JP5061521B2 - O/w型エマルション組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、リドカインを配合するO/W型エマルション組成物に関する。
従来から、O/W型エマルション組成物は、皮膚に適用するクリーム剤、ローション剤、軟膏剤、ゲル剤、スプレー剤などに使用されており、多くのクリーム剤、ローション剤等が上市されている。皮膚又は粘膜のかゆみや痛みを改善する局所麻酔剤であるリドカインはそれらの製剤に配合されることも多く、配合するリドカインの放出が良好な製剤はかゆみや痛みの改善に即効性があることから、より放出性に優れた製剤が求められている。
O/W型エマルション組成物は、製剤の安定化のために界面活性剤を使用することが一般的であるが、界面活性剤が皮膚への刺激を起こす可能性が示唆されている(非特許文献1及び2参照)ことから、界面活性剤を使用しないO/W型エマルション組成物の製造が試みられている。
例えば、オレフィンスルホン酸アルカリ塩と酢酸ビニルとの共重合体をけん化した変性ポリビニルアルコールを使用した乳化組成物(特許文献1参照)やアクリル酸メタクリル酸アルキル共重合体等のアルキル変性カルボキシビニルポリマーを使用した乳化組成物(特許文献2参照)が知られている。しかしながら、これらの成分は、医薬品では使用が制限されることがあるなど使いにくいものであった。
ポリビニルアルコール及びカルボキシビニルポリマーは、皮膚に適用するクリーム剤、ローション剤、軟膏剤等に使用されることが開示されている。例えば、ポリビニルアルコール、カルボキシビニルポリマー及び界面活性剤を配合した目元用のマッサージ化粧料のクリーム剤が開示されている(特許文献3参照)。
しかしながら、ポリビニルアルコール、カルボキシビニルポリマー及びリドカインを配合したO/W型エマルション組成物の開示はない。
特開昭51−3383号公報 特開平9−19631号公報 特開2001−39851号公報 鈴木民恵ら,日皮協ジャーナル,51,177-183(2004) 辰見寿ら,皮膚,33(11),31-38(1991)
本発明は、リドカインの放出性に優れた、O/W型エマルション組成物を提供することを目的とする。
本発明者らはかかる課題を解決するべく鋭意検討した結果、リドカイン、けん化度が70〜96mol%の部分けん化ポリビニルアルコール及びカルボキシビニルポリマーに、組成物の全量に対して40質量%以下の特定の油成分を加え、pHを3.5〜8.5に調整することで、リドカインの放出性が優れたO/W型エマルション組成物を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は
(1)a)リドカイン
b)けん化度が70〜96mol%の部分けん化ポリビニルアルコール、
c)カルボキシビニルポリマー、及び
d)内容物の全量に対して40質量%以下であり、且つ、含有する油成分の60質量%以上が液体油である油成分
を含有し、pHが3.5〜8.5であるO/W型エマルション組成物。
(2)実質的に界面活性剤を含まないことを特徴とする(1)に記載のO/W型エマルション組成物。
(3)液体油が極性の液体油である(1)に記載のO/W型エマルション組成物。
(4)極性の液体油がIOB値0.1以上の合成油である(3)に記載のO/W型エマルション組成物
(5)極性の液体油が脂肪酸トリグリセリドを主成分とする植物油である(3)に記載のO/W型エマルション組成物
(6)外用組成物である(1)〜(5)のいずれか1項に記載のO/W型エマルション組成物。
(7)更にポリオールを配合した(1)〜(6)のいずれか1項に記載のO/W型エマルション組成物。
である。
本発明のエマルション組成物は、リドカインの放出性に優れ、更に、界面活性剤を実質的に配合しなくても安定なO/W型エマルション組成物であった。驚くべきことに放出性の向上効果は、薬剤としてリドカインを用いたときに特異的に起こるものであり、他の局所麻酔剤では起こらないことである。
本発明でリドカインとは、リドカイン及びその塩のことを示し、外用剤として使用される通常のものを使用することができるが、好ましいものとしてリドカイン、塩酸リドカインをあげることができる。
リドカインの配合量は製剤全体の0.1〜5.0%が好ましく、0.3〜3.0%がより好ましい。
