JP5057733B2 - 塗料用組成物 - Google Patents
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即ち、本発明は、
1.次の(a)、(b)および(c)を必須成分として含有することを特徴とする塗料組成物。
(a)1分子中に少なくとも2.5以上のイソシアナート基を有するポリイソシアナート化合物。
(b)下記式(1)および(2)の繰り返し単位からなり、下記(1)と(2)の繰り返し単位の割合が(1)/(2)=80/20〜60/40(モル比)であり、数平均分子量が1500〜3000であり、末端基が水酸基であることを特徴とする脂肪族ポリカーボネートジオール。
2.不活性有機溶剤を0〜90重量%含有することを特徴とする、上記1記載の塗料組成物、である。
トE−402−90T、デュラネートE−402−90T、デュラネートE−405−80T、デュラネートME20−100、デュラネート17B−60PX、デュラネートTPA−B80X、デュラネートMF−B60X、デュラネートE−402−B80T、デュラネートME20−B80S、デュラネートWB40−100、デュラネートWB40−80D、デュラネートWT20−100、デュラネートWT30−100等として入手可能である。硬化塗膜の耐酸性、耐アルカリ性、耐アルコール性、耐油性、耐磨耗性、耐傷付き性を向上させるためには、ポリイソシアナート化合物が、1分子中に少なくとも2.5以上のイソシアナート基かつ/またはブロックドイソシアナート基を有することが好ましく、具体的にはビウレット、アロファナート、ウレチジンジオン、イソシアヌラート等のジイソシアネート誘導体、および多価アルコールアダクト型がより好ましい。
ル、1、5−ペンタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、2,3−ブタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、2−メチルー1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカジオール、1,12−ドデカンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられるが、それらジオールの割合は、1,4−ブタンジオールと、1,6−ヘキサンジオールを含む全モノマージオールに占める割合として、40重量%未満、好ましくは20重量%未満、さらに好ましくは10重量%未満である。
本発明に用いられるポリカーボネートジオールのポリマ−末端は、実質的にすべてヒドロキシル基であることが望ましい。
前記ポリカーボネートジオールとポリイソシアナートとの配合比は、塗膜性能の点からOH/NCO=1/0.5〜1/1.5(当量比)、より好ましくはOH/NCO=1/0.8〜1/1.2(当量比) になる様に配合するのが好ましい。OH1当量に対してNCOが0.5当量未満では所定の塗膜物性が得られず、1.5当量を超えると硬化速度に問題があり好ましくない。
ソフト感が得られず、またポリウレタン粒子の含有量が30重量%を超えると、得られる塗膜の磨耗性が極端に悪化するので好ましくない。好ましいポリウレタン粒子の添加量は5〜20%、さらに好ましくは8〜15重量%である。
本発明の硬化性塗料組成物には、各種用途に応じて硬化促進剤(触媒)、充填剤、難燃剤、染料、有機または無機顔料、離型剤、流動性調整剤、可塑剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤、光安定剤、消泡剤、レベリング剤、着色剤、溶剤等を添加することができる。
充填剤や顔料としては、織布、ガラス繊維、炭素繊維、ポリアミド繊維、雲母、カオリン、ベントナイト、金属粉、アゾ顔料、カーボンブラック、クレー、シリカ、タルク、石膏、アルミナ白、炭酸バリウム等一般的に用いられているものが使用できる。
離型剤や流動性調整剤、レベリング剤としては、シリコーン、エアロジル、ワックス、ステアリン酸塩、BYK−331(BYKケミカル社製)のようなポリシロキサン等が用いられる。
