JP5061812B2 - 空気調和機の室内ユニット - Google Patents

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Description

この発明は、空気調和機の室内ユニットに関するもので、特に室内ユニット本体の前面にあって開閉可能な前面パネル体およびその前面パネル体の取付板の取り付け方法に関するものである。
従来の空気調和機の室内ユニットには、開閉可能な前面パネル体の前面パネルを透明材で成形し、その背面に塗装を施すことで、この塗装面が透明材を透過して正面(前側)外観上に現れて室内ユニットの意匠性を向上させるものがある。
このように構成された前面パネル体においては、前面パネルを室内ユニット本体に開閉可能に結合するヒンジや、前面パネルが閉時(通常前面パネルは閉じられている)に前面パネルを室内ユニット本体に対して閉状態を保持するツメを、前面パネルの背面に一体成形してしまうと、そのヒンジやツメの部分が存在する背面が塗装できなくなって外観の意匠性が損なわれてしまうため、ヒンジやツメを前面パネルとは別部品の取付板として構成し、この取付板を、前面パネルの背面に一体的に成形される四方の外周壁のうち、上側と下側の外周壁の室内ユニット本体側に臨む先端面に固定して前面パネル体を構成したものがある。(例えば、特許文献1参照。)。
特開2006−112701号公報(0014欄、0018欄、0019欄、図1、図2)
上記の特許文献1に開示される従来の空気調和機の室内ユニットでは、前面パネルの上側と下側の外周壁の前面パネル体が閉状態時に本体側を向く先端面に、ボルト等を外周壁にねじ込んで取付板を取り付ける。そのため取付板を取り付けることにより、前面パネルの外周壁や取付板に割れや塑性変形が発生するという問題点があった。また取付板の取り付けに時間がかかり、作業性が悪いという問題点があった。
この発明は、上記のよう課題を解決するためになされたもので、前面パネル体が、前面パネルの背面にヒンジやツメが形成された前面パネルとは別部品の取付板を取り付けて構成されるものであっても、取付板の前面パネルへ取り付ける際の作業性が良好で、取付板を取り付けることによって前面パネル体の前面パネルや取付板に割れや塑性変形が発生しない信頼性の高い空気調和機の室内ユニットおよび前面パネル体の取付板の取り付け方法を提供するものである。
この発明に係る空気調和機の室内ユニットは、室内空気を吸い込む室内ファンや室内空気を熱交換する室内熱交換器を固定する台枠と、この台枠の前面側に配置され、室内ファンと室内熱交換器を収納する前面枠と、を有する室内ユニット本体と、背面の上側に上下方向に形成された上側固定孔を有する上側外周壁、下側に上下方向に形成された下側固定孔を有する下側外周壁を立設させた前面パネルと、この前面パネルの背面に取り付けられ、上部に室内ユニット本体に前面パネルを開閉可能に結合するヒンジと下部に室内ユニット本体への前面パネルの閉状態を保持するツメの少なくともいずれかが設けられた取付板と、から構成され、室内ユニット本体の前面に装着される前面パネル体と、を備え、取付板が、上側上側外周壁の立設方向と同じ方向に立設される上側外壁と、下下側外周壁の立設方向と同じ方向に立設される下側外壁と、上側外壁の外面から上方に突設される上側挿入突起と、下側外壁の外面から下方に突設される下側挿入突起と、を具備して、上側固定孔に上側挿入突起が挿入され、かつ、下側固定孔に下側挿入突起が挿入され、上側外壁の外面と上側外周壁の内面、および下側外壁の外面と下側外周壁の内面とがそれぞれ接触もしくは近接して、前面パネルの背面に固定されるとともに、室内ユニット本体の前面枠の前面側に、前面パネル体が閉状態の時に、前面パネルの下側外周壁および取付板の下側外壁を収納する収納溝が形成されているものであって、前面パネルには、前面パネル体の長手方向略中央部で、下側外周壁の外面から突出する留め突起もしくは下側外周壁の外面に凹設された留め穴が形成されるとともに、収納溝の底面には、留め突起を引っ掛ける掛かり突起もしくは留め突起を周縁に引っ掛ける掛かり穴、または留め穴の周縁に引っ掛かる掛かり突起が形成されているものである。

この発明の空気調和機の室内ユニットは、取付板の前面パネルへ取り付ける際の作業性が良好で、取付板を取り付けることによって前面パネル体の前面パネルや取付板に割れや塑性変形が発生することがない信頼性の高い空気調和機の室内ユニットが得られる。
実施の形態1.
この発明の実施の形態1における空気調和機の室内ユニットの一実施例を図1〜図5に基づいて説明する。図1はその室内ユニット100の全体構造を示す斜視図で、前面パネル体1が開かれた状態(開状態)を示している。図2はその室内ユニット100の縦断面図であり、前面パネル体1が閉じられた状態(閉状態)で取付板20の部分で切断した断面を示している。図3は前面パネル体1を背面側(室内ユニット100本体に面する側)から見た斜視図であり、前面パネル体1全体を示している。図4は図3における前面パネル体1の背面側から見て左側に位置する取付板20近傍部分を拡大した斜視図であり、図5は図4において取付板20を前面パネル10に取り付ける前の状態を示す説明用の斜視図である。
まず図1と図2を用いて、この実施例が示す空気調和機の室内ユニット100の全体構造を説明する。この室内ユニット100は室内の壁の上部に設置される壁掛け式であり、室内ユニット100の外郭(筐体)は、室内の壁面側に位置する、すなわち室内ユニット100本体の背面側に位置する台枠3と、台枠3の前面側に配置される前面枠2にて構成され、この前面枠2の前面に前面パネル体1が上部を支点にして上下方向に開閉可能に取り付けられる。前面パネル体1は、閉状態で前面枠2の前面側を閉塞するとともに、その正面が室内に臨んで、室内ユニット100の意匠を担っている。
台枠3には、室内空気を冷凍サイクルの冷媒と熱交換する室内熱交換器4や室内空気を室内ユニット100内部に吸込み、熱交換器4を通過させて熱交換された調和空気として室内に吹き出す送風機である室内ファン5が固定される。室内熱交換器4は多段に折り曲げられ、室内ファン5の前面と上面そして一部背面を囲うように配置される。ファン5は室内ユニット100の長手方向に延びて、その軸方向(室内ユニット100の長手方向)を横切るように空気を流すラインフローファンである。
熱交換器4やファン5は台枠3に固定されるが、台枠3から室内側に突出しており、この突出した部分は、筐体である前面枠2に収納される。前面枠2は、上面に室内空気を室内ユニット100の内部に吸い込む吸込口6を備える。吸込口6は前面枠2と一体的に格子状に形成されており、前面枠2の強度が確保される。
また前面枠2の下方には熱交換後の調和空気が吹き出される室内ユニット100の長手方向に延びて吹出口7が形成されている。吹出口7には室内に吹き出される調和空気の上下方向の風向を調整する上下風向板8が設置される。上下風向板8は吹出口7の長手方向に沿って前後に2段に設けられ、その左右端をそれぞれ回動支持され、前面枠2内部に収納される駆動モータにより上下方向に回動して、吹出口7から室内に吹き出される調和空気の上下方向の風向を調整する。
また、吹出口7には上下風向板8よりも室内ユニット100本体の内側に、図示されない左右風向板が設置され、室内に吹き出される調和空気の左右方向の風向が調整される。空気調和機の運転停止時には、上下風向板8が吐出口7を閉塞し、停止時の室内ユニット100の意匠性を向上させる。
ファン5から吹出口7に到る吹出風路70は、背面側を台枠3の曲面部に、前面側を前面枠2に固定されるノズル9によって形成される。ノズル9の吹出風路70と反対側となる上面側は熱交換器4の下方に面しており、熱交換器4表面のドレン水を回収するドレンパンとなっている。ドレンパンに回収されたドレン水は、図示されないドレンホースを流れて室外に排出される。
室内ユニット100の内部には、吸込口6と熱交換器4の間に(室内空気の流れにとっては吸込口6より下流で熱交換器4より上流の位置に)吸込口6から吸い込まれる室内空気に混入する塵埃等を捕集するエアフィルター71が熱交換器4を覆うように配置される。エアフィルター71は前面枠2に着脱可能に取り付けられ、捕集した塵埃による目詰まりを防止するために使用者が取り外して清掃や洗浄を行い、その後再び装着(取り付け)できるようになっている。そのエアフィルター71の着脱の際に使用者は前面パネル体1を開閉する。
室内ユニット100には、エアフィルター71以外にも塵埃より粒子の小さい花粉、ダニ、カビの胞子、たばこのヤニ等室内空気中の微粒子などを捕集する空気清浄フィルターや吸い込まれた室内空気中の臭い成分を吸着して室内空気の脱臭を行う脱臭フィルターが熱交換器4の上流側に配置されることもあり、これら空気清浄フィルターや脱臭フィルターの清掃、洗浄もしくは新品への交換の際にも前面パネル体1が使用者によって開閉される。
また近年ではエアフィルター71を自動的に清掃、洗浄するフィルター清掃機構を室内ユニット100内部に備えることもあり、このようなフィルター清掃機構はエアフィルター71から回収したゴミを溜める着脱式のダストボックスを設けており、このダストボックスを取り外してゴミを捨て再度フィルター清掃機構に取り付ける作業を使用者が実施する際にも、前面パネル体1は開閉される。なおこの実施の形態においては、前面パネル体1が装着されていない状態の室内ユニット100を室内ユニット100本体と呼び、前面パネル体1が装着された状態を室内ユニット100と呼んで、それらを区別する。
ここで室内ユニット100の基本的な動作について説明する。使用者によってリモコン等により空気調和機の運転開始が指令されると、室内ユニット100ではファン5が回転駆動される。ファン5には図示されない駆動モータが連結されており、この駆動モータが回転することによってファン5が回転駆動される。ファン5の回転により室内空気が吸込口6から吸い込まれ、エアフィルター71を通過する。この時吸い込まれた室内空気に含まれる塵埃をエアフィルター71が捕集する。エアフィルター71を通過した室内空気はファン5の連続的な回転により更に熱交換器4を通過する。
熱交換器4を通過する際に、吸い込まれた室内空気は熱交換器4と熱交換される。熱交換器4は空気調和機の運転が冷房の時は蒸発器となって、ここで冷凍サイクルの冷媒が蒸発するため、通過する室内空気を冷やし、暖房運転であれば凝縮器となって通過する室内空気を暖める。このように、吸い込まれた室内空気は熱交換器4を通過する際に熱交換器4と熱交換して、使用者が要求する調和空気となる。エアフィルター71が吸い込まれた室内空気の塵埃を捕集することにより熱交換器4への塵埃の付着を防止し、熱交換器4の塵埃付着による熱交換性能の低下を防いでいる。
熱交換器4を通過した室内空気は調和空気となって、ファン5の連続的な回転により吹出風路70を通って吹出口7から室内に吹き出される。吹き出される際には上下風向板8や図示されない左右風向板が回動して、吹き出される方向(風向)が調整される。上下風向板8や左右風向板の回動はそれぞれ室内ユニット100に内蔵されるモータによってなされる。また室内ファン5の回転数を変化させることで吹き出される風量も調整される。使用者により空気調和機の運転停止が指令されると、上下風向板8は、吹出口7を閉塞する状態まで回動し、吹出口7を閉塞して静止する。
次に本発明による前面パネル体1について説明する。前面パネル体1は図3に示すように、前面パネル10と、その前面パネル10の背面(室内に面する正面とは反対側の面)の左右にそれぞれ取り付けられた2つの取付板20にて構成される。前面パネル10は透明材の樹脂により射出成形され、その背面(取付板20が取り付けられる側の面)に塗装が施される。正面から、すなわち室内ユニット100に装着され閉状態となっている前面パネル体1を室内から見ると、前面パネル10を透過してその塗装面が外観上に現れることになり、奥行き感が生まれるなど室内ユニット100の意匠性を向上できるとともに、塗装面を前面パネル10の背面に設置することで、外部からの刺激による塗装面の劣化を防ぐことができる。透明材で射出成形される前面パネル10の材質としてはABSが用いられる。
