JP2008118428A - 無線基地局装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】パイロット信号の生成方式を用いずに、受信部およびLNAの故障監視を行なう簡素化された回路を備えて、受信部の故障を判定する機能を持つ小形化された無線基地局装置を提供する。
【解決手段】低雑音増幅手段(LNA利得監視部)は、信号干渉を防ぐアイソレータと、高周波受信信号を増幅する低雑音増幅器(LNA)と、一方の接点(LNA側)と、コモン側端が接続された経路切り替えスイッチと、受信帯域通過フィルタとが縦列接続され、経路切り替えスイッチの他方の接点と回路接地の間に接続された終端回路とを備え、低雑音増幅器と低雑音増幅器以外の受信部の故障切り分け監視が行なえる構成である。
【選択図】 図1
【解決手段】低雑音増幅手段(LNA利得監視部)は、信号干渉を防ぐアイソレータと、高周波受信信号を増幅する低雑音増幅器(LNA)と、一方の接点(LNA側)と、コモン側端が接続された経路切り替えスイッチと、受信帯域通過フィルタとが縦列接続され、経路切り替えスイッチの他方の接点と回路接地の間に接続された終端回路とを備え、低雑音増幅器と低雑音増幅器以外の受信部の故障切り分け監視が行なえる構成である。
【選択図】 図1
Description
本発明は移動体通信システムに用いられる無線基地局装置に関し、特に受信部の故障監視に関する。
移動体通信である携帯電話システムにおいて、携帯端末との間で、その情報の電波による送受信を受け持ち、各所に配置された無線基地局装置においては、近年、無人局が多くなってきている。システムの信頼性確保の上で、システムを構成する設備のメンテナンスは、極力、短時間で行なわれなければならない。更に、設置場所は、ビルの屋上などであり、容積、重量、電力面でますます省力化が要求されてきている。
無線基地局装置の構成要素である受信部においても、同様の要求が必須とされてきた。
特に受信部に有するトップアンプである低雑音増幅器は、μVレベルの信号レベルを増幅する素子であるので、雷など外部からの強力な干渉波に対して、素子破壊の危険性が高い。
特に受信部に有するトップアンプである低雑音増幅器は、μVレベルの信号レベルを増幅する素子であるので、雷など外部からの強力な干渉波に対して、素子破壊の危険性が高い。
そこで低雑音増幅器とそれ以外の回路とを切り分けた受信部の故障監視アラームを検出・出力する技術の進歩が望まれている。
図3に従来技術の無線基地局装置のブロック図を示し、以下に概略の機能を説明する。
送受信アンテナ201によって受信された電波は、デュープレクサ202にて送信信号と受信信号との分離および受信帯域制限され、低雑音増幅器(LNA;low noise amp)210にて高周波増幅される。その後、高周波受信信号は、シンセサイザ方式を備えた受信ローカル発振器218とダウンコンバータ211により中間周波数(IF)に周波数変換される。周波数変換されたIF受信信号は、受信IFフィルタ212により、所望のIF受信信号を抽出するために帯域制限され、更に、所定のIF受信信号レベルとなるように受信IF可変利得増幅器213により利得調整され、A/Dコンバータ214に入力される。IF受信信号は、A/Dコンバータ214にてアナログ信号からデジタル信号へ変換される。変換された受信信号は、直交検波器(QDEM)215によりベースバンド信号へ変換され、ローパスフィルタ216にてベースバンド信号を通過させるような帯域制限され、これがベースバンド信号処理部220へ入力される。ベースバンド信号処理部220では、ダイバーシティ信号処理、AGC信号処理などの信号処理が行なわれる。
また、ローパスフィルタ216の出力はレベル検出器217が接続されており、ここでローパスフィルタ216の出力信号を電力演算し、演算結果をベースバンド信号処理部220へ報告する。
ベースバンド信号処理部220では、前記の演算結果から受信信号の電力値を基に、制御部219を介して利得制御している受信IF可変利得増幅器213の利得制御値を演算し、更に、受信機全体の利得値、受信機全体の雑音指数(NF;noise figure)の値から送受信アンテナ201端での受信信号レベルを演算により算出する。
