JP5071775B2 - 2分割外輪及びそれを用いたころ軸受 - Google Patents

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本発明は、周方向に2分割された2分割外輪及び、それを含むころ軸受に関する。
一般に、例えばエンジンにおけるピストンとクランクシャフトをつなぐ連接棒であるコネクティングロッド(以下、コンロッドと略称する)の大端部は、軸受を挟んでクランクシャフトに結合されている。そして、軸受は、クランクシャフトの特性上、例えば二つに分割した分割軸受輪(外輪)が使用される。
ところで、分割軸受輪は、分割した分割面が直線的に形成されると組付け時において互いに軸線方向にずれが生じ易く取り扱いがよくない。このため、軸線方向に対して例えばS字形状などの湾曲や屈曲させた分割面となることが望まれている。そこで、特許文献1記載の技術は、軸受輪の外周面に割りを誘因する凹所を形成し、その凹所を狙って加圧治具で軸受輪を加圧することで、凹所に沿って二つの分割片に分割する分割方法を開示している。また、特許文献2記載の技術は、端部を長さ方向に凹凸形状をなす帯状の金属板を湾曲させて半円形状の分割片を形成する方法を開示している。
特開昭54−163247号公報 特開2005−337352号公報
技術の向上により軸受輪を分割する際に、分割面を軸線方向に対して大きく湾曲や屈曲させることが可能となり、軸線方向のずれを効果的に防止することができるようになったが、それに起因して、別の組付け性の問題が生じてきた。
例えば、分割された各分割片において、その分割面が周方向に相互に入り組むため、側面から見たときに中心角が180度よりも大きな円弧となって形成される。具体的には、図8(a)に示すように、分割片100は、軸線Zと直交する直線Yの右側に半円弧(中心角180度)を有するとともに、分割面101部分が直線Yの左側に延出して形成される。このとき、図8(b)に示すように、分割面101の先端部101aにおける開口幅dは、分割片100の内周面100aの内径Dよりも小さくなる。したがって、図9に示すように、例えばクランクシャフト(図示せず)に巻きつけたころ付き保持器CRにコンロッド(図示せず)等に入れた分割片100(外輪)を嵌め込む際に、ころ付き保持器CRの外径はころが内周面100aを軌道面とするためD(分割片100の内径Dと同等)であり、直線X方向(図8(a)参照)からでは開口幅dがその外径Dよりも小さいことから先端部101aが障害となり組み付け性が悪いという問題がある。
ところで、特許文献2においては、帯状の金属板の形態で端部を切断し、その金属板を半円形状に湾曲させることから、その両端に真っ直ぐな形状を形成し、ハウジングに取り付ける際に該真っ直ぐな部分を内側に弾性変形させることで嵌め込むようにしているが、煩雑である。
本発明は上記実情に鑑みなされたものであり、軸線方向のずれを抑制した、両端の分割面が大きく湾曲や屈曲した分割片であっても容易に所定の取付場所に組み付けることができる2分割外輪及びそれ用いたころ軸受を提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
上記課題を解決するために、本発明の2分割外輪は、
内周面にころを受け止める軌道面を有するとともに、周方向に2分割され、それらの分割片を組合せることによって円筒形状に形成される2分割外輪であって、
分割片は、2分割外輪を構成することとなる円筒素材が軸線方向において所定の振れ幅で蛇行又は屈曲する分割線で分割されて形成されるとともに、軸線方向から見て、中心角が180度よりも大きな円弧となるように、周方向の両端に形成される分割面の先端部が形成されており、
分割面の先端部には、分割片の周方向の一方に分割片の幅方向中央に突出する中央突出部が形成され、分割片の周方向の他方に分割片の幅方向の両側に突出する両側突出部が形成され、
分割片は、軸線方向から見て、中心角が180度の所定円弧部分の両端部から分割面の先端部までの内周面がガイド面として形成され、
