JP5056165B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置に関し、より特定的には、印刷媒体にトナー画像を定着させる定着装置を備えた画像形成装置に関する。
図13は、一般的な画像形成装置の定着装置の構成図である。図13(a)は、定着装置の側面図であり、図13(b)は、加熱ローラの正面図である。該定着装置は、加熱ローラ51、ヒータ52、定着ベルト53、定着ローラ54、加圧ローラ55及びサーミスタ56を備える。
ヒータ52は、電流が流れることにより発熱し、加熱ローラ51を加熱する。加熱ローラ51は、ヒータ52からの熱により定着ベルト53を加熱する。定着ベルト53は、加熱ローラ51と定着ローラ54との間に張り渡される。定着ローラ54と加圧ローラ55とは、定着ベルト53を挟んで圧接されている。加圧ローラ55は、図示しない動力源により回転させられることにより、定着ローラ54を従動回転させて、定着ベルト53を駆動させる。トナー画像が転写された用紙は、矢印の方向から加圧ローラ55と定着ベルト53との間を通過する。この際、定着ベルト53からの熱及び加圧ローラ55からの圧力により、トナー画像が用紙に定着する。なお、サーミスタ56は、加熱ローラ51の周面の温度を検出し図示しない制御部に出力する。制御部は、サーミスタ56からの温度に基づいて、定着ベルト53の温度が、トナー画像が定着可能な温度となるように、加熱ローラ51の温度を制御する。
近年、画像形成装置を起動させてから印刷可能となるまでの時間であるウォームアップ時間を短縮するために、加熱ローラ51の小径化及び薄肉化が進んでいる。具体的には、加熱ローラ51を小径化及び薄肉化することにより、加熱ローラ51の熱容量を小さくし、短時間で該加熱ローラ51を所望の温度まで加熱できるようにしている。
しかしながら、小径化及び薄肉化された加熱ローラ51では、加熱ローラ51の断面積が小さいため、加熱ローラ51内での熱の拡散が遅く、用紙が通過しない加熱ローラ51の両端部分において高温状態となってしまう。その結果、定着ベルト53が熱により破損してしまうという問題があった。以下に、図13を参照しながら説明する。
図13(b)に示すように、ヒータ52の加熱領域の長さよりも短い通紙幅の用紙に画像を印刷する場合、用紙が通過する領域(以下、通紙領域と称す)では、定着ベルト53の熱が用紙に奪われる。そのため、定着ベルト53の通紙領域の温度は低下し、該定着ベルト53の通紙領域と接触している加熱ローラ51の通紙領域の温度も低下する。
サーミスタ56は、加熱ローラ51の長手方向の略中央に設けられている。このサーミスタ56が設けられた位置は、いずれのサイズの用紙にとっても通紙領域に該当するため、用紙が通過すると、サーミスタ56は、必ず、加熱ローラ51の通紙領域の温度低下を制御部に出力する。そして、温度低下を認識した制御部は、加熱ローラ51全体の温度が低下したと判断して、加熱ローラ51を加熱してしまう。
しかしながら、実際に温度が低下したのは、加熱ローラ51の通紙領域のみであり、加熱ローラ51の非通紙領域の温度は、低下していない。そのため、加熱ローラ51が加熱されると、加熱ローラ51の非通紙領域については、更に加熱されてしまうこととなる。加熱ローラ51の小径化及び薄肉化が進むと、加熱ローラ51内での熱の拡散が少なくなるので、加熱ローラ51の非通紙領域から加熱ローラ51の通紙領域への熱の拡散量が少なくなる。そのため、小径化及び薄肉化された加熱ローラ51では、特に、非通紙領域において高温になりやすい。
かかる問題を解決する画像形成装置として、特許文献1に記載の画像形成装置が提案されている。該画像形成装置では、用紙サイズに応じて用紙の搬送タイミングを変化させるものである。具体的には、該画像形成装置は、用紙サイズが小さくなれば通紙間隔が広くなるように制御している。該画像形成装置によれば、通紙間隔が広くなるので、加熱ローラの非通紙領域から通紙領域へと十分に熱が拡散するようになり、加熱ローラの非通紙領域が高温になって定着ベルトが破損することを防止できる。
しかしながら、特許文献1に記載の画像形成装置において、用紙サイズが誤って検出されたり、誤ったサイズの用紙が搬送されたりするおそれがある。例えば、実際に搬送された用紙サイズよりも誤って大きく用紙サイズが検出された場合には、通紙間隔が本来の間隔よりも狭くなってしまう。その結果、加熱ローラの非通紙領域から通紙領域へ熱が十分に拡散せず、加熱ローラの非通紙領域が高温となってしまい定着ベルトが破損するおそれがある。
特開平7−199694号公報
そこで、本発明の目的は、用紙サイズが誤って検出されることにより、定着ベルトが熱により破損することを防止できる画像形成装置を提供することである。
