JP5063406B2 - Icタグ付プラスチックキャップ - Google Patents

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Description

本発明は、製品情報が記憶されたICタグが天板に取り付けられたプラスチックキャップに関する。
従来、各種の製品には、製造年月日、製造・販売者名、使用期限などの製品情報を表示したバーコードが広く利用されている。ところで、バーコードは、コード化された情報をリーダーで読取るため、バーコードの印刷面を平面とする必要があり、このため、ボトルやキャップなどの包装材料の分野では、バーコードの印刷面が制限され、また、コード化できる情報量も限られたものとなってしまうという問題がある。
そこで、最近では、ICタグを用いた情報表示の技術が利用されるようになってきた。ICタグとは、RFID(Radio Frequency Identification)とも呼ばれるものであり、所定の情報が記憶されたICチップを無線アンテナとともに樹脂やガラス等の誘電体材料に埋め込んでタグ(荷札)状に形成した超小型の通信端末である。このようなICタグは、無線通信により、ICチップに記憶された製品情報を読取るものであり、例えばICチップのメモリには、数百バイトのデータを記録することができ、多くの製品情報を記録できるという利点がある。また、ICタグは、非接触で記録された情報を読取ることができ、接触による摩耗などの問題もなく、さらには、商品の形態に併せた形状に加工したり、小型化、薄型化なども可能であるという利点がある。
このようなICタグが設けられたキャップとして、特許文献1及び2には、天板にICタグが埋め込まれたものが提案されている。
特開2006−62716号公報 特開2005−321935号公報
ところで、上記のようなICタグには、通信を電磁誘導により行うタイプと電波方式により行うタイプとがある。電磁誘導方式のICタグは、通信が水分による影響を受け難いという利点があるものの、大面積であるという欠点があり、一方、電波方式のICタグは、通信が水分による影響を受け易いという欠点があるものの、小面積であるという利点を有しているため、現在、キャップの分野では、この電波方式のICタグが検討されている。
しかるに、前述した天板にICタグが設けられているキャップでは、飲料等の水分を含有する内容物が充填された容器に適用した場合、電波方式のICタグであるため、上記のような情報の送受信が困難になるという問題があった。即ち、飲料等に含まれている水分が誘電損失やインピーダンスの不整合を引き起こし、この結果、ICタグへの情報の送受信が妨害されてしまうのである。
従って、本発明の目的は、ICタグへの情報の送受信が妨害されず、確実にICタグに製品情報を入力し且つ入力された製品情報を確実に出力することが可能なICタグ付プラスチックキャップを提供することにある。
本発明によれば、天板と、天板周縁部から降下したスカート壁とを有し、該天板の上面には、製品情報が記憶されたICタグが設けられているプラスチックキャップにおいて、
前記天板は、環状フランジ部と該環状フランジ部の内周縁に連なる凹部とから形成されており、該凹部が前記環状フランジ部の内周縁に連なる側壁部と該側壁部の下端に連なる底部とからなっており、
前記ICタグは、前記凹部を覆うように前記環状フランジ部に取り付けられており、該ICタグと前記凹部の底部との間隔が、該底部の裏面が水と接触していたときに該ICタグへの信号の送受信が妨害されない程度の間隔に保持されていることを特徴とするプラスチックキャップが提供される。
本発明のプラスチックキャップにおいては、
(1)前記ICタグは、その周縁部を前記環状フランジ部の上面に熱溶着することにより取り付けられていること、
(2)前記凹部の底部の上面には、上方に延びている突起が形成されていること、
(3)前記天板の環状フランジ部の内面には、前記スカート壁と前記凹部の側壁部との間の位置から下方に延びているインナーリングが設けられており、前記スカート壁と該インナーリングとの間の空間に容器口部が嵌め込まれることにより、容器口部に固定されること、