そのガイド面は、中央突出部までのガイド面が中央突出ガイド面であり、両側突出部までのガイド面が両側突出ガイド面であり、
分割片を軸線方向から見て、中央突出部の端が分割片の内周面に向かうに連れて弧状に曲がり中央突出ガイド面につながり、
分割片を軸線方向から見て、両側突出部の端が分割片の内周面に向かうに連れて弧状に曲がり両側突出ガイド面につながり、
分割片の先端部までの内周面において、軸線方向から見て、中心角が180度の所定円弧部分の両端位置から各先端までの対向する内周面における最小間隔が、分割片の内径以上をなし、
分割片の中央突出ガイド面及び両側突出ガイド面の肉厚が分割片の軌道部分の肉厚より薄く形成され、
分割片は、軸線方向から見て、中心角が180度の所定円弧部分の両端部から突出する長さが等しく形成されていることを特徴とする。
本発明に係る2分割外輪によれば、外輪を形成する2つの分割片が所定の振れ幅で蛇行又は屈曲する分割線で分割されて形成され、その分割片が軸線方向から見たときに中心角が180度よりも大きな円弧を形成する。そして、その分割片の内周面は、中心角が180度の所定円弧部分(軸線方向から見たとき)の両端位置から各先端までの対向する内周面における最小間隔が、分割片(内周面)の内径以上で形成されている。すなわち、分割片の内周面が、半円形状をなす底部を有し、その底部の両端に隣接する内周面がガイド面となり、底部を開放する形態で形成されている。したがって、その底部に対応する位置に内周面を軌道面とするころ付き保持器などを容易に配置することができる。
ひいては、組付け時の作業性を向上させるために、軸線方向に対して湾曲や屈曲した分割面を有する分割片を、無駄に分割片の分割数を増やすことなく、実施することができる。例えば、円筒素材を軸線を含む平面で分割するときの分割線に対して、周方向2ヶ所で蛇行又は屈曲するように分割すると、各分割片の両方において中心角180度よりも大きな円弧を形成することになる。その場合には、各分割片における内周面を上記構成とし、同様の作用効果が享受される。
また、本発明の2分割外輪は、見方を換えれば、
内周面にころを受け止める軌道面を有するとともに、周方向に2分割され、それらの分割片を組合せることによって円筒形状に形成される2分割外輪であって、
分割片は、2分割外輪を構成することとなる円筒素材が軸線方向において所定の振れ幅で蛇行又は屈曲する分割線で分割されて形成されるとともに、軸線方向から見て、中心角が180度よりも大きな円弧となるように、周方向の両端に形成される分割面の先端部が形成されており、
分割面の先端部には、分割片の周方向の一方に分割片の幅方向中央に突出する中央突出部が形成され、分割片の周方向の他方に分割片の幅方向の両側に突出する両側突出部が形成され、
分割片は、軸線方向から見て、中心角が180度の所定円弧部分の両端部から先端部までの内周面がガイド面として形成され、
そのガイド面は、中央突出部までのガイド面が中央突出ガイド面であり、両側突出部までのガイド面が両側突出ガイド面であり、
分割片を軸線方向から見て、中央突出部の端が分割片の内周面に向かうに連れて弧状に曲がり中央突出ガイド面につながり、
分割片を軸線方向から見て、両側突出部の端が分割片の内周面に向かうに連れて弧状に曲がり両側突出ガイド面につながり、
分割片の中央突出ガイド面及び両側突出ガイド面の肉厚が分割片の軌道部分の肉厚より薄く形成され
分割片の内周面において、軸線方向から見て、中心角が180度の所定円弧部分の両端位置から各先端までの内周面が、その両端位置における接線よりも内側に入り込まないように形成され、
分割片は、軸線方向から見て、中心角が180度の所定円弧部分の両端部から突出する長さが等しく形成されていることを特徴とする。
