JP2007071375A - 軸受部材の製造方法 - Google Patents

軸受部材の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007071375A
JP2007071375A JP2005262599A JP2005262599A JP2007071375A JP 2007071375 A JP2007071375 A JP 2007071375A JP 2005262599 A JP2005262599 A JP 2005262599A JP 2005262599 A JP2005262599 A JP 2005262599A JP 2007071375 A JP2007071375 A JP 2007071375A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bearing member
peripheral surface
inner peripheral
bearing
dynamic pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005262599A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Hibi
建治 日比
Tetsuya Yamamoto
哲也 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp, NTN Toyo Bearing Co Ltd filed Critical NTN Corp
Priority to JP2005262599A priority Critical patent/JP2007071375A/ja
Publication of JP2007071375A publication Critical patent/JP2007071375A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)
  • Sliding-Contact Bearings (AREA)
  • Motor Or Generator Frames (AREA)

Abstract

【課題】 軸受部材の内周面に動圧溝を容易に形成可能とする。
【解決手段】 軸受部材3は、金属部である電鋳部4と、電鋳部4の外周を被覆する樹脂部5とで形成される。樹脂部5に圧迫力を付与し、電鋳部4の内周面に動圧溝を形成するための成形型Mを押し当てることにより、電鋳部4の一部領域を塑性変形させ、動圧溝を型成形する。
【選択図】図7

