JP2009202132A - 塗布装置、塗布方法及び塗膜ウェブの製造方法 - Google Patents

塗布装置、塗布方法及び塗膜ウェブの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】液だまりを形成する塗液の一部が塗工バーの中心軸方向に沿って必要以上に変位することを規制して、生産性の向上を図ることができる塗布装置、塗布方法及び塗膜ウェブの製造方法を提供すること。
【解決手段】中心軸回りに回転自在に配設され、所定の搬送手段により搬送されるウェブ7の上面7aに接触可能な接触部23が外周面に形成されたロッド状の塗工バー20を備え、回転する塗工バー20の接触部23の一部が搬送されるウェブ7の上面7aに接することにより、上面7aに供給されて液だまり12を形成する塗液を上面7aに塗布する塗布装置10において、塗工バー20は、接触部23が外周面に形成された領域21の端部21aと、端部21aに隣接する態様で形成され、この領域21の外径よりも小さい外径を有する小径部25とにより構成され、端部21aの外周面に液だまり12を形成する塗液を滞留させる段差部24を設けたものである。
【選択図】 図3

Description

本発明は、塗布装置、塗布方法及び塗膜ウェブの製造方法に関し、より詳細には、中心軸回りに回転するロッド状の塗工バーの外周面に形成された接触部の一部が、搬送されるシート体であるウェブの塗布面に接することにより、該塗布面に供給されて液だまりを形成する塗液を該塗布面に塗布する塗布装置、塗布方法及び塗膜ウェブの製造方法の改良に関する。
従来、中心軸回りに回転するロッド状の塗工バーの外周面に形成された接触部の一部が、搬送されるシート体であるウェブの塗布面に接することにより、該塗布面に供給されて液だまりを形成する塗液を該塗布面に塗布する塗布装置として、次のようなものが知られている。
図13は、従来の塗布装置の一例を示す模式図である。この図13に示す塗布装置は、塗工バー200および塗液供給手段300を備えて構成されている。塗工バー200は、ロッド状の形態をなしており、中心軸を軸心として軸心回りに回転自在となる態様で支持ローラ110に支持されて配設されている。この塗工バー200の外周面の所定域には一本のワイヤーが螺旋状に巻回されて接触部が形成されている。塗工バー200は、所定の搬送手段により搬送されるシート体であるウェブ700の上面(塗布面)に接触部の一部が該上面に供給された塗液を介して間接的に接する態様で配設されている。
塗液供給手段300は、塗液をウェブ700の上面の所定域、すなわちウェブ700の上面と塗工バー200の接触部の一部とが間接的に接する個所よりも僅かに上流側の領域に供給するもので、ダイ310およびガイド板320を備えている。より詳細には、塗液供給手段300は、ダイ310から吐出された塗液をガイド板320の傾斜面を通じてウェブ700の上面の所定域に供給している。ここで、供給された塗液は、ウェブ700の上面において、塗工バー200の接触部の一部と間接的に接触する個所から上流側に液だまり130を形成することになる。
このような塗布装置においては、搬送手段により搬送されるウェブ700の変位にしたがって塗工バー200が軸心回りに回転し、回転する塗工バー200の接触部の一部がウェブ700の上面に該上面に供給された塗液を介して間接的に接することにより、液だまり130を形成する塗液を該上面に塗布して塗膜800を形成して塗膜ウェブを製造している(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−281196号公報
ところで、上述したような塗布装置では、液だまりが形成される部位が、ウェブ700の上面と、塗工バー200とに挟まれた非常に小さな隙間であるため、液だまり130を形成する塗液の一部は、その小さな隙間を毛管現象によってウェブ700の幅方向、すなわち塗工バー200の中心軸方向に沿って拡がって液だまり端部を形成している。この液だまり端部を形成する塗液は非常に少量である。また、ウェブ700の上面の液だまり130の量は、ウェブ700の搬送速度やダイ310からの吐出量によって変動するものである。これにより、非常に少量の塗液で形成される液だまり端部は、液だまり130の量の僅かな変動に応じて塗工バー200の中心軸方向に沿って変位することになる。
一方、塗工バー200にはワイヤーを螺旋状に巻回することにより接触部を形成していることから、互いに隣接するワイヤー間には、空隙が形成されている。
そのため、液だまり端部の変位により上記空隙に空気の進入を許容する結果、ウェブ700に塗液が塗布されて形成された塗膜800に気泡による欠点が生じる虞れがあった。このような気泡が生じると、塗膜800が形成されたウェブ700のうち気泡が生じた部分を除去する必要があり、生産性に優れたものとはいえなかった。