本発明は、記録媒体を供給する供給手段と、前記供給手段により供給される記録媒体のサイズを特定する特定手段と、前記特定手段が特定した記録媒体のサイズに応じた間隔で、前記供給手段に複数の記録媒体を連続して供給させる供給制御手段と、前記供給手段から供給されてくる記録媒体に対してトナー画像を形成するトナー画像形成手段と、トナー画像を記録媒体に定着させる定着手段と、前記定着手段の動作を制御する定着制御手段と、を備え、前記定着手段は、第1の加熱手段と、前記第1の加熱手段よりも長い加熱領域を有する第2の加熱手段と、前記第1の加熱手段又は前記第2の加熱手段により加熱される回転体と、前記回転体の温度を検出する第1の検出手段と、を含み、前記第1の検出手段は、前記第1の加熱手段の加熱領域の端部よりも前記回転体の長手方向の外側であって、かつ、前記第2の加熱手段の加熱領域の端部よりも該回転体の長手方向の内側において、該回転体の温度を検出し、前記定着制御手段は、前記特定手段が特定した記録媒体の搬送方向に直交する方向の幅が所定値よりも大きい場合には、前記第2の加熱手段を加熱させ、前記供給制御手段は、前記第2の加熱手段が前記回転体を加熱している場合には、前記第1の検出手段が検出する検出温度に基づいて、予め定められた検出温度に対応する間隔となるよう、前記供給手段が供給する記録媒体の間隔を補正し、前記定着制御手段は、前記特定手段が特定した記録媒体の搬送方向に直交する方向の幅が所定値以下の場合には、前記第1の加熱手段を加熱させ、前記供給制御手段は、前記第1の加熱手段が前記回転体を加熱している場合には、前記第1の検出手段が検出している温度が所定時間内に上昇する割合に基づいて、前記供給手段が供給する記録媒体の間隔を補正すること、を特徴とする。
本発明によれば、供給制御手段は、記録媒体のサイズに基づいて供給を行うと共に、第1の検出手段が検出している温度が所定時間内に上昇する割合に基づいて、記録媒体の供給の間隔を補正している。回転体の温度が上昇する割合は、記録媒体のサイズに依存するため、特定手段が記録媒体のサイズを誤って特定したとしても、正しい記録媒体のサイズに適した供給の間隔に補正されるようになる。
本発明において、前記供給制御手段は、前記第1の検出手段が検出している温度が所定時間内に上昇する割合が大きくなるにしたがって、前記供給手段が供給する記録媒体の間隔が広くなるように該記録媒体の間隔を補正してもよい。
本発明において、前記供給制御手段は、前記特定手段が特定した記録媒体の搬送方向に対する垂直方向の幅が小さくなるにしたがって、前記供給手段が供給する記録媒体の間隔が広くなるように該記録媒体の間隔を補正してもよい。
本発明において、前記定着手段は、前記第1の加熱手段の加熱領域の端部より長手方向の内側において、前記回転体の温度を検出する第2の検出手段と、前記第1の検出手段と前記第2の検出手段との間に配置され、前記回転体の温度を検出する第3の検出手段と、を更に含み、前記定着制御手段は、前記第1の検出手段、前記第2の検出手段又は前記第3の検出手段のいずれかが、所定の温度を超えた場合には、前記第1の加熱手段又は前記第2の加熱手段の加熱を停止してもよい。
本発明によれば、第1の検出手段、第2の検出手段又は第3の検出手段のいずれかが所定の温度以上の温度を検出した場合には、定着制御手段が第1の加熱手段又は第2の加熱手段への加熱を停止している。このように、複数の検出手段が設けられることにより、第1の検出手段、第2の検出手段又は第3の検出手段のいずれかが故障しても、他の第1の検出手段、第2の検出手段又は第3の検出手段が回転体の温度を検出できるようになる。その結果、第1の加熱手段又は第2の加熱手段が制御不能となった場合にも、回転体が高温に加熱されすぎることが防止される。
本発明において、前記第1の検出手段に設定された前記所定の温度は、前記第3の検出手段に設定された前記所定の温度以上であり、前記第3の検出手段に設定された前記所定の温度は、前記第2の検出手段に設定された前記所定の温度以上であってもよい。
回転体の温度は、通紙幅が狭い記録媒体が定着手段を通過しているときには、回転体の両端において高温になりやすい。そのため、回転体の端部近傍に設けられた第1の検出手段は、第2の検出手段及び第3の検出手段よりも高い温度を検出する。同様に、第3の検出手段は、第2の検出手段よりも高い温度を検出する。そこで、本発明では、第1の検出手段に設定された所定の温度を、第3の検出手段に設定された所定の温度以上とし、第3の検出手段に設定された所定の温度を、第2の検出手段に設定された所定の温度以上とすることにより、第1の加熱手段又は第2の加熱手段が制御不能となっていない状態において、第1の検出手段や第3の検出手段が所定温度を不要に検出してしまうことを防止している。