本発明における「部分けん化ポリビニルアルコール」とは、酢酸ビニルを重合して得られるポリ酢酸ビニルを部分的にけん化したものを意味し、例えば、4%水溶液の粘度が4.8〜5.8mPa・s、20.5〜24.5mPa・s、27.0〜33.0mPa・s、40.0〜46.0mPa・sなどの粘度の異なるいくつかのタイプがあるが、本発明はそれら分子量や粘度に関係なく、一般に使用されているけん化度が70〜96mol%のものを使用すれば、安定なO/W型エマルションを製造することができる。製剤化や使用感の観点から、けん化度が78〜96mol%の部分けん化ポリビニルアルコールが好ましく、特にけん化度が85〜90mol%の部分けん化ポリビニルアルコールが好ましい。一般に完全けん化ポリビニルアルコールと言われるけん化度97mol%以上のポリビニルアルコールは、本発明における部分けん化ポリビニルアルコールと区別される。
部分けん化ポリビニルアルコールの配合量は、組成物の全量に対して0.1〜4.0質量%であり、製剤上好ましくは、0.2〜3.0質量%である。部分けん化ポリビニルアルコールの配合量は、他の配合成分や使用目的によって適宜調整して配合することができ、例えば皮膚用の外用クリームやローション剤とする場合には、製剤全体量の0.5〜2.0質量%となるように配合することが好ましい。
本発明における「カルボキシビニルポリマー」とは、アクリル酸の共重合体を意味し、例えば、0.5%水溶液の粘度が4000〜10000mPa・s、40000〜60000mPa・sなどの粘度の異なるいくつかのタイプがあるが、本発明では使用目的により適宜に使い分けることができる。例えば皮膚用の外用クリームとする場合には、粘度の高いタイプを主に用いるのが好ましく、ローション剤とする場合には、粘度の低いタイプを主に用いるのが好ましい。
カルボキシビニルポリマーの配合量は、組成物の全量に対して0.1〜3.0質量%であり、製剤上好ましくは、0.3〜2.0質量%であり、使用感が良く、安定性の高いO/W型エマルションを得ることができる。
油成分の配合量は、組成物の全量に対して40質量%以下であり、且つ当該油成分の60質量%以上が液体油である。油成分は、組成物の全量に対して40質量%を超えると油成分が分離し、エマルションが調製できない。更に、油成分中の液体油の割合が60質量%未満であると性状や安定性が悪くなる。製剤上、油成分は組成物の全量に対して35質量%以下がより好ましい。
また、本発明における「油成分」とは、液体油及び固形脂及びそれらの混合物のいずれも意味し、好ましくは液体油である。「液体油」とは25℃で液体の状態である非極性油及び極性油のいずれも意味する。液体油は、好ましくは極性の液体油である。極性の液体油としては、好ましくはIOB値(Inorganic Organic Balance値)0.1以上の合成油であるか、または脂肪酸トリグリセリドを主成分とする植物油である。
ここでいうIOB値は、文献[甲田善生,「有機概念図―基礎と応用」,三共出版(1984)]に基づいて、有機性値と無機性値を求め、無機性値/有機性値により求められる数値である。
油成分は、非極性の液体油としては、例えば、流動パラフィン、合成スクワランが挙げられ、極性の液体油としては、例えば、中鎖脂肪酸トリグリセリド、ミリスチン酸オクチルドデシル、イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、セバシン酸ジイソプロピル、クエン酸トリ2−エチルヘキシル、アジピン酸ジイソプロピル、モノカプリル酸プロピレングリコール、セバシン酸ジエチル、イソステアリン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸イソプロピル、リノール酸イソプロピル、リノール酸エチル、トリエチルヘキサノイン、ジカプリル酸プロピレングリコール、エチルヘキサン酸ブチルエチルプロパンンジオール、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸ブチル、エチルヘキサン酸セチル、オレイン酸エチル、パルミチン酸エチルヘキシル、イソステアリン酸イソプロピル、ステアリン酸エチルヘキシル、ネオペンタン酸オクチルドデシル、ジカプリン酸プロピレングリコール、テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリチル、ジカプリル酸プロピレングリコール、トリエチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セバシン酸ジブチルオクチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ステアリン酸イソセチル、パルミチン酸イソステアリル、オクチルドデカノール、ヘキシルデカノール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、オリーブ油、アーモンド油、サフラワー油、ヒマシ油、コーン油、アボガド油、パーシック油、ククイナッツ油、ブドウ種子油、ピスタシオ種子油、ヘーゼルナッツ油、マカデミアナッツ油、メドウフォーム油、ローズヒップ油、ヒマワリ油、ダイズ油、ホホバ油又はオレイン酸が挙げられ、固形脂としては、例えば、固形パラフィン、白色ワセリン、ミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸セチル、ステアリルアルコール、セタノール、セトステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ステアリン酸、ミリスチン酸、ハードファット,ホホバワックス又はカカオ脂を挙げることができる。
