JP5056715B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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この発明は、ブローバイガスを吸気通路に還流させて燃焼処理するブローバイガス還流装置と、燃料タンク内に発生する燃料蒸気を含むベーパガスを吸気通路に導入して燃焼処理する燃料蒸気処理装置とを備える内燃機関の制御装置に関する。
内燃機関にあっては、機関運転に伴ってピストンとシリンダ内壁との間から混合気がクランクケース内に漏出し、いわゆるブローバイガスが発生する。そのため、内燃機関にはブローバイガスを吸気通路に還流させて再び燃焼室に導入し、燃焼処理するブローバイガス還流装置が設けられている。
また、特許文献1に記載されているように内燃機関には、燃料タンク内に発生した燃料蒸気がそのまま大気中に放出されることを抑制するために燃料蒸気に含まれる燃料成分を吸着するチャコールキャニスタを備え、同チャコールキャニスタから脱離した燃料成分を含むパージガスを吸気通路に導入する燃料蒸気処理装置が設けられている。尚、この燃料蒸気処理装置は、チャコールキャニスタと、パージガスを内燃機関の吸気通路に導入するパージ通路と、同パージ通路に設けられてパージガスの流量を調整するパージ調整バルブとを備えて構成されている。チャコールキャニスタに吸着させることのできる燃料成分の量には上限がある。そのため、こうした燃料蒸気処理装置を備える内燃機関の制御装置は、機関運転中にパージ調整バルブを開弁して吸気通路へと空気を吸い出させることによってチャコールキャニスタから燃料成分を脱離させ、この燃料成分と空気との混合気であるパージガスを吸気通路に導入する、いわゆるパージ処理を実行する。このようなパージ処理が実行されると、チャコールキャニスタから脱離した燃料成分が燃焼室で燃焼処理され、チャコールキャニスタの燃料成分吸着能力が回復する。
特開2003‐148205号公報
ところで、アイドリング運転時の機関回転速度であるアイドル回転数を低くすると、アイドリング運転時の燃料消費量を低減させることができる。そのため、燃料消費量を抑制するためには、アイドル運転を継続させることのできる範囲で吸入空気量を極力少なくし、アイドル回転数を可能な限り低くすることが望ましい。
しかしながら、上述のようなパージ処理や、ブローバイガスの還流が実行されているときには、燃料噴射弁から噴射される燃料によって形成された混合気に加えて、パージガスやブローバイガスが燃焼室に導入されることとなる。その結果、こうしたパージガスやブローバイガスが導入される分だけアイドリング運転時の機関回転速度が高くなり、アイドル運転に伴う燃料消費量が増大してしまうこととなる。
これに対して、スロットルバルブと同スロットルバルブが設けられる吸気通路の断面積とを小さくすれば、スロットルバルブを全閉状態にしているときにスロットルバルブと吸気通路との隙間から漏れる空気の量を少なくすることができ、アイドル運転時の吸入空気量を減少させることができる。
しかしながら、このようにスロットルバルブを小さくすると、スロットルバルブ開弁時の吸入空気量も減少してしまい、機関出力が低下してしまう。
この発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的はスロットルバルブを小さくせずに、ブローバイガスやパージガスを適切に燃焼処理しつつ、アイドル運転時の燃料消費量を抑制することのできる内燃機関の制御装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、電気的に開度を調整可能なPCVバルブを備え、クランクケース内に発生するブローバイガスを吸気通路に還流させて燃焼処理するブローバイガス還流装置と、電気的に開度を調整可能なパージ調整バルブ及び燃料タンク内に発生する燃料蒸気に含まれる燃料成分を吸着する吸着部材を備え、同吸着部材から離脱した燃料成分を含むパージガスを吸気通路に導入して燃焼処理する燃料蒸気処理装置とを備える内燃機関の制御装置において、前記吸気通路に導入されるパージガスの燃料濃度を推定する燃料濃度推定手段を備え、アイドル運転時に、前記燃料濃度推定手段によって推定される燃料濃度が所定濃度以上のときにはパージガスの導入量を増大させるとともにパージガスの導入量を増大させた分だけブローバイガスの還流量を減少させてブローバイガスの処理よりもパージガスの処理を優先させる一方、前記推定される燃料濃度が所定濃度未満のときにはブローバイガスの還流量を増大させるとともにブローバイガスの還流量を増大させた分だけパージガスの導入量を減少させてパージガスの処理よりもブローバイガスの処理を優先させる低アイドル化制御を実行することをその要旨とする。
