JP5058828B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5058828B2
JP5058828B2 JP2008002487A JP2008002487A JP5058828B2 JP 5058828 B2 JP5058828 B2 JP 5058828B2 JP 2008002487 A JP2008002487 A JP 2008002487A JP 2008002487 A JP2008002487 A JP 2008002487A JP 5058828 B2 JP5058828 B2 JP 5058828B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
voltage
electrodes
value
amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008002487A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009160881A (ja
Inventor
敬幸 関
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2008002487A priority Critical patent/JP5058828B2/ja
Publication of JP2009160881A publication Critical patent/JP2009160881A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5058828B2 publication Critical patent/JP5058828B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Description

本発明はインクジェット記録装置に関し、詳しくは、電極を用いてインクタンクのインク残量を検出する構成に関するものである。
プリンタの記録方式としては様々な方式が知られているが、用紙等の記録媒体に非接触記録が可能である、カラー化が容易である、静粛性に富む、等の理由でインクジェット記録方式が近年特に注目されている。特に、インクを吐出する記録ヘッドを用い、この記録ヘッドによって用紙等の記録媒体の送り方向と直交する方向に走査し記録を行なうシリアル記録方式の記録装置が広く用いられている。このようなインクジェット記録装置は、インク滴を吐出するノズルを備えた記録ヘッドと記録ヘッドに供給するインクを貯留するインクタンクを用いる。記録ヘッドのノズル内にはヒータやピエゾ素子といった吐出エネルギー発生素子が設けられ、この素子が供給される電気信号に応じて吐出エネルギーを発生することにより、ノズルからインクが吐出される。
インクジェット記録装置では、インクタンクのインクの量が少なくなったりインクが無くなったりすると、記録ヘッドに対するインクの供給不良を生じる。その結果、記録ヘッドでは、吐出量が正規の量より少なくなったり不吐出となったりといった吐出不良を生じる。また、インクが存在しない状態でヒータを駆動することによって、記録ヘッド自体を破壊するといった事態も生じ得る。そのため、インクジェット記録装置では、従来、インクタンクのインク量を検出する構成を備え、検出する量が一定量以下になったときには、ユーザにタンクの交換を促すなどの制御を行っている。
このようなインクタンクのインク量の低下を検出する方法としては、
方式1:インクタンク内に2個の電極を備え、電極間に電流を供給してそれら電極間の電気抵抗を検出し、それに応じてインク量が所定量以下であることを判別する方式。
方式2:インクタンクを透光性の部材で形成し、そのインクタンク近傍に光学センサを設け、インクタンクを通る光の量や、インクタンクで反射する光の量を計測し、それに応じてインク量が所定量以下であることを判別する方式。
方式3:ばねなどを用い、インクの重量により、インク容積がメカニカルに移動し、その移動度合いにより、インクのあるなしを判別する方式。
などが現在実用化されている。中でも、方式1は、(1)複雑な機構を必要とせず、また、安価に構成できる、(2)二つ個の電極の設置場所を選ばず、配置する自由度が高い、などの利点を有し、広く用いられている方式である。
図1は、この方式の検出回路および検出のための定電流回路の一例を示す図である。図1において、101は、インク量検出時に一定の5Vを供給し、インク量検出が行われないときは0Vである電源を示す。この電源100による一定の5Vの電圧は抵抗102によって分圧されるとともに、オペアンプ108を用いて回路のポイント103の電圧が一定の3Vに保たれる。すなわち、電源101の一定の電圧5Vとポイント103の3Vの間に200KΩの抵抗102が接続されることにより、ここを流れる電流値が(5V−3V)/200KΩの10μAとなる。これにより、インク量検出用の電極104とGND電極105のとの間に10μAの定電流を流すことができる。