受信アンテナ221においても同様に受信電波が受信される。送受信アンテナ201に接続されたデュープレクサ202、受信部−1(1)と、受信アンテナ221に接続された受信アンテナフィルタ222、受信部―2(2)とによる2系の構成は、いわゆるダイバーシティ受信方式である。受信部―2(2)においても、前記説明の受信部−1(1)での受信信号回路機能と同様に増幅、帯域制限などがなされ、更に、ベースバンド信号および電力演算の演算結果がベースバンド信号処理部220へ入力され、デジタル信号処理が行なわれる。受信部―2(2)の各ブロックの符号は、受信部−1(1)の各ブロックの符号に対応して、同一番号であるので記載を省略している。
なお、ベースバンド信号処理部220では、デジタル送信ベースバンド信号を生成し、D/Aコンバータ207によりアナログ送信ベースバンド信号に変換される。アナログ送信ベースバンド信号は、送信ローカル発振器208と直交変調器(QMOD)206にて高周波送信信号へ変換され、送信帯域バンドパスフィルタ205にて、所望の送信周波数が抽出されるように帯域制限された後、所定の送信電力になるようにドライバアンプ204と送信電力増幅器(PA)203にて増幅される。増幅された高周波送信信号はデュープレクサ(DUP)202にて更に、不要波輻射をさせないような帯域制限をうけ、送受信アンテナ201を介して電波として出力される。
無線基地局装置の受信部において、特にアンテナ端にもっとも近い接続部である低雑音増幅器(LNA)が雷雑音などの過大な外来波を受け、故障する可能性が高い。このため低雑音増幅器の故障監視が重要であった。従来は、故障監視を行なう技術としてパイロット信号を用いた提案がなされている(例えば、特許文献1参照。)。
図4は、このような従来技術のLNA利得監視部のブロック図である。
図4は、図3におけるLNA210の入力端a1と出力端b1との間に組み入れられてLNAの利得監視が行なえるようにしたLNA利得監視部−1(30)のブロック図を示す。LNA利得監視部−2(40)も同じ動作をするので、説明はLNA利得監視部−1(30)について行なう。
図4は、図3におけるLNA210の入力端a1と出力端b1との間に組み入れられてLNAの利得監視が行なえるようにしたLNA利得監視部−1(30)のブロック図を示す。LNA利得監視部−2(40)も同じ動作をするので、説明はLNA利得監視部−1(30)について行なう。
図4において、LNA利得監視用として用いられるシンセサイザ方式を備えたパイロット信号発振器302にて生成されるパイロット信号は、分配器303にて2つのブランチへ分配され、それぞれのLNA210の入力側に接続されたカプラ301にて、受信部が非受信状態または受信状態に設定された信号線に結合される。結合されたパイロット信号は、LNA210にて増幅され、その出力信号が、出力側に結合されたカプラ305にて信号が分岐され、これがパイロット信号通過帯域フィルタ307にてパイロット信号が抽出され、更に、パイロット信号検波器(DET)308にて検波され、DC電圧に変換され、端子c1、端子c2からそれぞれ出力される。この検波されたDC電圧は、増幅されたパイロット信号電力の変化を検出することになるので、図示はしていないが、A/Dコンバータでデジタル値に変換して、これをベースバンド信号処理部220または制御部219で比較演算処理などを行なって監視状態とし、LNAの利得異常を監視する仕組みになっている。記載はしていないが、パイロット信号検波の際、DC電圧レベルを確保するために専用の検波前に増幅回路が必要とされる。
以上のような受信部ブロックを有する従来技術のLNA利得監視の概略の制御動作のフロー図が図5に示されている(図5参照)。
なお、カプラ305の主線路を通過したパイロット信号成分は、本来の受信信号の復調に影響を与えないように受信帯域通過フィルタ306によって除去される。
なお、カプラ305の主線路を通過したパイロット信号成分は、本来の受信信号の復調に影響を与えないように受信帯域通過フィルタ306によって除去される。
従来の技術では、上記のようにパイロット信号発生のシンセサイザ発振回路、カプラ、各種帯域制限フィルタおよびパイロット信号検波器などで構成される回路が複雑な上、パイロット信号のアンテナへの輻射を抑えるためにデュープレクサのパイロット信号に対する減衰特性を満足させるために、デュープレクサの構成素子数を増加させるなど、装置の回路規模を大きくするものであった。
このようなことから、パイロット信号は、その発振周波数がローカル信号周波数発振器から供給され、これを逓倍して生成するようなものの提案があった。(例えば、特許文献2参照)。
特開2006−203550号公報(図1)
特開2004−215165号公報(図1)
