JP5057733B2 - 塗料用組成物 - Google Patents

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本発明は、1分子中に少なくとも2つ以上のイソシアナート基を有するポリイソシアナート化合物と、特定の構造式で表される、1分子中に少なくとも2つ以上の水酸基を有するポリカーボネートジオール、および特定の平均粒子径のポリウレタン粒子からなる硬化性塗料組成物に関するものである。
従来、ポリウレタン樹脂は、合成皮革、人工皮革、接着剤、家具用塗料、自動車塗料等の幅広い領域で使用されており、イソシアネ−トと反応させるポリオール成分としてポリエーテルやポリエステルが用いられてきた(特許文献1〜2参照)。しかしながら、近年、耐熱性、耐候性、耐加水分解性、耐黴性、耐油性等、樹脂の耐性への要求の高度化や、さらには手触り感覚がソフトなソフトフィール塗料への要求が高まってきている。通常、耐性を向上させるためには、ポリマーへの架橋構造の導入が一般的であるが、この手段によると、塗料の塗膜は硬くなってしまうため、耐性に関するハイレベルの要求とソフトフィールを両立させることには困難があった。
特開2000−95836号公報 特開2001−123112号公報
本発明は、塗膜硬度、柔軟性、耐酸性、耐アルカリ性、耐アルコール性、耐油性などの物性バランスに優れ、かつソフトタッチ感のある塗膜を形成可能にする硬化性塗料組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、ポリイソシアナート硬化剤と特定構造のポリカーボネートジオール、および特定の平均粒子径のポリウレタン粒子を組み合わせることにより、所期目的を達成しうることを見出し本発明をなすに至った。
即ち、本発明は、
1.次の(a)、(b)および(c)を必須成分として含有することを特徴とする塗料組成物。
(a)1分子中に少なくとも2.5以上のイソシアナート基を有するポリイソシアナート化合物。
(b)下記式(1)および(2)の繰り返し単位からなり、下記(1)と(2)の繰り返し単位の割合が(1)/(2)=80/20〜60/40(モル比)であり、数平均分子量が1500〜3000であり、末端基が水酸基であることを特徴とする脂肪族ポリカーボネートジオール。
Figure 0005057733
Figure 0005057733
(c)平均粒子径が5〜10μmのポリウレタン粒子:全固形分における添加量として8〜15重量%、
.不活性有機溶剤を0〜90重量%含有することを特徴とする、上記1記載の塗料組成物、である。
本発明によれば、塗膜硬度、柔軟性、耐酸性、耐アルカリ性、耐アルコール性、耐油性などの物性バランスに優れた塗膜であって、手触り感覚がソフトなソフトフィール塗料を形成可能な硬化性塗料組成物を提供することができる。
以下、本発明について詳述する。本発明で用いる、1分子中に少なくとも2つ以上のイソシアナート基を有するポリイソシアナート化合物としては、トリレンジイソシアナート、ジフェニルメタンジイソシアナート、ジイソシアナートシクロヘキサン、トリデンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、トリメチルヘキサンジイソシアナート,1.5−ナフタレンジイソシアナート、キシリレンジイソシアナート、2.6−ジイソシアナートメチルカプロエート、イソホロンジイソシアナート(IPDI)、メチルシクロヘキサン−2,4(又は2,6)−ジイソシアナート、4,4′メチレンビス(シクロヘキシルイソシアナート)などの芳香族、脂肪族、脂環族系イソシアナート、あるいはこれらのイソシアナートの単独又は混合物から誘導されるイソシアヌレート型ポリイソシアナート、ビュレット型イソシアナート及びこれらジイソシアナートとエチレングリコール、ポリエーテルポリオール(ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等)、カプロラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオールやイソシアナート基と反応する官能基を有する低分子量のポリエステル樹脂(油変性タイプを含む)やアクリル系共重合体などとのランタン型付加物、あるいは、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートとヘキサメチレンジイソシアナート等モル付加物、イソシアナートエチル(メタ)クリレートなどのイソシアナート基と共重合性不飽和基を有するビニル系モノマーを必須成分としたイソシアナート基を有する共重合体等が挙げられる。