これらの電極104と電極105との間にインクがある場合は、電極104の電圧が、(インクの抵抗値)×(流している電流値(図の例では、10μA))の電圧値になる。一方、インクが無い場合あるいは所定量より少ない場合は、電極104の電圧は、ポイント103と同じ3Vの電圧を示す。これら電極104の電圧は、アナログ量の検出信号106として検出され、ADポートや電圧比較器を介してプリンタの制御部に入力する。これにより、インク量に応じた電圧値であるか否か、あるいは所定のインク量に応じた所定の電圧値より高いか低いかを知ることができる。
図2(a)および(b)は、プリンタのインクタンク装着部における電極とそれに関連したインクタンクの構成を示す模式図である。これらの図に示すように、インクタンク110には、その底部に筒状の遮断壁111が設けられている。これにより、インクタンクが装着されると(図2(b))、インクタンク装着部の電極104がこの遮断壁111によって囲まれるように配置される。その結果、インクタンクのインク量が一定量以下になると、電極104と電極105との間のインクによる電気の通り道を遮断することができる。インクタンクの底部には、電極104、105にそれぞれ対応してゴムパッキン112が設けられる。これにより、インクタンク装着によって電極がインクタンクに挿入され、あるいは電極が挿入されていないとき、インクタンク内のインクが外に漏れることを防止している。113は、装着部においてインクタンクを支える土台、114はインクタンクに空気を供給するチューブ、115は記録ヘッドにインクを供給するチューブをそれぞれ示す。また、117、118は、インクタンク内のインク量の2つの例を示している。なお、図に示す例では、電極104は消費するインク量に対応して空気を送り込む機能も果たしている。また、電極105はインクを記録ヘッドに供給する機能を果たしている。これらの機能を実現するため、これら電極はいずれも管状をなすものである。
図1、図2(a)および(b)に示すインク量検出システムでは、インクタンクのインク量が、遮断壁111の上面より下になるとインク量が少ない旨(残量無し)を判断する。先ず、5V電源101をオンとする。それによって、インク量117のように遮断壁111の上面より上にインク液面がある場合は、10μAの電流が抵抗102を通り電極104と電極105の間のインクを媒介にして流れる。このとき、インクを媒介にして電流が流れない場合の電圧3Vより低い電圧である、(インクの抵抗値)×(流した電流の電流値)に相当する電圧値が検出信号106の内容となる。一方、インク量118のように遮断壁111の上面より下にインク液面がある場合は、遮断壁で電極間のインクが遮断され、電極104と電極105の間に電流が流れない。その場合には、検出信号106の内容はポイント103と同じ電圧3Vとなる。
図3は、インク量検出の別の例を示す図であり、記録ヘッドにインクを供給するチューブに電極を挿入してインク量を検出するものである。電極104側がインクタンク側、電極105側が記録ヘッド側である。図に示す例は、境界121より記録ヘッド側にインクが入っており、インクタンク側にはインクが入っていない図である。この例の場合も、電極104と電極105の間に電流を流し、これら電極間がインクで満たされている場合は、検出信号106の電圧が、(インク抵抗値)×(流している電流の値)を示す。一方、図3に示すように、インクが2つの電極間を満たしていない場合は、検出信号106はポイント103と同じ3Vの電圧を示す。
図4は、以上説明した図1、図2に示すシステムを用いて、記録などに伴ってインクを消費しているときの検出信号106の内容を示す図である。具体的には、3秒間隔で電源101によって電力を供給して電極104と電極105の間に電流を流し、その際の検出信号106が示す電圧値をプロットしたものである。図4において、曲線130は、時間とともに変化する検出信号106の電圧値を示している。インクが消費されてもインク液面が遮断壁111の上面より上にある、時点131までの間は、検出信号106は所定の低い電圧値を示す。そして、時点131でインク液面が遮断壁111の上部まで来ると、電極104と電極105の間のインクは遮断され検出信号106は3Vを示す。その後、例えば、インクタンクの振動やインク中に発生する気泡の影響で、遮断壁111の上面でインクが短い時間つながることがある。その場合には、検出信号106は、時点132、133のように、インク液面が遮断壁111の上面より上にあるときの電圧を示す。このような挙動を繰返すうちに、インク液面が遮断壁111の上部から完全に離れてそれより下側の位置となると、電極104と電極105の間のインクが絶縁され一定の電圧134(3V)に落ち着く。
このようにして、電極間の電圧が閾値電圧135より高い場合には、インク液面が遮断壁上部よりも低い状態、すなわち、インク量が少ない(残量無し)と判断することができる。時点131で、検出信号106が示す電圧値は閾値電圧135を超えることから、この時点で残量無し、と判断することができる。