本発明に係る2分割外輪によれば、外輪を形成する2つの分割片が所定の振れ幅で蛇行又は屈曲する分割線で分割されて形成され、その分割片が軸線方向から見たときに中心角が180度よりも大きな円弧を形成する。そして、その分割片の内周面は、中心角が180度の所定円弧部分(軸線方向から見たとき;底部)の両端位置から各先端までの内周面が、その両端位置における接線よりも内側に入り込まないように形成されている。すなわち、半円形状をなす底部の両端位置から先端までの内周面が、少なくとも該接線方向に沿って直線的に形成されている。これにより、先端部による開口から底部までの間に内径よりも間隔が狭くなる部分がなく、例えば、その底部に対応する位置に内周面を軌道面とするころ付き保持器などを容易に配置することができる。
また、2分割外輪の分割片の内周面において、軸線方向から見て、両側の先端部をつなぐ直線方向の間隔が、該先端側に向かうほど大きくなるにように形成される構成とすることができる。また、2分割外輪における分割片は、軸線方向から見て、両側の先端部をつなぐ直線に直交し、かつ軸線と直交する直線に対して対称的に形成される構成とすることができる。これにより、組付ける手前ほど広く形成されているので、ころ付き保持器などを配置する際にガイドされ組付け性が向上する。また、両側の先端部分を対称的に形成することで一括して製造することができ製造コストを抑えることができる。
したがって、上記構成をなす本発明の2分割外輪を備え、その2分割外輪の内側に前記内周面を軌道面とする複数のころと、各ころを保持する保持器とを有するころ軸受を形成することができる。すなわち、組付け作業性に優れた2分割外輪を供するころ軸受を実現することができる。
以下、本発明に係るころ軸受の実施形態を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の実施形態に係るころ軸受の一例を示す側面図及び一部省略した分解斜視図、図2はころ軸受をクランクシャフト及びコンロッド大端部の間に組み込む状態を示す分解斜視図、図3は図2においてころ軸受を組み込んだ状態を示す断面図、図4は外輪を構成する分割片の側面図及び正面図、図5は、分割片を組合せた外輪の側方断面図である。
図1に示すごとく、ころ軸受1は、略半筒形状をなす一対の分割片2,3で構成される2分割外輪20(以下、外輪と略称する)と、その一対の分割片2,3の内側に配置され、該一対の分割片2,3の内周面を軌道面とする複数のころ4と、各ころ4を保持する半円筒形状をなす一対の分割保持器5,6とを備えている。分割保持器5,6には、ラジアル方向の内外に貫通するポケット部Pが周方向に沿って等間隔で複数設けられ、その各ポケット部P内にころ4がそれぞれ収容されている。
このような二つ割りされたころ軸受1は、図2に示すように、例えば自動車等の車両のエンジンにおけるクランクジャーナル71やクランクピン72、カウンターウエイト73等を備えるクランクシャフト7にコンロッド9を結合する際に用いられる。すなわち、軸方向から圧入等して取付場所に配置する一体軸受を用いることができない場合に用いられる。具体的には、コンロッド9の大端部9Bとクランクピン72との間に介装される(図3参照)。なお、コンロッド9は、クランクシャフト7とピストン8とを繋ぐ連接棒であり、ピストン8の往復運動をクランクシャフト7の回転運動に変換する役割を担う。
コンロッド9は、クランクピン72(クランクシャフト7)に結合される大端部9Bとピストン9に連結される小端部(図示せず)とを両端に備える。コンロッド9は、小端部(図示せず)と大端部9Bの一部と、それらを連結するロッド9Rを含む本体部91と、大端部9Bの残りを形成するキャップ部92と、キャップ部92を本体部91に固定するナット93とを備える。そして、本体部91には、ナット93に対応するボルト91bが形成されており、キャップ部92に形成されたボルト挿通孔92bを介して締結される。
図3に示すように、大端部9Bには、本体部91に設けられた略半円形状を呈する凹部91aと、キャップ部92に設けられた略半円形状を呈する凹部92aとが組み合わさった状態でころ軸受1が保持されている。すなわち、一対の分割片2,3で構成される外輪20がコンロッド9と一体的に回転するとともに、クランクピン72が内輪として相対回転可能に連結されている。