特に耐候性の点から、ヘキサメチレンジイソシアナート(HDI)、イソホロンジイソシアナート(IPDI)等の脂肪族脂環族ジイソシアナートから誘導されたポリイソシアナート類が望ましい。更には、これらのポリイソシアナートを、例えば、ブタノール、2−エチルヘキサノール等の低級アルコール、メチルエチルケトンオキシム、ラクタム類、フェノール類、イミダゾール類、活性メチレン化合物など公知のブロック剤でブロックした、いわゆるブロックドイソシアナート系硬化剤を用いることができる。これらポリイソシアナート化合物としては、スミジュール44S、44V70(いずれも住化バイエルウレタン製)、TDIとHDIのコポリマーであるディスモジュールHL(住化バイエルウレタン製)、旭化成ケミカルズ製の各種デュラネ−ト、すなわちデュラネート24A−100、デュラネート22A−75PX、デュラネート18H−70B、デュラネート21S−75E、デュラネートTHA−100、デュラネートTPA−100、デュラネートMFA−75X、デュラネートTSA−100、デュラネートTSS−100、デュラネートTSE−100、デュラネートD−101、デュラネートD−201、デュラネートP−301−75E、デュラネー
トE−402−90T、デュラネートE−402−90T、デュラネートE−405−80T、デュラネートME20−100、デュラネート17B−60PX、デュラネートTPA−B80X、デュラネートMF−B60X、デュラネートE−402−B80T、デュラネートME20−B80S、デュラネートWB40−100、デュラネートWB40−80D、デュラネートWT20−100、デュラネートWT30−100等として入手可能である。硬化塗膜の耐酸性、耐アルカリ性、耐アルコール性、耐油性、耐磨耗性、耐傷付き性を向上させるためには、ポリイソシアナート化合物が、1分子中に少なくとも2.5以上のイソシアナート基かつ/またはブロックドイソシアナート基を有することが好ましく、具体的にはビウレット、アロファナート、ウレチジンジオン、イソシアヌラート等のジイソシアネート誘導体、および多価アルコールアダクト型がより好ましい。
次に、本発明で用いるポリカーボネートジオールは、下記式(1)および(2)の繰り返し単位からなり、下記式(1)と(2)の繰り返し単位の割合が(1)/(2)=90/10〜40/60(モル比)であり、末端基が水酸基であることを特徴とする脂肪族ポリカーボネートジオールである。
Figure 0005057733
Figure 0005057733
本発明者らは、各種ポリカーボネートジオールを本用途に検討した結果、上記特定の構造のカーボネートジオールを用いることにより、手触り感覚がソフトなソフトフィール塗料が得られることを見出した。本発明のポリカーボネートジオールは、Schell著、P olmer Review 第9巻、第9〜20ページ(1964年)に記載された種々の方法により、1,4−ブタンジオールと、1,6−ヘキサンジオールから合成される共重合ポリカーボネートジオールである。ポリカーボネートジオールを構成する繰り返し単位である上記式(1)と(2)の繰り返し単位の割合が(1)/(2)=90/10(モル比)を超えると、得られる塗膜のソフト感が損なわれるので好ましくない。また、ポリカーボネートジオールを構成する繰り返し単位である上記式(1)と(2)の繰り返し単位の割合が(1)/(2)=40/60(モル比)未満においても得られる塗膜のソフト感が損なわれるばかりではなく、耐油性、耐磨耗性も悪化するので好ましくない。より好ましいポリカーボネートジオールを構成する繰り返し単位である上記式(1)と(2)の割合は(1)/(2)=85/15〜50/50(モル比)、さらに好ましくは(1)/(2)=80/20〜60/40(モル比)である。
本発明で用いるポリカーボネートジオールは、1,4−ブタンジオールと、1,6−ヘキサンジオールから合成される共重合ポリカーボネートジオールであるが、その特徴を阻害しない範囲で、その他の低分子量ジオールを共重合成分として含有することができる。具体的に使用できるその他のジオールとしては、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1、3−ブタンジオー