なお、以上の構成において、電極間のインクの抵抗値は、インク量、インクの組成などによってある程度変化する。そのため、インクが有る/無い、の判断のための閾値電圧値をインクが無い時の電圧値、すなわち、図1のポイント103の電圧値に近づけ、インク量が未だ十分なのに残量が無いと誤判断することがないようにしている。また、同じ種類のインクおよびインク供給システムであっても、ロットによって検出信号106の電圧値推移の絶対値が異なることがある。このような場合に対処し、インク量が初期状態の時に電極間に一定電流を流してそのときの電圧値を基準電圧とし、電極間に一定電流を流した時の電極間電位とを比較し、インク残量が低下した状態を検出する方法が用いられている(特許文献1参照)。すなわち、この方法は、例えば、図1に示すシステムにおいて、インクが初期の状態、すなわちインクが満杯まで入っている状態で、電極104と電極105の間に定電流を流し、そのときの電圧値を基準値として保存しておく。そして、インク量を検知する際に、上記2つの電極間に定電流を流し、そのときの2つの電極間の電圧値と上記保存した基準値とを比較することにより、ある程度インクの種類などによる電圧の推移の違いを予測することができる。
特許第2721009号公報
しかしながら、上述した従来のインク量検出の仕方は、遮断壁111やチューブ120の内壁が十分に撥水性を有しているときに有効で正確な検出を行うことができるという問題がある。遮断壁111の表面の撥水性が低下し親水性の性質を持ち始めると、記録中などインクの消費に伴い、検出信号106が示す電圧値は、図5に示す曲線140のようになる。すなわち、時点141までは図4に示した曲線130と同様の挙動をする。しかし、インク液面が遮断壁111の上面まで低下すると、その後は、図4の曲線130と異なって、親水性の表面のためにインクが遮断壁側面で部分的に接続した状態となる。そして、行く液面の低下とともに、その部分的な接続体積は小さくなり、それに応じて検出信号106が示す電圧値が増す(時点141から時点142)。その後、インク消費に伴い電極104を介してインクタンク内に空気が導入されるときに発生する気泡によって、遮断壁111の側面にインクが供給されインクの部分的な接続の体積が増すことがある。これにより、検出信号106が示す電圧値が急激に低下することがある(例えば、時点142から時点143)。このような挙動を繰り返し、時点144で、初めてインク液面が遮断壁111より明確に低いと判断できる電圧値となる。しかしながら、実際には、時点141またはその近傍で、インク液面が遮断壁より低く残量無し、と判断しなければならず、時点141から時点144までのインク消費量分、インク量の検出誤差を生じることになる。この誤差は、インク量を正確に把握し、ユーザに過不足なくインクを消費させようとする場合に不都合となる。
また、図6に示すように、ロットによって検出信号106が示す電圧値推移の絶対値が異なることがある。この場合には、特許文献1に関して上述したように、インク量の初期状態で2つの電極間に電流を流しそれら2つの電極間の電圧を読むことによって、ある程度インクの種類などによる電圧の推移の違いを予測することができる。しかし、電極間の撥水性が低下したことによる挙動の変化までをも把握することはできない。
さらに、記録時など一定時間間隔で定電流を流して電圧を求めているときは、電流を流すことによって電荷が溜まりが安定しており、電圧の推移の予測を正確に求めることができる。しかし、電極間に定電流をかける間隔がある一定以上になるとこの電圧の推移の予測が困難なことがある。これは、電流を流していない間の放電が不規則に進むため、溜まった電荷による電圧値の予測が難しいからである。また、記録ヘッドの吐出口面の清掃シーケンス、インクの成分の沈降を防ぐ攪拌シーケンスなど、インクタンク内で比較的大量にインクが動くシーケンスでは、インクタンク内に溜まっていく電荷量に乱れが生じ、電極間の電圧値を推測することが困難になる。
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであり、電極を用いてインクタンクのインク量を判断するシステムにおいて、インク残量を高精度に検出できるインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
そのために本発明では、インクジェット記録装置において、インクを吐出する記録ヘッドと、該記録ヘッドに供給するインクを貯留したインクタンクに挿入された一対の電極間に定電流を供給する手段と、前記一対の電極間に定電流を供給したときの当該電極間の電位差を示す電圧値を検出する電圧検出手段と、前記電圧検出手段が過去に検出した複数の電圧値を格納するメモリ手段と、前記電圧検出手段によって検出された電圧値が、前記メモリ手段に格納されている複数の電圧値の平均値に一定の電圧を加算して算出された閾値以上の場合には、前記インクタンクのインク量が所定量より低下したと判断する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
以上の構成によれば、過去に測定された複数の電圧値の、例えば平均に基づいた閾値を用いて、インク量が所定量より少ないか否かを判断する。これにより、インクが所定量より少ないと判断する境界領域である、電極間をつなぐインクの体積が変動しその結果検出電圧値が変動し易い領域において、その領域の初期で、インクが所定量より少ないと判断することができる。その結果、判断の遅れによるインク消費量分のインク量検出の誤差を生じることを防止できる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