この室内ユニット100では、図1に示すように、運転状況を表示する表示機構60を室内ユニット100本体に備えており、表示機構60内部に配置される発光ダイオードの光が表示機構60の表示窓から照射され、その光が、閉状態にある前面パネル体1の塗装面を含めた前面パネル10を透過して、現在の室内温度などの情報や空気調和機の運転状況が、前面パネル体1(前面パネル10)の正面に表示され、使用者がそれらの情報を把握できるようになっている。
塗装面には主として明るい色である白や薄いベージュ色などを用い、発光ダイオードの光も白色光を用いている。このため室内ユニット100は、一般的に多く用いられている明るい白色系の室内壁との調和を保つことができる。なお上記では塗装によって前面パネル10の背面に意匠層を設けているが、塗装に限らず印刷やシート貼付によって意匠層を形成してもよい。停止時には表示機構60の存在が正面から見てもわからないようになっていて、運転時のみ表示機構60の表示窓の形状で文字や図形が前面パネル10正面に表示される。前面パネル10正面に表示させることができるので、大きい文字や図形の表示が可能となり、視認性が高く意匠性に優れた表示を行うことができる。
前面パネル10は背面(塗装が施される面)の四方外周に外周壁11が立設される。外周壁11は、前面パネル体1が室内ユニット100本体に取り付けられ閉状態の時に、室内ユニット100本体の方向に延伸するように立設されている。外周壁11に囲まれる凹凸のない板状部分であるパネル部12の正面側が室内に面する。言い換えると略矩形の凹凸のない板状のパネル部12の背面を囲うように、パネル部12の四方にパネル部12を基点として外周壁11が立設されている。前面パネル10の背面の塗装は、外周壁11の内面(パネル部12の背面に連接する面)にも施される。パネル部12は凹凸がないので、背面全体に塗装が容易に施すことができる。
図4、図5に示すように、外周壁11のうち、前面パネル体1が室内ユニット100本体に取り付けられ閉状態の時に室内ユニット100の上側(天面側)に位置する上側外周壁11aと、下側(地面側)に位置する下側外周壁11bには、後述する取付板20の挿入突起21が挿入される固定孔13(13a、13b)が前面パネル10の成形時に一体的に形成される。上側外周壁11aに上側固定孔13aが、下側外周壁11bに下側固定孔13bが形成され、上側固定孔13aは上側外周壁11aを、下側固定孔13bは下側外周壁11bを上下方向に貫通するように形成される。上側固定孔13aと下側固定孔13bは、それぞれ上側外周壁11a、下側外周壁11bの上記した延伸方向に直交するように貫通する。
パネル部12が上記にて略矩形と述べたが、それは図3に示すように、前面パネル10の下部中央に矩形状の切欠き部14が形成されているからである。この切欠き部14は、室内ユニット100本体の下部中央で吹出口7の上方に設置され、左右方向に回動して室内の各領域の温度状況をモニターする赤外線センサ72を室内に臨ませ、その赤外線センサ72の動作を妨げないようにするために設けられたものである。なお切欠き部14の三方周囲には外周壁11を立設させなくてもよい。
赤外線センサ72を設けない室内ユニットであれば、切欠き部14を設けずにパネル部12を矩形状とすればよい。また前面パネル10は室内ユニット100の意匠性向上のために、全体的に上下方向(室内ユニット100の天地方向)になだらかに湾曲した曲面状に成形されている。
透明樹脂で一体成形された外周壁11とパネル部12から成り、パネル部12の背面(室内に面する正面とは反対側の面)と外周壁11の内面が塗装された前面パネル10は、室内ユニット100の前面枠2に使用者が開閉できるように取り付けられなければならない。本発明の前面パネル10のような透明材料で形成され背面側に塗装を施すものでなく、従来より一般的な予め色のついた樹脂で成形される前面パネルであれば、前面枠2に開閉可能に結合するヒンジを前面パネルの背面側に一体成形するのであるが、透明材である場合にそのようなヒンジを前面パネルの背面に一体成形してしまうと、ヒンジが突出する部位には塗装が施せなくなることで正面から見た意匠性が悪化してしまうため、ヒンジを前面パネル10と一体成形することはできない。
そのためこの室内ユニット100では、前面枠2、すなわち室内ユニット100本体に前面パネル10を開閉可能に結合するヒンジ25や、前面パネル10の室内ユニット100本体への閉状態を保持するためのツメ26を備えた前面パネル10とは別体(別部品)の取付板20を、前面パネル10の背面の塗装面上に取り付けて前面パネル体1とすることで、前面枠2すなわち室内ユニット100本体に前面パネル10を前面パネル体1として、開閉可能に取り付けられるようにする。背面に塗装が施された後の透明樹脂製である前面パネル10の背面の塗装面上に取付板20を取り付けるものである。
取付板20は、図4、図5に示すように、前面パネル10の上下方向の湾曲とほぼ等しい曲率で上下方向に湾曲した矩形な板状のベース22を基部として、このベース22の三方(上側、下側、一方の側面)にベース22を基点として外壁23が立設している。四方すべてに外壁23を立設しても構わない。外壁23は、ベース22の上側に位置する上側外壁23a、下側に位置する下側外壁23b、左右一方の側に位置する側面外壁23cから成る。外壁23が立設する側が、上下方向に湾曲するベース22の曲率半径の中心方向側(内側)で、ベース22の内側には、取付板20の強度補強用のリブ24が複数設けられる。取付板20の外壁23は、取付板20が前面パネル10の背面に取り付けられた時に、前面パネル10の外周壁11の立設方向と同じ方向となるように立設される。
上側外壁23aの外面からは上方に向けて、また下側外壁23bの外面からは下方に向けて、前面パネル10の上側外周壁11a、下側外周壁11bにそれぞれ上下方向に形成される上側固定孔13a、下側固定孔13bに挿入される挿入突起21(21a、21b)が突出するように設けられている。上側外周壁11aに形成される上側固定孔13aに挿入されるのが上側挿入突起21aであり、下側外周壁11bに形成される下側固定孔13bに挿入されるのが下側挿入突起21bである。
またベース22の内側(リブ24が形成される側)には、上部にヒンジ25、下部にはツメ26が設けられる。取付板20はこれらがすべて一体的に樹脂で射出成形される。また取付板20は、前面パネル10背面の塗装面(意匠層)と同系色もしくは透明に成形されるもので、これにより運転時に表示機構60の光が透過しても、室内ユニット100の正面からは取付板20の存在が見え難くなっている。
ヒンジ25は前面枠2、すなわち室内ユニット100本体に開閉可能に結合する機能を有するものであるが、ベース22にほぼ直角に立設し、途中から上方に屈曲する略L字状のアーム25aと、このアーム25aの端部側面から上側挿入突起21aの突出方向と直交する方向、すなわち室内ユニット100の左右方向(長手方向)に延伸するように形成された回動軸25bから構成される。またアーム25aのL字状に屈曲する部分の近傍には前面パネル体1を所定の角度で開状態を保持するための保持面25cが、左右両側に形成されている。回動軸25bは、その上下方向の位置が上側挿入突起21aの頂点と同程度かそれよりも上方の位置となるようにアーム25b側面に設けられる。
取付板20およびベース22は、ヒンジ25やツメ26が立設する側を内側、この内側の反対面で前面パネル体1において前面パネル10の背面に面する側を裏側と呼ぶことにする。図6は取付板20を裏側から見た斜視図である。アーム25aの根元に位置するベース22の裏側には、凹部28が形成されている。この凹部28により、この部分のベース22はアーム25aの立設する側に他の部分のベース22より出っ張っていて、そのため取付板20が前面パネル10に取り付けられた時にアーム25aの根元のベース22(の裏側)と前面パネル10(の背面)との間には空間が形成されることなる。
取付板20を内側から見ると、図4、図5に示すように、ヒンジ25のアーム25aが立設する部分のベース22は他の部分よりも高くなっているように見えるが、それは上記のようにベース22の裏側に凹部28が形成され、その部分のベース22が内側に出っ張っているからである。図4、図5においては、リブ24の頂点とアーム25aが立設する部分のベース22の内側端面が同じ高さとなっているが、凹部28の深さはこれに限るものでない。なお、ベース22は、アーム25a根元の凹部28により内側に出っ張った部分と、それ以外の部分の板厚は等しくなっている。
前面パネル体1を前面枠2、すなわち室内ユニット100本体に対して閉状態を保持する(閉状態に固定する)ためのツメ26は、ベース22の内側と裏側の方向に2つの頂点が位置するような菱形状に形成されており、ベース22から突設するツメ台27上に一体成形されている。なおツメ26には上面中央に開口し、ツメ台27近傍まで円筒状に陥る肉盗みが設けられている。
ここで前面パネル10と取付板20の寸法関係について説明する。図5に示すように対向する前面パネル10の上側外周壁11a内面と下側外周壁11b内面との間の水平距離をL1とし、取付板20が前面パネル10に取り付けられた時に、上記の上側外周壁11a内面と下側外周壁11b内面にそれぞれ対向することになる取付板20の上側外壁23a外面と下側外壁23b外面との間の水平距離をL2とすると、両寸法の関係が、0≦L1−L2<0.6mmとなるように形成されている。L1とL2が等しいか、L1の方が僅かに大きい寸法関係となっている。
なおこの実施の形態において、上側外周壁11aの内面、下側外周壁11bの内面とは、上側外周壁11aと下側外周壁11bが互いに向き合う面のことであり、パネル部12の背面に連続した面である。前面パネル体1が室内ユニット100本体に対して閉状態である場合では、上側外周壁11a内面は下方を向き、下側外周壁11b内面は上方を向く。また、上側外壁23aの外面、下側外壁23bの外面とは、上側外壁23aと下側外壁23bが互いに向き合う面の反対側となる面のことであり、前面パネル体1が室内ユニット100本体に対して閉状態である場合では、上側外壁23a外面は上方を向き、下側外壁23b外面は下方を向く。
また、前面パネル10の上側固定孔13aと取付板20の上側挿入突起21aは、これらが嵌め合わされた時に、上側挿入突起21a外周と上側固定孔13a内周に微小なすきまが存在するようなすきま嵌めとなるように互いに形成されている。同様に、下側固定孔13bと下側挿入突起21bの関係も、これらが嵌め合わされた時に、下側挿入突起21b外周と下側固定孔13b内周に微小なすきまが存在するようなすきま嵌めとなるように互いに形成されている。すなわち上側挿入突起21aと上側固定孔13の嵌合および下側挿入突起21bと下側固定孔13bの嵌合は、どちらもすきま嵌めとなる。
更に、取付板20が前面パネル10に取り付けられた時に、前面パネル10の側面外周壁11c(取付板20が前面パネル10の背面から見て左側に取り付けられる場合では、前面パネル10を同じく背面から見て左側に立設する外周壁)の内面と、取付板20の側面外壁23c(取付板20が前面パネル10の背面から見て左側に取り付けられる場合では、取付板20の内側から見て左側に立設する外壁)の外面と、が接触もしくは近接して対向するように、上側固定孔13aと下側固定孔13bが前面パネル10に、そして上側挿入突起21aと下側挿入突起21bが取付板20にそれぞれ配置される。
なおここで、側面外周壁11cの内面とは、前面パネル10の左右両側に側面外周壁11cが立設している時、左右の側面外周壁11cが互いに向き合う面のことであり、パネル部12の背面に連続した面である。また、側面外壁23cの外面とは、側面外壁23cのヒンジ25やツメ26に臨む面の反対側となる面のことである。
上記の取付板20が前面パネル10に取り付けられた時の前面パネル10の側面外周壁11c内面と取付板20の側面外壁23c外面との間のすきまの幅は、0(すなわち接触)以上で前面パネル10の板厚以下であり、ここでは前面パネル10の板厚が3mmであるので、3mm以下となる。なお、前面パネル10の側面外周壁11c内面と取付板20の側面外壁23c外面とを接触させてもよいが、その接触によって挿入突起21が固定孔13内周に干渉して挿入突起21の根元に応力を作用させたり、側面外周壁11cや側面外壁23cの根元に応力を作用させてはならない。