図1に戻り、外輪20について詳しく説明する。なお、図1中における上側の分割片を第1分割片2、下側の分割片を第2分割片3とし、第1分割片2として説明する。外輪20は、上記の如く、実質的に等しい半円筒形状をなす第1及び第2分割片2,3で形成されている。その第1及び第2分割片2,3は、外輪20を構成することとなる円筒形状に形成された軸受綸(円筒素材)が軸線方向(アキシャル方向)において割り加工又は切断加工等によって分割されて形成されている。
そして、外輪20は、図1(a)に示すように、第1及び第2分割片2,3が相互の周方向の両端面、具体的には第1分割片2における分割面2a,2bと第2分割片3の分割面3b,3aとが合掌状態で組合わされ、円筒形状に形成されている(図1(b)参照)。
ここで、第1及び第2分割片2,3は、軸線O1方向(図4参照)に対して湾曲(蛇行)又は折れ曲った(屈曲)非直線形状で形成することが望ましい。これにより、クランクシャフト7やコンロッド9等に組み付ける際の軸線方向に対してのずれを効果的に抑制又は防止することができる。本実施例では、図1(b)に示すように、外輪20において、各分割片2,3を組合せた時に形成される分割線がV字形状となるように一方が周方向に突出し、もう一方が凹むように形成されている。なお、分割面2a,3aには、幅方向中央に突出する先端部2p,3pが、分割面2b,3bには、幅方向両側に突出する先端部2q,3qが形成されている。
次に、図4を用いて外輪20を形成する各分割片について詳しく説明する。なお、第1及び第2分割片2,3は実質的に同等の形状であるため第1分割片2を用いて説明し、第2分割片3については説明を省略する。図4(a)に示すように、第1分割片2は、軸線O1方向から見て、中心角が180度よりも大きな円弧となるように、周方向の両端に形成される分割面2a,2bの先端部2p,2qが形成されている。そして、第1分割片2の内周面2cは、中心角が180度の所定円弧部分の両端位置から先端部2p,2qまでの内周面が、その両端位置における接線よりも内側に入り込まないように形成されている。
具体的には、第1分割片2は、中心角が180度よりも大きな円弧となっているので、図4(a)に示されるように、軸線O1に直交する直線L1の左右両側に跨って形成されている。すなわち、第1分割片2は、直線L1の右側に中心角が180度をなす円弧部分と、左側に長さwだけ突出した円弧部分とを含み形成されている。また、第1分割片2の内周面2cには、研磨加工などにより、中心角が180度の円弧部分の両端部A,Bから先端部2p,2qまでの内周面がガイド面2s,2sとして形成されている。
そのガイド面2s、2sは、両端部A,Bにおける接線L2,L3に沿って直線状に延出するように平滑に形成されている(図4(b)参照)。また、第1分割片2のガイド面2s,2sに対応する部分の肉厚は、軌道部分の肉厚よりも薄く形成されている。また、その対向するガイド面2s,2sの間隔は、第1分割片2の内径と同等の間隔で形成されている。これによれば、第1分割片2の内周面2cは、所謂U字形状をなして形成されている。
また、第1分割片2の内周面2cは、軸線O1方向から見て、両側の先端部2p,2qをつなぐ直線方向(本実施例においては直線L1方向)の間隔が、開口側(先端側)に向かうほど大きくなるにように形成されている。さらに、第1分割片2は、両側の先端部2p,2qをつなぐ直線に直交し、かつ軸線O1と直交する直線に対して対称的に形成されている。これにより、図5に示すように、第1及び第2分割片2,3を組合せて外輪20を形成したときに、全体として重量バランスを取ることができ、安定した回転に寄与することができる。また、外輪20を形成したときに、各分割片2,3の先端部が相互に入り組むため、軌道面を周方向において隙間なく構成することができ、ころの乗り上げなどによる振動や異音の発生を効果的に抑制又は防止することができる。
