JP2001017906A - 金属帯への塗装方法 - Google Patents

金属帯への塗装方法

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JP2001017906A
JP2001017906A JP11189818A JP18981899A JP2001017906A JP 2001017906 A JP2001017906 A JP 2001017906A JP 11189818 A JP11189818 A JP 11189818A JP 18981899 A JP18981899 A JP 18981899A JP 2001017906 A JP2001017906 A JP 2001017906A
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auxiliary
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Yasuyoshi Morikawa
容任 森川
Munehiro Ishioka
宗浩 石岡
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NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗料を入れたコーターパンとコーターパン内
の塗料を汲み上げるピックアップロールを有するロール
コーターにより、連続的に走行する金属帯に塗料を塗装
する方法において、気泡等に起因した塗装欠陥の発生を
防止し、またライン速度の増速を可能にする。 【解決手段】 塗料を入れたコーターパンとコーターパ
ン中の塗料を汲み上げるピックアップロールを有するロ
ールコーターにより連続的に走行する金属帯に塗装する
方法において、ピックアップロールの塗料中への進入地
点付近に、ピックアップロールに同伴される空気の塗料
中への進入を遮断する遮蔽板をピックアップロールに近
接あるいは密接させて設置し、塗装する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連続して走行する
鋼帯等の金属帯への塗装に際し、塗装欠陥のない美麗な
外観を得るための塗装方法に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼帯等に塗装する手段としては、比較的
均一かつ塗膜厚制御性に優れているロールコーターが一
般的に用いられている。ロールコーターには塗装ロール
を2本用いた2ロールコーターと3本用いた3ロールコ
ーター等があるが、何れもコーターパン内の塗料を汲み
上げるピックアップロールと鋼帯に塗料を転写するアプ
リケーターロールを備える。
【0003】近年、塗装欠陥のない美麗な外観要求が厳
しく、特に家電製品向け用途については美麗な塗装外観
が要求されている。一方、生産性向上のためにライン速
度の増速を行うと、気泡に起因した塗装欠陥が発生しや
すい。すなわち、ライン速度の増速に伴い、気泡が発生
しやすくなり、発生した気泡が鋼帯に塗布される塗料中
に入り込み、乾燥される途中で気泡が抜けきらずふくれ
たり、気泡がはじけた跡が残ったりする塗装欠陥を発生
する。また、ライン速度の増速に応じて、ピックアップ
ロール周速を極端に速くすると、ピックアップロールで
塗料を汲み上げなくなるピックアップ不良が生じ、未塗
装部分が生じるという問題がある。これらの塗装欠陥の
発生がライン速度増速のネックとなっている。
【0004】前記塗装欠陥の防止策として、例えば特開
平7-163923号公報に、ピックアップロールが、塗料を汲
み上げた後アプリケーターロールに接触するまでの間
に、補助ロールをピックアップロールに接触させるよう
に配置させ、ピックアップ不良を防止することが開示さ
れている。また、特開平8-257461号公報に、塗料供給ノ
ズルを塗料コーターパン内に配置し、ロール方向に塗料
を噴出し、ピックアップ不良を防止することが開示され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
7-163923号公報、特開平8-257461号公報に開示されてい
る方法は、ピックアップ不良による未塗装を防止する効
果があるが、塗料中に気泡が巻き込まれることに起因す
