JP5067627B2 - 多層シリコンウェーハ構造の作製法 - Google Patents

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本発明は、デバイス動作に悪影響を及ぼす重金属不純物をシリコンウェーハから洗浄除去高純度化たシリコンウェーハの複数枚を積層し、当該積層した各層がそれぞれ個別のデバイスを具備する多層シリコンウェーハ構造を作製することができる多層シリコンウェーハ構造の作製法に関する。
半導体集積回路等のデバイスの高密度化、高集積化に伴い、デバイス動作の安定化が頓に望まれてきている。特にリーク電流や酸化膜耐圧等の特性値改善は重要な課題である。
しかるに半導体集積回路の製造工程において、望まれざる重金属、例えばCu、Fe、Niといった不純物に汚染される可能性が現在においても否定できていない。これらの重金属不純物はシリコン単結晶中に固溶した状態で、前述のリーク電流や酸化膜耐圧特性を著しく劣化させることが広く知られている。
そのためこれら重金属不純物をデバイス動作領域外へ取り除く方法として、種々のゲッタリング技術が開発されてきている。例えばCZ法で製造されたシリコン単結晶中に含まれる酸素原子を析出させ、その析出物周囲の歪みに重金属を捕獲するIG(Internal Gettering)法や、シリコンウェーハの裏面に多結晶シリコン膜を形成し、その多結晶粒界の歪みに不純物を捕獲する方法などである。後者はEG(External Gettering)法の代表例である。
しかるに、これらのゲッタリング手法はシリコンウェーハのデバイス以外の場所に不純物を集積させ、デバイス部分を高純度化するもので、シリコンウェーハ全体を見れば不純物は依然残存しているため、次工程に高温プロセスを用いる必要がある場合、それらの残存不純物が再びデバイス層を汚染することになりかねない懸念があった。これはゲッタリングという現象が可逆反応であるために起きる事柄であり、原理的に避けることができない。
不純物汚染問題を解決するには、シリコンウェーハへの不純物汚染を根本的に避けるという方法がある。この方法は最も根源的と言え、最も好ましい方法であるだけに、多岐に渡り調査が進んでいる。もう一つの方法として、洗浄法の改善という方法がある。例えばSC1(Standard Cleaning 1、アンモニア水と過酸化水素水の混合液)+SC2(Standard Cleaning 2、塩酸と過酸化水素水の混合液)の洗浄法は一般に広く用いられており、前者は主に有機物洗浄用、後者は主に金属汚染洗浄用に用いられている。
しかし、これらの洗浄法はシリコンウェーハ表面に付着している不純物元素には有効だが、ウェーハバルクにまで深く入り込んでいる不純物を除去する効果はない。従って、デバイス作製プロセスにおいて、何らかの汚染がウェーハバルク深くに侵入した場合、この不純物除去には無力であり、そうなってしまう前、つまり、表面が汚染にさらされた後、高温熱処理でウェーハバルクに不純物が深く拡散で侵入する前の段階で表面不純物を除去しておくことが有効であり、そのための手法として用いられている。また、硫酸または塩酸を含む洗浄液で洗浄した後に、フッ化水素酸水溶液または緩衝フッ化水素酸水溶液で処理するシリコンウェーハの洗浄方法も知られており(特許文献1)、さらに濃硫酸を用いてシリコンウェーハ中の金属不純物を評価する方法も公知である(特許文献2)。
ところでデバイスを高集積化する方法の一つとして、最近、通常のシリコンウェーハにデバイスを作製後、裏面を研磨することで薄膜化し、そのように製造した薄膜シリコンウェーハを複数層堆積させる方法が使われるようになった。これをマルチチップパッケージ(MCP)というが、この構造は、デバイスをシリコンウェーハの深さ方向に複数形成できるため、従来の製法よりも高集積化が可能になるという利点がある反面、重金属汚染にさらされた場合、各層にそれぞれ形成されたデバイス領域の格子歪みに重金属が集まることになり、動作不良が多くなるという欠点がある。コスト面でも全層が不良になるため、損失が大きい。
しかもこの構造では、従来の不純物ゲッタリング技術、例えば裏面多結晶シリコン層やIG法は有効に機能しない。前者は各層に存在するデバイス層が重金属不純物を裏面多結晶層までの拡散工程を妨害し、後者ではゲッターサイトとなりうるBMD(Bulk Micro Defect)層が研磨で削り落とされるため、薄膜化以降はほとんどゲッター層が残存していないことが、それぞれゲッタリングの機能しない理由である。
また薄膜化することで、従来、問題とならなかった表面の汚染濃度であっても、その全原子が薄いシリコンウェーハに拡散侵入した場合、厚みのあるシリコンウェーハでは適度に希釈され問題とならなかった汚染濃度でも、高濃度に濃縮されたことと同じことになり、大きな問題である。例えば、10cm−2の汚染があった場合、775μm厚のシリコンウェーハ中に均一に拡散分布したならば、1.3×1010cm−3に過ぎず、適度に希釈されたと考えて良いが、50μm厚までウェーハ厚を削った場合、同じ10cm−2の汚染が2×1011cm−3と一桁上がってしまい、濃縮されたのと同じことになる。従ってシリコンウェーハ表面の洗浄法は薄膜シリコンウェーハやMCPプロセスを通すデバイス用シリコンウェーハでは特に重要となってくる。また特に銅のような拡散の速い元素は比較的低温でもウェーハバルクに侵入するため、いかなる効果的な表面洗浄法も機能しない可能性がある。
特開平7−50281 特開2001−208734
本発明は、このような問題点に鑑みなされたもので、デバイス動作に悪影響を及ぼす重金属不純物をシリコンウェーハから洗浄除去し高純度化したシリコンウェーハの複数枚を積層し、当該積層した各層がそれぞれ個別のデバイスを具備する多層シリコンウェーハ構造を作製することができる多層シリコンウェーハ構造の作製法を提供することを目的とする。
シリコンウェーハの洗浄方法は、シリコンウェーハ表面に濃硫酸を滴下する工程と、前記シリコンウェーハ表面と前記滴下された濃硫酸との接触状態を維持する工程と、を含み、前記シリコンウェーハ内部に固溶している重金属不純物を前記濃硫酸中に抽出することにより前記シリコンウェーハ中の重金属不純物を除去するようにした。
前記シリコンウェーハ表面と濃硫酸との接触状態を維持する工程における維持温度が100℃〜290℃の温度範囲でかつ維持時間が1分以上であることが好ましい。維持温度を100℃以上にするのは重金属不純物の拡散を促進するためである。また、維持温度を290℃以下にするのは硫酸の分解温度が約290℃、沸点が317℃であるためである。この維持温度のさらに好ましい範囲は180℃〜220℃である。維持時間は1分でも150μm程度の拡散長であり、マルチチップパッケージ(MCP)では充分である。この維持時間としてより好ましくは、5分以上であり、さらに好ましくは、10分以上である。維持時間が2時間以上であれば充分すぎる程の時間である。この維持工程においては、シリコンウェーハの全面に均一な濃硫酸膜が付着するような条件にすることが好ましい。
シリコンウェーハは、本洗浄方法によって洗浄されたシリコンウェーハであって、前記シリコンウェーハ内部に固溶している重金属不純物が除去されている。洗浄方法によって洗浄されるシリコンウェーハとしては、厚さ30μm〜100μmの薄膜化シリコンウェーハが好適である。
多層シリコンウェーハ構造は、洗浄方法によって洗浄された薄膜シリコンウェーハの複数枚を積層し、当該積層した各層がそれぞれ個別のデバイスを具備する構造である。
本発明の多層シリコンウェーハ構造の作製法は、シリコンウェーハ表面に濃硫酸を滴下する工程と、前記シリコンウェーハ表面と前記滴下された濃硫酸との接触状態を維持する工程と、を含み、前記シリコンウェーハ内部に固溶している重金属不純物を前記濃硫酸中に抽出することにより前記シリコンウェーハ中の重金属不純物を除去するようにし、前記シリコンウェーハが厚さ30μm〜100μmの薄膜シリコンウェーハであるとともに、前記シリコンウェーハ表面と濃硫酸との接触状態を維持する工程における維持温度が100℃〜290℃の温度範囲でかつ維持時間が1分以上である薄膜シリコンウェーハの洗浄方法によって洗浄されかつ前記薄膜シリコンウェーハ内部に固溶している重金属不純物が除去されている薄膜シリコンウェーハを用いる多層シリコンウェーハ構造の作製法であって、当該薄膜シリコンウェーハの複数枚を積層する工程を有し、当該積層した各層がそれぞれ個別のデバイスを具備する多層シリコンウェーハ構造を作製することを特徴とする。
薄膜シリコンウェーハからなる多層構造の各層で有害な不純物を除去するためには、各層を貼り合わせる前に不純物を除去しておくことが最良である。しかし現状のMCP工程では、薄膜化する前の洗浄が不十分であり、厚みのあるシリコンウェーハでは希釈されて問題にならない濃度であったものが、薄膜化したために高濃度に濃縮された結果となり、後に作製するデバイス動作に支障を来す。まだ銅のような拡散の速い元素は比較的低温でもウェーハバルクに侵入するため、通常の表面洗浄ではあまり有効ではない。本発明は、その点を考慮して構成されており、上記した問題を解消したものである。
シリコンウェーハの洗浄方法によれば、薄膜化されたシリコンウェーハを洗浄する際、シリコンウェーハ表面に濃硫酸を塗布してシリコンウェーハの表面と濃硫酸とを接触状態とし、その接触された濃硫酸の液相中に重金属不純物が抽出されることによってシリコンウェーハ表面のみならずウェーハバルクの重金属不純物も硫酸相に移して除去できるという大きな効果を奏することができる。また、シリコンウェーハは本洗浄方法によって洗浄され重金属不純物が除去されて高純度化したもので、半導体デバイス用として好適に用いられるという利点がある。
洗浄方法によって洗浄された薄膜シリコンウェーハは、シリコンウェーハの多層構造(例えば、MCP)を構成する薄膜シリコンウェーハとして特に好適に用いられる。多層シリコンウェーハ構造は、本洗浄方法によって洗浄されて重金属不純物が除去された薄膜シリコンウェーハの複数枚を積層して構成されており、各層に形成されたデバイスに対する重金属不純物による悪影響が効果的に排除されるという有利さがある。
以下に、本発明の実施の形態を添付図面を用いて説明するが、この実施の形態は本発明の技術思想の具体例の一例を示すもので、本発明がこの実施の形態に限定されるものでないことはいうまでもない。図1は洗浄方法の工程順を示す模式図で、(a)は処理対象シリコンウェーハ表面に濃硫酸を滴下した状態、(b)は適下した濃硫酸が処理対象シリコンウェーハ表面上に拡散しかつ該処理対象シリコンウェーハ表面上に配置される保護用ウェーハを準備した状態、(c)は前記保護用ウェーハを処理対象シリコンウェーハ表面上に配置した状態、(d)は濃硫酸による抽出作業終了後、前記保護用ウェーハを処理対象シリコンウェーハ表面から剥がした状態、及び(e)重金属不純物の除去されたシリコンウェーハをそれぞれ示す。図2は洗浄方法の工程順を示すフローチャートである。
シリコンウェーハの洗浄方法は、シリコンウェーハ表面に濃硫酸を滴下する工程と、前記シリコンウェーハ表面と前記滴下された濃硫酸との接触状態を維持する工程とを含むものである。
さらに詳細にいえば、まず、処理対象シリコンウェーハ10を準備する(図2のステップ100)。次に、このシリコンウェーハ10の表面に濃硫酸12を滴下する(図1(a)及び図2のステップ102)。本洗浄方法で使用される濃流酸としては硫酸分80%以上のものが使用可能であるが、硫酸分90%〜100%のものが好適に使用される。なお、基本的には濃硫酸の濃度よりも純度の方が問題となり、高純度の濃硫酸が使用されるが、例えば、商品名「TAMAPURE−AA−100」(多摩化学工業株式会社製)の98%濃硫酸は、本洗浄方法に好適な純度を有している。
この濃硫酸12を滴下したシリコンウェーハ10の表面に保護用ウェーハ14を配置する(図1(b)及び図2のステップ104)。この保護用ウェーハ14としては、特別な限定はないが、汚染等のことを考慮すると前記シリコンウェーハ10と同直径で汚染のないシリコンウェーハを用い、濃硫酸と接触する面には化学エッチングが施されて化学エッチ面16が形成されているものを使用するのが好ましい。化学エッチ面16を持つウェーハを用いると、ウェーハ全面に均一に濃硫酸が広がり好ましく、処理後の剥離も容易である利点がある。
前記保護用ウェーハ14は、この化学エッチ面16が濃硫酸12と接触するように、前記シリコンウェーハ10の表面に配置される。つまり、該保護用ウェーハ14と前記シリコンウェーハ10とで該滴下された濃硫酸を挟み込むように保持し、該保護用ウェーハ14と前記シリコンウェーハ10とを貼り合わせ状態とする。
次いで、シリコンウェーハ10とその表面に滴下された濃硫酸12とその濃硫酸と接触するように配置された保護用ウェーハ14の全体を、加熱装置、例えばホットプレートを用いて所定温度に加熱し所定時間保持する(図1(c)及び図2のステップ106)。前記したように濃硫酸12を保護用ウェーハ14とシリコンウェーハ10とで挟み込むように保持した状態で加熱すると、保護用ウェーハ14の自重や加熱による濃硫酸の粘度の低下により保護用ウェーハ14とシリコンウェーハ10のつくる間隙を伝わって濃硫酸12がシリコンウェーハ10の全面に広がり均一な濃硫酸膜が形成されて好ましいものである。なお、上記加熱の態様としては、シリコンウェーハ10の表面に濃硫酸12を滴下し、その濃硫酸と接触するように保護用ウェーハ14を配置した後にその全体を加熱する場合を説明したが、シリコンウェーハ10を予め加熱昇温後、濃流酸を滴下し、保護用ウェーハ14を配置する態様とすることもできる。
上記した熱処理の終了後、前記保護用ウェーハ14をシリコンウェーハ10の表面から剥がす(図1(d)及び図2のステップ108)。後述する実例1に示すように、この状態でシリコンウェーハ10の表面に存在する濃硫酸12にはシリコンウェーハ10の表面及びバルクの重金属不純物が抽出されているので、この濃硫酸12を回収することによって(図2のステップ110)、重金属不純物の除去されたシリコンウェーハ10Aを得ることができる(図1(e)及び図2ステップ112)。
この濃硫酸の回収には、後述する実例1に示すように、シリコンウェーハをアンモニア蒸気に曝すことで濃硫酸を中和し、それを回収液(1%HF+15%H溶液等)で回収することができるが、重金属不純物を含んだ濃硫酸を純水で洗浄して重金属不純物の除去されたシリコンウェーハ10Aを得ることができることはいうまでもない。
洗浄方法によって洗浄されたシリコンウェーハ10Aの中で、厚さが30μm〜100μmの薄膜シリコンウェーハ10Aaは、シリコンウェーハの多層構造(例えば、MCP)を構成する薄膜シリコンウェーハとして特に好適に用いられる。多層シリコンウェーハ構造は、本洗浄方法によって洗浄されて重金属不純物が除去された薄膜シリコンウェーハの複数枚を積層して構成されるものである。図3は多層シリコンウェーハ構造の一例を示す側面説明図である。図3には、多層シリコンウェーハ構造の例として、3枚の薄膜シリコンウェーハ10Aaを堆積した、薄膜MCPウェーハ10AAの構造を示した。多層シリコンウェーハ構造においては、各層に形成されたデバイスに対する重金属不純物による悪影響が効果的に排除されるという利点がある。
以下、本発明の実例及び比較例を挙げて具体的に説明するが、これらの実例は例示的に示されるもので、限定的に解釈されるべきでないことは勿論である。
(実例1)
CZ法により、直径6インチ、初期酸素濃度14ppma(JEIDA)、方位<100>のシリコン単結晶棒を、通常の引き上げ速度(1.2mm/min)で引き上げた。このシリコン単結晶棒を加工してシリコンウェーハとし、50μm厚まで裏面を研磨することで薄膜化した。その薄膜化したシリコンウェーハ(試料ウェーハ)表面にCuを3.2×1014cm−2塗布し、その後加熱しバルク中にCuが均一に拡散するよう処理した。
この故意汚染された試料ウェーハをホットプレート上の石英治具に乗せ、試料ウェーハ表面の温度が200℃になるよう調整した。この試料ウェーハ表面に高純度濃硫酸を2滴ほど滴下し、汚染のない同直径のシリコンウェーハ(保護用ウェーハ)の化学エッチ面を上記滴下された濃硫酸と接触させるように試料ウェーハ表面に置いた。このままの状態で試料ウェーハと保護用ウェーハの全体をホットプレート上に2時間保持した。この加熱処理終了後、試料ウェーハ上に乗せた保護用ウェーハを外し、試料ウェーハ表面上の不純物を回収した。この回収操作では、試料ウェーハをアンモニア蒸気に曝すことで濃硫酸を中和し、それを回収液で回収した。回収液としては1%HF+15%H溶液200μlを用いた。この回収液を10倍に希釈し、溶液中のCu濃度をAASで評価した。この評価を3回行った。その結果、試料ウェーハ中のCu濃度として2〜3×1014cm−2の値が得られ、回収率は平均75%となった。つまりこの方法で汚染された全量の75%のCuが洗浄除去できたことになる。
(比較例1)
CZ法により、直径6インチ、初期酸素濃度14ppmaJEIDA、方位<100>の結晶棒を、通常の引き上げ速度(1.2mm/min)で引き上げた。この結晶棒を加工して基板ウェーハとし、50μm厚まで裏面を研磨することで薄膜化した。そのウェーハ表面にCuを3.2×1014cm−2塗布し、その後加熱しバルク中にCuが均一に拡散するよう処理した。
この故意汚染されたウェーハ表面上の不純物を回収した。回収液は1%HF+15%H溶液200μlを用いた。この回収液を10倍に希釈し、溶液中の同濃度をAASで評価した。この評価を3回行った。その結果、シリコンウェーハ中のCu濃度として2〜3×1013cm−2の値が得られ、回収率は平均10%となった。つまりこの方法では汚染されたCu全量のうち、10%程度しか除去できなかったことになり、残り90%はウェーハバルクあるいは表面に汚染されたまま残されている。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではない。上記した実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、かつ同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
洗浄方法の工程順を示す模式図で、(a)は処理対象シリコンウェーハ表面に濃硫酸を滴下した状態、(b)は適下した濃硫酸が処理対象シリコンウェーハ表面上に拡散しかつ該処理対象シリコンウェーハ表面上に配置される保護用ウェーハを準備した状態、(c)は前記保護用ウェーハを処理対象シリコンウェーハ表面上に配置した状態、(d)は濃硫酸による抽出作業終了後、前記保護用ウェーハを処理対象シリコンウェーハ表面から剥がした状態、及び(e)重金属不純物の除去されたシリコンウェーハをそれぞれ示す。 洗浄方法の工程順を示すフローチャートである。 多層シリコンウェーハ構造の一例を示す側面説明図である。
符号の説明
10:処理対象シリコンウェーハ、10A:重金属不純物の除去されたシリコンウェーハ、10Aa:薄膜シリコンウェーハ、10AA:薄膜MCPウェーハ、12:濃硫酸、14:保護用ウェーハ、16:化学エッチ面。

Claims (1)

  1. シリコンウェーハ表面に濃硫酸を滴下する工程と、前記シリコンウェーハ表面と前記滴下された濃硫酸との接触状態を維持する工程と、を含み、前記シリコンウェーハ内部に固溶している重金属不純物を前記濃硫酸中に抽出することにより前記シリコンウェーハ中の重金属不純物を除去するようにし、前記シリコンウェーハが厚さ30μm〜100μmの薄膜シリコンウェーハであるとともに、前記シリコンウェーハ表面と濃硫酸との接触状態を維持する工程における維持温度が100℃〜290℃の温度範囲でかつ維持時間が1分以上である薄膜シリコンウェーハの洗浄方法によって洗浄されかつ前記薄膜シリコンウェーハ内部に固溶している重金属不純物が除去されている薄膜シリコンウェーハを用いる多層シリコンウェーハ構造の作製法であって、当該薄膜シリコンウェーハの複数枚を積層する工程を有し、当該積層した各層がそれぞれ個別のデバイスを具備する多層シリコンウェーハ構造を作製することを特徴とする多層シリコンウェーハ構造の作製法
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