Description

本発明は、内周面に、軸部材の外周面との間にラジアル軸受隙間を形成するためのラジアル軸受面を設けた軸受部材の製造方法に関するものである。
動圧軸受は、軸部材と軸受部材の相対回転により軸受隙間に流体動圧を発生させ、この圧力で軸部材を回転自在に支持する軸受である。この動圧軸受は、高速回転、高回転精度、低騒音等の特徴を備えるもので、近年ではその特徴を活かして、情報機器、例えばHDD、FDD等の磁気ディスク装置、CD−ROM、CD−R/RW、DVD−ROM/RAM等の光ディスク装置、MD、MO等の光磁気ディスク装置等に搭載するスピンドルモータ用の軸受、レーザビームプリンタ(LBP)などに搭載するポリゴンスキャナモータ用の軸受、パーソナルコンピュータ(PC)などに搭載するファンモータ用の軸受、あるいは軸流ファンなどの電気機器に搭載する小型モータ用の軸受として広く使用されている。
動圧軸受では、軸部材の外周面、あるいはラジアル軸受隙間を介してこれに対向する軸受部材の内周面の何れか一方に、ラジアル軸受隙間に流体動圧を発生させるための動圧発生部(例えば、動圧溝)が設けられる。このうち、軸受部材の内周面に動圧溝を形成する方法として、例えば金属製スリーブの内周に治具を挿入し、治具に回転と軸方向の送り動作を与えて動圧溝を転造する方法(例えば、特許文献1)、あるいは雄型に動圧溝形状に対応した成形部を設け、この雄型を用いて軸受部材を射出成形した後、いわゆる無理抜きで雄型を引き抜く方法(特許文献2)が提案されている。
特開平10−137886号公報 特開平10−306822号公報
上記特許文献1に示す転造では、軸受部材の内周に治具を挿入する必要があるため、近年強く求められる軸径の小径化の要請への対応が難しくなりつつある。一方、上記特許文献2に示す射出成形では、射出成形と同時に動圧溝が型成形されるため、射出成形後は、樹脂の成形収縮量のばらつきが動圧溝の精度に悪影響を及ぼし、軸受性能の低下を招くおそれがある。また、固化後に雄型を無理抜きすることから、動圧溝の崩れも懸念される。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、軸受部材の内周面に、高精度な動圧溝を容易に成形可能とすることを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明では、外周面が樹脂部で形成されると共に、内周面が金属部で形成され、内周面と軸部材の外周面との間にラジアル軸受隙間を形成する軸受部材を製造するに際し、樹脂部に圧迫力を付与して金属部の内周面を成形型に押し当てることにより、内周面に凹凸部を成形することにした。
上記本発明によれば、樹脂部に付与された圧迫力により金属部が縮径方向に圧迫され、その内周面が金属部の内周に配置した成形型に押し当てられる。この時の圧迫力で金属部の内周面が塑性変形を起こすため、成形型に対して凹凸を反転させた形状の凹凸部が金属部の内周面に形成される。
この方法で形成された金属部内周面の凹凸部は、例えば、軸と軸受部材の相対回転時にラジアル軸受隙間に動圧作用を生じさせる動圧発生部として利用することができる。動圧発生部としては、動圧溝(凹部)と動圧溝間の領域(凸部)からなるものを代表例として挙げることができるが、この他にも動圧作用を奏するものであれば、多円弧面やステップ面等の他の形態からなる動圧発生部を形成することもできる。さらには凹凸部の機能は、動圧発生機能を有するものに限られず、油溜め等の種々の機能を有するものも含まれる。例えば直線溝や螺旋溝等からなる油溝(凹部)と油溝以外の領域(凸部)からなるものも成形することが可能である。
この方法であれば、軸受部材の内周に挿入する治具を回転させ、あるいは軸方向に押し込む必要もなくなるので、成形型を小径化するだけで、小径の軸受部材にも適用可能であり、近年における軸受の小径化の要請に資するものとなる。
金属部と樹脂部とからなる軸受部材は、それぞれ別々に形成した後で一体化することも可能であるが、金属部を電鋳加工で形成した後、当該金属部をインサートして樹脂部を射出成形すれば軸受部材を低コストかつ高精度に成形することができる。
電鋳加工においては、電鋳金属を析出させるマスター軸に、電鋳金属の析出部となる電鋳形成部と凹凸部を成形する成形型とを設けるのが望ましい。この場合、前記析出部への金属部の形成後、金属部をマスター軸表面から剥離させて成形型の外周に配置し、次いで前記凹凸部の成形を行うことができる。これによれば、マスター軸と成形型とを共用化できるので、一連の工程を簡略化し、軸受部材の製造コストを低減することができる。
また、上記課題を解決するため、本発明では、樹脂で形成され、内周面と軸部材の外周面との間にラジアル軸受隙間を形成する軸受部材を製造するに際し、圧迫力を付与して内周面を成形型に押し当てることにより、内周面に凹凸部を成形することにした。
上記本発明によれば、軸受部材に付与された圧迫力により、軸受部材の内周面がその内周に配置した成形型に押し当てられる。この時の圧迫力で軸受部材の内周面が塑性変形を起こすため、成形型に対して凹凸を反転させた形状の凹凸部が軸受部材の内周面に形成される。
この方法であれば、樹脂のみからなる軸受部材の内周面に凹凸形状を形成する場合でも、射出成形後に凹凸部が型成形されるため、従来問題となっていた、樹脂の成形収縮量のばらつきによる凹凸部の精度悪化を招くおそれがなく、また、圧迫力が開放された後は軸受部材の内周が樹脂のスプリングバックによって拡径するので、雄型(成形型)の引抜きは無理抜きとならず、そのため成形型の剥離に伴う凹凸部の崩れのおそれもない。