油成分は、特に好ましくは、イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、セバシン酸ジイソプロピル、クエン酸トリ2−エチルヘキシル、アジピン酸ジイソプロピル、モノカプリル酸プロピレングリコール、セバシン酸ジエチル、イソステアリン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸イソプロピル、リノール酸イソプロピル、リノール酸エチル、トリエチルヘキサノイン、ジカプリル酸プロピレングリコール、エチルヘキサン酸ブチルエチルプロパンンジオール、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸ブチル、エチルヘキサン酸セチル、オレイン酸エチル、パルミチン酸エチルヘキシル、イソステアリン酸イソプロピル、ステアリン酸エチルヘキシル、ネオペンタン酸オクチルドデシル、ジカプリン酸プロピレングリコール、テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリチル、ジカプリル酸プロピレングリコール、トリエチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セバシン酸ジブチルオクチル及びリンゴ酸ジイソステアリルから選ばれるIOB値0.1以上の液体の合成油、又はオリーブ油、アーモンド油、サフラワー油、ヒマシ油、コーン油、アボガド油、パーシック油、ククイナッツ油、ブドウ種子油、ピスタシオ種子油、ヘーゼルナッツ油、マカデミアナッツ油、メドウフォーム油、ローズヒップ油、ヒマワリ油、ダイズ油から選ばれる脂肪酸トリグリセリドを主成分とする液体の植物油である。
これらの油成分は、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明のO/W型エマルションは、pHを3.5〜8.5に調整することが好ましい。pHの値が3.5未満の場合には乳化安定性が悪くなり、目的のO/W型エマルションを得ることができない。また、本発明のO/W型エマルションを皮膚用に使用する場合、pH8.5を超えると皮膚に対する刺激が起きることが懸念され、皮膚用には適さない。製剤化の観点から、pHは4.5〜8.0に調整することがより好ましい。
pH調節剤は、特に制限されないが、通常の医薬品や化粧品に配合される塩基性の化合物を使用することができる。例えば、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、水酸化ナトリウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、水酸化カリウム、クエン酸ナトリウムを挙げることができる。pH調節の際には、これらのpH調節剤を1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明における「外用組成物」は、クリーム、ローション、軟膏、ゲル、スプレーなど、O/W型エマルションを皮膚、粘膜などの部位に適用する場合に一般的に用いられる剤型とすることができる。
更に、本発明のO/W型エマルションにポリオールを配合した場合には、本エマルションの優れた使用感を持続することができる。本発明に使用することができるポリオールは、特に制限されるものではなく、例えば、1,3-ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコールを使用することができる。本発明のO/W型エマルションにポリオールを配合する際には、これらのポリオールから1種又は2種以上を組み合わせて配合することができる。
また、本発明における「実質的に界面活性剤を含まない」とは、界面活性剤が配合されていないか若しくは界面活性効果を十分に発揮することができない程度の量を配合することを意味する。
ここで界面活性剤とは、親水基と疎水基を有しており、通常は水に溶け表面張力などの性質を大きく変化させると同時に、水中でミセルなどの会合体を形成する化合物を意味する。
