JP5071671B2 - 軟磁性粒子粉末及びその製造法、該軟磁性粒子粉末を含む圧粉磁心 - Google Patents

軟磁性粒子粉末及びその製造法、該軟磁性粒子粉末を含む圧粉磁心 Download PDF

Info

Publication number
JP5071671B2
JP5071671B2 JP2008113138A JP2008113138A JP5071671B2 JP 5071671 B2 JP5071671 B2 JP 5071671B2 JP 2008113138 A JP2008113138 A JP 2008113138A JP 2008113138 A JP2008113138 A JP 2008113138A JP 5071671 B2 JP5071671 B2 JP 5071671B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
soft magnetic
particle powder
silicone resin
powder
magnetic particle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008113138A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009266973A (ja
Inventor
誠治 石谷
弘子 森井
一之 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toda Kogyo Corp
Original Assignee
Toda Kogyo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toda Kogyo Corp filed Critical Toda Kogyo Corp
Priority to JP2008113138A priority Critical patent/JP5071671B2/ja
Publication of JP2009266973A publication Critical patent/JP2009266973A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5071671B2 publication Critical patent/JP5071671B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Soft Magnetic Materials (AREA)

Description

本発明は、耐熱性に優れた絶縁層を有する軟磁性粒子粉末、及び該軟磁性粒子粉末の製造法、並びに該軟磁性粒子粉末を含有する高温で焼成した場合においても比抵抗値や強度が低下しにくい圧粉磁心を提供する。
近年、家電及び電子機器の省エネルギー化及び小型化に伴い、これらに使用される磁心材料に対しても、小型で高出力、且つ電力変換効率の高効率化の要求が強まっている。機器サイズの小型化、高出力化及び電力変換効率の高効率化には動作周波数の高周波化が有効であることが知られており、高周波領域においても高い磁束密度と透磁率及び低鉄損を有する磁心材料が強く求められている。
従来、このような磁心材料としては、ケイ素鋼板を用いた積層型磁心等が使用されているが、積層型磁心は、動作周波数が高くなるに従って磁心内部で発生する渦電流損失が増大するという欠点を有している。
そのため、近年では、積層型磁心に比べて高周波領域での鉄損が低いと共に、成形性に優れた、軟磁性粉末をフェノール樹脂やエポキシ樹脂等の絶縁性樹脂で被覆し圧縮成形した圧粉磁心が、積層型磁心の代替品として広く用いられている。
一方、圧粉磁心に対して、更なる小型化及び高性能化、即ち、高磁束密度化が望まれており、このような高磁束密度化のために、軟磁性粉末の充填密度を増大させることが行われている。
しかしながら、軟磁性粉末を高充填するために高圧で圧縮成形を行うため、軟磁性粉末には歪みが残り、ヒステリシス損失の増大を招くことが知られている。そのため、歪みによるヒステリシス損失を低減するために、通常、成形品に対して焼鈍しが行われている。
ところで、一般に、圧粉磁心の鉄損の主要因として、ヒステリシス損失と渦電流損失が知られている。ヒステリシス損失の低減方法としては、先に述べた通り、焼鈍しによる歪みの除去が有効であることが知られており、一方、渦電流損失の低減方法としては、粒子間を絶縁性樹脂等で絶縁することにより行われている。
しかしながら、焼鈍しは、一般には500℃以上、好ましくは600℃、もしくはそれ以上の温度が効果的であるとされているが、従来の方法によって絶縁性樹脂を軟磁性粒子粉末の表面に形成した場合、高温で焼鈍しを行うと樹脂が分解して成形体が脆くなったり、絶縁性が低下してしまったりするため、高温での焼鈍しは困難であり、従って、ヒステリシス損失と渦電流損失の両方を同時に低減することは、従来検討されてきた方法では困難であった。
これまでに、圧縮性及び絶縁性に優れた軟磁性金属粉末を得ることを目的として、アトマイズ合金粉末の表面とアトマイズ合金粉末の表面に形成した絶縁物質とを強固に固着させた後、更にシリコーン樹脂を被覆した軟磁性金属粉末(特許文献1)が開示されている。
また、耐熱性絶縁被覆を有する鉄基粉末を得ることを目的として、鉄粉などの軟磁性金属粒子表面にシリコーン樹脂及び顔料を含有する被膜で被覆された鉄基粉末(特許文献2)が開示されている。
また、ケイ素含有する鉄粉などの磁性粉末表面にリン酸塩被膜からなる第1絶縁層とシリコーン樹脂からなる第2絶縁層を形成した軟磁性粒子(特許文献3及び特許文献4)が開示されている。