なお、この方法で形成された軸受部材内周面の凹凸部も、上記金属部と樹脂部とからなる軸受部材同様、ラジアル軸受隙間に動圧作用を生じさせる動圧発生部として機能させる他、油溜め等としても機能させることもできる。
軸受部材が樹脂のみで形成される場合には、内周面の成形型に押し当てられた部分を軟化させることにより、凹凸部の成形精度を一層向上させることができる。成形型に押し当てられた部分を軟化させる方法としては、例えば成形型や軸受部材を加熱する方法、あるいは成形型や軸受部材に超音波振動を付与する方法等を挙げることができる。
以上のように、本発明によれば、軸受部材のサイズに関わらず、軸受部材の内周面に高精度な動圧溝が容易に成形可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る製造方法で形成された軸受部材3を組み込んだ動圧軸受装置1の一実施形態を概念的に示すものである。この動圧軸受装置1は、軸受部材3と、当該軸受部材3の内周に挿入された軸部材2とを主要な構成部材として備える。
軸部材2は、例えばステンレス鋼等の金属材料で中実軸状に形成される。本実施形態において、軸部材2の外周面2aは、動圧溝等の凹凸のない断面真円状に形成されている。
本実施形態における軸受部材3は、後に詳述する工程を経て形成される、金属部としての電鋳部4と、当該電鋳部4をインサートして射出成形された樹脂部5とを備える。
軸受部材3(電鋳部4)の内周面4aには、図2に示すように、ラジアル軸受部R1、R2のラジアル軸受面となる領域が上下2箇所の領域に離隔して形成され、軸部材2との相対回転時には当該ラジアル軸受面に面する領域にラジアル軸受隙間が形成される。ラジアル軸受面には、ラジアル軸受隙間に流体動圧を発生させる動圧発生部として機能する凹凸部Aが形成される。本実施形態における凹凸部Aは、例えばヘリングボーン形状に配列された複数の動圧溝4a1、4a2(凹部)と、動圧溝間の領域(凸部)とで構成されている。なお、動圧溝(凹部)形状としては、図示したヘリングボーン形状の他、スパイラル形状等を採用することもできる。
上記構成の動圧軸受装置1において、軸部材2が回転すると、軸受部材3の上下二箇所に離隔形成されたラジアル軸受面は、それぞれ軸部材2の外周面2aとラジアル軸受隙間を介して対向する。軸部材2の回転に伴い、凹凸部Aに形成された動圧溝4a1、4a2によって、ラジアル軸受隙間に潤滑油の動圧が発生し、その圧力によって軸部材2がラジアル方向に回転自在に非接触支持される。これにより、軸部材2をラジアル方向に回転自在に非接触支持する第一のラジアル軸受部R1と第二のラジアル軸受部R2とが軸方向の二箇所に離隔して形成される。
次に、上記動圧軸受装置1の製造工程を、軸受部材3の製造工程を中心に説明する。
図1に示す軸受部材3は、電鋳加工で使用するマスター軸6の所要箇所に絶縁性材料でマスキング部7を形成した後、マスター軸6に電鋳加工を行って金属部としての電鋳部4を形成する工程(以上、金属部形成工程)、電鋳部4が形成されたマスター軸6をインサートして樹脂部5を射出成形する工程(樹脂部形成工程)、マスター軸6の外周面から電鋳部4を剥離させる工程(剥離工程)、および軸受部材3を構成する樹脂部5に内径方向の圧迫力を付与し、軸受部材3(電鋳部4)の内周面4aに凹凸部A(動圧溝4a1、4a2)を型成形する工程(凹凸部成形工程)を順に経て製作される。
金属部形成工程では、まず、導電性の金属材料、例えば焼入処理を施したステンレス鋼、ニッケルクロム鋼、その他のニッケル合金、あるいはクロム合金等で中実軸状のマスター軸6が形成される。マスター軸6は、これらの金属材料以外にも導電処理を施したセラミック等の非金属材料で形成することもできる。マスター軸6の外周面精度は、軸受部材3の内周面精度(面粗さや真円度等)を直接左右するので、なるべく高精度に仕上げておくのが望ましい。
マスター軸6の外周面6aの一部軸方向領域には、図3(a)に示すように、軸受部材3の電鋳部4を形成する電鋳形成部Nが形成される。電鋳形成部Nは、凹凸のない断面真円状に形成されている。また、マスター軸6の電鋳形成部Nを除く一部軸方向領域には、後に示す凹凸部成形工程で、動圧発生部としての動圧溝を型成形する成形型Mが形成される。成形型Mは、電鋳部4内周面の凹凸パターンが反転した形状をなし、その軸方向二箇所には、動圧溝4a1、4a2間の領域を成形する成形部6a1、6a2の列がヘリングボーン形状に形成されている。もちろん成形部6a1、6a2の形状は動圧溝形状に対応させ、スパイラル形状等に形成することもできる。このように、電鋳形成部Nと成形型Mとを同一のマスター軸6に形成することにより、凹凸部成形工程で、別途動圧溝の成形型を設けた部材を準備する手間を省き、製造コストの低減を図ることができる。
マスター軸6の外表面には、図3(b)に示すように、電鋳形成部Nを除き、マスキングが施され、マスキング部7(図中、散点模様で示す)が形成される。マスキング部7用の被覆材としては、非導電性、および電解質溶液に対する耐食性を有する材料が選択使用される。
次に、上記のように形成されたマスター軸6に電鋳加工を施して、金属部としての電鋳部4が形成される。電鋳部4は、例えばNiやCu等の金属イオンを含んだ電解質溶液にマスター軸6を浸漬した後マスター軸6に通電して、マスター軸6の表面のうち、マスキング部7を除く領域に目的の金属を電解析出させることによって形成される。電解質溶液には、カーボンなどの摺動材、あるいはサッカリン等の応力緩和材を必要に応じて含有させてもよい。析出金属の種類は、軸受部材3の軸受面に求められる硬度、疲れ強さ等の物理的性質や、化学的性質などに応じて適宜選択使用される。