本発明のO/W型エマルション組成物は、一般的なエマルションの製造方法に従って製造することができる。例えば、カルボキシビニルポリマーを精製水に分散し、加温、別にポリビニルアルコールを加温した精製水に溶解し、2つの水溶液を合わせ水相とする。一方、油成分と必要な場合にはポリオールを加温・溶解し、更にリドカインを加え、溶解して油相とする。水相に油相を添加し、更に精製水を加えて均一になるまで攪拌した後、攪拌しながら室温まで冷却することで目的のO/W型エマルション組成物を得ることができる。更にpH調節剤を配合する場合は、油相或いは最後の精製水に適量溶解して配合する。
なお、リドカインとして塩酸リドカインを用いる場合は、薬物を水相に配合することもできる。
本発明のO/W型エマルション組成物は、長期間安定に保存することができるとともに、界面活性剤を配合する必要がないことから、皮膚に使用した場合に刺激が少ないエマルションとすることができる。更に、延びが軽く、塗布後も優れた使用感が持続し、配合したリドカインの放出性に優れる。
また、本発明のO/W型エマルションは、目的の効果を損なわない範囲で、リドカイン以外の有効成分及び医薬品、医薬部外品及び化粧品に含有可能な種々の基剤成分を加えることができる。
有効成分としては、例えば、抗炎症剤(インドメタシン、ピロキシカム、ジクロフェナクナトリウム、フェルビナク、酢酸ヒドロコルチゾン、酢酸デキサメタゾン等)、鎮痛剤、抗ヒスタミン剤(ジフェンヒドラミン、マレイン酸クロルフェニラミン、塩酸イソチペンジル等)、局所麻酔剤(プロカイン、ジブカイン、塩酸プロカイン、塩酸ジブカイン等)、組織修復剤、鎮痒剤(クロタミトン等)、尿素、保湿剤(ヒアルロン酸、セラミド等)、清涼化剤(メントール、カンフル等)、ビタミン及びその誘導体(ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC、ビタミンE等)、血管収縮剤(塩酸テトラヒドロゾリン、塩酸フェニレフリン等)、美白剤、抗菌剤、抗アレルギー剤、抗ウィルス剤、抗真菌剤(硝酸ミコナゾール、塩酸テルビナフィン、ビホナゾール、塩酸ネチコナゾール、塩酸ブテナフィン、リラナフタート、ルリコナゾール等)、酸素除去剤、紫外線吸収剤又は紫外線散乱剤が挙げられる。
また、基剤成分としては、例えば、低級アルコール(エタノール、イソプロパノール等)等の溶解補助剤、炭化水素、ワックス成分、抗酸化剤(ジブチルヒドロキシトルエン等)、乳化安定剤、ゲル化剤(メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、ポリビニルピロリドン等)、増粘剤、粘着剤等、各種動植物からの抽出物、防腐剤(パラヒドロキシ安息香酸エステル類、ベンジルアルコール、フェノキシエタノール等)、キレート剤(エデト酸ナトリウム等)、香料、色素又は液化ガスが挙げられる。
実施例
以下に、実施例、比較例、試験例を挙げ、本発明を更に詳しく説明する。特に断らない限り、カルボキシビニルポリマーはノベオン社製のカーボポール980を用い、中鎖脂肪酸トリグリセリドは日本油脂社製のパナセート810を用い、部分けん化ポリビニルアルコールは日本合成化学工業社製のゴーセノールEG−05(けん化度86.5〜89.0mol%)を用いた。
リドカイン 2w/w%
中鎖脂肪酸トリグリセリド 13w/w%
カルボキシビニルポリマー 0.5w/w%
部分けん化ポリビニルアルコール 1w/w%
1,3−ブチレングリコール 10w/w%
精製水 全100w/w%
pH 7.4
カルボキシビニルポリマー0.5gを精製水25gに分散し、約70℃まで加温する。更にポリビニルアルコール1.0gを約70℃に加温した精製水25gに溶解する。2つの水溶液を合わせ水相とした。別に中鎖脂肪酸トリグリセリド13gと1,3−ブチレングリコール10gを約70℃に加温し、リドカイン2gを溶解して油相とした。水相に油相を添加し、更に残りの精製水を加え、均一になるまで攪拌した後、攪拌しながら室温まで冷却してクリーム剤を得た。
リドカイン 3w/w%
ミリスチン酸イソプロピル 12w/w%
カルボキシビニルポリマー 0.4w/w%
部分けん化ポリビニルアルコール 1.0w/w%
プロピレングリコール 7w/w%
乳酸 適量
精製水 全100w/w%
pH 5.0
カルボキシビニルポリマー0.4gを精製水40gに分散し、約70℃まで加温する。更にポリビニルアルコール1.0gを約70℃に加温した精製水20gに溶解する。2つの水溶液を合わせ水相とした。別に、ミリスチン酸イソプロピル12gとプロピレングリコール7gを約70℃に加温し、リドカイン3gを溶解して油相とした。水相に油相を添加し攪拌した後、乳酸(適量)を残りの精製水に混合したものを加え、更に均一になるまで攪拌しながら室温まで冷却してクリーム剤を得た。