(4)前記天板の凹部の側壁部は、上方に位置する相対的に外径の大きい上部大径部と下方に位置する相対的に外径の小さい下部小径部とからなり、前記側壁部の上部大径部の下部には、前記下部小径部の外周側で該下部小径部とは離隔して下方に延びているインナーリングが形成されており、前記スカート壁と該インナーリングとの間の空間に容器口部が嵌め込まれることにより、容器口部に固定されること、
が好適である。
本発明のプラスチックキャップにおいては、天板の環状フランジ部に取り付けられたICタグと、天板の凹部の底部との間に所定の間隔が保持されている。このため、このキャップを飲料等の水分を含有する内容液が充填された容器に適用した場合においても、内容液の液面とICタグとの間に一定の間隔が保持され、この結果、内容液が誘電損失やインピーダンスの不整合を引き起こすことにより送受信を阻害するという不都合が防止され、ICタグへの製品情報の送信(入力)及び入力された製品情報の受信(出力)を確実に行うことが可能となる。
本発明において、上記のICタグは、その周縁部をキャップ天板の環状フランジ部上面に熱溶着することにより、キャップ天板にしっかりと且つ容易に取り付けることができる。
また、本発明においては、キャップ天板の凹部の底部上面に突起を設けた場合には、上方から外力が偶発的に加えられたときに、該突起によってICタグが支持され、この結果、ICタグの変形や破損を有効に回避することができる。また、使用済みキャップを廃棄する場合には、凹部の底部を裏面から上方に押圧することにより、ICタグを容易にキャップ天板から取り除くことが可能となり、分別廃棄の点でも有利となる。
さらに、本発明のプラスチックキャップは、天板の内面に、インナーリングを設け、このインナーリングとスカート壁との間に容器口部を嵌めこむことにより容器口部に固定され、このインナーリングの外面が容器口部の内面に密着することにより良好なシール性が確保される。本発明においては、上述した天板の凹部の側壁部にシール部としての機能を持たせることができるが、シール部は、凹部の側壁部から独立した部材として設けることが好ましい。即ち、凹部の側壁部にシール部としての機能を持たせる場合には、この側壁部とスカート壁との間の空間に容器口部が嵌め込まれることとなるが、側壁部の下端が底部と一体に連なっているため、該側壁部の可撓性が乏しく、この結果、容器口部を該側壁部とスカート壁との間の空間に嵌め込みにくくなるおそれがあるからである。また、該側壁部と容器口部との密着が不安定になり、シール性が低下するおそれもある。しかるに、シール部を凹部側壁部から独立した部材として設ければ、十分な可撓性を維持できるため、上記のような不都合を回避するのに好都合である。
シール部を凹部側壁部から独立した部材とするために、例えば、天板の環状フランジ部の内面のスカート壁と凹部側壁部との間の位置に、インナーリングを設けることができる。また、本発明において、特に好適には、凹部の側壁部の途中の部分にシール部としてのインナーリングを形成するのがよい。具体的には、凹部側壁部を、上方に位置する相対的に外径の大きい上部大径部と下方に位置する相対的に外径の小さい下部小径部とからなるように形成し、前記側壁部の上部大径部の下部に、前記下部小径部の外周側で該下部小径部とは離隔して下方に延びているインナーリングを形成することが好ましい。このようにしてインナーリングを設けた場合には、インナーリングと凹部側壁部との間の空間に容器内容液が侵入したときにも、前述したICタグと容器内容液との間に適度な大きさの空間が保持されるため、容器内用液によるICタグへの信号の伝送の妨害を効果的に防止することができる。
本発明を、以下、添付図面に示す具体例に基づいて説明する。
図1は、本発明のプラスチックキャップに取り付けられるICタグの側断面図であり、
図2は、図1のICタグが取り付けられた本発明のプラスチックキャップの一例を容器口部と共に示す半断面側面図であり、
図3は、本発明のプラスチックキャップの他の例を容器口部と共に示す半断面側面図であり、
図4は、本発明のプラスチックキャップにおいて、凹部側壁部とは別個にインナーリングを設けた態様の半断面側面図であり、
図5は、図4とは別個の形態でインナーリングを設けた本発明のプラスチックキャップの好適例を示す半断面側面図であり、
図6は、図5のプラスチックキャップの半断面側面を容器口部と共に示す図であり、
図7は、図5のプラスチックキャップの要部である凹部側壁部とインナーリングを拡大して示す部分拡大断面図である。