図7は、本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置の制御部を示すブロック図である。図7に示す制御構成によって、本発明の一実施形態に係るインクタンクのインク量検出を行う。インクタンクにおける一対の電極を用いた電圧検出回路は、図1に示したものと同様である。すなわち、図7において、インクタンク213からインク量検出に関して出力される検出信号106は、ADポート211を介してインクジェット記録装置の制御部に入力する。そして、この信号は、デジタル値に変換されて、後述のインク量検出処理に用いられる。
図7において、200は、インクジェット記録装置のすべての制御を行うCPUを示す。すなわち、CPU200は、図8に示すフローチャートによるインク量検出の制御をも行う。201はLAN、IEEE1394、USBなどに代表される通信を制御するユニットを示し、インクジェット記録装置とホスト装置であるコンピュータとのデータ通信制御を司る。202は、ROMなどの不揮発性メモリや、RAMなどの揮発性のメモリで構成されるメモリユニットを示す。このメモリユニット202は、CPU200が実行する処理、制御のためのプログラムを格納する部分、通信制御ユニット201を通してホスト装置から送られてくる画像を一時的に蓄えておくバッファ、およびワーク領域として使用される。以下のインク量検出に関して後述される、過去の電極間の電圧値もこのメモリに格納される。
インクタンク213に貯留されたインクは記録ヘッド205に供給され、この記録ヘッドの複数のノズルから吐出される。詳しくは、キャリッジに搭載された記録ヘッド205が記録媒体を走査する間に、所定のタイミングでそれぞれのノズルに対応した記録データに基づいてノズル内のヒータを駆動することにより、そのノズルからインクが吐出される。204は、記録ヘッド205の走査位置を示すセンサーユニットを示し、記録ヘッド205の捜査範囲に沿ったスリットフィルムと記録ヘッド上に配置された光エンコーダセンサを有して構成されている。センサーユニット204は、光エンコーダセンサがスリットを横切った数で記録ヘッドの位置を相対的に表すことができる。203はヘッド制御回路を示す。この回路203は、CPU200が読み出すべき記録データのメモリアドレスを走査前に与える。また、記録ヘッド205が走査する際、記録ヘッド205の走査位置でそれぞれのノズルに対応した記録データをメモリ202から読み出し、記録ヘッド205の駆動回路に適時記録データおよびその吐出タイミングを与える。206は、モータ・センサを制御するメカトロニクス制御回路を示す。この回路206は、記録媒体を副走査方向に移動させるためのモータ、記録ヘッドを走査方向に移動させるためのモータ、記録媒体の進入、排出などを検知するセンサなどを制御する。207、208はステッピングモータやDCモータなどに代表されるモータを示し、歯車、ギア、ベルト等を介して、それぞれ記録媒体の搬送、記録ヘッド205の走査のための駆動を行う。210は記録媒体の有無を検地するセンサを示し、記録媒体のセンサ位置への侵入により、レバー等が倒され、これがフォトセンサーを遮ることによって、記録媒体があることを検出することができる。211は、インクタンク213の電極間の電位差(電圧値)を示す検出信号106の入力を受け、これをデジタル信号に変換するADポートを示す。212は、CPU200の制御に基づき、インクタンクの2つの電極間に一定の電流を流すための定電流回路を示し、本実施形態では、図1に示した回路を有している。
231はホストであるコンピュータと本インクジェット記録装置とを結ぶ通信ケーブルを示す。220はCPU200、通信制御ユニット201、メモリ202、ヘッド制御回路203、モータ・センサ制御回路206、およびADポート211を結ぶバスを示す。このバス220を通してCPU200から各ユニットのレジスタにデータを設定することにより、CPU200が本インクジェット記録装置の全てを制御することができる。また、このバスを用いて、CPU200の介在なしにメモリ202からヘッド制御回路203に記録データを転送するダイレクトメモリアクセス機能も可能となる。221は、記録ヘッド205が相対的にどれだけ移動したかについての情報を光センサーユニット204から送るための信号線を示す。222は、記録ヘッド205の各ノズルに対応して供給する記録データとその吐出タイミングを送るための信号線を示す。224は、CPU200の制御により、インクタンク213内の2つの電極間に定電流を流すための信号線を示す。
インクタンク213は、それがインクジェット記録装置に装着されると、図2(a)および(b)にて上述した構造で、2つの電極がインクタンク内に挿入される。225は、インクタンク213から記録ヘッド205にインクを供給するための供給路を示す。227、228はモータとモータ・センサ制御回路とを接続する信号線を示し、これにより、それぞれモータの相に合った信号、または回転、停止信号を供給することができる。230は画像を形成すべき記録媒体の有無を検知するセンサ210とモータ・センサ制御回路206とを接続する信号線を示し、この信号線を用いて記録媒体が存在するか否かをCPU200に通知する。