取付板20の挿入突起21は、例えば上側挿入突起21aのように上側外壁23aの外面に一つだけ設けてもよいし、例えば下側挿入突起21bのように下側外壁23bの外面に複数設けてもよい。本実施の形態に示す取付板20の上側挿入突起21aが一つだけである理由であるが、ヒンジ25を一体的に射出成形するにあたっては、L字状に屈曲したアーム25aや左右方向に(図5で右方向に)延びる回動軸25bを一体成形するためにスライド型を使用し、そのスライド型を図5において右方向にスライドさせなければならない。そのためそのスライド方向(図5においては右方向)の上側外壁23aには突出物を設けられないためである。なお上側挿入突起21bは一つだけであるが、二つ設けられた下側挿入突起21bに比べて断面係数が大きくなるように形成されており、強度的には問題ない。
上側挿入突起21aは、アーム25aの幅の範囲内に位置するように上側外壁23aの外面から突設している。すなわち上側挿入突起21aは、取付板20に対する左右方向の位置が、ヒンジ25のアーム25aと同じとなるように、言い換えると、上側挿入突起21aとアーム25aが上下方向に同一線上に形成されている。また二つ設けられている下側挿入突起21bは、取付板20に対する左右方向位置として、二つの下側挿入突起21bの間に、すなわちそれぞれの下側挿入突起21bの延長線間にツメ26が位置されるように下側外壁23bの外面から突設している。上側挿入突起21aとアーム25aの位置関係と同様に、どちらか一つの下側挿入突起21bがツメ26と上下方向に同一線上となるように形成されていてもよい。
なおスライド型を用いなければ、上側外壁23aに上側挿入突起21aを二つ以上の複数突設させてもよく、その場合であれば、いずれか二つの上側挿入突起21aの延長線間(二つだけ設ける場合であればそれら二つの上側挿入突起21aの延長線間)に、すなわち取付板20に対する左右方向位置として、いずれか二つの上側挿入突起21aの間にアーム25aが位置されるように複数の上側挿入突起21aを設けるか、もしくはいずれ一つの上側挿入突起21aがアーム25aと上下方向に同一線上に位置するように形成する。また、下側挿入突起21bを一つだけ突設させる場合では、その一つの下側挿入突起21とツメ26とが上下方向に同一線上に位置するように、すなわち取付板20に対する左右方向の位置が、ツメ26と同じとなるように形成する。また下側挿入突起21bを二つよりも多い複数突設させてもよく、その場合では、取付板20に対する左右方向位置として、いずれか二つの下側挿入突起21bの間にツメ26が位置されるように複数の下側挿入突起21bを設けるか、もしくはいずれ一つの下側挿入突起21bがツメ26と上下方向に同一線上に位置するように設ける。それらの効果については後述する。
次に、前面パネル10への取付板20の取り付け方法について説明する。前面パネル10はすでに背面が塗装されて(意匠層が形成されて)いるものである。まず上側挿入突起21aを上側固定孔13aに挿入し、上側外壁23aの外面を上側外周壁11aの内面に接触もしくは近接させる。上側挿入突起21aと上側固定孔13aはすきま嵌めの関係にあるのでその挿入は容易に行うことができる。そして取付板20の曲面状であるベース22の裏側を前面パネル10の曲面状の背面(塗装面上)に沿わせるようにして、最後に下側挿入突起21bを下側固定孔13bに挿入する。下側挿入突起21bの挿入の際には、下側挿入突起21bが設けられている取付板20の下側外壁23b、もしくは下側固定孔13bが形成されている前面パネル10の下側外周壁11bの少なくともどちらかを、互いが引き離れる上下方向に弾性変形させて、下側外周壁13bの先端を下側挿入突起21bに乗り越えさせ、下側挿入突起21bを下側固定孔13bまでスライドするように導かせてから下側固定孔13bに挿入する。挿入により弾性変形させた下側外壁23bもしくは下側外周壁11bの弾性変形が解除され、下側外壁23bの外面が下側外周壁11bの内面に接触もしくは近接する。前面パネル10と取付板20はともに樹脂製であるので、弾性変形が容易であり、取付板20の取り付け作業は簡単で短時間に完了させることができる。すなわち取付板20の前面パネル10背面へ取り付ける際の作業性が良好となる。
なお、上記のように下側外壁23b、もしくは下側外周壁11bの少なくともどちらかを弾性変形させ、下側挿入突起21bを下側固定孔13bまでスライドするように導かせてから下側固定孔13bに挿入するので、下側挿入突起21bの下側固定孔13bへの挿入が完了すると、下側外壁23b、もしくは下側外周壁11bの弾性変形が解除される。そして手作業で取付板20を前面パネル10に取り付ける場合、その弾性変形の解除を取り付け作業者は手応えとして感じることができるので、取り付け作業者は、目視だけでなくその手応えによっても、下側挿入突起21bの下側固定孔13bへの挿入が完了したこと、すなわち取付板20の前面パネル10への取り付けが完了したことを確認でき、取り付け不良のない信頼性の高い取り付け作業とすることができる。また、上記のように取り付け作業が容易であるので、前面パネル10や取付板20が上下方向に曲面状に形成されていて、取り付け時の前面パネル10が安定した静止状態を維持し難いものであっても、取り付け作業をスムーズに遂行できる。
取付板20の下側外壁23bの方が、前面パネル10の下側外周壁11bより剛性が小さいので、弾性変形は下側外壁23bの方が上方に変形させ易い。なお、この下側挿入突起21bの下側固定孔13bへの挿入のために、下側外壁23bがより弾性変形し易くすべく、図6に示すように、ベース22のツメ台座27と下側外壁23bとの間に、すなわち下側外壁23bの上部近傍に、前面パネル体1が室内ユニット100本体に閉状態の時に室内ユニット100本体の前後方向に、ベース22を貫通する開口部29を形成している。開口部29は、二つの下側挿入突起21bが位置する幅よりも大きい左右方向の幅を有している。この開口部29を設けることで、下側外壁23bの剛性が小さくなり容易に弾性変形できるようになって、下側挿入突起21bの下側固定孔13bへの挿入が容易に成し遂げられ、取付板20の前面パネル10への取り付け作業の作業性がより良好となる、すなわち作業効率が更に向上する。
下側挿入突起21bを先に下側固定孔13bに挿入し、最後に上側挿入突起21aを上側固定孔13aに挿入するような手順としてもよいが、取付板20の上部にはヒンジ25が形成されているため、上側外壁23aの剛性が下側外壁23bの剛性に比べて大きく、またヒンジ25により上側外壁23a近傍に、下側外壁23b近傍に設けたような開口部29を形成し難いということもあるので、上記のように先に上側挿入突起21aを上側固定孔13bに挿入し、最後に下側挿入突起21bを下側固定孔13bに挿入させるようにした方が、取り付けの作業性がよい。
このように取付板20の外壁23や前面パネル10の外周壁11の弾性変形を利用して、固定孔13に挿入突起21を挿入するだけで、取付板20を前面パネル10に取り付けられるので、取り付け作業が簡単で短時間にでき、すなわち作業性が良好で、また取り付け作業時に前面パネル10や取付板20が割れたり塑性変形したりすることのない信頼性の高い前面パネル体1が得られる。
なお、挿入突起21は、図4に示すように固定孔13に挿入された際、すなわち取付板20が前面パネル10の背面に取り付けられた時に、固定孔13の反挿入側から突出しないような上下寸法に形成されている。また外壁23の立設方向の先端が、外周壁11の立設方向の先端と略同じ高さとなるように、外壁23と外周壁11の高さが設定されている。取付板20が前面パネル10背面に取り付けられた時に、上側外壁23aの立設方向の先端は上側外周壁11aの立設方向の先端と略同じ高さに、そして下側外壁23bの立設方向の先端は下側外周壁11bの立設方向の先端と略同じ高さになる。同様に側面外壁23cの立設方向の先端は側面外周壁11cの立設方向の先端と略同じ高さになる。
このため、取付板20が前面パネル10に取り付けられると、前述の通り、上側外壁23a、下側外壁23bの外面はそれぞれ対向する上側外周壁11a、下側外周壁11bの内面に接触もしくは近接し、また側面外壁23cの外面は対向する側面外周壁11cの内面に接触もしくは近接していることもあり、取付板20の外壁23を手や工具でつまむことができず、よって上側外壁23a、下側外壁23bを弾性変形させ難くなるので、容易には挿入突起21を固定孔13から抜き出せなくなり、たとえ前面パネル体1の開閉が繰り返されても取付板20が外れることのない信頼性の高い取付板20の取り付け状態が得られる。なおここで、外壁23の立設方向先端の方が外周壁11の立設方向先端よりわずかに高い状態であっても、手や工具で外壁23をつまめない程度であれば、その状態は略同じに含まれるものである。さらに外壁23の立設方向先端の方が外周壁11の立設方向先端よりも低い状態であれば、手や工具で外壁23をつまめないことになる。よってここにおいては、外壁23と外周壁11の立設方向先端の高さに多少の出入りがあったとしても、手や工具で外壁23をつまめない状況であれば、外壁23の立設方向の先端が外周壁11の立設方向の先端と略同じ高さということに含まれるものとする。また、側面外壁23cの立設方向の先端と側面外周壁11cの立設方向の先端が略同じ高さであるので、開閉作業の際、開閉作業者が前面パネル体1の両側を持って開閉する際に、握り易くなって開閉の操作性が良好となる。
取付板20を取り外す場合は、先端の細い板状治具を接触もしくは近接している下側外周壁11b内面と下側外壁23b外面の対向面間に押し込み、下側外壁23bを弾性変形させて下側挿入突起21bを下側固定孔13bから抜くことで取り外すことができる。なお上側外周壁11a内面と上側外壁23a外面の間に治具を押し込んで上側挿入突起21aを先に抜いてもよい。
取付板20を前面パネル10と同じ材質の樹脂で成形すれば、廃棄される室内ユニット100の材料をリサイクルする際に取付板20を前面パネル10から取り外さなくともよくなり、リサイクルのための室内ユニット100解体作業の工程が減り、解体作業効率がよくなる。またコストを下げるために取付板20を前面パネル10と同じ樹脂材料とせずに、例えばPS等異なる材料を用いても、上記のように板状治具を用いれば取り外すことが可能であり、解体時に前面パネル10と取付板20とを分別することができるので、分別回収したそれぞれの材料の純度が高くなり、有効に再利用することができる。
挿入突起21と固定孔13の嵌合は、微小なすきまを有するすきま嵌めであるので、挿入突起21の挿入によって固定孔13周縁に応力が作用することはなく、挿入によって外周壁11の固定孔13近傍が割れたり、ひびが入ったり、塑性変形してしまったりすることはない。また上記の通り、図5に示す寸法L1と寸法L2の関係が、0≦L1−L2<0.6mmとなっているので、挿入突起21と固定孔13の嵌合がすきま嵌めであっても、取り付け後の取付板20が前面パネル10に対して固定され、上下方向にがたつくことはなく、前面パネル体1の開閉作業の支障とならず、円滑に開閉作業を遂行できる。
また、寸法L1と寸法L2の関係が、0≦L1−L2<0.6mmとなっているので、取付板20の上側外壁23aの外面が対向する前面パネル10の上側外周壁11aの内面に接触もしくは近接するかであり、また下側外壁23bの外面が対向する下側外周壁11b内面に接触もしくは近接するかであり、すなわち、上側外壁23aの外面と上側外周壁11aの内面、および下側外壁23bの外面と下側外周壁11bの内面とが、それぞれ接触もしくは近接するので、取付板20の取り付けにより上側外壁23a、下側外壁23bがそれぞれ対向する前面パネル10の上側外周壁11a、下側外周壁11bを突っ張って、取付板20の上側外壁23a、下側外壁23bおよび前面パネル10の上側外周壁11a、下側外周壁11bの根元に応力を作用させることがない。なおL1−L2はこの一実施例では上限として0.6mm未満としているが、これに限定されるものではない。前面パネル10の上下方向の長さによってL1−L2の上限値は適宜選択される(前面パネル10が上下方向に長いほど上限値を大きくする)ものであり、取り付け後の取付板20が前面パネル10に対して上下方向にがたついてしまい前面パネル体1の開閉作業に支障が出てしまうようでなければ0.6mm以上であっても適用できる。