図1を参照して、本発明のプラスチックキャップに取り付けられるICタグ(全体として10で示す)は、誘電体基板1を備えており、この誘電体基板1の表面に金属製アンテナ3とICチップ5が固定されている。
誘電体基板1は、非導電性材料から形成されるが、一般的には熱溶着可能な熱可塑性樹脂から形成される。このような熱可塑性樹脂としては、特に制限されないが、一般的には、このICタグ10が取り付けられるプラスチックキャップを構成する樹脂基材と同様の樹脂からなるものであり、例えばポリプロピレン製のキャップにICタグ10を設ける場合には、ポリプロピレンにより誘電体基板1が形成されていることが好ましい。
また、誘電体基板1の表面には、必要により、接着剤層(図示せず)を形成しておくこともでき、これにより、金属製アンテナをしっかりと誘電体基板1に接着固定することができる。このような接着剤としては、一般に、ポリオレフィン樹脂を不飽和カルボン酸またはその誘導体でグラフト変性した酸変性オレフィン樹脂が好適である。
アンテナ3は、通常、アルミニウム、銅、銀、金などの低抵抗金属の薄膜(厚みが5乃至50μm程度)からなるものであり、所定のパターン形状を有しており、信号の送受信に使用される。
尚、図1から理解されるように、後述するプラスチックキャップの天板にこのICタグを熱溶着等により接着固定するために、基板1の周縁部分はアンテナ3により被覆されておらず、その上面が露出している。
ICチップ5は、フリップチップ実装などにより、上記のアンテナ3に導通するように設けられるものであり、このICタグ10が取り付けられるプラスチックキャップに関する情報が記憶されるものであり、上記のアンテナ3を介しての信号の送信により、所定の情報が記憶され、またアンテナ3を介してICタグ10に記憶された情報が読み取られるものである。
また、図1に示されているように、上記のICチップ5は、一般に、ポリイミド、ビスマレイミド樹脂などの封止剤7により、封止されて保護されている。
尚。誘電体基板1の厚みは、その表面にアンテナ3を形成し且つICチップ5を実装する作業を行い得る程度の強度を示すようなものであればよく、一般的には10乃至1000μm程度である。
上述したICタグ10が取り付けられたプラスチックキャップの構造を示す図2を参照して、全体として20で示すプラスチックキャップは、天板21と、天板21の周縁部から降下しているスカート壁23とから成っている。
スカート壁23の内面には、このキャップ20が装着される容器の口部70の外面に設けられている螺条71と螺子係合する螺条25が形成されており、スカート壁23の下端には、破断可能なブリッジ27を介してタンパーエビデント(TE)バンド29が設けられており、TEバンド29の内面には、上向きのフラップ片30が間欠的に周状に形成されている。
即ち、このキャップ20は螺条25による螺子係合によって容器口部70に装着され、容器口部70に装着されたキャップ20を、開栓方向に回転させることにより容器口部70から取り除かれるが、開栓に際して、TEバンド29の内面に形成されているフラップ片30が容器口部70の外面に形成されている顎部73と係合し、TEバンド29の上昇が制限され、ブリッジ27が破断してスカート壁23から切り離される。この結果、TEバンド29が切り離されているという事実から、一般の需要者は、キャップ20が容器口部70から一旦取り除かれたという事実を認識することができるのである。
尚、スカート壁23の下端面には第1のストッパー片31が適当な間隔で形成され、TEバンド29の上端面には、第2のストッパー片33が、第1のストッパー片33の間に位置するようにして適当な間隔で設けられている。即ち、第1のストッパー片31は、閉栓方向側に側面が直立した面となっており、このキャップ20を容器口部70に装着する際、第1のストッパー片31の直立した側面がTEバンド29の上面に設けられた開栓方向側の側面が直立しているストッパーの該直立面に当接し、これにより、スカート壁23とTEバンドとが一体的に閉栓方向に回転し、閉栓時におけるブリッジ27の破断が有効に回避されるようになっている。また、第2のストッパー片33の上端面はフラットな面となっており、閉栓に際して、この面がスカート壁23の下端面に当接することにより、TEバンド29の上端面とスカート壁23の下端面との間に一定の間隔が保持されるようになっており、これによって、閉栓時におけるブリッジ27の破断が有効に防止されるような構造となっている。
一方、天板21は、環状フランジ部35と、環状フランジ部35の内周縁に連なっている凹部37とから成っている。
上記の凹部37は、環状フランジ部35の内周縁に連なっている側壁部37aと側壁部37aの下端を閉じている底部37bとから形成されており、図示されているように、側壁部37aの外面側は外方に若干膨出している。一方、環状フランジ部35の内面には、アウターリング39が形成されており、アウターリング39と側壁部37aの付け根部分との間に環状の小突起50が形成されている。
即ち、前述した螺子係合によりキャップ20を容器口部70に装着したとき、容器口部70の上方部分の内面が側壁部37aの外面に密着し、容器口部70の上端部分の外面側がアウターリング39の内面に密着し、かつ容器口部70の上端面が小突起50に密接し、これにより、良好なシールが確保されるものである。
本発明においては、前述したICタグ10の周縁部が、上記天板21の環状フランジ部35の上面に、ICチップ5が下側となるようにして熱溶着されており、これにより、ICタグ10がしっかりと天板21に固定され、凹部37はICタグ10により覆われた構造となっている。
即ち、本発明においては、上述した凹部37の形成により、ICタグ10と容器内容液との直接の接触が確実に防止されているばかりか、ICタグ10の信号伝送面(アンテナ3が形成されている部分)と凹部37の底部37bとの間に一定の間隔dが確保されているため、容器内容液に含まれる水分による信号の伝送の妨害を有効に防止し、このキャップ20が容器口部70に装着されている状態でのICタグ10(ICチップ5)への信号の送信或いはICタグ10からの信号の受信を確実に行なうことができるのであり、製品情報の入力や出力を有効に行うことが可能となる。
本発明において、上述した凹部37の大きさは、凹部37の底部37bに水が接触している状態でのICタグ10への信号の伝送が水により妨害されない程度のものとすればよく、例えば信号の周波数やアンテナ3のパターンなどによっても異なるが、一般に凹部37の深さ(前述した間隔d)が7mm以上となるように設定されていればよい。
また、上述したICタグ10が熱溶着される環状フランジ部35の上面には、その外周縁部分にICタグ10の基板1の厚みに相当する大きさの段差50を形成しておくことが好ましく、これにより、キャップ20の上端面を滑らかなフラットな面とし、キャップ20の外観を良好に保持することができる。
また、本発明においては、図3に示されているように、上述した凹部37の底部37bの上面に、ICタグ10を保持するための突起60を形成しておくこともできる。
即ち、図3から理解されるように、突起60は、底部37bの上面中心部分に位置しており、突起60の上端にICタグ10のICチップ5が設けられている部分7が載置された状態となっている。このようなICタグ10を支持している突起60を設けることにより、このキャップ20の上方から外力が加えられたとき、ICタグ10の変形や破損を有効に防止することが可能となる。また、使用済みのキャップ20を廃棄するときには、凹部37の底部37bを裏面側から上方に押圧することにより、突起60によりICタグ10が押圧され、ICタグ10をキャップ20の天板21から容易に取り外すことも可能となり、優れた分別廃棄性を確保することもできる。
上記のような突起60は、例えばICタグ10のICチップ5が設けられている部分7と必ずしも当接している必要はなく、例えばこのような部分7と突起60の上端との間に若干の間隙が形成されていてもよい。要するに、上方から外力が加わったときに、ICタグ10が大きく変形しないように突起60を設ければよいわけである。従って、突起60は、底部37bの中心部分に設けられている態様に限定されるものではなく、例えば、底部37bの中心を対称中心として環状に点対称的に複数の突起60を配置し、これら突起60により、ICタグ10のアンテナ3が設けられている部分を支持するような構造とすることも可能である。
尚、本発明において、上述したICタグ10は、その基板1の表面周縁部分を環状フランジ部35の上面に熱溶着により形成することが好適であるが、場合によっては、嵌め込み等により環状フランジ部35の上面に機械的に固定することも可能であり、また、環状フランジ部35の外周部分に突起を設けておき、環状フランジ部35の上面にICタグ10を載置した状態で、この突起を屈曲してICタグ10の周縁部分を固定することも可能である。このようにしてICタグ10を設けた場合には、ICタグ10の基板1は、特に熱可塑性樹脂製のような熱溶着性の材料で形成されている必要はなく、ガラス等の誘電材料で形成されていてもよい。また、その他、嵌め込みによりICタグ10を環状フランジ35の上面に固定することもできる。
上述した例は、天板21の凹部側壁部37aとスカート壁23との間の空間に容器口部70の上方部分を嵌めこむことにより、キャップ20を容器口部70に固定し、且つ容器口部70の内面と凹部側壁部37aとの密着によりシール性を確保するものであるが、凹部側壁部37aとは別個独立した部材としてインナーリングを設け、このインナーリングに上記の機能を持たせることもできる。
即ち、凹部側壁部37aとスカート壁23との間の空間に容器口部70の上方部分を嵌め込んだり、該側壁部37aの外面を容器口部70の内面に密着してシール性を持たせる構造では、この側壁部37aの下端に底部37bが一体に連なっているため、側壁部47aの可撓性が低くなっている。このため、容器口部70の嵌め込みが困難となるおそれがある。また、側壁部37aと容器口部70との密着が不十分となり、シール性が不安定となることもある。しかるに、凹部側壁37aとは全く別個にインナーリングを設け、このインナーリングによりシール性を確保させることにより、高い可撓性を保持し、キャップ20を容器口部70に巻締める際の巻締め不良を起こすことがなく、更にシール性の低下も有効に防止することができる。
このようなインナーリングを設けた形態のキャップを図4〜図7に示した。
尚、図4〜図7に示されたキャップ20は、インナーリングが設けられている点を除けば、図2に示されたキャップ20と基本的に同じ構造を有しているので、同じ印照数字を使用し、同一部材についての説明は省略する。
図4において、このキャップ20では、天板21の環状フランジ部35の内面(下面)にインナーリング63が設けられている。即ち、このインナーリング63は、スカート壁23と凹部側壁部37aとの間に位置し、スカート壁23と間隔をおいて且つ凹部側壁部37aの外面と接触しないように下方に延びている。また、このインナーリング63の外面は、中央部分が外方に膨らんだ形状を有しており、容器口部70の内面と良好に密着し得るように構成されている。
この図4から理解されるように、インナーリング63とスカート壁23との間の空間に容器口部70の上方部分が嵌め込まれ、これにより、インナーリング63の外面が容器口部70の内面に密着し、良好なシール性を確保することが可能となる。即ち、凹部側壁部37aとは異なり、このインナーリング63の下端は拘束されていないため、高い可撓性を示す。この結果、キャップ20の容器口部70への嵌め込みを容易に且つスムーズに行うことができるばかりか、インナーリング63の外面が容器口部70の内面にしっかりと密着し、優れたシール性が安定に保持されることとなるのである。
また、上記の例は、環状フランジ部35の内面にインナーリング63を設けた例であるが、図5の半断面側面図、図6の容器口部と共に示された半断面側面図及び図7の要部拡大図のキャップ20では、凹部側壁部37aの途中の部分にインナーリング63が設けられている。
即ち、これら図5〜図7で示されているキャップでは、凹部側壁部37aは上方に位置する相対的に外径の大きい上部大径部Aと下方に位置する相対的に外径の小さい下部小径部Bとから形成されており、上部大径部Aの下部には、下部小径部Bの外周側で下部小径部Bとは離隔して下方に延びているインナーリング63が形成されている。このインナーリング63は、側壁部37aの下方の小径の部分Bに接触しないように上部大径部Aの下部から下方に延びている。