ル、1、5−ペンタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、2,3−ブタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、2−メチルー1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカジオール、1,12−ドデカンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられるが、それらジオールの割合は、1,4−ブタンジオールと、1,6−ヘキサンジオールを含む全モノマージオールに占める割合として、40重量%未満、好ましくは20重量%未満、さらに好ましくは10重量%未満である。
本発明における、ポリカーネートジオールの数平均分子量は500〜10000、好ましくは1000〜5000である。さらに好ましくは数平均分子量1500〜3000である。数平均分子量が500未満になると、塗膜の柔軟性が低下し、ソフト感が著しく損なわれる可能性がある。また、数平均分子量が10000を超えると、イソシアネートとの反応が著しく遅くなり、乾燥に長時間を要するばかりではなく、得られる塗料組成物の粘度が高くなり、実際の塗工が難しくなるので好ましくない。
本発明に用いられるポリカーボネートジオールのポリマ−末端は、実質的にすべてヒドロキシル基であることが望ましい。
本発明においては、1,4−ブタンジオールと、1,6−ヘキサンジオール他に、1分子に3個以上のヒドロキシル基を持つ化合物、例えば、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、等を少量用いる事により、一分子中の平均水酸基数が2.5未満、好ましくは2.4未満の多官能化したポリカーボネートも含まれる。2.5以上に多官能化したポリカーボネートの場合、得られる塗料組成物の粘度が高くなり、実際の塗工が難しくなるばかりではなく、得られる塗膜が硬くなりソフト感が損なわれるので好ましくない。
前記ポリカーボネートジオールとポリイソシアナートとの配合比は、塗膜性能の点からOH/NCO=1/0.5〜1/1.5(当量比)、より好ましくはOH/NCO=1/0.8〜1/1.2(当量比) になる様に配合するのが好ましい。OH1当量に対してNCOが0.5当量未満では所定の塗膜物性が得られず、1.5当量を超えると硬化速度に問題があり好ましくない。
本発明では得られる塗膜のソフト感をより高めるためにポリウレタン粒子を用いる。このポリウレタン粒子としては、懸濁安定剤の存在下においてポリウレタンプレポリマーを水中に分散させた後重合し、洗浄、乾燥させて製造する方法(特開平1−185648号公報)、乳化剤の存在下に非水不活性液体中でポリウレタンを乳化重合する方法(特開平5−214054号公報、特開平7−97425号公報)、等で合成される球状のポリウレタン粒子である。このポリウレタン粒子の合成において、2官能以下イソシアナートウレタンプレポリマーを使用した場合は熱可塑性ウレタン粒子が得られ、2官能を超える末端イソシアナートウレタンプレポリマーを使用すると3次元架橋したウレタン粒子が得られる。本発明で使用するポリウレタン粒子としては、本塗料組成物により得られる塗膜の、耐酸性、耐アルカリ性、耐アルコール性、耐油性、耐熱性、耐磨耗性を向上させるために、3次元架橋したウレタン粒子がより好適に用いられる。用いるポリウレタン粒子の平均粒子径は2〜20μmである。平均粒子径が2μm未満では、得られる塗膜の光沢が高くなり、高級感が得られなくなるばかりではなく、ソフト感も低下するので好ましくない。一方、平均粒子径が20μmを超えると、得られる塗膜の磨耗性が低下し、また表面のソフト感が損なわれるので好ましくない。より好ましい平均粒子径は4〜15μm、さらに好ましくは5〜10μmである。
本塗料組成部におけるポリウレタン粒子の添加量は、塗料組成物に含まれる全固形分の3〜30重量%である。ポリウレタン粒子の含有量が3重量%未満では、得られる塗膜の
ソフト感が得られず、またポリウレタン粒子の含有量が30重量%を超えると、得られる塗膜の磨耗性が極端に悪化するので好ましくない。好ましいポリウレタン粒子の添加量は5〜20%、さらに好ましくは8〜15重量%である。