本発明は、記録媒体を供給する供給手段と、前記供給手段により供給される記録媒体のサイズを特定する特定手段と、前記特定手段が特定した記録媒体のサイズに応じた間隔で、前記供給手段に複数の記録媒体を連続して供給させる供給制御手段と、前記供給手段から供給されてくる記録媒体に対してトナー画像を形成するトナー画像形成手段と、トナー画像を記録媒体に定着させる定着手段と、を備え、前記定着手段は、第1の加熱手段と、前記第1の加熱手段により加熱される回転体と、前記回転体の温度を検出する第1の検出手段と、を含み、前記供給制御手段は、前記特定手段が特定した記録媒体の搬送方向に直交する方向の幅が小さくなるにしたがって、前記供給手段が供給する記録媒体の間隔が広くなるように該記録媒体の間隔を補正すると共に、前記第1の検出手段が検出している温度が所定時間内に上昇する割合に基づいて、前記供給手段が供給する記録媒体の間隔を補正すること、を特徴とする。
本発明は、記録媒体を供給する供給手段と、前記供給手段により供給される記録媒体のサイズを特定する特定手段と、前記特定手段が特定した記録媒体のサイズに応じた間隔で、前記供給手段に複数の記録媒体を連続して供給させる供給制御手段と、前記供給手段から供給されてくる記録媒体に対してトナー画像を形成するトナー画像形成手段と、トナー画像を記録媒体に定着させる定着手段と、前記定着手段の動作を制御する定着制御手段と、を備え、前記定着手段は、第1の加熱手段と、前記第1の加熱手段よりも長い加熱領域を有する第2の加熱手段と、前記第1の加熱手段又は前記第2の加熱手段により加熱される回転体と、前記回転体の温度を検出する第1の検出手段と、前記第1の加熱手段の加熱領域の端部より長手方向の内側において、前記回転体の温度を検出する第2の検出手段と、前記第1の検出手段と前記第2の検出手段との間に配置され、前記回転体の温度を検出する第3の検出手段と、を含み、前記第1の検出手段は、前記第1の加熱手段の加熱領域の端部よりも前記回転体の長手方向の外側であって、かつ、前記第2の加熱手段の加熱領域の端部よりも該回転体の長手方向の内側において、該回転体の温度を検出し、前記定着制御手段は、前記第1の検出手段、前記第2の検出手段又は前記第3の検出手段のいずれかが、所定の温度を超えた場合には、前記第1の加熱手段又は前記第2の加熱手段の加熱を停止させ、前記第1の検出手段に設定された前記所定の温度は、前記第3の検出手段に設定された前記所定の温度以上であり、前記第3の検出手段に設定された前記所定の温度は、前記第2の検出手段に設定された前記所定の温度以上であり、前記定着制御手段は、前記特定手段が特定した記録媒体の搬送方向に直交する方向の幅が所定値以下の場合には、前記第1の加熱手段を加熱させ、前記供給制御手段は、前記第1の加熱手段が前記回転体を加熱しているときに、前記第1の検出手段が検出している温度が所定時間内に上昇する割合に基づいて、前記供給手段が供給する記録媒体の間隔を補正すること、を特徴とする。
以下に、本発明の一実施形態に係る画像形成装置の構成について図面を参照しながら説明する。
(画像形成装置の構成について)
図1は、該画像形成装置1の全体構成を示した図である。図1に示す画像形成装置1は、電子写真方式によるカラープリンタであって、いわゆるタンデム式で4色(C:シアン、M:マゼンタ、Y:イエロー、K:ブラック)の画像を合成するように構成したものである。該画像形成装置1は、印刷ジョブを受付けて紙等の印刷媒体に画像を形成する機能を有し、印刷部2、給紙部14、CPUにより構成される制御部18、定着装置19及び排紙トレイ20を備える。
給紙部14は、複数種類のサイズの用紙を一枚ずつ供給する役割を果たし、用紙トレイ15及び給紙ローラ16を含む。用紙トレイ15は、印刷前の状態の複数種類の用紙が複数枚重ねて載置される。なお、図1中では、用紙トレイ15は1つしか記載されていないが、実際には、それぞれの用紙の種類に対応する複数の用紙トレイ15が設けられている。給紙ローラ16は、用紙トレイ15に載置された紙を一枚ずつ取り出す。
制御部18は、用紙サイズに応じた給紙間隔で、給紙部14に複数の用紙を連続して供給させる。具体的には、制御部18は、用紙長に応じた基準給紙間隔で、給紙部14に複数の用紙を連続して供給させる。以下、用紙長とは、用紙の搬送方向の長さを示し、用紙の通紙幅とは、用紙の搬送方向に垂直方向の幅を示す。
ここで、この基準給紙間隔について図2を参照しながら説明する。図2は、用紙長と、連続して供給される2枚の用紙の基準給紙間隔との関係を示した第1のテーブルを示した図である。なお、2枚の用紙の基準給紙間隔は、連続して給紙される2枚の用紙の前端同士の間隔を示しており、換言すれば、用紙長と2枚の用紙の間の隙間の長さとの合計を示す。制御部18は、連続して複数枚の用紙を給紙部14に供給させる場合には、図2の第1のテーブルにしたがって、用紙長に応じた距離をあけて用紙を給紙部14に供給させる。例えば、用紙長が139.7mm〜217mmである場合には、給紙部14は、用紙の前端同士の距離が277mmずつ離されて搬送されるように用紙を供給する。また、給紙部14は、用紙長が217mm〜297mmである場合には、用紙の前端同士の距離が357mmずつ離されて搬送されるように用紙を供給し、用紙長が297mm〜360mmである場合には、用紙の前端同士の距離が420mmずつ離されて搬送されるように用紙を供給する。