本発明は、上記実情に鑑みて、液だまりを形成する塗液の一部が塗工バーの中心軸方向に沿って必要以上に変位することを規制して、生産性の向上を図ることができる塗布装置、塗布方法及び塗膜ウェブの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る塗布装置は、中心軸回りに回転自在に配設され、所定の搬送手段により搬送されるシート体であるウェブの塗布面に接触可能な接触部が外周面に形成されたロッド状の塗工バーを備え、回転する塗工バーの接触部の一部が搬送されるウェブの塗布面に接することにより、該塗布面に供給されて液だまりを形成する塗液を該塗布面に塗布する塗布装置において、前記塗工バーは、前記接触部が外周面に形成された領域の少なくとも一つの端部と、該端部に隣接する態様で形成され、かつ該領域の外径よりも小さい外径を有する小径部とにより構成され、該端部の外周面に前記液だまりを形成する塗液を滞留させる段差部を設けたことを特徴とする。
尚、本発明において、塗工バーの接触部の一部がウェブの塗布面に「接触」もしくは「接する」とは、塗工バーの接触部の一部が直接的にウェブの塗布面に接触する場合と、塗工バーの接触部の一部がウェブの塗布面に供給された塗液を介して間接的に該塗布面に接触する場合とを含む概念をいう。
また、本発明の請求項2に係る塗布装置は、上述した請求項1において、前記接触部が外周面に形成された領域の端部の外周面と、前記小径部の外周面との前記塗工バーの径方向に沿った長さである段差が0.5mm以上であり、かつ前記小径部の前記塗工バーの中心軸方向に沿った長さが1.0mm以上であることを特徴とする。
また、本発明の請求項3に係る塗布装置は、上述した請求項1または請求項2において、前記塗工バーをその中心軸を通る正中面で切断した断面において、前記接触部が外周面に形成された領域の端部の外周面と、該端部の外周面と前記小径部の外周面とに連続する態様で介在する段差側面との角度として定義される段差側面の傾斜角θが135°以下であることを特徴とする。
また、本発明の請求項4に係る塗布装置は、上述した請求項1〜3のいずれか一つにおいて、前記塗布面に塗液を供給する塗液供給手段を備え、塗液供給手段は、前記液だまりの中央部よりも液だまりの端部への塗液の供給量が増大する態様で供給することを特徴とする。
また、本発明の請求項5に係る塗布装置は、上述した請求項1〜4のいずれか一つにおいて、前記接触部の一部が前記ウェブの塗布面に接する個所と同一の高さレベルで該ウェブの端部を支持する支持手段を備えたことを特徴とする。
また、本発明の請求項6に係る塗布装置は、上述した請求項1〜5のいずれか一つにおいて、前記塗布面への塗液量が過大となった場合に、該塗布面の端部に塗布された塗液を除去処理する塗液処理手段を備えたことを特徴とする。
また、本発明の請求項7に係る塗布方法は、ロッド状の塗工バーを回転させ、該塗工バーの所定域の外周面に形成された接触部の一部が搬送されるシート体であるウェブの塗布面に接することにより、該塗布面に供給されて液だまりを形成する塗液を該塗布面に塗布する塗布方法において、前記塗工バーの所定域の端部の外周面に前記液だまりを形成する塗液を表面張力により滞留させて、該塗液を前記塗布面に塗布する塗布工程を含むことを特徴とする。
また、本発明の請求項8に係る塗布方法は、上述した請求項7において、前記塗布工程は、前記所定域の少なくとも一つの端部と、該端部に隣接する態様で形成され、かつ該所定域の外径よりも小さい外径を有する小径部とにより構成された段差を利用して、前記端部の外周面に塗液を表面張力により滞留させることを特徴とする。
また、本発明の請求項9に係る塗膜ウェブの製造方法は、ロッド状の塗工バーを回転させ、該塗工バーの所定域の外周面に形成された接触部の一部が搬送されるシート体であるウェブの塗布面に接することにより、該塗布面に供給されて液だまりを形成する塗液を該塗布面に塗布して塗膜が形成された塗膜ウェブを製造する方法において、前記塗工バーの所定域の端部の外周面に前記液だまりを形成する塗液を表面張力により滞留させて、該塗液を前記塗布面に塗布する塗布工程を含むことを特徴とする。
また、本発明の請求項10に係る塗膜ウェブの製造方法は、上述した請求項9において、前記塗布工程は、前記所定域の少なくとも一つの端部と、該端部に隣接する態様で形成され、かつ該所定域の外径よりも小さい外径を有する小径部とにより構成された段差を利用して、前記端部の外周面に塗液を表面張力により滞留させることを特徴とする。
本発明の塗布装置によれば、接触部が外周面に形成された領域の少なくとも一つの端部と、該端部に隣接する態様で形成され、かつ該領域の外径よりも小さい外径を有する小径部とにより構成された段差部が、該端部の外周面に液だまりを形成する塗液を滞留させるので、液だまりを形成する塗液の一部が塗工バーの中心軸方向に沿って必要以上に変位することを規制することができる。これにより、ウェブに塗液が塗布されて形成された塗膜に気泡による欠点が生じることを抑制することができる。このように塗膜に気泡による欠点が生じることを抑制できるので、必要以上に塗液が塗布されたウェブを除去する必要がない。従って、液だまりを形成する塗液の一部が塗工バーの中心軸方向に沿って必要以上に変位することを規制して、生産性の向上を図ることができるという効果を奏する。
また、本発明の塗布方法によれば、塗布工程において塗工バーの所定域の端部の外周面に液だまりを形成する塗液を表面張力により滞留させて塗布面に塗布するので、液だまりを形成する塗液の一部が塗工バーの中心軸方向に沿って必要以上に変位することを規制することができる。これにより、ウェブに塗液が塗布されて形成された塗膜に気泡による欠点が生じることを抑制することができる。このように塗膜に気泡による欠点が生じることを抑制できるので、必要以上に塗液が塗布されたウェブを除去する必要がない。従って、液だまりを形成する塗液の一部が塗工バーの中心軸方向に沿って必要以上に変位することを規制して、生産性の向上を図ることができるという効果を奏する。
