本発明の一実施形態を図面を参照して以下に説明する。なお、以下の説明における前後左右は車両を基準とした前後左右である。
図1は、車両の車室内に配置されるインストルメントパネル1およびその関連部品を示すもので、インストルメントパネル1は、上面部(上面)2と、上面部2の後端縁部から下方に延出する縦面部3と、縦面部3の下縁部から後方に延出する段差上面部4と、段差上面部4の後端縁部から前下がりに傾斜して下方に延出する正面部5とを有している。
インストルメントパネル1の上面部2の右側には、運転者に向けて車速等の表示を行うメータ10と、このメータ10の上側を覆うように配置されるバイザ11と、メータ10の周囲を覆うように配置されるアッパカバー12およびロアカバー13からなるバイザカバー14とが設けられている。
また、インストルメントパネル1の上面部2の左側には、助手席用のエアバッグの展開時にインストルメントパネル1から外れる助手席エアバッグリッド20が設けられている。
インストルメントパネル1の縦面部3の左右方向の中間部には、AVユニット21が設けられており、このAVユニットの両側にはエアコン吹出口22がそれぞれ設けられている。また、縦面部3の左右方向の両端側にもエアコン吹出口23がそれぞれ設けられている。
インストルメントパネル1の段差上面部4には、その左右方向の両端側にドリンクホルダ28がそれぞれ設けられており、左右方向の中間部の前部位置に収納トレイ29が設けられている。また、この段差上面部4の収納トレイ29の後側には、左側にエアコン操作ユニット31が右側にシフトレバー32が並設されている。さらに、この段差上面部4には、シフトレバー32よりも右側にステアリングコラム33を介してステアリングホイール34が設けられている。
インストルメントパネル1の正面部5には、その左右方向の中間部の上部側にドリンクホルダ38が設けられており、その左右方向の中間部の下部側にセンタコンソール39が設けられている。
インストルメントパネル1の上面部2の右側所定範囲には、メータ10が配設されるとともにバイザ11およびバイザカバー14で後に覆われる図2に示すメータ配設用領域50が形成されている。このメータ配設用領域50には、その左右両側に前側よりも後側の方が左右方向の幅が狭くなるように一対の段差形状部51が形成されている。
このメータ配設用領域50内の中間位置に上下方向に貫通する左右方向に長い配設用開口部(開口部)53が形成されている。そして、この配設用開口部53に図3に示すようにメータ10が配設される。ここで、図2に示すように、配設用開口部53の後端縁部54は前端縁部55と略同高さに位置しており、左右の両側縁部56は、後端縁部54から前上がりに延在する上下延在部57と前端縁部55から後上がりに延出して上下延在部57と交わる前後延在部58とで構成されている。また、メータ配設用領域50における配設用開口部53よりも後側の後部範囲60は、中間部が水平に対して若干前下がりに傾斜しており、左右両側が上向きに湾曲する形状をなしている。
メータ10は、図3に示すように、運転者に向けて車速等の表示を行う左右方向に長い表示部63と、図4に示すように、この表示部63の裏面側(前側)に設けられて表示部63に表示を行わせるための表示機構部64とを有している。ここで、表示機構部64は表示部63よりも下方に突出する形状をなしている。
メータ10には、図3に示すように、表示部63と表示機構部64との境界近傍の左右両側から、略矩形状をなして両外側に突出する一対の固定片部67が形成されている。これら固定片部67には、図5にも示すように、その厚さ方向である前後方向に貫通して取付穴68がそれぞれ形成されている。各固定片部67は、表側の表板部69と裏側の裏板部70との二重構造となっており、裏板部70には表板部69よりも外方に突出するガイド突起71が上下方向の中間部に形成されている。図6に示すように、ガイド突起71には左右方向外側の下部に、外側ほど高くなるように傾斜するガイド面72が形成されている。
また、メータ10には、図3に示すように、表示部63の上縁側に表側に突出する係合片部75が左右方向に間隔をあけて複数形成されており、表示部63の下縁側にも表側に突出する係合片部76が左右方向に間隔をあけて複数形成されている。
また、メータ10には、表示部63の下部から表側つまり後方に延出する矩形板状の固定片部78が形成されている。この固定片部78には、その厚さ方向である上下方向に貫通して取付穴79が形成されている。