印刷部2は、給紙部14から供給されてくる用紙にトナー画像を形成するトナー画像形成手段としての役割を果たし、画像形成ステーション33(33C,33M,33Y,33K)、露光制御部3、1次転写ローラ8(8C,8M,8Y,8K)、転写ベルト10、駆動ローラ11、従動ローラ12、転写ローラ13及びクリーニングブレード17を含む。また、画像形成ステーション33(33C,33M,33Y,33K)は、感光体ドラム4(4C,4M,4Y,4K)、帯電器5(5C,5M,5Y,5K)、露光装置6(6C,6M,6Y,6K)、現像器7(7C,7M,7Y,7K)及びクリーナー9(9C,9M,9Y,9K)を含む。
感光体ドラム4の周面は、帯電器5により帯電させられる。そして、露光装置6は、露光制御部3の制御により、レーザを照射する。これにより、感光体ドラム4の周面には静電潜像が形成される。この静電潜像が形成された感光体ドラム4に対して、現像装置7の現像ローラがトナーを供給することにより、感光体ドラム4の周面にトナー画像が形成される。
前記トナー画像は、駆動ローラ11と従動ローラ12との間に張り渡された転写ベルト10に転写される。そして、該トナー画像は、転写ベルト10が駆動させられることにより、転写ローラ13まで搬送され、転写ローラ13により、給紙部14から搬送されてきた用紙に転写される。
トナー画像が転写された用紙は、定着装置19に搬送される。定着装置19は、用紙に対して加熱処理及び加圧処理を施すことにより、トナー画像を用紙に定着させる定着手段としての役割を果たす。排紙トレイ20には、印刷済みの用紙が載置される。
ここで、定着装置19について図3及び図4を参照しながらより詳細に説明する。図3は、定着装置19の長手方向に垂直な面における断面構造図である。図4は、図3の矢印aの方向から加熱ローラを見た図である。
図3に示すように、定着装置19は、第1の回転体である加熱ローラ21、第2の回転体である定着ローラ22、定着ベルト23、ロングヒータ24、ショートヒータ25、加熱サーミスタ26,27,28、第3の回転体である加圧ローラ29、加圧ヒータ30及び加圧サーミスタ31を含む。
加熱ローラ21は、長手方向の長さが330mmで外径が25mmで肉厚0.6mmのアルミニウムの筒である。加熱ローラ21の外周面には、厚さ15μmのPTFEコーティングが施されている。加熱ローラ21は、内部にロングヒータ24及びショートヒータ25を格納しており、ロングヒータ24及びショートヒータ25により加熱される。
ショートヒータ25は、発光長(加熱領域の長さ)が180mmで消費電力が790Wのハロゲンランプヒータであり、加熱ローラ21を輻射熱により加熱する加熱手段としての役割を果たす。ロングヒータ24は、ショートヒータ25と平行に加熱ローラ21内に配置され、ショートヒータ25よりも発光長(加熱領域の長さ)が長いハロゲンランプヒータであり、加熱ローラ21を輻射熱により加熱する加熱手段としての役割を果たす。具体的には、ロングヒータ24の発光長(加熱領域の長さ)は290mmであり、ロングヒータ24の消費電力は、1150Wである。なお、図4に示すように、ロングヒータ24とショートヒータ25とは、それぞれの長手方向の中央が加熱ローラ21の長手方向の中央に略一致するように配置される。
定着ローラ22は、直径が30mmのローラであり、直径22mmの金属棒の周囲に4mmの厚みのゴム層と2mmの厚みのスポンジ層とが巻きつけられて構成される。該定着ローラ22と加熱ローラ21との間には、定着ベルト23が無端状に張り渡される。定着ベルト23は、45μmの厚さのニッケル基材上に200μmの厚さのゴム層及び30μmの厚さのPFAがコーティングされた環状のベルトであり、加熱ローラ21の熱を用紙に付与する熱伝達媒体としての役割を果たす。なお、定着ベルト23は、加熱ローラ21及び定着ローラ22から外して円形にしたときに直径が60mmとなる長さを有する。
加熱サーミスタ26,27,28はそれぞれ、図3に示すように、加熱ローラ21の外周面の温度を検出する検出手段としての役割を果たし、加熱ローラ21、定着ベルト23及び定着ローラ22に囲まれた領域において、加熱ローラ21に接触するように配置される。
加熱サーミスタ26は、図4に示すように、ショートヒータ25の加熱領域の両端よりも長手方向の内側に配置される。より詳細には、加熱サーミスタ26は、ショートヒータ25の長手方向の中央近傍(中央から10mmずれた位置)に配置され、加熱ローラ21の外周面の温度を検出する。
