JP2006281172A - ウェブの塗布装置および塗布方法ならびに被膜形成済みウェブの製造方法 - Google Patents

ウェブの塗布装置および塗布方法ならびに被膜形成済みウェブの製造方法 Download PDF

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博之 井上
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Abstract

【課題】
メタリングユニットの支持体の摩耗により発生する摩耗屑の混入による塗布欠点を防止して、異物の混入が少ない塗液を高速で均一な厚さに塗布することができるウェブの製造装置および方法を提供すること。
【解決手段】
メタリングバーの長さ方向に配置したメタリングユニットがメタリングバーを少なくとも2点で外接支持し、かつ、ウェブの走行方向と直交しメタリングバーの回転軸を通る第1の直線と、メタリングバーの回転軸および走行方向の最も上流側の外接支持点を結ぶ第2の直線とがなす角度をθ1、第1の直線および走行方向の最も下流側の外接支持点を結ぶ第3の直線とがなす角度をθ2としたときに、θ1<θ2が成り立つ関係となる構成を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ウェブの塗布装置および塗布方法ならびに被膜形成済みウェブの製造方法に関する。
一般に、熱可塑性樹脂フィルム等のウェブの表面に塗液を均一に所定の厚みに塗布し、その後塗液を乾燥して被膜をウェブ上に形成するための塗布方法として、ファウンテン等の塗布ノズルで過剰に塗布した塗液をメタリングバーで所定の塗布厚みに計量塗布する方法や、塗布ノズルから計量塗布した塗液をメタリングバーでスムージング塗布する方法が知られている。また、塗布装置としては、ウェブの成形工程中で塗布するインラインコーターと、成形後巻物にしたウェブを巻き出して塗布するオフコーターとがある。
通常、ウェブの幅方向における塗布幅はメタリングバーの直径に比べ相当に大きい。そのため、メタリングバーには自身の自重とウェブの張力によってメタリングバーの回転軸方向と直交する方向(鉛直方向)に撓みを生じさせる荷重が発生する。このような荷重による撓みがメタリングバーに発生すると、ウェブを高速で走行させたときメタリングバーが振動し塗液を均等に掻き落とせなくなり、塗布すじや塗布むら等の塗布欠点を生じるようになるため、これを防止する必要がある。その手段として、特許文献1および2などに開示されている方法がある。図5および図6はこの様子を示す従来のメタリングバーの回転軸方向に垂直な断面における断面図である。
上記図5において、1は走行するウェブ、2は塗液を供給する塗布ノズル、3は塗液、4はメタリングバー、5aおよび5bはメタリングバー4を支持する2つのローラーである。図5では塗布処理中のメタリングバー4に発生する自身の自重とウェブ1の張力の合力である鉛直方向の撓み荷重F1に対し、ローラー5a、5b上の支持点はF1の分力であるF4、F5をそれぞれ支持することによりメタリングバー4の撓みを防止している。
また、上記図6において、1は走行するウェブ、2は塗液を供給する塗布ノズル、3は塗液、4はメタリングバー、13aおよび13bはメタリングバー4を支持する傾斜面である。図6では鉛直方向の撓み荷重F1に対し、傾斜面13a、13b上の支持点はF1の分力であるF4、F5をそれぞれ支持することによりメタリングバー4の撓みを防止している。
特開2001−276713号公報 特開平1−94975号公報
本発明者らの知見によると、メタリングバーに発生する自身の自重とウェブの張力の合力である鉛直方向の撓み荷重F1以外にも、走行するウェブとメタリングバーを接触させると、メタリングバーの回転抵抗力によりメタリングバーにはウェブの走行方向に撓みを生じさせる荷重が発生する。