図8は、本発明の一実施形態に係るインク量検出に係る処理を示すフローチャートである。本実施形態のインク量検出処理はCPU200によって制御される。
本処理は、本記録装置の電源オンによって起動され(S10)、最初に、ステップS11で、メモリ内に保存する変数の初期化を行う。この変数としては、その時点までに順次測定され格納されている電極間の電圧値と、その格納されている電圧値の数に関するものがある。格納される電圧値は最大128個分で、以下では変数A0〜A127として表される。また、格納される電圧値の数は変数Bとして表される。ステップS11の初期化では、これらの変数A0〜A127および変数Bを総て0とする。
次に、ステップS12で、上述したように、記録ヘッドのクリーニングやインクタンクの攪拌シーケンスなど、インクタンク内のインク流動が比較的大きいシーケンスが実行されているか否かを判断する。記録ヘッドのクリーニングでは、インクタンクから予備タンクを介した記録ヘッドへのインク供給系においてインクの循環を生じさせることから、循環するインクによってインクタンク内に比較的大きなインク流動を生じさせる。また、用いるインクが顔料を色材とする場合、所定時間間隔でインクタンクを振動させてインクタンク内のインクを攪拌するが、この攪拌によっても比較的大きなインク流動を生じる。これらの場合には、インク流動によって2つの電極間の電荷が乱され、不安定な電圧値が現れる。このような電圧値を閾値算出の元となる平均値に繰り込むと、適正な判断ができなくなる。従って、このようなインク流動が大きくなる場合には、ステップS21に進み、以下で説明する平均値に繰り込まれないように電圧値を測定しないようにする。
ステップS12で、インク流動が大きくなるシーケンスを実行していないと判断すると、ステップS13で、インクタンクが装着され電極が挿入された状態でかつ記録や予備吐出など、記録ヘッドからのインク吐出による通常のインク消費の状態か否かを判断する。すなわち、本実施形態では、記録や予備吐出などの記録ヘッドのインク吐出状態でないときは、インク量検出は行わない。一方、記録などで、インクを通常消費している場合は、ステップS14で、その直前のインク量検出を行ってから5秒以上経過しているかを判断する。5秒以上経過していない場合はインク量検出を行わず、5秒以上経過している場合は、ステップS15以降のインク量検出を行う。換言すれば、記録動作や予備吐出中は、5秒間隔でインク量検出が行われる。また、本実施形態で5秒間隔とするのは、電極がインクに浸っている状態で電流を流し続けると電極の周りに電気分解による析出物が付着することを考慮し、電流を流す頻度を制限して析出物の付着を防ぐためである。
インク量検出では、先ず、ステップS15で、その直前のインク量検出から30秒以上(所定時間以上)経過しているか否かを判断する。この処理は、前述したように、電極間に定電流をかける間隔がある一定以上になると、電流を流していない間の放電が不規則に進むため、溜まった電荷による電圧値の予測が難しいからである。本実施形態のインク量検出系では、この一定時間間隔を30秒とする。このように、インク量検出を正確行えない場合は、ステップS12の場合と同様、ステップS21に進み、以下で説明する平均値に繰り込まれないように電圧値を測定しないようにする。
ステップS15で、30秒以上経過していないと判断したときは、ステップS16で、図1に示した5V電源101をオンとして、電極104と電極105の間に定電流を流す。そして、ステップS17で、電極間に定電流を流し始めてから、100msec経過後に、検出信号106が示す電圧値を、ADポート211を介して読み取る。次にステップS18で、電源101の電圧を0Vに戻して、電極間に定電流を流すことを停止する。そして、ステップS19で、ステップS17で読み込んだ2つの電極間の電圧が予め決められた初期値より大きいか否かを判断する。本実施形態では、この初期値を0.8Vとする。読み込んだ電極間電圧が初期値0.8V以下(所定値以下)の場合は、インクの状態が非常に放電された状態と考えることができる。このような状態で数回、定電流を電極間に加えると、電極間の電圧は急激に初期値以上の電圧に上昇する。このため、電圧値が初期値以下の場合、閾値の精度を高めるため、閾値の算出の元となる平均値の算出から外す必要がある。このため、ステップS21に進み、ステップS12、S15と同様、測定した電圧値が以下で説明する平均値に繰り込まれないようにする。なお、本実施形態では初期値は、インクが満杯に入っている状態で最大になる電圧の8割程度の値である0.8Vとしている。
ステップS19で測定した電圧値が初期値以上と判断したときは、ステップS20で、測定した電圧値がk番目の電圧値である場合、その電圧値を変数Ak-1の内容とする。これとともに、それまで測定しメモリに格納してあるk個の電圧値の平均値を計算する。具体的には、変数Bの内容である、それまで測定した電圧値の数kと、変数A0〜Ak-1の内容である、それまで測定した電極間電圧値から電圧値の平均値を計算する。例えば変数Bの値(k)が20の場合、変数A0〜A19の内容である電圧値の和をとし、それを変数Bの内容である20で除算することにより平均値を求める。次に、ステップS22で、求めた平均値に予め決められた一定電圧のマージンを加算し、その結果を閾値とする。本実施形態では、マージンの値を0.4Vとしている。このマージンは通常インクが完全に入っている状態で、ノイズとして混入する電圧の変化以上の値とするものである。そして、ステップS23で、ステップS17で読み取った2つの電極間の電圧値が閾値より大きいか否かを判断する。
