JP5072332B2 - 増幅装置の冗長構成装置 - Google Patents
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Description
従来の携帯電話等に用いられる基地局の増幅装置は、入力された信号を増幅して、歪み成分を除去して、増幅された信号成分のみを出力する装置である。
従来の増幅装置について図4を参照しながら説明する。図4は、従来の増幅装置の構成ブロック図である。
従来の増幅装置100は、図4に示すように、入力端子110と、増幅部120と、出力端子130と、電源部(PS)140と、FAN部(FAN)150と、制御部160とから構成されている。
電源部140は、増幅部120,FAN部150及び制御部160に電源を供給する。
FAN部150は、増幅装置100を冷却するためのファンである。
増幅部120に対する監視・制御の動作は、A/D(アナログ/デジタル)コンバータ、D/A(デジタル/アナログ)コンバータ等を用いて、適切な増幅処理が行われるようにし、異常を検出した際には、増幅を停止させる処理を行う。
従来の増幅装置の冗長構成装置について図5を参照しながら説明する。図5は、従来の増幅装置の冗長構成装置の構成ブロック図である。
従来の冗長構成装置は、図5に示すように、3台の増幅装置(セクタA用)260,増幅装置(セクタB用)261,増幅装置(セクタC用)262により3つのセクタを運用する基地局において、予備増幅装置263を1台備える構成となっている。
次に、運用中のいずれかのセクタ用の増幅装置が増幅動作継続不能なアラーム(メジャーアラーム)を検出した場合の増幅装置経路切替要求の処理について図6を参照しながら説明する。図6は、従来の増幅装置の経路切替要求処理のフローチャートである。
経路切替要求は、ユニット間の通信を用いてもよいし、信号レベル等によってもよい。
次に、従来の冗長構成装置におけるリレー制御ユニット250の経路切替制御について図7を参照しながら説明する。図7は、従来のリレー制御ユニットの経路切替制御のフローチャートである。
リレー制御ユニット250は、増幅装置からの経路切替要求の有無を判定し(S700)、経路切替要求がなければ(Noの場合)、処理を終了し、経路切替要求があれば(Yesの場合)、予備の増幅装置263の状態を確認するために、予備の増幅装置263が使用中であるかを判定する(S710)。
切替要求の発生元の確認処理は、まず、切替要求はセクタAの増幅装置260からのものかを判定し(S720)、セクタAの増幅装置260からのものであれば(Yesの場合)、セクタAの増幅装置260を予備の増幅装置263に切り替える処理を行う(S740)。
このようにして、セクタそのもののサービスの停止を防止している。
次に、メジャーアラーム要因が解消し、正常状態に復帰する場合の経路回復要求処理について図8を参照しながら説明する。図8は、従来の経路回復要求処理を示すフローチャートである。
各セクタの増幅装置260,261,262は、図8に示すように、メジャーアラーム要因が解消(正常状態復帰)したか否かを判定し(S800)、メジャーアラーム要因が解消していなければ(Noの場合)、処理を終了する。
このようにして、増幅装置は、経路回復要求処理を行う。
次に、リレー制御ユニット250における経路復帰制御について図9を参照しながら説明する。図9は、従来のリレー制御ユニットの経路復帰制御のフローチャートである。
リレー制御ユニット250は、図9に示すように、増幅装置260,261,262から経路復帰要求があるか否かの判定を行い(S900)、経路回復要求がなければ(Noの場合)、処理を終了し、経路回復要求があれば(Yesの場合)、予備の増幅装置250が使用中であるか否かを判定する(S910)。
予備の増幅装置250が使用中であれば(Yesの場合)、回復要求はセクタAの増幅装置260からのものかを判定し(S920)、セクタAの増幅装置260からのものであれば(Yesの場合)、予備の増幅装置263をセクタAの増幅装置260に戻す処理を行う(S940)。