また、絶縁材として三官能性の量が特定の範囲にあるメチル−フェニルシリコーン樹脂を用いた強磁性粉末(特許文献5)が開示されている。
特開2006−128521号公報 特開2003−303711号公報 特開2006−24869号公報 特許第4044591号公報 特開2002−83709号公報
耐熱性に優れた絶縁層を有する軟磁性粒子粉末及び高温で焼成した場合においても比抵抗値や強度が低下しにくい圧粉磁心は、現在最も要求されているところであるが、未だ得られていない。
即ち、特許文献1乃至5には、絶縁材としてシリコーン樹脂を被覆することが記載されているが、いずれの特許文献にもシリコーン樹脂を処理する際の溶媒については特に考慮されておらず、シリコーン樹脂の硬化反応が不十分もしくは不均一であるため、高温(600℃以上)で焼鈍しを行うと樹脂が分解して成形体が脆くなったり絶縁性が低下してしまったりするという問題がある。
そこで、本発明は、耐熱性に優れた絶縁層を有する軟磁性粒子粉末及び高温で焼成した場合においても比抵抗値や強度が低下しにくい圧粉磁心を得ることを技術的課題とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、軟磁性粒子粉末と含水率500ppm以下の有機溶剤に溶解させたシリコーン樹脂とを混合・攪拌後、30〜120℃で乾燥させることによって得られたシリコーン樹脂からなる絶縁被膜を有する軟磁性粒子粉末は、耐熱性に優れており、また、該軟磁性粒子粉末を圧粉磁心用軟磁性材料として用いることにより、高温で焼成した場合においても比抵抗値や強度が低下しにくい圧粉磁心が得られることを見いだし、本発明をなすに至った。
即ち、本発明は、粒子表面に絶縁被膜を有する軟磁性金属粒子粉末であって、該絶縁被膜がシリコーン樹脂からなり、該シリコーン樹脂は三官能性のT単位を全シリコーン樹脂に対して60mol%以上含有することを特徴とする軟磁性粒子粉末である(本発明1)。
また、本発明は、粒子表面に絶縁被膜を有する軟磁性金属粒子粉末であって、該絶縁被膜が、無機化合物からなる第1絶縁層と、該第1絶縁層を被覆するシリコーン樹脂からなる第2絶縁層とからなり、該シリコーン樹脂は三官能性のT単位を全シリコーン樹脂に対して60mol%以上含有することを特徴とする軟磁性粒子粉末である(本発明2)。
また、本発明は、無機化合物が、アルミニウム、ジルコニウム、チタニウム、ケイ素、カルシウム、マグネシウム、鉄及びリンから選ばれる1種又は2種以上の元素を含有する化合物からなることを特徴とする本発明2の軟磁性粒子粉末である(本発明3)。
また、本発明は、シリコーン樹脂の被覆量が軟磁性粒子粉末に対して0.1〜10.0重量%であることを特徴とする本発明1乃至本発明3の軟磁性粒子粉末である(本発明4)。
また、本発明は、軟磁性金属粒子粉末と有機溶剤に溶解させたシリコーン樹脂とを混合・攪拌後、乾燥させることによって軟磁性粒子粉末を得る製造法において、前記有機溶剤の含水率が500ppm以下であることを特徴とする本発明1の軟磁性粒子粉末の製造法である(本発明5)。
また、本発明は、軟磁性金属粒子粉末と有機溶剤と金属アルコキシドの溶液及び/またはリン酸溶液を加え、混合・攪拌・乾燥後、該乾燥後の軟磁性金属粒子粉末と有機溶剤に溶解させたシリコーン樹脂とを混合・攪拌後、乾燥させることによって軟磁性粒子粉末を得る製造法において、前記有機溶剤の含水率が500ppm以下であることを特徴とする本発明2又は本発明3の軟磁性粒子粉末の製造法である(本発明6)。
また、本発明は、有機溶剤がアセトンであることを特徴とする本発明5又は本発明6のいずれかの軟磁性粒子粉末の製造法である(本発明7)。
また、本発明は、本発明1乃至4のいずれかの軟磁性材粒子粉末を圧縮成形してなる圧粉磁心である(本発明8)。
本発明に係る軟磁性粒子粉末は、耐熱性に優れた絶縁層を有しているので圧粉磁心用軟磁性材料として好適である。
本発明に係る軟磁性粒子粉末の製造法によって絶縁性樹脂を軟磁性粒子粉末の表面に形成した場合、従来の処理方法に比べて高い耐熱性を付与することができるので圧粉磁心用軟磁性粒子粉末の製造法として好適である。
本発明に係る圧粉磁心は、前記軟磁性粒子粉末を用いたことにより、高温で焼成した場合においても比抵抗値や強度が低下しにくいので、高性能圧粉磁心として好適である。
本発明の構成をより詳しく説明すれば次の通りである。
先ず、本発明に係る軟磁性粒子粉末について述べる。
本発明に係る軟磁性粒子粉末は、粒子表面に絶縁被膜を有する軟磁性金属粒子粉末であって、該絶縁被膜が三官能性のT単位を全シリコーン樹脂に対して60mol%以上含有するシリコーン樹脂からなっている。
本発明に係る軟磁性粒子粉末の絶縁被膜を形成するシリコーン樹脂としては、三次元的網状構造を有するポリオルガノシロキサンであり、ストレートシリコーン樹脂と、シリコーン成分と有機樹脂の共重合体であるシリコーン変性有機樹脂が挙げられる。本発明においては、そのいずれをも用いることができるが、得られる軟磁性粒子粉末の耐熱性を考慮すれば、ストレートシリコーン樹脂が好ましい。
また、ストレートシリコーン樹脂としては、その骨格構造から、二官能性のD単位(RSiO2/2:Rはメチル基、フェニル基、ビニル基等の有機基)、三官能性のT単位(RSiO3/2:Rはメチル基、フェニル基、ビニル基等の有機基)を主構成単位として含むDTレジン、一官能性のM単位(RSiO1/2:Rはメチル基、フェニル基、ビニル基等の有機基)、四官能性のQ単位(SiO4/2)を主構成単位として含むMQレジン等が挙げられるが、本発明においては三官能性のT単位を全シリコーン樹脂に対して60モル%以上含有するシリコーン樹脂を用いることができる。一官能性のM単位及び二官能性のD単位の量が増加すると、シリコーン樹脂の硬化が遅くなり硬さが低くなると共に、皮膜形成後のハンドリング性が悪くなるので好ましくない。また、四官能性のQ単位は反応性が高いため、四官能性のQ単位が多く含まれていると、反応が速すぎてシリコーン樹脂が硬くなると共に、粉末同士が強固に結着してしまうため好ましくない。得られる軟磁性粒子粉末の耐熱性を考慮すれば、全シリコーン樹脂に対する三官能性のT単位の含有量は、70モル%以上であることが好ましく、より好ましくは80モル%以上、更により好ましくは90モル%以上である。