本発明の塗料組成物には、塗装時の作業性を調整するために、必要に応じて不活性有機溶剤を0〜90重量%含有することができる。用いる不活性有機溶剤としては実質的にポリイソシアナート化合物に対して不活性な有機溶媒であり且つ活性水素を有しないものである。その例としはて、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、石油エーテル、石油ベンジン、リグロイン、石油スピリット、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素類、トリクロロフルオロエタン、テトラクロロジフルオロエタン、パーフルオロエーテル等の弗素化油等の弗素系不活性液体、パーフルオロシクロヘキサン、パーフルオロブチルテトラヒドロフラン、パーフルオロデカリン、パーフルオロ−n−ブチルアミン、パーフルオロポリエーテル、ジメチルポリシロキサン等の単独又は混合物が挙げられる。さらには、メチルエチルケトン、アセトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエン、キシレン等の溶媒が挙げられる。
本発明の硬化性塗料組成物は、ソフトフィール塗料として、家電製品、OA製品、自動車内装部品、皮革の表面処理、合成皮革の表面処理、等に好ましく用いることができる。
<試験方法>
1.不溶分率
ガラス板上に塗布液を塗布し、80℃で2時間加熱して膜厚40μmのフィルムを作製した。フィルムをガラス板から剥がし、約3cm×3cmに切り取ってから浸漬前のフィルム重量を秤量した。その後、フィルムを銅網に入れて、MEKに24時間浸漬した。銅網からフィルムを取り出して加熱乾燥してから浸漬後のフィルム重量を秤量し、下記式から不溶分率を算出した。
不溶分率[%]=100×(浸漬後のフィルム重量)/(浸漬前のフィルム重量)
上記1.で形成したガラス板上のフィルムについて、ペンドラム式硬度計で測定した。ガラス板上に塗布した塗装サンプルを装置に置き、振幅が5°になった時点かから振幅が2°になるまでの時間を測定した(t)。塗装していないガラス板につき、同様の測定を行い振幅が5°になった時点かから振幅が2°になるまでの時間を測定した(t0)。硬度(X)は以下の式で計算した。
硬度:X=t/t0
3.耐磨耗性
上記1.で形成したガラス板上のフィルムについて、JIS K5600−5−8の方法に準じ、テーバー型磨耗試験機を用い測定した。磨耗試験前の重量と磨耗試験(500回転)後の塗膜板の重量変化を測定し表記した。
上記1.で形成したガラス板上のフィルムについて、JIS K5600−4−7の方法に準じ、85°での塗膜表面の光沢度を測定した。
5.ソフト感
上記1.で形成したガラス板上のフィルムについて、フィルム表面を手で触った時の感触によりソフト感を評価した。判定結果は以下の表記で表した。
○:良好なソフト感
△:比較的良好なソフト感
×:ソフトとは感じられない。
ポリカーボネートジオール−1(PCDL−1:1,4−ブタンジオールと1,6−ヘキサンジオールとを70/30のモル比で共重合して得られたポリカーボネートジオールで、数平均分子量2000)200g、レベリング剤BYK−331(BYKケミカル社製)2.06g、ジブチル錫ジラウレート(Air Product社製)1.2g、ポリウレタン粒子(アートパール、C−800、平均粒子径=6μm、根上工業株式会社製)35gおよびシンナーとしてキシレン/酢酸ブチル(70/30)の混合溶媒356gを添加して拌機し塗料主剤を得た。これに硬化剤としてデュラネートTPA−100(旭化成ケミカルズ社製:ヘキサメチレンジイソシアナート系イソシアヌレート型硬化剤、NCO含量=23.1wt%)を38.2g添加、混合して塗布液を作製した。これをアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂板上に塗布した後、80℃で2時間加熱硬化させ膜厚み30〜40μmの塗膜を得た。その諸物性を表1に示した。
実施例1のポリカーボネートジオールの替わりにポリカーボネートジオール−2(PCDL−2:1,4−ブタンジオールと1,6−ヘキサンジオールとを87/13のモル比で共重合して得られたポリカーボネートジオールで、数平均分子量2000)を用いた以
外は、実施例1と同様の方法で塗料を作成した。その諸物性を表1に示した。
〔参考実施例3〕
実施例1のポリカーボネートジオールの替わりにポリカーボネートジオール−3(PCDL−3:1,4−ブタンジオールと1,6−ヘキサンジオールとを70/30のモル比で共重合して得られたポリカーボネートジオールで、数平均分子量1000)を用い、デュラネートTPA−100の添加量を76.4gとした以外は、実施例1と同様の方法で塗料を作成した。その諸物性を表1に示した。