なお閉状態の前面パネル体1にあっては、前面パネル10の自重により、前面パネル10の上側外周壁11a内面とそれに対向する取付板20の上側外壁23a外面が接触し、両者間で前面パネル10の自重が作用し合う。
また、上記した通り、側面外周壁11c内面と取付板20の側面外壁23c外面との間も、挿入突起21が固定孔13内周に干渉して挿入突起21の根元に応力を作用させたり、側面外周壁11cや側面外壁23cを塑性変形させたりそれらの根元に応力を作用させたりしないように接触もしくは近接させているものであり、そしてすきま嵌めである挿入突起21と固定孔13の嵌合すきまは微小なすきまであるので、取り付け後の取付板20が前面パネル10に対して固定され、左右方向(室内ユニット100本体の長手方向)にもほとんどがたつくことはない。
このように、前面パネル10の上側外周壁11a、下側外周壁11bにこれら外周壁11a、11bをそれぞれ上下に貫通するように設けられた上側固定孔13a、下側固定孔13bに、取付板20の上側外壁23aから上方に突出する上側挿入突起21aと下側外壁23bから下方に突出する下側挿入突起21bをすきま嵌めの状態で嵌合されるように挿入して、前面パネル10の上側外周壁11a、下側外周壁11bと取付板20の上側外壁23a、下側外壁23bをそれぞれ根元に応力が作用しないで接触させるか、もしくは近接させて取付板20を前面パネル10の背面に固定したので、容易に短時間で、すなわち作業性良好に取付板20の前面パネル10への取り付けが可能であるとともに、取付板20の取り付けによって前面パネル10と取付板20に応力を作用させないので、前面パネル10および取付板20に割れや塑性変形を発生させることがなく、また前面パネル体1の開閉作業や室内ユニット100本体への脱着の際に取付板20が外れない信頼性の高い前面パネル体1が得られる。
取付板20は、図3に示すように前面パネル10の背面の左右に2ヶ所取り付けられる。図4〜図6に基づいた上記した説明は、前面パネル10の背面から見て左側に設置される取付板20を用いた説明であったが、右側に設置される取付板20に対しても同様である。左側と右側の取付板20は互いの回動軸25bが対向するようにそれぞれのアーム25aの内側面側に突設して形成される。取り付け後の左右両側の取付板20にて、互いの回動軸25bの上下方向の位置は同じとなるが、それぞれのツメ26の上下方向の位置は、前面枠2側に設けられるツメの係止具50の上下方向位置が異なることにより異なっている。なお表示機構60は取付板20と干渉しない位置に配置されている。
取付板20が前面パネル10の背面の左右両側にそれぞれ塗装面上に取り付け固定されることで完成された前面パネル体1において、図4に示すように、ヒンジ25のアーム25aのL字状屈曲部は前面パネル10の外周壁11の立設方向先端よりも高い位置にあって、外周壁11より突出しており、アーム25aの端部に設けられる回動軸25bも外周壁11の立設方向先端よりも高い位置にあって、図2のように前面パネル体1を横方向から見た場合には、前面パネル10の外周壁11よりも突出している。そして回動軸25bの上下方向の位置は、前面パネル10の上側外周壁11aと同程度か、上側外周壁11aよりも上方の位置、すなわち上側外周壁11aの近傍であって、前面パネル体1を裏返さずとも前面パネル体1を正面から見れば、回動軸25bの存在する位置が認識できるようになっている。
続いて前面パネル体1を前面枠2、すなわち室内ユニット100本体に回動可能にかつ着脱可能に取り付ける方法について説明する。図1に示すように、前面枠2の上部両側には、前面枠2の正面から奥側に(台枠3側に)凹んでその底面に傾斜した溝を有した保持具装着部2aがそれぞれ一体成形されている。その溝の傾斜方向は、手前側すなわち正面側が下方、奥側が上方に位置するような傾斜である。その溝に図7に示す保持具40がそれぞれの保持具装着部2aの底面溝に嵌められている。図7は保持具40とそれに装着または取り外し中の状態である前面パネル体1のヒンジ25部を示す斜視図である。
保持具40は、前面枠2とは別体に、自己潤滑性のある樹脂で一体成形されたもので、前面枠2の保持具装着部2a底面に形成される溝の上下両端面に、保持具40の上係止片41、下係止片42がそれぞれ嵌って前面枠2に固定される。図7において下側に位置する下係止片42が保持具装着部2aの溝の下端面に保持される。
保持具40の略中央には上方に開口するU字状の開度保持部43が形成され、上部にはヒンジ25の回動軸25bを回動自在に支持する下方側のみ略半円状に形成された軸受44が形成されている。開度保持部43は上部の開口が少し狭められていて、その開口幅はアーム25aの保持面25cが位置する部分の幅よりも小さい。ただし開口を除いたU字状の開度保持部43内面間の幅はアーム25aの保持面25cが位置する部分の幅よりも大きく形成されている。
図1に示すように、前面枠2の下部両側には、前面枠2の正面から奥側に(台枠3側に)凹んだ係止具装着部2bがそれぞれ一体成形されている。その係止具装着部2b内に図8に示す係止具50が収納固定されている。図8は係止具50とそれ嵌入して前面パネル体1の閉状態を保持しているツメ26部(取付板20に形成されている)を示す斜視図である。左右2ヶ所の係止具装着部2bの位置は、前面枠2の長手方向中央に対して対称である必要はなく、前面枠2が収納する他の部品との関係から適宜設定されればよいが、前面パネル体1の下方寄りに位置させる。
係止具50は、前面枠2とは別体に、自己潤滑性のある樹脂で一体成形されたもので、その略中央に開口が傾斜して狭められている略U字状のツメ収納部51が形成されていて、その開口が前面枠2の前面側となり、U字状が略水平状態(室内ユニット100の長手方向と略平行)となるように係止具装着部2bに配置されている。
前面パネル体1を前面枠2すなわち室内ユニット100本体に装着するには、まず前面パネル体1の両側下方を持って、すなわち前面パネル10の左右側に位置する外周壁11を中心に握って、前面パネル体1を前面枠2に対して略90°の状態としてから両側の取付板20に形成されているヒンジ25の先端を左右略同時に前面枠2の係止具装着部2b内に挿入し、ヒンジ25の先端に形成されている回動軸25bを保持具40に形成されている軸受44に嵌合させる。軸受44は下方側だけの半円状であるので、嵌合させるというのは、軸受44の内周面に載せることである。なお軸受44が下方側しか存在しないのは、前面パネル体1の自重という一定方向の荷重しか支持しなくてよいためである。
軸受44への回動軸25bの嵌合は、前面パネル体1を前面枠2に対して略90°の状態で奥側すなわち台枠3側に押し付けることで、突設している軸受44の前面側に位置する先端部44aが回動軸25bによって弾性変形して押し下げられることで、回動軸25bが軸受44の先端部44aを乗り越えて軸受44の内周面上に載置される。軸受44は回動軸25bが先端部44aを乗り越えると弾性変形が解除される。このように軸受44が弾性変形して回動軸25bが軸受44に嵌合され、嵌合後は軸受44の弾性変形が解除されるので、前面パネル体1の取り付け(装着)作業者は、軸受44の弾性変形を手応えとして感じることができるので、装着の完了、そして正常に装着できたかをこの手応えから判断することが可能となる。
そして前面パネル体1の装着作業において、ヒンジ25の回動軸25bが前面パネル10の外周壁11よりも突出していて、また前面パネル体1を正面から見た場合に、回動軸25aが前面パネル10の上部に認識できる位置に配置されているので、装着する作業者は、いちいち前面パネル体1を裏返して(取付板20のある側に向きを変えて)ヒンジ25や回動軸25bの位置を確認しなくても回動軸25bの位置が把握できるので、回動軸25bの軸受44への嵌合を短時間で容易にしかも正確に実施することができ、作業性良好で信頼性の高い作業が実現できる。
回動軸25bの軸受44への嵌合が両側とも完了すると、前面パネル体1を閉状態とすべく回動軸25bを回動基点として下方に押し下げる。そのときの開口の両側に位置する上端面43aにヒンジ25の保持面25cが接触して停止する。この状態が前面パネル体1を開状態に保持しているときである。前面パネル体1を更に下方へ回動させようと力を加えると、アーム25aの両側の保持面25cがU字状の開度保持部43を外側に弾性変形させ、開度保持部43の開口を乗り越え、U字状の開度保持部43の内面間へと進入する。開度保持部43の内面間の幅はアーム25aの保持面25cが位置する部分の幅よりも大きく形成されているので、アーム25aが開度保持部43の開口を通過して開度保持部43の内面間に収納されると開度保持部43の弾性変形は終了する。
前面パネル体1の下方への回動を続けると、取付板20のツメ26が前面枠2に固定された係止具50と接触する。そして菱状のツメ26が係止具50のツメ収納部51の傾斜して狭めらている開口を広げて、すなわちツメ収納部51を外側に弾性変形させてツメ収納部51内に進入して収納される。ツメ26のツメ収納部51内への収納が完了すると、ツメ収納部51の弾性変形が解除される。取り付け作業者はこのツメ収納部51の弾性変形の解除を手応えとして感じることができ、ツメ26の収納完了をこの手応えにより判断できる。
ツメ収納部51は開口の幅がツメ26の左右方向の幅よりも狭いので、ツメ26のツメ収納部51開口からの自発的な脱出を防ぎ、前面パネル体1の下方部分の浮き上がりを防止している。ツメ26がツメ収納部51に収納され、ツメ26がツメ収納部51の開口に引っ掛かることで、前面パネル体1が浮き上がることなく、閉状態が安定的に保持され、外観の見映えがよくなり、前面パネル体1が回動軸25bを基点にして回動方向にがたつくこともない。
前面パネル体1の取り付けられた室内ユニット100において、前面パネル10の上側外周壁11a、下側外周壁11bには上下方向にそれぞれ貫通した上側固定孔13a、下側固定孔13bと、それらの固定孔13a、13bにそれぞれ挿入された取付板20の上側挿入突起21a、下側挿入突起21bが存在する。室内ユニット100は、一般的に室内において壁の上方に設置されるため、上側外周壁11aの固定孔13a、およびそれに挿入された上側挿入突起21aの上端は、使用者が意図的に上方から覗き込まない限り室内にいる使用者の目に触れることはなく、室内ユニット100の外観意匠を悪化させることはない。
しかし下側外周壁11bに形成された下側固定孔13b、およびそれに挿入された下側挿入突起21bの突端は、使用者が見上げれば目に触れてしまう位置にあるので、これらを使用者の目に触れないようにしなければ外観意匠の悪化につながる。そのためこの実施の形態1の室内ユニット100では、図1、図2に示すように、前面枠2の前面側下方で吹出口7より上方の位置に前面パネル10の下側外周壁11bおよび取付板20の下側外壁23bを収納する収納溝2cを前面枠2に一体的に成形している。収納溝2cは図2に示すように、前面枠2の前面側に開口して奥側すなわち台枠3側に向かって断面略コ字状に凹んだ形状をなし、図1に示すように前面枠2の長手方向(左右方向)に前面枠2の一方の側端から他方の側端まで延びて形成されている。前面パネル体1が閉状態の時、前面パネル10の下側外周壁11b、および取付板20の下側外壁23bがこの収納溝2c内に収納される。収納溝2cは下側外周壁11bを長手方向にすべて収納する。下側外周壁11bの収納溝2cへの収納は、収納作業を伴うものではなく、前面パネル体1を閉じる、すなわちツメ26をツメ収納部51に収めるだけで自動的になされるものである。
図9は、収納溝2cに収まった下側外周壁11cの下側固定孔13b部分の拡大縦断面図である。下側外周壁11bおよび下側外壁23bが収納溝2cに収納されることで、図9に示すように下側外周壁11bを上下方向に貫通する下側固定孔13bの下端開口周縁、およびそれに挿入された下側挿入突起21bの突端(下端)は、室内ユニット100の外観上に現れなくなり、室内にいる使用者が室内ユニット100を見上げても、それらが使用者の目に触れることはなく、室内ユニット100の優れた意匠性が得られる。