また、本発明の塗膜ウェブの製造方法によれば、塗布工程において塗工バーの所定域の端部の外周面に液だまりを形成する塗液を表面張力により滞留させて塗布面に塗布するので、液だまりを形成する塗液の一部が塗工バーの中心軸方向に沿って必要以上に変位することを規制することができる。これにより、製造された塗膜ウェブを構成する塗膜に気泡による欠点が生じることを抑制することができる。このように塗膜に気泡による欠点が生じることを抑制できるので、必要以上に塗膜ウェブを除去する必要がない。従って、液だまりを形成する塗液の一部が塗工バーの中心軸方向に沿って必要以上に変位することを規制して、生産性の向上を図ることができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る塗布装置の好適な実施の形態について詳細に説明する。尚、本発明に係る塗布方法および塗膜ウェブの製造方法については、塗布装置の説明の中で適宜説明する。
<実施の形態1>
図1は、本発明の実施の形態1である塗布装置が適用されたウェブの製造システムを簡単に示す図である。ここに例示するウェブの製造システムは、押出機1、縦延伸機4、塗布装置10、横延伸機5および巻取ロール6を備えて構成してある。
押出機1は、例えばペレット状の樹脂材を溶融して押し出すものである。縦延伸機4は、押出機1から押し出され、口金2およびキャスティングドラム3を経てシート状に形成された樹脂であるウェブ7をその搬送方向に延伸させるものである。塗布装置10は、縦延伸機4により延伸されて搬送される長尺状のウェブ7の塗布面に所定の塗液を塗布して塗膜8(図3等参照)を形成するものである。かかる塗布装置10の詳細については後述する。横延伸機5は、塗布装置10で塗液が塗布されて塗膜8が形成されたウェブ(塗膜ウェブ)7をその幅方向、すなわち搬送方向と直交する方向に延伸するものである。巻取ロール6は、横延伸機5で延伸されたウェブ7を巻き取るものである。
図2〜図4は、それぞれ図1に示した塗布装置を模式的に示すものであり、図2は側面図、図3は平面図、図4は底面図である。これらに例示する塗布装置10は、縦延伸機4で延伸され、かつ所定の搬送手段(図示せず)により搬送されるシート体であるウェブ7の上面(塗布面)7aに塗液を塗布して塗膜を形成するものであり、塗工バー20、塗液供給手段30、支持ロール40および吸引ノズル50を備えて構成してある。ここで、本実施の形態1における塗布装置10は、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン等を主成分とする熱可塑性樹脂からなるウェブ7に対して塗液を塗布するものであるが、本発明の塗布装置10は、これに限定されず、紙、皮革、不織布、綿織物等のシート体であるウェブに対して塗布しても構わない。
塗工バー20は、例えばSUS304やSUS316等のステンレス鋼を加工してなり、ロッド状の形態をなしている。塗工バー20の表面には、例えばハードクロムメッキやダイヤモンドライクカーボン等の離型性、耐摩耗性を有する表面処理を必要に応じて施してある。
この塗工バー20は、中心軸方向がウェブ7の幅方向に一致する態様で、すなわち中心軸方向がウェブ7の搬送方向に直交する態様で配設してあり、中心軸を軸心として軸心回りに回転自在に配設してある。また、塗工バー20は、複数(図示の例では4つ)の回転自在な支持ローラ11に接した態様で支持してある。
塗工バー20には、中央部分を含み中心軸方向に沿って延在する所定域、すなわち形成される塗膜8の幅の大きさに応じて決められた領域である塗膜形成域(所定域)21の外周面にワイヤー22が螺旋状に巻回されて接触部23が形成してある。より詳細に説明すると、図5に示すように、塗工バー20の塗膜形成域21の外周面には、該外周面に一本のワイヤー22が螺旋状に巻回されてロウ付けされることにより接触部23が形成してある。これにより、塗工バー20の接触部23を構成する互いに隣接するワイヤー22間には、空隙Gが形成されている。ここで、「互いに隣接するワイヤー22間」とは、ウェブ7の上面7aに接している接触部23の一部において互いに隣接するワイヤー22間をいう。
このような塗工バー20は、接触部23の一部がウェブ7の上面7aに接する状態で配設してあり、搬送されるウェブ7の変位により、該ウェブ7との摩擦力により回転(従動回転)するものである。また塗工バー20の回転速度は、ウェブ7の搬送速度(例えば100m/分以下)と実質的に略同一の大きさにしてある。ここで、「速度が実質的に略同一の大きさ」とは、塗工バー20の回転速度とウェブ7の搬送速度との速度差が±10%以下にすることをいう。
そのような構成を有する塗工バー20は、更に段差部24を設けている。段差部24は、塗工バー20の塗膜形成域21の両端部21aに隣接する態様で形成され、かつ塗膜形成域21の外径(例えば10〜16mm)よりも小さい外径を有する小径部25と、塗膜形成域21の端部21aとによって規定される部位である。このような段差部24は、塗工バー20の周方向に沿って延在しており、塗膜形成域21の外周面と小径部25の外周面とに連続する態様で介在する段差側面26を有している。また、小径部25は、本実施の形態1においては、塗工バー20の両端部を構成している。