以上説明したように従来技術の無線基地局装置では、設置場所の省スペース化、省消費電力化、省メンテナンス化に応えられなくなってきた。
そこで、無線基地局装置のうち受信部およびLNAの故障監視を行なう回路に関しては、これを小規模で実現させることが課題であった。
そのためには、パイロット信号を注入しないでも故障監視が行なえるような故障監視回路にしなければならない問題があった。
そこで、無線基地局装置のうち受信部およびLNAの故障監視を行なう回路に関しては、これを小規模で実現させることが課題であった。
そのためには、パイロット信号を注入しないでも故障監視が行なえるような故障監視回路にしなければならない問題があった。
本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決し、パイロット信号の生成方式を用いずに、受信部およびLNAの故障監視を行なう簡素化された回路を備えて、受信部の故障を判定する機能を持つ小形化された無線基地局装置を提供することにある。
この目的を達成するために、本発明の無線基地局装置は、少なくとも2系のアンテナ及び受信部と、送信部と、前記一方のアンテナに接続され、前記一方の受信部と送信部に接続されるデュープレクサと、前記他方のアンテナと前記他方の受信部の間に接続された受信アンテナフィルタと、前記送信部および受信部と接続され、送信信号を入力とし、受信信号を出力とするベースバンド信号処理部と、前記各部の動作制御を行なう制御部と、前記受信部には、従属接続された、低雑音増幅手段、中間周波増幅手段およびデジタル直交検波手段を有する無線基地局装置であって、
前記低雑音増幅手段は、装置間又は部品間の干渉を防ぐアイソレータと、高周波受信信号を増幅する低雑音増幅器と、一方の接点と接続された経路切り替えスイッチと、受信帯域通過フィルタとが従属接続され、前記経路切り替えスイッチの他方の接点と回路接地の間に接続された終端回路と、を備え、
前記低雑音増幅器と前記低雑音増幅器以外の前記受信部の故障切り分け監視が行なえる構成とした、簡素化された回路により装置の小形化が達成されことを特徴とする。
本発明によれば、回路構成が簡素化され、フィルタなどの能動部品の点数が削減されるので、装置の小形化、低消費電力化、低生産コスト化を実現できる。更に、受信部の全体の利得を監視するので、装置の信頼性向上につながる。
本発明における無線基地局装置の特に無線部のブロック構成は、図3の無線基地局装置のブロック図とほぼ同じである。
無線基地局装置は、少なくとも2系のアンテナ201、221及び受信部1,2と、送信部3と、一方のアンテナ201に接続され、一方の受信部1と送信部3に接続される、送受共用、アンテナフィルタとしての機能を有するデュープレクサ202と、他方のアンテナ221と他方の受信部2の間に接続された受信アンテナフィルタ222と、送信部3および受信部1,2と接続され、送信信号を入力とし、受信信号を出力とするベースバンド信号処理部220と、各部の動作制御を行なう制御部219と、受信部1,2のそれぞれには、縦列接続された、低雑音増幅手段10.20、中間周波増幅手段211、212、213、218およびデジタル直交検波手段214、215、216,217を有する構成である。
LNA210の入出力端子a1−b1間、a2−b2間に、発明の具体的な実施形態として図1の構成が組み入れられている。
図3におけるLNA210の入力端子a1−出力端子b1間には、低雑音増幅手段として、図1におけるLNA利得監視部―1(10)が組み入れられており、図3におけるLNA210の入力端子a2−出力端子b2間には、低雑音増幅手段として、図1におけるLNA利得監視部―2(20)が組み入れられている。LNA利得監視部−2(20)も同じ動作をするので、説明はLNA利得監視部−1(10)について行なう。
従来方式と異なるところは、パイロット信号を発生する回路や、これを検波する回路を省き、代わりに端子a1とLNA210の入力との間にアンテナ負荷変動によってLNAの利得が変動することを防ぐアイソレータ101が接続され、LNA210出力に経路切り替えスイッチ102の一方のスイッチ接点に接続され、同スイッチのコモン端子を介して受信帯域通過フィルタ104に接続され、その出力は端子b1に接続されてLNA利得監視部―1(10)の出力としている。
経路切り替えスイッチ102の他方のスイッチ接点には、終端回路103が接地との間に接続されている。経路切り替えスイッチ102の接点の切り替えは、制御部219から出される切替信号の指令により切り換えられる。