リドカイン 1.0w/w%
ジブカイン 0.2w/w%
ミリスチン酸イソプロピル 12w/w%
スクワラン 1w/w%
カルボキシビニルポリマー 0.5w/w%
部分けん化ポリビニルアルコール 1.0w/w%
トリエタノールアミン 適量
精製水 全100w/w%
pH 7.5
カルボキシビニルポリマー0.5gを精製水25gに分散し、約70℃まで加温する。更にポリビニルアルコール1.0gを約70℃に加温した精製水25gに溶解する。2つの水溶液を合わせ水相とした。別にミリスチン酸イソプロピル12gとスクワラン1gを約70℃に加温し、リドカイン1gとジブカイン0.2gを溶解し油相とした。水相に油相を添加し攪拌した後、トリエタノールアミン(適量)を残りの精製水に溶解したものを加え、更に均一になるまで攪拌しながら室温まで冷却してクリーム剤を得た。
リドカイン 2w/w%
l−メントール 1w/w%
中鎖脂肪酸トリグリセリド 11w/w%
アジピン酸ジイソプロピル 4w/w%
カルボキシビニルポリマー 0.5w/w%
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.05w/w%
部分けん化ポリビニルアルコール 1.2w/w%
1,3−ブチレングリコール 10w/w%
水酸化ナトリウム 適量
精製水 全100w/w%
pH 7.7
カルボキシビニルポリマー0.5gを精製水25gに分散し、約70℃まで加温する。更にポリビニルアルコール1.2gを70℃に加温した精製水15gに溶解する。更に0.05gヒドロキシプロピルメチルセルロースを70℃に加温した精製水10gに膨潤し、3つの水溶液を合わせ水相とした。別に中鎖脂肪酸トリグリセリド11g、アジピン酸ジイソプロピル4gと1,3−ブチレングリコール10gを約70℃に加温し、リドカイン2gとl−メントール1gを溶解して油相とした。水相に油相を添加し、更に残りの精製水に水酸化ナトリウム(適量)溶解したものを加え、均一になるまで攪拌した後、攪拌しながら室温まで冷却してクリーム剤を得た。
リドカイン 1.5w/w%
イソプロピルメチルフェノール 0.1w/w%
dl−カンフル 0.5w/w%
中鎖脂肪酸トリグリセリド 12w/w%
流動パラフィン 1w/w%
カルボキシビニルポリマー 0.6w/w%
部分けん化ポリビニルアルコール 1.2w/w%
1,3−ブチレングリコール 8w/w%
パラヒドロキシ安息香酸エチル 0.1w/w%
パラヒドロキシ安息香酸プロピル 0.1w/w%
ジブチルヒドロキシトルエン 0.1w/w%
ジイソプロパノールアミン 適量
精製水 全100w/w%
pH 7.0
カルボキシビニルポリマー0.6gを精製水30gに分散し、約70℃まで加温する。更にポリビニルアルコール1.2gを約70℃に加温した精製水25gに溶解する。2つの水溶液を合わせ水相とした。別に中鎖脂肪酸トリグリセリド12gと流動パラフィン1gを約70℃に加温し、リドカイン1.5g、dl−カンフル0.5g、ジブチルヒドロキシトルエン 0.1g及びパラヒドロキシ安息香酸プロピル0.1gを溶解して油相とした。更に1,3−ブチレングリコール8gを約70℃に加温し、イソプロピルメチルフェノール0.1gを溶解してポリオール相とした。水相に油相、ポリオール相の順に添加した後、ジイソプロパノールアミン(適量)とパラヒドロキシ安息香酸エチル0.1gを残りの精製水に溶解したものを加え、均一になるまで攪拌した後、攪拌しながら室温まで冷却してクリーム剤を得た。
塩酸リドカイン 1w/w%
中鎖脂肪酸トリグリセリド 13w/w%
カルボキシビニルポリマー 0.75w/w%
部分けん化ポリビニルアルコール 1w/w%
1,3−ブチレングリコール 10w/w%
ジイソプロパノールアミン 適量
精製水 全100w/w%
pH 7.0
カルボキシビニルポリマー0.75gを精製水25gに分散し、約70℃まで加温する。更にポリビニルアルコール1.0gを約70℃に加温した精製水25gに溶解する。2つの水溶液を合わせ水相とした。別に中鎖脂肪酸トリグリセリド13gと1,3−ブチレングリコール10gを約70℃に加温し、塩酸リドカイン1.0gとジイソプロパノールアミン(適量)を溶解して油相とした。水相に油相を添加し、更に残りの精製水を加え、均一になるまで攪拌した後、攪拌しながら室温まで冷却してクリーム剤を得た。
塩酸リドカイン 0.5w/w%
塩酸ジブカイン 0.2w/w%
中鎖脂肪酸トリグリセリド 14w/w%
カルボキシビニルポリマー 0.7w/w%
部分けん化ポリビニルアルコール 1w/w%
1,3−ブチレングリコール 11w/w%
ジイソプロパノールアミン 適量
精製水 全100w/w%
pH 6.8