また、前面パネル10の上側外周壁11a、下側外周壁11bの室内に臨む正面側(パネル部12の正面と連続した面となる部位)にシボ加工を施すことにより、前面パネル体1を正面から見た時に、前面パネル10背面の塗装面よりも奥側に位置し外周壁11を透けて外観上に現れることになる上側挿入突起21a、下側挿入突起21bの側面(正面側に向いている側面)部をそれぞれ使用者から見え難くでき、室内ユニット100の意匠性を良好にすることができる。なおシボ加工とは表面に任意の特定パターンのしわ模様を形成する処理であり、この処理を透明材の表面に施すことで、透過する光を拡散させてぼやかすことができる。
上側固定孔13a、下側固定孔13bの内周面に前面パネル10の背面同様に塗装を施した場合でも、両固定孔13a、13b内周の塗装は、前面パネル10背面の塗装面よりも奥側に位置し外周壁11を透けて正面外観上に現れることになるので、同様に前面パネル10の上側外周壁11a、下側外周壁11bの正面側にシボ加工を施すことで、その固定孔13a、13b内周の塗装を使用者から見え難くでき、室内ユニット100の意匠性を良好にすることができる。
なお前面パネル10の上側外周壁11aと下側外周壁11b正面側のシボ加工は、左右それぞれの固定孔13a、13bの位置とそれらの近傍に施すだけでもよいし、前面パネル10の長手方向に全長に渡って施してもよい。これらのシボ加工は、前面パネル10の成形時に同時に行われる。
続いて使用者による前面パネル体1の開閉作業について説明する。使用者は前述したようなエアフィルター71の清掃等のために、あるいは室内ユニット100の清掃のために室内の壁に設置された室内ユニット100の前面パネル体1を開閉する。前面パネル体1を使用者が開けるには、まず室内ユニット100が停止状態の時に、前面パネル体1の両側に指をかけ、手前(使用者自身の方)に引くようにして、左右のツメ26を係止具50のツメ収納部51から抜き出す。
室内ユニット100では、図1に示すように係止具50が固定される近傍の前面枠2の両側面に、前面に向かって開口する内側に凹んだ略半円形状の窪み30をそれぞれ設けており、前面パネル10の側面外周壁11cの立設方向先端でこの窪み30の前面開口に対向する部分は、窪み30により奥側(台枠3側)に向かって露出している。そのため使用者がこの窪み30に親指以外の指の指先を入れることで、前面パネル10の左右両側の側面外周壁11cの先端(台枠3側を向いている面)に指をかけることができ、使用者による前面パネル体1を開く作業が容易に行え、使用者にとって使い勝手のよい空気調和機の室内ユニットとなる。
使用者が両側の窪み30に指を入れて前面パネル体1を手前に引くようにすることで、菱状のツメ26は、係止具50のツメ収納部51の傾斜して狭めらている開口を広げて、すなわちツメ収納部51を外側に弾性変形させてツメ収納部51から抜き出る。その際ツメ26は、ツメ収納部51の開口により取付板20のベース22から引き離す方向の引っ張り力を受けることになるが、ツメ26は、取付板20の左右方向において、二つの下側挿入突起21bの間に位置しているので、このような引っ張り力が作用しても、取付板20のベース22は、左右方向にねじれることがなく、すなわちツメ26と下側挿入突起21b間に左右方向のねじりモーメントが発生することがない。
なお、前面パネル体1を閉じる時には、前述した前面パネル体1の装着作業で説明したように、ツメ26がツメ収納部51を外側に弾性変形させてツメ収納部51に収まるわけだが、この際には逆にツメ26はベース22に向かって押し付けられる力をツメ収納部51の開口から受ける。しかしこのような力が作用しても上記の開作業時の引っ張り力が作用した時と同様な理由で取付板20のベース22は、左右方向にねじれることがない。このため前面パネル体1の開閉により、ツメ26のツメ収納部51への脱着が繰り返されても、取付板20のベース22が塑性変形したり、割れたりしてしまうことはなく、また下側挿入突起21bが破断することもない開閉作業に対する信頼性の高い前面パネル体1が得られる。
なお下側挿入突起21bを一つのみの形成とし、その一つのみの下側挿入突起21bとツメ26が上下方向に同一線上に位置するようにように設けた場合、もしくは複数設けたの下側挿入突起21bのいずれか一つとツメ26が上下方向に同一線上に位置するようにように設けた場合でも、前面パネル体1の開閉によるツメ26のツメ収納部51への脱着の際に、ツメ26がツメ収納部51の開口から力を受けても、ツメ26と下側挿入突起21bが同一線上に位置しているので、ツメ26と下側挿入突起21b間に左右方向のねじりモーメントが発生することがなく、取付板20のベース22は、左右方向にねじれることがない。そのためツメ26のツメ収納部51への脱着が繰り返されても、取付板20のベース22が塑性変形したり、割れたりしてしまうことはなく、また下側挿入突起21bが破断することもない開閉作業に対する信頼性の高い前面パネル体1が得られる。なお下側挿入突起21bが三つ以上突設されている場合でも同様に、取付板20に対する左右方向位置として、いずれか二つの下側挿入突起21bの間にツメ26が位置するように設ける場合でも上記と同じで取付板20のベース22は、左右方向にねじれることがなく、同様な効果が得られる。
また、前述の通り前面パネル体1は、取付板20が前面パネル10の側面外周壁11cと取付板20の側面外壁23cとが接触もしくは近接するように前面パネル10へ取り付けられているので、前面パネル体1は取付板20がある左右両側部位の剛性が見かけ上強くなっている。そのため使用者が前面パネル体1の両側(左右両側の側面外周壁11c)を持って開く際に、上記したツメ26がツメ収納部51から抜け出る時にツメ26に作用する引っ張り力によって、前面パネル体1のツメ26より外方となる左右両側部位の手前側(開けようとしている使用者側)への弾性変形を抑制でき、開く操作、特にツメ26がツメ収納部51から抜け出させるために使用者が力を入れる時の操作性が、使用者にとって良好に感じられる。
また閉じる時にツメ26を係止具50のツメ収納部51に収納する場合にも、同様に力を入れる時の操作性が良好となる。このように取付板20が前面パネル10の側面外周壁11cと取付板20の側面外壁23cとが接触もしくは近接するように前面パネル10へ取り付けているので、前面パネル体1の左右両側部位の剛性が強くなって、使用者が前面パネル体1の両側を持って開閉する際、使用者が握っている部分が弾性変形し難く、使用者にとって開閉の操作性が良好となる。
使用者が前面パネル体1を開ける際に、前面パネル10の一方の側面外周壁11cを持って、すなわち前面パネル体1の片側だけを持って開こうとして、前面パネル体1の左右両側部位に過大な力が作用しても、上記の通り前面パネル体1は取付板20のある左右両側部位の剛性が強くなっているので、前面パネル10の左右両側部位が割れたり、塑性変形したりすることのない信頼性の高い前面パネル体1が得られる。
使用者がツメ26のツメ収納部51からの解除後、前面パネル体1を上方へ持ち上げるように回動させると、ヒンジ25のアーム25aが、保持具40の開度保持部43の開口に接触するが、力を加えてアーム25aによりU字状の開度保持部43を外側に弾性変形させ、開度保持部43の開口を通過させて、アーム25aを開度保持部43の内面間から脱出させる。アーム25aが開度保持部43の開口を完全に通過し終わると、開度保持部43の弾性変形は解除される。
ところで前面パネル体1が閉状態時には、回動軸25bが軸受33に支持されることで前面パネル体1の自重を支えている。そのため閉状態時にはアーム25aの根元に回動軸25bが軸受44からの受ける反力によるモーメントが作用しているが、この開度保持部43の開口をアーム25aが通過する際、アーム25aの開度保持部43の開口と接触する部位には、開度保持部43からの力が作用し、その力によりアーム25aの根元には閉状態時に作用しているモーメントよりも大きなモーメントが作用する。
アーム25aを開度保持部43内面間から抜き出せば、使用者による前面パネル体1を開く作業は終了する。使用者は開度保持部43の弾性変形は解除される手応えを、前面パネル体1を持つ手から感じることで、アーム25aの脱出、すなわち前面パネル体1の開く作業の終了を認識できる。この時点で前面パネル体1から使用者が手を放すと、アーム25aの途中に形成されている保持面25cが弾性変形解除後の開度保持部43の上端面43aに接触し、この上端面43aに保持面25cが支持される、言い換えれば、保持具40の開度保持部43にヒンジ25のアーム25aが支持されることで、前面パネル体1は所定の角度で開状態が保持される(所定の開度が維持される)。
室内ユニット100が室内の壁に設置された時に、開度保持部43の上端面43aが天井を向くように、すなわち上端面43aと天井が略平行となるように保持具40が形成されており、ヒンジ25の保持面25cの傾きによって前面パネル体1の開度を決定している。この室内ユニット100では、前面パネル体1が前面枠2の前面から60°に開状態が保持されるように、すなわち開度60°で維持されるように、保持面25cが形成されている。開度60°であればエアフィルター71の着脱や室内ユニット100内部の清掃を行う際に、使用者が開状態の前面パネル体1の存在を邪魔に感じず容易に行うことができる。図1は前面パネル体1が開度60°で保持された状態を示している。
前述の通り、前面パネル体1の室内ユニット100本体へ装着するときは、上記の開度を用いれば開度が90°の状態から装着を始める。逆に開度90°まで前面パネル体1を持ち上げて手前に引くことで、軸受44を回動軸25bにより弾性変形させて回動軸25bを軸受44から取り出し、前面パネル体1を室内ユニット100本体から取り外すことができる。よって、前面パネル体1の開状態を保持する角度(開度)は、90°より小さくないとならない。そして開状態にして使用者が行う各種作業に対して、開状態の前面パネル体1が作業の障害とならないためには、開度は45°以上必要である。
なお、開度90°より大きい角度で前面パネル体1が室内ユニット100本体に着脱できるようにすると、室内ユニット100を室内の壁に設置後に使用者が前面パネル体1を室内ユニット100本体から取り外そうとしても、前面パネル体1の下部が天井に接触して取り外せない状態が起こり得るため、前面パネル体1を室内ユニット100本体に着脱するのに必要な前面パネル体1の開度は90°が望ましいのである。使用者が前面パネル体1の着脱を行えるので、前面パネル体1を取り外して、前面パネル体1を清掃したり、室内ユニット100本体を清掃したりすることができる。
L字状のアーム25aにより、アーム25a端部に設けられる回動軸25bが、前面パネル体1を横方向から見た場合に、前面パネル10の外周壁11よりも突出していて、その上下方向の位置が上側外周壁11aの近傍となるので、回動軸25bを基点として、前面パネル10の上側外周壁11aが前面枠2の上面に接触することなく、閉状態から90°の開度まで回動させることができる。
前面パネル体1が所定の開度(ここでは60°)で開状態を保持されている時、前面パネル体1の自重を左右両側の保持具40の開度保持部43が支持する。そのため開状態は保持されている間、ヒンジ25の保持面25cは、接触する開度保持部43の上端面43aから反作用として自重と等しい抗力を受けている。その抗力によりアーム25aの根元にはモーメントが作用するが、このモーメントは閉状態時に作用しているモーメントと同程度である。
使用者がエアフィルター71の清掃等の作業を終了し、前面パネル体1の開状態を解除して前面パネル体1を閉じようとする場合、開状態の前面パネル体1の両側、すなわち左右の前面パネル外周壁11を持って下方に押し下げるような力を加える。これにより保持面25cが支持されていた開度保持部43を外側に弾性変形させ、開度保持部43の開口を乗り越える。これにより開度保持部43による前面パネル体1の自重の支持が解除され、回動軸25bを回動基点として下方に回動する。そしてアーム25aが開度保持部43の開口を通過して開度保持部43の内面間に収まると開度保持部43の弾性変形は終了する。