更に、上述のストレートシリコーン樹脂は、その有機基Rが主としてメチル基からなるメチル系シリコーン樹脂と、フェニル基を併せ持つメチルフェニル系シリコーン樹脂に大別されるが、得られる軟磁性粒子粉末の熱的安定性を考慮すれば、メチル系ストレートシリコーン樹脂や、メチル基を多く有するメチルフェニル系ストレートシリコーン樹脂が好ましい。
シリコーン樹脂の被覆量は、軟磁性粒子粉末に対して0.1〜10.0重量%であり、好ましくは0.2〜7.5重量%、より好ましくは0.3〜5.0重量%である。シリコーン樹脂の被覆量が0.1重量%未満の場合には、結着材としての樹脂が少なすぎるため、得られる圧粉磁心の強度が低下するので好ましくない。一方、10.0重量%を超える場合には、磁性に関与しないシリコーン樹脂が増加し、圧粉磁心中に占める軟磁性粒子粉末の容積割合が低下するために磁気特性が低下すると共に、これを用いて得られる圧粉磁心の成形体密度が低下するため好ましくない。
本発明2に係る軟磁性粒子粉末は、粒子表面に絶縁被膜を有する軟磁性金属粒子粉末であって、該絶縁被膜が、無機化合物からなる第1絶縁層と、該第1絶縁層を被覆するシリコーン樹脂からなる第2絶縁層とからなっている。
本発明2に係る軟磁性粒子粉末の第1絶縁層を形成する無機化合物としては、アルミニウム、ジルコニウム、チタニウム、ケイ素、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、鉄、バナジウム、ゲルマニウム、タンタル、タングステン、インジウム、モリブデン、バリウム及びリンから選ばれる1種又は2種以上の元素を含有する化合物を用いることができ、好ましくはアルミニウム、ジルコニウム、チタニウム、ケイ素、カルシウム、マグネシウム、鉄及びリンから選ばれる1種又は2種以上の元素を含有する化合物である。
本発明2に係る軟磁性粒子粉末の第1絶縁層を形成する無機化合物の被覆量は、各元素換算の合計で0.001〜10.0重量%が好ましく、より好ましくは0.002〜7.5重量%、更により好ましくは0.005〜5.0重量%である。0.001〜10.0重量%の添加により、得られる軟磁性粒子粉末の耐熱性をより改善することができる。10.0重量%を超える場合には、磁性に関与しない酸化物微粒子が増加し、圧粉磁心中に占める軟磁性金属粉末の容積割合が低下するために磁気特性が低下すると共に、これを用いて得られる圧粉磁心の成形体密度が低下するため好ましくない。
本発明に係る軟磁性粒子粉末の平均粒子径は、用途や特性に応じて選べばよいが、1.0〜500.0μmの範囲が好ましい。平均粒子径が500.0μmを超える場合には粒子径が大きすぎ、圧粉磁心に用いた場合、成形体充填密度が下がるため好ましくない。平均粒子径が1.0μm未満の場合には粒子径が小さすぎ、圧縮成形性が低下するため好ましくない。より好ましくは2.0〜400.0μm、更により好ましくは3.0〜300.0μmである。
本発明に係る軟磁性粒子粉末の耐熱性は、600℃で1時間加熱後の比抵抗値が加熱前の比抵抗値に対して80%以上であることが好ましい。耐熱性が80%未満の場合には、絶縁層の耐熱性が十分とは言えず、圧縮成形後に軟磁性金属粒子粉末に加えられた歪みを開放するための高温での焼鈍しを行うことができない。そのため、これにより得られた軟磁性金属粒子粉末を用いて作製された圧粉磁心は、ヒステリシス損を低減することができないため、鉄損を低減することが困難となる。より好ましくは90%以上であり、更により好ましくは95%以上である。
次に、本発明に係る軟磁性粒子粉末の製造法について述べる。
本発明に係る軟磁性粒子粉末は、軟磁性金属粒子粉末と含水率500ppm以下の有機溶剤に溶解させたシリコーン樹脂とを混合・攪拌後、乾燥させることによって得ることができる。
また、本発明に係る軟磁性粒子粉末は、あらかじめ軟磁性金属粒子粉末の粒子表面に無機化合物からなる第1絶縁層を形成した後にシリコーン樹脂からなる第2絶縁層を形成してもよい。
本発明2に係る軟磁性粒子粉末は、軟磁性金属粒子粉末と有機溶剤と金属アルコキシドの溶液及び/またはリン酸溶液を加え、混合・攪拌・乾燥後、該乾燥後の軟磁性金属粒子粉末と含水率500ppm以下の有機溶剤に溶解させたシリコーン樹脂とを混合・攪拌し、30〜120℃で乾燥させることによって得ることができる。
本発明における軟磁性金属粒子粉末としては、アトマイズ鉄粉、還元鉄粉、カルボニル鉄粉等の各種製法による鉄粉、珪素鋼粉、センダスト粉、パーマロイ粉、パーメンダー粉等を用いることができる。軟磁性金属粒子粉末の平均粒子径は、1.0〜500.0μmが好ましく、より好ましくは2.0〜400.0μm、更により好ましくは3.0〜300.0μmである。
