14は形成されず、それ以外は全面にほぼ均一な厚さに形成される。
なお、絶縁性樹脂層14として、熱硬化性樹脂および光硬化性樹脂の少なくとも一つを含む樹脂を用いると、加熱して低粘度化させて流動性を高め、間隙部23を埋める工程と、硬化する工程とを必要に応じて分けることができるので、製造条件の範囲が広がり好ましい。例えば、熱硬化性樹脂を用いた場合、流動化のための加熱は流動化する温度以上で、網状構造となる温度(一般に、降下開始温度とよばれる温度)未満にすればよい。このときの粘度としては、設定する間隙部23の寸法に応じて最適値を選択する必要があり、6Pa・s以上から10Pa・s以下とすることが望ましい範囲である。流動化後の硬化は網状構造となる温度とすればよい。なお、この工程は連続的に行ってもよい。また、光硬化性樹脂を用いる場合には、加熱により流動化を促進して突起状電極13の外周部まで連続的に絶縁性樹脂層14を形成後、紫外線などを照射して硬化させればよい。
次に、図2(D)に示すように、絶縁性樹脂層14を加熱して低粘度化させて、絶縁性樹脂層14が間隙部23に流動し、突起状電極13の外周部まで連続的な層が形成されるようにする。このとき、流動してきた絶縁性樹脂層14により間隙部23は埋めこまれて隣接領域部14aが形成されるが、この隣接領域部14aの厚みは、この隣接領域部14aから外れた位置の第1の配線層12上の絶縁性樹脂層14の厚みよりも薄くなる。これは、間隙部23に流動する絶縁性樹脂層14は、突起状電極13の周辺部に限定され、これより大きく外れた位置の絶縁性樹脂層14はほとんど流動しないためである。
また、絶縁性樹脂層14は突起状電極13の厚みに比べて薄く形成されているので、絶縁性樹脂層14を流動化させても突起状電極13の上面部13aに絶縁性樹脂層14が回り込むことを確実に防止できる。したがって、突起状電極13と第2の配線層15との接触面積がばらつくことがなくなり、接触抵抗のばらつきを大幅に抑制できる。なお、間隙部23の大きさは、突起状電極13の寸法やスクリーン印刷の印刷精度および加熱時の絶縁性樹脂層14の粘度に応じて予め最適化して決定する。突起状電極13の外周部まで連続的に絶縁性樹脂層14を形成した後、必要に応じて絶縁性樹脂層14をさらに加熱または紫外線照射して硬化させれば、硬化した状態の最終的な絶縁性樹脂層14が得られる。
次に、図2(E)に示すように、絶縁性樹脂層14の上に導電ペーストを、例えばスクリーン印刷方式により印刷して第2の配線層15を形成する。このとき、突起状電極13は、第2の配線層15と上面部13aだけでなく、外周部の一部も接触するので、接触抵抗を確実に低減できる。これにより、第1の配線層12と第2の配線層15とが突起状電極13を介して導通された多層配線基板が得られる。
さらに多層化する場合には、上記工程を繰り返せば同じように製造できるので、説明は省略する。
本発明の多層配線基板の具体的な実施例を、以下説明する。
本実施例においては、100μmの厚みを有するポリエチレンテレフタレート(PET)からなるシートを基板11として用いた。
この基板11上に形成する第1の配線層12は、スクリーン印刷方式を用いた。そのスクリーン版のメッシュの線径は25μmであり、感光性乳剤層の厚みは10μmである。導電ペーストとしては、導電性粒子が球状の銀(Ag)と鱗片状の銀(Ag)との混合粒子からなり、結着材は熱硬化性エポキシ樹脂を用いた。その配合比率は、導電性粒子が75重量部に対して、結着材を25重量部とした。スクリーン印刷方式により、直径0.6mmの電極パッドを有する配線パターンを導電ペーストで基板11上に印刷した後、基板11を130℃に設定した熱風循環炉に入れて10分間加熱し、導電ペーストを硬化させて基板11上に膜厚20μm〜30μmの第1の配線層12を形成した。
この後、突起状電極13を形成するが、その形成条件は以下の通りとした。突起状電極13の形成においては、ステンシル印刷方式を用いた。導電ペーストとしては、第1の配線層12を形成するときに用いたものと同じものを用いた。ステンシル印刷方式におけるステンシル版としては、直径0.3mmの開口部、すなわち突起状電極13の外形に相当する開口部を設け、その版の厚みは80μmとした。第1の配線層12の電極パッド上に導電ペーストを印刷した後、基板11を130℃に設定した熱風循環炉に入れて10分間加熱し、導電ペーストを硬化させて電極パッド上に高さ約80μmの突起状電極13を形成した。