このようなインナーリング63が設けられているキャップ20においても、図4のキャップと同様、インナーリング63及び凹部側壁部37aの上部大径部Aとスカート壁23との間の空間に容器口部70の上方部分が嵌め込まれるものであり、インナーリング63の下端(インナーリング63の外方に膨らんだ部分より下方)が拘束されていないため、凹部側壁部37aを設けたにも拘わらずその可撓性が高く、従って、容器口部70の嵌め込みを容易に且つスムーズに行うことができ、さらに、インナーリング63の外面と容器口部70の内面とがしっかりと密着し、優れたシール性が安定に保持される。
本発明においては、図5〜図7に示す形態のキャップ20が最も好適である。即ち、図5〜図7の例では、インナーリング63が凹部側壁部37aの途中から延びているため、インナーリング63と凹部側壁部37aとの間の空間を小さくすることができ、キャップ20の成形性を向上することができるからである。
また、図5〜図7の例では、凹部側壁部37aの途中に水平段差65を設けて該側壁部37aを上部の上部大径部Aと下部の下部小径部Bとに区画しているが、インナーリング63が側壁部37aの外面と接触して拘束されない限り、このような水平段差65は必ずしも設ける必要は無い。例えば、凹部側壁部37aの上部が大径で下部が小径となるように形成され、インナーリング63の内面が下部小径部の外面に接触しないように下方に延びていれば、水平段差63は存在しなくともよい。
上述した図2〜図7に示されている本発明のキャップ20は、各種プラスチックの射出成形、圧縮成形等によりキャップ形状に成形した後、前述した熱溶着等の手段によりICタグ10を取り付けることにより製造される。
本発明のプラスチックキャップに取り付けられるICタグの側断面図。 図1のICタグが取り付けられた本発明のプラスチックキャップの一例を容器口部と共に示す半断面側面図。 本発明のプラスチックキャップの他の例を容器口部と共に示す半断面側面図。 本発明のプラスチックキャップにおいて、凹部側壁部とは別個にインナーリングを設けた態様の半断面側面図。 図4とは別個の形態でインナーリングを設けた本発明のプラスチックキャップの好適例を示す半断面側面図。 図5のプラスチックキャップの半断面側面を容器口部と共に示す図。 図5のプラスチックキャップの要部である凹部側壁部とインナーリングを拡大して示す部分拡大図。
符号の説明
10:ICタグ
21:天板
23:スカート壁
35:環状フランジ部
37:凹部
37a:側壁部
37b:底部
60:突起
63:インナーリング
A:上部大径部
B:下部小径部

Claims (5)

  1. 天板と、天板周縁部から降下したスカート壁とを有し、該天板の上面には、製品情報が記憶されたICタグが設けられているプラスチックキャップにおいて、
    前記天板は、環状フランジ部と該環状フランジ部の内周縁に連なる凹部とから形成されており、該凹部が前記環状フランジ部の内周縁に連なる側壁部と該側壁部の下端に連なる底部とからなっており、
    前記ICタグは、前記凹部を覆うように前記環状フランジ部に取り付けられており、該ICタグと前記凹部の底部との間隔が、該底部の裏面が水と接触していたときに該ICタグへの信号の送受信が妨害されない程度の間隔に保持されていることを特徴とするプラスチックキャップ。
  2. 前記ICタグは、その周縁部を前記環状フランジ部の上面に熱溶着することにより取り付けられている請求項1に記載のプラスチックキャップ。
  3. 前記凹部の底部の上面には、上方に延びている突起が形成されている請求項1または2に記載のプラスチックキャップ。
  4. 前記天板の環状フランジ部の内面には、前記スカート壁と前記凹部の側壁部との間の位置から下方に延びているインナーリングが設けられており、前記スカート壁と該インナーリングとの間の空間に容器口部が嵌め込まれることにより、容器口部に固定される請求項1乃至3の何れかに記載のプラスチックキャップ。
  5. 前記天板の凹部の側壁部は、上方に位置する相対的に外径の大きい上部大径部と下方に位置する相対的に外径の小さい下部小径部とからなり、前記側壁部の上部大径部の下部には、前記下部小径部の外周側で該下部小径部とは離隔して下方に延びているインナーリングが形成されており、前記スカート壁と該インナーリングとの間の空間に容器口部が嵌め込まれることにより、容器口部に固定される請求項1乃至3の何れかに記載のプラスチックキャップ。
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