る塗装欠陥を防止する効果は少ない。
【0006】そこで、本発明の目的は、塗料を入れたコ
ーターパンとコーターパン内の塗料を汲み上げるピック
アップロールを有するロールコーターにより、連続的に
走行する金属帯に塗料を塗装する方法において、気泡等
に起因した塗装欠陥の発生を防止し、またライン速度の
増速を可能にする塗装方法を提供することをを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、気泡に起
因した塗装欠陥の発生原因について種々調査した。その
結果、気泡発生原因の一つが、ピックアップロールの回
転により同伴される空気がコーターパン内の塗料中に進
入し気泡を発生することによること、すなわち、気泡は
ピックアップロールが塗料中に進入する際に巻込まれる
空気塊の一部がちぎれ塗料中に放たれたものであり、気
泡が発生する場所はピックアップロールが塗料中に進入
直後の近辺であることが分かった。
【0008】ライン速度の増速に伴い、ピックアップロ
ール周速も速くなり、同伴される空気の流れも速くなる
ため、気泡が更に発生しやすくなる。気泡は塗料中に浮
遊するが、その中の一部がピックアップロールにより汲
み上げられ鋼帯に塗装される塗料中に入り込み、乾燥さ
れる途中で気泡が抜けきらずふくれたり、気泡がはじけ
た跡が残ったりする塗装欠陥を発生する。さらに、ピッ
クアップロール周速を極端に速くすると、同伴される空
気が増加し、ピックアップロールで塗料を汲み上げなく
なるピックアップ不良が生じ、未塗装部分が発生するよ
うになる。
【0009】したがって、前記従来技術に見られるよう
に、ピックアップロールの塗料汲み上げ側で対策を施し
ても、ピックアップロールに同伴される空気による塗料
中の気泡の発生を防止できないため、気泡に起因する塗
装欠陥を防止する効果は少ない。前記塗装欠陥を防止す
るには、ピックアップロールに同伴される空気によって
発生する気泡を減少することが不可欠である。
【0010】本発明は、前記知見に基くものであり、前
記課題を解決する本発明の手段は以下のとおりである。
【0011】(1)塗料を入れたコーターパンとコータ
ーパン中の塗料を汲み上げるピックアップロールを有す
るロールコーターにより連続的に走行する金属帯に塗装
する方法において、ピックアップロールの塗料中への進
入地点付近に、ピックアップロールに同伴される空気の
塗料中への進入を遮断する遮蔽板をピックアップロール
に近接あるいは密接させて設置して塗装することを特徴
とする金属帯への塗装方法。
【0012】(2)前記(1)において、遮蔽板がコー
ターパン内の塗料の液面部からピックアップロールの最
下部までの間に設置されていることを特徴とする金属帯
への塗装方法。
【0013】(3)塗料を入れたパンとパン中の塗料を
汲み上げるピックアップロールを有するロールコーター
により連続的に走行する金属帯に塗装する方法におい
て、ピックアップロールの塗料中への進入地点近傍に、
ピックアップロールに近接あるいは密接させて補助ロー
ルを設置して塗装することを特徴とする金属帯への塗装
方法。
【0014】(4)前記(3)において、補助ロールと
してアイドルロールを用い、ピックアップロールに接触
させるとともに、その一部を塗料中に浸漬することを特
徴とする金属帯への塗装方法。
【0015】(5)前記(3)において、補助ロールと
して駆動ロールを用い、ピックアップロールとの近接点
あるいは密接点において、ピックアップロールと同じ方
向に回転させるとともに、補助ロールの一部を塗料中に
浸漬することを特徴とする金属帯への塗装方法 (6)前記(3)において、補助ロールとして駆動ロー
ルを用い、ピックアップロールとの近接点あるいは密接
点において、ピックアップロールと逆方向に回転させる
とともに、補助ロールの一部を塗料中に浸漬することを
特徴とする金属帯への塗装方法。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。
【0017】図1は、本発明の実施に使用する塗装装置
(ロールコーター)の一構成例を示す概略図である。こ
の装置は、コーターパン1から塗料2を汲み上げるピッ
クアップロール3と、ピックアップロール3上の塗料量
の調整を行うミタリングロール4と、ミタリングロール
4上の塗料2をかき落とすブレード5と、塗料量が調整
された後のピックアップロール3上の塗料2を搬送され