閾値以上の場合には、ステップS24で、インク液面が遮断壁111の上面より下にあること、すなわち、インク量が少ない(残量無し)であることを画定する。これに伴い、所定のユーザーインターフェースを介して、ユーザにインク残量がない旨を報知する。この処理の後ステップS11に戻る。一方、ステップS23で、電極間の電圧値が閾値以下であると判断したときは、ステップS25で、未だインク液面は遮断壁111の上面より上にあると判断する。そして、変数A0〜A126の内容を1つずつずらして変数A1〜A127の内容として格納し、また、変数A0の内容をステップS14で読み込んだ電極間電圧値として保存する。なお、変数Bが128より小さい場合には、変数Bを1つインクリメントする。このステップS25の処理の後、ステップS12に進み処理を続ける。また、ステップS21では、変数A0の内容を初期値電圧とし、変数A1〜変数A127の内容を総て0とし、変数Bの値を1とする。
図9は、電極やインクタンク内部が撥水性が劣る場合あるいは本来親水性の性質を示す場合における、インク量検出に係る電極間電圧の変化を示す図である。同図は、具体的には、検出信号106が示す電圧値をADポートを介して読取った値をインク量の減少とともに示している。
図9において、実線で示す電圧値曲線240は、電極104と電極105の間の電圧値を示す検出信号106が示す値、破線で示す平均値曲線241、243(どちらも同じ破線を指している)は、上記図8に示す処理で求めた平均値をそれぞれ示す。また、破線で示す閾値曲線242は、上記平均値に応じて変化する閾値を示している。また、時点244は、2つの電極104、105の間の電圧値が閾値ライン242を超え、インク液面が遮断壁111の上面より下にあると判断された時点である。
図9の電圧値曲線240によって示すように、記録開始直後はインクに電荷が溜まっておらず、2つの電極間の電圧は予め設定された初期値0.8Vより低い電圧にある。その後5秒間隔で電流を流していくと、徐々に2つの電極間の電圧が上がり始め、初期値0.8Vより大きくなる。これとともに、平均値曲線241、243も初期値から上昇を始める。この平均値曲線に対してマージン電圧0.4Vを加えた閾値曲線242を、測定される2極間の電圧、すなわち、電圧値曲線240の値が超える、時点244でインク液面が遮断壁111の上面より下に来たと判断する。
このように、過去に測定された複数の電圧値の、例えば平均に基づいた閾値を用いて、インク量が所定量より少ないか否かを判断する。これにより、第1に、インクが所定量より少ないと判断する境界領域である、電極間をつなぐインクの体積が変動しその結果得られる検出電圧値が変動し易い領域において、その領域の初期で、インクが所定量より少ないと判断することができる。その結果、判断の遅れによるインク消費量分のインク量検出の誤差を生じることを防止できる。第2に、ロットが異なり、インク量変化に伴う電圧値変化の絶対値が異なることがあっても、それに応じた閾値を求めることができ、正確なインク量検出を行うことができる。
なお、上述の実施形態では、変数A0〜A127までと変数Bを用いて平均値を算出したが、変数Cとして累積値、変数Dとして累積している個数を持ち、平均値を累積値C/個数Dとして計算しても、ほぼ同様の処理を行うことができる。
電極を用いたインク量検出方式の検出回路および検出のための定電流回路の一例を示す図である。 (a)および(b)は、プリンタ(インクジェット記録装置)のインクタンク装着部における電極とそれに関連したインクタンクの構成を示す模式図である。 インク量検出に係る図2とは別の例を示し、記録ヘッドにインクを供給するチューブに電極を挿入してインク量を検出する例を示す図である。 図1、図2に示すシステムを用いて、記録などに伴ってインクを消費しているときの検出信号106の内容を示す図である。 インクタンク内部が親水性の性質を持つ場合の、インクの消費に伴う電極間の電圧値の変化を示す図である。 同じく、インクタンク内部が親水性の性質を持つ場合の、インクの消費に伴う電極間の電圧値の挙動がロットによって異なることを示す図である。 本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置の制御部を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係るインク量検出に係る処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係り、電極やインクタンク内部が撥水性が劣る場合あるいは本来親水性の性質を示す場合における、インク量検出に係る電極間電圧の変化を示す図である。
符号の説明
101 電源
104、105 電極
106 検出信号
200 CPU
202 メモリ
205 記録ヘッド
211 ADポート
212 定電流回路
213 インクタンク