以上の工程を経ることにより、図4に示すように、マスター軸6の外周面のうち、マスキング部7以外の領域に電鋳部4を析出形成した電鋳軸8が製作される。この段階で、電鋳部4の内周面は、電鋳形成部Nの形状に倣って平滑な円筒面に形成されている。電鋳部4の厚みは、これが厚すぎるとマスター軸6からの剥離性が低下するだけでなく、後述する凹凸部成形工程で動圧溝を精度良く型成形することが難しくなる。逆に薄すぎると電鋳部4全体としての耐久性低下等につながるので、求められる軸受性能や軸受サイズ、あるいはその用途等に応じた最適な厚み、例えば10μm〜100μmの厚みに設定される。
次に、上記工程を経て製作された電鋳軸8は樹脂部形成工程に移送される。樹脂部形成工程では、電鋳軸8をインサート部品として、樹脂部5を射出成形する(軸受部材3をインサート成形する)金型内に供給される。
図5は、樹脂部形成工程としてのインサート成形工程の一例を概念的に示すものであり、電鋳軸8は、その軸方向を型締め方向(図面上下方向)と平行にして、上型9、および下型10からなる金型内部に供給される。上型9に設けられたゲート12の形状は、点ゲート(多点ゲート含む)、フィルムゲート、あるいは環状ゲート等が選択可能で、ゲート面積、および充填する樹脂材料の粘度(流動性)や成形品の形状に合わせた適切なものが選択使用される。
上記構成の金型において、電鋳軸8を位置決め配置した状態で、上型9を下型10に接近させて型締めを行う。型締め完了後、スプール、ランナ(以上、図示省略)、およびゲート12を介してキャビティ11に溶融状態の樹脂材料Pを射出・充填し、インサート成形が行われる。樹脂材料Pは、射出成形可能な樹脂材料であれば、非晶性樹脂・結晶性樹脂を問わず使用可能で、例えば、非晶性樹脂としては、ポリサルフォン(PSF)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリフェニルサルフォン(PPSF)、あるいはポリエーテルイミド(PEI)等、結晶性樹脂としては、液晶ポリマー(LCP)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、あるいはポリブチレンテレフタレート(PBT)等が使用可能である。もちろんこれらは一例にすぎず、軸受の用途や使用環境に適したその他の樹脂材料も使用可能である。上記の樹脂材料には、必要に応じて強化材(繊維状、粉末状等の形態は問わない)や潤滑剤、導電剤等の各種充填材が一種または二種以上配合される。
インサート成形完了後、型開きすると、マスター軸6および電鋳部4からなる電鋳軸8と樹脂部5とが一体となった成形品が得られる。この成形品は、その後剥離工程に移送され、電鋳部4と樹脂部5とが一体となった軸受部材3が、マスター軸6の電鋳形成部Nから剥離される。
剥離工程では、例えば電鋳軸8あるいは軸受部材3に衝撃を与え、電鋳部4の内周面を半径方向に拡径させてマスター軸6の外周面との間に微小隙間(半径寸法で1μm〜数μm程度)を形成することで、軸受部材3がマスター軸6から剥離される。これにより図6に示すようにマスター軸6と軸受部材3(電鋳部4)とは軸方向に相対移動可能となる。この他、電鋳部4とマスター軸6との熱膨張量差を利用してマスター軸6から軸受部材3を剥離することもできる。
電鋳形成部Nから剥離された軸受部材3は、凹凸部Aを型成形する凹凸部成形工程に移送される。本実施形態において、凹凸部Aの成形型Mは、上述したとおりマスター軸6の外周面に形成されている。したがって、図6に示すように、電鋳形成部Nから剥離した軸受部材3の内周面を、動圧溝の成形型Mの外周に位置するように軸受部材3をスライドさせるだけで、ワークの凹凸部成形工程への移送が可能となり、工程間移動の簡略化による製造コストの低減が図られる。
凹凸部成形工程における樹脂部5への圧迫力は、例えば図7に示すダイス13を用いて付与することができる。このダイス13は、軸受部材3の外径寸法と同一径あるいは若干大径に形成した円筒面状の供給部13aと、供給部13aから滑らかに連続し、内径寸法を漸次縮径させたテーパ面状のガイド部13bと、ガイド部13bから滑らかに連続した円筒面状をなし、供給部13aへの供給前の軸受部材3の外径寸法よりも小径の圧迫部13cとを有する。
凹凸部成形工程は、軸受部材3の内周面をマスター軸6の成形型Mの外周に配置した状態で、軸受部材3をダイス13の供給部13aに供給し、図示しないパンチで軸受部材3を、ガイド部13bを介して圧迫部13cに圧入することにより行われる。この際、成形型Mと軸受部材3の軸方向の相対スライドを規制するため、パンチからの押圧力はマスター軸6と軸受部材3の双方に作用させるのが望ましい。圧迫部13cへの圧入に伴い、軸受部材3の樹脂部5を介して電鋳部4が縮径方向に圧迫され、電鋳部4の内周面がマスター軸6の成形型Mに押し当てられる。このときの圧迫力によって、電鋳部4の内周面の一部領域が塑性変形し、当該領域に成形型Mの凹凸形状が転写され、動圧溝4a1、4a2と動圧溝4a1、4a2を区画する部分とからなる凹凸部Aが型成形される。その後、軸受部材3は、パンチでさらに押し込まれ、ダイス13外に排出される。ダイス13外への押出しと同時に、軸受部材3への圧迫力が解放されるため、樹脂部5および電鋳部4のスプリングバックによって電鋳部4の内周が拡径する。この時のスプリングバック量の大半は弾性に富んだ樹脂部分のスプリングバックが占めるので、同様の手法で金属材料を型成形する場合に比べ、スプリングバック量が大きくなる。従って、スプリングバック後の成形型Mと凹凸部Aの干渉を防止し、軸受部材3をマスター軸6からスムーズに剥離することが可能となる。