無線基地局装置のLNAなどの高周波回路は、回路整合インピーダンスが殆ど50Ω系にて構成されるので、ここでの終端回路103も50Ωの抵抗器としている。
本発明の回路方式での、利得監視の特徴は、回路における熱雑音に着眼し、このレベルを監視に用いているところにある。以下、その仕組みを持った実施例の構成を図1および図3により説明する。
先ず、経路切り替えスイッチ102の接点はLNA210側に切り換えられている状態にある。即ち、経路切り替えスイッチ102の接点は通常の受信系の回路状態と同じである。但し、受信チャネル周波数は、監視モードとして、受信希望周波数より離れたチャネル(受信故障確認周波数)にセットされている。この時、送受信アンテナ201とこれに接続されたDUP202を経由して、受信部―1(1)の入力端a1から入力される熱雑音は、LNA210にて増幅されるとともに、アイソレータ101、LNA210などの受信トップ回路の雑音指数(NF)分が加わり、経路切り替えスイッチ102へ出力される。経路切り替えスイッチ102を通った雑音成分は、受信する帯域を通過させる受信帯域通過フィルタ104にて受信帯域の雑音成分に帯域制限され、端子b1から出力される。
次に、経路切り替えスイッチ102の接点が終端回路103側の接点に切り換えられる。すると、終端回路103で発生する熱雑音が経路切り替えスイッチ102のコモン端子を介して受信帯域通過フィルタ104にて受信帯域の雑音成分に帯域制限され、端子b1から出力される。
ここで経路切り替えスイッチ102の接点がLNA210側に接続された時の出力端子b1における雑音電力(LNA雑音電力)と経路切り替えスイッチ102の接点が終端回路103側に接続された時の出力端子b1における雑音電力(終端回路雑音電力)の値を比較し、その比較結果が、LNA210の利得が規定値であり、正常動作であるならば、その差である(LNA雑音電力−終端回路雑音電力)の値は(>0)のほぼ一定の値をとることになる。
一方、LNA210の利得が低下をきたして、故障を起こしていれば、その差である(LNA雑音電力−終端回路雑音電力)の値は、正常値の(>0)であるほぼ一定の値に比べ小さい値をとることになる。本発明の無線基地局装置は、このような仕組みを備えた利得監視の制御回路を構成したものである。これら両者の雑音レベルの監視は、図3の受信部−1(1)のブロック図に示される受信復調回路を経て受信レベル検出器217で検出され、受信レベル検出器217の検出結果で得られた電力検出値は、ベースバンド信号処理部220に報告され、ここで差分などの演算処理が行なわれることによりなされる。
以上の説明から明らかなように、低雑音増幅手段(LNA利得監視部)は、装置間又は部品間の干渉を防ぐアイソレータと、高周波受信信号を増幅する低雑音増幅器(LNA)と、一方の接点(LNA側)と、コモン側端が接続された経路切り替えスイッチと、受信帯域通過フィルタとが縦列接続され、経路切り替えスイッチの他方の接点と回路接地の間に接続された終端回路とを備え、低雑音増幅器と低雑音増幅器以外の受信部の故障切り分けにより監視を行なえるように構成されたものである。
次に、演算の実施例を説明する。
受信部―1(1)全体のNFをNF1とし、受信部―1(1)全体のNFからLNA210のNFを除いた分のNFをNF2とし、LNA210の利得をG1とし、経路切り替えスイッチ102から受信レベル検出器217の出力までの利得をG2とし、受信部―1(1)の入力端a1に入力される熱雑音および終端回路103の接続端cに入力される熱雑音のそれぞれの雑音電力をPnとし、経路切り替えスイッチ102がLNA210側に接続され、アンテナからの入力端a1での受信部―1(1)全体回路の雑音電力をPnlnaとし、経路切り替えスイッチ102が終端回路103側に接続され、その入力端cでの受信部―1(1)のLNA210を除く残りの回路の雑音電力をPntermとし、経路切り替えスイッチ102がLNA210側に接続された時の雑音電力検出値をRTWP1とし、経路切り替えスイッチ102が終端回路103側に接続された時の雑音電力検出値をRTWP2とすると、先ず、雑音電力検出値のレベル差Aは、式(1)で求められる。