請求項2に記載の発明は、電気的に開度を調整可能なPCVバルブを備え、クランクケース内に発生するブローバイガスを吸気通路に還流させて燃焼処理するブローバイガス還流装置と、電気的に開度を調整可能なパージ調整バルブ及び燃料タンク内に発生する燃料蒸気に含まれる燃料成分を吸着する吸着部材を備え、同吸着部材から離脱した燃料成分を含むパージガスを吸気通路に導入して燃焼処理する燃料蒸気処理装置とを備える内燃機関の制御装置において、前記吸気通路に導入されるパージガスの燃料濃度を推定する燃料濃度推定手段を備え、アイドル運転時に、前記燃料濃度推定手段によって推定される燃料濃度が高いときほどパージガスの導入量を増大させ、パージガスの導入量を増大させた分だけブローバイガスの還流量を減少させるように前記推定される燃料濃度に応じて前記PCVバルブの開度及び前記パージ調整バルブの開度を制御する低アイドル化制御を実行することをその要旨とする。
パージガスの燃料濃度が高いときには、吸着部材に既に大量の燃料成分が吸着されている状況であることが推定されるため、パージ調整バルブを開弁して吸気通路に空気を吸い出し、吸着部材から燃料成分を脱離させてパージガスを吸気通路に導入するパージ処理を実行して吸着部材の燃料成分吸着能力を早期に回復させることが望ましい。
これに対して上記構成によれば、アイドル運転時においてパージガスの燃料濃度が低いときには燃料濃度が高いときと比較してパージガスの導入量を減少させるようにしている。これにより、パージ処理の必要性が低いときにはパージガスの導入量を減少させて燃焼室に導入される混合気の量を減少させ、アイドル回転数の増大を抑制することができる。
一方で、パージガスの燃料濃度が高いときには燃料濃度が低いときと比較してパージガスの導入量を増大させるようにしている。また、こうしてパージガスの導入量を増大させるとともにブローバイガスの還流量を減少させるようにしている。これにより、パージガスの導入量を増大させてパージ処理を早期に完了させるとともにブローバイガスの還流量を減少させてパージガスの導入量の増大による吸入空気量の増大を抑制し、アイドル回転数の増大を抑制することができるようになる。
すなわち、上記請求項1及び2に記載の発明によれば、パージ処理の必要性に応じた態様でパージガスの還流量を増大させてパージガスを適切に燃焼処理しつつ、アイドル回転数の増大を抑制してアイドル運転時の燃料消費量を抑制することができるようになる。
具体的には、上記請求項に記載の発明のように、推定される燃料濃度が所定濃度以上のときにブローバイガスの処理よりもパージガスの処理を優先させる一方、推定される燃料濃度が所定濃度未満のときにパージガスの処理よりもブローバイガスの処理を優先させるといった構成を採用することができる。
こうした構成によれば、パージガスとブローバイガスのうち、一方を優先的に吸気通路に導入するようにしているため、各別にこれらのガスの流量を制御して双方のガスを吸気通路に導入する場合と比較してアイドル回転数の増大を抑制することができる。また、パージガスの処理を優先させるか、ブローバイガスの処理を優先させるかをパージガスの燃料濃度に応じて切り替え、パージガスの燃料濃度が高いときにパージガスの処理を優先させる一方、パージガスの燃料濃度が低いときにブローバイガスの処理を優先させるようにしている。そのため、パージガスの燃料濃度が所定濃度以上であり、パージ処理の必要性が高いことが推定されるときにこれに基づいてパージガスの処理を優先させ、パージガスの燃料濃度が所定濃度未満であり、パージ処理の必要性が低いことが推定されるときにこれに基づいてブローバイガスの処理を優先させることができるようになる。すなわち、パージガスの燃料濃度が所定濃度以上であるか否かに基づいてパージ処理の必要性に応じた態様でいずれのガスの処理を優先させるかを適切に切り替えることができるようになり、ブローバイガスやパージガスを適切に燃焼処理しつつ、アイドル運転時の燃料消費量を抑制することができるようになる。
また、上記請求項に記載の発明によるようにパージガスの燃料濃度が高く、パージ処理の必要性が高いことが推定されるときほど、パージガスの導入量を増大させるとともにブローバイガスの還流量を減少させる構成を採用すれば、よりパージ処理の必要性に即した態様でPCVバルブの開度とパージ調整バルブの開度とを協調制御することができるようになる。
請求項に記載の発明は、請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置において、暖機完了後であることを条件に前記低アイドル化制御を実行し、暖機未完了時には前記低アイドル化制御を実行せずにアイドル回転数を増大させるアイドルアップ制御を実行することをその要旨とする。
請求項4に記載の発明は、電気的に開度を調整可能なPCVバルブを備え、クランクケース内に発生するブローバイガスを吸気通路に還流させて燃焼処理するブローバイガス還流装置と、電気的に開度を調整可能なパージ調整バルブ及び燃料タンク内に発生する燃料蒸気に含まれる燃料成分を吸着する吸着部材を備え、同吸着部材から離脱した燃料成分を含むパージガスを吸気通路に導入して燃焼処理する燃料蒸気処理装置とを備える内燃機関の制御装置において、前記吸気通路に導入されるパージガスの燃料濃度を推定する燃料濃度推定手段を備え、アイドル運転時に、前記燃料濃度推定手段によって推定される燃料濃度が低いときには同推定される燃料濃度が高いときよりもパージガスの導入量を減少させる一方、前記推定される燃料濃度が高いときには同推定される燃料濃度が低いときよりもパージガスの導入量を増大させるとともにブローバイガスの還流量を減少させるように前記PCVバルブの開度及び前記パージ調整バルブの開度を協調制御する低アイドル化制御を実行し、暖機完了後であることを条件に前記低アイドル化制御を実行し、暖機未完了時にはパージガスとブローバイガスとを前記低アイドル化制御による制限を行うことなく導入してアイドル回転数を増大させるアイドルアップ制御を実行することをその要旨とする。