図6は、塗工バーをその中心軸を通る正中面で切断した場合の塗工バーの要部を拡大して示す拡大断面図である。この図6に示すように、段差部24の段差、すなわち塗膜形成域21の外周面と小径部25の外周面との塗工バー20の径方向の長さとして規定される段差Hは、0.5mm以上の大きさであることが好ましい。小径部25は、その長さ、すなわち塗工バー20の中心軸方向に沿った長さLが1.0mm以上の大きさであることが好ましい。また、塗工バー20をその中心軸を通る正中面で切断した断面において、塗膜形成域21の外周面(塗膜形成域21の端部21aの外周面)と段差側面26との角度として定義される段差側面26の傾斜角θは、135°以下の大きさが好ましく、20°以上100°以下の大きさがより好ましい。ここに、本実施の形態1では、段差側面26の傾斜角θは90°にしてある。
塗液供給手段30は、所定の粘度(例えば3.0Pa・s以下)の塗液をウェブ7の上面7aの所定域、すなわちウェブ7の上面7aと塗工バー20の接触部23の一部とが接する個所よりも僅かに上流側の領域である液だまり形成域に供給するもので、ダイ31およびガイド板32を備えている。
ダイ31は、塗液を貯留するもので、フィルター34を介して接続されるポンプ33の作用により、下部に設けた吐出口より塗液を吐出するものである。ここで、ポンプ33としては、ダイ31から塗液の吐出量を定量化させる観点より、例えばギアポンプ、モーノポンプ、ダイヤフラムポンプ等の定量ポンプを用いることが好ましい。また、ダイ31の吐出口は、図には明示しないが、複数のスリットがウェブ7の幅方向に沿って並設することにより形成してあり、中央のスリットよりも両端側のスリットの方が大きく形成してある。
ガイド板32は、板状の部材であって、基端がダイ31の配設側に位置し、先端が液だまり形成域側に位置しており、先端に向かうに連れて漸次低くなる態様で傾斜して配設してある。このガイド板32は、その上面がガイド面となっており、ガイド面を通じてダイ31から吐出された塗液を液だまり形成域に供給するためのものである。詳細は後述するが、液だまり形成域に供給された塗液は、液だまり12を形成することになり、ガイド板32の先端はかかる液だまり12に進入した状態になる。
支持ロール40は、複数(図示の例では4つ)あり、ウェブ7の両端側に塗工バー20を前後に挟む態様で2つずつ配設してある。これら支持ロール40は、円柱状の形態をなし、その中心軸を軸心として軸心回りに回転自在に配設してある。このような支持ロール40は、外周面の一部がウェブ7の端部の上面7aに、塗工バー20の接触部23の一部がウェブ7の上面7aに接する個所と同一の高さレベルで接することにより、ウェブ7の両端部を支持する支持手段である。
吸引ノズル50は、塗工バー20の下流側に図示しない駆動手段により上下動可能となる態様で配設してある。より詳細には、吸引ノズル50は、塗工バー20の段差部24の下流側となる位置にあり、常態においては図2に示すように上昇位置に配置してある一方、塗液供給手段30からの塗液量が過大となった場合には下降移動して、塗膜8の端部の塗液を吸引する塗液処理手段である。
以上の構成を有する塗布装置10においては、ダイ31から吐出された一定量(例えば、塗布直後の湿潤状態において2〜100g/m、好ましくは4〜50g/m)の塗液は、ガイド板32を通じて液だまり形成域に供給される。そして、液だまりが形成される部位は、ウェブ7の上面7aと塗工バー20の接触部23とに挟まれた非常に小さな隙間であるため、液だまり形成域に供給された塗液は、その小さな隙間を毛管現象により塗工バー20の中心軸方向に沿って拡がって液だまり形成域に液だまり12を形成する。このように液だまり12が形成されることによりガイド板32の先端は液だまり12内に進入する。これにより、ダイ31から続いて吐出される一定量の塗液は、ガイド板32を通じて液だまり12に直接供給される。ここで、ダイ31の吐出口は、中央のスリットよりも両端側のスリットを大きくしてあることから、形成される液だまり12の中央部が過大になることを回避することができる。また、塗液供給手段30からの塗液の供給は、塗液の供給量を一時的に多くして液だまり12を大きくし、その後は液だまり12の形成具合に応じて供給量を適宜減少させるように行っても良い。液だまり12を大きくするためには、塗液の供給量を増大させるだけでなく、塗工バー20の回転速度等を調整することにより行っても良い。
ところで、塗工バー20には段差部24が設けてあることから、液だまり12の端部(以下、液だまり端部13と称する)を形成する塗液は、図7に示すように、回転する塗工バー20の塗膜形成域21における端部21aの外周面に表面張力により滞留することになる。このことについて詳細に説明すると、ウェブ7の上面7aと、塗工バー20の接触部23との隙間は非常に小さいために、塗液はその小さな隙間を毛管現象によりウェブ7の幅方向、すなわち塗工バー20の中心軸方向に沿って拡がるが、塗工バー20の小径部25とウェブ7の上面7aとは、該上面7aと接触部23との隙間に比して大きく離間しているために、毛管現象よりも塗液自身の表面張力の方が相対的に大きく作用して塗膜形成域21の端部21aに滞留することになる。つまり、塗工バー20の段差部24は、塗膜形成域21の端部21aの外周面に液だまり12を形成する塗液、液だまり端部13の塗液を表面張力により滞留させている。一方、塗工バー20の回転によりウェブ7の上面7aに塗液が塗布されて形成された塗膜8は、上記隣接するワイヤー22間の空隙Gの高さに応じた厚みを有することになる(塗布工程)。