加熱サーミスタ27は、図4に示すように、ショートヒータ25の加熱領域の両端よりも長手方向の外側であって、かつ、ロングヒータ24の加熱領域の端部よりも長手方向の内側に配置される。より詳細には、加熱サーミスタ27は、ショートヒータ25の長手方向の中央から加熱サーミスタ26と同じ方向に140mmずれた位置に配置され、加熱ローラ21の外周面の温度を検出する。
加熱サーミスタ28は、図4に示すように、加熱サーミスタ26と加熱サーミスタ27との間に配置され、より詳細には、ショートヒータ25の加熱領域の両端よりも長手方向の内側であって、かつ、画像形成装置1が画像を印刷できる最小幅の用紙の中央がショートヒータ25の長手方向の中央と一致するように配置された場合において、該用紙の両端よりも外側に配置される。より詳細には、加熱サーミスタ28は、ショートヒータ25の長手方向の中央から加熱サーミスタ26と同じ方向に60mmずれた位置に配置され、加熱ローラ21の外周面の温度を検出する。
加圧ローラ29は、定着ベルト23を定着ローラ22と共に挟んだ状態で、該定着ローラ22に圧接するように配置される。加圧ローラ29は、直径が35mmのローラであり、直径25mmの金属棒の周囲に2.5mmの厚みのゴム層が形成され、ゴム層の表面に30μmの厚みのPFAがコーティングされることにより構成される。加圧ヒータ30は、加圧ローラ29内部に設けられ、該加圧ローラ29を加熱する役割を果たす。該加圧ヒータ30は発光長が290mmのハロゲンランプヒータであり、加圧ヒータ30の消費電力は、230Wである。加圧サーミスタ31は、加圧ローラ29の外周面にわずかな隙間を有した状態で対向するように配置され、加圧ローラ29の外周面の温度を検出する検出手段としての役割を果たす。
(画像形成装置の制御ブロックについて)
次に、図5を用いて、画像形成装置1の制御ブロックについて説明する。図5は、画像形成装置1のブロック図である。
画像形成装置1は、印刷部2、給紙部14、制御部18、ロングヒータ24、ショートヒータ25、加熱サーミスタ26,27,28、加圧ローラ29、加圧ヒータ30、加圧サーミスタ31、入力キー32、記憶部35及びタッチパネル36を備える。なお、ロングヒータ24、ショートヒータ25、加熱サーミスタ26,27,28、加圧ローラ29、加圧ヒータ30及び加圧サーミスタ31は、定着装置19を構成する。
タッチパネル36は、ユーザから印刷指示を受付ける入力手段としての役割を果たすと共に、ユーザの入力等の操作を受付ける操作画面等を表示する表示手段としての役割を果たす。入力キー32は、タッチパネル36の近傍に配置されたメカニカルキーであり、ユーザから印刷指示を受付ける入力手段としての役割を果たす。
制御部18は、タッチパネル36又は入力キー32による印刷指示あるいは外部装置から入力されてくる印刷指示に基づいて、給紙部14により給紙される用紙サイズを特定する特定手段としての役割を果たす。
更に、制御部18は、特定した用紙の通紙幅が所定幅(例えば、216mm)より大きい場合には、定着装置19のロングヒータ24を点灯させる定着制御部としての役割を果たす。そして、制御部18は、ロングヒータ24の点灯時に、加熱サーミスタ27が検出した温度に基づいて、図2の第1のテーブルに示す予め定められた基準給紙間隔よりも大きな第1の拡大給紙間隔で複数の用紙を給紙部14に供給させる給紙制御手段としての役割を果たす。
以下に、第1の拡大給紙間隔について図6を参照しながら説明する。図6は、基準給紙間隔が277mmの用紙(すなわち、用紙長が139.7mm以上であって217mmよりも短い用紙)において、加熱サーミスタ27の検出温度に対応する第1の拡大給紙間隔を示した第2のテーブルである。第2のテーブルは、加熱サーミスタ27が検出する温度が高くなるにしたがって、第1の拡大給紙間隔が広くなるように設定される。これにより、加熱ローラ21の温度が高くなった場合に、給紙間隔が広げられることで、加熱ローラ21が加熱されすぎることを防止している。なお、他の基準給紙間隔(例えば、357mmや420mm)及び他の用紙長(139.7mm未満や217mm以上)についても、図6に示す第2のテーブルと同様のものが存在する。また、第2のテーブル内のパーセント表示は、基準給紙間隔で用紙を給紙した場合における単位時間当たりの印刷枚数を100%としたときに、第1の拡大給紙間隔で用紙を給紙した場合における単位時間当たりの印刷枚数の割合を示した数値である。後述する第3のテーブル及び第4のテーブルにおけるパーセント表示も第2のテーブルにおけるパーセント表示と同様である。
更に、制御部18は、特定した用紙の通紙幅が所定幅(例えば216mm)以下である場合には、定着装置19のショートヒータ25を点灯させる定着制御部としての役割を果たすと共に、図2の第1のテーブルに示す予め定められた基準給紙間隔よりも大きな第2の拡大給紙間隔で複数の用紙を給紙部14に供給させる給紙制御手段としての役割を果たす。
以下に、第2の拡大給紙間隔について図7を参照しながら説明する。図7は、基準給紙間隔が277mmの用紙(すなわち、用紙長が139.7mm以上であって217mmよりも短い用紙)において、それぞれの用紙長及びそれぞれの通紙幅に対応する第2の拡大給紙間隔を示した第3のテーブルである。具体的には、第3テーブルには、用紙長と通紙幅毎に、第2の拡大給紙間隔が記録されている。第2の拡大給紙間隔は、用紙の通紙幅が小さくなるに従い大きくなり、用紙長が大きくなるに従い大きくなるように設定される。なお、他の基準給紙間隔(例えば、357mmや420mm)、他の用紙長(例えば、139.7mm未満や217mm以上)及び他の通紙幅(例えば、217mm以上)についても、277mmの基準給紙間隔の第3のテーブルと同様のものが存在する。ショートヒータ25が用いられて印刷が行われる際には、定着ベルト23の用紙と接触しない非通紙領域が非常に高温となって破損することを防止するために、制御部18は、図7の第3のテーブルを参照して、図2の基準給紙間隔よりも大きな第2の拡大給紙間隔で複数の用紙を給紙部14に供給させる。なお、詳細な制御については、後述する。
更に、制御部18は、加熱サーミスタ27が検出している温度が所定時間内に上昇する割合(以下、上昇率と称す)に基づいて、前記第2の拡大給紙間隔を補正する給紙制御手段としての役割を果たす。具体的には、制御部18は、上昇率が大きくなるにしたがって、第2の拡大給紙間隔を大きくするように補正する。なお、以下では、補正後の第2の拡大給紙間隔を補正給紙間隔と称す。
以下に、補正給紙間隔について図8を参照しながら説明する。図8は、基準給紙間隔が各サイズの用紙(通紙幅×用紙長が、90mm×217mm、148mm×210mm及び210mm×297mmの用紙)において、上昇率が1℃/min未満における補正給紙間隔と上昇率が1℃/min以上における補正給紙間隔とを示した第4のテーブルである。なお、他のサイズの用紙についても、図8の第4のテーブルと同様のものが存在する。
ショートヒータ25が用いられて印刷が行われ、かつ、上昇率が所定値(1℃/min)以上の場合には、制御部18は、特定した用紙サイズが誤っていたと判定して、図8の第4のテーブルを参照して、本来の用紙サイズに適合した、図7の第2の拡大給紙間隔以上の補正給紙間隔で複数の用紙を給紙部14に供給させる。一方、制御部18は、上昇率が所定値(1℃/min)より小さい場合には、特定した用紙サイズが正確であったと判定して、第2の拡大給紙間隔を補正給紙間隔とし、該補正給紙間隔で複数の用紙を給紙部14に供給させる。なお、詳細な制御については、後述する。
記憶部35は、例えば、ハードディスクやROM等により構成される記憶手段であり、図2に示す第1のテーブル、図6に示す第2のテーブル、図7に示す第3のテーブル及び図8に示す第4のテーブルを記憶する。
(画像形成装置の動作について)
以上のように構成された画像形成装置1について、以下にその動作について説明する。該画像形成装置1の動作は、ウォームアップ動作、待機動作及び印刷動作の3つの動作からなる。ウォームアップ動作は、画像形成装置1のスイッチがオンの状態にされてから、加熱ローラ21と加圧ローラ29とが所定の温度まで加熱されて、印刷可能な状態になるまでに、画像形成装置1において行われる動作である。待機動作は、ウォームアップ動作が完了した後、ユーザにより印刷指示が行われるまでの間に、画像形成装置1において行われる動作である。印刷動作は、ユーザにより印刷指示が行われて、画像形成装置1が用紙に画像を印刷する動作である。
(ウォームアップ動作について)
まず、ウォームアップ動作について図9を参照しながら説明する。図9は、ウォームアップ動作の際に、制御部18が行う動作を示したフローチャートである。
本処理は、画像形成装置1のスイッチがユーザによりオフからオンに切り替えられることにより開始する。スイッチがオンに切り替えられると、制御部18は、加熱サーミスタ26,27,28の検出温度及び加圧サーミスタ31の検出温度を読み取る(ステップS1)。なお、加熱サーミスタ26の検出温度をT1とし、加圧サーミスタ31の検出温度をT2とする。ここで、加圧サーミスタ31は、加圧ローラ29に接触していないので、加圧ローラ29の実際の温度よりも低い温度を検出する。そこで、制御部18は、加圧サーミスタ31が実際に検出した検出温度に対して、加圧ローラ29の実際の温度に近づけるよう補正を行って、加圧サーミスタ31の検出温度T2とする。
次に、制御部18は、加熱サーミスタ26,27,28、加圧サーミスタ31の検出温度のいずれかがプロテクト動作温度を超えたか否かを判定する(ステップS2)。プロテクト動作温度とは、加熱ローラ21及び加圧ローラ29の熱により定着ベルト23が破損に到りうる直前の温度であり、加熱サーミスタ26,27,28又は加圧サーミスタ31のいずれかがプロテクト動作温度以上の温度を検出した場合には、全てのヒータへの電力の供給が停止される。プロテクト動作温度は、加熱サーミスタ26,27,28及び加圧サーミスタ31の応答性能を考慮して設定される。例えば、温度検出が行われる部分の温度の上昇速度が大きいほど、温度検出の応答が遅れる。そこで、温度の上昇速度が大きくなる加熱ローラ21及び加圧ローラ29の停止中においても、定着ベルト23の破損を防止できる温度に設定される。具体的には、加熱サーミスタ26,28のプロテクト動作温度は250℃であり、加熱サーミスタ27のプロテクト動作温度は260℃である。加圧サーミスタ31のプロテクト動作温度は、220℃である。なお、加熱ローラ21の端部は高温になりやすいので、加熱サーミスタ27が頻繁にプロテクト温度を検出して、ショートヒータ25への電力の供給が不必要に停止されることがある。そこで、加熱サーミスタ27のプロテクト動作温度は、他のプロテクト動作温度よりも高く設定されている。加熱サーミスタ26,27,28、加圧サーミスタ31のいずれかがプロテクト動作温度を超えた場合、本処理はステップS3に進む。加熱サーミスタ26,27,28、加圧サーミスタ31のいずれもプロテクト動作温度を超えていない場合、本処理はステップS4に進む。
加熱サーミスタ26,27,28、加圧サーミスタ31のいずれかがプロテクト動作温度を超えた場合、制御部18は、ロングヒータ24、ショートヒータ25及び加圧ヒータ30の全てのヒータを消灯させる(ステップS3)。そして、制御部18は、ウォームアップ動作を中断する。
加熱サーミスタ26,27,28、加圧サーミスタ31のいずれもがプロテクト動作温度を超えていない場合、制御部18は、加圧ローラ29を図示しないモータを駆動させることにより回転させる(ステップS4)。加圧ローラ29の回転を開始させた制御部18は、加熱サーミスタ26の検出温度T1が、目標温度である所定温度Tset1よりも低いか否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、制御部18は、加熱ローラ21の加熱の要否を判断する。なお、該所定温度Tset1の一例は、190℃である。加熱サーミスタ26の検出温度T1が所定温度Tset1よりも低い場合には、本処理はステップS6に進む。加熱サーミスタ26の検出温度T1が所定温度Tset1よりも低くない場合には、本処理はステップS7に進む。
加熱サーミスタ26の検出温度T1が所定温度Tset1よりも低い場合には、制御部18は、加圧ヒータ30を消灯させると共に、ロングヒータ24を点灯させる(ステップS6)。なお、加圧ヒータ30が既に消灯状態又はロングヒータ24が既に点灯状態にある場合には、制御部18は、加圧ヒータ30の消灯状態又はロングヒータ24の点灯状態を維持する。この後、本処理はステップS10に進む。
加熱サーミスタ26の検出温度T1が所定温度Tset1よりも低くない場合には、制御部18は、加圧サーミスタ31の検出温度T2が、目標温度である所定温度Tset2よりも低いか否かを判定する(ステップS7)。ステップS7では、制御部18は、加圧ローラ29の加熱の要否を判断している。なお、該所定温度Tset2の一例は、150℃である。加圧サーミスタ31の検出温度T2が所定温度Tset2よりも低い場合には、本処理はステップS8に進む。加圧サーミスタ31の検出温度T2が所定温度Tset2よりも低くない場合には、本処理はステップS9に進む。
加圧サーミスタ31の検出温度T2が所定温度Tset2よりも低い場合には、制御部18は、ロングヒータ24を消灯させると共に、加圧ヒータ30を点灯させる(ステップS8)。なお、ロングヒータ24が既に消灯状態にある又は加圧ヒータ30が既に点灯状態にある場合には、制御部18は、ロングヒータ24の消灯状態又は加圧ヒータ30の点灯状態を維持する。この後、本処理はステップS10に進む。
ここで、ステップS4〜ステップS6では、定着ローラ22と定着ベルト23とが、加圧ローラ29により従動回転させられると共に、定着ベルト23を介して加熱ローラ21も従動回転させられる。更に、ロングヒータ24が点灯しているので、加熱ローラ21は、ロングヒータ24により加熱される。そして、加熱ローラ21の熱は、定着ベルト23に伝わり、該定着ベルト23が加熱される。定着ベルト23の熱は、加圧ローラ29に伝わり、加圧ローラ29が加熱される。なお、ステップS8では、加圧ローラ29は、加圧ヒータ30により加熱される。