なお、凹凸部成形工程は、例えば図8に示す成形装置で行うこともできる。この成形装置は、軸受部材3の軸方向両端面を上型16と下型17とで拘束した状態で、軸受部材3をダイス15に圧入し、上型16と下型17間を一定距離に保持したまま成形型Mで凹凸部Aを成形するものである。この場合、軸受部材3の軸方向の変形(伸び)が上下の型16、17で規制されるので、圧迫に伴う軸受部材3の軸方向の変形を防止することができ、成形後の凹凸部A、さらには軸受部材3の精度悪化を防止することが可能となる。このように軸受部材3の軸方向両端側を拘束する手法は、上記図7に示す形態においても好ましく適用できる。
以上のようにして得られた軸受部材3の内周に、マスター軸6とは別に製作された軸部材2を挿入することにより、図1に示す動圧軸受装置1が完成する。
以上に示した本発明にかかる製造方法によれば、転造法のように、冶具を軸受部材の内周に挿入した状態で回転させ、あるいは軸方向に押し込む必要もなくなるので、軸受部材、その中でも特に小径の軸受部材内周面に容易かつ高精度に動圧発生用の凹凸部を成形することが可能となる。また、軸受部材3の内周面は金属部5で形成されているので、仮に樹脂部4で成形収縮のばらつきを生じても、その影響が軸受部材3の内周面に現れることはなく、成形後の凹凸部Aの形状・精度を安定して保持することができる。
軸受装置の構成によっては、動圧軸受装置をモータに固定するための部材(例えば、図13に示すブラケット37)と軸受部材3とを樹脂等で一体形成する場合がある。このようにブラケット等と一体形成された軸受部材3は、図9に示すように筒部3aの外周にフランジ部3bを有する形態となるので、軸受部材3をダイスに圧入することができず、図7や図8に示す方法をそのまま適用することが困難となる。
この場合、図9に例示するように、軸受部材3の筒部3aの内周にマスター軸6を配置した状態で、筒部3aの外周にテーパ状の第一型18を配置し、さらにその外周に同じくテーパ状の第二型19を配置することで凹凸部Aの成形が可能となる。第一型18および第二型19は何れも円周方向の複数箇所で分割しておく。この構成において、第二型19を下方に押し込めば、第1型18の外周面が第二型19の内周面でテーパ案内されて縮径方向に移動するため、軸受部材3の主として筒部3aに内径側への圧迫力を付与し、電鋳部4の内周面に凹凸部Aを型成形することが可能となる。
以上の説明では、動圧発生部として機能する凹凸部Aの一例として、ヘリングボーン形状等の動圧溝を示したが、動圧発生部として機能する凹凸部Aは、その他の形状、例えば多円弧状やステップ状に形成することもできる。
図10はその一例を示すものであり、電鋳部4の内周面に多円弧面(図示例のものは三円弧面)4a3を形成した軸受部材3を示すものである。この場合、電鋳部4の内周面の内接円よりも大きく、外接円よりも小さい仮想真円よりも内径側の部分が凸部となり、外径側の部分が凹部となる。この多円弧面4a3の形状に対応した凹凸を有する成形型Mを用いて、以上に述べた凹凸部成形工程を行うことにより、図示例のような軸受部材3が形成される。
以上の実施形態では、軸受部材3の金属部を電鋳加工で形成する場合を説明したが、金属部の形成方法は特にこれに限定されない。例えば鍛造、切削、あるいはプレス加工等公知の方法で円筒状の金属部を形成することもできる。このようにして得た金属部を樹脂でインサート成形したり、あるいは別途射出成形した樹脂部5の内径に圧入や接着等の手段で固定したりすることもできる。その後、これを前記凹凸部成形工程に搬入して金属部5の内周面に凹凸部Aを形成することにより、図2に示す軸受部材3を得ることができる。
以上の説明では、軸受部材3として樹脂と金属の複合構造品を例示したが、その全体が樹脂部5で形成された樹脂製の軸受部材3についても、同様の手順で内周面に凹凸部Aを形成することができる。
図12は、このような樹脂製軸受部材3’を示すものである。この軸受部材3’の内周面には図2に示す軸受部材3と同様に、凹凸部Aが上下2箇所の領域に離隔して形成されている。この凹凸部Aは、図2に示す実施形態と同様に、軸部材の外周面との間のラジアル軸受隙間に流体動圧を発生させるための動圧発生部として機能するものであり、ヘリングボーン形状の動圧溝5a1、5a2からなる凹部と、動圧溝間の領域からなる凸部とで構成されている。
この軸受部材3’は、その射出成形後、凹凸部成形工程で内周面に凹凸部Aを型成形することにより製作される。凹凸部成形工程は、基本的に図7〜図9に示す何れかの方法に準じるもので、軸受部材3’に圧迫力を付与することによって行われる。この場合、軸受部材3’の内周に挿入する雄型には電鋳形成部Nは不要で、成形型Mのみが形成されていれば足りる。
この手順であれば、樹脂部5の射出成形後に凹凸部Aが型成形されるため、射出成形と同時に動圧溝を型成形する場合に問題となる、樹脂の成形収縮量のばらつきによる凹凸部Aの精度悪化を招くおそれもない。さらに、凹凸部Aの成形後は、圧迫力が開放されると同時に軸受部材3の内径が拡径して、成形型Mと軸受部材3’の内周面との間の干渉が防止されるため、成形型Mの引抜きは無理抜きとならず、動圧溝の崩れを招くこともない。したがって、本発明によれば、軸受部材3’の内周面に高精度な動圧溝が容易に成形可能となる。
なお、図示は省略するが、樹脂製軸受部材3’の内周面に凹凸部Aを形成する際には、樹脂部5の成形型Mに押し当てられた部分を軟化させることにより、動圧溝の成形精度を向上させることができる。樹脂部5を軟化させる方法としては、例えば高周波誘導加熱やマイクロ波加熱等の手段で成形型Mや軸受部材3’を加熱する方法の他、成形型Mあるいは軸受部材3’に超音波振動等の高速微小振動を付与する方法等も挙げることができる。