受信部―1(1)全体のNFをNF1とし、受信部―1(1)全体のNFからLNA210のNFを除いた分のNFをNF2とし、LNA210の利得をG1とし、経路切り替えスイッチ102から受信レベル検出器217の出力までの利得をG2とし、受信部―1(1)の入力端a1に入力される熱雑音および終端回路103の接続端cに入力される熱雑音のそれぞれの雑音電力をPnとし、経路切り替えスイッチ102がLNA210側に接続され、アンテナからの入力端a1での受信部―1(1)全体回路の雑音電力をPnlnaとし、経路切り替えスイッチ102が終端回路103側に接続され、その入力端cでの受信部―1(1)のLNA210を除く残りの回路の雑音電力をPntermとし、経路切り替えスイッチ102がLNA210側に接続された時の雑音電力検出値をRTWP1とし、経路切り替えスイッチ102が終端回路103側に接続された時の雑音電力検出値をRTWP2とすると、先ず、雑音電力検出値のレベル差Aは、式(1)で求められる。
なお、熱雑音Pnは、受信部の各フィルタにて帯域制限を受け、特に受信信号の帯域に最終的に制限を受ける受信IFフィルタ212にて雑音も同帯域に制限されるので、入力端a1と終端回路103の接続端cとでは、両者の電力量測定における等価帯域とみなされ比較が行なえる。
A=RTWP2−RTWP1・・・(1)
A;(雑音電力検出値のレベル差)
A;(雑音電力検出値のレベル差)
次に、経路切り替えスイッチ102をLNA210側に接続した場合の、アンテナからの入力端a1での受信部―1(1)全体回路の雑音電力であるPnlnaは、(Pn+NF1)となる。次に、LNA210にて増幅されるので、LNA210の出力での雑音電力値は、(Pn+G1+NF1)となる。
一方、経路切り替えスイッチ102が終端回路103側に接続した場合の、その入力端cでの受信部―1(1)のLNA210を除く残りの回路の雑音電力であるPntermは、(Pn+NF2)となる。
次に、経路切り替えスイッチ102がLNA210側に接続された場合の受信レベル検出器217での検出値RTWP1および経路切り替えスイッチ102が終端回路103側に接続された場合の受信レベル検出器217での検出値RTWP2は、それぞれ次の式(2)、(3)で求められる。
RTWP1=Pnlna+G1+G2
=Pn+NF1+G1+G2・・・(2)
RTWP2=Pnterm+G2
=Pn+NF2+G2・・・・・・(3)
=Pn+NF1+G1+G2・・・(2)
RTWP2=Pnterm+G2
=Pn+NF2+G2・・・・・・(3)
上式(2)、(3)を式(1)に代入すると、Aの値は、〔Pn+NF2+G2−(Pn+NF1+G1+G2)〕となり、計算結果が、(NF2−NF1−G1)が得られる。
従って、LNA210の利得G1は、式(4)で表されるようになる。
従って、LNA210の利得G1は、式(4)で表されるようになる。
G1=NF2−NF1−A・・・(4)
ここで、NF1およびNF2の値は装置によってほぼ決まる固有の定数であるので、式(4)で示されたLNA210の利得G1の変化状態は、以上の雑音受信電力の検出値のレベル差Aの変化状況を監視することによって分かる。
ここで、NF1およびNF2の値は装置によってほぼ決まる固有の定数であるので、式(4)で示されたLNA210の利得G1の変化状態は、以上の雑音受信電力の検出値のレベル差Aの変化状況を監視することによって分かる。
また、次の条件下であれば、受信部の異常がLNAにあるのか、それ以降の回路にあるのかの識別が可能である。
先ず、受信部が正常動作時の経路切り替えスイッチ102がLNA210側に接続されたときの検出値RTWP1の実測値がα、受信部が正常動作時の経路切り替えスイッチ102が終端回路103側に接続されたときの検出値RTWP2の実測値がβであり、次に、装置運用のある時点での経路切り替えスイッチ102がLNA210側に接続されたときの検出値RTWP1の実測値がα’、経路切り替えスイッチ102が終端回路103側に接続されたときの検出値RTWP2の実測値がβ’であったとすれば、ある時点での受信部動作が正常であれば式(5)、受信部動作に異常をきたしていれば式(6)、更に、LNA利得監視部−1(10)の出力端b1以降、即ち、ダウンコンバータ211以降の回路に異常があるか、または、これとLNA動作異常の両方の異常であれば式(7)の各判断結果が得られる。
α’=α β’=β・・・(5)
(受信部動作;正常)
α’<α β’=β・・・(6)
(LNA動作;異常)
α’<α β’<β・・・(7)
(LNA以外またはLNAとLNA以外両方の動作;異常)
(受信部動作;正常)
α’<α β’=β・・・(6)
(LNA動作;異常)
α’<α β’<β・・・(7)
(LNA以外またはLNAとLNA以外両方の動作;異常)