暖機未完了時には機関各部のフリクションが大きいため、アイドル回転数を増大させる必要がある。また、暖機未完了時にアイドル回転数を増大させて機関運転に伴う燃焼熱を増大させることにより、暖機を早期に完了させることができるようになる。
これに対して、上記請求項3及び4に記載の発明では、暖機完了後であることを条件に低アイドル化制御を実行するようにして、暖機未完了時には低アイドル化制御を実行せずにアイドルアップ制御を実行するようにしている。そのため、暖機未完了時には低アイドル化制御による制限を受けずにパージガスの処理とブローバイガスの処理との双方が実行されるようになり、燃料室に導入される混合気の量が増大してアイドル回転数が増大するようになる。そして、暖機完了後には低アイドル化制御が実行されるようになり、上記請求項1及び2に記載の発明と同様にブローバイガスやパージガスを適切に燃焼処理しつつ、アイドル運転時の燃料消費量を抑制することができるようになる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、前記燃料濃度推定手段は、排気通路に設けられた酸素濃度センサからなり、パージガスを導入しているときに同酸素濃度センサによって検出される酸素濃度と、パージガスを導入していないときに同酸素濃度センサによって検出される酸素濃度との乖離の大きさに基づいてパージガスの燃料濃度を推定するものであることをその要旨とする。
パージガスが吸気通路に導入されているときには、燃焼室に導入される混合気にパージガスが加わるため、パージガスの燃料濃度に応じて排気の酸素濃度が変化する。そこで、パージガスの燃料濃度を推定する燃料濃度推定手段としては、上記請求項5に記載されているように排気通路に設けられた酸素濃度センサによって検出される排気の酸素濃度を参照し、パージガスを導入しているときに検出される酸素濃度と、パージガスを導入していないときに検出される酸素濃度との乖離の大きさに基づいてパージガスの燃料濃度を推定するといった構成を採用することができる。
尚、こうした構成にあっては、具体的にはパージガスを導入していないときに検出される酸素濃度よりもパージガスを導入しているときに検出される酸素濃度が小さいときほどパージガスの燃料濃度が高いことが推定される。
以下、この発明にかかる内燃機関の制御装置を、車両に搭載される内燃機関を統括的に制御する電子制御装置に具体化した一実施形態について、図1〜4を参照して説明する。尚、図1は本実施形態にかかる電子制御装置とその制御対象である内燃機関の構成を示す模式図である。
図1に示されるように内燃機関10のシリンダヘッド11には、吸気通路20が接続されている。吸気通路20には吸気上流側(図1における右側)から順にエアクリーナ21、スロットルバルブ24、サージタンク25が設けられている。エアクリーナ21には、フィルタ22が設けられており、エアインレット23から導入された空気はこのフィルタ22を通じて塵などが取り除かれて内燃機関10に導入される。そして、内燃機関10に導入される空気の量である吸入空気量GAは、スロットルバルブ24の開度制御を通じて調量されるようになっている。
ところで、一般に内燃機関にあってはピストン13とシリンダ内壁との間から混合気が漏出し、いわゆるブローバイガスがシリンダブロック12の下部に位置するクランクケース14内に発生する。これに対して本実施形態にかかる内燃機関10には、クランクケース14内のブローバイガスを吸気通路20へ還流させるブローバイガス還流装置が設けられている。
ブローバイガス還流装置は、図1に示されるようにクランクケース14とサージタンク25とを接続する還流通路41、この還流通路41とクランクケース14との接続部分に設けられて吸気通路20に還流するブローバイガスの還流量を調整するPCVバルブ40、並びに吸気通路20におけるスロットルバルブ24よりも上流側の部位とシリンダヘッドカバー15とを接続する新気導入通路42によって構成されている。
したがって、クランクケース14内のブローバイガスは吸気通路20内の吸気管負圧の作用によって還流通路41を通じて吸い出され、吸気通路20に還流される。また、これに伴って新気導入通路42からシリンダヘッドカバー15、並びにシリンダヘッド11内を通じてクランクケース14内に新気が導入される。これにより、ブローバイガス還流装置を通じてクランクケース14内が換気されるようになり、吸気通路20に還流されたブローバイガスは混合気とともに内燃機関10の燃焼室に導入されて機関燃焼に伴って燃焼処理されるようになる。
PCVバルブ40は、ステップモータによってその開度が制御される電動式のバルブであり、機関運転に関する各種制御を統括的に実行する電子制御装置100によって制御される。