次に、絶縁性樹脂層14を突起状電極13の外周部から所定の間隙を設けて形成したが、その方法は以下のようにした。第1の配線層12を形成したスクリーン印刷方式と同じ方式を用いた。樹脂ペーストとしては、紫外線硬化と熱硬化併用型エポキシ樹脂を用い、その粘度は30Pa・s〜50Pa・s(25℃)とした。スクリーン版は、突起状電極13の外周部より0.1mmの間隙部23を設けるように、開口部の直径0.5mmとした。なお、この間隙部23の最適な大きさは、使用する樹脂ペーストの粘度により異なるが、概ね0.05mm〜0.2mmの範囲が良好である。このスクリーン版を用いて、第1の配線層12上を含む基板11の全面に樹脂ペーストを25μm〜30μmの厚さに印刷した。
この後、基板11全体を50℃〜60℃に設定した熱風循環炉に1分間〜5分間保持した。その結果、樹脂ペーストの粘度が約10Pa・sに低下して流動しやすくなり、この樹脂ペーストにより間隙部23に樹脂ペーストが流れ込み、隣接領域部14aが形成された。
なお、突起状電極13の側面に樹脂との濡れ性をよくするために、シランカップリング剤などの樹脂改質物質の塗布や、側面の表面平滑性を低下させてもよい。
このようにして突起状電極13の外周部まで連続的に絶縁性樹脂層14を形成後、紫外線(50mJ/cm2)を照射し、さらに基板11を150℃に設定した熱風循環炉に入れて30分間加熱して硬化した絶縁性樹脂層14を形成した。その結果、突起状電極13まで流動した状態の絶縁性樹脂層14が得られた。ただし、このときの厚みは25μm〜30μmであるので、この工程をさらにもう一度行い全体として50μm〜60μmの厚さとした。この工程後においても、突起状電極13の上面部13aに絶縁性樹脂層14が付着することはなかった。
次に、第1の配線層12の形成方法と同じ条件で、第2の配線層15を絶縁性樹脂層14の上に形成した。
以上のようにして得られた多層配線基板の電気的測定を行った。測定は、第1の配線層12と第2の配線層15との間の電気抵抗、すなわち突起状電極13を介した電気抵抗の絶対値とそのばらつきにより評価した。その結果、抵抗値は、5mΩ〜10mΩの範囲となり、ばらつきも非常に小さく再現性の良好な多層配線基板が得られることが確認された。
なお、本発明による多層配線基板は、図1に示した構成だけに限定されものではなく、配線を三層以上に積層させた多層配線基板にも適用できる。
また、絶縁性樹脂層14を形成する他の方法としては、ポリオレフィン系樹脂、合成ゴム、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂などの樹脂をシート状にしたホットメルトシートを用いる方法でもよい。すなわち、予め突起状電極13に相当する位置に、この突起状電極13の外周部から所定の間隙を有する開口部を形成したホットメルトシートを、第1の配線層12上に貼りつける方法で形成してもよい。この方法は、絶縁性樹脂層14の厚さを均一に形成できるため、絶縁性樹脂層14の寸法精度が要求される三層以上の多層配線の製造方法に好適である。
本発明は多層配線基板を使用する機器、例えば携帯電話、ノート型コンピュータ、カメラ一体型VTRなどの携帯機器をはじめ、一般の電子機器においても利用でき、産業上の利用可能性は非常に広くかつ大きい。
本発明の実施の形態における多層配線基板を模式的に示した要部断面図 本発明の実施の形態における多層配線基板の製造方法を説明するための主要部の工程断面図で(A)第1の配線層形成工程図(B)突起状電極形成工程図(C)絶縁性樹脂層形成工程図(D)隣接領域部形成工程図(E)第2の配線層形成工程図
符号の説明
11 基板
12 第1の配線層
13 突起状電極
13a 上面部
14 絶縁性樹脂層
14a 隣接領域部
15 第2の配線層
21 スクリーン印刷版(ステンシル印刷版)
23 間隙部
24 遮蔽領域部
h1 突起状電極の厚み
h2 絶縁性樹脂層の厚み