ている鋼帯6に転写するアプリケーターロール7とから
構成されている。鋼帯6はバックアップロール8にサポ
ートされている。さらに、ピックアップロール3に同伴
された空気による気泡発生を防止するために、ピックア
ップロール3が塗料2中に進入する地点付近に遮蔽板9
が設置されている。
【0018】図2は、ピックアップロール3に同伴され
る空気による、コーターパン内の塗料2中での気泡発生
を説明する概略図である。ピックアップロール3に同伴
される空気は、ピックアップロール3表面のごく近傍に
形成される空気層である。そして、空気層の先端の一部
がちぎれ、気泡10が塗料2中に放たれる。
【0019】図1の装置では、遮蔽板9を設置してピッ
クアップロール3に近接、あるいは密接させることによ
って、ピックアップロール3に同伴される空気層の塗料
2中への進入を遮断することが可能となり、塗料2中で
気泡の発生を抑えることができる。その結果、塗料2中
に浮遊する気泡10が減少し、ピックアップロール3が
汲み上げる塗料2中の気泡10が減少し、気泡10に起
因する塗装欠陥の発生を防止できる。また、ピックアッ
プロール周速を速くした場合に起こるピックアップ不良
の発生も防止できる。遮蔽板9とピックアップロール3
との隙間は小さければ小さいほど進入する空気層が少な
くなり、気泡の発生量も少なくなり有利である。
【0020】また、遮蔽板9の位置が液面よりも上方に
位置し、遮蔽板9と液面との間に空気が存在する場合、
遮蔽板9と液面との間の空気が塗料中に巻込まれ、遮蔽
板9の効果が十分発揮されない。このことから遮蔽板9
の設置位置は、液面と同レベル、あるいは液面中にする
必要がある。
【0021】巻込まれる空気層はピックアップロール3
の液面での進入地点からピックアップロール3表面に沿
って形成され、巻込まれた空気層の先端付近から気泡が
発生する。空気層の先端の位置はピックアップロール周
速等の条件により異なるが、遮蔽板9は空気層の先端よ
りも上流側(回転するロールの手前側)に設置すれば良
い。
【0022】一方、遮蔽板9の設置位置をピックアップ
ロール3の最下部よりもピックアップロール回転方向前
方側にした場合、巻込まれた空気層は遮蔽板9によりピ
ックアップロール3の表面上では遮断されるが、巻込ま
れた空気層はピックアップロール3表面から離れ塗料中
に入り、気泡が発生する。したがって、遮蔽板9の位置
としては、ピックアップロール3の液面付近からピック
アップロール3の最下部までの範囲に設置する必要があ
る。
【0023】遮蔽板9の設置位置は、ピックアップロー
ル周速、塗料粘度、塗料表面張力に依存して巻込まれる
空気層の先端位置により決定される。つまり、ピックア
ップロール周速が大きい、塗料粘度が大きい、あるいは
塗料表面張力が小さいほど、巻込まれる空気の先端はよ
り深い地点に達するので、遮蔽板9をある程度液面より
下方に設置しても良い。逆にピックアップロール周速が
小さい、塗料粘度が小さい、あるいは塗料表面張力が大
きいほど、巻込まれる空気の先端は浅い地点までしか達
しないため、遮蔽板9は液面付近に設置する必要があ
る。
【0024】ピックアップロール3と接触する遮蔽板9
の先端部分の材質は弾性体、剛性体のいずれでもよく、
ロール幅方向に撓みがなく、また、ピックアップロール
3に密接させる場合、ロール幅方向にほぼ均一な圧力で
接触できうる構造であればよい。
【0025】図3は、本発明の実施に使用する塗装装置
(ロールコーター)の別の構成例を示す図である。図3
の装置では、ピックアップロール3に随伴され空気によ
る気泡巻込みを防止するために、図1に示した装置で設
置した遮蔽板9に代えて、補助ロール11がピックアッ
プロール3の塗料2中への進入地点付近に設置されてい
る。
【0026】遮蔽板9に代えて、補助ロール11をピッ
クアップロール3に近接、あるいは密接させて設置する
ことによって、塗料2中に空気層の進入を遮断すること
が可能となり、遮蔽板9を設置した場合と同様に、気泡
の発生を抑えることができる。補助ロール11とピック
アップロール3との隙間は小さければ小さいほど進入す
る空気層が少なくなり、気泡の発生量が少なくなり有利
である。
【0027】図4は、補助ロール11をアイドルロール
とし、補助ロール11の一部を塗料2中に浸漬させた場
合の概略図である。補助ロール11をピックアップロー