以上の説明では、軸受部材3の内周面に形成する凹凸部Aとして、軸受隙間に流体動圧作用を発生させるもの(動圧溝等)を例示したが、凹凸部Aは動圧発生機能を有するに限らず、他の機能を目的とするものも含まれる。例えば、図11に示すように、ロストルクや摺動摩擦の低下等を目的として、あるいは油溜めを目的として、軸受部材3の内周面に逃げ部4bを形成する場合、上下に離隔した内周面4aと逃げ部4bとで凹凸部Aが形成される。この凹凸部Aも、その凹凸形状に対応した成形型Mを用いることにより、図7〜図9に準じた方法で高精度かつ低コストに成形することが可能である。
以上のようにして製作された軸受部材3(もしくは3’)を有する動圧軸受装置1は、例えば情報機器用のモータに組み込んで使用される。以下、図1に示す動圧軸受装置1をモータ用の軸受に適用した構成例を、図13に基づいて説明する。なお、図1、図2に示す実施形態と構成・作用を同一にする部位については、同一の参照番号を付与して重複説明を省略する。
図13は、動圧軸受装置を組み込んだモータの断面図を概念的に示すものである。このモータは、例えばHDD等のディスク駆動装置用のスピンドルモータとして使用されるものであり、軸部材32を回転自在に非接触支持する動圧軸受装置と、軸部材32に装着されたロータ(ディスクハブ)34と、例えば半径方向のギャップを介して対向させたステータコイル35およびロータマグネット36とを備えている。ステータコイル35は、ブラケット37の外周に取付けられ、ロータマグネット36はディスクハブ34の内周に取付けられている。ディスクハブ34には、磁気ディスク等のディスクDが一又は複数枚保持されている。ステータコイル35に通電すると、ステータコイル35とロータマグネット36との間の電磁力でロータマグネット36が回転し、それによって、ディスクハブ34およびディスクハブ34に保持されたディスクDが軸部材32と一体に回転する。
図示例の動圧軸受装置は、ラジアル軸受部とスラスト軸受部の双方を動圧軸受で構成したものであり、軸受部材31と、軸受部材31の内周に挿入される軸部材32と、軸受部材31の一端開口を封口する蓋部材33とを備えている。軸部材32は、軸部32aと、該軸部32aの一端に設けられたフランジ部32bとで構成される。軸受部材31は、軸受部材31の下端側開口を蓋部材33で封口できるように、図2に示す軸受部材3の樹脂部5の一部を下方に伸ばした形態をなしている。なお、図示は省略するが、フランジ部32bの上下端面には、例えばスパイラル形状に配列された動圧溝が形成されている。
上記構成の動圧軸受装置31において、軸部材32が回転すると、軸部32aの外周面と軸受部材31の内周面との間に形成されるラジアル軸受隙間には、動圧溝4a1、4a2によって潤滑油の動圧作用が発生し、これによって軸部材32をラジアル方向に非接触支持するラジアル軸受部R、Rが軸方向の二箇所に離隔して形成される。これと同時に、軸部材32のフランジ部32bの上側端面と軸受部材31の下側端面との間、およびフランジ部32bの下側端面と蓋部材33の上側端面との間に形成されるスラスト軸受隙間には、フランジ部32bの上下端面に形成された動圧溝によって潤滑油の動圧作用が発生し、これによって軸部材32を両スラスト方向に回転自在に非接触支持するスラスト軸受部T、Tが形成される。
図13では、スラスト軸受部Tを動圧軸受で構成した場合を例示しているが、この他にも、軸部材32の一端を接触支持する、いわゆるピボット軸受も使用可能である。
なお、本発明にかかる製造方法で形成された軸受部材は、図1や図13で説明を行ったように軸部材との間で相対回転する動圧軸受に用いる以外にも、例えば軸部材(ガイド)との間で直線方向に摺動する直線軸受として用いることも可能である。
図14は、上記直線軸受に用いられる軸受部材の一例を示すものであり、当該軸受部材3の内周面に、凹凸部Aを構成する螺旋溝4cが形成されている。この螺旋溝4cは、例えば潤滑油あるいは潤滑グリースのような潤滑剤を保持する油溝としての機能を有するものであり、上述した動圧溝等と同様の手順で形成することができる。油溝は直線状であってもよい。
動圧軸受装置の一実施形態を概念的に示す断面図である。 凹凸部の一実施形態を示す断面図である。 (a)図はマスター軸の斜視図、(b)図はマスター軸にマスキングを施した状態を示す斜視図である。 電鋳軸の斜視図である。 軸受部材の樹脂部形成工程を概念的に示す断面図である。 マスター軸の剥離工程を概念的に示す断面図である。 凹凸部成形工程の一実施形態を示す断面図である。 凹凸部成形工程の他の形態を示す断面図である。 凹凸部成形工程の他の実施形態を示す断面図である。 凹凸部の他の形態を示す断面図である。 凹凸部の他の形態を示す断面図である。 本発明にかかる軸受部材の他の形態を示す断面図である。 本発明にかかる製造方法で形成された軸受部材を組み込んだ情報機器用スピンドルモータの一例を示す断面図である。 本発明にかかる製造方法で形成された軸受部材を直線軸受として用いた一例を示す概要図である。
符号の説明
1 動圧軸受装置
2、32 軸部材
3、3’ 軸受部材
4 電鋳部
4a1、4a2 動圧溝
5 樹脂部
6 マスター軸
7 マスキング部
8 電鋳軸
9 上型
10 下型
13、15 ダイス
16 上型
17 下型
A 凹凸部
M (凹凸部の)成形型
N 電鋳形成部
R、R1、R2 ラジアル軸受部
T スラスト軸受部