Claims (7)

  1. インクを吐出する記録ヘッドと、
    該記録ヘッドに供給するインクを貯留したインクタンクに挿入された一対の電極間に定電流を供給する手段と、
    前記一対の電極間に定電流を供給したときの当該電極間の電位差を示す電圧値を検出する電圧検出手段と、
    前記電圧検出手段が過去に検出した複数の電圧値を格納するメモリ手段と、
    前記電圧検出手段によって検出された電圧値が、前記メモリ手段に格納されている複数の電圧値の平均値に一定の電圧を加算して算出された閾値以上の場合には、前記インクタンクのインク量が所定量より低下したと判断する制御手段と、
    備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記平均値は、電極間に定電流を供給する間隔が予め設定された時間以上のとき、インクタンク内のインクの流動を生じるシーケンスを実行するとき、またはインクタンク内のインクを攪拌するシーケンスを実行するとき、予め決められた初期値電圧とすることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記平均値は、電極間に定電流を供給したときの電圧値が所定値以下の電圧値のとき、予め決められた初期値電圧とすることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記一対の電極は、重力方向に関して下側から前記インクタンクに挿入されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記インクタンクには、挿入された前記一対の電極の一方の周囲を囲む部材が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記部材の高さは、前記一対の電極の一方の高さより高いことを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記制御手段は、前記インクタンクのインク量が所定量より低下したと判断した場合には、ユーザーにインク残量がないことを通知するように制御することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
JP2008002487A 2008-01-09 2008-01-09 インクジェット記録装置 Expired - Fee Related JP5058828B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008002487A JP5058828B2 (ja) 2008-01-09 2008-01-09 インクジェット記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008002487A JP5058828B2 (ja) 2008-01-09 2008-01-09 インクジェット記録装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009160881A JP2009160881A (ja) 2009-07-23
JP5058828B2 true JP5058828B2 (ja) 2012-10-24