ル3に接触させることによって、補助ロール11がピッ
クアップロール3とその接触点において、ピックアップ
ロール3と同じ方向に回転する。そして、補助ロール1
1の一部を塗料2中に浸漬することにより、補助ロール
11により持上げられた塗料2がピックアップロール3
と補助ロール11間の接触点に持ち込まれる。補助ロー
ル11とピックアップロール3がロール幅方向にわたり
必ずしも均一な接触状態でない場合、補助ロール11と
ピックアップロール3との間に隙間が生じる。しかし、
その隙間に補助ロール11により持上げられた塗料2が
優先的に進入し、ピックアップロール3に同伴された空
気の進入を防ぐ働きをし、気泡の発生を抑制する。
【0028】図5は、補助ロール11として駆動ロール
を用い、ピックアップロール3との接触点、あるいは近
接点において、ピックアップロール3と同じ方向に回転
させ、補助ロール11の一部を塗料2中に浸漬させた場
合の概略図である。この場合、図4の場合と同様に、補
助ロール11とピックアップロール3との接触点あるい
は近接点に補助ロール11で持上げられた塗料2が進入
し、ピックアップロール3に同伴する空気の塗料2中へ
の進入を防ぐ。さらに、補助ロール11は単独で駆動回
転するため、補助ロール11の回転速度を制御し、持上
げる塗料2の量をコントロールすることが可能となる。
したがって、補助ロール11とピックアップロール3を
完全に密着させず、ある程度隙間をあけておいても、そ
の隙間に塗料2が進入することによりピックアップロー
ル3に同伴される空気の塗料2中への進入を防ぐことが
でき、気泡の発生を抑えることができる。
【0029】図6は、補助ロール11として駆動ロール
を用い、ピックアップロール3との接触点、あるいは近
接点において、ピックアップロール3と逆方向に回転さ
せ、補助ロール11の一部を塗料2中に浸漬させた場合
の概略図である。この場合も、図4あるいは図5の場合
と同様に、補助ロール11とピックアップロール3との
接触点、あるいは近接点に、補助ロール11により持ち
込まれた塗料2が進入し、ピックアップロール3に同伴
される空気の塗料2中への進入を防ぐ。さらに、ピック
アップロール3に同伴する空気の流れ方向に対して補助
ロール11で持上げられる塗料3の方向が逆向きのた
め、塗料流動の動圧により空気の塗料2中への進入を防
ぐことができるので、気泡発生防止に対して一層有効に
作用する。
【0030】補助ロール11は、ロール幅方向にある程
度の剛性をもち、大きな撓みがなければ、ゴムをライニ
ングした弾性体ロール、あるいは剛性体ロールのいずれ
でもよく、ロール径の大きさも限定されない。
【0031】前記説明は、3本の塗装ロールを供えるロ
ールコーターを用いて塗装する場合であるが、本発明は
前記ロールコーターで塗装する場合に限定されず、ピッ
クアップロールで汲み上げた塗料を直接金属帯に塗装す
る場合、ピックアップロールとアプリケーターロールか
らなる2本の塗装ロールを備えるロールコーターで塗装
する場合等、ピックアップロールを備えるロールコータ
ーで塗装する場合に本発明の効果を奏することができ
る。
【0032】
【実施例】(実施例1)図1に示した塗装装置を用い
て、板幅200mm板厚0.5mmの鋼帯に、以下の条件でライン
速度を最大120mpmまで変化させて塗装を行った(本発明
法)。
【0033】ピックアップロールはロール幅250mm、ロ
ール径250mmの金属製ロールを用いた。アプリケーター
ロール、及びミタリングロールはいずれもロール幅250m
m、ロール径250mmのゴムをライニングしたゴムロールを
用いた。また、バックアップロールはロール幅500mm、
ロール径500mmの金属製のロールを用いた。そして、表
面張力=0.04[N/m]、せん断速度=5000[1/s]において粘
度=0.2[Pa・s]の物性値の塗料を用いた。遮蔽板はピッ
クアップロール幅と同等の250mmとし、ピックアップロ
ールに完全に密着した場合と、ピックアップロールとの
隙間を1mm以下の範囲内で離して設置した場合につい
て、塗装を行った。遮蔽板はいずれも塗料液面と同レベ
ル、あるいは塗料液面中に設置した。また、比較のため
に、図1の装置において、遮蔽板を設置しないで前記本
発明法と同様の条件で塗装を行った(従来法)。
【0034】各ライン速度に対応して所定の塗膜厚が確
保できるようにピックアップロール周速を変化させ、塗