このように塗膜形成域21の端部21aの外周面に塗液を表面張力により滞留させることは、塗液の粘度やウェブ7の搬送速度の大きさ等が関係してくるが、段差部24の段差Hが0.5mm以上の大きさで、かつ小径部25の長さLが1.0mm以上の大きさであることにより良好に発揮される。段差Hの大きさが0.5mm未満だと表面張力よりも毛管現象が作用して液だまり12を形成する塗液がウェブ7の幅方向に更に拡がってしまう虞れがある。また、小径部25の長さLが1.0mm未満の場合も同様に表面張力よりも毛管現象が作用して液だまり12を形成する塗液がウェブ7の幅方向に更に拡がってしまう虞れがある。
また、段差側面26の傾斜角θが135°以下であることによっても、塗膜形成域21の端部21aの外周面に塗液を表面張力により滞留させることが可能になる。つまり、傾斜角θが135°を超えると、塗液の粘度等が関係してくるが、表面張力よりも毛管現象が作用して液だまり12を形成する塗液がウェブ7の幅方向に更に拡がってしまう虞れがある。
以上説明したように本発明の実施の形態1における塗布装置10によれば、塗工バー20の段差部24が、塗膜形成域21の端部21aの外周面に液だまり12を形成する塗液を表面張力により滞留させるので、液だまり12を形成する塗液の一部が塗工バー20の中心軸方向に沿って必要以上に変位することを規制することができる。これにより、塗工バー20の接触部23を構成する互いに隣接するワイヤー22間の空隙Gに空気が進入してしまう虞れがなく、塗液が塗布されて形成された塗膜8に気泡による欠点が生じることを抑制することができる。よって、必要以上に塗液が塗布されたウェブ7を除去する必要がない。従って、液だまり12を形成する塗液の一部が塗工バー20の中心軸方向に沿って必要以上に変位することを規制して、生産性の向上を図ることができる。
上記塗布装置10によれば、塗膜形成域21の端部21aの外周面に塗液を滞留させることができる結果、液だまり端部13の塗液量を増大させることが可能になる。このように液だまり端部13の塗液量を増大させることができると、かかる液だまり端部13にもガイド板32の先端を進入させることが可能になり、ガイド板32の先端を進入させることにより生ずるウェブ7の搬送方向のスジも塗膜8の両端側に発生させることになり、この結果、得られる製品幅を拡大させることが可能になる。
また、本実施の形態1の塗布装置10によれば、ダイ31の吐出口は、中央のスリットよりも両端側のスリットを大きくしてあることから、形成される液だまり12の中央部が過大になることを回避することができ、これにより、液だまり12を形成する塗液により支持ローラ11が汚染されたり、塗膜8の中央部分が局所的に厚くなったりする事態を回避することができる。
更に、本実施の形態1の塗布装置10によれば、支持ロール40の外周面の一部がウェブ7の端部の上面7aに、塗工バー20の接触部23の一部がウェブ7の上面7aに接する個所と同一の高さレベルで接することにより、ウェブ7の両端部を支持するので、ウェブ7が段差部24により屈曲したり、破損してしまったりすることを回避することができる。
また更に、本実施の形態1の塗布装置10によれば、吸引ノズル50が、常態においては上昇位置に配置してある一方、塗液供給手段30からの塗液量が過大となった場合には下降移動して、塗膜8の端部の塗液を吸引するので、該塗液により汚染される範囲を最小限にすることが可能になる。
<実施の形態2>
図8および図9は、それぞれ本発明の実施の形態2である塗布装置を模式的に示すものであり、図8は側面図、図9は平面図である。尚、上述した実施の形態1である塗布装置10と同一の構成を有するものには、同一の符号を付して説明する。
これらに例示する塗布装置10′は、かつ所定の搬送手段(図示せず)により搬送されるシート体であるウェブ7の下面(塗布面)7bに塗液を塗布して塗膜を形成するものであり、塗工バー20′および塗液供給手段30′を備えて構成してある。ここで、本実施の形態2における塗布装置10′は、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン等を主成分とする熱可塑性樹脂からなるウェブ7に対して塗液を塗布するものであるが、本発明の塗布装置10′は、これに限定されず、紙、皮革、不織布、綿織物等のシート体であるウェブに対して塗布しても構わない。
塗工バー20′は、例えばSUS304やSUS316等のステンレス鋼を加工してなり、ロッド状の形態をなしている。塗工バー20′の表面には、例えばハードクロムメッキやダイヤモンドライクカーボン等の離型性、耐摩耗性を有する表面処理を必要に応じて施してある。