Claims (5)

  1. 基板上に第1の配線層を形成する工程と、
    前記第1の配線層上に突起状電極を形成する工程と、
    前記突起状電極の外周部から所定の間隙を有する形状の開口部が形成され、前記突起状電極の厚みより薄いホットメルトシートを用いて、前記開口部と前記突起状電極とを位置合わせして、前記第1の配線層上に前記ホットメルトシートを貼り付けて絶縁性樹脂層を形成する工程と
    前記絶縁性樹脂層を加熱することにより、前記間隙に前記絶縁性樹脂層を流動させて、厚みが前記絶縁性樹脂層より薄い隣接領域を設けて、前記絶縁性樹脂層を前記突起状電極の外周部まで連続的に形成する工程と、
    前記突起状電極に接続する第2の配線層を前記絶縁性樹脂層上に形成する工程とを有することを特徴とする多層配線基板の製造方法。
  2. 前記ホットメルトシートが、光硬化性樹脂であることを特徴とする請求項に記載の多層配線基板の製造方法。
  3. 前記突起状電極の側面に樹脂との濡れ性をよくする樹脂改質物質の塗布をしておくことを特徴とする請求項1ないし2に記載の多層配線基板の製造方法。
  4. 前記突起状電極の側面を表面平滑性を低下しておくことを特徴とする請求項1ないし2に記載の多層配線基板の製造方法。
  5. 基板上に形成された第1の配線層と、
    前記第1の配線層上に形成された突起状電極と、
    前記突起状電極の外周部から所定の間隙を有する形状の開口部が形成され、かつ、前記突起状電極の厚みより薄いホットメルトシートを用いて、前記開口部と前記突起状電極とを位置合わせして、前記第1の配線層上に前記ホットメルトシートを貼り付けて形成した絶縁性樹脂層と、
    前記絶縁性樹脂層を加熱することにより、前記間隙に前記絶縁性樹脂層を流動させて、前記突起状電極の外周部まで連続的に形成され、厚みが前記絶縁性樹脂層より薄い隣接領域と、
    前記突起状電極に接続する前記絶縁性樹脂層上に形成された第2の配線層
    とを有することを特徴とする多層配線基板。
JP2003321371A 2003-09-12 2003-09-12 多層配線基板およびその製造方法 Expired - Fee Related JP4114576B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003321371A JP4114576B2 (ja) 2003-09-12 2003-09-12 多層配線基板およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003321371A JP4114576B2 (ja) 2003-09-12 2003-09-12 多層配線基板およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005093517A JP2005093517A (ja) 2005-04-07
JP4114576B2 true JP4114576B2 (ja) 2008-07-09

Family

ID=34453085

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003321371A Expired - Fee Related JP4114576B2 (ja) 2003-09-12 2003-09-12 多層配線基板およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4114576B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101176394B (zh) * 2005-03-14 2012-10-10 株式会社理光 多层布线结构及其制造方法
JP5073194B2 (ja) * 2005-03-14 2012-11-14 株式会社リコー フラットパネルディスプレイおよびその作製方法
JP2015012071A (ja) * 2013-06-27 2015-01-19 トッパン・フォームズ株式会社 配線基板及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005093517A (ja) 2005-04-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4935139B2 (ja) 多層プリント配線板
CN100452342C (zh) 制造内置器件的基板的方法
EP1827067B1 (en) Method of forming a circuit substrate
US8287992B2 (en) Flexible board
JP4151541B2 (ja) 配線基板およびその製造方法
US7728234B2 (en) Coreless thin substrate with embedded circuits in dielectric layers and method for manufacturing the same
CN101523594A (zh) 半导体封装和用于制造半导体封装的方法
JP2009164287A (ja) 多層プリント配線板及びその製造方法
JP3655336B2 (ja) 印刷配線板の製造方法および印刷配線板
KR100772454B1 (ko) 이방성 도전 필름 및 그 제조방법
US20240057259A1 (en) Flexible printed circuit board, cof module, and electronic device comprising the same
JP4114576B2 (ja) 多層配線基板およびその製造方法
JP2010251336A (ja) 異方性導電フィルム及びこれを用いた接続構造体の製造方法
JP2005303090A (ja) 配線基板および配線基板の製造方法
CN211580281U (zh) 预制基板、印刷电路板以及电子装置
JP2010010320A (ja) 電子部品実装構造体およびその製造方法
JP2018152178A (ja) 異方導電性フィルム
KR20130033851A (ko) 다층 인쇄회로기판 및 그 제조방법
JP2012169486A (ja) 基材、配線板、基材の製造方法及び配線板の製造方法
JP5439165B2 (ja) 多層配線板及びその製造方法
JP2004276384A (ja) スクリーン印刷版及びその製造方法
US20130153275A1 (en) Printed circuit board and method for manufacturing the same
JP4033090B2 (ja) 半導体装置用テープキャリアの製造方法
KR101345084B1 (ko) 이방성도전필름과 그 제조용 도전입자 및 제조방법
JP2007300038A (ja) 電子部品実装体とその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060314

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20060412

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071018

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071120

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080118

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080325

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080407

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110425

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110425

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120425

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees