JP2005260032A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】シリコン基板裏面に下層から順にシリコン酸化膜、シリコン窒化膜が形成されたシリコン基板において、シリコン窒化膜のリフトオフに起因するシリコン基板裏面からのパーティクル発生を抑制する。
【解決手段】シリコン基板1裏面に下層から順に第1のシリコン酸化膜2、シリコン窒化膜3が形成されたシリコン基板において、前記シリコン窒化膜3上にタンタルオキサイド膜4を成膜する。ここで、シリコン窒化膜3に搬送チャックによる搬送傷が生じていても、シリコン基板裏面の最上層は、薬液に対して溶解性の低いタンタルオキサイド膜4により被覆されているため、シリコン酸化膜を溶解するHF水溶液等の薬液によるシリコン基板洗浄を行っても、シリコン窒化膜に生じた搬送傷下の第1のシリコン酸化膜2に薬液が到達することはなくなり、シリコン窒化膜のリフトオフによるシリコン基板1裏面からのパーティクル発生を抑制することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置の製造方法に関し、特に半導体基板裏面から発生するパーティクルの低減方法に関するものである。
最近の高性能シリコン半導体装置では、一つのチップに多機能を持たせるシステムLSIの生産が増加しており、半導体装置の製造工程は複雑化し、半導体製造装置での処理回数は増大の一途をたどっている。そのため、半導体製造装置単位で見るとわずかなパーティクル発生量でも、処理工程数が増加すると半導体基板に付着するトータルのパーティクル数は増加し、製造歩留まりは低下することになる。従来は、各半導体製造装置内で半導体基板表面に付着するパーティクルを低減することに注力されていたが、近年、次工程の半導体製造装置へパーティクルを持ち込まないため、半導体基板裏面についてもパーティクルが発生しないように考慮された半導体装置の製造方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。
図7を用いて、従来の半導体基板裏面のパーティクル発生を抑制した半導体装置の製造方法を説明する。
図7(A)に示すように、半導体装置製造プロセスの初期の段階において、シリコン基板1表面を酸化防止膜であるシリコン窒化膜3で覆っておき、シリコン基板の裏面にのみ200nm程度の十分厚いシリコン酸化膜2を形成する。その後、図7(B)に示すように、シリコン基板1表面のシリコン窒化膜3を除去し、シリコン基板1表面にトランジスタなどの素子を形成する複数の工程を経て(図示せず)、層間絶縁膜10を形成し、既知のフォトリソグラフ技術、ドライエッチング技術でコンタクトホール11を形成する。ここで、コンタクトホール11を形成するまでに複数回のHF水溶液によるシリコン基板の洗浄が行われるため、シリコン基板1裏面のシリコン酸化膜2はエッチングされ、その膜厚は20nm程度になっている。この状態で、図7(C)に示すように、CVD法などにより、W、Al、Cu等の金属12を埋め込む。
配線等に用いられるW等の金属は、TiN、多結晶シリコン及び単結晶シリコン等の導電体膜及び半導体膜の上には非常に成長しやすく、シリコン酸化膜のような絶縁膜上には極めて成長しにくいという性質がある。このため、W等の金属の埋め込みを行う前に、シリコン基板裏面にシリコン酸化膜を形成していることにより、シリコン基板裏面にW等の金属膜を成長させるための混合ガスが回りこんでも、シリコン基板裏面にはW等の金属膜は成長することができない。よって、従来であれば、混合ガスが回りこんでシリコン基板裏面に付着した金属薄膜が剥離してパーティクルとなっていたが、シリコン基板裏面に金属薄膜が付着することを防止したことにより、シリコン基板裏面からのパーティクル発生を抑制できる。
特開平6−275536号公報
半導体装置の製造工程は、トランジスタなどの半導体素子を形成する素子形成工程と、コンタクトホール形成以降の配線を形成する配線工程に大きく分けられるが、従来の半導体装置の形成方法における半導体基板裏面から発生するパーティクルを低減する方法は、配線工程以降に対応するものである。
一方、半導体装置の高精度化により、半導体装置完成までは非常に多くの半導体製造装置での半導体基板処理が必要とされるようになっている。また、半導体製造装置の搬送チャック跡等、搬送系に由来する半導体基板裏面に形成される深さを持った傷は、半導体製造装置1台当りでは製造歩留まりに大きく影響を与えないレベルであっても、複数の半導体製造装置での半導体基板処理を繰り返すと、半導体基板裏面から発生するパーティクル数は増大し、半導体装置の製造歩留まりを低下させる原因となる。
最近では、半導体素子構造の複雑化に伴い素子特性を決めるイオン注入工程の回数の増加、これに付随するフォトリソグラフィ工程、レジスト除去工程の増加などで、素子形成工程においても、半導体基板が半導体製造装置で処理される回数は増大しており、半導体基板裏面が半導体製造装置で傷つけられる機会も以前と比較にならないほど増加している。
例えば、半導体装置の代表的な素子分離構造であるSTIを形成する場合を一例として挙げる。図8を用いて、STI形成工程において半導体基板裏面にパーティクルが発生する過程を説明する。
図8(A)に示すように、STI形成後において、シリコン基板1裏面は下層から順にシリコン酸化膜2、シリコン窒化膜3が形成された構造である。しかし、シリコン基板1裏面に形成されたシリコン窒化膜3が半導体製造装置の搬送チャックによって、図8(B)に示すようにシリコン窒化膜3の膜厚より深く、シリコン酸化膜2に達する搬送傷20がついてしまう。次に、このシリコン基板をHF水溶液などのシリコン酸化膜2を溶解する薬液を用いて洗浄を行うと、図8(C)に示すようにシリコン基板裏面に生じた搬送傷20から薬液がシリコン窒化膜3下のシリコン酸化膜2まで到達し、それによってシリコン基板裏面の搬送傷20下のシリコン酸化膜2がエッチングされ空洞21を生じる。このため、図8(D)に示すように、エッチングレートの遅いシリコン窒化膜3は溶解せずにリフトオフし、これがパーティクル22となって発生する。
図3(A)に従来のSTI形成工程によって生じたシリコン基板裏面のパーティクル検査結果を示す。HF水溶液を用いた洗浄によって発生するシリコン基板裏面のパーティクル数は、半導体装置の製造方法によっても異なるが、図3(A)に示すように、6000個以上になる。
枚葉式の洗浄装置でシリコン基板の洗浄を行った場合、シリコン基板はカセット内に、シリコン基板表面を上向きにした状態で、水平に保持されているため、洗浄中に生じたシリコン基板裏面のパーティクルは、洗浄後に保持されるカセット内において下部に位置するシリコン基板表面に落下、付着する。また、バッチ処理式の洗浄装置でシリコン基板の洗浄を行った場合、シリコン基板裏面に発生するパーティクルは、洗浄に用いる薬液を介して隣接するシリコン基板表面に付着する。いずれの場合も、シリコン基板表面に付着したパーティクルは、半導体装置の製造歩留まりを低下させるという問題点がある。
図7に示したシリコン基板裏面からのパーティクル発生抑制方法は、配線工程における金属薄膜の剥離に対応したものであり、素子形成工程における半導体基板裏面から発生するパーティクルについては対応していない。
上記の課題を鑑み、本発明は、半導体装置製造の素子形成工程からの配線工程の全工程を通じて、半導体基板裏面からのパーティクル発生を抑制する半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明にかかる第1の半導体装置の製造方法は、半導体基板の裏面に、該半導体基板側から順にシリコン酸化膜及びシリコン窒化膜からなる膜構造を有する半導体装置の製造方法において、前記シリコン窒化膜上に金属系酸化膜を成膜する工程とを有し、前記金属系酸化膜は、前記シリコン酸化膜を溶解する薬液で前記半導体基板の洗浄を行う以前に形成することを特徴とする。
また、本発明にかかる第2の半導体装置の製造方法は、半導体基板裏面から発生するパーティクルを低減するとともに、半導体基板裏面に付着した配線に用いるCuなどの金属汚染の除去効率を上げるため、半導体基板の裏面に、該半導体基板側から順にシリコン酸化膜及び第1のシリコン窒化膜からなる膜構造を有する半導体装置の製造方法において、前記第1のシリコン窒化膜上に金属系酸化膜を成膜する工程と、前記金属系酸化膜の上に第2のシリコン窒化膜を成膜する工程と、前記半導体基板を、前記第2のシリコン窒化膜を溶解する薬液で洗浄する工程とを有し、前記金属系酸化膜は、前記シリコン酸化膜を溶解する薬液で前記半導体基板の洗浄を行う以前に形成し、前記第2のシリコン窒化膜は、配線材料である金属の堆積を行う以前に成膜することを特徴とする。
上記の第1と第2の半導体装置の製造方法において、前記金属系酸化膜は、Ta、Hf、Zr、CeまたはYのいずれか一つを含む高誘電率絶縁膜であることが好ましい。
上記の第2の半導体装置の製造方法において、前記金属は、Cu、AlまたはWのいずれか一つを含むことが好ましい。
本発明にかかる第1の半導体装置の製造方法によると、半導体基板裏面のシリコン窒化膜に半導体製造装置の搬送系による搬送傷が形成されたとしても、シリコン酸化膜を溶解する薬液で半導体基板を洗浄する工程の前に、半導体基板裏面のシリコン窒化膜上に、薬液にほとんど溶解性を持たない金属系酸化膜でシリコン窒化膜全面を被覆しているので、洗浄に用いるシリコン酸化膜を溶解する薬液が、最下層のシリコン酸化膜に到達することがなくなり、シリコン窒化膜のリフトオフを防止するため、半導体基板裏面から発生するパーティクルを低減することができる。
また、本発明にかかる第2の半導体装置の製造方法によると、半導体基板裏面に形成した金属系酸化膜上に第2のシリコン窒化膜を形成することにより、半導体基板裏面に金属汚染があった場合でも、シリコン窒化膜は、金属系酸化膜と比較して薬液に対する溶解性が高いため、半導体基板裏面に付着した金属を薬液洗浄によって、短時間に除去することが可能であり、金属汚染除去にかかる処理時間の短縮を図ることができる。
以下、本発明の各実施形態に係る半導体装置の製造方法について、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態について図1及び図2を参照しながら説明する。図1及び図2は本発明における半導体装置の素子分離構造であるSTI形成工程を示す図である。
まず、図1(A)に示すように、シリコン基板1上に第1のシリコン酸化膜2を熱酸化等で10〜20nm形成し、さらにその上にシリコン窒化膜3を減圧CVD法等で100〜150nm形成する。次に、図1(B)に示すように、タンタルオキサイド膜4を減圧CVD法で2nm以上の膜厚で成膜し、700℃以上でシリコン基板を熱処理することにより結晶化させる。その後、図1(C)に示すように、シリコン基板1表面に形成したタンタルオキサイド膜4は、通常のドライエッチング技術により全面エッチバックを行い除去する。このように、シリコン基板1表面には、第1のシリコン酸化膜2、シリコン窒化膜3が順に成膜されており、シリコン基板1裏面には、第1のシリコン酸化膜2、シリコン窒化膜3、タンタルオキサイド膜4が順に成膜されている状態で、以降STI構造をシリコン基板1上に形成する。
次に、図2(A)に示すように、通常のフォトリソグラフィ技術を使って、表面のシリコン窒化膜3上にフォトレジスト5を設計に応じた所定のパターンに形成する。次に、図2(B)に示すように、通常のドライエッチング技術を使って、フォトレジスト5をマスクとして表面のシリコン窒化膜3と第1のシリコン酸化膜2とシリコン基板1をエッチングし、フォトレジスト5を剥離して分離溝を形成する。その後、図2(C)に示すように、全面に高密度プラズマCVD法等で第2のシリコン酸化膜6を堆積し、分離溝に第2のシリコン酸化膜6を埋め込む。次に、図2(D)に示すように、通常のCMP技術を使って、シリコン窒化膜3が露出するまで第2のシリコン酸化膜6を研磨することにより、表面を平坦化する。この時シリコン窒化膜3は、CMPのストッパーとして働くために、シリコン窒化膜3が露出した時点で第2のシリコン酸化膜6の研磨除去はストップし、分離溝部にのみ第2のシリコン酸化膜6は残り、表面は平坦化される。次に、図2(E)に示すように、シリコン窒化膜3を選択的にエッチング除去する。第2のシリコン酸化膜6を除去せずにシリコン窒化膜3のみを選択的に除去するため、高温のリン酸溶液に所定の時間浸漬する。リン酸溶液に浸漬する時間は、表面のシリコン窒化膜3の膜厚の1.5〜2倍程度の膜厚をエッチング除去する時間に設定する。この時、リン酸溶液によるシリコン窒化膜のエッチング速度は遅いため(数nm/min程度)処理時間が長くかかることから、また、前述したように高温を要することから、バッチ式の洗浄装置を使って、エッチング除去を行う。最後に、図2(F)に示すように、低濃度のHF水溶液あるいはNH4F水溶液を使うことによって、表面の第1のシリコン酸化膜2及び第2のシリコン酸化膜6の表面をエッチング除去し、シリコン基板1にSTIを形成する。このようにすると、シリコン基板1の裏面側の最上層はタンタルオキサイド膜4により被覆されているため、リン酸溶液によるシリコン基板1表面側のシリコン窒化膜3のエッチング処理時も、HF水溶液あるいはNH4F水溶液によるシリコン基板1表面側の第1のシリコン酸化膜2のエッチング処理時も、シリコン基板1の裏面側は、その膜構造を変化させることは無い。
本実施形態のSTIの製造方法における、半導体基板裏面に発生するパーティクルの検査結果を図3に示す。従来技術の製造工程を経た場合のシリコン基板裏面に発生したパーティクルのシリコン基板面内分布図を、図3(A)に示す。また、本実施形態の製造工程を経た場合のシリコン基板裏面に発生したパーティクルのシリコン基板面内分布図を、図3(B)に示す。
従来技術の製造方法によると、図3(A)に示すように、シリコン窒化膜のリフトオフに起因するパーティクルが6000個以上発生している。これは、図8に示すように、シリコン基板1の裏面側が、シリコン窒化膜3がむき出しの状態になっており、これらの製造工程を経る間に、シリコン基板裏面最上層に形成されたシリコン窒化膜3が半導体製造装置の搬送チャックにより傷つけられ、その後、シリコン酸化膜2を溶解するHF水溶液による複数回の洗浄を行うことにより、シリコン窒化膜3のリフトオフが起こり、パーティクルとして検出されたものである。
これに対して、本実施形態による半導体装置の製造方法では、図1及び図2に示すように、シリコン基板裏面最上層は、薬液に対してほとんど溶解性を持たないタンタルオキサイド膜4で被覆されているため、半導体装置を製造する過程で、半導体製造装置の搬送チェックなどで、シリコン基板裏面のシリコン窒化膜3に傷が生じても、シリコン基板裏面の第1のシリコン酸化膜2がエッチングされることも無く、シリコン窒化膜3のリフトオフも起こらない。従って、図3(B)に示すように、シリコン基板裏面に発生するパーティクルは100個以下となる。
(第1の実施形態の変形例)
シリコン基板裏面のタンタルオキサイド膜の成膜には、減圧CVD法を用いたが、プラズマCVD法により成膜する方法もある。プラズマCVD法を用いた場合の、シリコン基板裏面側のタンタルオキサイド膜成膜方法を図4に示す。図4は、本発明における半導体装置の素子分離構造であるSTI形成工程の一部を示すフロー図である。
まず、図4(A)に示すように、シリコン基板1上に第1のシリコン酸化膜2を熱酸化等で10〜20nm形成し、さらにその上にシリコン窒化膜3を減圧CVD法等で100〜150nm形成する。次に、図4(B)に示すように、シリコン基板1の表面側にフォトレジスト5を塗布し、シリコン基板1表面を保護する。次に、図4(C)に示すように、タンタルオキサイド膜4をプラズマCVD法にて、シリコン基板1裏面に2nm以上の膜厚で成膜する。この時、通常のシリコン基板表面のみにタンタルオキサイド膜4を成膜することができる処理チャンバーを備えたプラズマCVD装置であれば、フォトレジスト5で保護したシリコン基板表面を搬送系に接触するようにシリコン基板を反転して、シリコン基板裏面側にタンタルオキサイド膜4を成膜することになる。あるいは、シリコン基板の表裏面とも成膜可能な構成のベベルチャック及びシャッターを有する処理チャンバーを備えたプラズマCVD装置であれば、通常通り、シリコン基板裏面を搬送系に接触するように搬送を行い、シリコン基板裏面にのみタンタルオキサイド膜4を成膜することとなる。その後、図4(D)に示すように、シリコン基板1の表面を保護していたフォトレジスト5をアッシング、硫酸過酸化水素水により除去し、700℃以上でシリコン基板を熱処理することによりタンタルオキサイド膜4を結晶化させる。