すなわち、第1分割片2は、第1分割片2の内周面2cにおいて、中心角が180度の所定円弧部分の両端位置から各先端部2p,2qまでの対向する内周面2s,2sにおける最小間隔が、第1分割片2の内径以上で形成されている。
そして、この第1分割片2に、内周面2cを軌道面とするころ4を保持する分割保持器5,6を配置する場合には(図9参照)、ころ4等がガイド面2s,2sでガイドされるので、又は、ころ4等がガイド面2s,2sに接触することなくラジアル方向から真っ直ぐ相対的に嵌め込んで配置することができる。すなわち、分割保持器5,6を配置する際に障害となる部分が存在せず、組付け性に優れ作業効率がアップする。これにより、組付け性に優れたころ軸受1を得ることがきる(図1参照)。
具体的には、図2に示すように、外輪20をクランクシャフト7とコンロッド9との間に介装する場合に、例えば、クランクシャフト7にころ4を保持した分割保持器5,6を巻きつけた状態で、その分割保持器5,6を第1及び第2分割片2,3の間に簡単に嵌め込むことができる。すなわち、図3に示すように、簡単にころ軸受1をクランクシャフト7とコンロッド9との間に介装することができ、組付け性に優れたころ軸受1を得ることができる。
次に、図6及び図7を用いて本発明に係る2分割外輪の他の実施形態を説明する。なお、以下の説明では、上述した実施形態と異なる部分につい主に述べ、重複する部分については同番号を付して説明を省略又は簡略する。まず、図6に示すように、他の実施形態の第1態様として、分割片200は、例えば、内周面2c上の軸線O1と直交する直線L4と交わる交点C,Dから、各接線L5,L6に沿ってガイド面20s,21sが形成されている。分割片200は、図中において直線L4の右側に中心角180度の円弧部分を有するものの、左側に延出される2つのガイド面20s,21sの長さが異なっている。この場合にも、2つのガイド面20s,21sにおける最小間隔が内径以上の長さを確保しているので、分割片200の内側に内周面2cを軌道面とするころを保持する保持器を容易に嵌め込むことが可能である。
また、図7に示すように、他の実施形態の第2態様として、分割片300は、例えば、ガイド面22s,23sが直線L1の右側に入り込んだ位置(例えば、点E及び点F)から形成されている。これにより、確実に分割片200の内側に内周面2cを軌道面とするころを保持する保持器よりも間隔が広くなるため、その保持器を容易に嵌め込むことが可能である。
なお、本発明において、上記実施形態に限定されるものではなく、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施形態とすることもできる。例えば、上記実施形態においては、側面視においてガイド面を各接線方向に直線状に延出するように形成したが、その接線よりも内側に入り込まない範囲で湾曲して形成してもよい。
本発明の実施形態に係るころ軸受の一例を示す側面図及び一部省略した分解斜視図。 ころ軸受をクランクシャフト及びコンロッド大端部の間に組み込む状態を示す分解斜視図。 図2において組み込んだ状態を示す断面図。 分割片の側面図および正面図。 2分割外輪の側方断面図。 第1の他の実施形態に係る分割片の側面図。 第2の他の実施形態に係る分割片の側面図。 従来の分割片の側面図及び正面図。 従来の分割片に係る取付工程を示す図。
符号の説明
1 ころ軸受
2 第1分割片
2c 内周面(軌道面)
3 第2分割片
4 ころ
5,6 分割保持器(保持器)
20 外輪(2分割外輪)
O1 軸線

Claims (4)

  1. 内周面にころを受け止める軌道面を有するとともに、周方向に2分割され、それらの分割片を組合せることによって円筒形状に形成される2分割外輪であって、
    前記分割片は、前記2分割外輪を構成することとなる円筒素材が軸線方向において所定の振れ幅で蛇行又は屈曲する分割線で分割されて形成されるとともに、軸線方向から見て、中心角が180度よりも大きな円弧となるように、周方向の両端に形成される分割面の先端部が形成されており、