保持面25cがU字状の開度保持部43を外側に弾性変形させ、開度保持部43の開口を乗り越える際には、開状態を保持されている時に保持面25cに作用する抗力(前面パネル体1の自重の反作用)よりも大きな力が保持面25cに作用する。その力によりアーム25aの根元には閉状態時に作用しているモーメントに比べて大きなモーメントが作用する。
引き続き前面パネル体1を下方へ回動させ、前述した装着作業者による前面パネル体1の装着作業と同様に、ツメ26により係止具50のツメ収納部51を外側に弾性変形させ、ツメ26をツメ収納部51内に収納することで、前面パネル体1の閉じる作業が終了する。ツメ26のツメ収納部51内への収納が完了すると、ツメ収納部51の弾性変形は解除され、使用者はこのツメ収納部51の弾性変形の解除を手応えとして感じることができ、ツメ26の収納完了、すなわち閉じる作業の完了をこの手応えによって確認できる。
上記の通り前面パネル体1の開閉作業において、アーム25aが開度保持部43の開口をそれぞれ乗り超える時に、アーム25aの根元には大きなモーメントが作用する。開閉作業に応じてこの大きなモーメントが繰り返しアーム25aの根元に発生する。しかしこの取付板20は、アーム25aの根元に位置するベース22の裏側に凹部28が形成され、その部分のベース22が内側に出っ張っり、アーム25a根元のベース22の裏側には前面パネル10との間に空間が存在しているので、アーム25a根元のベース22が、アーム25aに作用するモーメントを受けて弾性変形することができる。凹部28は、アーム25a根元のベース22がモーメントを受けて弾性変形できる深さが少なくとも必要である。
アーム25a根元のベース22が弾性変形することによって、開閉作業に応じて繰り返えされる大きなモーメントによりアーム25a根元のベース22に発生する応力を広く分散させ、局部的に応力が集中しないようにすることができる。これにより開閉作業により、アーム25aに閉状態時に作用しているモーメントに比べ大きなモーメントが繰り返し作用してもアーム25aが根元でベース22から破断することのない開閉作業に対する信頼性の高い取付板20、ひいては前面パネル体1が得られる。
また、前面パネル体1の開閉作業において、アーム25aや保持面25cは開度保持部43から力を受けるが、アーム25aは、取付板20において上側挿入突起21aと上下方向に同一線上に位置しているので、取付板20のベース22は、左右方向にねじれることがなく、すなわちアーム25aと上側挿入突起21a間に左右方向のねじりモーメントが発生することがない。このため前面パネル体1の開閉が繰り返されても、取付板20のベース22が浮き上がったり、塑性変形したり、割れたりしてしまうことはなく、また上側挿入突起21aが破断することもない開閉作業に対する信頼性の高い前面パネル体1が得られる。
また、上側挿入突起21aが複数突設される場合でも、取付板20に対する左右方向位置として、いずれか二つの上側挿入突起21aの間にアーム25aが位置するように突設させるので、取付板20のベース22は、左右方向にねじれることがなく、すなわちアーム25aと上側挿入突起21a間に左右方向のねじりモーメントが発生することがない。よって前面パネル体1の開閉が繰り返されても、取付板20のベース22が浮き上がったり、塑性変形したり、割れたりしてしまうことはなく、また上側挿入突起21aが破断することもない開閉作業に対する信頼性の高い前面パネル体1が得られる。
前面パネル体1が長手方向(室内ユニット100の左右方向)に長い場合には、左右両側に取り付けた取付板20のツメ26を、前面枠2の係止具40に保持させて閉状態を維持させても、前面パネル体1の中央部が前面パネル10の成形時の反り等により浮き上がることもある。室内ユニット100はこの中央部の浮き上がりを防ぐ構造を有しており、これについて説明する。図10は前面パネル体1の留め突起15を示す斜視図であり、留め突起15は下側外周壁11b外面から突出する、すなわち前面パネル体1が閉状態時に下側外周壁11bの下端面から下方に向かって突出するもので、切欠き部14に近い位置で切欠き部14の両側にそれぞれ設けられている。留め突起15は、前面パネル10と一体成形される。図11は留め突起15の係止状態を示す縦断面図である。前面パネル体1が閉状態にて留め突起15の位置と相対する収納溝2cの底面には、上方に向かって突出する掛かり突起2dが前面枠2と一体的に設けられている。
前面パネル体1を閉じると、前面パネル体1の長手方向中央下部において、図11に示すように、留め突起15が掛かり突起2dを乗り越えて、前方に位置する掛かり突起2dに引っ掛かり、前面パネル体1の長手方向中央の浮き上がり発生を防ぐことができる。室内ユニット100では、留め突起15を切欠き部14の両側に二つ設けたが、切欠き部14を有さない矩形状の前面パネルであれば、留め突起15を下側外周壁11bの略中央に一つだけ設け、それを引っ掛ける掛かり突起2dもその留め突起15と相対する位置の収納溝2c底面に一つだけ形成するようにしてもよい。
なお収納溝2cの底面に、掛かり突起2dではなく、留め突起15を周縁に引っ掛ける掛かり穴を掛かり突起2dの代わりに凹設するように構成してもよい。また、逆に収納溝2c底面の掛かり突起2dに周縁が引っ掛かるような留め穴を前面パネル10の下側外周壁11cの外面に凹設するように構成してもよい。
このように前面パネル体1の略中央下部において、下側外周壁11c外面に留め突起15もしくは留め穴を設け、収納溝2c底面に、留め突起15を引っ掛ける掛かり突起2dもしくは掛かり穴を設けるか、または留め穴を引っ掛ける掛かり突起2dを設けて、下側外周壁11cに設けた留め突起15もしくは留め穴を引っ掛けることで、成形時や経年劣化等で起こり得る前面パネル10の反りよる前面パネル体1の閉状態における中央部の浮き上がりの発生を防止することができる。
前面パネル体1が長手方向(室内ユニットの左右方向)に長い場合の前面パネル10の反り等による中央の浮き上がりを防ぐ別の実施例を説明する。前面パネル10の背面中央部に取付板20を取り付けて、また前面枠2の中央下方に係止具50を設置し、中央にてツメ26を係止具50に引っ掛かるようにして、前面パネル体1の長手方向中央の浮き上がり発生を防止してもよい。このように前面パネル体1中央の浮き上がりを防ぐために前面パネル10の背面中央部に取付板20を取り付ける場合では、取付板20にはヒンジ25を設けない。中央にもヒンジ25が形成されない取付板20を取り付けることで、前面パネル体1の剛性を高めて、前面パネル10の経年劣化による変形を防ぐことができる。また表示機構60を設けないものであれば、前面パネル10の背面全体に、両側のヒンジ25やツメ26もしくは中央のツメ26をも設けた一枚の取付板を取り付けて前面パネル体1の剛性を高めてもよい。
室内ユニット100が、中央下部に回動する赤外線センサ72を設けており、この赤外線センサ72を室内に露出させるために、前面パネル10の下部中央に切欠き部14が形成されている前面パネル体1で、前面パネル10の背面中央に上記のようなツメ26を有しヒンジ25を有さない取付板20を取り付ける場合では、切欠き部14の上側の周縁を外周壁11同様の高さに形成して、ここに上下に貫通する下側固定孔13bを設けて取付板20の下側挿入突起21bを挿入すればよい。そして切欠き部14の上側周縁を格納する凹溝を前面枠2の赤外線センサ72の上部に設け、この凹溝に切欠き部14の上側周縁を収納すれば、中央の取付板20の下側挿入突起21bや下側固定孔13bの下端が室内ユニット100の外観上に現れなくなって、室内ユニット100の良好な意匠性を保つことができる。なおこの場合でも、挿入突起21と固定孔13の嵌合だけでなく、上側外壁23a外面と上側外周壁11a内面、および下側外壁23b外面と切欠き部14の上側周縁の内面とを、それぞれ接触もしくは近接させて取付板20を固定する。
この実施の形態で示す取付板20は、前面枠2に設けた係止具50に引っ掛かり、前面パネル体1の閉状態を保持する(閉状態に固定する)ためのツメ26を備えていたが、取付板20にツメ26およびツメ台座27を設けないで、前面パネル体1の閉状態を保持するまた別の実施例を、図12を用いて説明する。図12はこの実施例の要部を示す縦断面図であり、図12に示すように、下側挿入突起21bが、下側固定孔13bの反挿入側から突出するような上下寸法に形成されており、下側挿入突起21bが下側外周壁11bを貫通し、下側外周壁11bの外面から下側挿入突起21bの突端部分が突出している。この下側外周壁11b外面から突出した下側挿入突起21bの突端部分が、留め凸部31となる。なお図12に図示しないが、この場合の取付板20は、ツメ26を有さないが、ヒンジ25は上方に設けられている。
この留め凸部31に相対する収納溝2cの底面に図12に示すように、掛かり突起2dを設け、前面パネル体1を閉じると、取付板20の下部において、図12に示すように、下側挿入突起21bの留め凸部31が掛かり突起2dを乗り越えて、前方に位置する掛かり突起2dに引っ掛かり、前面パネル体1の浮き上がり防止して、前面パネル体1の閉状態を保持することができる。なお収納溝2cの底面に、掛かり突起2dではなく、留め凸部31を引っ掛ける掛かり穴を掛かり突起2dの代わりに設け、留め凸部31をその掛かり穴の周縁に引っ掛けるように構成してもよい。
図12に示す実施例では、ツメ26やこのツメ26を閉状態時に収納する係止具50を設けなくても、前面パネル体1の浮き上がり防止して、前面パネル体1の閉状態を保持することが可能となるので、部品点数や材料の使用量を削減でき、室内ユニット100のコストを低減できる効果がある。なお、取付板20にツメ26を設け、さらに下側挿入突起21bが留め凸部31を有するように形成して、ツメ26を係止具50に引っ掛け、留め凸部31を掛かり突起2dもしくは掛かり穴に引っ掛け、すなわちツメ26と留め凸部31の両方を使用して、前面パネル体1の閉状態を保持するようにしてもよい。
なお、取付板20を自己潤滑性のある樹脂で成形すれば、保持具40や係止具50を自己潤滑性のある樹脂で成形しなくてもツメ26や回動軸25bの摩耗を抑えられるとともに、留め凸部31を使って閉状態保持を実施する場合に、留め凸部31およびそれと掛かり合う掛かり突起2dもしくは掛かり穴の摩耗を抑制することができる。
また、上記した室内ユニット100では、前面パネル体1の上下方向への回動の支持構造として、アーム25aの端部に回動軸25bを設け、保持具40に軸受44を形成するようにしたが、アーム25aの先端にC形状の回動軸受を設け、保持具40の側に回動軸を設け、C形の回動軸受が保持具40の回動軸をくわえこむ様にしてこれらを嵌合させて、前面パネル体1の回動を支持させるように構成してもよい。
また、取付板20のベース22内側に、例えばRやLのように、前面パネル10へ取付板20を取り付ける作業者が、前面パネル10の左右のどちらに取り付けられるべきものかすぐに判断できる記号を設けることで、取り付け作業の作業性や信頼性を向上させることができる。
また、上記した前面パネル10は透明材で成形され、背面に塗装等により意匠層を形成したものであるが、透明材でなく、半透明材料であってもよい。また、背面に意匠層を設けずに、白色やベージュ色などの予め色を有した樹脂で成形された従来より一般的な前面パネルは、ヒンジやツメを前面パネルと一体に成形していたが、このような色を有した樹脂で背面に意匠層を設けない前面パネルであっても、ヒンジやツメを前面パネルに一体的に設けず、本発明に示す取付板20を取り付けることで、開閉作業の繰り返しにより前面パネルが塑性変形したり割れたりしない開閉作業に対する信頼性が高い前面パネル体1が得られる。更に前面パネルにヒンジやツメを一体成形しないことで、前面パネル成形の型構造が簡素化でき、板厚も均一にできるので、細長い略矩形状の前面パネルの成形性を良好として反りの発生を防いで歩留まりを改善し、型寿命も長くする効果が得られる。