この塗工バー20′は、中心軸方向がウェブ7の幅方向に一致する態様で、すなわち中心軸方向がウェブ7の搬送方向に直交する態様で配設してあり、中心軸を軸心として軸心回りに回転自在に配設してある。
塗工バー20′には、中央部分を含み中心軸方向に沿って延在する所定域、すなわち形成される塗膜8の幅の大きさに応じて決められた領域である塗膜形成域21の外周面にワイヤー22が螺旋状に巻回されて接触部23が形成してある。より詳細に説明すると、塗工バー20′の塗膜形成域21の外周面には、該外周面に一本のワイヤー22が螺旋状に巻回されてロウ付けされることにより接触部23が形成してある。このような塗工バー20′は、接触部23の一部がウェブ7の下面7bに接する状態で配設してあり、搬送されるウェブ7の変位により、該ウェブ7との摩擦力により回転(従動回転)するものである。また塗工バー20′の回転速度は、ウェブ7の搬送速度(例えば100m/分以下)と実質的に略同一の大きさにしてある。ここで、「速度が実質的に略同一の大きさ」とは、塗工バー20′の回転速度とウェブ7の搬送速度との速度差が±10%以下にすることをいう。尚、図中の符号41は、塗工バー20′を支持する支持手段である。
そのような構成を有する塗工バー20′は、更に段差部24および拡径部27を設けている。段差部24は、塗工バー20′の塗膜形成域21の両端部21aに隣接する態様で形成され、かつ塗膜形成域21の外径(例えば10〜16mm)よりも小さい外径を有する小径部25と、塗膜形成域21の端部21aとによって規定される部位である。このような段差部24は、塗工バー20′の周方向に沿って延在しており、塗膜形成域21の外周面と小径部25の外周面とに連続する態様で介在する段差側面26を有している。
拡径部27は、小径部25の両端側に設けてあり、該小径部25よりも大きな外径を有し、塗膜形成域21の外径と等しい外径を有するものである。この拡径部27は、本実施の形態2においては、塗工バー20′の両端部を構成している。
段差部24の段差、すなわち塗膜形成域21の外周面と小径部25の外周面との塗工バー20′の径方向の長さとして規定される段差Hは、0.5mm以上の大きさであることが好ましい。小径部25は、その長さ、すなわち塗工バー20′の中心軸方向に沿った長さLが1.0mm以上の大きさであることが好ましい。
塗液供給手段30′は、所定の粘度の塗液をウェブ7の下面7bの所定域、すなわち塗工バー20′が配設された個所よりも上流域に過剰に供給するものである。
以上の構成を有する塗布装置10′においては、塗液供給手段30′から過剰に供給された塗液は、ウェブ7の搬送とともに搬送される。そして、液だまりが形成される部位は、ウェブ7の下面7bと塗工バー20′の接触部23とに挟まれた非常に小さな隙間であるため、ウェブ7とともに搬送された塗液は、その小さな隙間を毛管現象により塗工バー20′の中心軸方向に沿って拡がって液だまり14を形成する。
ところで、塗工バー20′には段差部24が設けてあることから、液だまり14の端部(以下、液だまり端部15と称する)を形成する塗液は、図10および図11に示すように、回転する塗工バー20′の塗膜形成域21における端部21aの外周面に表面張力により滞留することになる。このことについて詳細に説明すると、ウェブ7の下面7bと、塗工バー20′の接触部23との隙間は非常に小さいために、塗液はその小さな隙間を毛管現象によりウェブ7の幅方向、すなわち塗工バー20′の中心軸方向に沿って拡がるが、塗工バー20′の小径部25とウェブ7の下面7bとは、該下面7bと接触部23との隙間に比して大きく離間しているために、毛管現象よりも塗液自身の表面張力の方が相対的に大きく作用して塗膜形成域21の端部21aに滞留することになる。つまり、塗工バー20′の段差部24は、塗膜形成域21の端部21aの外周面に液だまり14を形成する塗液、液だまり端部15の塗液を表面張力により滞留させている。一方、塗工バー20′の回転によりウェブ7の下面7bに塗液が塗布されて形成された塗膜8は、互いに隣接するワイヤー22間の空隙(図示せず)の高さに応じた厚みを有することになる(塗布工程)。尚、ここで「互いに隣接するワイヤー22間」とは、ウェブ7の下面7bに接している接触部23の一部において互いに隣接するワイヤー22間をいう。
このように塗膜形成域21の端部21aの外周面に塗液を表面張力により滞留させることは、塗液の粘度やウェブ7の搬送速度の大きさ等が関係してくるが、段差部24の段差Hが0.5mm以上の大きさで、かつ小径部25の長さLが1.0mm以上の大きさであることにより良好に発揮される。図12−1に示すように段差Hの大きさが0.5mm未満だと表面張力よりも毛管現象が作用して液だまり14を形成する塗液がウェブ7の幅方向に更に拡がってしまう虞れがある。また、図12−2に示すように小径部25の長さLが1.0mm未満の場合も同様に表面張力よりも毛管現象が作用して液だまり14を形成する塗液がウェブ7の幅方向に更に拡がってしまう虞れがある。