本発明6に係る軟磁性粒子粉末の製造法において、第1絶縁層を形成する際に用いる有機溶剤としては、一般的に用いられているものであれば何を用いてもよいが、好ましくは水溶性の有機溶剤である。具体的には、エチルアルコール、プロピルアルコール又はブチルアルコール等のアルコール系溶剤、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のエーテル、エーテルアルコール系溶剤、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール系溶剤、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PM)等のグリコールエーテル系溶剤、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PMA)、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のグリコールエステル系溶剤、アセトン、グリセリン、2−ピロリドン等を好適に用いることができるが、より好ましくは、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール等のアルコール系溶剤及びアセトンである。
本発明6に係る軟磁性粒子粉末の製造法において、第1絶縁層を形成するための金属アルコキシドとしては、アルミニウム、ジルコニウム、チタニウム、ケイ素、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、鉄、バナジウム、ゲルマニウム、タンタル、タングステン、インジウム、モリブデン、バリウム等を構成元素として有するものを用いることができ、好ましくはアルミニウム、ジルコニウム、チタニウム、ケイ素、カルシウム、マグネシウム、鉄である。また、アルコキシドの種類としては、メトキシド、エトキシド、プロポキシド、イソプロポキシド、オキシイソプロポキシド、ブトキシド等を用いることができる。処理の均一性及び処理効果を考慮すれば、テトラエトキシシラン、アルミニウムトリイソプロポキシド、ジルコニウムテトライソプロポキシド、チタニウムテトライソプロポキシド、カルシウムジエトキシド等が好ましい。
また、上記金属アルコキシドは、より均一な処理を行うために、前述の有機溶剤に予め分散又は溶解させて用いることが好ましい。
また、上記金属アルコキシドの加水分解は、より微細な無機化合物を軟磁性金属粒子の粒子表面に付着もしくは被覆させるために、特に水分を添加する必要はなく、有機溶剤中の水分及び軟磁性金属粒子が有する水分により加水分解を行うことが好ましい。
本発明においては、前記金属アルコキシドに加えて、もしくは前記金属アルコキシドに代えて、リン酸溶液又はリン酸塩溶液を添加してもよい。より好ましくは金属アルコキシドの溶液を加えた懸濁液中にリン酸溶液又はリン酸塩溶液を添加する。
金属アルコキシド及び/又はリン酸もしくはリン酸塩の添加量は軟磁性金属粒子粉末の比表面積によって異なるが、通常、軟磁性金属粒子粉末100重量部当たり、各元素換算の合計で0.001〜10.0重量部であることが好ましく、より好ましくは0.002〜7.5重量部、更により好ましくは0.005〜5.0重量部である。
軟磁性金属粒子粉末と金属アルコキシド溶液及び/又はリン酸もしくはリン酸塩溶液とを混合するための機器としては、高速アジテート型ミキサー、具体的にはヘンシェルミキサー、スピードミキサー、ボールカッター、パワーミキサー、ハイブリッドミキサー等を使用すればい。
軟磁性金属粒子粉末と金属アルコキシド溶液及び/又はリン酸もしくはリン酸塩溶液との混合・攪拌は、室温から用いる有機溶剤の沸点以下で行うことが好ましい。また、軟磁性粒子粉末の酸化防止の観点から、Nガスなどの不活性ガス雰囲気下で反応を行うことが好ましい。
第1絶縁層が形成された軟磁性金属粒子粉末は、室温下、ドラフト中で3〜24時間乾燥させた後、60〜120℃の温度範囲で乾燥させるか、もしくは30〜80℃の温度範囲で減圧乾燥を行うことにより得ることができる。乾燥は、空気中及びNガスなどの不活性ガス雰囲気下のいずれでも行うことができるが、前述と同様の観点から、好ましくはNガス等の不活性ガス雰囲気下である。
本発明におけるシリコーン樹脂からなる絶縁層を形成する際に用いる有機溶剤としては、シリコーン樹脂を溶解することができるものであれば何を用いてもよい。具体的には、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール等のアルコール系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、ベンゼン、トルエン、キシレン、フェノール、安息香酸等の芳香族系溶剤、n−ヘキサン、シクロヘキサン等の炭化水素系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸セロソルブ等のエステル、エーテルエステル系溶剤、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のエーテル、エーテルアルコール系溶剤、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール系溶剤、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PM)等のグリコールエーテル系溶剤、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PMA)、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のグリコールエステル系溶剤、テトラヒドロフラン、N−メチルピロリドン等を用いることができる。