なお上記した前面パネル10では、上側固定孔13a、下側固定孔13bはそれぞれ上側外周壁11a、下側外周壁11bを上下方向に貫通するように形成されていた。固定孔13は、前面パネル10の成形の際、スライド型をスライドさせて一体成形する。前面パネル10が透明材で成形される場合、このスライド型を前面パネル10の背面に設置することはできない。何故ならば、前面パネル10背面上のスライド型と前面パネル10の前後方向に分割される本型との合わせ面の部位に、僅かに突出するラインが形成されてしまうためである。すなわち前面パネル10の背面に合わせ面に沿ったラインが僅かに出っ張るのである。型の合わせ面が位置する表面にラインが形成されるのは射出成形では避けることはできない。しかし透明材の前面パネル10にこのようなラインが形成されると、背面であり、さらにその背面に塗装を施したとしても、前面パネル10を正面から見た時にそのラインが見えてしまい、室内ユニット100の意匠性が悪化してしまうことになる。
そのためスライド型を前面パネル10の背面には設置せずに、上側固定孔13aのためのスライド型を上側外周壁11aより上方に設置して、上方へスライドさせて上側固定孔13aを形成し、下側固定孔13bのためのスライド型を下側外周壁11bより下方に設置して、下方へスライドさせて下側固定孔13bを形成する。よって上側外周壁11aの内面、下側外周壁11bの内面にそれぞれ開口するような固定孔13を形成しようとすれば、スライド型が上側外周壁11a、下側外周壁11bの内面から外面の方向にそれぞれスライドするので、固定孔13は外周壁11の内面から外面まで貫通する貫通孔となるのである。
しかし透明材でない色を有した樹脂で背面に意匠層を設けない前面パネルであれば、型の合わせ面によるラインが形成されたとしても正面からそのラインが見えることはないので、スライド型を前面パネルの背面に設置し、上側外周壁11a、下側外周壁11bの外面から内面の方向にそれぞれスライドさせることが可能となる。また透明材であっても、型の合わせ面により形成されてしまう背面のラインを正面から見たときの意匠の一部として取り扱うようにするのであれば、同様にスライド型を前面パネルの背面に設置し、上側外周壁11a、下側外周壁11bの外面から内面の方向にそれぞれスライドさせることが可能となる。
上側固定孔13a、下側固定孔13bの一体成形に際し、それぞれスライド型を前面パネルの背面に設置し、それぞれ上側外周壁11a、下側外周壁11bの外面から内面の方向にスライドさせるようにして形成すれば、外周壁11を上下方向に貫通する貫通孔としないで、上側固定孔13aを上側外周壁11aの内面に開口し、上側外周壁11aの外面に達する手前で止まりとなる有底の凹状に形成することができ、同様に下側固定孔13bを下側外周壁11bの内面に開口し、下側外周壁11bの外面に達する手前で止まりとなる有底の凹状に形成することができる。すなわち上側固定孔13aは上側外周壁11aの内面に開口し、また下側固定孔13bは下側外周壁11bの内面に開口してそれぞれ上下方向に形成されるが、外周壁11を貫通はせずにそれぞれ外面の手前で止まりとなって底面を有した凹状の孔として形成されるのである。
上側固定孔13a、下側固定孔13bを貫通孔とせずにこのように有底な凹状に形成し、そこに取付板20の上側挿入突起21a、下側挿入突起21bを挿入することとすれば、上側外周壁11aの外面には上側固定孔13aの周縁や上側挿入突起21aの突端、また下側外周壁11bの外面には下側固定孔13bの周縁や下側挿入突起21bの突端が露出することがない。よって使用者の目に触れ易い下側外周壁11bの外面を室内ユニット100の前面に露出させたとしても、室内ユニット100の意匠性が損なわれることはなくなり、そのため下側外周壁11bを収納する収納溝2cの形成を省くことができる。
ただし前面パネル10が透明材で背面を塗装する場合には、下側外周壁11bの外面外観上に下側挿入突起21bの突端が下側外周壁11bを透けて現れることになるので、少なくとも下側固定孔13bが位置する周辺の下側外周壁11bの外面にシボ加工を施すことで、下側挿入突起21bの突端を下側外周壁11bの外面越しに使用者から見え難くでき、収納溝2cの形成を省くことができる。
また、上記のようにスライド型を前面パネルの背面に設置し、上側外周壁11a、下側外周壁11bの外面から内面の方向にそれぞれスライドさせることができれば、上側挿入突起21aを上側外周壁11aの内面から下方(下側外周壁11bの方)に突出させるように、同様に下側挿入突起21bを下側外周壁11bの内面から上方(上側外周壁11aの方)に突出させるように形成することができる。挿入突起21を取付板20でなく外周壁11の方に設け、取付板20に外周壁11に設けた挿入突起21が挿入される固定孔13を形成するのである。取付板20の上側外壁23aに上側固定孔13aを、下側外壁23bに下側固定孔13bをそれぞれ上下方向に形成する。
この場合においても上側外周壁11a内面から下方に突設される上側挿入突起21aと、上側外壁23aに上下方向に形成され、この上側挿入突起21aが挿入される上側固定孔13aの嵌合はすきま嵌めとし、また下側外周壁11b内面から上方に突設される下側挿入突起21bと、下側外壁23bに上下方向に形成され、この下側挿入突起21bが挿入される下側固定孔13bの嵌合はすきま嵌めとする。そして上側外壁23aの外面と上側外周壁11aの内面および下側外壁23bの外面と下側外周壁11bの内面とをそれぞれ接触もしくは近接させて、取付板20を前面パネル10の背面に固定する。
またこの場合においても取付板20の前面パネル10への取り付け方法は大きく変更しない。まず取付板20の上側固定孔13aを前面パネル10の上側外周壁11aに設けられている上側挿入突起21aに近づけ、上側挿入突起21aを上側固定孔13aに挿入し、上側外壁23aの外面を上側外周壁11aの内面に接触もしくは近接させる。そして取付板20のベース22を前面パネル10の背面に沿わせて、前面パネル10の下側外周壁11bから突設する下側挿入突起21bを下側固定孔13bに挿入する。下側挿入突起21bの挿入の際には、下側外壁23bもしくは下側外周壁11bの少なくともどちらかを互いが引き離れる上下方向に弾性変形させて、下側外壁23bに下側挿入突起21bを乗り越えさせ、下側固定孔13bを下側挿入突起21bまでスライドするように導かせて下側挿入突起21bを挿入する。挿入により弾性変形させた下側外壁23bもしくは下側外周壁11bの弾性変形が解除され、下側外壁23bの外面が下側外周壁11bの内面に接触もしくは近接する。
よって前面パネル10の上側挿入突起21aを上側外周壁11aの内面に、下側挿入突起21bを下側外周壁11bの内面に設け、取付板20の上側外壁23aに上側固定孔13aを、下側外壁23bに下側固定孔13bをそれぞれ上下方向に形成する場合においても、取付板20を取り付けることによって前面パネル10および取付板20に割れや塑性変形が発生することがなく、また前面パネル体1の開閉作業や室内ユニット100本体への脱着の際に取付板20が外れることがない信頼性の高い前面パネル体1が得られる。また取付板20の取り付け作業は簡単で短時間に完了でき、作業性が良好となある。さらに前面パネル10の上側外周壁11aの外面、下側外周壁11bの外面に固定孔13の周縁や挿入突起21の突端が露出することがなく、平坦で一様な外面とできるので、特に使用者の目に触れ易い下側外周壁11bの外面を室内ユニット100の前面に露出させたとしても、室内ユニット100の意匠性が損なわれることはなくなり、そのため下側外周壁11bを収納する収納溝2cの形成を省くことが可能となる。
ただし前面パネル10が透明材で背面を塗装する場合では、下側挿入突起21bが突設する位置の下側外周壁11bの外面は、他の外面と異なる色となってしまうし、また下側外周壁11bの内面と同様に下側挿入突起21bにも塗装を施したとしても、下側挿入突起21bの塗装面は下側外周壁11b内面の塗装面より奥側に位置して下側外周壁11bの外面に透けて現れることになって意匠性が損なわれてしまうので、少なくとも下側挿入突起21bが突設する位置周辺の下側外周壁11bの外面にシボ加工を施すことで、そのような状態を使用者から見え難くでき、その結果収納溝2cの形成を省くことができる。
前面パネル10の上側外周壁11a、下側外周壁11bにそれぞれ上下方向に形成した上側固定孔13a、下側固定孔13bに、取付板20の上側外壁23a、下側外壁23bの外面から突設させた上側挿入突起21a、下側挿入突起21bをそれぞれ挿入し、上側外壁23a外面と上側外周壁11a内面、および下側外壁23b外面と下側外周壁11bの内面とを、それぞれ接触もしくは近接させ、取付板20を前面パネル10の背面に固定するので、取付板20の取り付けによって取付板20の上側外壁23a、下側外壁23bおよび前面パネル10の上側外周壁11a、下側外周壁11bの根元に応力が作用することがなく、これらが割れたり塑性変形したりせず、また、取付板20ががたついたりしない信頼性の高い前面パネル体1となる。また取付板20を前面パネル10に取り付ける作業が簡単で短時間にでき、すなわち作業性が良好となる。
また、前面パネル10の上側外周壁11a、下側外周壁11bの内面からそれぞれ突設させた上側挿入突起21a、下側挿入突起21bを、取付板20の上側外壁23a、下側外壁23bにそれぞれ上下方向に形成した上側固定孔13a、下側固定孔13bに挿入し、上側外壁23a外面と上側外周壁11a内面、および下側外壁23b外面と下側外周壁11bの内面とを、それぞれ接触もしくは近接させ、取付板20を前面パネル10の背面に固定するので、取付板20の取り付けによって取付板20の上側外壁23a、下側外壁23bおよび前面パネル10の上側外周壁11a、下側外周壁11bの根元に応力が作用することがなく、これらが割れたり塑性変形したりせず、また、取付板20ががたついたりしない信頼性の高い前面パネル体1となる。また取付板20を前面パネル10に取り付ける作業が簡単で短時間にでき、すなわち作業性が良好となる。
また、上側挿入突起21aと上側固定孔13aの嵌合、下側挿入突起21bと下側固定孔13bの嵌合をそれぞれすきま嵌めとしているので、上側固定孔13aへの上側挿入突起21a、下側固定孔13bへの下側挿入突起21bの挿入を容易に行うことができ、また挿入によって外周壁11もしくは外壁23の固定孔13近傍が割れたり、ひびが入ったりすることのない信頼性の高い前面パネル体1となる。
また、上側外壁23aの立設方向の先端を上側外周壁11aの立設方向の先端と略同じ高さに、そして下側外壁23bの立設方向の先端を下側外周壁11bの立設方向の先端と略同じ高さにして、上側外壁23aと下側外壁23bを手や工具でつまめないようにしたので、前面パネル10に取り付けられた後の取付板20の上側外壁23a、下側外壁23bを弾性変形させ難くでき、容易には挿入突起21を固定孔13から抜き出せなくして、たとえ前面パネル体1の開閉が繰り返されても取付板20が外れることのない信頼性の高い取付板20の取り付け状態を得ることができる。
また、ヒンジ25は、前面パネル体1の上方に向かって屈曲する略L字状のアーム25aと、その端部に設けられ、前面パネル体1を室内ユニット100本体に対して上下方向に開閉可能に回動させる回動軸25bもしくは回動軸受を備え、回動軸25bもしくは回動軸受が、上側外周壁11aの立設方向先端より高く位置するとともに、上下方向には上側外周壁11aの近傍に位置するので、回動軸25bもしくは回動軸受を基点として、前面パネル10の上側外周壁11aが前面枠2の上面に接触することなく、閉状態から90°の開度まで回動させることができ、また前面パネル体1を室内ユニット100本体に装着する際、作業者が、いちいち前面パネル体1を裏返して(取付板20のある側に向きを変えて)ヒンジ25や回動軸25bもしくは回動軸受の位置を確認しなくてもそれらの位置が把握できるので、回動軸25bもしくは回動軸受の前面枠2の保持具40との嵌合を短時間で容易にしかも正確に実施することができ、作業性良好で信頼性の高い作業が実現できる。
