JP5062125B2 - 塗布方法および塗布装置 - Google Patents

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Description

本発明は、塗布方法および塗布装置に関する。
一般に、熱可塑性樹脂フィルム等のウェブの表面に塗液を均一に所定の厚みに塗布する方法として、ロッドコート法がある。このロッドコート法の一例を図13に示す。図13は、連続搬送するウェブに塗液を塗布する従来のロッドコート法として特許文献1に記載されている塗布装置の説明図であり、V字型の断面を有する支持体35で支持した塗液付着用バー3−1と、同じくV字型の断面を有する支持体35で支持した計量用バー3−2が連続搬送されるウェブ8に押し付けられて従動回転しており、塗液2は供給口20から供給されている。最終目的とする塗布厚みに比べて過剰量の塗液を塗液付着用バー3−1でウェブ8の下面に塗布し、次いでウェブ8の搬送方向(矢印で図示)の下流側に配置された計量用バー3−2によって余分な塗液が掻き落とされ一定の厚みとする塗布方法である。しかし、この塗布方法では、塗液付着用バー3−1および計量用バー3−2が、V字型の断面を有する支持体35との摩擦により回転不良を起こしてスジ状の欠点が生じたり、もしくは塗液付着用バー3−1および計量用バー3−2の回転により、V字型の断面を有する支持体35が磨耗し、この磨耗粉が塗液と共にウェブに塗布されて異物欠点が生じたりすることがある。そこで、回転可能な支持体で塗工バーを支持する方法が知られており、これを図14を用いて説明する。図14は、連続搬送するウェブに塗液を塗布する従来のロッドコート法として特許文献2に記載されている塗布装置の説明図である。図14において1は塗液2のはいった容器であり、最終目的とする塗布厚みに比べて過剰量の塗液をロール36で、ウェブ8に付着させている。次いで、ウェブ8の搬送方向の下流側に設置された塗工バー3で余分な塗液を掻き落とすことで一定の厚みとし、その際掻き落とされた余分な塗液は板37の上を流れ、容器1へ戻される。ここで3は回転可能な支持体であり、塗工バー3を下から支持している。回転可能な支持体4は塗工バー3によって従動回転するため、磨耗屑は発生しない。しかしながら本塗布装置の場合、本発明者らの知見によると、表面に薄く塗液が残存している状態の塗工バー3と回転可能な支持体4が接触回転することで、両者の接触部で気泡を噛み込み、この気泡が塗工バー3の表面に残った塗液と共にウェブ8へ塗布され、その後ウェブ上ではじけることで、塗布抜け状の欠点を生じることがある。これを防止する技術として、気泡発生源である塗工バーと回転可能な支持体の接触部を塗液中に沈めた状態で塗布を行う方法がある。これについて、図15を用いて説明する。図15は、連続搬送するウェブまたは基板に塗液を塗布する従来のロッドコート法として特許文献3に記載されている塗布装置の説明図である。1は塗液2が入っている容器であり、塗液2の液面付近に塗工バー3が配置され、この塗工バー3が容器内で回転可能な支持体4により支えられている。また、容器1の上側には塗工バー3と対向するように回転ローラ5が設けられ、搬送ローラ6によって搬送された基板が、回転ローラ5と塗工バー3の間に挿入され、回転ローラ5と塗工バー3で押圧されながら搬送される。これにより、塗工バー3が回転しながら塗工バー3の周面に塗液2を付着させ、その付着した塗液2が基板7に塗布される。本塗布装置では、塗工バー3と回転可能な支持体4の接触部が塗液中に位置するため、接触部で気泡をかみ込みにくい。しかし、本発明者らの知見によると、塗布速度が速い場合、塗工バー3と回転可能な支持体4の回転によって塗液内に発生した随伴流により液面が波打ち、気泡が発生することがある。発生した気泡は塗液と共に容器内を流れ、塗工バー3によって掻き上げられて基盤7に塗布され、特許文献2と同様に塗布抜け状の欠点が発生することがある。
本発明者らの知見に基づき、この現象について、上記特許文献3の技術を用いて連続搬送するウェブへの塗布を行った場合を例に用いて詳細に説明する。図6は、特許文献3の技術を用いて連続搬送するウェブに塗工バーを用いて塗液を塗布する塗布装置の概略断面図である。図6において、容器1の中の塗液2の液面付近に塗工バー3が設置され、この塗工バー3が回転可能な支持体4で支えられている。塗工バー3は搬送されるウェブ8に押付けられることで回転し、塗工バー3の外周面に付着した塗液をウェブ8に塗布している。図7および図8は図6の装置で塗布を行った際の塗工バー付近の拡大図、図12は塗工バー表面の概略図である。図7に示すとおり、塗布時には、塗工バー3の回転によって液面12が下降し、気泡を噛みこむことがある。これは、例えば塗工バー3が図12に示すようにロッド17にワイヤー18を巻くことで表面に溝が形成されている場合に、この溝に気泡がトラップされやすいことによる。さらに、図8に示すとおり、支持体4の回転により随伴流11が発生する。塗工バー3と支持体4の回転速度はウェブの搬送速度と実質的にほぼ同一であり、搬送速度が大きいほどこの随伴流11は大きくなる。従って、例えば30m/分以上の高速塗布時は発達した随伴流11によりウェブ8の搬送方向下流側の液面12が点線で示すように不安定に脈動し、塗工バー3との接点13で気泡14を噛む場合がある。従って図7、および図8に示すように、液面12と塗工バー3との接点13で噛んだ気泡が塗工バー3の溝にトラップされ、塗工バー3の回転によって塗布面まで到達し、塗布されることで塗布抜け状の欠点15が発生することがある。