本発明の硬化性塗料組成物には、各種用途に応じて硬化促進剤(触媒)、充填剤、難燃剤、染料、有機または無機顔料、離型剤、流動性調整剤、可塑剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤、光安定剤、消泡剤、レベリング剤、着色剤、溶剤等を添加することができる。
硬化促進剤としては、モノアミンであるトリエチルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、ジアミンであるテトラメチルエチレンジアミン、その他トリアミン、環状アミン、ジメチルエタノールアミンのようなアルコールアミン、エーテルアミン、金属触媒としては酢酸カリウム、2エチルへキサン酸カリウム、酢酸カルシウム、オクチル酸鉛、ジブチル錫ジラウレート、オクチル酸錫、ビスマスネオデカノエート、ビスマスオキシカーボネート、ビスマス2−エチルヘキサノエート、オクチル酸亜鉛、亜鉛ネオデカノエート、ホスフィン、ホスホリン等、一般的に用いられるものが使用できる。
充填剤や顔料としては、織布、ガラス繊維、炭素繊維、ポリアミド繊維、雲母、カオリン、ベントナイト、金属粉、アゾ顔料、カーボンブラック、クレー、シリカ、タルク、石膏、アルミナ白、炭酸バリウム等一般的に用いられているものが使用できる。
離型剤や流動性調整剤、レベリング剤としては、シリコーン、エアロジル、ワックス、ステアリン酸塩、BYK−331(BYKケミカル社製)のようなポリシロキサン等が用いられる。
本発明に用いられる添加剤としては少なくとも酸化防止剤、光安定剤及び熱安定剤が用いられることが望ましい。これらの酸化防止剤としては燐酸、亜燐酸、の脂肪族、芳香族又はアルキル基置換芳香族エステルや次亜燐酸誘導体、フェニルホスホン酸、フェニルホスフィン酸、ジフェニルホスホン酸、ポリホスホネート、ジアルキルペンタエリスリトールジホスファイト、ジアルキルビスフェノールAジホスファイト等のリン化合物;フェノール系誘導体特にヒンダードフェノール化合物、チオエーテル系、ジチオ酸塩系、メルカプトベンズイミダゾール系、チオカルバニリド系、チオジプロピオン酸エステル等のイオウを含む化合物;スズマレート、ジブチルスズモノオキシド等のスズ系化合物を用いることができる。
これらはこれらは単独で用いても2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明の塗料組成物には、塗装時の作業性を調整するために、必要に応じて不活性有機溶剤を0〜90重量%含有することができる。用いる不活性有機溶剤としては実質的にポリイソシアナート化合物に対して不活性な有機溶媒であり且つ活性水素を有しないものである。その例としはて、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、石油エーテル、石油ベンジン、リグロイン、石油スピリット、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素類、トリクロロフルオロエタン、テトラクロロジフルオロエタン、パーフルオロエーテル等の弗素化油等の弗素系不活性液体、パーフルオロシクロヘキサン、パーフルオロブチルテトラヒドロフラン、パーフルオロデカリン、パーフルオロ−n−ブチルアミン、パーフルオロポリエーテル、ジメチルポリシロキサン等の単独又は混合物が挙げられる。さらには、メチルエチルケトン、アセトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエン、キシレン等の溶媒が挙げられる。
本組成組成物の塗装方法としては、各々の成分を塗装直前に混合した後、スプレー、ロール、はけ等で基材に塗布する方法が用いられる。予め、硬化剤である(a)成分以外を混合しておき、塗布直前に(a)成分を添加し均一に混合した後、塗布する方法も可能である。
本発明の硬化性塗料組成物は、ソフトフィール塗料として、家電製品、OA製品、自動車内装部品、皮革の表面処理、合成皮革の表面処理、等に好ましく用いることができる。
以下、実施例などを用いて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。また、以下の実施例および比較例において、各種ポリオールおよびそのポリウレタンフィルムの諸物性は、下記の試験方法に従って試験を実施した。
<試験方法>
1.不溶分率
ガラス板上に塗布液を塗布し、80℃で2時間加熱して膜厚40μmのフィルムを作製した。フィルムをガラス板から剥がし、約3cm×3cmに切り取ってから浸漬前のフィルム重量を秤量した。その後、フィルムを銅網に入れて、MEKに24時間浸漬した。銅網からフィルムを取り出して加熱乾燥してから浸漬後のフィルム重量を秤量し、下記式から不溶分率を算出した。
不溶分率[%]=100×(浸漬後のフィルム重量)/(浸漬前のフィルム重量)
2.塗膜硬度
上記1.で形成したガラス板上のフィルムについて、ペンドラム式硬度計で測定した。ガラス板上に塗布した塗装サンプルを装置に置き、振幅が5°になった時点かから振幅が2°になるまでの時間を測定した(t)。塗装していないガラス板につき、同様の測定を行い振幅が5°になった時点かから振幅が2°になるまでの時間を測定した(t0)。硬度(X)は以下の式で計算した。
硬度:X=t/t0
3.耐磨耗性
上記1.で形成したガラス板上のフィルムについて、JIS K5600−5−8の方法に準じ、テーバー型磨耗試験機を用い測定した。磨耗試験前の重量と磨耗試験(500回転)後の塗膜板の重量変化を測定し表記した。
4.光沢度
上記1.で形成したガラス板上のフィルムについて、JIS K5600−4−7の方法に準じ、85°での塗膜表面の光沢度を測定した。
5.ソフト感
上記1.で形成したガラス板上のフィルムについて、フィルム表面を手で触った時の感触によりソフト感を評価した。判定結果は以下の表記で表した。
○:良好なソフト感
△:比較的良好なソフト感
×:ソフトとは感じられない。
〔実施例1〕
ポリカーボネートジオール−1(PCDL−1:1,4−ブタンジオールと1,6−ヘキサンジオールとを70/30のモル比で共重合して得られたポリカーボネートジオールで、数平均分子量2000)200g、レベリング剤BYK−331(BYKケミカル社製)2.06g、ジブチル錫ジラウレート(Air Product社製)1.2g、ポリウレタン粒子(アートパール、C−800、平均粒子=6μm、根上工業株式会社製)35gおよびシンナーとしてキシレン/酢酸ブチル(70/30)の混合溶媒356gを添加して拌機し塗料主剤を得た。これに硬化剤としてデュラネートTPA−100(旭化成ケミカルズ社製:ヘキサメチレンジイソシアナート系イソシアヌレート型硬化剤、NCO含量=23.1wt%)を38.2g添加、混合して塗布液を作製した。これをアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂板上に塗布した後、80℃で2時間加熱硬化させ膜厚み30〜40μmの塗膜を得た。その諸物性を表1に示した。
参考実施例2〕
実施例1のポリカーボネートジオールの替わりにポリカーボネートジオール−2(PCDL−2:1,4−ブタンジオールと1,6−ヘキサンジオールとを87/13のモル比で共重合して得られたポリカーボネートジオールで、数平均分子量2000)を用いた以
外は、実施例1と同様の方法で塗料を作成した。その諸物性を表1に示した。
参考実施例3〕
実施例1のポリカーボネートジオールの替わりにポリカーボネートジオール−3(PCDL−3:1,4−ブタンジオールと1,6−ヘキサンジオールとを70/30のモル比で共重合して得られたポリカーボネートジオールで、数平均分子量1000)を用い、デュラネートTPA−100の添加量を76.4gとした以外は、実施例1と同様の方法で塗料を作成した。その諸物性を表1に示した。
参考実施例4〕
実施例1の硬化剤の替わりに、デュラネート24A(旭化成ケミカルズ社製:ヘキサメチレンジイソシアナート系ビュレット型硬化剤、NCO含量=23.5wt%)を37.5gとした以外は実施例1と同様に塗料を作成した。その諸物性を表1に示した。
〔実施例5〕
実施例1のポリウレタン粒子の替わりに、DIAPLACOAT、RHU−5070D(大日精化工業株式会社製、ポリウレタン粒子、平均粒子=7μm)を使用した以外は実施例1と同様に塗料を作成した。その諸物性を表1に示した。
参考実施例6〕
実施例1のポリウレタン粒子の替わりに、アートパール、C−400(根上工業株式会社製、ポリウレタン粒子、平均粒子=14μm)を使用した以外は実施例1と同様に塗料を作成した。その諸物性を表1に示した。
参考実施例7〕