Claims (5)

  1. 外周面が樹脂部で形成されると共に、内周面が金属部で形成され、内周面と軸部材の外周面との間にラジアル軸受隙間を形成する軸受部材を製造するに際し、
    樹脂部に圧迫力を付与して金属部の内周面を成形型に押し当てることにより、内周面に凹凸部を成形することを特徴とする軸受部材の製造方法。
  2. 金属部を電鋳加工で形成した後、樹脂部を射出成形する請求項1記載の軸受部材の製造方法。
  3. マスター軸に金属の析出部となる電鋳形成部と前記成形型とを設け、このマスター軸を用いて電鋳加工を行い、析出部への金属部の形成後、金属部をマスター軸表面から剥離させて成形型の外周に配置し、次いで前記凹凸部の成形を行う請求項2記載の軸受部材の製造方法。
  4. 樹脂で形成され、内周面と軸部材の外周面との間にラジアル軸受隙間を形成する軸受部材を製造するに際し、
    圧迫力を付与して内周面を成形型に押し当てることにより、内周面に凹凸部を成形することを特徴とする軸受部材の製造方法。
  5. 内周面の、成形型に押し当てられた部分を軟化させる請求項4記載の軸受部材の製造方法。
JP2005262599A 2005-09-09 2005-09-09 軸受部材の製造方法 Pending JP2007071375A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005262599A JP2007071375A (ja) 2005-09-09 2005-09-09 軸受部材の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005262599A JP2007071375A (ja) 2005-09-09 2005-09-09 軸受部材の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007071375A true JP2007071375A (ja) 2007-03-22