以降のシリコン基板上へのSTIの形成方法は、減圧CVD法でタンタルオキサイド膜を成膜したときと同様の手順に従う。
本実施形態によると、シリコン基板裏面に形成された第1のシリコン酸化膜、及びシリコン窒化膜の上層に、薬液に対してほとんど溶解性を持たないタンタルオキサイド膜を形成することにより、シリコン窒化膜に形成された搬送チャックの傷から第1のシリコン酸化膜を溶解するHF水溶液が、第1のシリコン酸化膜層に入り込むのを防ぎ、それによりシリコン窒化膜がリフトオフすることを防止する。よって、シリコン基板裏面からのパーティクル発生を抑制することが可能になる。
尚、本実施形態では、シリコン基板裏面のシリコン窒化膜上に形成するのは、タンタルオキサイド膜としたが、高誘電率絶縁膜の金属系酸化膜であれば、Ta系以外でも、Hf系、Zr系、Ce系、Y系などでも構わない。また、プラズマCVD法でタンタルオキサイド膜を形成する場合に、シリコン基板表面を保護するためにフォトレジストを用いたが、シリコン基板裏面にタンタルオキサイド膜を成膜した後、ウエットエッチング或いはプラズマエッチングにて除去可能な膜であれば、保護膜はフォトレジストにこだわるものではない。
また、本実施形態では、タンタルオキサイド膜はシリコン窒化膜成膜直後に形成したが、シリコン基板の洗浄を、シリコン酸化膜を溶解する薬液で行う以前であれば、STI形成工程の途中で行っても構わない。
また、本実施形態では、シリコン基板の洗浄に用いる薬液は、低濃度のHF水溶液あるいはNH4F水溶液としたが、薬液種、薬液濃度は上記のものに限定するものではない。
さらに、タンタルオキサイド膜のような金属系酸化膜でシリコン基板裏面に形成されたシリコン窒化膜を被覆する工程を設けるのはSTI形成工程に限らない。半導体装置の製造には、エピ基板のようにあらかじめ裏面にシリコン酸化膜が形成されたシリコン基板を用いることがある。エピ基板を用いた場合、STIの形成に関わらず、シリコン基板裏面にシリコン酸化膜を介して、シリコン窒化膜が形成される場合がある。この場合もシリコン酸化膜を溶解する薬液による洗浄を行うと、シリコン窒化膜のリフトオフによるパーティクルが発生する。よって、STIの形成工程に関わらず、シリコン基板裏面に下層から順にシリコン酸化膜、シリコン窒化膜の膜構造となる工程が存在すれば、その膜構造を持ったシリコン基板を、シリコン酸化膜を溶解する薬液で洗浄を行う以前に、タンタルオキサイド膜のような金属系酸化膜でシリコン窒化膜を被覆する工程を設けるものとする。
(第2の実施形態)
次に本発明の第2の実施形態における半導体装置の製造方法について図5を用いて説明する。第1の実施形態と異なるのは、シリコン基板裏面のタンタルオキサイド膜4上に、さらに第2のシリコン窒化膜7を形成したことである。図5は、本発明における半導体装置の素子分離構造であるSTI形成工程の一部を示すフロー図である。
まず、図5(A)に示すように、シリコン基板1上に第1のシリコン酸化膜2を熱酸化等で10〜20nm形成し、さらにその上に第1のシリコン窒化膜3を減圧CVD法等で100〜150nm形成する。次に、図5(B)に示すように、タンタルオキサイド膜4を減圧CVD法で2nm以上の膜厚で成膜し、700℃以上でウェハを熱処理することにより結晶化させる。その後、さらにその上に第2のシリコン窒化膜7を減圧CVD法等で8nm形成する。
次に、図5(C)に示すように、シリコン基板1表面に形成されたタンタルオキサイド膜4、第2のシリコン窒化膜7は、通常のドライエッチング技術により全面エッチバックを行い除去する。このように、シリコン基板1表面には、シリコン酸化膜2、第1のシリコン窒化膜3が順に成膜されており、シリコン基板1裏面には、第1のシリコン酸化膜2、第1のシリコン窒化膜3、タンタルオキサイド膜4、第2のシリコン窒化膜7が順に成膜されている状態で、以降STI構造をシリコン基板1上に形成する。シリコン基板上へのSTIの形成は、第1の実施形態と同じ手順で行う。
半導体装置製造工程において、膜構造或いは処理履歴が同一のシリコン基板のみを処理する半導体製造装置もあれば、例えば、フォトリソグラフィ工程のように、膜構造或いは処理履歴の異なるシリコン基板を処理する半導体製造装置も存在する。
配線材料であるCuを堆積したシリコン基板は、配線材料を堆積する半導体製造装置内で、シリコン基板裏面にCuが付着する場合がある。シリコン基板裏面に付着したCuを除去するための洗浄工程も設けられているが、この洗浄工程で完全にCuが除去できていないと、シリコン基板裏面に付着したCuが、次工程のシリコン基板処理を行う半導体製造装置内に持ち込まれ、半導体製造装置の搬送アームや処理チャンバーにCuが付着し、その次に前記半導体製造装置で処理する他のシリコン基板の裏面にCuが再付着するというクロスコンタミネーションが起こる。
図6は、シリコン窒化膜上と、タンタルオキサイド膜上のそれぞれに付着したCu汚染の、フッ酸と過酸化水素水混合水溶液洗浄による除去効果を示したグラフである。縦軸はCuの残留濃度、横軸は洗浄時間を示す。
タンタルオキサイド膜上に付着したCuは、フッ酸と過酸化水素水混合溶液による洗浄によって、汚染が問題とならないレベル(109atoms/cm2)まで除去されるのに60秒程度かかるのに対して、シリコン窒化膜上に付着したCuは、フッ酸と過酸化水素水混合溶液による洗浄によって、汚染が問題とならないレベルまで除去されるのに10秒程度でよい。従って、枚葉式の洗浄装置で半導体基板の洗浄処理を行う場合は、特に、処理時間の短縮に効果がある。
このように、シリコン基板1裏面にシリコン酸化膜2、第1のシリコン窒化膜3、タンタルオキサイド膜4、第2のシリコン窒化膜7という積層構造を備えることにより、シリコン基板1の裏面に付着したCuなどの汚染金属を洗浄除去しやすくし、金属汚染を除去するための洗浄処理にかかる時間を短縮することが可能となる。特に枚葉式の洗浄装置において、処理時間短縮効果が大きい。
本実施形態によると、シリコン基板裏面に形成された第1のシリコン酸化膜、及び第1のシリコン窒化膜の上層に薬液に対してほとんど溶解性を持たないタンタルオキサイド膜を形成し、タンタルオキサイド膜上に第2のシリコン窒化膜を形成することにより、下層の第1のシリコン窒化膜がリフトオフすることによって発生するシリコン基板裏面のパーティクルを低減しつつ、シリコン基板裏面が半導体製造装置内でCu等の金属で汚染された場合にも、薬液を用いた洗浄で、より短時間の洗浄処理で汚染金属の除去を可能とするものである。
尚、シリコン基板1の表面側は、第1のシリコン酸化膜2、第1のシリコン窒化膜3が順に形成されており、シリコン基板1の裏面側には第1のシリコン酸化膜2、第1のシリコン窒化膜3、タンタルオキサイド膜4、第2のシリコン窒化膜7の順に形成されている状態とするために、上述した手順では、シリコン基板表面に成膜したタンタルオキサイド膜、シリコン窒化膜を順に通常のドライエッチング技術を用いて、エッチバックして除去する方法をとったが、シリコン基板1の表面、裏面ともシリコン酸化膜2、第1のシリコン窒化膜3、タンタルオキサイド膜4を順に成膜した後、表面のタンタルオキサイド膜4をドライエッチングによる全面エッチバックで除去し、その後シリコン基板1の表面、裏面とも第2のシリコン窒化膜7を成膜し、表面の第2のシリコン窒化膜7をエッチバックなどにより除去する方法をとっても構わない。また、シリコン基板裏面にのみタンタルオキサイド膜4を成膜し、その後、表裏面とも、第2のシリコン窒化膜7を成膜し、表面の第2のシリコン窒化膜7をエッチバックなどにより除去する方法をとっても構わない。
最終的に、シリコン基板1の表面側は、第1のシリコン酸化膜2、第1のシリコン窒化膜3が順に形成されており、シリコン基板1の裏面側には第1のシリコン酸化膜2、第1のシリコン窒化膜3、タンタルオキサイド膜4、第2のシリコン窒化膜7の順に形成されている状態となれば、その成膜方法、成膜順序にはこだわらないものとする。
なお、シリコン基板裏面に付着した汚染金属の洗浄に用いる薬液の種類は、シリコン窒化膜を溶解するものであれば、特に限定するものではない。薬液の温度も特に問わない。最上層に形成される第2のシリコン窒化膜の膜厚は8nm以上としたが、薬液のシリコン窒化膜のエッチレートから計算される洗浄1回あたりの膜減り量と、シリコン窒化膜成膜後の洗浄回数から考えて、最上層に形成されるシリコン窒化膜の膜厚は、(膜減り量)X(洗浄回数)以上の膜厚とし、タンタルオキサイド膜4が露出しないように設定された膜厚であればよい。
また、汚染金属の除去性能は、Cuについてのみ示したが、他のAl,Wなどの半導体装置の配線に使用する金属であれば、同様の効果が得られる。
尚、本実施形態では、シリコン基板裏面の第1のシリコン窒化膜上に形成するのは、タンタルオキサイド膜としたが、金属系酸化膜であれば、Ta系以外でも、Hf系、Zr系、Ce系、Y系などでも構わない。また、その成膜方法は、第1の実施形態と同様、減圧CVD法でも、プラズマCVD法でも構わない。
また、本実施形態では、タンタルオキサイド膜は第1のシリコン窒化膜成膜直後に形成したが、シリコン酸化膜を溶解する薬液で、シリコン基板の洗浄を行う以前であれば、STI形成工程の途中で行っても構わない。
また、本実施形態では、第2のシリコン窒化膜はタンタルオキサイド膜成膜直後としたが、配線工程で使用するCu,Al,Wなどの金属を成膜したシリコン基板を処理する半導体製造装置で処理を行う以前であれば、タンタルオキサイド膜成膜直後であることにこだわらない。
以上説明したように、本発明は、半導体基板裏面から発生するパーティクルを低減し、また、Cu等の金属汚染を除去する方法に有用である。
本発明の第1の実施形態の半導体製造方法を示す工程フロー図 本発明の第1の実施形態の半導体製造方法を示す工程フロー図 シリコン基板裏面に発生するパーティクル分布を示す図 本発明の第1の実施形態の半導体製造方法を示す工程フロー図 本発明の第2の実施形態の半導体製造方法を示す工程フロー図 本発明の第2の実施形態におけるCu汚染除去効果を示すグラフ 従来の半導体装置の製造方法を示す工程フロー図 シリコン基板裏面からパーティクルが発生する工程フロー図
符号の説明
1 シリコン基板
2 第1のシリコン酸化膜
3 第1のシリコン窒化膜
4 タンタルオキサイド膜
5 フォトレジスト
6 第2のシリコン酸化膜
7 第2のシリコン窒化膜
10 層間絶縁膜
11 コンタクトホール
12 金属材料
20 シリコン窒化膜に形成された搬送系による傷
21 シリコン酸化膜に形成された空洞
22 リフトオフしたシリコン窒化膜からなるパーティクル

Claims (4)

  1. 半導体基板の裏面に、該半導体基板側から順にシリコン酸化膜及びシリコン窒化膜からなる膜構造を有する半導体装置の製造方法において、
    前記シリコン窒化膜上に金属系酸化膜を成膜する工程とを有し、
    前記金属系酸化膜は、前記シリコン酸化膜を溶解する薬液で前記半導体基板の洗浄を行う以前に形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 半導体基板の裏面に、該半導体基板側から順にシリコン酸化膜及び第1のシリコン窒化膜からなる膜構造を有する半導体装置の製造方法において、
    前記第1のシリコン窒化膜上に金属系酸化膜を成膜する工程と
    前記金属系酸化膜の上に第2のシリコン窒化膜を成膜する工程と
    前記半導体基板を、前記第2のシリコン窒化膜を溶解する薬液で洗浄する工程とを有し、
    前記金属系酸化膜は、前記シリコン酸化膜を溶解する薬液で前記半導体基板の洗浄を行う以前に形成し、
    前記第2のシリコン窒化膜は、配線材料である金属の堆積を行う以前に成膜することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 前記金属系酸化膜は、Ta、Hf、Zr、CeまたはYのいずれか一つを含む高誘電率絶縁膜であることを特徴とする請求項1または2記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記金属は、Cu、AlまたはWのいずれか一つを含むことを特徴とする請求項2記載の半導体装置の製造方法。
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