カルボキシビニルポリマー0.7gを精製水25gに分散し、約70℃まで加温する。更にポリビニルアルコール1.0gを約70℃に加温した精製水25gに溶解する。2つの水溶液を合わせ水相とした。別に中鎖脂肪酸トリグリセリド14gと1,3−ブチレングリコール11gを約70℃に加温し、塩酸ジブカイン0.2gと塩酸リドカイン0.5gとジイソプロパノールアミン(適量)を溶解して油相とした。水相に油相を添加し、更に残りの精製水を加え、均一になるまで攪拌した後、攪拌しながら室温まで冷却してクリーム剤を得た。
リドカイン 1.5w/w%
塩酸ジブカイン 0.2w/w%
中鎖脂肪酸トリグリセリド 15w/w%
カルボキシビニルポリマー 0.5w/w%
部分けん化ポリビニルアルコール 1w/w%
1,3−ブチレングリコール 8w/w%
ジイソプロパノールアミン 適量
精製水 全100w/w%
pH 7.5
カルボキシビニルポリマー0.5gを精製水25gに分散し、約70℃まで加温する。更にポリビニルアルコール1.0gを約70℃に加温した精製水25gに溶解する。2つの水溶液を合わせ水相とした。別に中鎖脂肪酸トリグリセリド15gと1,3−ブチレングリコール8gを約70℃に加温し、リドカイン1.5gと塩酸ジブカイン0.2gとジイソプロパノールアミン(適量)を溶解して油相とした。水相に油相を添加し、更に残りの精製水を加え、均一になるまで攪拌した後、攪拌しながら室温まで冷却してクリーム剤を得た。
試験例1 in vitro薬物放出性試験
サンプルとして、本発明のO/W型エマルション組成物として、下記の実施例9のクリーム剤を使用した。また比較対象として、実施例9の部分けん化ポリビニルアルコールの代わりにポリソルベート60を処方する下記の比較例1のクリーム剤を使用した。
シリコンゴム膜(縦2.5cm×横2.5cm×厚さ0.5mm)表面に各クリーム剤150mgを塗布し、恒温器(35℃)中で、2、6時間静置する。各時間経過後、シリコンゴム膜表面の残存製剤を洗い流した後、シリコンゴム膜中のリドカインを抽出して高速液体クロマトグラフ法により放出率を求めた。実施例9及び比較例1のリドカインの放出率(%)を表1及び図1に示した。本発明のO/W型エマルション組成物である実施例9は、比較例1に比べて、リドカインの放出率が高く、リドカインを良好に放出していることが示された。
実施例9
リドカイン 2w/w%
中鎖脂肪酸トリグリセリド 13w/w%
カルボキシビニルポリマー 0.5w/w%
部分けん化ポリビニルアルコール 1w/w%
1,3−ブチレングリコール 10w/w%
精製水 全100w/w%
pH 7.4
比較例1
リドカイン 2w/w%
中鎖脂肪酸トリグリセリド 13w/w%
カルボキシビニルポリマー 0.5w/w%
ポリソルベート60 1w/w%
1,3−ブチレングリコール 10w/w%
精製水 全100w/w%
pH 7.5
Figure 0005061521
参考試験例1 in vitro薬物放出性試験2
リドカイン以外の局所麻酔剤で、試験例1と同様の試験を実施した。サンプルとして、下記の比較例2〜5のクリーム剤を使用した。
比較例2
ジブカイン 0.5w/w%
中鎖脂肪酸トリグリセリド 13w/w%
カルボキシビニルポリマー 0.5w/w%
部分けん化ポリビニルアルコール 1w/w%
1,3−ブチレングリコール 10w/w%
ジイソプロパノールアミン 適量
精製水 全100w/w%
pH 6.9
比較例3
ジブカイン 0.5w/w%
中鎖脂肪酸トリグリセリド 13w/w%
カルボキシビニルポリマー 0.5w/w%
ポリソルベート60 1w/w%
1,3−ブチレングリコール 10w/w%
ジイソプロパノールアミン 適量
精製水 全100w/w%
pH 7.0
比較例4
塩酸プロカイン 1.0w/w%
中鎖脂肪酸トリグリセリド 13w/w%
カルボキシビニルポリマー 0.75w/w%
部分けん化ポリビニルアルコール 1w/w%
1,3−ブチレングリコール 10w/w%
ジイソプロパノールアミン 適量
精製水 全100w/w%
pH 6.9
比較例5
塩酸プロカイン 1.0w/w%
中鎖脂肪酸トリグリセリド 13w/w%
カルボキシビニルポリマー 0.75w/w%
ポリソルベート60 1w/w%
1,3−ブチレングリコール 10w/w%
ジイソプロパノールアミン 適量
精製水 全100w/w%
pH 6.9
比較例2〜5の薬物の放出率を表2に示した。
Figure 0005061521
表から明らかなように、リドカイン以外の局所麻酔剤である、ジブカイン、塩酸プロカインの放出率は、ポリビニルアルコールを用いた処方とポリソルベート60を用いた処方で、放出率に有意差は認められなかった。このことから、薬物の放出性向上効果は薬物としてリドカインを用いた場合に特異的なことがわかった。