以上説明したように本発明の実施の形態2における塗布装置10′によれば、塗工バー20′の段差部24が、塗膜形成域21の端部21aの外周面に液だまり14を形成する塗液を表面張力により滞留させるので、液だまり14を形成する塗液の一部が塗工バー20′の中心軸方向に沿って必要以上に変位することを規制することができる。これにより、塗工バー20′の接触部23を構成する互いに隣接するワイヤー22間の空隙に空気が進入してしまう虞れがなく、塗液が塗布されて形成された塗膜8に気泡による欠点が生じることを抑制することができる。よって、必要以上に塗液が塗布されたウェブ7を除去する必要がない。従って、液だまり14を形成する塗液の一部が塗工バー20′の中心軸方向に沿って必要以上に変位することを規制して、生産性の向上を図ることができる。
上記塗布装置10′によれば、拡径部27が塗膜形成域21の外径と等しい大きさを有していることにより、該拡径部27の外周面の一部がウェブ7の端部の下面7bに、塗工バー20′の接触部23の一部がウェブ7の下面7bに接する個所と同一の高さレベルで接することにより、ウェブ7の両端部を支持するので、ウェブ7が段差部24により屈曲したり、破損したりしてしまうことを回避することができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
上述した実施の形態1の塗布装置は、縦延伸機4で延伸されたウェブ7に塗液を塗布するものであったが、本発明では、延伸される前のウェブに塗液を塗布するものでも構わない。すなわち、ウェブの製造システムを構成する延伸機が同時に縦方向および横方向に延伸する同時2軸延伸機を備えている場合には、かかる同時2軸延伸機で延伸される前のウェブに塗液を塗布しても構わない。また、上述した実施の形態1の塗布装置による塗液の塗布は、製膜中のウェブ7にインラインで実施するものであったが、本発明では、製膜後のウェブにオフラインで実施するものであっても構わない。
上述した実施の形態1および実施の形態2の塗布装置10,10′では、塗膜形成域21の端部と段差側面26との間にエッジが形成されていたが、本発明では、該エッジを丸める加工(R加工)を施しても良いし、面取り加工を施しても構わない。R加工を施す場合には、半径が0.7mm以下、面取り加工を施す場合には、一辺の長さが0.7mm以下とすることが好ましい。
上述した実施の形態1では、吸引ノズル50をウェブの塗布面の端部に塗布された塗液を除去処理する塗液処理手段の一例として示したが、本発明では、ウェブの塗布面の端部に塗布された塗液をブレード等によりスムージングすることにより除去処理する塗液処理手段を用いても構わない。また、吸引ノズル50の上下動の駆動に際しては、カメラ等で監視して、塗布位置が予め決められた位置を超えた場合に下方移動させるようにしても構わない。
上述した実施の形態1では、支持手段の一例として支持ローラ40を適用したが、かかる支持ローラ40の代わりに、実施の形態2の塗布装置10′を構成する塗工バー20′のように拡径部27を設けても良い。
上述した実施の形態1および実施の形態2である塗布装置10,10′を構成する塗工バー20,20′は、ウェブ7に変位にしたがって従動回転するものであったが、本発明は、個別に設けたモータの駆動力等でウェブの変位とは関係なく回転するものであっても構わない。また塗工バーの回転方向は、従動回転する方向とは異なる方向であっても構わない。
上述した実施の形態1および実施の形態2である塗布装置10,10′を構成する塗工バー20,20′は、ともにワイヤー22を巻回して接触部23を形成したものであったが、本発明では、ダイス等で塗工バーに段差等を形成した転造バー等を用いても構わない。
上述した実施の形態1および実施の形態2においては、塗工バーの上流側のウェブと下流側のウェブとの成す角度である巻き付け角について特に言及はしていないが、ウェブのバタツキや振動による横ダン状の塗布欠点の発生、あるいは泡スジ欠点の発生を防止すべく、160〜172°の範囲にすることが好ましい。
上述した実施の形態1および実施の形態2においては、塗液の粘度の測定について特に言及していないが、例えばレオメータ(レオテック社製 RC20)を用いて、「1996年 JIS Z8803」の規格に従い測定することが好ましい。その際、測定条件である塗液の温度は、実際の塗布部分における塗液の温度を用いるのが理想ではあるが、塗布部分における塗液の温度を正確に知ることは困難である。そこで、液だまり12,14の中央部の表面温度を放射温度計で測定して、代表値として用いても差し支えない。
上述した実施の形態1および実施の形態2においては、塗液の表面張力について特に言及していないが、形成される塗膜(8)とウェブ(7)との接着強度等に影響するために、適度の調整することが好ましい。例えばウェブとして熱可塑性樹脂フィルムを用いた場合、塗液の表面張力は例えば30〜60Nm/mにすることが好ましい。塗液の表面張力の測定には、表面張力計(協和化学社製ESB−VH)を用い、K6768に基づいて測定する。
上述した実施の形態1および実施の形態2においては、塗工バー20,20′を支持するものとして支持ローラ11や支持手段41を例示したが、本発明はこれらに限定されず、塗工バーの中心軸方向に延在するV字型溝や半円筒型溝に塗工バーをはめ込んだ態様で支持するものを用いても構わない。
以上のように、本発明に係る塗布装置、塗布方法及び塗膜ウェブの製造方法は、搬送されるシート体であるウェブの塗布面に供給されて液だまりを形成する塗液を該塗布面に塗布するのに有用である。