メータ配設用領域50内における配設用開口部53の左右両側縁部の近傍には、メータ10の左右の固定片部67を支持するための支持部84がそれぞれ設けられている。図5〜図8に示すように、支持部84は、若干前下がりに傾斜する底部85と、底部85の左右方向外側の縁部から底部85に対し略垂直に立ち上がる側壁部86と、これら底部85および側壁部86の前縁部からこれらに略垂直をなして立ち上がる受部87と、両側の側壁部86の上端から側壁部86と連続して上側ほど外側に位置するように傾斜するガイド部88とを有している。受部87には、これを垂直に貫通する取付穴89が形成されている。また、受部87の前側には、略上下方向に貫通する横長矩形状の貫通穴90が形成されており、受部87の後側の底部85にも略上下方向に貫通する横長矩形状の貫通穴91が形成されている。
そして、これら支持部84には、上側から配置されるメータ10の両側の固定片部67が、図6に示すように、両側の側壁部86の内側且つ両側の底部85上に配置されることになり、その際に、両側の固定片部67のガイド突起71がガイド面72において、ガイド部88の傾斜で案内されてセンタリングつまり左右方向に位置決めされる。左右両側の固定片部67は、このように左右方向に位置決めされた状態で、受部87に当接して前後方向にも位置決めされる。つまり、両側の固定片部67のガイド突起71とインストルメントパネル1のガイド部88とが、インストルメントパネル1への固定前のメータ10の左右方向の位置決めを行う左右方向位置決め部95を構成しており、両側の固定片部67とインストルメントパネル1の受部87とが、インストルメントパネル1への固定前のメータ10の前後方向の位置決めを行う前後方向位置決め部96を構成している。
このようにして前後方向に位置決めされた左右の固定片部67の後側には、その後で配設用開口部53の上側を覆うようにインストルメントパネル1に嵌合されるバイザ11が、図9および図10に示す一対の離間規制部99を、図11に示すように当接させることになり(後述)、インストルメントパネル1に嵌合された状態のバイザ11のこれらの離間規制部99によって、固定片部67つまりメータ10のインストルメントパネル1からの離間が規制される。
ここで、左右の受部87には、これらを前後から挟むように、図11に示す折返し形状の座金100が配設されることになり、上記のようにバイザ11をインストルメントパネル1に嵌合させた後に、図11に示すように、バイザ11の離間規制部99の取付穴101、固定片部67の取付穴68、座金100の一方の取付穴102、受部87の取付穴89、座金100の他方の取付穴103の順にタッピングネジ(締結部材)104をねじ込むことで、固定片部67が支持部84の受部87に固定される。ここで、メータ10の固定片部67と、インストルメントパネル1のガイド部88および受部87と、座金100とが、タッピングネジ104により車両前後方向に固定される前後方向固定部108を構成しており、離間規制部99はこの前後方向固定部108の固定片部67に当接する。また、離間規制部99と前後方向固定部108とがタッピングネジ104により共締め固定される。また、前後方向固定部108に、図5に示す左右方向位置決め部95および前後方向位置決め部96が設けられている。
図2に示すように、メータ配設用領域50内における配設用開口部53の後縁部の近傍には、この後縁部の左右方向の中間部から前方に延出する図12に示す板状の支持部111が設けられている。この支持部111の上面の左右方向中間部には、下方に若干凹む溝部112が前後方向に延在形成されており、支持部111の先端には、この溝部112の範囲に前方に抜ける形状の取付開口部113が形成されている。
この支持部111の基端側には、図13に示すように、支持部111と略垂直をなして後側位置決め壁部116が立設されており、この後側位置決め壁部116の上側には、後側位置決め壁部116と連続して後上がりで傾斜するガイド部117が形成されている。また、支持部111の左右方向の両側にも支持部111と略垂直をなして左右側位置決め壁部118が立設されている。左右側位置決め壁部118は、後側位置決め壁部116より高い位置まで形成されており、ガイド部117と上下方向においてラップしている。
そして、この支持部111には、上側からメータ10が、図13および図14に示すように、その表側の固定片部78を配置することになり、その際に、固定片部78が、左右側位置決め壁部118間に挿入され、ガイド部117の傾斜によって後側位置決め壁部116に案内されることになる。固定片部78は、左右の位置決め壁部118間に配置されることで、これらによって左右方向に位置決めされることになる。また、固定片部78は、後側位置決め壁部116の前側に配置されると、これと同時に、図5および図6に示すように左右両側の固定片部67が前側の受部87に当接することになって、前後方向に位置決めされることになる。
ここで、左右の固定片部67を左右の支持部84に支持するのみでは、メータ10がその重心の関係等から後側に傾倒し易い不安定な状態となってしまうことがあるが、図13および図14に示すように、後側の固定片部78が支持部111に支持されることでこの傾倒を規制して姿勢を安定させることができる。
以上により、メータ10は、固定片部78においても、左右方向および前後方向に位置決めされる。つまり、固定片部78と両側の左右側位置決め壁部118とがインストルメントパネル1への固定前のメータ10の左右方向の位置決めを行う左右方向位置決め部120を構成しており、固定片部78と後側位置決め壁部116とが、インストルメントパネル1への固定前のメータ10を、その車両前後方向後方への傾倒を規制しつつ前後方向の位置決めを行う前後方向位置決め部121を構成している。
ここで、支持部111には、図4に示すように、これを上下から挟むように、折返し形状の座金124が配設されることになり、固定片部78の取付穴79、座金124の一方の取付穴125、支持部111の取付開口部113、座金124の他方の取付穴126の順にタッピングネジ(締結部材)127がねじ込まれることで、固定片部78が支持部111に固定される。つまり、メータ10の固定片部78と、インストルメントパネル1の支持部111、ガイド部117、左右側位置決め壁部118および後側位置決め壁部116と座金124とが、タッピングネジ127により上下方向に固定される上下方向固定部130を構成している。この上下方向固定部130に、上記した左右方向位置決め部120と前後方向位置決め部121とが設けられている。
以上のようにして、メータ10は、インストルメントパネル1への取付時に、左右の二カ所の支持部84および後側の支持部111の三点に掛け渡されるように配置されることになり、この状態で、図4に示すように、その表示部63よりも下側の表示機構部64をインストルメントパネル1の配設用開口部53に挿入する。
図3に示すように、メータ配設用領域50内における配設用開口部53よりも後側の後部範囲60には、嵌合用凸部135が左右方向に間隔をあけて複数形成されている。これら嵌合用凸部135の後面には、略前後方向に沿って貫通する略矩形状の嵌合穴136がそれぞれ形成されている。
また、上記した左右両側の支持部84の底部85は、メータ配設用領域50内において後上がりに傾斜して突出する係合用傾斜凸部141の上端部を構成しており、これらの係合用傾斜凸部141の後面には、底部85の傾斜に沿って貫通する略矩形状の係合穴142がそれぞれ形成されている。係合用傾斜凸部141は、メータ配設用領域50の段差形状部51の位置に配置されている。
また、メータ配設用領域50の円弧状の前縁部の内側には、前縁部の形状に沿う円弧状をなして上下方向に貫通する外端側嵌合穴144が、間隔をあけて複数カ所形成されている。また、メータ配設用領域50内のこれら外端側嵌合穴144よりも若干配設用開口部53側には、前後方向に長い矩形状をなして上下方向に貫通する内側嵌合穴145が、間隔をあけて複数カ所形成されている。
バイザ11は、図9および図15に示すように、平面視が略半円状のドーム型をなしており、略半円状の下端縁部148と、下端縁部148の両端から後上がりに斜めに立ち上がる側縁部149と、両側縁部149の上端同士を繋ぐ後端縁部150とを有している。
バイザ11の下端縁部148の内側には、図15に示すように、下端縁部148に沿って円弧状をなして下方に突出する嵌合凸部152が、間隔をあけて複数カ所形成されている。また、バイザ11の裏面には、下方に突出するように樹脂クリップ153を保持する保持部154が、間隔をあけて複数カ所形成されている。バイザ11は、インストルメントパネル1への取り付け時に、嵌合凸部152が外端側嵌合穴144に嵌合されることになり、樹脂クリップ153が内側嵌合穴145に嵌合されることになる。この状態で、バイザ11は、配設用開口部53の後部から中間部までの範囲と、メータ10とを上側から覆うことになる。
バイザ11の両側縁部149の下端縁部148側には、下方に突出して上記した離間規制部99がそれぞれ形成されている。これら離間規制部99は、上記のようにバイザ11をインストルメントパネル1に嵌合させると、図11に示すように、左右の支持部84に支持されたメータ10の固定片部67を受部87とで挟持して、その受部87からの離間を規制することになり、この状態で、上記したタッピングネジ104によって、メータ10をインストルメントパネル1へ固定するための前後方向固定部108と共締めされてインストルメントパネル1に固定される。
図15に示すように、バイザ11の後端縁部150には、前方に凹状をなす嵌合凹部156が間隔をあけて複数形成されており、これら嵌合凹部156の底部およびこれらの外側には、前後方向に貫通する嵌合穴157が形成されている。
図1に示すように、バイザカバー14は、ロアカバー13とアッパカバー12とに分割されている。
ロアカバー13は、図16および図17に示すように、メータ配設用領域50の後部範囲60を覆うもので、この後部範囲60に沿う形状をなしている。つまり、ロアカバー13は、左右方向の中間に設けられた略平面状の主板部160と、主板部160の左右両側に設けられて主板部160から上向きに湾曲する湾曲板部161と、湾曲板部161の上縁部から左右方向両外側にそれぞれ延出する接合板部162と、これらの接合板部162と湾曲板部161の後側および主板部160の後側とを繋げる後縁板部163とを有している。
このロアカバー13の後縁部側の下面には、図16に示すように、前方に向け突出するように樹脂クリップ165を保持する保持部166が間隔をあけて複数形成されており、主板部160の前縁部側には、前方に向け突出する係合部167が間隔をあけて複数形成されている。
そして、ロアカバー13は、後縁部側の樹脂クリップ165が、メータ配設用領域50に形成された嵌合用凸部135の嵌合穴136に嵌合し、前縁部側の係合部167が、上記のようにインストルメントパネル1に固定されたメータ10の下部の係合片部76の下側に潜り込むように係合する。これにより、ロアカバー13は、メータ配設用領域50の後部範囲60を覆うとともにメータ10の表示部63の下縁部と配設用開口部53との隙間を埋める(図17参照)。
図18および図19に示すように、ロアカバー13の左右両側の接合板部162は、上記のようにインストルメントパネル1に取り付けられた状態で、前上がりに傾斜しており、その左右方向の内側に前後方向に長いガイド穴169が上下方向に貫通形成されている。また、接合板部162の左右方向の外側には、接合板部162から上方に突出する係合突起部(第1のガイド部)170が形成されている。この係合突起部170には、その上端に先端側ほど接合板部162との距離が離れるように傾斜して後方に突出する係合片部171が形成されている。
アッパカバー12は、図1および図20に示すように、バイザ11の後端縁部150に接合される接合前縁部173を有しこの接合前端部173から後方に突出する上板部174と、バイザ11の両側縁部149にそれぞれ接合される接合側縁部175を有し、これらの接合側縁部175から後方に突出する一対の側板部176と、両側板部176の後端縁部から内側に突出する一対の正面板部178と、上板部174の後端縁部から前下がりに傾斜して延出する傾斜延出板部179と、一対の正面板部178の内縁部からそれぞれ前方に延出する前方延出板部180とを有している。
両側板部176の下端部と両側の正面板部178の下端部と両前方延出板部180の下端部とは、略面一とされており、これらで接合下部182を構成している、
アッパカバー12には、傾斜延出板部179および一対の正面板部178の裏側に、図21にも示すように、前方に突出するように樹脂クリップ184を保持する保持部185が左右方向に間隔をあけて複数形成されており、また、傾斜延出板部179の裏側の前端側には、前方に向け突出する係合部187が左右方向に間隔をあけて複数形成されている。アッパカバー12は、樹脂クリップ184がバイザ11の嵌合凹部156の嵌合穴157に嵌合されるとともに、係合部187がメータ10の上側の係合片部75の上側に乗り上げるように係合することで、バイザ11およびメータ10に接合される。
ここで、上記のようにバイザ11およびメータ10に接合されると、アッパカバー12は、その接合下部182が、ロアカバー13の接合板部162からメータ配設用領域50の段差形状部51にかけてこれらを覆うようにこれらに接合される。つまり、接合下部182の下面は、内側がロアカバー13への合わせ面190となり、外側が、この合わせ面190からロアカバー13よりも外側に延長された段差形状部51への延長合わせ面191となっている。また、ロアカバー13の接合板部162の上面がアッパカバー12への合わせ面192となり、段差形状部51の上面もアッパカバー12への合わせ面193となる。取付状態でアッパカバー12は、図1に示すように、インストルメントパネル1から車両後方に突出するように配置される。
そして、図20に示すように、アッパカバー12には、一対の正面板部178の下部裏側の左右方向外側に、図22にも示すように前方に突出する係合片部(第3のガイド部)195が形成されており、正面板部178の下部裏側の左右方向内側にも、図20および図23に示すように前方に突出する係合片部196が形成されている。さらに、アッパカバー12には、図20に示すように、前方延出板部180の下部にも、図24にも示すように前方に突出する係合片部(第2のガイド部)197が形成されている。
ここで、図23に示すように、ロアカバー13の上記した係合突起部170は、合わせ面192に設けられており、アッパカバー12が取付時に後から挿入されると、係合片部171がアッパカバー12の係合片部196を下側に係合させることになり、その前下がりの傾斜によって、合わせ面192の方向にアッパカバー12を引き込む。
また、図24に示すように、アッパカバー12のロアカバー13への合わせ面190に形成された係合片部197は、アッパカバー12が取付時に後から挿入されると、ロアカバー13の合わせ面192に形成されたガイド穴169に挿入され、ガイド穴169の前縁部に接触して合わせ面190の方向にロアカバー13を引き込む。
以上のアッパカバー12およびロアカバー13の複数カ所の相互引き込みによって、アッパカバー12の合わせ面190とロアカバー13の合わせ面192とが隙間なく接合される。
また、図22に示すように、アッパカバー12の上記した両係合片部195は、延長合わせ面191の位置に設けられており、これら係合片部195は、インストルメントパネル1の係合用傾斜凸部141の係合穴142に挿入されることになる。その際に、係合片部195は、係合用傾斜凸部141の上部の傾斜で弾性変形して係合用傾斜凸部141の上部をくわえ込み、その結果、アッパカバー12の延長合わせ面191の方向にインストルメントパネル1を引き込む。これにより、アッパカバー12の延長合わせ面191がインストルメントパネル1の段差形状部51の合わせ面193に隙間なく接合される。
加えて、図20に示すように、アッパカバー12はその係合片部195のインストルメントパネル1の係合用傾斜凸部141の係合穴142への係合により、延長合わせ面191においてインストルメントパネル1に接合され、図16に示すロように、アカバー13は樹脂クリップ165の嵌合穴136への嵌合で、インストルメントパネル1に接合される。つまり、アッパカバー12およびロアカバー13の両方がインストルメントパネル1へ接合される。
次に、組み付けの手順について説明すると、インストルメントパネル1の配設用開口部53に、上側からメータ10を配置することになる。このとき、図4に示すように、メータ10はその表示機構部64の下部が配設用開口部53に挿入されることになり、図3に示すように、左右の固定片部67が左右の支持部84に支持され、後側の固定片部78が後部の支持部111に支持される。これにより、メータ10は、図6に示すように、左右の固定片部78のガイド突起71が、支持部84のガイド部88でガイドされて左右方向に位置決めされることになり、図13および図14に示すように、後側の固定片部78がガイド部117で案内されて、後側位置決め壁部116と左右側位置決め壁部118との間に入り、後側位置決め壁部116で前後方向に位置決めされ、左右側位置決め壁部118で左右方向に位置決めされて、支持部111に載置される。このとき、左右の固定片部67が支持部84の受部87に当接して前後方向に位置決めされる。
次に、図4に示すように、後側の固定片部78、座金124および後側の支持部111を、タッピングネジ127で締結する。これにより、後側の固定片部78、座金124および後側の支持部111を有する上下方向固定部130が、タッピングネジ127により上下方向に固定されることになる。
そして、この状態でバイザ11が、図15に示すように、嵌合凸部152を外端側嵌合穴144に嵌合させ、樹脂クリップ153を内側嵌合穴145に嵌合させることにより、図10に示すように、インストルメントパネル1に嵌合されることになる。この状態で、バイザ11が一対の離間規制部99を、図11に示すように固定片部67に後側から当接させることになり固定片部67つまりメータ10のインストルメントパネル1からの離間を規制する。
このようにバイザ11をインストルメントパネル1に嵌合させた後に、離間規制部99、固定片部67、座金100および受部87を、タッピングネジ104で締結する。これにより、固定片部67と受部87と座金100とを有する前後方向固定部108が、タッピングネジ104により車両前後方向に固定されることになり、バイザ11の離間規制部99がこの前後方向固定部108に共締め固定される。
以上により、メータ10およびバイザ11がインストルメントパネル1に固定される。
次に、ロアカバー13を、インストルメントパネル1に後方から取り付ける。つまり、図16に示すように、ロアカバー13を、その後縁部側の樹脂クリップ165を嵌合用凸部135の嵌合穴136に嵌合させ、前縁部側の係合部167をメータ10の下部の係合片部76の下側に潜り込ませる。これにより、ロアカバー13が、メータ配設用領域50の後部範囲60とメータ10と配設用開口部53との隙間を埋めるようにして、図17に示すようにインストルメントパネル1に取り付けられる。
次に、アッパカバー12を、ロアカバー13およびインストルメントパネル1に後方から取り付ける。つまり、アッパカバー12を、図20および図21に示すようにその樹脂クリップ184をバイザ11の嵌合凹部156の嵌合穴157に嵌合させ、図20に示す係合部187をメータ10の上側の係合片部75の上側に乗り上げるように係合させることになる。また、このとき、アッパカバー12は、図22に示すようにその係合片部195をインストルメントパネル1の係合用傾斜凸部141の係合穴142に挿入させることで、係合用傾斜凸部141を引き上げ、図23に示すように係合片部196をロアカバー13の係合突起部170の係合片部171に係合させることで、ロアカバー13側に引き下げられ、図24に示すように係合片部197をロアカバー13のガイド穴169に係合させることで、ロアカバー13を引き上げる。これにより、図1に示すように、アッパカバー12がロアカバー13およびインストルメントパネル1に固定される。
ここで、図18に示すように、インストルメントパネル1の上面部2には、上記のように取り付けられたバイザ11の下端縁部148の外側に、バイザ11の外縁部と連続する意匠線200が一段凹んで形成されている。この意匠線200は、アッパカバー12の延長合わせ面191とインストルメントパネル1の合わせ面193とで形成される見切り線201を延長するように形成されている。
また、インストルメントパネル1の上面部2には、上記のように取り付けられたアッパカバー12の接合側縁部175とバイザ11の側縁部149とで形成される見切り線203を延長するように、意匠線204が一段凹んで形成されている。
以上に述べた本実施形態のバイザカバーの取付構造によれば、図23に示すように、ロアカバー13のアッパカバー12への合わせ面192に設けられた係合突起部170が、この合わせ面192の方向にアッパカバー12を引き込むことになり、図24に示すように、アッパカバー12のロアカバー13への合わせ面190に設けられた、係合片部197が、この合わせ面190の方向にロアカバー13を引き込むことになるため、アッパカバー12およびロアカバー13の互いの合わせ面190,合わせ面192間の隙間の発生を防止することができる。したがって、アッパカバー12およびロアカバー13の取り付けの見栄えと質感を向上できる。また、アッパカバー12およびロアカバー13の両方がインストルメントパネル1へ接合されるため、これらの取り付けを安定的に行うことができる。したがって、アッパカバー12およびロアカバー13のインストルメントパネル1への取り付けの見栄えと質感をも向上できる。
また、アッパカバー12の合わせ面190およびロアカバー13の合わせ面192のうちの一方であるアッパカバー12の合わせ面190に、他方であるロアカバー13の合わせ面192から外側に延長して設けられた延長合わせ面191は、図22に示すように、その係合片部195によって、この延長合わせ面191の方向にインストルメントパネル1を引き込むため、図18に示す延長合わせ面191とインストルメントパネル1の合わせ面193との間の隙間の発生を防止することができる。したがって、アッパカバー12とインストルメントパネル1とに合わせ面191,193が形成される場合でも、その見栄えと質感を向上できる。
また、アッパカバー12の延長合わせ面191の外縁と連続する意匠線200をインストルメントパネル1上に形成することで、この意匠線200を目立たせることになって、アッパカバー12の延長合わせ面191とインストルメントパネル1の合わせ面193とで形成される見切り線201を目立たなくでき、アッパカバー12をインストルメントパネル1から車両後方に突出配置することで見切り線201を乗員の視界に入りにくくできる。
また、アッパカバー12の接合側縁部175とバイザ11の側縁部149とで形成される見切り線203を延長するように、インストルメントパネル1の上面部2には、意匠線204が形成されているため、この意匠線204を目立たせることになって、見切り線203を目立たなくすることができる。