参考試験例2 (基剤処方の油成分変更試作試験)
カルボキシビニルポリマー0.5gを精製水25gに分散し、約70℃まで加温して水溶液を得た。更に部分けん化ポリビニルアルコール(けん化度86.5〜89.0mol%)1gを約70℃に加温した精製水25gに溶解して水溶液を得た。2つの水溶液を合わせ水相とした。別に中鎖脂肪酸トリグリセリド13gと1,3−ブチレングリコール10gの混合物を約70℃に加温し、ジイソプロパノールアミン(適量)を溶解して油相とした。水相に油相を添加し、更に残りの精製水を加え、均一になるまで攪拌した後、攪拌しながら室温まで冷却してクリーム剤を得た。これを基本処方とした。pHは5〜7に調整した。
(1)中鎖脂肪酸トリグリセリド変更処方
上記基本処方中の中鎖脂肪酸トリグリセリドをそれぞれパラフィン、白色ワセリン(半固形)、流動パラフィン、合成スクワラン、パルミチン酸セチル、ミリスチン酸ミリスチル、ベヘニルアルコール、セタノール、バチルアルコール、ミリスチン酸オクチルドデシル、イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、セバシン酸ジイソプロピル、クエン酸トリ2−エチルヘキシル、アジピン酸ジイソプロピル、モノカプリル酸プロピレングリコール、オリーブ油、アーモンド油又はヒマシ油に置き換えた処方について、上記基本処方と同様の操作を行いクリーム剤とした。
(2)抜き処方
上記基本処方中、中鎖脂肪酸トリグリセリドを除いた変更処方を、上記基本処方と同様にして調製した。
これらの変更処方において、使用感の良い均一な製剤を調製することが可能かどうか確認した。目視による確認作業を3名で行った。結果を表3に示した。65℃/2Wの項は、65℃2W経過後の性状を確認した。
Figure 0005061521
抜き処方は、エマルション組成物を調製できなかった。
参考試験例3 (基剤処方の配合量変更試験)
カルボキシビニルポリマー0.5gを精製水25gに分散し、約70℃まで加温して水溶液を得た。更に部分けん化ポリビニルアルコール(けん化度86.5〜89.0mol%)1gを約70℃に加温した精製水25gに溶解して水溶液を得た。2つの水溶液を合わせ水相とした。別に中鎖脂肪酸トリグリセリド13gと1,3−ブチレングリコール10gの混合物を約70℃に加温し、これにジイソプロパノールアミン(適量)を溶解して油相とした。水相に油相を添加し、更に残りの精製水を加え、均一になるまで攪拌した後、攪拌しながら室温まで冷却してクリーム剤を得た。これを基本処方とした。pHは5〜7に調整した。
次に以下のような配合量変更処方を作製した。
(1)部分けん化ポリビニルアルコール(けん化度86.5〜89.0mol%)配合量変更試験
上記基本処方中の部分けん化ポリビニルアルコール(けん化度86.5〜89.0mol%)配合量の変更処方を、上記基本処方と同様の操作を行いクリーム剤とした。
部分けん化ポリビニルアルコール配合量変更処方において、使用感の良い均一な製剤を調製することが可能かどうか確認した。目視による確認作業を3名で行った。結果を表4に示した。表中の調製の項の○は均一な製剤が調製できたことを示し、△は僅かに分離の見られたことを示し、×は均一に調製できなかったことを示す。使用感の項の○は伸びが良く使用感の良い製剤であったことを示し、△は僅かにベタツキの感じられたことを示す。
65℃/2Wの項は、65℃2W経過後の性状を確認した。○は、調製直後から変化のなかったことを示す。
Figure 0005061521
(2)カルボキシビニルポリマー配合量変更試験
上記基本処方中のカルボキシビニルポリマー配合量の変更処方を、上記基本処方と同様の操作を行いクリーム剤とした。
カルボキシビニルポリマー配合量変更処方において、使用感の良い均一な製剤を調製することが可能かどうか確認した。目視による確認作業を3名で行った。結果を表5に示した。表中の調製の項の○は均一に調製できたことを示し、△は僅かに分離の見られたことを示し、×は均一に調製できなかったことを示す。使用感の項の○は伸びがよく使用感の良い製剤であったことを示し、△は僅かにベタツキの感じられたことを示す。
65℃/2Wの項は、65℃2W経過後の性状を確認した。○は、調製直後から変化なく均一であったことを示し、△は、やや不均一となったことを示す。
Figure 0005061521
(3)油配合量変更試験
上記基本処方中の油成分配合量の変更処方を、上記基本処方と同様の操作を行いクリーム剤とした。
油配合量変更処方において、使用感の良い均一な製剤を調製することが可能かどうか確認した。目視による確認作業を3名で行った。結果を表6に示した。表中の調製・使用感の項の○は、均一に調製でき、また伸びがよく使用感の良い製剤であったことを示す。△は、僅かに分離が見られ、また僅かにベタツキの感じられたことを示す。×は、均一に調製できなかったことを示す。
Figure 0005061521
全ての項が○の製剤について65℃/2W経変試験の結果、全て性状に変化なかった。
参考試験例4 (基剤処方のpH試験)
カルボキシビニルポリマー0.5gを精製水25gに分散し、約70℃まで加温して水溶液を得た。更に部分けん化ポリビニルアルコール(けん化度86.5〜89.0mol%)1gを約70℃に加温した精製水25gに溶解して水溶液を得た。2つの水溶液を合わせ水相とした。別に中鎖脂肪酸トリグリセリド13gと1,3−ブチレングリコール10gの混合物を約70℃に加温し、これにジイソプロパノールアミン(適量)を溶解して油相とした。水相に油相を添加し、更に残りの精製水を加え、均一になるまで攪拌した後、攪拌しながら室温まで冷却してクリーム剤を得た。これを基本処方とした。
次にジイソプロパノールアミン配合量を変化させ、製剤のpHを変化させた。
これらの処方において、使用感の良い均一な製剤を調製することが可能かどうか確認した。目視による確認作業を3名で行った。結果を表7に示した。表中の調製の項の○は均一に調製できたことを示し、×は均一に調製できなかったことを示す。
65℃/2Wの項は、65℃2W経過後の性状を確認した。○は、調製直後から変化なく均一であったことを示す。
Figure 0005061521
参考試験例5 (基剤処方の全油性分に対する液体油配合量変化試験)
カルボキシビニルポリマー0.5gを精製水25gに分散し、約70℃まで加温して水溶液を得た。更に部分けん化ポリビニルアルコール(けん化度86.5〜89.0mol%)1gを約70℃に加温した精製水25gに溶解して水溶液を得た。2つの水溶液を合わせ水相とした。別に中鎖脂肪酸トリグリセリド13gと1,3−ブチレングリコール10gの混合物を約70℃に加温し、これにジイソプロパノールアミン(適量)を溶解して油相とした。水相に油相を添加し、更に残りの精製水を加え、均一になるまで攪拌した後、攪拌しながら室温まで冷却してクリーム剤を得た。これを基本処方とした。pHは5〜7に調整した。
上記基本処方中の全油成分配合量を一定にしたまま、液体油として中鎖脂肪酸トリグリセリドを用い、残りの油成分として固形脂のセタノールを用いて、全油成分中の液体油の配合量を変化させ、上記基本処方と同様の操作を行いクリーム剤とした。
これらの変更処方において、使用感の良い均一な製剤を調製することが可能かどうか確認した。目視による確認作業を3名で行った。結果を表8に示した。表中の調製の項の○は、均一に調製できたことを示す。性状の項の○は均一な製剤となったことを示し、△は僅かに不均一であったことを示し、×は不均一であったことを示す。使用感の項の○は使用感の良い製剤であったことを示し、△は僅かにザラツキの感じられたことを示し、×はザラツキが感じられたことを示す。
65℃/2Wの項は、65℃2W経過後の性状を確認した。○は、調製直後から変化なく均一であったことを示す。
Figure 0005061521
本発明により、リドカインの放出性に優れ、界面活性剤を実質的に配合しなくてもO/W型エマルション組成物を得ることができたので、医薬品、化粧品、医薬部外品等に使用することができる。
in vitro薬物放出性試験によるリドカインの放出率の結果を示した図であり、縦軸に放出率(%)、横軸に時間(hr)を示した。

Claims (7)

  1. a)リドカイン
    b)けん化度が70〜96mol%の部分けん化ポリビニルアルコール、
    c)カルボキシビニルポリマー、及び
    d)内容物の全量に対して40質量%以下であり、且つ、含有する油成分の60質量%以上が液体油である油成分
    を含有し、pHが3.5〜8.5であるO/W型エマルション組成物。
  2. 実質的に界面活性剤を含まないことを特徴とする請求項1に記載のO/W型エマルション組成物。
  3. 液体油が極性の液体油である請求項1に記載のO/W型エマルション組成物。
  4. 極性の液体油がIOB値0.1以上の合成油である請求項3に記載のO/W型エマルション組成物。
  5. 極性の液体油が脂肪酸トリグリセリドを主成分とする植物油である請求項3に記載のO/W型エマルション組成物。
  6. 外用組成物である請求項1〜5のいずれか1項に記載のO/W型エマルション組成物。
  7. 更にポリオールを配合した請求項1〜6のいずれか1項に記載のO/W型エマルション組成物。
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