なお、α’>α、β’>βは、利得が上がる方向なので、受信部の入力に干渉波などの大きな入力がされたと推定できるので、故障とは判断しない。また、α’=α、β’<βについても、検出経路が同一なのでLNAおよび、それ以降の異常とは判断されない。よって、上記式(5)、(6)、(7)の3つの結果を適用すれば、受信部の正常、異常、更にLNAか、それ以降かの異常判断ができる。
図2に本発明の受信部の利得監視動作のフロー図を示し、以下に説明する。
始のステップでは、装置の電源ONまたは動作リセットが行なわれる(S10)。
次に、受信部の受信チャネル周波数は、そのエリアで使われていないチャネルの周波数に設定する。あるいは、受信周波数帯域に近接しデュープレクサ(DUP)にて減衰されて雑音レベルになるような周波数に選定する。即ち、干渉波が存在しないような受信帯域外の周波数に設定すればよい(S20)。
次に、受信電力1(アンテナ端雑音電力)、即ち、経路切り替えスイッチ102がLNA210側に接続されたときの検出値RTWP1の実測値であるα’を測定する(S30)。
次に、アンテナ端雑音電力は正常/異常の判定、即ち、α’をαとの比較を行なう(S40)。
その結果、α’<αの判定であれば、(S40)がN(NO)へ進み、受信部異常アラームを出力する(S55)。
次にSW102を終端回路103側に切り換えて受信電力2(SW102入力端雑音電力)、即ち、経路切り替えスイッチ102が終端回路103側に接続されたときの検出値RTWP2の実測値であるβ’を測定する(S65)。
ここで、SW入力端の端雑音電力は正常/異常の判定、即ち、β’をβとの比較を行なう(S75)。
その結果、β’<βの判定であれば、(S75)がNへ進み、SW以降の回路利得異常のアラームを出力し終了となる(S85)。
(S75)の結果、β’=βの判定であれば、Y(YES)へ進み、SW入力端の端雑音電力は正常とされ、先のα’<αの判定と合わせた判定では、LNAの利得異常とされるのでLNA210の利得異常アラームを出力し終了となる(S95)。
一方、(S40)での判定結果、α’=αの判定であれば、(S40)がYへ進み、受信部が正常であるので、受信チャネル周波数を実際に運用するチャネル周波数に設定を戻じ通常の受信状態へ移行する。(S50)
その後は、いわばオンライン故障監視状態を保つ動作フローが維持される。アンテナ端の受信電力値が設定された雑音電力値(α)と比較し、(>α)であることを監視し続ける(S60)。
(S60)の結果、Yであれば受信部は正常であり、通常の受信状態を継続し、(S60)の前に戻るループ動作となる(S70)。
(S60)の結果、Nであれば受信部は異常であるとして、受信部異常アラームを出力し終了となる(S80)。
S50,S60、S70およびS80のステップは、システムが運用中の受信部故障監視モードであり、他のステップは、システムが運用中ではない、いわば、装置電源投入時、装置運用前のセルフチェック時または、システムリセット時の受信部故障監視モードである。
以上の説明のように、本発明は、従来のパイロット信号発生・検出手段を必要としないので、この回路の消費電力が削減でき、かつ、雑音レベルの検出には、通常受信信号のAGC電圧検出回路を共用することができ、回路構成が簡素化されるので、装置の小形化が達成される。さらに、このような簡素な回路で、従来、行なえなかったLNAとそれ以外の回路故障の区分けした故障監視がおこなえるので装置のメンテナンス性も向上する。
更に、受信入力レベルが過大になるような時には、経路切り替えスイッチ102が終端回路103側に接続されるように切り換えてもよい。こうすることにより、過大な受信入力レベル発生時での故障箇所の限定化が図られるので耐雷対策などとして有効となる。
また、経路切り替えスイッチ102が終端回路103側に接続されたとき、スイッチ回路に余りがあれば、これを利用してLNA210の出力を別の終端回路で終端してもよい。これによりLNAの動作は、出力開放に比べさらに安定に保て干渉などに強くなる。
本発明は、移動通信に用いられる無線通信システムに適用されて通信事業等に利用することができる。
1 受信部−1
2 受信部―2
3 送信部
10、30 LNA利得監視部−1
20、40 LNA利得監視部−2
101 アイソレータ
102 経路切り替えスイッチ(SW)
103 終端回路
104、306 受信帯域通過フィルタ
201 送受信アンテナ
202 デュープレクサ(DUP)
203 送信電力増幅器(PA)
204 ドライバアンプ