また、内燃機関10には、燃料タンク60内に発生する燃料蒸気を処理する燃料蒸気処理装置が設けられている。図1の右側に示されるように燃料タンク60には、燃料成分を吸着する吸着部材としてチャコールキャニスタ61がベーパ通路62を介して接続されている。チャコールキャニスタ61には、大気開放通路63が接続されており、燃料タンク60からベーパ通路62を通じてチャコールキャニスタ61に導かれた燃料蒸気は、その燃料成分がチャコールキャニスタ61に吸着されて清浄化される。そして清浄化された空気が大気開放通路63を通じて大気中に放出されるようになっている。
更にチャコールキャニスタ61には、吸気通路20に接続するパージ通路64が設けられている。パージ通路64は、図1の中央に示されるように吸気通路20におけるスロットルバルブ24よりも下流側であり、且つサージタンク25よりも上流側の部位に接続されており、その途中には電子制御装置100からの指令に基づいて開閉制御される電動式のパージ調整バルブ65が設けられている。これにより、本実施形態の燃料蒸気処理装置にあっては、電子制御装置100からの指令に基づいてパージ調整バルブ65が開弁されたときに吸気通路20の吸気管負圧によってパージ通路64を通じて空気が吸気通路20に吸い出されるようになる。このとき、チャコールキャニスタ61に吸着されていた燃料成分が脱離し、空気と混合してパージガスとなり、このパージガスが吸気通路20に導入されるようになる。このようにチャコールキャニスタ61に吸着されていた燃料成分を脱離させ、パージガスを吸気通路20に導入して燃焼処理する、いわゆるパージ処理を実行することにより、チャコールキャニスタ61の燃料成分吸着能力が回復するようになる。
こうしたパージ処理や上記のようなブローバイガスの還流制御等の機関制御にかかる各種制御を実行する電子制御装置100は、各種制御にかかる各種演算処理を実行するCPU、その制御に必要なプログラムやデータが記憶されたROM、CPUの演算結果等が一時記憶されるRAM等を備えて構成されている。
電子制御装置100には、運転者によって踏込操作されるアクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセルポジションセンサ50、内燃機関10の吸気通路20に設けられたスロットルバルブ24の開度を検出するスロットルポジションセンサ51、吸気通路20を通過して内燃機関10の燃焼室に導入される吸入空気量GAを検出するエアフロメータ52、クランクシャフト16の回転に対応した信号を出力し機関回転速度NEを検出するクランクポジションセンサ53、図示しない排気通路に設けられて排気に含まれる酸素の濃度に対応する値を出力する空燃比センサ54、機関冷却水温THWを検出する水温センサ55等の各種センサが接続されている。
電子制御装置100は、上記各種センサ50〜55から入力された検出信号に基づいて把握される内燃機関10の運転状態に応じて、点火プラグや、燃料噴射弁、スロットルバルブ24、更にはPCVバルブ40やパージ調整バルブ65等の各機器類の駆動回路に指令信号を出力し、機関運転に伴う各種制御を実行する。
ところで、アイドリング運転時の機関回転速度NEであるアイドル回転数を低くすると、アイドリング運転時の燃料消費量を低減させることができる。そのため、燃料消費量を抑制するためには、アイドル運転を継続させることのできる範囲で吸入空気量GAを極力少なくし、アイドル回転数を可能な限り低くすることが望ましい。
しかしながら、上述のようなパージ処理や、ブローバイガスの還流制御が実行されているときには、燃料噴射弁から噴射される燃料によって形成された混合気に加えて、パージガスやブローバイガスが燃焼室に導入されることとなる。その結果、こうしたパージガスやブローバイガスが導入される分だけアイドリング運転時の機関回転速度NEが高くなり、アイドル運転に伴う燃料消費量が増大してしまうこととなる。
これに対して、スロットルバルブ24と同スロットルバルブ24が設けられる吸気通路20の断面積とを小さくすれば、スロットルバルブ24を全閉状態にしているときにスロットルバルブ24と吸気通路20との隙間から漏れる空気の量を少なくすることができ、アイドル運転時の吸入空気量GAを減少させることができる。しかしながら、このようにスロットルバルブ24を小さくすると、スロットルバルブ24を開弁しているときの吸入空気量GAも減少してしまい、機関出力が低下してしまう。
そこで、本実施形態の電子制御装置100にあっては、パージ処理とブローバイガスの還流制御のいずれか一方を優先的に実行し、他方を制限することによって吸気通路20に導入されるパージガス及びブローバイガスの量を減少させてアイドル回転数を低下させる低アイドル化制御を実行するようにしている。
以下、この低アイドル化制御を含む本実施形態のアイドル運転制御について図2並びに図3を参照して説明する。尚、図2は本実施形態にかかるアイドル運転制御の一連の流れを示すフローチャートであり、図3は低アイドル化制御の一連の流れを示すフローチャートである。
このアイドル運転制御は、機関運転中に電子制御装置100によって所定の制御周期で繰り返し実行される。図2に示されるようにこのアイドル運転制御が開始されると電子制御装置100は、まずステップS100においてアイドル運転条件が成立しているか否かを判定する。ここでアイドル運転条件は機関回転速度NEが所定のアイドル回転速度範囲内にあること、アクセル踏み込み量が「0」であること、車両停止中であること等の条件からなりこれらの条件が全て成立しているときにアイドル運転条件が成立している旨の判定がなされる。
ステップS100においてアイドル運転条件が成立いていない旨の判定がなされた場合(ステップS100:NO)には、電子制御装置100はこのアイドル運転制御を一旦終了する。
一方で、ステップS100においてアイドル運転条件が成立している旨の判定がなされた場合(ステップS100:YES)には、ステップS110へと進み、機関冷却水温THWが暖機判定水温THWwup以上であるか否かを判定する。暖機判定水温THWwupは、機関冷却水温THWがこの暖機判定水温THWwup以上であることに基づいて内燃機関10の暖機が完了したことを判定することができるようにその値の大きさが設定されている。
ステップS110において機関冷却水温THWが暖機判定水温THWwup未満である旨の判定がなされた場合(ステップS110:NO)、すなわち内燃機関10の暖機が完了していない旨の判定がなされた場合には、ステップS300へと進みアイドルアップ制御を実行する。
このアイドルアップ制御は、アイドル回転数を後述する低アイドル化制御時のアイドル回転数よりも増大させて比較的フリクションの大きな機関冷間時においてアイドル運転を良好に継続させるとともに、内燃機関10の燃焼熱を増大させて暖機を早期に完了させることを目的として実行されるものである。
具体的には電子制御装置100は、このアイドルアップ制御中にはパージ処理及びブローバイガス還流制御に制限を設けずに吸気通路20に大量のパージガスやブローバイガスを導入してアイドル回転数を増大させる。また、こうしたパージガスやブローバイガスの導入だけではアイドル回転数の増大量が足りない場合には、スロットルバルブ24の開度を増大させて吸入空気量GAを増大させ、暖機を早期に完了させることができるようにアイドル回転数を増大させる。
一方で、ステップS110において機関冷却水温THWが暖機判定水温THWwup以上である旨の判定がなされた場合(ステップS110:YES)、すなわち既に内燃機関10の暖機が完了している旨の判定がなされた場合には、ステップS120へと進み、パージ通路64を通じて吸気通路20に導入されるパージガスの燃料濃度PGを推定する。
ここでは、空燃比センサ54によって検出される排気の酸素濃度に基づいてパージガスの燃料濃度PGを推定する。より詳しくは、パージ調整バルブ65及びPCVバルブ40を閉弁し、パージガス及びブローバイガスを吸気通路20に導入していないときの排気の酸素濃度を記憶し、そのあと、パージ調整バルブ65を所定量だけ開弁させたときの排気の酸素濃度の変化量に基づいてパージガスに含まれる燃料濃度PGを推定する。
パージガスに含まれる燃料濃度が高いときほど燃焼室に導入される混合気の空燃比はリッチ化するため、このようにパージ調整バルブ65を所定量だけ閉弁させたときの酸素濃度の変化量はパージガスに含まれる燃料濃度に応じて変化し、パージガスの燃料濃度が高いときほど空燃比センサ54によって検出される酸素濃度は小さくなる。
そこで、上記ステップS120では、空燃比センサ54によって検出される酸素濃度が小さいときほどパージガスの燃料濃度PGが高い値となるように予め行う実験等の結果に基づいて作成された演算マップを参照して、排気の酸素濃度に基づいてパージガスの燃料濃度PGを推定する。
こうしてパージガスの燃料濃度PGを推定すると、ステップS200へと進み、低アイドル化制御を実行する。
以下、この低アイドル化制御の内容について図3を参照して説明する。図3に示されるように低アイドル化制御を開始すると、電子制御装置100はまずステップS210において、上記ステップS120で推定したパージガスの燃料濃度PGが基準濃度PGst未満であるか否かを判定する。
ここで、基準濃度PGstは、推定される燃料濃度PGがこの基準濃度PGst以上であることに基づいてパージ処理の必要性が高くなっていることを判定することのできる程度の値としてその大きさが設定されている。例えば予め行う実験等の結果に基づき、チャコールキャニスタ61に大量の燃料成分が吸着されており、チャコールキャニスタ61の燃料成分吸着能力が低下している状態において検出されるベーパガスの燃料濃度PGに基づいて設定される。
ステップS210において燃料濃度PGが基準濃度PGst未満である旨の判定がなされた場合(ステップS210:YES)、すなわちパージ処理の必要性が低い旨の判定がなされた場合には、ステップS220へと進み、ブローバイガスの還流制御を優先して、パージ処理を制限する。
具体的には、ブローバイガスの還流制御に制限を加えずにPCVバルブ40の開度を制御してブローバイガスを吸気通路20に還流させる一方、パージ調整バルブ65の開度を減少させ、パージガスの導入量を制限する。
一方、ステップS210において燃料濃度PGが基準濃度PGst以上である旨の判定がなされた場合(ステップS210:NO)、すなわちパージ処理の必要性が高い旨の判定がなされた場合にはステップS230へと進み、パージ処理を優先してブローバイガスの還流制御を制限する。
具体的には、パージ処理に制限を加えずにパージ調整バルブ65の開度を制御してパージガスを吸気通路20に導入する一方、パージガスの導入量の増大に起因するアイドル回転数の増大を相殺するようにPCVバルブ40の開度を減少させ、ブローバイガスの還流量を減少させてブローバイガスの還流制御を制限する。
このように本実施形態のアイドル運転制御にあっては、パージガスの燃料濃度PGに基づいてパージ処理とブローバイガスの還流制御のいずれか一方を選択的に制限し、アイドル回転数の増大を抑制する低アイドル化制御を実行する。
以下、図4を参照してこうした本実施形態のアイドル運転制御の作用について説明する。尚、図4はパージガス低濃度時、高濃度時の各低アイドル化制御とアイドルアップ制御との間における混合気に占める新気、ブローバイガス、パージガスの割合の違いを示すグラフである。
内燃機関10の暖機が未完了であり、アイドルアップ制御を実行しているときには、ブローバイガスの還流制御及びパージ処理がいずれも制限を受けずに実行されるため、図4の右側に示されるように内燃機関10の燃焼室へ導入される混合気の量が低アイドル化制御を実行しているときよりも増大する。その結果、機関回転速度NEが大きくなり、アイドル運転に伴って発生する燃焼熱が増大し、内燃機関10の暖機が早期に完了するようになる。
一方で、内燃機関10の暖機が完了しており、低アイドル化制御が実行されているときには、図4の左側及び中央に示されるようにブローバイガスの還流制御とパージ処理のうちいずれか一方が優先されて、他方が制限される。そのため、低アイドル化制御実行時には図4の左側及び中央に示されるように燃焼室へ導入される混合気の量がアイドルアップ制御実行時よりも減少する。その結果、機関回転速度NEが小さくなり、アイドル運転に伴う燃料消費量が抑制されるようになる。
また、図4の左側に示されるようにパージガスの燃料濃度PGが基準濃度PGst未満のときには、アイドルアップ制御時と比較してパージ調整バルブ65の開度を減少させてパージガスの導入量を減少させることによりパージ処理を制限し、吸入空気量GAを減少させている。
一方で、図4の中央に示されるようにパージガスの燃料濃度PGが基準濃度PGst以上のときには、燃料濃度PGが基準濃度PGst未満のときと比較してパージガスの導入量を増大させるとともにブローバイガスの還流量を減少させるようにPCVバルブ40の開度を減少させてブローバイガスの還流制御を制限するようにしている。これにより、吸入空気量GAの増大を抑制しながら、吸気通路20へのパージガスの導入量を増大させている。
以上説明した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)アイドル運転時においてパージガスの燃料濃度PGが低いときには燃料濃度PGが高いときと比較して吸気通路20へのパージガスの導入量を減少させるようにしている。これにより、パージ処理の必要性が低いときにはパージガスの導入量を減少させて燃焼室に導入される混合気の量を減少させ、アイドル回転数の増大を抑制することができる。
一方で、パージガスの燃料濃度PGが高いときには燃料濃度PGが低いときと比較して吸気通路20へのパージガスの導入量を増大させるようにしている。また、こうしてパージガスの導入量を増大させるとともにブローバイガスの還流量を減少させるようにしている。これにより、パージガスの導入量を増大させてパージ処理を早期に完了させるとともにブローバイガスの還流量を減少させてパージガスの導入量の増大に起因する混合気の増大を抑制し、アイドル回転数の増大を抑制することができる。
すなわち、パージ処理の必要性に応じた態様でパージガスの還流量を増大させてパージガスを適切に燃焼処理しつつ、アイドル回転数の増大を抑制してアイドル運転時の燃料消費量を抑制することができる。
(2)推定される燃料濃度PGが基準濃度PGst以上のときにブローバイガスの処理よりもパージガスの処理を優先させる一方、推定される燃料濃度PGが基準濃度PGst未満のときにパージガスの処理よりもブローバイガスの処理を優先させるようにしている。このようにパージガスとブローバイガスのうち、一方を優先的に吸気通路20に導入するようにしているため、各別にこれらのガスの流量を制御して双方のガスを吸気通路20に導入する場合と比較してアイドル回転数の増大を抑制することができる。
また、パージガスの処理を優先させるのか、ブローバイガスの処理を優先させるのかをパージガスの燃料濃度PGに応じて切り替え、パージガスの燃料濃度PGが高いときにパージガスの処理を優先させる一方、パージガスの燃料濃度PGが低いときにブローバイガスの処理を優先させるようにしている。そのため、パージガスの燃料濃度PGが基準濃PGst度以上であり、パージ処理の必要性が高いことが推定されるときにこれに基づいてパージガスの処理を優先させ、パージガスの燃料濃度PGが基準濃度PGst未満であり、パージ処理の必要性が低いことが推定されるときにこれに基づいてブローバイガスの処理を優先させることができる。すなわち、パージガスの燃料濃度PGが基準濃度PGst以上であるか否かに基づいてパージ処理の必要性に応じた態様でどちらのガスの処理を優先させるかを適切に切り替えることができるようになり、ブローバイガスやパージガスを適切に燃焼処理しつつ、アイドル運転時の燃料消費量を抑制することができる。
(3)また、上記のようにパージガスとブローバイガスのうち、一方を優先的に吸気通路20に導入するようにしているため、各別にこれらのガスの流量を制御して双方のガスを吸気通路20に導入する場合と比較してアイドル回転数の増大を抑制することができ、その分だけスロットルバルブ24を大きめに設計することもできるようになる。すなわち、パージガスやブローバイガスの処理に伴う燃料消費量の増大を抑制しつつ、機関出力の向上を図ることができるようになる。
(4)暖機完了後であることを条件に低アイドル化制御を実行するようにして、暖機未完了時には低アイドル化制御を実行せずにアイドルアップ制御を実行するようにしている。そのため、暖機未完了時には低アイドル化制御による制限を受けずにパージガスの処理とブローバイガスの処理との双方が実行されるようになり、燃料室に導入される混合気の量が増大してアイドル回転数が増大するようになる。そして、暖機完了後には低アイドル化制御が実行されるようになり、上述したようにブローバイガスやパージガスを適切に燃焼処理しつつ、アイドル運転時の燃料消費量を抑制することができる。
(5)燃料濃度推定手段として、排気通路に設けられた空燃比センサ54によって検出される排気の酸素濃度を参照し、パージガスを導入しているときに検出される酸素濃度と、パージガスを導入していないときに検出される酸素濃度との乖離の大きさに基づいてパージガスの燃料濃度PGを推定するようにしている。そのため、新たにパージガスの燃料濃度PGを検出するためのセンサを設けることなく、空燃比フィードバック制御のために従来から排気通路に設けられている空燃比センサ54を利用してパージガスの燃料濃度PGを推定することができる。
尚、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・上記実施形態では、図4に示されるようにパージ処理を優先させて、ブローバイガスの還流制御を制限する場合には、パージガスの導入量を増大させた分だけブローバイガスの還流量を減少させて燃焼室に導入される混合気の量が増大しないようにパージ調整バルブ65及びPCVバルブ40を協調制御する構成を示した。これに対して、例えば、パージ処理を優先させるときに、PCVバルブ40を閉弁してブローバイガスの還流を禁止し、パージガスのみを吸気通路20に導入する構成を採用することもできる。また、同様にブローバイガスの還流制御を優先させるときに、パージ調整バルブ65を閉弁してパージガスの導入を禁止し、ブローバイガスのみを吸気通路20に導入する構成を採用することもできる。すなわち、低アイドル化制御にあっては、パージ処理とブローバイガスの還流制御のうち、一方を優先させて他方を制限し、燃焼室に導入される混合気の量を減少させることができればよく、その制限の度合は適宜変更することができる。
・また、上記実施形態ではパージガスの燃料濃度PGが基準濃度PGst以上であるか否かに基づいてパージ処理とブローバイガスの還流制御のうち、一方を優先させるように選択的に制御態様を切り替える構成を示した。これに対して、パージガスの燃料濃度PGが高く、パージ処理の必要性が高いことが推定されるときほど、パージガスの導入量を増大させるとともにブローバイガスの還流量を減少させる構成を採用することもできる。こうした構成を採用すれば、よりパージ処理の必要性に即した態様でPCVバルブ40の開度とパージ調整バルブ65の開度とを協調制御することができるようになる。
・また、機関冷却水温THWに基づいて内燃機関10の暖機が完了しているか否かを判定し、暖機が完了していることを条件に低アイドル化制御を実行する構成を示したが、暖機が完了しているか否かに拘わらず、常に低アイドル化制御を実行するようにしてもよい。しかし、この場合には、上記(4)のように暖機を早期に完了させる効果は得られない。
・上記実施形態では、パージガスの燃料濃度PGを推定する燃料濃度推定手段として、排気通路に設けられた空燃比センサ54を利用し、空燃比センサ54によって検出される排気の酸素濃度に基づいてパージガスの燃料濃度PGを推定する構成を示したが、燃料濃度推定手段の構成は適宜変更することができる。例えば、サージタンク25に酸素濃度を検出するセンサや、燃料成分(例えば炭化水素)の濃度を検出するセンサを設け、このセンサの検出値に基づいてパージガスの燃料濃度PGを推定する構成を採用することもできる。
この発明の一実施形態にかかる電子制御装置と、その制御対象である内燃機関の概略構成を示す模式図。 同実施形態にかかるアイドル運転制御の一連の流れを示すフローチャート。 同実施形態にかかる低アイドル化制御の一連の流れを示すフローチャート。 低濃度時低アイドル化制御と、高濃度時低アイドル化制御と、アイドルアップ制御との間における混合気に占める新気、ブローバイガス、パージガスの割合の違いを示すグラフ。
符号の説明
10…内燃機関、11…シリンダヘッド、12…シリンダブロック、13…ピストン、14…クランクケース、15…シリンダヘッドカバー、16…クランクシャフト、20…吸気通路、21…エアクリーナ、22…フィルタ、23…エアインレット、24…スロットルバルブ、25…サージタンク、40…PCVバルブ、41…還流通路、42…新気導入通路、50…アクセルポジションセンサ、51…スロットルポジションセンサ、52…エアフロメータ、53…クランクポジションセンサ、54…空燃比センサ、55…水温センサ、60…燃料タンク、61…チャコールキャニスタ、62…ベーパ通路、63…大気開放通路、64…パージ通路、65…パージ調整バルブ、100…電子制御装置。

Claims (5)

  1. 電気的に開度を調整可能なPCVバルブを備え、クランクケース内に発生するブローバイガスを吸気通路に還流させて燃焼処理するブローバイガス還流装置と、
    電気的に開度を調整可能なパージ調整バルブ及び燃料タンク内に発生する燃料蒸気に含まれる燃料成分を吸着する吸着部材を備え、同吸着部材から離脱した燃料成分を含むパージガスを吸気通路に導入して燃焼処理する燃料蒸気処理装置と
    を備える内燃機関の制御装置において、
    前記吸気通路に導入されるパージガスの燃料濃度を推定する燃料濃度推定手段を備え、
    アイドル運転時に、前記燃料濃度推定手段によって推定される燃料濃度が所定濃度以上のときにはパージガスの導入量を増大させるとともにパージガスの導入量を増大させた分だけブローバイガスの還流量を減少させてブローバイガスの処理よりもパージガスの処理を優先させる一方、前記推定される燃料濃度が所定濃度未満のときにはブローバイガスの還流量を増大させるとともにブローバイガスの還流量を増大させた分だけパージガスの導入量を減少させてパージガスの処理よりもブローバイガスの処理を優先させる低アイドル化制御を実行する
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 電気的に開度を調整可能なPCVバルブを備え、クランクケース内に発生するブローバイガスを吸気通路に還流させて燃焼処理するブローバイガス還流装置と、
    電気的に開度を調整可能なパージ調整バルブ及び燃料タンク内に発生する燃料蒸気に含まれる燃料成分を吸着する吸着部材を備え、同吸着部材から離脱した燃料成分を含むパージガスを吸気通路に導入して燃焼処理する燃料蒸気処理装置と
    を備える内燃機関の制御装置において、
    前記吸気通路に導入されるパージガスの燃料濃度を推定する燃料濃度推定手段を備え、
    アイドル運転時に、前記燃料濃度推定手段によって推定される燃料濃度が高いときほどパージガスの導入量を増大させ、パージガスの導入量を増大させた分だけブローバイガスの還流量を減少させるように前記推定される燃料濃度に応じて前記PCVバルブの開度及び前記パージ調整バルブの開度を制御する低アイドル化制御を実行する
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置において、
    暖機完了後であることを条件に前記低アイドル化制御を実行し、暖機未完了時には前記低アイドル化制御を実行せずにアイドル回転数を増大させるアイドルアップ制御を実行する
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  4. 電気的に開度を調整可能なPCVバルブを備え、クランクケース内に発生するブローバイガスを吸気通路に還流させて燃焼処理するブローバイガス還流装置と、
    電気的に開度を調整可能なパージ調整バルブ及び燃料タンク内に発生する燃料蒸気に含まれる燃料成分を吸着する吸着部材を備え、同吸着部材から離脱した燃料成分を含むパージガスを吸気通路に導入して燃焼処理する燃料蒸気処理装置と
    を備える内燃機関の制御装置において、
    前記吸気通路に導入されるパージガスの燃料濃度を推定する燃料濃度推定手段を備え、
    アイドル運転時に、前記燃料濃度推定手段によって推定される燃料濃度が低いときには同推定される燃料濃度が高いときよりもパージガスの導入量を減少させる一方、前記推定される燃料濃度が高いときには同推定される燃料濃度が低いときよりもパージガスの導入量を増大させるとともにブローバイガスの還流量を減少させるように前記PCVバルブの開度及び前記パージ調整バルブの開度を協調制御する低アイドル化制御を実行し、
    暖機完了後であることを条件に前記低アイドル化制御を実行し、暖機未完了時にはパージガスとブローバイガスとを前記低アイドル化制御による制限を行うことなく導入してアイドル回転数を増大させるアイドルアップ制御を実行する
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記燃料濃度推定手段は、排気通路に設けられた酸素濃度センサからなり、パージガスを導入しているときに同酸素濃度センサによって検出される酸素濃度と、パージガスを導入していないときに同酸素濃度センサによって検出される酸素濃度との乖離の大きさに基づいてパージガスの燃料濃度を推定するものである
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
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