この先行技術は、1系装置10と2系装置20において障害情報に重大度のランクを付し、両系で障害が発生した場合には、より重大度の低い障害情報が発生した系を運用系とするように指示する冗長構成の縮退運用方式が記載されている。
本発明は、上記冗長構成装置において、リレー制御ユニットが、予備の増幅装置に切り替えているセクタ用の増幅装置のメジャーアラームが解消した場合に、当該セクタ用の増幅装置にマイナーアラームが発生していて、他のセクタ用の増幅装置にメジャーアラームが発生していなければ、経路復帰の制御を行わず、予備の増幅装置での運用を継続することを特徴とする。
本発明によれば、リレー制御ユニットが、予備の増幅装置に切り替えているセクタ用の増幅装置のメジャーアラームが解消した場合に、当該セクタ用の増幅装置にマイナーアラームが発生していて、他のセクタ用の増幅装置にメジャーアラームが発生していなければ、経路復帰の制御を行わず、予備の増幅装置での運用を継続する上記冗長構成装置としているので、セクタ用の増幅装置でメジャーアラームが解消してもマイナーアラームが発生中で他のセクタ用の増幅装置でメジャーアラームが発生していない場合は、予備の増幅装置の運用を継続でき、携帯電話ユーザに安定した通信サービスを提供できる効果がある。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
本発明の実施の形態に係る増幅装置の冗長構成装置は、セクタ用の増幅装置が継続運用不能なメジャーアラーム発生に対して当該セクタ用の増幅装置を予備の増幅装置に切り替え、セクタ用の増幅装置が継続運用可能なマイナーアラーム発生に対して他のセクタでメジャーアラームが発生していなければ当該マイナーアラームが発生したセクタ用の増幅装置を予備の増幅装置に切り替え、マイナーアラーム発生により予備の増幅装置を運用中に他のセクタでメジャーアラームが発生すると、マイナーアラーム発生による経路の切り替えを元に戻し、当該メジャーアラーム発生中の他のセクタ用の増幅装置を予備の増幅装置に切り替えて運用するものであり、メジャーアラームだけでなく、マイナーアラームにも予備の増幅装置を効率的に利用でき、安定した通信サービスを提供できるものである。
本発明の実施の形態に係る増幅装置の冗長構成装置について図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る増幅装置の冗長構成装置の構成ブロック図である。尚、図5と同様の構成をとる部分については同一の符号を付して説明する。
本発明の実施の形態に係る増幅装置の冗長構成装置(本装置)は、図1に示すように、3台の増幅装置(セクタA用)260′,増幅装置(セクタB用)261′,増幅装置(セクタC用)262′により3つのセクタを運用する基地局において、予備増幅装置263′を1台備え、各セクタの入力端子210,211,212と、入力側RFリレーユニット220と、出力側RFリレーユニット230と、各セクタの出力端子240,241,242と、リレー制御ユニット250′とを備えている。
具体的には、IM不良、歪補償制御不良、電源不良(電圧低下幅大)、温度アラーム(高温)、過入力(増幅装置への入力レベルが規定入力+10dBを超えた)のものが、メジャーアラームに含まれる。
ただし、過入力は切替先の予備増幅装置でも同一アラームとなり得るため、切替対象アラームから除いている。
具体的には、FAN故障、電源不良(電圧低下幅小)、温度マイナーアラーム(温度アラームより約10℃低いレベル検出)、過入力(増幅装置への入力レベルが規定入力+1dB〜10dB以内)のものが、マイナーアラームに含まれる。
ただし、過入力は切替先の予備増幅装置でも同一アラームとなり得るため、切替対象アラームから除いている。
入力端子210は、セクタAの入力信号を入力し、入力端子211は、セクタBの入力信号を入力し、入力端子212は、セクタCの入力信号を入力して、各々入力側RFリレーユニット220に出力する。
尚、増幅装置260′,261′,262′における経路切替要求処理が、従来の処理と異なっている。経路切替要求処理については後述する。
また、リレー制御ユニット250′は、増幅装置260′〜262′及び予備の増幅装置263′と制御線及び通知線で接続し、通知線によって増幅装置から経路切替要求、経路復帰要求、予備の増幅装置の使用中等の情報を受信し、制御線で切替及び復帰を制御する。