また、前面枠2の前面側には、前面パネル体1が閉状態の時に、下側外周壁11bおよび下側外壁23bを収納する収納溝2cを設けたので、収納溝2cに下側外周壁11bおよび下側外壁23bが収納されることで、下側外周壁11bを上下方向に貫通した下側固定孔13bの下端開口周縁、およびその下側固定孔13bに挿入された下側挿入突起21bの突端は、室内ユニット100の外観上に現れなくなり、室内にいる使用者が室内ユニット100を見上げても、それらが使用者の目に触れることがなく、意匠性に優れた室内ユニット100となる。
また、前面パネル10の背面の側面に側面外周壁11cを立設し、取付板20の側面には側面外周壁11cの立設方向と同じ方向に側面外壁23cを立設し、側面外壁23cの立設方向先端が側面外周壁11cの立設方向先端と略同じ高さとして、側面外壁11cの外面を対向する側面外周壁23cの内面と接触もしくは近接させたので、使用者が前面パネル体1の両側を持って開閉する際、使用者が握り易く、また前面パネル体1の左右両側の剛性が高まり、握っている部分が弾性変形し難くなって、使用者にとって開閉の操作性が良好に感じられる。すなわち前面パネル体1の開閉操作が行い易い室内ユニット100となる。
また、アーム25aを上側挿入突起21aと上下方向に同一線上に位置させるか、もしくは取付板20の左右方向で複数の上側挿入突起21aの間に位置するように取付板20に形成したので、前面パネル体1の開閉時にアーム25aに力が作用しても、取付板20が左右方向にねじれることがなく、前面パネル体1の開閉が繰り返されても、取付板20のベース22が浮き上がったり、塑性変形したり、割れたりしてしまうことはなく、また上側挿入突起21aが破断することもない開閉作業に対する信頼性の高い前面パネル体1となる。
また、ツメ26を下側挿入突起21bと上下方向に同一線上に位置するように、もしくは取付板20の左右方向で複数の下側挿入突起21bの間に位置するように取付板20に形成したので、前面パネル体1の開閉時にツメ26に力が作用しても、取付板20が左右方向にねじれることがなく、前面パネル体1の開閉が繰り返されても、取付板20のベース22が浮き上がったり、塑性変形したり、割れたりしてしまうことはなく、また下側挿入突起21bが破断することもない開閉作業に対する信頼性の高い前面パネル体1となる。
また、取付板20のベース22の裏側に凹部28を形成し、アーム25a根元のベース22の裏側と前面パネル10背面との間に空間が形成されるようにしているので、アーム25a根元のベース22が、アーム25aに作用するモーメントを受けて弾性変形することができ、モーメントによりアーム25a根元のベース22に発生する応力を広く分散させ、局部的に応力が集中しないようにして、前面パネル体1の開閉作業により、繰り返しアーム25aにモーメントが作用してもアーム25aが破断することのない開閉作業に対する信頼性の高い取付板20、ひいては前面パネル体1となる。
また、取付板20の下側外壁23bの上部近傍に、ベース22を室内ユニット100本体の前後方向に貫通する開口部29を設けたので、下側外壁23bの剛性が小さくなり容易に弾性変形できるようになって、取付板20の前面パネル10への取り付け作業の作業効率が更に向上する。
また、前面パネル体1の長手方向略中央部で、下側外周壁11bの外面から突出する留め突起15もしくは下側外周壁11bの外面に凹設された留め穴を設け、収納溝2cの底面に留め突起15を引っ掛ける掛かり突起2dもしくは留め突起15を周縁に引っ掛ける掛かり穴を、または留め穴の周縁に引っ掛かる掛かり突起2dを形成したので、前面パネル体1の閉状態における中央部の浮き上がりの発生を防止することができる。
また、下側挿入突起21bに下側固定孔13bを貫通させ、その突端部分を下側外周壁11bの外面から突出させ、この突出した下側挿入突起の突端部分である留め凸部31を、収納溝2dの底面に形成した掛かり突起2d、もしくは掛かり穴の周縁に引っ掛けるようにして、室内ユニット本体100に対して前面パネル体1の閉状態を保持させたので、ツメ26や係止具50を省略でき、部品点数や材料の使用量が削減されて室内ユニット100のコストを低減できる。
また、前面パネル体1の前面パネル10への取付板20の取り付け方法であって、上側挿入突起21aを、上側固定孔13aに挿入し、上側外壁23aの外面を上側外周壁11aの内面に接触もしくは近接させるステップと、取付板20のベース22を前面パネル10の背面に沿わせるステップと、下側外壁23bもしくは下側外周壁11bの少なくともどちらかを互いが引き離れる上下方向に弾性変形させて、下側外周壁11の立設方向の先端を下側挿入突起21bに乗り越えさせるステップと、下側挿入突起を21bを下側固定孔13bまで導くステップと、下側固定孔13bに下側挿入突起21aを挿入し、弾性変形させた下側外壁23bもしくは下側外周壁11bの弾性変形を解除し、下側外壁23bの外面を下側外周壁11bの内面に接触もしくは近接させるステップと、を備えたので、取付板20の前面パネル10背面へ取り付ける作業は簡単で短時間に完了させることができ、作業性が良好となる。そのため前面パネル10や取付板20が上下方向に曲面状に形成されていて、取り付け時の前面パネル10が安定した静止状態を維持し難いものであっても、取り付け作業をスムーズに遂行することができる。
この発明の実施の形態1における空気調和機の室内ユニット100の斜視図である。 図1に示す室内ユニット100の縦断面図である。 この発明の実施の形態1における前面パネル体1の斜視図である。 図3に示す前面パネル体1の要部斜視図である。 図4に示す前面パネル体1の説明用の斜視図である。 図3に示す前面パネル体1の取付板20を裏側から見た斜視図である。 図1に示す室内ユニット100の保持具40とヒンジ25の関係を示す斜視図である。 図1に示す室内ユニット100の係止具50とツメ26の関係を示す斜視図である。 図1に示す室内ユニット100の収納溝20を説明するための拡大縦断面図である。 図3に示す前面パネル体1の要部拡大縦断面図である。 図1に示す室内ユニット100の留め突起15の係止状態を説明するための縦断面図である。 この発明の実施の形態1における他の実施例の要部拡大縦断面図である。
符号の説明
1 前面パネル体、2 前面枠、2a 保持具装着部、2b 係止具装着部、2c 収納溝、2d 掛かり突起、3 台枠、4 室内熱交換器、5 室内ファン、6 吸込口、7 吹出口、8 上下風向板、9 ノズル、10 前面パネル、11 外周壁、11a 上側外周壁、11b 下側外周壁、11c 側面外周壁、12 パネル部、13 固定孔、13a 上側固定孔、13b 下側固定孔、14 切欠き部、15 留め突起、20 取付板、21 挿入突起、21a 上側挿入突起、21b 下側挿入突起、22 ベース、23 外壁、23a 上側外壁、23b 下側外壁、23c 側面外壁、24 リブ、25 ヒンジ、25a アーム、25b 回動軸、25c 保持面、26 ツメ、27 ツメ台、28 凹部、29 開口部、30 窪み、31 留め凸部、40 保持具、41 上係止片、42 下係止片、43 開度保持部、43a 上端面、44 軸受、50 係止具、51 ツメ収納部、60 表示機構、70 吹出風路、71 エアフィルター、72 赤外線センサ、100 室内ユニット。

Claims (4)

  1. 室内空気を吸い込む室内ファンや前記室内空気を熱交換する室内熱交換器を固定する台枠と、この台枠の前面側に配置され、前記室内ファンと前記室内熱交換器を収納する前面枠と、を有する室内ユニット本体と、
    背面の上側に上下方向に形成された上側固定孔を有する上側外周壁、下側に上下方向に形成された下側固定孔を有する下側外周壁を立設させた前面パネルと、この前面パネルの背面に取り付けられ、上部に前記室内ユニット本体に前記前面パネルを開閉可能に結合するヒンジと下部に前記室内ユニット本体への前記前面パネルの閉状態を保持するツメの少なくともいずれかが設けられた取付板と、から構成され、前記室内ユニット本体の前面に装着される前面パネル体と、を備え、
    前記取付板が、
    上側前記上側外周壁の立設方向と同じ方向に立設される上側外壁と、
    前記下側外周壁の立設方向と同じ方向に立設される下側外壁と、
    前記上側外壁の外面から上方に突設される上側挿入突起と、
    前記下側外壁の外面から下方に突設される下側挿入突起と、を具備して
    前記上側固定孔に前記上側挿入突起が挿入され、かつ、前記下側固定孔に前記下側挿入突起が挿入され、前記上側外壁の外面と前記上側外周壁の内面、および前記下側外壁の外面と前記下側外周壁の内面とがそれぞれ接触もしくは近接して、前記前面パネルの背面に固定されるとともに、
    前記室内ユニット本体の前面枠の前面側に、前記前面パネル体が閉状態の時に、前記前面パネルの下側外周壁および前記取付板の下側外壁を収納する収納溝が形成されているものであって、
    前記前面パネルには、前記前面パネル体の長手方向略中央部で、前記下側外周壁の外面から突出する留め突起もしくは前記下側外周壁の外面に凹設された留め穴が形成されるとともに、
    前記収納溝の底面には、前記留め突起を引っ掛ける掛かり突起もしくは前記留め突起を周縁に引っ掛ける掛かり穴、または前記留め穴の周縁に引っ掛かる掛かり突起が形成されていることを特徴とする空気調和機の室内ユニット。
  2. 室内空気を吸い込む室内ファンや前記室内空気を熱交換する室内熱交換器を固定する台枠と、この台枠の前面側に配置され、前記室内ファンと前記室内熱交換器を収納する前面枠と、を有する室内ユニット本体と、
    背面の上側に上下方向に形成された上側固定孔を有する上側外周壁、下側に上下方向に形成された下側固定孔を有する下側外周壁を立設させた前面パネルと、この前面パネルの背面に取り付けられ、上部に前記室内ユニット本体に前記前面パネルを開閉可能に結合するヒンジと下部に前記室内ユニット本体への前記前面パネルの閉状態を保持するツメの少なくともいずれかが設けられた取付板と、から構成され、前記室内ユニット本体の前面に装着される前面パネル体と、を備え、
    前記取付板が、
    上側前記上側外周壁の立設方向と同じ方向に立設される上側外壁と、
    前記下側外周壁の立設方向と同じ方向に立設される下側外壁と、
    前記上側外壁面から方に突設される上側挿入突起と、
    前記下側外壁面から方に突設される下側挿入突起と、を具備して
    前記上側固定孔に前記上側挿入突起が挿入され、かつ、前記下側固定孔に前記下側挿入突起が挿入され、前記上側外壁の外面と前記上側外周壁の内面、および前記下側外壁の外面と前記下側外周壁の内面とがそれぞれ接触もしくは近接して、前記前面パネルの背面に固定されるとともに、
    前記室内ユニット本体の前面枠の前面側に、前記前面パネル体が閉状態の時に、前記前面パネルの下側外周壁および前記取付板の下側外壁を収納する収納溝が形成されているものであって、
    前記収納溝の底面には、掛かり突起、もしくは掛かり穴が形成され、
    前記下側挿入突起が前記下側固定孔を貫通し、その突端部分が前記下側外周壁の外面から突出して、この突出した前記下側挿入突起の突端部分が、前記掛かり突起、もしくは前記掛かり穴の周縁に引っ掛かり、前記室内ユニット本体に対して前記前面パネル体の閉状態を保持することを特徴とする空気調和機の室内ユニット。
  3. 前記ヒンジは、
    前記前面パネル体の上方に向かって屈曲する略L字状のアームと、
    このアームの端部に設けられ、前記前面パネル体を前記室内ユニット本体に対して上下方向に開閉可能に回動させる回動軸もしくは回動軸受と、備え、
    前記取付板の前記ヒンジが設けられる側と反対側で、前記取付板の前記アームの根元部分と前記前面パネルの間には、空間が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空気調和機の室内ユニット。
  4. 前記取付板は、
    前記下側外壁の近傍に、前記取付板を前後方向に貫通する開口部を備えたことを特徴
    とする請求項1または請求項に記載の空気調和機の室内ユニット。
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