実施例1の硬化剤の替わりに、デュラネート24A(旭化成ケミカルズ社製:ヘキサメチレンジイソシアナート系ビュレット型硬化剤、NCO含量=23.5wt%)を37.5gとした以外は実施例1と同様に塗料を作成した。その諸物性を表1に示した。
〔実施例5〕
実施例1のポリウレタン粒子の替わりに、DIAPLACOAT、RHU−5070D(大日精化工業株式会社製、ポリウレタン粒子、平均粒子径=7μm)を使用した以外は実施例1と同様に塗料を作成した。その諸物性を表1に示した。
〔参考実施例6〕
実施例1のポリウレタン粒子の替わりに、アートパール、C−400(根上工業株式会社製、ポリウレタン粒子、平均粒子径=14μm)を使用した以外は実施例1と同様に塗料を作成した。その諸物性を表1に示した。
窒素ガスで充分に置換し、乾燥させた2LオートクレーブにアデカポリエーテルG−700(旭電化工業株式会社製、グリセリンPO付加物、水酸基価225mg/KOHg)175gとヘキサメチレンジイソシアネート101gを仕込み、120℃で20時間撹拌、応させた。その後減圧下で未反応のヘキサメチレンジイソシアネートを除去した後トルエンを加えて不揮発分90%の合成物(I)を得た。2L撹拌機付きセパラブルフラスコに水970gを仕込み、この中ヘメトローズ90SH−100(信越化学株式会社製品;メチルセルロース)30gを溶解して分散媒を作成した。該分散媒を1000rpm撹拌下に合成物(I)250gをトルエン87gで希釈した溶液を加え、懸濁液を作成した。撹拌継続下に懸濁液を60℃に昇温し、1.5時間反応した後室温まで冷却し、固液分離し、水で充分洗浄した後70℃、20時間乾燥して平均粒子径4μmのウレタン粒子を得た。実施例1のポリウレタン粒子の替わりに、上記方法にて合成したポリウレタン粒子を使用した以外は実施例1と同様に塗料を作成した。その諸物性を表1に示した。
実施例1のポリウレタン粒子添加量を20gとした以外は実施例1と同様に塗料を作成した。その諸物性を表1に示した。
〔参考実施例9〕
実施例1のポリウレタン粒子添加量を55gとした以外は実施例1と同様に塗料を作成した。その諸物性を表1に示した。
実施例1のポリカーボネートジオールの替わりにポリカーボネートジオール−2(PCDL−3:1,4−ブタンジオールと1,6−ヘキサンジオールとを30/70のモル比で共重合して得られたポリカーボネートジオールで、数平均分子量2000)を用いた以
外は、実施例1と同様の方法で塗料を作成した。その諸物性を表2に示した。
〔比較例2〕
実施例1のポリカーボネートジオールの替わりにポリカーボネートジオール−2(PCDL−3:1,4−ブタンジオールと1,6−ヘキサンジオールとを95/5のモル比で共重合して得られたポリカーボネートジオールで、数平均分子量2000)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で塗料を作成した。その諸物性を表2に示した。
実施例1のポリカーボネートジオールの替わりにポリカプロラクトン(PCL−1、プラクセル220N、数平均分子量2000、ダイセル化学工業製)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で塗料を作成した。その諸物性を表2に示した。
〔比較例4〕
実施例1のポリウレタン粒子の替わりに、アートパール、C−200(根上工業株式会社製、ポリウレタン粒子、平均粒子径=30μm)を使用した以外は実施例1同様に塗料を作成した。その諸物性を表2に示した。
実施例1のポリウレタン粒子の替わりに、アクリル系樹脂粒子(アートパール、G−800T(根上工業株式会社製、平均粒子径=6μm)を使用した以外は実施例1同様に塗料を作成した。その諸物性を表2に示した。
〔比較例6〕
実施例1のポリウレタン粒子添加量を5gとした以外は実施例1と同様に塗料を作成した。その諸物性を表2に示した。
〔比較例7〕
実施例1のポリウレタン粒子添加量を130gとした以外は実施例1と同様に塗料を作成した。その諸物性を表2に示した。
Claims (2)
- 不活性有機溶剤を0〜90重量%含有することを特徴とする、請求項1記載の塗料組成物。
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