このような気泡による塗布抜け状の欠点は、ロッドコート法のみならず、ロールコート法においても従来から問題視されており、ロールの回転により発生する随伴流および気泡を仕切り板で遮る技術として、例えば特許文献4に記載の技術が知られている。この技術を図16を用いて説明する。図16はウェブに塗液を塗布する従来のロールコート法として特許文献4に記載されている塗布装置の説明図である。1は塗液2の入った容器であり、液面にピックアップロール38が浸されている。ピックアップロール38を回転させることで塗液2を掻き上げるものである。39は仕切り堰、44は弾性ブレードであり、容器内で発生した気泡40がピックアップロール38によって塗液と共に掻き上げられることを防止するため、ピックアップロール38の表面近傍に設置され、気泡40を一定の場所に堰き止めるものである。堰39や弾性ブレード44とピックアップロールとの間隙は小さい方が堰としての効果が高いが、接触すると堰部材の削れ粉が発生したり、ピックアップロールが傷つくため、ある程度余裕を持って設置せざるを得ず、気泡を完全に堰きとめるとこはできない。また、本技術は気泡の発生自体を防止するものではないため、時間の経過と共に仕切り堰39に溜まる気泡の量が増加し、遂には仕切り堰39から溢れ出すことがある。
特開2003−275643号公報 特公平6−49169号公報 特開平10−5650号公報 実開平4−122670号公報
本発明の課題は、高速塗布時でも塗布部分での気泡の噛み込みを防止し、気泡起因で発生する塗布欠点の発生を抑制することが可能な塗布装置および塗布方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、塗液導入口を有する容器と、該容器の上部に該容器の長手方向に長手方向を有する開口部を形成する上流側上端部および下流側上端部と、前記開口部に前記上流側上端部と前記下流側上端部とに挟まれるように設けられ前記開口部の長手方向に回転軸方向を向けて配置された回転可能な塗工バーと、前記塗工バーの長手方向に沿って間欠的に複数配置され、前記容器内で前記塗工バーを下方から支持する回転可能な支持体とを有する塗布装置を用いて、前記容器に前記塗液導入口から塗液を供給しつつ前記塗液に塗工バーを浸し、該塗工バーを所定の速度で前記上流側から前記下流側へ搬送されるウェブに押し当て、前記塗工バーでかきあげた前記塗液を前記ウェブに塗布する塗布方法であって、前記下流側上端部から前記塗工バーに向かって延びる弾性ブレードを用い、該弾性ブレードとして、前記塗工バーの回転方向にわん曲させて前記塗液中で前記弾性ブレードの先端を前記塗工バー表面に押付けているものを用いる塗布方法を提供する。
また、本発明の好ましい形態によれば、前記弾性ブレードとして、貫通孔を有するものを用いる塗布方法が提供される。
また、本発明の好ましい形態によれば、押出機によりポリマーを押し出し、該ポリマーをシート状に成形して樹脂フィルムとなし、前記塗布方法を用いて、前記塗液を前記樹脂フィルム上に塗布し、塗膜を形成する、塗膜つき樹脂フィルムの製造方法が提供される。
また、本発明の別の形態によれば、塗布導入口を有する容器と、該容器の上部に前記容器の長手方向に長手方向を有する開口部を形成する上流側上端部および下流側上端部と、前記開口部に前記上流側上端部と前記下流側上端部とに挟まれるように設けられ前記開口部の長手方向に回転軸方向を向けて配置された回転可能な塗工バーと、前記塗工バーの長手方向に沿って間欠的に複数配置され、前記容器内で前記塗工バーを下方から支持する回転可能な支持体と、前記容器内に塗液を供給する塗液供給手段とを有し、前記塗工バーを所定の速度で前記上流側から前記下流側へ搬送されるウェブに押し当て、前記塗工バーでかきあげた前記塗液を前記ウェブに塗布する塗布装置であって、前記下流側上端部から前記塗工バーに向かって延びる弾性ブレードを有し、該弾性ブレードが、前記塗工バーの回転方向にわん曲させて、前記塗液中で前記弾性ブレードの先端を前記塗工バー表面に押付けているのものであることを特徴とする塗布装置が提供される。
また、本発明の好ましい形態によれば、前記弾性ブレードが、貫通孔を有するものである塗布装置が提供される。
本発明において、「ウェブ」とは、熱可塑性樹脂フィルム、紙、皮革、不織布、綿織物などのシート状物をいう。代表的なものとしてポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ナイロンなどを主成分とする熱可塑性樹脂フィルムが挙げられる。