装欠陥の有無(気泡に起因した塗装欠陥の有無及びピッ
クアップ不良による塗装欠陥の有無)を調査した。調査
結果を表1にまとめて示した。
【0035】
【表1】
【0036】従来法では、ライン速度40mpm以上で塗装
欠陥の発生が見られた。一方、本発明法では、遮蔽板を
ピックアップロールに1mm以下に近接させて設置した場
合、ライン速度80mpmまで塗装欠陥が見られなかった。
さらに、遮蔽板をピックアップロールに十分密接させた
場合はライン速度120mpmでも塗装欠陥が発生しなかっ
た。
【0037】(実施例2)実施例1で使用した図1の塗
装装置において、遮蔽板に代えて補助ロールを設置した
以外は、実施例1と同様の構成からなる図3の塗装装置
を用いて、実施例1と同様の塗料を用いて、板幅200mm
×板厚0.5mmの鋼帯にライン速度を最大120mpmまで変化
させて塗装を行った(本発明法)。
【0038】なお、補助ロールはロール幅250mm、ロー
ル径50mmとし、鉄心ロールにゴムをライニングしたゴム
ロールを使用し、図4で示した、補助ロールをアイドル
ロールとし、ピックアップロールの一部が塗料に浸漬す
るように設置し、ピックアップロールに軽く接触させた
場合と十分に押し付けて密着させた場合について塗装を
行った。また、比較のために、前記した塗装装置におい
て、補助ロールを設置しない場合について、前記本発明
法と同様の条件で塗装を行った(従来法)。
【0039】各ライン速度に対応して所定の塗膜厚が確
保できるようにピックアップロール周速を変化させ、塗
装欠陥の有無(気泡に起因した塗装欠陥の有無及びピッ
クアップ不良による塗装欠陥の有無)を調査した。調査
結果を表2にまとめて示した。
【0040】
【表2】
【0041】従来法では、ライン速度40mpm以上で塗装
欠陥の発生が見られた。一方、本発明法では、補助ロー
ルをピックアップロールに軽く接触させ、ピックアップ
ロールの回転と共に回転するくらいにした場合、ライン
速度100mpmまで塗装欠陥は見られなかった。さらに、補
助ロールをピックアップロールに十分密着させた場合、
ライン速度120mpmでも塗装欠陥は見られなかった。
【0042】(実施例3)実施例2で用いた塗装装置に
おいて、図5で示した、補助ロールを駆動ロールとし、
ピックアップロールと補助ロールの接触点、あるいは近
接点において、ピックアップロールと同じ方向に回転さ
せ、かつピックアップロールの一部が塗料に浸漬するよ
うに設置した場合について、実施例2と同様にして、塗
装を行い、塗装欠陥の有無を調査した。調査結果を表3
に示した。
【0043】
【表3】
【0044】補助ロールをピックアップロールに密着さ
せた場合はライン速度120mpmでも塗装欠陥は見られなか
った。また、補助ロールをピックアップロールに接触さ
せずに1〜2mm程度離し、補助ロールの回転速度を補助ロ
ール表面上の塗料が補助ロールとピックアップロール間
の隙間に十分入るように調整しながら塗装した結果、ラ
イン速度100mpmまで塗装欠陥の発生は見られなかった。
【0045】(実施例4)実施例2で用いた塗装装置に
おいて、図6で示した、補助ロールを駆動ロールとし、
ピックアップロールと補助ロールの接触点、あるいは近
接点において、ピックアップロールと逆方向に回転さ
せ、かつピックアップロールの一部が塗料に浸漬するよ
うに設置した場合について、実施例2と同様にして、塗
装を行い、塗装欠陥の有無を調査した。調査結果を表4
に示した。
【0046】
【表4】
【0047】補助ロールをピックアップロールに密着さ
せた場合は、ライン速度120mpmでも塗装欠陥は見られな
かった。また、補助ロールをピックアップロールに接触
させずに1〜2mm程度離し、補助ロールの回転速度を補助
ロール表面上の塗料が補助ロールとピックアップロール
間の隙間に十分入るように調整しながら塗装した結果、
ライン速度120mpmでも塗装欠陥は見られなかった。
【0048】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、ピッ
クアップロールに同伴される空気層を、遮蔽板、または
補助ロール、あるいは補助ロール表面上の塗料で遮断す
ることにより、気泡に起因した塗装欠陥を減らし、歩留
りを向上させることができ、品質も向上させることがで
きる。さらに、ライン速度を増速させても前記塗装欠陥