Family

ID=37932997

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005262599A Pending JP2007071375A (ja) 2005-09-09 2005-09-09 軸受部材の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007071375A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008175386A (ja) * 2006-12-20 2008-07-31 Ntn Corp 軸受部材およびその製造方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002206534A (ja) * 1997-03-06 2002-07-26 Ntn Corp 動圧型多孔質含油軸受およびその製造方法
JP2003056569A (ja) * 2001-08-09 2003-02-26 Akutowan:Kk 樹脂製軸受部品及びその製造方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002206534A (ja) * 1997-03-06 2002-07-26 Ntn Corp 動圧型多孔質含油軸受およびその製造方法
JP2003056569A (ja) * 2001-08-09 2003-02-26 Akutowan:Kk 樹脂製軸受部品及びその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008175386A (ja) * 2006-12-20 2008-07-31 Ntn Corp 軸受部材およびその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8876386B2 (en) Fluid dynamic bearing device
KR101414110B1 (ko) 베어링 장치
US8419281B2 (en) Bearing member and method for manufacturing the same, and bearing unit having bearing member and method for manufacturing the same
JP2007232140A (ja) 流体軸受装置
JP4987248B2 (ja) 軸受装置、および該軸受装置を有するモータ
JP4794922B2 (ja) 流体軸受装置およびこれを有するモータ
JP5058516B2 (ja) 流体軸受装置
JP2006322500A (ja) 軸受装置
JP2007071375A (ja) 軸受部材の製造方法
JP4794964B2 (ja) 軸受装置及びこれを備えたモータ
JP4642686B2 (ja) 滑り軸受の製造方法
JP4633591B2 (ja) 滑り軸受
JP4794966B2 (ja) 軸受装置、これを備えたモータ、及び軸受装置の製造方法
JP4584093B2 (ja) 滑り軸受
JP4813211B2 (ja) 滑り軸受、これを備えたモータ、及び、滑り軸受の製造方法
JP2006342912A (ja) 軸受装置
JP4890066B2 (ja) 動圧軸受装置及びこれを有するファンモータ
JP4804894B2 (ja) 軸受装置およびその製造方法
JP2007162883A (ja) 軸受装置
JP4896430B2 (ja) 軸受装置および軸受装置を用いたモータ
JP2006322522A (ja) 軸受装置および軸受部材の製造方法
JP2006322523A (ja) 軸受装置
JP4896429B2 (ja) 軸受、軸受装置、モータ、および軸受の製造方法
JP4948825B2 (ja) 軸受部材およびその製造方法
JP4937618B2 (ja) 動圧軸受装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080805

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20091106

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100422

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100427

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100624

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100708

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101004

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20101018

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20101112

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110811