なお、本発明において、「塗工バーの回転方向にわん曲させて塗液中で弾性ブレードの先端を塗工バー表面に押付けている」とは、弾性ブレードを、その長さ(ウェブ搬送方向における長さ)が塗工バー外周と下流側上端部先端との最短距離より大きくなるように下流側上端部先端に設置し、弾性ブレードを塗工バーの回転方向に曲げ、塗液中で弾性ブレードの先端を塗工バー表面に押し付けていることをいう。例えば、図1に示すように、弾性ブレード21を、そのウェブ搬送方向における長さが塗工バー3の外周と下流側上端部23の先端との最短距離(第2の間隙25)より大きくなるように下流側上端部23の先端に設置し、弾性ブレード21を塗工バー3の回転方向に曲げ、塗液中で弾性ブレード21の先端を塗工バー3の表面に押し付ける状態が挙げられる。
本発明に係る塗布装置および塗布方法によれば、以下に説明するとおり、ウェブへの高速塗布時でも液面の降下および脈動を防止することで塗布部分での気泡の噛み込みを防止することができ、気泡起因の塗布欠点発生を抑制することができる。
以下、本発明の最良の実施形態の例を図面を参照しながら説明する。
まず、本実施形態の装置構成について説明する。図1は、本実施形態の概略縦断面図、図2は図1をZ方向からみた上面図、図3は図1の拡大図、図4は図2をW方向から見た側面図である。
図1に示すとおり、本実施形態の塗布装置は、塗液導入口20を有する容器1と、塗液2に浸された塗工バー3と、塗工バー3を支持するための回転可能な支持体4とを有している。容器1の上部には、塗工バー3に対してウェブ8の搬送方向(図1のウェブ8の端部に矢印で図示)の上流側および下流側に位置する上流側上端部22および下流側上端部23があり、これにより容器1の長手方向(本実施形態では、図2に示した座標軸のY方向)に長手方向を有する開口部が形成されている。開口部には塗工バー3が開口部の長手方向(本実施形態では、図2に示した座標軸のY方向)に回転軸方向を向けて配置されており、上流側上端部22と下流側上端部23との間にそれぞれ塗工バー3との最短距離である第1の間隙24、第2の間隙25を形成している。また、下流側上端部23の先端部から、わん曲した状態で塗工バー3に向かって延びる弾性ブレード21を有している。この弾性ブレード21は、図1のように、塗工バー3の長手方向に延びる2つの端面のうち、片端面を下流側上端部に設置されている。固定方法としては粘着テープで貼り付けたり、接着剤でとめても良い。また、ボルトでとめたり、板状のもので挟んでとめてもよい。以上のように、弾性ブレード21によって、本発明の実施形態の縦断面図(図1)において容器1内の塗液2が弾性ブレード21の垂直方向上側と下側とに略分断される。
塗工バー3は両端部で軸受け等(図示しない)により回転自在に支持されており、さらに塗工バー3の長手方向に沿って間欠的に複数配置(図2のとおり)された回転可能な支持体4により下方から外接支持されている。また、塗工バー3は所定の速度で上流側から下流側へ搬送されるウェブ8に押し当てられて従動回転し、塗工バー3を支えている支持体4も同様に従動回転する。弾性ブレード21は塗工バー3に押付けられた状態で設置され、塗工バー3が未回転時には塗工バー3と接触しているが、塗工バー3が回転すると、塗工バー3と弾性ブレード21の間に塗液が入り込み、微小間隙が形成される。
塗工バー3としては、例えばロッド、ロッドの外周面にワイヤーを巻いて溝を形成したワイヤーバー、およびロッドの外周面に転造加工で溝を形成した転造ロッドなどを用いることができる。塗工バー3の材質はステンレスが好ましく、特にSUS304またはSUS316が好ましい。塗工バー3の表面にはハードクロムメッキなどの表面処理を施してもよい。塗工バー3の直径は、大きいとリブスジと呼ばれる搬送方向に沿ったスジ状の塗布欠点が発生しやすくなるため、10〜15mmが好ましい。また、本実施形態では、塗工バー3をウェブ8に押し当て、ウェブ8との摩擦力によって回転する、いわゆる従動回転の状態であるが、モーター等の駆動装置によって回転させてもよい。その際、ウェブに傷が入ることを防止するため、塗工バーはウェブの搬送方向に、ウェブの搬送速度と実質的にほぼ同一の速度で回転させることが好ましい。ここで、「実質的にほぼ同一の速度」とは、塗工バーの周速とウェブの搬送速度との速度差を±10%以下で回転させることを言う。ただし、製品の用途等により、ウェブの傷が問題にならない場合は塗工バーをウェブの搬送速度と異なる速度で回転させたり、あるいは、ウェブの搬送方向と逆方向に回転させても良い。また、図1に図示した、塗工バー3とウェブ8の接点aから、ウェブ8の搬送方向に対して上流側のウェブと下流側のウェブとの成す角度である巻付け角αは、小さすぎるとウェブのバタツキや振動による横ダン状の塗布欠点が発生し、逆に大きすぎると泡スジ欠点を生じるため、8〜20度の範囲にすることが好ましい。
支持体4としては、ローラやボール等、回転しながら塗工バーを支えるものであればどのようなものでも良い。また、支持体4は、塗工バー3の摩耗を軽減するため、表層に塗工バー3より硬度が低い材料を用いることが好ましく、表層の材質としては合成ゴムやエラストマを使用することが好ましい。ここで、エラストマとは、射出成形法、押出成形法、注型成型法、ブロー成形法、インフレーション成型法などにより溶融成形が可能なゴム状の弾性体樹脂をいう。エラストマとしては、ウレタンエラストマ、ポリエステルエラストマ、ポリアミドエラストマなどが好ましく、特に、耐摩耗性、機械的強度に優れた熱可塑性ポリウレタンエラストマを使用することが好ましい。支持体4の表層に形成するエラストマの厚みは0.5〜6mmが好ましい。エラストマの硬度は60〜98A(1996年JIS K6253の規格に従い測定)が好ましい。
また、塗工バー3がウェブ8の搬送方向へ曲がることを防止するため、図2に示すように、支持体4はウェブ8の搬送方向に対して、塗工バー3の上流側および下流側の両側に配置することが好ましく、さらに上流側と下流側の支持体を塗工バーの長手方向に交互に配置(千鳥状)すると良い。
また、ウェブの搬送方向に対して塗工バー3の上流側および下流側に配置された支持体の回転軸と、塗工バー3の回転軸とを結ぶ線が、垂直な線鉛直方向となす角度β1、β2(図1に図示)は共に10度以上であることが好ましい。角度β1、β2が小さすぎると、ウェブの振動により塗工バーが振動し、塗布欠点が発生することがある。また、支持体4の回転に振動やムラがあると、それらが塗工バーに伝わって塗布欠点が生じやすいため支持体は滑らかに回転するよう、軸受けを有する構造であることが好ましい。支持体が塗液中に没するため、軸受けの材質は塗液に対する腐食性が強い材質が好ましく、防水性のものがより好ましい。また、支持体の直径は8mm以上であることが市販の軸受けを使用できることから好ましい。また、発生する随伴流を小さくするため、および汎用の軸受けを使用できることから、支持体の軸方向の長さは3〜25mmのものが好ましい。
支持体に大きな荷重がかかると支持体表面が磨耗したり、軸受けの寿命が短くなり頻繁に交換を要することになるため、支持体を塗工バーの長手方向に数多く設置し、支持体1個あたりにかかる荷重を小さくすることが好ましい。
図3において、ウェブ8の搬送方向に対して塗工バー3の下流側に位置する支持体の表面と、下流側上端部23の先端の真上に位置するウェブ8との鉛直方向の距離h1は、塗工バーと支持体の直径、巻き付け角α、および角β2(共に図1に図示)で決まるが、上端部と堰部材の設置スペース確保のため、塗工バーと支持体の直径、巻きつけ角α、β2を上述した好適な範囲で調整し、10mm以上にすることが好ましい。また、h1と同様に上流側の支持体表面とその真上のウェブ8との鉛直方向の距離h2も8mm以上にすることが好ましい。
次に、本実施形態の塗液の流れについて、図1および図4を用いて説明する。図1に示すように、本実施形態の塗布装置において、塗液2は塗液導入口20から塗液供給手段(図示せず)で順次供給されて容器内を満たし、一部は塗工バー3によってかきあげられることでウェブ8に塗布され、残りは容器1の上部の塗工バー3との間にそれぞれ設けられたウェブ搬送方向の間隙である第1の間隙24、および第2の間隙25、および容器側面と塗工バーとの隙間である30(図4に斜線で図示)、その他の隙間(容器自体の隙間等。図示しない)から順次容器外へ漏洩する。
塗液供給手段としては、定量性および低脈動性を有するギヤポンプやダイヤフラムポンプ、モーノポンプが好ましい。また、ポンプから吐出した塗液をフィルター等の脱泡手段を介して容器に供給しても良い。また、容器への塗液の供給は容器内の数箇所から分散して供給してもよい。
塗液が漏洩する部分である、第1の間隙24、および第2の間隙25(共に図1に図示)、図2のY方向の容器側面と塗工バーとの隙間30(図4に図示)、その他の隙間(容器自体の隙間等。図示しない)は小さい方が好ましく、第1の間隙24は3mm以下、第2の間隙25は2mm以下が好適である。
図3において、ウェブ8の搬送方向に対して塗工バー3の下流側に位置する支持体の表面と、下流側上端部23の先端の下端との鉛直方向の距離h3は、弾性ブレード21の設置スペース確保のため3mm以上が好ましい。また、下流側上端部23の先端の上端と、その真上にあるウェブ8との距離h4は、小さすぎると、下流側上端部23の上面に塗液が流れ出た場合、下流側上端部23上を流下する塗液が塗布面と接触するため3mm以上であることが好ましい。
また、図1に図示した、上流側上端部22および下流側上端部23は、それぞれ少なくとも一部が開口部側から上流側方向および下流側方向に離れるにつれて水平方向から下方に10°以上90°以下だけ傾斜していることが好ましい。これにより、第1の間隙および第2の間隙から漏洩した塗液が各上端部上面に溜まってウェブに接触したり、塗工バー上流側の液だまり32を乱して塗布ムラが発生することを防止出来る。
また、本実施形態によれば、図1に示した弾性ブレード21は、塗工バー3が未回転の時は塗工バー3の表面に接触させておくことが好ましい。塗工バー3が回転すると、塗工バー3と弾性ブレード21との間に塗液が入り込み、微小間隙が形成される。塗工バー3と弾性ブレード21の間に形成される間隙の大きさは、主に弾性ブレードの曲げ剛性、形状(下流側上端部先端から飛び出た部分の弾性ブレード長)、設置状態(弾性ブレードのわん曲の程度)塗液粘度、塗工バーの回転速度によって決まるが、間隙が大きくなりすぎると液面降下を抑制する効果や随伴流を抑制する効果が落ち、また逆に小さすぎて接触すると弾性ブレードの削れ粉が発生し欠点となり、品質要求の厳しい製品では問題となるため、液面降下の程度や随伴流による液面12の変動の程度もしくは、塗工後のサンプルの塗布欠点(液面降下や随伴流抑制効果が低いと多く発生)や異物欠点(ブレードの削れ粉による)を確認しながら設置すると良い。また、曲げ剛性としては、例えば塗液の粘度が0.1Pa・s以下、塗工バーの回転速度が100m/分以下の場合、5.6×10^−6から2.1×10^−4が好適である(弾性ブレードの塗工バーの長手方向の長さを1mとした場合)。また、弾性ブレード21の材質としては、ポリエチレン、ナイロン、アクリル樹脂、塩化ビニール樹脂、四フッ化エチレン等の合成脂類、あるいは、フッ素ゴム、シリコンゴム、イソプレンゴム、エチレンプロピレンゴム等のゴムが挙げられる。
次に、本技術と従来のブレードを比較しながら、本技術の効果を述べる。まず、従来のブレードについて図16を用いて説明する。図16はウェブに塗液を塗布する従来の塗布技術の説明図である。1は塗液2の入った容器であり、液面にピックアップロール38が浸されている。ピックアップロール38を回転させることで塗液2を掻き上げるものである。本図において、ブレードに相当するものは、39は仕切り堰と、44は弾性ブレードであり、容器内で発生した気泡40がピックアップロール38によって塗液と共に掻き上げられることを防止するため、ピックアップロール38の表面近傍に設置されるものである。堰39や弾性ブレード44とピックアップロールとの間隙は小さい方が堰としての効果が高いが、接触すると堰部材の削れ粉が発生したり、ピックアップロールが傷つくため、ある程度余裕を持って設置する必要がある。これに対し本技術では、従来のブレードのように、塗工バーと接触することを避けるため、余裕をみて有る程度大きな間隙で設置する必要がないため、微小な間隙を実現できる。また、塗工バーが撓んでいる場合、従来のブレードの場合では、塗工バー端部では小さい間隙を実現できたとしても、塗工バーの撓みが大きい中央部は間隙が大きくなってしまう等、塗工バーの長手方向で間隙にムラが生じるが、本発明にかかる技術の場合、塗工バーの撓みに沿わして弾性ブレードを接触させて設置しておけば、塗工バーが回転した際に塗工バーと弾性ブレードの間に塗液が入り込んで塗工バーの長手方向に均一な微小間隙が形成することができる。
本発明の塗布装置により、図1に図示した液面12の下降を防止できる。また、支持体4の回転により発生する随伴流が原因で起こる液面12の脈動を防止することができる。この現象を図5、および図17を用いて説明する。図5は図1の塗布装置により塗布を行った場合の塗工バー付近の拡大図である。図17は図16の塗布装置における塗工バー付近の拡大図である。図17に示すように、塗工バー3が回転を開始すると、塗工バー3付近の塗液50が矢印45の方向に流れるため、液面12が下降する。このように液面12が下降すると、液面12と塗工バー3の接触点13において気泡が噛みこみやすくなる。しかし、図5のように、弾性ブレード21を用いることで、塗工バー3が回転を開始した際、塗工バー3付近の塗液50は弾性ブレードによって流れを堰きとめられるため、液面12の下降を防止できる。また、支持体4の回転により発生する随伴流11が液面12に向かって流れなくなるため、液面12の脈動を防止できる。支持体による随伴流を防止するためには、支持体の真上に弾性ブレードを設置すれば良いが、上述したとおり、図1に示した弾性ブレード21は、支持体4の随伴流を防止するだけでなく、液面12の降下を防止できる技術であるため、支持体4の真上のみでなく、図2のように容器の全幅にわたって設けるとよい。ただし、この際は容器の端部は弾性ブレード21を設けないようにすることが好ましい。このようにすることで、図2の48に示すように、弾性ブレード21の端部から塗液が弾性ブレード21の上に流れ込み、弾性ブレード上の塗液が枯渇するのを防止できる。もし弾性ブレード上の塗液が枯渇した場合、塗工バーと弾性ブレードの間に入り込む塗液がなくなるため、塗工バーと弾性ブレードが接触し弾性ブレードの削れ粉が発生したり、塗工バーと弾性ブレードの接触点から気泡をかみこむことがある。
また、本発明によれば、弾性ブレード21(図1に図示)の表面には貫通孔が空いていることが好ましい。このようにすることで、弾性ブレード上の塗液が枯渇することを防止できる。貫通孔について図11を用いて説明する。図11は、本発明にかかる塗布装置の、弾性ブレード付近の拡大図である。貫通孔を通して、弾性ブレードの下側の塗液が弾性ブレード上に流れ出るように、弾性ブレードの表裏両面が塗液に面している位置、つまり図11の55で示した位置に貫通孔を設けると良い。さらに、塗工バーの長手方向にわたってまんべんなく貫通孔を設けることが好ましい。また、貫通孔が大きすぎたり、開口率が高すぎると支持体による随伴流を防止できなくなるため、貫通孔の直径は2mm以下であることが好ましく、開口率は、80%以下が好ましい。また、図3における弾性ブレード21と塗工バー3の近接点49と、液面12と塗工バー3の接点13との距離h5は大きすぎると、液面降下を抑制する効果が小さくなり、小さくすぎると液面12が不安定化するため2mm以上6mm以下が好ましい。
ところで、ブレードにより随伴流をせき止める本発明は、前述した特許文献4に記載の技術と一見似た技術である。これについて図16を用いて説明する。図16は特許文献4の塗布技術を示した概略図である。本発明は、特許文献4に記載の技術と一見似た技術であるが、図16に示すとおり、特許文献4の技術は弾性ブレード44を間隙を置いて設置する技術であるのに対し、本技術は接触させて設置し、塗工バーの回転により間隙を形成することで微小な間隙を実現できるものである。また、仮に特許文献4の弾性ブレード44を本技術のように接触させて設置すると、ピックアップロール38でかきあげられる塗液量が不足し、ウェブへの均一な塗布が実現できず、塗布装置として成り立たない。
また、塗液の粘度としては0.1Pa・s以下が好ましい。塗液の粘度が高い場合には、塗工バーによって容器内の塗液をかきあげる際に塗液がスジ状になり、ウェブの幅方向に均一に塗布できず、塗布スジが生じることがある。本実施形態において、塗液の粘度は、レオメータ(レオテック社製 RC20)を用いて、1996年 JIS Z8803の規格に従い測定する。その際、測定条件である塗液の温度は、実際の塗布部における塗液の温度を用いるのが理想ではあるが、塗布部における塗液の温度を正確に知ることは難しい。そこで、液だまり中央部の温度を放射温度計で測定して、塗布部の温度に近い温度を使用すれば良い。また、塗工バーの回転周速は、100m/分以下が好ましい。回転周速が100m/分を超えると、塗布スジが発生しやすくなる。
また、塗液の塗布量は、塗布直後の湿潤状態において2〜100g/mが好ましく、4〜50g/mがより好ましい。塗布量は塗工バーに形成された溝の大きさによって調節できる。溝の大きさは、塗工バーがワイヤーバーの場合は巻き付けるワイヤーの線径を変更し、塗工バーが転造ロッドの場合は溝深さおよび/または溝ピッチの異なるダイスで転造加工することで変更できる。
また、本実施形態による塗布は、製膜中のウェブにインラインで実施してもよいし、製造したウェブにオフラインで実施しても良い。
製造中のウェブにインラインで塗布を行なう際の装置構成を図9および図10を用いて説明する。図9はウェブの製造工程の一形態を示してた概略図、図10は図9のウェブの製造工程中にインラインで塗布を行う際の工程の概略図である。ウェブの製造工程は、図9に示すように、押出機200、口金201、キャスティングドラム202、縦延伸機203、横延伸機204、巻取りロール205を有しており、先ず、押出機200によりポリマーを押し出し、口金201、キャスティングドラム202を経て、ポリマーはウェブ状に成形される。形成されたウェブは、その後、縦延伸機203、横延伸機204により縦横に延伸され、延伸されたウェブは、巻取りロール205によって、連続的に巻き取られる。製造中のウェブにインラインで塗布を行なう際は、図10に示すように、例えば縦延伸機203と横延伸機204の間に塗布装置206を設置し、縦延伸された後のウェブに塗布を行なう。ここでは、縦延伸後、横延伸する逐次2軸延伸方式の例を示したが、同時2軸延伸方式の前に本塗布装置を設置しても良い。
次に、実施例に基づいて上記実施形態を具体的に説明するが、上記実施形態は必ずしも以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
極限粘度(固有粘度ともいう)0.62dl/g(1996年 JIS K7367の規格に従い、25℃のo−クロロフェノール中で測定)のポリエチレンテレフタレート(以下PETと省略する)のチップを、180℃で十分に真空乾燥した後、図10の押出機200に供給して285℃で溶融し、T字型口金201よりシート状に押し出し、静電印加キャスト法を用いて表面温度23℃の鏡面キャストドラム202に巻き付けて冷却固化して未延伸フィルムとした。続いて縦延伸機203において、この未延伸フィルムを80℃に加熱したロール群で加熱し、さらに赤外線ヒータにて加熱しながら長手方向に3.2倍延伸し、50℃に調整した冷却ロールで冷却し、一軸延伸の樹脂フィルムとした。樹脂フィルムの幅は1700mmであった。続いて塗布装置206として図1の塗布装置を用い、速度60m/分で走行するこの樹脂フィルムの下面に塗液2を塗布した。続いて横延伸機204において、塗液2が塗布された樹脂フィルムを90℃のオーブン内に導いて加熱し、引き続き100℃のオーブン内で塗液2を乾燥させ、かつ樹脂フィルムを幅方向に3.7倍延伸し、さらに220℃のオーブン内で幅方向に5%弛緩処理しつつ樹脂フィルムの熱固定を行い、片面に塗液2による膜を形成した二軸延伸フィルムを得た。縦延伸機203と横延伸機204の間の張力は、樹脂フィルムの走行方向にかかる単位幅当たりの張力が8000N/mとなるようにダンサーロールで制御した。塗液2はポリエステル共重合体のエマルジョン(含有成分:テレフタル酸90モル%、5−ナトリウムスルホイソフタル酸10モル%、エチレングリコール96モル%、ネオペンチルグリコール3モル%、ジエチレングリコール1モル%)100重量部に対し、メラミン系架橋剤(イミノ基型メチル化メラミンをイソプロピルアルコール10重量%と水90重量%の混合溶媒で希釈した液)を5重量部、平均粒径が0.1μmのコロイダルシリカ粒子を1重量部添加した混合液とした。この塗液2の粘度は、温度25℃において、2mPa・sであった。この塗液をダイヤフラムポンプ(株式会社タクミナ製)により17kg/分で容器1へ供給した。塗液導入口は1箇所とし、図1のように容器1の下部に設置した。塗工バー3は、直径が12.7mm、長さが1850mmのステンレス製の丸棒材に、線形が0.1mmのワイヤーを巻いたもの(加納商事株式会社製)を用いた。支持体4は、直径が22mm、軸方向の長さが14mmのローラであり、表面に硬度95Aの熱可塑性ポリウレタンエラストマーが2mmの厚みで施されたものを用いた。支持体4は、総計8個を塗工バー3の長手方向に470mmピッチで配置した。その際樹脂フィルムの搬送方向に対して塗工バーの上流側、下流側に千鳥状に配置し、図1に示した角度β1、β2は共に15度とした。また、ローラは周方向に回転自在で軸方向と上下方向に拘束されるように構成した。塗工バー3は支持体4および両端の軸受で周方向に回転自在に支持し、水平に搬送される樹脂フィルムに押付けて巻き付け角αを10度とし、樹脂フィルムの搬送方向と同じ方向に従動回転させた。上流側上端部22および下流側上端部23と、塗工バー表面との最短距離である第1の間隙、第2の間隙はそれぞれ3mm、2mmとした。第1の間隙、第2の間隙以外の塗液の漏洩部としては容器側面と塗工バーとの隙間30(図4に図示)のみとし、隙間30は図面で確認したところ断面積が55mmであった。上流側上端部22および下流側上端部23として厚みが1mmのアクリル板を用い、これらは、開口部側から上流側方向および下流側方向に離れるにつれて水平方向から下方に15°傾斜した状態で取り付けた。また、図3に示すh3は6.9mm、h4は3.6mmとした。
弾性ブレード21としては、厚みが0.1mmのポリエチレン製フィルムを用い、下流側上端部先端の下面に片端を固定し、下流側上端部先端から飛び出した弾性ブレードの長さ(塗工バーの長手方法と直交する方向の長さ)が3mmとなるようにし、その飛び出した部分を、図1のごとくわん曲させて反対側端部を塗工バー3に押付けた。弾性ブレードの塗工バーの長手方向の長さとしては、図2の42が20mmになるようにした。
評価方法は、塗布後に横延伸機で5735±70mmに伸ばされた樹脂フィルムを搬送方向長さ2m分を1枚採取し、このサンプルを暗室にて3波長蛍光灯をあてて目視観察により塗布抜け欠点を確認した。塗布抜け欠点は球状の気泡が塗液と共に樹脂フィルムに塗布された後はじけ、その後横延伸されるので楕円状の欠点(長径:1〜10mm、短径:0.3〜3mm)として確認できる。さらに、この部分は塗布厚みが薄いため、3波長蛍光灯下で色ムラとしても確認できる。塗布抜け欠点はサンプルにおける個数を数えて1m当たりの個数を計算した。塗布抜け欠点は少ないほど良いが、5個/m以下であれば製品として出荷可能である。
本装置で塗布を行った際、塗布抜け欠点は0.1個/mと少量であり、製品として出荷可能なものであった。また図3のh5は3mmであった。
[実施例2]
弾性ブレード21の表面に貫通孔を設けた以外は実施例1と同様にして塗布を行った。貫通孔としては、直径が1mmのものを全面に均一に設け、この際の開口率は60%とした。この結果、図3のh5は4.5mmとなり、塗布後のサンプルに塗布抜け欠点は0.05個/mと少量であり、製品として出荷可能な高品質なものであった。
[比較例1]
弾性ブレードを設けないこと以外は実施例1と同様にして塗布を行った。その結果、樹脂フィルムの搬送方向下流側の液面(図1における液面12に相当する部分)が実施例1と比較して下降、脈動し、塗布後のサンプルに塗布抜け欠点は12個/m発見され、製品として出荷不可能であった。
本発明は、ロッドコート法に限らず、ロールコート法などあらゆる塗布法に応用することができるが、その応用範囲が、これらに限られるものではない。
本発明の実施形態の概略断面図である。 図1をZ方向から見た上面図である。 図1の拡大図である。 図2をW方向から見た側面図である。 図1の塗布装置で塗布を行った際の塗工バー付近の拡大図である。 特許文献3の技術を用いて連続搬送するウェブに塗工バーを用いて塗液を塗布する塗布装置の概略断面図である。 図6の装置で塗布を行った際の塗工バー付近の拡大図である。 図6の装置で塗布を行った際の塗工バー付近の拡大図である。 ウェブの製造工程の一形態を示した概略図である。 図9のウェブの製造工程中にインラインで塗布を行う際の工程をしめした概略図である。 本発明にかかる塗布装置の、弾性ブレード付近の拡大図である。 塗工バー表面の概略図である。 従来の塗布技術を示した概略図である。 従来の塗布技術を示した概略図である。 従来の塗布技術を示した概略図である。 従来の塗布技術を示した概略図である。 図16の塗布装置における塗工バー付近の拡大図である
符号の説明
1 容器
2 塗液
3 塗工バー
4 支持体
5 回転ローラ
6 搬送ローラ
7 基板
8 ウェブ
11 随伴流
12 液面
13 液面と塗工バーの接点
14 気泡
15 塗布抜け状の欠点
17 ロッド
18 ワイヤー
20 供給口
22 上流側上端部
23 下流側上端部
24 第1の間隙
25 第2の間隙
30 容器側面と塗工バーとの隙間
32 液だまり
35 V字型の断面を有する支持体
36 ロール
37 板
38 ピックアップロール
39 仕切り堰
40 気泡
44 弾性ブレード
45 塗液の流れ
48 塗液の流れ
49 弾性ブレードと塗工バーの近接点
50 塗工バー付近の塗液
55 貫通孔の位置
200 押出機
201 口金
202 キャスティングドラム
203 縦延伸機
204 横延伸機
205 巻取りロール
206 塗布装置
3−1 塗液付着用バー
3−2 計量用バー
α 巻付け角
β1 支持体の設置角度
β2 支持体の設置角度
h1 下流側の支持体表面とウェブとの鉛直方向の距離
h2 上流側の支持体表面とその真上のウェブとの鉛直方向の距離
h3 下流側の支持体表面と下流側上端部先端との鉛直垂直方向の距離
h4 下流側上端部先端とウェブとの鉛直方向の距離
h5 液面と塗工バーの接点との距離
a ウェブと塗工バーの接点

Claims (5)

  1. 塗液導入口を有する容器と、該容器の上部に該容器の長手方向に長手方向を有する開口部を形成する上流側上端部および下流側上端部と、前記開口部に前記上流側上端部と前記下流側上端部とに挟まれるように設けられ前記開口部の長手方向に回転軸方向を向けて配置された回転可能な塗工バーと、前記塗工バーの長手方向に沿って間欠的に複数配置され、前記容器内で前記塗工バーを下方から支持する回転可能な支持体とを有する塗布装置を用いて、前記容器に前記塗液導入口から塗液を供給しつつ前記塗液に塗工バーを浸し、該塗工バーを所定の速度で前記上流側から前記下流側へ搬送されるウェブに押し当て、前記塗工バーでかきあげた前記塗液を前記ウェブに塗布する塗布方法であって、前記下流側上端部から前記塗工バーに向かって延びる弾性ブレードを用い、該弾性ブレードとして、前記塗工バーの回転方向にわん曲させて前記塗液中で前記弾性ブレードの先端を前記塗工バー表面に押付けているものを用いることを特徴とする塗布方法。
  2. 前記弾性ブレードとして、貫通孔を有するものを用いることを特徴とする請求項1に記載の塗布方法。
  3. 押出機によりポリマーを押し出し、該ポリマーをシート状に成形して樹脂フィルムとなし、請求項1または2に記載の塗布方法を用いて、前記塗液を前記樹脂フィルム上に塗布し、塗膜を形成する、塗膜つき樹脂フィルムの製造方法。
  4. 塗布導入口を有する容器と、該容器の上部に前記容器の長手方向に長手方向を有する開口部を形成する上流側上端部および下流側上端部と、前記開口部に前記上流側上端部と前記下流側上端部とに挟まれるように設けられ前記開口部の長手方向に回転軸方向を向けて配置された回転可能な塗工バーと、前記塗工バーの長手方向に沿って間欠的に複数配置され、前記容器内で前記塗工バーを下方から支持する回転可能な支持体と、前記容器内に塗液を供給する塗液供給手段とを有し、前記塗工バーを所定の速度で前記上流側から前記下流側へ搬送されるウェブに押し当て、前記塗工バーでかきあげた前記塗液を前記ウェブに塗布する塗布装置であって、前記下流側上端部から前記塗工バーに向かって延びる弾性ブレードを有し、該弾性ブレードが、前記塗工バーの回転方向にわん曲させて、前記塗液中で前記弾性ブレードの先端を前記塗工バー表面に押付けているのものであることを特徴とする塗布装置。
  5. 前記弾性ブレードが、貫通孔を有するものであることを特徴とする請求項4に記載の塗布装置。
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