次に、本装置における経路切替要求処理について図2を参照しながら説明する。図2は、本発明の実施の形態に係る増幅装置の経路切替要求処理のフローチャートである。
本装置の増幅装置260′,261′,262′は、図2に示すように、メジャーアラームを検出したか否かを判定し(S200)、メジャーアラームを検出したならば(Yesの場合)、経路切替要求をリレー制御ユニット250′に出力する(S230)。
マイナーアラームを検出していなければ(Noの場合)、処理を終了し、マイナーアラームを検出していれば(Yesの場合)、他セクタでメジャーアラームが発生中であるか否かを判定する(S220)。
尚、本装置の増幅装置では、他セクタでメジャーアラームが発生中か否か(発生したか否か)を判定する機能が備えられている。具体的実現手段としては、他セクタで発生したメジャーアラーム発生をリレー制御ユニット250′が、それ以外のセクタ用の増幅装置に通知することが考えられる。
また、他セクタでメジャーアラームが発生中であれば、他のセクタの増幅装置から経路切替要求が出力されることになる。
次に、本装置における経路復帰要求処理について図3を参照しながら説明する。図3は、本発明の実施の形態に係る増幅装置の経路復帰要求処理のフローチャートである。
本装置の増幅装置260′,261′,262′は、図3に示すように、メジャーアラーム要因が解消(正常状態復帰)したか否かを判定し(S300)、メジャーアラーム要因が解消していなければ(Noの場合)、処理を終了する。
予備の増幅装置263′が運用中でなければ(Noの場合)、処理を終了し、予備の増幅装置263′が運用中であれば(Yesの場合)、他セクタでメジャーアラーム発生したか否かを判定する(S330)。
このようにして、本装置の増幅装置は、経路回復要求処理を行う。
本装置では、各セクタ用の増幅装置が、他のセクタでの状況を確認してリレー制御ユニット250′に経路切替要求又は経路回復要求を出力するようになっているが、これは、リレー制御ユニット250′の機能を高度化しないことにより、高度マイコンを不要として低コストを実現するためのものであるが、制御処理を簡単にするためには、高度マイコンを用いて、リレー制御ユニット250′が、各セクタ用の増幅装置を直接監視して、メジャーアラーム及びマイナーアラームに対して経路切替制御及び経路回復制御を直接行うようにしてもよい。
本装置によれば、増幅装置のメジャーアラーム発生状態をお互いに取得できるようにし、マイナーアラームで予備の増幅装置の運用中に、メジャーアラーム発生セクタの切替に対応可能としたものである。
Claims (2)
- 複数のセクタ用の増幅装置と、予備の増幅装置と、セクタ用の増幅装置を予備の増幅装置に切り替える経路切替の制御と前記予備の増幅装置を前記セクタ用の増幅装置に切り替える経路復帰の制御を行うリレー制御ユニットとを有する冗長構成装置であって、
前記リレー制御ユニットは、セクタ用の増幅装置が継続運用不能なメジャーアラーム発生に対して当該セクタ用の増幅装置を前記予備の増幅装置に切り替え、セクタ用の増幅装置が継続運用可能なマイナーアラーム発生に対して他のセクタ用の増幅装置にメジャーアラームが発生していなければ当該マイナーアラームが発生したセクタ用の増幅装置を前記予備の増幅装置に切り替え、前記マイナーアラーム発生により前記予備の増幅装置を運用中に他のセクタ用の増幅装置でメジャーアラームが発生すると、前記マイナーアラーム発生による経路の切り替えを元に戻し、当該メジャーアラーム発生中の他のセクタ用の増幅装置を前記予備の増幅装置に切り替えて運用することを特徴とする冗長構成装置。 - 前記リレー制御ユニットは、予備の増幅装置に切り替えているセクタ用の増幅装置のメジャーアラームが解消した場合に、当該セクタ用の増幅装置にマイナーアラームが発生していて、他のセクタ用の増幅装置にメジャーアラームが発生していなければ、経路復帰の制御を行わず、前記予備の増幅装置での運用を継続することを特徴とする請求項1記載の冗長構成装置。
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