が発生しないため、生産能率の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の説明に用いた塗装装置の
一構成例を示す概要図。
【図2】ピックアップロールに同伴される空気による気
泡発生を説明する概略図。
【図3】本発明の実施の形態の説明に用いた塗装装置の
別の構成例を示す概要図。
【図4】本発明において、補助ロールをアイドルロール
とした場合のロール配置とロール回転方向を示す概略
図。
【図5】本発明において、補助ロールを駆動ロールと
し、ピックアップロールと同じ方向に回転させた場合の
ロール配置とロール回転方向を示す概略図。
【図6】本発明において、補助ロールを駆動ロールと
し、ピックアップロールと逆回転方向に回転させた場合
のロール配置とロール回転方向を示す概略図。
【符号の説明】 1 コーターパン 2 塗料 3 ピックアップロール 4 ミタリングロール 5 ブレード 6 鋼帯 7 アプリケーターロール 8 バックアップロール 9 遮蔽板 10 気泡 11 補助ロール
フロントページの続き Fターム(参考) 4D075 AC21 AC29 AC33 AC53 AC84 AC92 AC94 CA47 DA03 DB01 EA05 4F040 AA22 BA12 CB15 CB22 CB33

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗料を入れたコーターパンとコーターパ
    ン中の塗料を汲み上げるピックアップロールを有するロ
    ールコーターにより連続的に走行する金属帯に塗装する
    方法において、ピックアップロールの塗料中への進入地
    点付近に、ピックアップロールに同伴される空気の塗料
    中への進入を遮断する遮蔽板をピックアップロールに近
    接あるいは密接させて設置して塗装することを特徴とす
    る金属帯への塗装方法。
  2. 【請求項2】 遮蔽板がコーターパン内の塗料の液面部
    からピックアップロールの最下部までの間に設置されて
    いることを特徴とする請求項1記載の金属帯への塗装方
    法。
  3. 【請求項3】 塗料を入れたパンとパン中の塗料を汲み
    上げるピックアップロールを有するロールコーターによ
    り連続的に走行する金属帯に塗装する方法において、ピ
    ックアップロールの塗料中への進入地点近傍に、ピック
    アップロールに近接あるいは密接させて補助ロールを設
    置して塗装することを特徴とする金属帯への塗装方法。
  4. 【請求項4】 補助ロールとしてアイドルロールを用
    い、ピックアップロールに接触させるとともに、その一
    部を塗料中に浸漬することを特徴とする請求項3記載の
    金属帯への塗装方法。
  5. 【請求項5】 補助ロールとして駆動ロールを用い、ピ
    ックアップロールとの近接点あるいは密接点において、
    ピックアップロールと同じ方向に回転させるとともに、
    補助ロールの一部を塗料中に浸漬することを特徴とする
    請求項3記載の金属帯への塗装方法
  6. 【請求項6】 補助ロールとして駆動ロールを用い、ピ
    ックアップロールとの近接点あるいは密接点において、
    ピックアップロールと逆方向に回転させるとともに、補
    助ロールの一部を塗料中に浸漬することを特徴とする請
    求項3記載の金属帯への塗装方法。
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JP2010075777A (ja) * 2008-09-24 2010-04-08 Toray Ind Inc 塗布方法および塗布装置
KR101039327B1 (ko) * 2008-06-30 2011-06-08 한양대학교 산학협력단 액체에 잠긴 고속회전 롤러의 공기유입 차단장치
KR101089658B1 (ko) * 2009-06-30 2011-12-06 한양대학교 산학협력단 액체 내에서 고속으로 회전하는 롤러의 액막 두께 제어 방법

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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