205 送信帯域バンドパスフィルタ
206 直交変調器(QMOD)
207 D/Aコンバータ
208 送信ローカル発振器
210 低雑音増幅器(LNA)
211 ダウンコンバータ
212 受信IFフィルタ
213 受信IF可変利得増幅器
214 A/Dコンバータ
215 直交検波器(QDEM)
216 ローパスフィルタ
217 受信レベル検出器
218 受信ローカル発振器
219 制御部
220 ベースバンド信号処理部
221受信アンテナ
222 受信アンテナフィルタ(Rx BPF)
301、305 カプラ
302 パイロット信号発振器
303 分配器
307 パイロット信号通過帯域フィルタ
308 パイロット信号検波器(DET)
2 受信部―2
3 送信部
10、30 LNA利得監視部−1
20、40 LNA利得監視部−2
101 アイソレータ
102 経路切り替えスイッチ(SW)
103 終端回路
104、306 受信帯域通過フィルタ
201 送受信アンテナ
202 デュープレクサ(DUP)
203 送信電力増幅器(PA)
204 ドライバアンプ
205 送信帯域バンドパスフィルタ
206 直交変調器(QMOD)
207 D/Aコンバータ
208 送信ローカル発振器
210 低雑音増幅器(LNA)
211 ダウンコンバータ
212 受信IFフィルタ
213 受信IF可変利得増幅器
214 A/Dコンバータ
215 直交検波器(QDEM)
216 ローパスフィルタ
217 受信レベル検出器
218 受信ローカル発振器
219 制御部
220 ベースバンド信号処理部
221受信アンテナ
222 受信アンテナフィルタ(Rx BPF)
301、305 カプラ
302 パイロット信号発振器
303 分配器
307 パイロット信号通過帯域フィルタ
308 パイロット信号検波器(DET)
Claims (1)
- 少なくとも2系のアンテナ及び受信部と、送信部と、一方のアンテナに接続され、前記一方の受信部と送信部に接続されるデュープレクサと、他方のアンテナと他方の受信部の間に接続された受信アンテナフィルタと、前記送信部および受信部と接続され、送信信号を入力とし、受信信号を出力とするベースバンド信号処理部と、前記各部の動作制御を行なう制御部と、前記受信部には、縦列接続された、低雑音増幅手段、中間周波増幅手段およびデジタル直交検波手段を有する無線基地局装置であって、
前記低雑音増幅手段は、装置間又は部品間の干渉を防ぐアイソレータと、高周波受信信号を増幅する低雑音増幅器と、一方の接点と接続された経路切り替えスイッチと、受信帯域通過フィルタとが縦列接続され、前記経路切り替えスイッチの他方の接点と回路接地の間に接続された終端回路と、を備え、
前記低雑音増幅器と前記低雑音増幅器を除く受信部の故障切り分け監視が行なえる構成としたことを特徴とする無線基地局装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006300169A JP2008118428A (ja) | 2006-11-06 | 2006-11-06 | 無線基地局装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006300169A JP2008118428A (ja) | 2006-11-06 | 2006-11-06 | 無線基地局装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008118428A true JP2008118428A (ja) | 2008-05-22 |
Family
ID=39503998
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2006300169A Pending JP2008118428A (ja) | 2006-11-06 | 2006-11-06 | 無線基地局装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008118428A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2006
- 2006-11-06 JP JP2006300169A patent/JP2008118428A/ja active Pending
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