Family

ID=40964039

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008002487A Expired - Fee Related JP5058828B2 (ja) 2008-01-09 2008-01-09 インクジェット記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5058828B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5674371B2 (ja) * 2010-07-29 2015-02-25 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 画像形成装置
JP6198419B2 (ja) * 2013-03-14 2017-09-20 キヤノン株式会社 インクジェット記録装置及びインク量検知方法
JP7115051B2 (ja) * 2018-06-12 2022-08-09 コニカミノルタ株式会社 インクジェット記録装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2721009B2 (ja) * 1989-04-28 1998-03-04 キヤノン株式会社 インクジェット記録装置
JPH11277760A (ja) * 1998-03-31 1999-10-12 Brother Ind Ltd 記録装置等におけるインク残量検出装置
JP4280884B2 (ja) * 2000-08-07 2009-06-17 セイコーエプソン株式会社 記録装置,記録装置におけるしきい値設定方法
JP2003305862A (ja) * 2002-04-11 2003-10-28 Canon Inc インク残量検知装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009160881A (ja) 2009-07-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6543994B2 (ja) 印刷装置
US7850263B2 (en) Liquid consumption apparatus and liquid consumption amount control method
JP2009073091A (ja) インクジェット記録装置及びインクの攪拌方法
CN1883952A (zh) 检测墨水液面的方法和设备
US6663205B2 (en) Ink jet printing apparatus, ink information detecting device, and ink information detecting method
JP5058828B2 (ja) インクジェット記録装置
US20150062232A1 (en) Printing apparatus and residual ink detection method
AU2003203739B2 (en) Inkjet Printing Apparatus, Control Method Therefor, and Program
JP2008183838A (ja) 流体噴射装置
JP6056200B2 (ja) 液体消費装置及び液体消費装置の制御方法
US8556361B2 (en) Image forming device, ink managing method, and ink managing program
US20070285446A1 (en) Liquid consumption apparatus and liquid amount determination method
US8240799B2 (en) Inkjet printing apparatus and printhead control method of the apparatus
JP5476683B2 (ja) 画像形成装置、インク管理方法、インク管理プログラム
JP6494428B2 (ja) 液体吐出記録装置及び液体残量検出方法
JP2014008742A (ja) インクジェット記録装置及びインク残量有無検出方法
US6172697B1 (en) Method and apparatus for detecting the level of toner using a photosensor
JP4993950B2 (ja) 液体現像剤の液位制御装置および画像形成装置
WO2004065126A1 (ja) インク供給方法および装置並びにインク容器
JP2006289834A (ja) 記録装置及びその制御方法
JP2005169847A (ja) インクジェット記録方法、及びこれを用いたインクジェット記録装置
US20230166511A1 (en) Liquid discharge apparatus
JP2024005790A (ja) 液体吐出装置
JP2011173392A (ja) 記録装置及び記録材の残量管理方法
JP2020056940A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20101106

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101209

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120418

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120420

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120530

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120703

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120801

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150810

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5058828

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150810

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees