JP5058516B2 - 流体軸受装置 - Google Patents

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Description

本発明は、流体軸受装置に関するものである。
流体軸受装置は、ラジアル軸受隙間に生じる流体(例えば、潤滑油)の流体膜で軸部材をラジアル方向に回転自在に支持する軸受装置である。この流体軸受装置は、高速回転、高回転精度、低騒音等の特徴を備えるものであり、近年ではその特徴を活かして、情報機器、例えばHDD、FDD等の磁気ディスク装置に代表されるディスク装置のスピンドルモータ、パーソナルコンピュータ(PC)のファンモータ、レーザビームプリンタ(LBP)のポリゴンスキャナモータ、プロジェクタのカラーホイールモータ、あるいは軸流ファンなどの小型モータ用の軸受として広く用いられている。
上記の各種モータ用の流体軸受装置には、軸部材をラジアル方向に支持するラジアル軸受部が設けられる。ラジアル軸受部は、軸部材の外周面あるいは軸受部材の内周面に、ラジアル軸受隙間に流体動圧を発生させる動圧発生部を設けた動圧軸受で構成される場合と、動圧発生部を設けない、いわゆる真円軸受で構成される場合とがある。
流体軸受装置の回転性能は、例えばラジアル軸受隙間の幅精度によって決定づけられる。そのため、ラジアル軸受隙間を形成する軸部材の外周面および軸受部材の内周面を精度良く形成するための努力がなされている。このラジアル軸受隙間の隙間幅は、軸方向全長に亘って均一に形成される場合が多い(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−132402号公報
モータへの組み込み時、流体軸受装置の軸部材には各種回転体が組み付けられるが、組みつけられる回転体の大きさ、重量等はモータによって異なるため、回転体の重心位置は都度異なる。従って、上記のようにラジアル軸受隙間の隙間幅を軸方向全長に亘って均一に形成していると、流体軸受装置に振動や衝撃が負荷された場合には、軸受剛性やモーメント荷重に対する負荷能力(モーメント剛性)が不足し、回転体の振れ回り量の増大や共振現象を引き起こす恐れがある。
また、例えばスピンドルモータに組み込まれる流体軸受装置には、情報機器の大容量化、高速回転化等に伴って、更なる回転精度の向上が求められている。これに対応するには、ラジアル軸受隙間を形成する軸受部材の内周面、および軸部材の外周面を一層高精度に仕上げる必要があるが、一般に、内周面を高精度に仕上げるのは外周面を高精度に仕上げるよりも難しく、また、加工精度を一般的な機械加工で高めるのは限度がある。
本発明の課題は、ラジアル軸受隙間の幅精度を高め、高い回転精度を誇る流体軸受装置を低コストに提供することである。
上記課題を解決するため、本発明では、軸受部材と、軸受部材の内周に挿入される軸部材を有する回転体と、軸受部材と軸部材の間のラジアル軸受隙間に生じる流体膜で軸部材を有する回転体をラジアル方向に支持するラジアル軸受部とを備える流体軸受装置において、ラジアル軸受隙間が、その円周方向の任意の一箇所で隙間幅を軸方向で異ならせた形態をなし、かつこの形態をラジアル軸受隙間の円周方向の全領域で備えておりラジアル軸受隙間の隙間幅の大きい幅広部と隙間幅の小さい幅狭部とのうち、幅狭部を回転体の重心位置側に配置し、軸受部材の少なくともラジアル軸受隙間に面する領域を、析出金属からなる電鋳部の析出開始面で構成したことを特徴とする流体軸受装置を提供する。
なお、ここでいう「回転体」は、軸部材に取付けられ、軸部材と一体に回転可能な部材全てを含んだものを指す。例えば、HDD等のスピンドルモータに組込んで使用する場合、回転体は、軸部材、軸部材に設けられるティスクハブ、およびディスクハブに固定されるマグネットやディスク、更にはクランパ等を全て含むものを指す。また、例えばファンモータに組込んで使用する場合、軸部材、ハブ等を介して軸部材に固定されるファン、マグネット等を全て含むものを指す。
一般に、ラジアル軸受隙間の隙間幅が小さくなるにつれて、ラジアル軸受隙間に形成される流体膜の剛性(軸受剛性)は高くなる。従って、上記のように、ラジアル軸受隙間の隙間幅を軸方向で異ならせ、該隙間幅の大きい幅広部と隙間幅の小さい幅狭部とのうち、幅狭部を回転体の重心位置側に配置すれば、回転体の重心近傍で軸受剛性を高めることができる一方で、重心から離れた領域では軸受剛性を低くすることができる。これにより、軸受剛性の確保と低トルク化とを同時に達成することができ、回転体の支持精度を高めることができる。また、ラジアル軸受部の軸受中心と回転体の重心位置との離間距離を短縮することもでき、モーメント荷重に対する負荷能力(モーメント剛性)を高めることもできる。上記構成は、例えば、ラジアル軸受隙間に面する軸方向領域で、軸部材を径一定に形成すると共に軸受部材を異径に形成する、あるいは、軸部材を異径に形成すると共に軸受部材を径一定に形成することにより得ることができる。
また、本発明は、軸受部材の少なくともラジアル軸受隙間に面する領域(いわゆる、ラジアル軸受面)を、析出金属からなる電鋳部に設けたことを特徴とするものである。電鋳部は、電解めっき(電気めっき)、あるいは無電解めっき(化学めっき)に準ずる手法で形成することができる。かかる手法の特性上、電鋳部の析出開始側の面は、これを形成するマスターの表面形状がミクロンオーダーのレベルまで高精度に転写された緻密面となるので、マスターの表面を所定の形状精度に仕上げておけば、特段の仕上げ加工等を施すことなく容易に軸受部材の内周面精度を高めることができる。従って、電鋳部、特にその析出開始面にラジアル軸受面を設ければ、ラジアル軸受隙間の幅精度を容易かつ低コストに高めることが可能となる。また、かかる構成とすれば、ラジアル軸受面が金属面となるので、温度変化に伴うラジアル軸受面の特性変化を抑制し、回転精度の低下を極力抑制することができる。
上記構成において、所望の回転精度を確保し得るラジアル軸受隙間の隙間幅は、軸部材の軸径dに対するラジアル軸受隙間の最小の直径隙間δの比δ/dで定義することができ、本発明者らの検証によれば、比δ/dは、1/1000≦δ/d≦1/250の範囲内であればよいことが判明した。その理由を以下詳述する。
まず、比δ/dの下限値1/1000は、マスターや軸部材の外周面、および電鋳部内周面の真円度・円筒度等から導き出すことができる。すなわち直径隙間δが、軸部材の外周面や軸受部材の内周面の真円度・円筒度よりも小さくなると、軸部材と軸受部材との間で接触を生じ、所定の性能を確保することが難しくなる。軸部材の外周面や軸受部材の内周面の真円度等を一層高めることも可能であるが、高精度化するにつれてコストアップが避けられないものとなる。従って、機能面およびコスト面のバランスを考慮すると、比δ/dは1/1000以上とするのが望ましいのである。一方、比δ/dの上限値1/250は回転精度やモーメント剛性の観点から導き出すことができる。すなわち、ラジアル軸受隙間の最小の直径隙間δが大きくなれば、所望の軸受剛性、モーメント剛性を確保できなくなり、回転精度の悪化や軸部材と軸受部材の接触などの不具合が生じる。従って、比δ/dは1/250以下とするのが望ましいのである。
また、上記構成において、例えばラジアル軸受隙間の一端に幅広部、他端に幅狭部を設けると共に、幅広部から幅狭部にかけて隙間幅を漸減させる場合、ラジアル軸受隙間の軸方向長さLと、ラジアル軸受隙間の軸方向全長における半径隙間の減少量εとの比ε/L、換言すると、傾きε/Lは、1/1000≦ε/L≦1/500とするのが望ましいことが、本発明者らの鋭意研究によって見出された。比ε/Lが1/1000よりも小さいと上述した軸受剛性の向上効果、およびトルク低減効果を十分に得ることが難しくなる。一方、1/500よりも大きいと、幅広部の値が過大になって軸受剛性が不足し、回転精度が悪化するおそれがあり、また、軸受部材成形時にあっては、マスターの無理抜きの程度が大きくなり、ラジアル軸受面の損傷を招くおそれが高まるためである。
上記の流体軸受装置には、ラジアル軸受隙間に流体動圧を発生させるための動圧発生部を設けることができ、これによりラジアル軸受部を回転精度に優れる動圧軸受で構成することができる。動圧発生部は電鋳部の内周面あるいは軸部材の外周面に設けることができるが、電鋳加工で用いるマスター表面に、動圧発生部に対応した型部を設けておくだけで容易かつ高精度に形成することができる。そのため、動圧発生部は、軸部材の外周面に設けるよりも電鋳部の内周面に設けるのが望ましい。動圧発生部は、傾斜溝、軸方向溝、あるいは円弧面等、公知の種々の形状を採用することができる。なお、このような動圧発生部を設けた場合、軸受部材の内周面と軸部材の外周面との間に形成される隙間のうち、動圧発生部に面する領域が本願でいうラジアル軸受隙間となる。
以上のように本発明によれば、ラジアル軸受隙間の幅精度を容易に高めることができ、これにより高い回転精度を誇る流体軸受装置を低コストに提供することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明における「上下」方向は説明の便宜上用いるものであり、流体軸受装置の設置方向や使用態様を限定するものではない。
図1は、本発明にかかる流体軸受装置1の一例を示す含軸断面図である。この流体軸受装置1は、例えばHDD等のスピンドルモータに組み込んで使用されるもので、軸受部材5と、軸受部材5の内周に挿入された軸部材3を有する回転体2とを主要な構成部材として備える。また、詳細は後述するが、同図に示す流体軸受装置1は、ラジアル軸受隙間を軸方向の二箇所に離隔して備え、2つのラジアル軸受隙間C1、C2とその間の領域で、それぞれ隙間幅を軸方向上方に向かって漸減させた構成である。
回転体2は、例えばステンレス鋼等の金属材料で、軸方向全長に亘って径一定に形成された軸部材3と、軸部材3の上端外周に設けられたハブ(ディスクハブ)4と、さらに、図示しないディスク、ロータマグネット、およびディスクをハブ4に固定するためのクランパとで構成される。かかる構成の回転体2の重心(軸方向重心)Gは、軸受部材5の軸方向中心よりも上側(ハブ4に近い側)に位置している。軸部材3の外周面3aは平滑面に形成され、また下端面3bは凸球状に形成されている。
軸受部材5は、後述する電鋳加工で形成された析出金属からなる有底筒状の電鋳部6と、該電鋳部6をインサート部として溶融材料を用いて射出成形された被覆部7とで構成される。
軸受部材5内周の上端開口部には、軸方向上方に向かって漸次拡径したテーパ面5cが形成され、このテーパ面5cと軸部材3の外周面3aとの間に、環状のシール空間Sが形成されている。
軸受部材5のうち、上記テーパ面5cよりも下方の内周面5a領域には、ラジアル軸受部R1、R2のラジアル軸受面8、9となる領域(図中塗潰した領域)が上下2箇所に離隔して設けられている。ラジアル軸受面8、9には、図2に示すように、動圧発生部として、ヘリングボーン形状に配列された複数の動圧溝8a、9aがそれぞれ設けられている。上側の動圧溝8aは、上下の傾斜溝間領域の軸方向中心mに対して軸方向非対称に形成され、軸方向中心mより上側領域の軸方向寸法X1が下側領域の軸方向寸法X2よりも大きくなっている。一方、下側の動圧溝9aは軸方向対称に形成され、その上下領域の軸方向寸法はそれぞれ上記軸方向寸法X2と等しくなっている。この場合、軸部材3の回転時には、動圧溝による潤滑油の引き込み力(ポンピング力)は下側の対称形の動圧溝9aに比べ、上側の動圧溝8aで相対的に大きくなる。ポンピング力を必要としない場合には、上側の動圧溝8aを下側の動圧溝9a同様、軸方向対称形状とすることもできる。動圧溝は、ヘリングボーン形状の他、例えばスパイラル形状やその他公知の形状に配列することもできる。なお、図面の簡略化のため、図1では動圧溝を省略している。
軸受部材5の内底面5bの一部又は全部環状領域は、スラスト軸受部Tのスラスト軸受面となり、本実施形態において、かかる領域は平滑平面に形成されている。
ラジアル軸受面8、9を含む軸受部材5の内周面5aは、軸方向上方に向かって内径を漸減させたテーパ状に形成されている。つまり本実施形態では、ラジアル軸受面8、9と軸部材3の外周面3aとの間に形成されるラジアル軸受隙間C1、C2のうち、各上端部が隙間幅の小さい幅狭部D1、また各下端部が隙間幅の大きい幅広部D2になる。なお、図示例では理解の容易化のため、内周面5aの傾斜の程度を誇張して描いているが、ラジアル軸受隙間C1(又はC2)の幅狭部D1と幅広部D2の間における半径隙間の減少量εと、両部間の軸方向離間距離(ラジアル軸受隙間の軸方向長さ)Lとの比、すなわち傾きε/Lは、ε/L≦1/500(軸線に対する傾斜角で言えば、0.11°以下)の極めて微小なものに形成されている。かかる微小な傾斜角のテーパ面を一般的な機械加工で低コストに量産するのは困難であるが、電鋳加工であれば、後述する理由からこのようなテーパ面も低コストかつ高精度に量産可能である。
次に、上記構成の軸受部材5の製造工程を図面に基づいて説明する。
軸受部材5は、電鋳部6の成形母体となるマスターを製作する工程(A)、マスター表面の一部を絶縁性材料でマスキングする工程(B)、マスキングを施したマスターに電鋳加工を施して電鋳部6を析出形成する工程(C)、電鋳部6を設けたマスターをインサートして軸受部材5を射出成形する工程(D)、およびマスターと電鋳部6を含む軸受部材5とを分離する工程(E)を順に経て製造される。
(A)マスター製作工程
図3(a)に示すマスター製作工程では、導電性材料、例えば焼入処理を施したステンレス鋼、ニッケルクロム鋼、その他のニッケル合金、あるいはクロム合金等で形成された中実軸状のマスター11が形成される。マスター11は、これら金属材料以外にも、導電処理(例えば、表面に導電性の被膜を形成する)を施されたセラミック等の非金属材料で形成することもできる。
マスター11の一端面とこれに連続した外周面の一部領域とには、電鋳部6を成形する成形部Nが設けられる。成形部Nは、電鋳部6内側の凹凸パターンが反転した形状をなし、その外周面のうち、軸方向の離隔した二箇所には、動圧溝8a、9a間の丘部を成形する型部11a1、11a2の列が円周方向に形成されている。もちろん型部11a1、11a2の形状は動圧溝形状に対応させ、スパイラル形状等に形成してもよい。なお、型部11a1、11a2を含む成形部Nの表面精度は、電鋳部6の精度を直接左右する。従って、成形部Nは電鋳部6に求められる各種精度に応じて、なるべく高精度に仕上げておくのが望ましい。
(B)マスキング工程
マスキング工程では、図3(b)に示すように、マスター11の外表面のうち、成形部Nを除いてマスキングが施され、マスキング部12が形成される。マスキング部12を形成する被覆材としては、後述する電鋳加工を考慮すると、絶縁性および電解質溶液に対する耐食性を有する材料が好適に使用可能である。
(C)電鋳加工工程
電鋳加工は、NiやCu等の金属イオンを含んだ電解質溶液にマスター11を浸漬させた後、マスター11に通電して、マスター11の成形部Nに目的の金属を析出(電解析出)させることにより行われる。電解質溶液には、カーボンやフッ素系粒子などの摺動材、あるいはサッカリン等の応力緩和材を必要に応じて含有させてもよい。電着金属の種類は、軸受面に求められる硬度、疲れ強さ等の物理的性質や、化学的性質に応じて適宜選択される。
電鋳加工が終了すると、図3(c)に示すように、マスター11の成形部Nに電鋳部6を被着した電鋳部材13が形成される。このとき、電鋳部6の内周面には、型部11a1、11a2の形状が転写され、図2に示す複数の動圧溝8a、9aが軸方向に離隔して形成される。なお、電鋳部6の厚みは、これが厚すぎるとマスター11からの剥離性が低下し、逆に薄すぎると電鋳部6の耐久性低下につながるので、求められる軸受性能や軸受サイズ、さらには用途等に応じて最適な厚み、例えば、10μm〜200μm程度の厚みに形成される。
なお、電鋳部6は、以上に述べた電解めっき(電気めっき)に準じた方法の他、無電解めっき(化学めっき)に準じた方法で形成することもできる。無電解めっきに準じた方法を採用する場合、マスター11の導電性やマスキング部12の絶縁性は不要となる代わりに、マスキング部12は耐食性を有するもので形成するのが望ましい。
(D)インサート成形工程
図示は省略するが、インサート成形工程では、電鋳部材13をインサート部品として所定の金型に配置した後、溶融材料、例えば溶融樹脂を用いてインサート成形が行われる。樹脂の射出後、樹脂を固化させて型開きを行うと、図4に示すように、マスター11および電鋳部6からなる電鋳部材13と、被覆部7とが一体となった成形品が得られる。
被覆部7を樹脂で形成する場合、そのベース樹脂としては、結晶性樹脂・非晶性樹脂を問わず使用可能である。結晶性樹脂としては、例えば液晶ポリマー(LCP)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリアセタール(POM)、ポリアミド(PA)等が、また、非晶性樹脂としては、例えばポリフェニルサルフォン(PPSU)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリアミドイミド(PAI)等が使用可能である。例示した上記のベース樹脂には、必要に応じて強化材(繊維状、粉末状等の形態は問わない)や潤滑剤、導電材等の各種充填材を一種又は二種以上加えることもできる。
なお、被覆部7は樹脂以外の溶融材料、例えばマグネシウム合金やアルミニウム合金等の低融点金属も使用可能である。この他、金属粉とバインダーの混合物で射出成形した後、脱脂・焼結するいわゆるMIM成形を採用することもでき、さらには、セラミックとバインダーの混合物を用いた、いわゆるCIM成形も使用可能である。
ここで、電鋳加工の特性上、マスター11への析出開始面、すなわち電鋳部6の内面は、マスター11(成形部N)の表面精度が高精度に転写された緻密面となる一方で、析出終了側の面、すなわち電鋳部6の外表面は粗面に形成される。そのため、被覆部7の成形時には溶融樹脂が電鋳部6表面の微小な凹凸に入り込み、いわゆるアンカー効果によって電鋳部6と被覆部7の結合力は強固なものとなる。
(E)分離工程
上記のようにして形成された電鋳部材13は分離工程に移送され、電鋳部6および被覆部7が一体化した軸受部材5と、マスター11とに分離される。この分離工程では、例えばマスター11あるいは軸受部材5に衝撃を加えることで、電鋳部6の内周面を若干量拡径させ、マスター11の表面から電鋳部6を剥離させる。これにより、マスター11が軸受部材5から分離可能となり、マスター11を引抜くと完成品としての軸受部材5が得られる。なお、電鋳部6の剥離手段としては、上記手段以外にも、例えば電鋳部6とマスター11とを加熱(又は冷却)し、両者間に熱膨張量差を生じさせることによる方法、あるいは両手段(衝撃と加熱)を併用する方法等が使用可能である。
なお、軸受部材5は、有底筒状に形成されると共に、内周面5aが開口側に向かって漸次縮径したテーパ状に形成されるため、軸受部材5からのマスター11の分離は、いわゆる無理抜きとなる。しかしながら、特に本実施形態のように軸受部材5の内周面5aに動圧溝8a、9aを設けている場合にマスター11を無理抜きすると、動圧溝8a、9aの損傷、ひいては軸受性能低下を招く恐れがある。これに対し本実施形態では、上述のように、軸受部材5のラジアル軸受面8、9を含む内周面5aの傾きε/Lを、ε/L≦1/500程度の微小な値に設定しているので、無理抜きの程度は微小なものとなる。しかも、軸受部材5を構成する電鋳部6は極薄厚みに形成されると共に、電鋳部6と被覆部7とは強固に固着しているため、マスター11の引抜き時、電鋳部6は弾性に優れる樹脂製の被覆部7の変形に追従して変形する。以上のことから、マスター11の分離による動圧溝8a、9aの損傷を効果的に防止することができる。
上述の如く形成された軸受部材5の内周に、引抜いたマスター11とは別に準備した軸部材3(回転体2)を挿入し、軸受部材5の内部空間に流体としての潤滑油を充満させることにより、図1に示す流体軸受装置1が完成する。一方、分離されたマスター11は、繰り返し電鋳加工に用いることができるので、高精度な軸受部材5を安定してかつ低コストに量産することができる。潤滑油を充満した状態で、シール空間Sの潤滑油には毛細管力による引き込み力が作用する。これにより潤滑油は、常時シール隙間Sの範囲内に維持される。
上記構成の流体軸受装置1において、軸部材3(回転体2)が回転すると、軸受部材5の内周面5aの上下2箇所に離隔形成されたラジアル軸受面8、9は、それぞれ軸部材3の外周面3aとラジアル軸受隙間C1、C2を介して対向する。そして軸部材3の回転に伴って、ラジアル軸受隙間C1、C2に潤滑油の動圧が発生し、その圧力によってラジアル軸受隙間C1、C2に形成される潤滑油膜の油膜剛性が高められ軸部材3がラジアル方向に回転自在に非接触支持される。これにより、軸部材3を有する回転体2をラジアル方向に回転自在に非接触支持する第1のラジアル軸受部R1と第2のラジアル軸受部R2とが形成される。また、これと同時に、軸部材3の下端面3bと軸受部材5の内底面5bとの間には、軸部材3を有する回転体2をスラスト方向に回転自在に支持するスラスト軸受部Tが形成される。
一般に、ラジアル軸受隙間に形成される油膜の剛性(軸受剛性)は、その隙間幅が小さくなるにつれて高くなる。そのため、ラジアル軸受隙間の隙間幅を軸方向上方に向かって漸減させた上記構成では、ラジアル軸受隙間のうち隙間幅の小さい幅狭部D1における油膜剛性が、隙間幅の大きい幅広部D2における油膜剛性よりも高くなる。本実施形態では、回転体2の重心Gが、軸受部材5の軸方向中心よりも上側に位置しているので、回転体2の重心Gに近い領域で軸受剛性を高めることができる一方で、重心Gから離れた領域では軸受剛性を低くすることができる。これにより、軸部材3を有する回転体2が精度良く回転するために必要とされる軸受剛性の確保と低トルク化とを同時に達成することができる。また、本実施形態では、上記構成のラジアル軸受隙間を軸方向に離隔した二箇所に設けているので、ラジアル軸受部R1、R2の軸受中心は、軸受部材5の軸方向中心よりも上側に位置することとなる。従って、ラジアル軸受部の軸受中心と回転体2の重心Gの離間距離を短縮することができ、モーメント荷重に対する負荷能力に優れた構造となる。
なお、上述したラジアル軸受隙間C1(又はC2)の幅狭部D1と幅広部D2の間における半径隙間の減少量εと、両部間の軸方向離間距離(ラジアル軸受隙間の軸方向長さ)Lとの比(傾き)ε/Lは、1/1000≦ε/L≦1/500とするのが望ましい。傾きε/Lの値が1/1000よりも小さいと、軸受剛性の向上効果、およびトルク低減効果を十分に得ることが難しくなる。一方、1/500よりも大きいと、幅広部D2の値が過大になり、軸受剛性が不足して回転精度が悪化するおそれがある。また、上述した軸受部材5の成形時にあっては、無理抜きの程度が大きくなりラジアル軸受面8、9の損傷を招くおそれがあるからである。
また、ラジアル軸受隙間C1の最小の直径隙間(幅狭部D1における内径寸法)δは、軸部材3の軸径dに対し、その比δ/dが1/1000≦δ/d≦1/250となるように各部材を形成するのが望ましく、その理由を次に述べる。まず、比δ/dの下限値1/1000は、マスター11や軸部材3の外周面、および電鋳部6内周面の真円度・円筒度等から導き出すことができる。すなわち直径隙間δが、軸部材3の外周面3aや軸受部材5の内周面5aの真円度・円筒度よりも小さくなると、軸部材3と軸受部材5との間で接触を生じ、所定の性能を確保することが難しくなる。これらの各種精度を一層高めることも可能であるが、高精度化するにつれてコストアップが避けられないものとなる。従って、機能面およびコスト面のバランスを考慮すると、比δ/dは1/1000以上とするのが望ましいのである。一方、比δ/dの上限値1/250は回転精度やモーメント剛性の観点から導き出すことができる。すなわち、ラジアル軸受隙間の最小の直径隙間δが大きくなれば、所望の軸受剛性、モーメント剛性を確保できなくなり、回転精度の悪化や軸部材3と軸受部材5の接触などの不具合が生じる。従って、比δ/dは1/250以下とするのが望ましいのである。
また本実施形態では、軸受部材5の内周面5aのラジアル軸受面8、9となる領域、および軸部材3の下端面3bと摺動接触する内底面5b(スラスト軸受面)が、析出金属かならなる電鋳部6に形成される。電鋳加工の特性上、電鋳部6のうち、マスター11への析出開始面となる内面精度はマスター11の表面形状が高精度に転写された緻密面に形成される。したがって、マスター11の外表面のうち、特に電鋳部6を形成する成形部Nを高精度に形成しておけば、別段の仕上げ加工等を施すことなく、動圧溝8a、9aを含めた軸受部材5の内周面5a、および内底面5bの精度が容易に高められ、ラジアル軸受隙間C1、C2の幅精度を高精度に管理することが可能となる。またラジアル軸受面8、9およびスラスト軸受面が金属面となるから、ラジアル軸受部R1、R2では温度変化や摩耗等による特性変化を抑制することができ、またスラスト軸受部Tでは耐摩耗性を高めることができる。以上のことから、本発明によれば、流体軸受装置1に振動や衝撃が負荷された場合における回転体2の振れ回り量の増大や、共振に伴う回転性能の低下を抑制し、高い回転性能を維持することが可能となる。
以上、本発明の構成を有する流体軸受装置の一例について説明を行ったが、本発明は上記構成の流体軸受装置1に限らず、他の形態の流体軸受装置にも好ましく用いることができる。以下その構成例を図面に基づいて説明するが、説明の簡略化のため、上記形態と構成・作用を同一にする部材、および部位については同一の参照番号を付与し、重複説明を省略する。
図5は、本発明にかかる流体軸受装置の第2の実施形態を示すものである。同図に示す流体軸受装置21が図1に示す流体軸受装置1と異なる点は、主に、回転体2を構成するハブ4が、軸受部材5の下方に設けられ、回転体2の重心Gが軸受部材5の下方に位置する点、およびこれに対応して、軸受部材5の内径寸法が軸方向下方に向かって漸減するように形成されている点である。なお、図示は省略しているが、軸受部材5の両端開口部には、図1に示す形態と同様、シール空間を形成することもできる。
図6は、本発明にかかる流体軸受装置の第3の実施形態を示すものである。同図に示す流体軸受装置31では、軸受部材5の内周面が、図1および図5に示すような内径寸法を軸方向の何れか一方に漸減させたテーパ状ではなく、軸方向で相対的に小径の第1内周面5dと、この第1内周面5dよりも大径の第2内周面5eとに区画されている。第1内周面5dの一部軸方向領域にはラジアル軸受面8が設けられ、第2内周面5eの一部軸方向領域にはラジアル軸受面9が設けられている。つまりこの実施形態では、上側のラジアル軸受面8と軸部材3の外周面3aとの間に形成されるラジアル軸受隙間C1の全体が幅狭部D1となり、下側のラジアル軸受面9と軸部材3の外周面3aとの間に形成されるラジアル軸受隙間C2の全体が幅広部D2となる。
図7は、本発明にかかる流体軸受装置の第4の実施形態を示すものである。同図に示す流体軸受装置41は、主に、軸受部材45が、ラジアル軸受面8、9を有する本体部45a、および本体部45aの上方に突出させて設けられ、軸部材3の外周面3aとの間にシール空間Sと潤滑油溜り46とを形成する略半球状の突出部45bに区画されている点で図1に示す流体軸受装置1と構成を異にする。本体部45aを構成する側部は、その全体が軸方向上方に向かって内径寸法を漸減させている。
図示は省略するが、この軸受部材45は、例えば以下のようにして形成することができる。まず、上述した軸受部材5の成形手順に則って、本体部45aの側部および突出部45bを軸線に対して平行な状態で型成形し、マスターと分離する。次に、完成品としての本体部45aおよび突出部45bの形状に倣った金型を加熱した状態で、当該軸受部材45の外径側から圧迫力を付加し、本体部45aの側部と突出部45bとを内径方向に変形させて一種の塑性変形状態とする。そして、その金型を開放すると同図に示す軸受部材45が得られる。
以上で説明した何れの実施形態においても、軸部材3を軸方向全長に亘って径一定に形成すると共に、軸受部材5の内径寸法を軸方向で異径とすることにより、ラジアル軸受隙間の隙間幅を軸方向で異ならせる構成について説明を行ったが、軸受部材5の内周面5aを軸方向全長に亘って径一定に形成すると共に、軸部材3を軸方向で異径とすることにより、ラジアル軸受隙間の隙間幅を軸方向で異ならせることもできる。
以上に示す実施形態では、ラジアル軸受部R1、R2として、へリングボーン形状やスパイラル形状の動圧溝により流体動圧を発生させる構成を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、ラジアル軸受部R1、R2の一方又は双方は、いわゆる多円弧軸受やステップ軸受で構成することもできる。これらの軸受は、動圧発生部として複数の円弧面、軸方向溝を、例えば軸受部材5のラジアル軸受面8、9に形成することによって得ることができる。これらの動圧発生部の形成方法は、動圧溝8a、9aを形成する場合の各工程に準じるので詳細な説明は省略する。
図8は、ラジアル軸受部R1、R2の一方又は双方を多円弧軸受で構成した場合の一例を示している。この例では、軸受部材5の内周面のラジアル軸受面8、9となる領域が、3つの円弧面51で構成されている(いわゆる3円弧軸受)。3つの円弧面51の曲率中心は、それぞれ、軸受部材5(軸部材3)の軸中心Oから等距離オフセットされている。3つの円弧面51で区画される各領域において、ラジアル軸受隙間は、円周方向の両方向に対して、それぞれ楔状に漸次縮小したくさび状隙間C3である。そのため、軸受部材5と軸部材3とが相対回転すると、その相対回転の方向に応じて、ラジアル軸受隙間内の潤滑油がくさび状隙間C3の最小隙間側に押し込まれて、その圧力が上昇する。このような潤滑油の動圧作用によって、軸受部材5と軸部材3とが非接触支持される。なお、3つの円弧面51相互間の境界部に、分離溝と称される、一段深い軸方向溝を形成しても良い。
図9は、ラジアル軸受部R1、R2の一方又は双方を多円弧軸受で構成した場合の他の例を示している。この例においても、軸受部材5の内周面のラジアル軸受面8、9となる領域が、3つの円弧面51で構成されているが(いわゆる3円弧軸受)、3つの円弧面51で区画される各領域において、ラジアル軸受隙間は、円周方向の一方向に対して、それぞれ楔状に漸次縮小したくさび状隙間C3である。このような構成の多円弧軸受は、テーパ軸受と称されることもある。また、3つの円弧面51相互間の境界部に、分離溝52と称される、一段深い軸方向溝が形成されている。そのため、軸受部材5と軸部材3とが所定方向に相対回転すると、ラジアル軸受隙間内の潤滑油がくさび状隙間C3の最小隙間側に押し込まれて、その圧力が上昇する。このような潤滑油の動圧作用によって、軸受部材5と軸部材3とが非接触支持される。
図10は、ラジアル軸受部R1、R2の一方又は双方を多円弧軸受で構成した場合の他の例を示している。この例では、図9に示す構成において、3つの円弧面51の最小隙間側の所定領域θが、それぞれ、軸受部材5(軸部材3)の軸中心Oを曲率中心とする同心の円弧面で構成されている。従って、各所定領域θにおいて、ラジアル軸受隙間(最小隙間)は一定になる。このような構成の多円弧軸受は、テーパ・フラット軸受と称されることもある。
図11は、ラジアル軸受部R1、R2の一方又は双方をステップ軸受で構成した場合の一例を示している。この例では、軸受部材5(電鋳部6)の内周面のラジアル軸受面8、9となる領域に、複数の軸方向溝形状の動圧溝53が円周方向所定間隔に設けられている。
以上では、ラジアル軸受部R1、R2のように、ラジアル軸受部を軸方向に2箇所離隔して設けた構成としたが、軸受部材5の内周面の上下領域に亘って3箇所以上のラジアル軸受部を設けた構成としても良い。また、図8〜図10で示した多円弧軸受は、いわゆる3円弧軸受であるが、これに限らず、いわゆる4円弧軸受、5円弧軸受、さらに6円弧以上の数の円弧面で構成された多円弧軸受を採用しても良い。
また、以上説明した実施形態では、軸受部材5を構成する電鋳部6のラジアル軸受面8、9に動圧発生部を形成した場合を例示したが、このラジアル軸受面8、9と対向する軸部材3の外周面3aに動圧発生部を設けても良い。この場合、電鋳部6のラジアル軸受面8、9となる領域は、凹凸のない円筒面状に形成される。
また、以上では、軸受部材5を構成する電鋳部6のラジアル軸受面8、9または軸部材3の外周面3aに動圧発生部を設け、当該動圧発生部でラジアル軸受隙間に流体動圧を発生させてラジアル軸受部R1、R2を動圧軸受で構成する場合について説明を行ったが、電鋳部6のラジアル軸受面8、9を凹凸のない円筒面状に、かつ軸部材3の外周面3aを凹凸のない断面真円状に形成することで、ラジアル軸受部R1、R2を真円軸受で構成することもできる(図示省略)。
また、以上では、スラスト軸受部Tをピボット軸受で構成する形態を例示したが、例えば、軸部材3の下端を平坦面とし、この平坦面あるいはこれに対向する軸受部材の端面にスパイラル形状やヘリングボーン形状に配列された複数の動圧溝等を設けることにより、スラスト軸受部を動圧軸受で構成することもできる(図示省略)。
以上の説明では、流体軸受装置の内部空間に充填する潤滑流体として潤滑油を用いたが、潤滑流体膜を形成可能な他の流体、例えば、潤滑グリースや磁性流体、さらには空気等の気体等を使用することもできる。
上述した流体軸受装置は高い回転精度を誇るものであるから、高い回転性能を求められる各種モータ、例えばHDD等のディスク装置のスピンドルモータやパーソナルコンピュータのファンモータ用の軸受として好適に使用することができる。
本発明にかかる流体軸受装置の第1実施形態を示す含軸断面図である。 軸受部材の縦断面図である。 (a)図はマスターの斜視図、(b)図はマスターにマスキングを施した状態を示す斜視図、(c)図は電鋳部材の斜視図である。 インサート成形直後の軸受部材の断面図である。 流体軸受装置の第2実施形態を示す断面図である。 流体軸受装置の第3実施形態を示す断面図である。 流体軸受装置の第4実施形態を示す断面図である。 ラジアル軸受部を多円弧軸受で構成した場合の含軸断面図である。 ラジアル軸受部を多円弧軸受で構成した場合の含軸断面図である。 ラジアル軸受部を多円弧軸受で構成した場合の含軸断面図である。 ラジアル軸受部をステップ軸受で構成した場合の含軸断面図である。
符号の説明
1、21、31、41 流体軸受装置
2 回転体
3 軸部材
4 ロータ
5 軸受部材
6 電鋳部
7 被覆部
8、9 ラジアル軸受面
11 マスター
12 マスキング部
C1、C2、C3 ラジアル軸受隙間
D1 (ラジアル軸受隙間の)幅狭部
D2 (ラジアル軸受隙間の)幅広部
L ラジアル軸受隙間の軸方向長さ
R1、R2 ラジアル軸受部
T スラスト軸受部
S シール空間
d 軸部材の軸径

Claims (4)

  1. 軸受部材と、軸受部材の内周に挿入される軸部材を有する回転体と、軸受部材と軸部材の間のラジアル軸受隙間に生じる流体膜で軸部材を有する回転体をラジアル方向に支持するラジアル軸受部とを備える流体軸受装置において、
    ラジアル軸受隙間が、その円周方向の任意の一箇所で隙間幅を軸方向で異ならせた形態をなし、かつこの形態をラジアル軸受隙間の円周方向の全領域で備えており
    ラジアル軸受隙間の隙間幅の大きい幅広部と隙間幅の小さい幅狭部とのうち、幅狭部を回転体の重心位置側に配置し、
    軸受部材の少なくともラジアル軸受隙間に面する領域を、析出金属からなる電鋳部の析出開始面で構成したことを特徴とする流体軸受装置。
  2. 軸部材の軸径dに対するラジアル軸受隙間の最小の直径隙間δの比δ/dを、1/1000≦δ/d≦1/250とした請求項1記載の流体軸受装置。
  3. ラジアル軸受隙間の一端に幅広部、他端に幅狭部を設けると共に、幅広部から幅狭部にかけて隙間幅を漸減させ、ラジアル軸受隙間の軸方向長さLと、ラジアル軸受隙間の軸方向全長における半径隙間の減少量εとの比ε/Lを、1/1000≦ε/L≦1/500とした請求項1記載の流体軸受装置。
  4. ラジアル軸受隙間に流体動圧を発生させる動圧発生部を有する請求項1記載の流体軸受装置。
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