本発明の実施の形態1である塗布装置が適用されたウェブの製造システムを簡単に示す模式図である。 図1に示した塗布装置を模式的に示す側面図である。 図1に示した塗布装置を模式的に示す平面図である。 図1に示した塗布装置を模式的に示す底面図である。 図2に示した塗工バーの要部を拡大して示す説明図である。 図2に示した塗工バーをその中心軸を通る正中面で切断した場合の塗工バーの要部を拡大して示す拡大断面図である。 図2に示した塗工バーの要部を拡大して示す説明図である。 本発明の実施の形態2である塗布装置を模式的に示す側面図である。 本発明の実施の形態2である塗布装置を模式的に示す平面図である。 図9に示す要部を拡大して示す拡大平面図である。 図8および図9に示した塗工バーの要部を拡大して示す説明図である。 比較用の塗工バーの要部を拡大して示す説明図である。 比較用の塗工バーの要部を拡大して示す説明図である。 従来の塗布装置を模式的に示す側面図である。
符号の説明
7 ウェブ
7a 上面
7b 下面
10,10′ 塗布装置
12,14 液だまり
13,15 液だまり端部
20,20′ 塗工バー
21 塗膜形成域
21a 端部
22 ワイヤー
23 接触部
24 段差部
25 小径部
26 段差側面
27 拡径部
30,30′ 塗液供給手段
31 ダイ
32 ガイド板
40 支持ロール
50 吸引ノズル

Claims (10)

  1. 中心軸回りに回転自在に配設され、所定の搬送手段により搬送されるシート体であるウェブの塗布面に接触可能な接触部が外周面に形成されたロッド状の塗工バーを備え、
    回転する塗工バーの接触部の一部が搬送されるウェブの塗布面に接することにより、該塗布面に供給されて液だまりを形成する塗液を該塗布面に塗布する塗布装置において、
    前記塗工バーは、前記接触部が外周面に形成された領域の少なくとも一つの端部と、該端部に隣接する態様で形成され、かつ該領域の外径よりも小さい外径を有する小径部とにより構成され、該端部の外周面に前記液だまりを形成する塗液を滞留させる段差部を設けたことを特徴とする塗布装置。
  2. 前記接触部が外周面に形成された領域の端部の外周面と、前記小径部の外周面との前記塗工バーの径方向に沿った長さである段差が0.5mm以上であり、かつ前記小径部の前記塗工バーの中心軸方向に沿った長さが1.0mm以上であることを特徴とする請求項1に記載の塗布装置。
  3. 前記塗工バーをその中心軸を通る正中面で切断した断面において、前記接触部が外周面に形成された領域の端部の外周面と、該端部の外周面と前記小径部の外周面とに連続する態様で介在する段差側面との角度として定義される段差側面の傾斜角θが135°以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の塗布装置。
  4. 前記塗布面に塗液を供給する塗液供給手段を備え、
    塗液供給手段は、前記液だまりの中央部よりも液だまりの端部への塗液の供給量が増大する態様で供給することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の塗布装置。
  5. 前記接触部の一部が前記ウェブの塗布面に接する個所と同一の高さレベルで該ウェブの端部を支持する支持手段を備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の塗布装置。
  6. 前記塗布面への塗液量が過大となった場合に、該塗布面の端部に塗布された塗液を除去処理する塗液処理手段を備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の塗布装置。
  7. ロッド状の塗工バーを回転させ、該塗工バーの所定域の外周面に形成された接触部の一部が搬送されるシート体であるウェブの塗布面に接することにより、該塗布面に供給されて液だまりを形成する塗液を該塗布面に塗布する塗布方法において、
    前記塗工バーの所定域の端部の外周面に前記液だまりを形成する塗液を表面張力により滞留させて、該塗液を前記塗布面に塗布する塗布工程を含むことを特徴とする塗布方法。
  8. 前記塗布工程は、前記所定域の少なくとも一つの端部と、該端部に隣接する態様で形成され、かつ該所定域の外径よりも小さい外径を有する小径部とにより構成された段差を利用して、前記端部の外周面に塗液を表面張力により滞留させることを特徴とする請求項7に記載の塗布方法。
  9. ロッド状の塗工バーを回転させ、該塗工バーの所定域の外周面に形成された接触部の一部が搬送されるシート体であるウェブの塗布面に接することにより、該塗布面に供給されて液だまりを形成する塗液を該塗布面に塗布して塗膜が形成された塗膜ウェブを製造する方法において、
    前記塗工バーの所定域の端部の外周面に前記液だまりを形成する塗液を表面張力により滞留させて、該塗液を前記塗布面に塗布する塗布工程を含むことを特徴とする塗膜ウェブの製造方法。
  10. 前記塗布工程は、前記所定域の少なくとも一つの端部と、該端部に隣接する態様で形成され、かつ該所定域の外径よりも小さい外径を有する小径部とにより構成された段差を利用して、前記端部の外周面に塗液を表面張力により滞留させることを特徴とする請求項9に記載の塗膜ウェブの製造方法。
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