窒素ガスで充分に置換し、乾燥させた2LオートクレーブにアデカポリエーテルG−700(旭電化工業株式会社製、グリセリンPO付加物、水酸基価225mg/KOHg)175gとヘキサメチレンジイソシアネート101gを仕込み、120℃で20時間撹拌、応させた。その後減圧下で未反応のヘキサメチレンジイソシアネートを除去した後トルエンを加えて不揮発分90%の合成物(I)を得た。2L撹拌機付きセパラブルフラスコに水970gを仕込み、この中ヘメトローズ90SH−100(信越化学株式会社製品;メチルセルロース)30gを溶解して分散媒を作成した。該分散媒を1000rpm撹拌下に合成物(I)250gをトルエン87gで希釈した溶液を加え、懸濁液を作成した。撹拌継続下に懸濁液を60℃に昇温し、1.5時間反応した後室温まで冷却し、固液分離し、水で充分洗浄した後70℃、20時間乾燥して平均粒子径4μmのウレタン粒子を得た。実施例1のポリウレタン粒子の替わりに、上記方法にて合成したポリウレタン粒子を使用した以外は実施例1と同様に塗料を作成した。その諸物性を表1に示した。
参考実施例8〕
実施例1のポリウレタン粒子添加量を20gとした以外は実施例1と同様に塗料を作成した。その諸物性を表1に示した。
参考実施例9〕
実施例1のポリウレタン粒子添加量を55gとした以外は実施例1と同様に塗料を作成した。その諸物性を表1に示した。
〔比較例1〕
実施例1のポリカーボネートジオールの替わりにポリカーボネートジオール−2(PCDL−3:1,4−ブタンジオールと1,6−ヘキサンジオールとを30/70のモル比で共重合して得られたポリカーボネートジオールで、数平均分子量2000)を用いた以
外は、実施例1と同様の方法で塗料を作成した。その諸物性を表2に示した。
〔比較例2〕
実施例1のポリカーボネートジオールの替わりにポリカーボネートジオール−2(PCDL−3:1,4−ブタンジオールと1,6−ヘキサンジオールとを95/5のモル比で共重合して得られたポリカーボネートジオールで、数平均分子量2000)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で塗料を作成した。その諸物性を表2に示した。
〔比較例3〕
実施例1のポリカーボネートジオールの替わりにポリカプロラクトン(PCL−1、プラクセル220N、数平均分子量2000、ダイセル化学工業製)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で塗料を作成した。その諸物性を表2に示した。
〔比較例4〕
実施例1のポリウレタン粒子の替わりに、アートパール、C−200(根上工業株式会社製、ポリウレタン粒子、平均粒子=30μm)を使用した以外は実施例1同様に塗料を作成した。その諸物性を表2に示した。
〔比較例5〕
実施例1のポリウレタン粒子の替わりに、アクリル系樹脂粒子(アートパール、G−800T(根上工業株式会社製、平均粒子=6μm)を使用した以外は実施例1同様に塗料を作成した。その諸物性を表2に示した。
〔比較例6〕
実施例1のポリウレタン粒子添加量を5gとした以外は実施例1と同様に塗料を作成した。その諸物性を表2に示した。
〔比較例7〕
実施例1のポリウレタン粒子添加量を130gとした以外は実施例1と同様に塗料を作成した。その諸物性を表2に示した。
Figure 0005057733
Figure 0005057733

Claims (2)

  1. 次の(a)、(b)および(c)を必須成分として含有することを特徴とする塗料組成物。
    (a)1分子中に少なくとも2.5以上のイソシアナート基を有するポリイソシアナート化合物。
    (b)下記式(1)および(2)の繰り返し単位からなり、下記(1)と(2)の繰り返し単位の割合が(1)/(2)=80/20〜60/40(モル比)であり、数平均分子量が1500〜3000であり、末端基が水酸基であることを特徴とする脂肪族ポリカーボネートジオール。
    Figure 0005057733
    Figure 0005057733
    (c)平均粒子径が5〜10μmのポリウレタン粒子:全固形分における添加量として8〜15重量%
  2. 不活性有機溶剤を0〜90重量%含有することを特徴とする、請求項記載の塗料組成物。
JP2006259006A 2006-09-25 2006-09-25 塗料用組成物 Active JP5057733B2 (ja)

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