したがって、少なくとも上記2種類の撓み荷重が合成されるので、メタリングバーには、回転軸方向に直交するある方向に向かって撓み荷重が発生するということが出来る。図7はこの様子を示す従来のメタリングバーの回転軸方向に垂直な断面における断面図である。
上記図7において、1は走行するウェブ、2は塗液を供給する塗布ノズル、3は塗液、4はメタリングバー、5aおよび5bはメタリングバー4を支持する2つのローラーである。塗布処理中のメタリングバー4には自身の自重とウェブ1の張力の合力である鉛直方向の撓み荷重F1と、メタリングバー4の回転抵抗力によるウェブの走行方向の撓み荷重F2が発生しており、ローラー5aおよび5b上の支持点は鉛直方向の撓み荷重F1とウェブの走行方向の撓み荷重F2の合力であるF3を支持することとなり、ウェブの走行方向上流側の支持点となるローラー5a上の支持点はF3の分力である荷重F4、前記走行方向下流側の支持点となるローラー5b上の支持点はF3の分力である荷重F5を支持することとなる。
しかしながら従来の装置では、ローラー5aおよび5bは鉛直方向の撓み荷重F1を支持すべく配置されており、ウェブの走行方向の撓み荷重F2については考慮されていない。
すなわち、従来の装置では、メタリングバー4の回転軸方向に垂直な断面において、ウェブの走行方向と直交しメタリングバー4の回転軸8を通る第1の直線Aより下流側に存在する支持点は、上流側に存在する支持点より大きな荷重を支持することとなり、その結果、下流側の支持体であるローラー5bが著しく摩耗し、発生した摩耗屑が塗液に混入し塗布欠点が生ずることがある。また、メタリングバー4とローラー5bとの間で生ずる剪断力により塗液が変質し凝集することにより、凝集物が塗液に混入し塗布欠点が生ずることがあるのである。
上記の問題は、塗布する塗液の粘度が0.1Pa・s(100cP)以上の高粘度となる場合において、所定の塗布厚みに計量塗布、またはスムージング塗布を行うには、ウェブとメタリングバーの接触圧力を高くする必要があるため、支持点にかかる荷重がより大きなものとなり、特に顕著となるものである。
本発明の目的は、上記従来技術の欠点を解消し、塗布処理中のメタリングバーに生ずる鉛直方向およびウェブの走行方向の撓み荷重の影響を抑え、メタリングバーの振動による塗布すじや塗布むら等の塗布欠点が発生しにくいウェブの塗布装置および塗布方法ならびに被膜形成済みウェブの製造方法を提供することはもとより、特定の支持体が高い荷重を支持することにより発生する支持体の摩耗屑の混入による塗布欠点が発生しにくいウェブの塗布装置および塗布方法ならびに被膜形成済みウェブの製造方法を提供することにある。
また、本発明の別の目的は、メタリングバーと支持体との間で生ずる剪断力により変質した塗液の凝集物による塗布欠点が発生しにくいウェブの塗布装置および塗布方法ならびに被膜形成済みウェブの製造方法を提供することにある。
これらの実現により、異物の混入が少ない塗液を高速で均一な厚さに塗布することができるウェブの塗布装置および塗布方法ならびに被膜形成済みウェブの製造方法を提供することができる。
上記目的を達成するために本発明によれば、走行するウェブの表面に塗液を供給する塗布手段と、塗布された該塗液を回転しながら所定の塗布厚みに計量塗布、またはスムージング塗布するメタリングバーと、該メタリングバーを支持する支持体を有するメタリングユニットとを備えたウェブの製造装置であって、前記メタリングユニットは、前記メタリングバーの表面が前記ウェブの表面に塗液を供給する領域内において、前記メタリングバーを少なくとも2点で外接支持し、かつ、前記ウェブの走行方向と直交し前記メタリングバーの回転軸を通る第1の直線と、メタリングバーの回転軸および前記走行方向の最も上流側の外接支持点を結ぶ第2の直線とがなす角度をθ1、前記第1の直線および前記走行方向の最も下流側の外接支持点を結ぶ第3の直線とがなす角度をθ2としたときに、θ1<θ2が成り立つ関係にあるように構成されていることを特徴とするものである。
本発明において、「ウェブ」とは、熱可塑性樹脂フィルム、紙、皮革、不織布、綿織物などのシート状物をいう。代表的なものとしてポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ナイロンなどを主成分とする熱可塑性樹脂フィルムが挙げられる。
また、本発明において、「塗布手段」とは、ウェブに塗液を塗布する手段をいう。代表的なものとしてファウンテン塗布方式、ロール塗布方式、ブレード塗布方式、カーテン塗布方式などが挙げられる。ウェブの規定塗布量よりも多く塗液を塗布する構成のものとウェブの規定塗布量だけ塗液を供給するものが好ましく用いられる。
また、本発明において「メタリングバー」とは、回転しながらウェブに塗布された塗液を所定の塗布厚みに計量塗布、またはスムージング塗布することが可能な円柱体をいう。単なる円柱ロッドも使用可能ではあるが、外周に塗液の計量機能を付加する目的で、直径が30mm以下の円柱ロッドの外周にワイヤーを螺旋状に巻き付けたもの又は、円柱ロッドに所定の深さ、幅の溝を設けたものを使用することが望ましい。塗布手段がウェブの規定塗布量よりも多く塗液を塗布する構成のものを用いる場合は、上記のような計量機能をメタリングバーに持たせておくのが好ましい。
また、本発明において、「メタリングユニット」とは、メタリングバーとウェブとの位置関係を所定の範囲に保ちながらメタリングバーを回転可能に支持する機構を備えた構成要素をいう。たとえば、図1に示すようなメタリングバー4を支持する一対のローラー5a、5bと、各ローラー5a、5bを回転自在に支持する支持軸6a、6bを有するものから構成できる。一対のローラーの代わりに、たとえば、図2に示すような一対の傾斜面13a、13bをV字状に形成し、その傾斜面でメタリングバーを支持するようにしたVブロック構造のメタリングユニット14を採用することも可能である。
また、本発明において、「支持体」とは、メタリングユニットに備えられた部材であって、メタリングバーと接触するなどしてメタリングバーの位置を規定する個別の部材をいう。上記図1、図2の例では、一対のローラー5a、5bや傾斜面13a、13bがこれに該当する。接触する部位の材質はメタリングバーの材質より硬度が低い樹脂を用いるのがメタリングバーの摩耗を軽減するためには好ましい。特にローラーを用いる場合は表面にエラストマー等の樹脂を使用することが好ましい。
また、本発明において、「樹脂」とは、可塑性があり、加熱により軟化し、任意の形に成形できる合成、または天然の有機高分子物質をいう。
また、本発明において、「エラストマー」とは、射出成形法、押出成形法、注型成型法、ブロー成形法、インフレーション成型法などにより成形したゴム状の弾性体樹脂をいう。ローラー表面に用いるエラストマーとしては耐摩耗性、機械的強度に優れた熱可塑性ポリウレタンエラストマーを使用することが好ましい。
また、本発明において塗布される塗液の粘度は0.001Pa・s〜10Pa・sである。特に0.1Pa・s以上の高粘度の塗液を塗布する場合、ウェブ1とメタリングバー4の接触圧力を高くする必要があるため、支持点にかかる荷重がより大きなものとなり、支持体の摩耗屑や剪断による塗液の凝集物による塗布欠点が発生しやすくなるため、本発明の手段を用いることが好ましい。
以下、詳述するように、本発明のウェブの塗布装置および塗布方法ならびに被膜形成済みウェブの製造方法によれば、塗布処理中のメタリングバーに生ずる鉛直方向およびウェブの走行方向の撓み荷重の影響を抑え、メタリングバーの振動による塗布すじや塗布むら等の塗布欠点が発生しにくいことはもとより、特定の支持体が高い荷重を支持することにより発生する支持体の摩耗屑の混入による塗布欠点が発生しにくい。
また、メタリングバーと支持体との間で生ずる剪断力により変質した塗液の凝集物による塗布欠点が発生しにくい。
これらの実現により、異物の混入が少ない塗液を高速で均一な厚さに塗布することができる。
また、0.1Pa・s以上の高粘度の塗液を塗布する場合、ウェブ1とメタリングバー4の接触圧力を高くする必要があるため、支持点にかかる荷重がより大きなものとなり、本発明の効果がさらに顕著となるものである。
以下、本発明の最良の実施形態の例を熱可塑性樹脂フィルムで構成されたウェブの塗布装置に適用した場合を例にとって、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る塗布装置を走行するウェブ1の幅方向に垂直な断面を示す概略構成図であり、図3は、この様子をウェブ1の法線方向からみた概略平面図である。本実施形態ではウェブ1は熱可塑性樹脂フィルムからなる。図1および図3で、1は矢印方向に走行しているウェブ、2はファウンテン塗布方式の塗布手段である塗布ノズル、3はウェブ1に塗布された塗液、4は回転軸方向がウェブの幅方向にあるメタリングバー、5a、5bはメタリングバー4を外接支持する支持体であるローラー、6a,6bはローラー5a、5bを回転自在に支持する支持軸、7a、7bは塗液3から掻き取った液がウェブ1へ再付着することを防止するための液はね防止カバー、8はメタリングバーの回転軸、9はローラー5a、5b、支持軸6a、6b、液はね防止カバー7a、7bを備えたメタリングユニットである。
図1および図3に示すように、前工程から繰り出されたウェブ1(熱可塑性樹脂フィルム)は、塗布ノズル2により、ウェブ1の片面(本実施形態では下面)に、所定の塗布幅にて塗液3が塗布される。塗布ノズル2の下流側には、メタリングバー4がウェブ1の片面に塗液3を所定の塗布厚みに計量塗布、またはスムージング塗布すべく接触するようメタリングユニット9が配置されている。メタリングバー4によって、ウェブ1に塗布された塗液3から余剰の塗液3が掻き取られ、所定の厚みに塗液3が計量されて、ウェブ1に所定厚みの塗膜が形成された状態で次工程に送られる。
メタリングバー4は、両端部で、図示しない軸受により回転自在に支持されている。ウェブ1の表面に擦り傷を発生させないため、メタリングバー4はウェブ1の走行方向に、ウェブの走行速度とほぼ同速で回転していることが好ましい。本実施形態では、メタリングバー4は走行するウェブとの摩擦力によって回転する、いわゆる従動回転の状態であるが、駆動装置によって回転させてもよい。また、ウェブの傷があまり問題にならない用途の場合には、メタリングバーをウェブの走行速度より遅く回転させたり、あるいは、逆向きに回転させてもよい。このメタリングバー4は、その長手方向に間隔をおいて配置された複数個のメタリングユニット9によってウェブ1と反対側から支持されている。
図4は、メタリングバー4の構造を示す、その回転軸を含む面内における部分断面図である。図4で、10は円柱ロッド、11はワイヤー、12はメッキ層である。メタリングバー4は、直径が30mm以下、好ましくは6〜25mmの円柱ロッド10(たとえばステンレス製丸棒)の外周に、直径0.02〜1mm程度のワイヤー11が螺旋状に密に巻き付けられたものに構成されている。あるいは、メタリングバーは、たとえば、ステンレス製丸棒の外周面に深さ0.01〜0.5mm程度の溝を設けることで形成してもよい。図4に示したメタリングバー4においては、さらに、ワイヤー11の外表面にクロム等の硬質金属のメッキ層12が設けられている。このようなメッキ層12を設ければ、メタリングバー4の耐摩耗性を向上し、寿命を延長することができる。さらに、メッキ層12の厚みを調整することで塗液掻き取り後の塗布厚みを微妙に調整することもできる。硬質金属のメッキ層としては、メッキ層に代えて金属蒸着層や金属溶射層であってもよい。
本実施形態では、各メタリングユニット9は、図1に示すように構成されている。すなわち、メタリングユニット9は、メタリングバー4を外接支持する支持体である一対のローラー5a、5bと、各ローラーを回転自在に支持する支持軸6a、6bを有している。ローラー5a、5bの前後には、液はね防止カバー7a、7bが取り付けられており、塗液3から掻き取った液がローラー5a、5bの回転によりウェブ1へ再付着することを防止している。
ローラー5aはメタリングバー4の回転軸8よりウェブ1の走行方向の上流側、ローラー5bはメタリングバー4の回転軸8よりウェブ1の走行方向の下流側に存在し、図1の面内において、ウェブ1の走行方向と直交しメタリングバーの回転軸を通る第1の直線Aと、前記メタリングバーの回転軸からローラー5aの外接支持点を結ぶ第2の直線Bとがなす角度である上流側外接角度θ1、第1の直線Aとメタリングバー4の回転軸からローラー5bの外接支持点を結ぶ第3の直線Cとがなす角度である下流側外接角度θ2としたときに、θ1<θ2が成り立つ関係にあるように構成されている。θ1およびθ2の角度はθ1<θ2の関係が成り立てば何度でも良いが、下流側の支持体での荷重を最小限低減するためには、1度以上の差を設けるのが好ましい。
また、上流側外接角度θ1および下流側外接角度θ2は、その角度が大きくなるに伴い、合力F3の分力である上流側支持体点にかかる荷重F4、下流側支持点にかかる荷重F5が増大するため45度以下とするのが好ましい。
液はね防止カバー7aは、メタリングバー4で掻き取られた塗液がメタリングユニット9内に侵入し、ローラー5a、5bに付着するのを防止している。液はね防止カバー7bはローラー5a、5bが高速で回転することで、ローラー5a、5bに付着した塗液が遠心力でウェブ1に飛散するのを防止している。
また、本実施形態では、塗液3はウェブ1の下面から塗布されているが、ウェブ1の上面から塗布してもよい。その場合、メタリングバー4はウェブ1の上面に接触させ、メタリングユニット9はメタリングバー4を上面から支持する。
本実施形態に係るウェブの塗布装置は、連続して走行するウェブの少なくとも片面に塗液を均一な厚さに塗布するための装置であって、塗布手段でウェブに塗布した粘度0.001Pa・s〜10Pa・sの塗液をメタリングバーで所定の塗布厚みに計量塗布、またはスムージング塗布を行う、ウェブの成形工程中で塗布するインラインコーター装置、もしくは、成形後巻物にしたウェブを巻き出して塗布するオフコーター装置として好適である。
以上のウェブの塗布装置を用いて、熱可塑性樹脂フィルムに塗液を塗布した結果を説明する。
本実施例では、図1において、ウェブ1は矢印方向に走行している、幅が1400mmのポリエステルフィルムであり、メタリングバー4の上流側に設置したファウンテン塗布方式の塗布ノズル2により、その片面に粘度が0.01Pa・s(10cP)の低融点ポリエステル水溶液である塗液3を100m/分で塗布した。
メタリングバー4は、直径が19mm、長さが1650mmのステンレス製の丸棒材に、線径が0.2mmのワイヤーを巻きまわし、さらに厚さ3μmの硬質クロムメッキを施して構成した。
ローラー5a、5bは、直径が19mm、長さが14mmのアルミ製パイプ材の表面に、厚さが3mmの耐摩耗性に優れた熱可塑性ポリウレタンエラストマーを接着して構成した。
このローラー5aおよび5bを一対としたメタリングユニットが構成されており、メタリングバー4はウェブ1と反対側からメタリングバー4の長手方向に4対で外接支持した。
ローラー5aおよび5bを、上流側外接角度θ1が15度、下流側外接角度θ2が25度となるように配置したメタリングユニットを用いて塗布した。
[比較例]
上流側外接角度θ1と下流側外接角度θ2がともに30度となるように配置したメタリングユニットを用いて塗布した。
実施例および比較例においてそれぞれ作成したサンプルについて、1m当たりの塗布欠点の個数を目視で数えた。その結果を表1に示す。
Figure 2006281172
以上の結果より、θ1<θ2の関係が成り立つよう構成することでメタリングバーの振動による塗布すじや塗布むら等の塗布欠点もなく、また、ローラーの摩耗屑や剪断による塗液の凝集物が塗液に混入することによる塗布欠点が少ない良好な製品を得た。
本発明は、熱可塑性樹脂フィルムの塗布装置および方法に限らず、紙、皮革、不織布、綿織物などのシート状物に応用することができる。
たとえば、熱可塑性樹脂フィルムが二軸延伸フィルムからなる場合、ウェブへの塗液の塗布は、二軸延伸後のフィルムに対して行うことができるのは勿論のこと、フィルム製造工程において、逐次延伸の一軸延伸後の二軸延伸前に、又は、同時二軸延伸の延伸前に、インラインコーティング工程として行うのが好適であるが、その応用範囲は、これらに限られるものではない。
本発明にかかるウェブの塗布装置の一実施態様例を示す概略断面図である。 本発明にかかるウェブの塗布装置の別の実施態様例を示す概略断面図である。 図1の本発明にかかる塗布装置のメタリングユニットの概略平面図である。 メタリングバーの構成例を示す部分断面図である。 従来の塗布装置を示す概略断面図である。 従来の塗布装置の他の例を示す概略断面図である。 従来の塗布装置の荷重状態を説明する図である。
符号の説明
1:ウェブ
2:塗布ノズル
3:塗液
4:メタリングバー
5a、5b:ローラー
6a、6b:支持軸
7a、7b:液はね防止カバー
8:回転軸
9:メタリングユニット
10:円柱ロッド
11:ワイヤー
12:メッキ層
13a、13b:傾斜面
14:Vブロック構造のメタリングユニット
θ1:上流側外接角度
θ2:下流側外接角度
F1:鉛直方向の撓み荷重
F2:ウェブの走行方向の撓み荷重
F3:F1とF2の合力
F4:上流側支持点にかかる荷重
F5:下流側支持点にかかる荷重
A:第1の直線
B:第2の直線
C:第3の直線

Claims (6)

  1. 走行するウェブの表面に塗液を供給する塗布手段と、塗布された該塗液を回転しながら所定の塗布厚みに計量塗布、またはスムージング塗布するメタリングバーと、該メタリングバーを支持する支持体を有するメタリングユニットとを備えたウェブの塗布装置にあって、前記メタリングユニットは、前記メタリングバーの表面が前記ウェブの表面に塗液を供給する領域内において、前記メタリングバーを少なくとも2点で外接支持し、かつ、前記ウェブの走行方向と直交し前記メタリングバーの回転軸を通る第1の直線と、メタリングバーの回転軸および前記走行方向の最も上流側の外接支持点を結ぶ第2の直線とがなす角度をθ1、前記第1の直線および前記走行方向の最も下流側の外接支持点を結ぶ第3の直線とがなす角度をθ2としたときに、θ1<θ2が成り立つ関係にあるように構成されていることを特徴とするウェブの塗布装置。
  2. 前記支持体の表面が樹脂で構成されていることを特徴とする請求項1に記載のウェブの塗布装置。
  3. 請求項1または2に記載の塗布装置を用いてウェブに塗液を塗布することを特徴とするウェブの塗布方法。
  4. 粘度が0.1Pa・s以上の塗液を用いることを特徴とする請求項3に記載のウェブの塗布方法。
  5. ウェブが熱可塑性樹脂フィルムを含んでいる、請求項3に記載のウェブの塗布方法。
  6. 請求項3〜5のいずれかに記載のウェブの塗布方法によりウェブに塗液を塗布し、該塗液を乾燥して前記ウェブ上に被膜を形成することを特徴とする被膜形成済みウェブの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010075777A (ja) * 2008-09-24 2010-04-08 Toray Ind Inc 塗布方法および塗布装置

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