シリコーン樹脂による処理の均一性を考慮すれば、溶解度パラメーター(SP値)が低くシリコーン樹脂に対して良溶媒であり、且つ、水との相溶性を有しており軟磁性金属粒子粉末又は無機化合物被覆層との親和性も高い有機溶媒が好ましい。溶解度パラメーター(SP値)は12.0以下であることが好ましく、より好ましくは11.5以下、更により好ましくは11.0以下である。具体的には、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸セロソルブ等のエステル、エーテルエステル系溶剤、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のエーテル、エーテルアルコール系溶剤、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PM)等のグリコールエーテル系溶剤、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PMA)、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のグリコールエステル系溶剤、プロピルアルコール、ブチルアルコール、アセトン等を用いることができ、最も好ましくはアセトンである。
前述の有機溶媒は、一般に0.5〜数重量%の水分を含有しているため、シリコーン樹脂を溶解する前に脱水を行い、有機溶媒中の含水率を500ppm以下に調整しておく必要がある。有機溶剤中の含水率が500ppmを超える場合には、シリコーン樹脂の硬化反応が均一に進まないため、得られた軟磁性粒子粉末を用いて成形した圧粉磁心を高温(600℃以上)で焼鈍しを行うと、樹脂が分解して成形体が脆くなったり絶縁性が低下してしまったりするため好ましくない。有機溶媒中の含水率は、好ましくは250ppm以下であり、より好ましくは100ppm以下である。
脱水方法としては、乾燥ガスによるバブリングやモレキュラーシーブ等の脱水剤による脱水等の一般的な方法で行えばよいが、有機溶媒中への不純物の混入を考慮すれば、乾燥ガスによるバブリングが好ましい。
軟磁性金属粒子粉末もしくは粒子表面に第1絶縁層が形成された軟磁性金属粒子粉末とシリコーン樹脂溶液との混合・攪拌は、室温から用いる有機溶剤の沸点以下で行うことが好ましい。また、軟磁性金属粒子粉末の酸化防止の観点から、Nガスなどの不活性ガス雰囲気下で反応を行うことが好ましい。
得られた軟磁性粒子粉末は、室温下、ドラフト中で3〜24時間乾燥させた後、60〜120℃の温度範囲で乾燥させるか、もしくは30〜80℃の温度範囲で減圧乾燥を行うことにより得ることができる。乾燥は、空気中及びNガスなどの不活性ガス雰囲気下のいずれでも行うことができるが、前述と同様の観点から、好ましくはNガス等の不活性ガス雰囲気下である。
次に、本発明に係る圧粉磁心について述べる。
本発明に係る圧粉磁心は、本発明に係る軟磁性粒子粉末に、必要により、ステアリン酸亜鉛等の潤滑剤や結合剤樹脂等の添加剤を混合し、該混合粒子粉末を圧縮成形した後、加熱処理することによって得ることができる。
結合剤樹脂としては、エポキシ樹脂、イミド樹脂、フェノール樹脂、又はシリコーン樹脂等を単独又は混合して用いることができる。
圧縮成形は、通常行われている、金型を用いた圧縮成形法で行うことができる。なお、成形圧は、用途に応じて適宜選べばよい。
圧縮成形後の歪み取りのための焼鈍し温度は、磁性粒子自体が熱拡散による粒子成長が起こらない高温が望ましい。好ましくは500〜1200℃であり、より好ましくは600〜1000℃である。焼鈍しの雰囲気は、窒素やArガスなどの不活性ガス雰囲気中、水素などの還元性雰囲気中、あるいは真空などの非酸化性雰囲気中で行うことが望ましい。
本発明に係る圧粉磁心は、高温(550℃以上)における焼鈍し後の比抵抗値が、未処理の軟磁性金属粒子粉末を用いて得られた圧粉磁心の比抵抗と比べて高い値を維持していると共に、圧環強度の低下が少ない。
<作用>
本発明における最も重要な点は、軟磁性金属粒子粉末と含水率が500ppm以下の有機溶剤に溶解させたシリコーン樹脂とを混合・攪拌後、乾燥させることによって得られたシリコーン樹脂からなる絶縁被膜を有する軟磁性粒子粉末は、耐熱性に優れているという事実である。
本発明に係る軟磁性粒子粉末の耐熱性が優れている理由として、本発明者は、シリコーン樹脂を溶解する有機溶剤の含水率を500ppm以下とすることによって、シリコーン樹脂の硬化反応がより均一に進むため、従来のシリコーン樹脂を用いた絶縁被膜と比較して耐熱温度の高い絶縁層を形成することができたことによるものと考えている。
以下、本発明における実施例を示し、本発明を具体的に説明する。
有機溶媒の含水率は、カールフィッシャー法により測定を行った。
各粒子粉末の平均粒子径は、いずれも電子顕微鏡写真に示される粒子50〜350個の粒子径をそれぞれ測定し、その平均値で示した。
軟磁性粒子粉末の粒子表面に形成されているシリコーン樹脂からなる絶縁層の被覆量は、「堀場金属炭素・硫黄分析装置EMIA−2200型」(株式会社堀場製作所製)を用い、カーボン量を測定することにより求めた。
軟磁性粒子粉末の粒子表面に形成されている無機化合物からなる絶縁層の被覆量は、「蛍光X線分析装置3063M型」(理学電機工業株式会社製)を使用し、JIS K0119の「けい光X線分析通則」に従って測定した。
比抵抗値は、試料粉体を試料台にセットし、荷重を0〜40MPaまで加えながら4端子法にて測定を行い、40MPaにおける比抵抗値を用いた。
軟磁性粒子粉末の耐熱性は、未加熱の軟磁性粒子粉末の比抵抗値(ρ1)と600℃で1時間加熱した後の軟磁性粒子粉末の比抵抗値(ρ2)をそれぞれ測定し、下記数1にそれぞれの値を挿入して、求めた値を耐熱性(加熱前後の比抵抗値の変化率)(%)として示した。
<数1>
耐熱性(%)=(ρ2/ρ1)×100
圧粉磁心の比抵抗値及び圧環強度は、まず、軟磁性粒子粉末6.0gを測り取り、外径20mm、内径10mmのリング成形金型を用いて、10トンプレスにて成形圧力686MPaで加圧成形を行うことにより、リング成形体を複数個作製し、該リング成形体を窒素雰囲気下にて550℃、600℃、650℃及び700℃でそれぞれ1時間加熱処理を行ったものを評価試料として用いた。
圧粉磁心の比抵抗値は、上述のリング成形体のうち、550℃、600℃及び650℃で焼鈍ししたものについてプレス面を1mmピッチの4端子電気抵抗測定装置「ロレスタGP/MCP−T600」(三菱化成製)で10Vの電圧を印加して測定した。
圧粉磁心の圧環強度は、上述のリング成形体のうち、600℃、650℃及び700℃で焼鈍ししたものについて、JIS Z 2507の規定に基づき圧環強度を測定した。圧環強度の測定は、リング成形体を立てた状態で、圧縮試験機「デジタル・フォース・ゲージ/ZP−500N」(今田製作所製)を用いて破壊発生時の圧力により求めた。バラツキを鑑み10個のリング成形体より求めた平均値を示した。
<実施例1−1:軟磁性粒子粉末の製造>
軟磁性金属粒子粉末A(種類:鉄粉、粒子形状:粒状、平均粒子径:115.0μm、比抵抗値:116.2mΩ・cm)5kgに、シリコーン樹脂A(種類:メチルシリコーン(YR3370、東芝シリコーン製)、メチル基の量:100mol%、三官能性Tの量:100mol%)150gを溶解させたアセトン(含水率:40ppm)溶液を加えた後、混合機を用いて回転混合させながら、N気流下、反応温度45℃において20分間攪拌・混合を行った。
次いで、得られた混合溶液を45℃において減圧乾燥を行い、粒子表面にシリコーン樹脂からなる絶縁被膜を有する軟磁性粒子粉末を得た。
得られた軟磁性粒子粉末は、平均粒子径が115.2μmの粒状粒子であり、比抵抗値は1.683Ω・cm、耐熱性は163%であった。絶縁層を構成するシリコーン樹脂の被覆量は2.89重量%であった。
<実施例2−1:圧粉磁心の製造>
前記軟磁性粒子粉末6.0gを秤量し、ステアリン酸亜鉛を塗布した金型を用い、成形圧力686MPaでリング状(φ20×φ10mm)に圧縮成形し、圧粉磁心(リング成形体)を得た。
得られた圧粉磁心の、550℃で1時間焼鈍後の比抵抗値(550℃)は132.54mΩ・cm、600℃で1時間焼鈍後の比抵抗値(600℃)は112.14mΩ・cm、650℃で1時間焼鈍後の比抵抗値(650℃)は84.70mΩ・cmであった。また、600℃で1時間焼鈍後の圧環強度(600℃)は90MPa、650℃で1時間焼鈍後の圧環強度(650℃)は89MPa、700℃で1時間焼鈍後の圧環強度(700℃)は86MPaであった。
前記実施例1−1及び2−1に従って軟磁性粒子粉末及び圧粉磁心を作製した。各製造条件及び得られた軟磁性粒子粉末及び圧粉磁心の諸特性を示す。
軟磁性金属粒子A〜E:
被処理粒子粉末として表1に示す特性を有する軟磁性金属粒子粉末を用意した。
Figure 0005071671
シリコーン樹脂A〜E:
絶縁層を形成するシリコーン樹脂として表2に示す特性を有するシリコーン樹脂を用意した。
Figure 0005071671
実施例1−2〜1−8、比較例1−1〜1−3:
軟磁性金属粒子粉末の種類、有機溶剤の種類及び含水率、シリコーン樹脂の種類及び添加量を種々変化させた以外は、前記実施例1−1と同様にして軟磁性粒子粉末を得た。
このときの製造条件を表3に、得られた軟磁性粒子粉末の諸特性を表4に示す。
Figure 0005071671
Figure 0005071671
実施例1−10、比較例1−4:
軟磁性金属粒子粉末A 5kgに、アルミニウムイソプロポキシド4.3gを分散させたアセトン溶液を加えた後、該混合溶液中にリン酸水溶液(リン酸含有量85重量%)2.4gを分散させたアセトン溶液を添加し、混合機を用いて回転混合させながら、N気流下、反応温度45℃において20分間攪拌・混合を行った。
得られた混合溶液を45℃において減圧乾燥を行い、アルミニウムとリンを含む無機化合物からなる第1絶縁層を形成した軟磁性金属粒子粉末を得た。
次に、前述で得られた第1絶縁層を有する軟磁性金属粒子粉末 5kgに、シリコーン樹脂A 150gを溶解させたアセトン(含水率:40ppm)溶液を加えた後、混合機を用いて回転混合させながら、N気流下、反応温度45℃において20分間攪拌・混合を行った。
得られた混合溶液を45℃において減圧乾燥を行い、粒子表面にシリコーン樹脂からなる第2絶縁層を有する軟磁性粒子粉末を得た。得られた軟磁性粒子粉末の諸特性を表6に示す。
実施例1−11〜1−14:
軟磁性金属粒子粉末の種類、有機溶剤の種類、無機化合物からなる第1絶縁層を形成するための処理剤の種類及び処理量、並びに第2絶縁層を形成するための有機溶剤の種類及び含水率、シリコーン樹脂の種類及び添加量を種々変化させた以外は、前記実施例1−10と同様にして軟磁性粒子粉末を得た。
このときの製造条件を表5に、得られた軟磁性粒子粉末の諸特性を表6に示す。
Figure 0005071671
Figure 0005071671
実施例2−2〜2−14、比較例2−1〜2−9:
軟磁性粒子粉末の種類を種々変化させた以外は、前記実施例2−1と同様にして圧粉磁心を得た。
得られた圧粉磁心の諸特性を表7に示す。
Figure 0005071671
表2の実施例と比較例より、シリコーン樹脂からなる絶縁層を有する軟磁性粒子粉末を用いて得られた圧粉磁心の高温(550℃以上)における焼鈍し後の比抵抗値は、未処理の軟磁性金属粒子粉末もしくは比較例の軟磁性粒子粉末を用いて得られた圧粉磁心のと比べて高い値を維持していることがわかる。また、本発明の軟磁性粒子粉末を用いて得られた圧粉磁心は、650℃以上の温度で焼鈍しをした場合でも、圧環強度低下がほとんど認められないことがわかる。
本発明に係る軟磁性粒子粉末は、耐熱性に優れた絶縁層を有しているので圧粉磁心用軟磁性材料として好適である。
本発明に係る圧粉磁心は、前記軟磁性粒子粉末を用いたことにより、高温で焼成した場合においても比抵抗値や強度が低下しにくいので、高性能圧粉磁心として好適である。

Claims (5)

  1. 粒子表面に絶縁被膜を有する軟磁性金属粒子粉末であって、該絶縁被膜がシリコーン樹脂からなり、該シリコーン樹脂は三官能性のT単位を全シリコーン樹脂に対して60mol%以上含有し、前記シリコーン樹脂の被覆量が軟磁性粒子粉末に対して0.1〜10.0重量%である軟磁性粒子粉末であって、当該軟磁性粒子粉末は、軟磁性金属粒子粉末と含水率が500ppm以下の有機溶剤に溶解させたシリコーン樹脂とを混合・攪拌後、乾燥させることによって得られるものであることを特徴とする軟磁性粒子粉末。
  2. 粒子表面に絶縁被膜を有する軟磁性金属粒子粉末であって、該絶縁被膜が、無機化合物からなる第1絶縁層と、該第1絶縁層を被覆するシリコーン樹脂からなる第2絶縁層とからなり、該シリコーン樹脂は三官能性のT単位を全シリコーン樹脂に対して60mol%以上含有し、前記シリコーン樹脂の被覆量が軟磁性粒子粉末に対して0.1〜10.0重量%である軟磁性粒子粉末であって、当該軟磁性粒子粉末は、軟磁性金属粒子粉末と有機溶剤と金属アルコキシドの溶液及び/またはリン酸溶液を加え、混合・攪拌・乾燥後、該乾燥後の軟磁性金属粒子粉末と含水率が500ppm以下の有機溶剤に溶解させたシリコーン樹脂とを混合・攪拌後、乾燥させることによって得られるものであることを特徴とする軟磁性粒子粉末。
  3. 無機化合物が、アルミニウム、ジルコニウム、チタニウム、ケイ素、カルシウム、マグネシウム、鉄及びリンから選ばれる1種又は2種以上の元素を含有する化合物からなることを特徴とする請求項2記載の軟磁性粒子粉末。
  4. 有機溶剤がアセトンであることを特徴とする請求項又は請求項記載の軟磁性粒子粉末。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の軟磁性材粒子粉末を圧縮成形してなる圧粉磁心。
JP2008113138A 2008-04-23 2008-04-23 軟磁性粒子粉末及びその製造法、該軟磁性粒子粉末を含む圧粉磁心 Active JP5071671B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008113138A JP5071671B2 (ja) 2008-04-23 2008-04-23 軟磁性粒子粉末及びその製造法、該軟磁性粒子粉末を含む圧粉磁心

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008113138A JP5071671B2 (ja) 2008-04-23 2008-04-23 軟磁性粒子粉末及びその製造法、該軟磁性粒子粉末を含む圧粉磁心

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009266973A JP2009266973A (ja) 2009-11-12
JP5071671B2 true JP5071671B2 (ja) 2012-11-14

Family

ID=41392460

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008113138A Active JP5071671B2 (ja) 2008-04-23 2008-04-23 軟磁性粒子粉末及びその製造法、該軟磁性粒子粉末を含む圧粉磁心

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5071671B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5833983B2 (ja) * 2012-07-20 2015-12-16 株式会社神戸製鋼所 圧粉磁心用粉末、および圧粉磁心
EP2783774A1 (en) * 2013-03-28 2014-10-01 Basf Se Non-corrosive soft-magnetic powder
CN103903849A (zh) * 2013-10-21 2014-07-02 山东嘉诺电子有限公司 一种软磁铁氧体磁芯粘接的烘烤装置
JP6617867B2 (ja) * 2015-04-10 2019-12-11 戸田工業株式会社 軟磁性粒子粉末及び該軟磁性粒子粉末を含む圧粉磁心
US20220254553A1 (en) * 2019-07-25 2022-08-11 Tdk Corporation Soft magnetic powder, magnetic core, and electronic component
JP7268521B2 (ja) * 2019-07-25 2023-05-08 Tdk株式会社 軟磁性粉末、磁心および電子部品
JP7268522B2 (ja) * 2019-07-25 2023-05-08 Tdk株式会社 軟磁性粉末、磁心および電子部品
JP2020127043A (ja) * 2020-04-30 2020-08-20 三菱マテリアル株式会社 シリカ系絶縁被覆軟磁性粉末
JP7133114B1 (ja) 2022-03-24 2022-09-07 株式会社トーキン 磁性体及び磁性素子

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002343657A (ja) * 2001-05-18 2002-11-29 Kawasaki Steel Corp 圧粉磁芯の製造方法および圧粉磁芯
JP5062946B2 (ja) * 2004-06-17 2012-10-31 株式会社豊田中央研究所 磁心用粉末および圧粉磁心並びにそれらの製造方法
JP2007194273A (ja) * 2006-01-17 2007-08-02 Jfe Steel Kk 圧粉磁心用の軟磁性金属粉末および圧粉磁心
JP4044591B1 (ja) * 2006-09-11 2008-02-06 株式会社神戸製鋼所 圧粉磁心用鉄基軟磁性粉末およびその製造方法ならびに圧粉磁心
JP4723442B2 (ja) * 2006-09-11 2011-07-13 株式会社神戸製鋼所 圧粉磁心および圧粉磁心用の鉄基粉末
JP4641299B2 (ja) * 2006-10-02 2011-03-02 株式会社豊田中央研究所 絶縁皮膜、磁心用粉末及び圧粉磁心、並びにそれらの形成方法又は製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009266973A (ja) 2009-11-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5071671B2 (ja) 軟磁性粒子粉末及びその製造法、該軟磁性粒子粉末を含む圧粉磁心
JP4044591B1 (ja) 圧粉磁心用鉄基軟磁性粉末およびその製造方法ならびに圧粉磁心
JP5310988B2 (ja) 軟磁性粒子粉末及びその製造法、該軟磁性粒子粉末を含む圧粉磁心
JP2007088156A (ja) 軟磁性材料、圧粉磁心、軟磁性材料の製造方法、および圧粉磁心の製造方法
US20110097584A1 (en) Soft magnetic material, powder magnetic core and method for manufacturing the same
TW200832455A (en) Soft magnetic powder
JP2009228107A (ja) 圧粉磁心用鉄基軟磁性粉末およびその製造方法ならびに圧粉磁心
JP2009302420A (ja) 圧粉磁心及びその製造方法
JP2014216495A (ja) 軟磁性体組成物、磁芯、コイル型電子部品および成形体の製造方法
JP2012134244A (ja) 圧粉磁心の製造方法、および該製造方法によって得られた圧粉磁心
JP2010196101A (ja) 圧粉磁心用鉄基軟磁性粉末およびその製造方法、ならびに圧粉磁心
WO2012124032A1 (ja) 圧粉磁心用鉄基軟磁性粉末およびその圧粉磁心用鉄基軟磁性粉末の製造方法並びに圧粉磁心
JP5439888B2 (ja) 複合磁性材料およびその製造方法
JP4803353B2 (ja) 軟磁性材料及びその製造法、該軟磁性材料を含む圧粉磁心
JP5513922B2 (ja) 圧粉磁心用鉄基軟磁性粉末およびその圧粉磁心用鉄基軟磁性粉末の製造方法並びに圧粉磁心
JP2009032880A (ja) 高周波用の圧粉磁心用鉄基軟磁性粉末および圧粉磁心
JP6617867B2 (ja) 軟磁性粒子粉末及び該軟磁性粒子粉末を含む圧粉磁心
JP2006183121A (ja) 圧粉磁芯用鉄基粉末およびそれを用いた圧粉磁芯
JP2011119385A (ja) 希土類元素を含む鉄系磁石合金粉、およびその製造方法、得られるボンド磁石用樹脂組成物、ボンド磁石、並びに圧密磁石
JP2005079511A (ja) 軟磁性材料およびその製造方法
JP4790224B2 (ja) 軟磁性材料及びその製造法、該軟磁性材料を含む圧粉磁心
JP5280008B2 (ja) 軟磁性材料及びその製造法、該軟磁性材料を含む圧粉磁心
JP5310989B2 (ja) 軟磁性材料及びその製造法、該軟磁性材料を含む圧粉磁心
JP4856602B2 (ja) 圧粉磁心用鉄基軟磁性粉末および圧粉磁心
JP2010185126A (ja) 複合軟磁性材料とその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110330

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111212

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111221

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120725

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120807

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5071671

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150831

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250