    前記分割面の先端部には、前記分割片の周方向の一方に前記分割片の幅方向中央に突出する中央突出部が形成され、前記分割片の周方向の他方に前記分割片の幅方向の両側に突出する両側突出部が形成され、
    前記分割片は、軸線方向から見て、中心角が180度の所定円弧部分の両端部から前記分割面の先端部までの内周面がガイド面として形成され、
    そのガイド面は、前記中央突出部までの前記ガイド面が中央突出ガイド面であり、前記両側突出部までの前記ガイド面が両側突出ガイド面であり、
    前記分割片を軸線方向から見て、前記中央突出部の端が前記分割片の内周面に向かうに連れて弧状に曲がり前記中央突出ガイド面につながり、
    前記分割片を軸線方向から見て、前記両側突出部の端が前記分割片の内周面に向かうに連れて弧状に曲がり前記両側突出ガイド面につながり、
    前記分割片の先端部までの内周面において、軸線方向から見て、中心角が180度の所定円弧部分の両端位置から各先端までの対向する内周面における最小間隔が、前記分割片の内径以上をなし、
    前記分割片の前記中央突出ガイド面及び前記両側突出ガイド面の肉厚が前記分割片の軌道部分の肉厚より薄く形成され、
    前記分割片は、軸線方向から見て、中心角が180度の所定円弧部分の両端部から突出する長さが等しく形成されていることを特徴とする2分割外輪。
  2. 内周面にころを受け止める軌道面を有するとともに、周方向に2分割され、それらの分割片を組合せることによって円筒形状に形成される2分割外輪であって、
    前記分割片は、前記2分割外輪を構成することとなる円筒素材が軸線方向において所定の振れ幅で蛇行又は屈曲する分割線で分割されて形成されるとともに、軸線方向から見て、中心角が180度よりも大きな円弧となるように、周方向の両端に形成される分割面の先端部が形成されており、
    前記分割面の先端部には、前記分割片の周方向の一方に前記分割片の幅方向中央に突出する中央突出部が形成され、前記分割片の周方向の他方に前記分割片の幅方向の両側に突出する両側突出部が形成され、
    前記分割片は、軸線方向から見て、中心角が180度の所定円弧部分の両端部から前記先端部までの内周面がガイド面として形成され、
    そのガイド面は、前記中央突出部までの前記ガイド面が中央突出ガイド面であり、前記両側突出部までの前記ガイド面が両側突出ガイド面であり、
    前記分割片を軸線方向から見て、前記中央突出部の端が前記分割片の内周面に向かうに連れて弧状に曲がり前記中央突出ガイド面につながり、
    前記分割片を軸線方向から見て、前記両側突出部の端が前記分割片の内周面に向かうに連れて弧状に曲がり前記両側突出ガイド面につながり、
    前記分割片の前記中央突出ガイド面及び前記両側突出ガイド面の肉厚が前記分割片の軌道部分の肉厚より薄く形成され
    前記分割片の内周面において、軸線方向から見て、中心角が180度の所定円弧部分の両端位置から各先端までの前記内周面が、その両端位置における接線よりも内側に入り込まないように形成され、
    前記分割片は、軸線方向から見て、中心角が180度の所定円弧部分の両端部から突出する長さが等しく形成されていることを特徴とする2分割外輪。
  3. 前記分割片の内周面において、軸線方向から見て、両側の先端部をつなぐ直線方向の間隔が、該先端側に向かうほど大きくなるにように形成されている請求項1又は2に記載の2分割外輪。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の2分割外輪を備え、その2分割外輪の内側に前記内周面を軌道面とする複数のころと、各ころを保持する保持器とを有することを特徴とするころ軸受。
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