加圧サーミスタ31の検出温度T2が所定温度Tset2よりも低くない場合には、制御部18は、ロングヒータ24及び加圧ヒータ30を消灯させる(ステップS9)。なお、ロングヒータ24又は加圧ヒータ30が既に消灯状態にある場合には、制御部18は、ロングヒータ24又は加圧ヒータ30の消灯状態を維持する。この後、本処理はステップS10に進む。
ステップS10において、制御部18は、加熱サーミスタ26の検出温度T1が、トナー画像を定着することができる所定温度Tred1以上であるか否かを判定する(ステップS10)。この所定温度Tred1の一例は、185℃である。加熱サーミスタ26の検出温度T1が所定温度Tred1以上である場合には、本処理はステップS11に進む。加熱サーミスタ26の検出温度T1が所定温度Tred1以上でない場合には、本処理はステップS12に進む。
加熱サーミスタ26の検出温度T1が所定温度Tred1以上である場合には、制御部18は、加熱ローラ21がトナー画像を定着可能な状態となったことを示す加熱レディフラグを立てる(ステップS11)。この後、本処理はステップS12に進む。
ステップS12において、制御部18は、加圧サーミスタ31の検出温度T2が、トナー画像を定着することができる所定温度Tred2以上であるか否かを判定する(ステップS12)。この所定温度Tred2の一例は、135℃である。加圧サーミスタ31の検出温度T2が所定温度Tred2以上である場合には、本処理はステップS13に進む。加圧サーミスタ31の検出温度T2が所定温度Tred2以上でない場合には、本処理はステップS14に進む。
加圧サーミスタ31の検出温度T2が所定温度Tred2以上である場合には、制御部18は、加圧ローラ29がトナー画像を定着可能な状態となったことを示す加圧レディフラグを立てる(ステップS13)。この後、本処理はステップS14に進む。
ステップS14において、制御部18は、加熱レディフラグ及び加圧レディフラグの両方が立っているか否かを判定する(ステップS14)。加熱レディフラグ及び加圧レディフラグの両方が立っている場合には、ウォームアップ動作は終了する。この後、待機動作へと移行する。一方、加熱レディフラグ及び加圧レディフラグの両方が立っていない場合には、本処理はステップS1に戻る。この場合、加熱レディフラグ及び加圧レディフラグの両方が立つまで、ステップS1〜ステップS14の処理が繰り返される。
(待機動作について)
以下に、図10を参照しながら待機動作について説明を行う。図10は、待機動作の際に制御部18が行う動作を示したフローチャートである。
まず、制御部18は、加熱サーミスタ26,27,28の検出温度及び加圧サーミスタ31の検出温度を読み取る(ステップS15)。なお、加熱サーミスタ26の検出温度をT1とし、加圧サーミスタ31の検出温度をT2とする。ここで、加圧サーミスタ31は、加圧ローラ29に接触していないので、加圧ローラ29の実際の温度よりも低い温度を検出する。そこで、制御部18は、加圧サーミスタ31が実際に検出した検出温度に対して、加圧ローラ29の実際の温度に近づけるよう補正を行って、加圧サーミスタ31の検出温度T2とする。
次に、制御部18は、加熱サーミスタ26,27,28、加圧サーミスタ31のいずれかがプロテクト動作温度を超えたか否かを判定する(ステップS16)。加熱サーミスタ26,27,28、加圧サーミスタ31のいずれかがプロテクト動作温度を超えた場合、本処理はステップS17に進む。加熱サーミスタ26,27,28、加圧サーミスタ31のいずれもプロテクト動作温度を超えていない場合、本処理はステップS18に進む。
加熱サーミスタ26,27,28、加圧サーミスタ31のいずれかがプロテクト動作温度を超えた場合、制御部18は、ロングヒータ24、ショートヒータ25及び加圧ヒータ30の全てのヒータを消灯させる(ステップS17)。そして、制御部18は、待機動作を中断する。
加熱サーミスタ26,27,28、加圧サーミスタ31のいずれもがプロテクト動作温度を超えていない場合、制御部18は、加熱サーミスタ26の検出温度T1が、加熱ローラ21の加熱を停止すべき所定温度Tstp1以上であるか否かを判定する(ステップS18)。なお、該所定温度Tstp1の一例は、190℃である。加熱サーミスタ26の検出温度T1が所定温度Tstp1以上である場合には、本処理はステップS19に進む。加熱サーミスタ26の検出温度T1が所定温度Tstp1以上でない場合には、本処理はステップS20に進む。
加熱サーミスタ26の検出温度T1が所定温度Tstp1以上である場合には、制御部18は、加熱ローラ21の加熱を停止すべき所定温度Tstp1に加熱サーミスタ26の検出温度T1が到達したことを示す加熱停止温度到達フラグを立てる(ステップS19)。この後、本処理はステップS20に進む。
ステップS20において、制御部18は、加圧サーミスタ31の検出温度T2が、加圧ローラ29の加熱を停止すべき所定温度Tstp2以上であるか否かを判定する(ステップS20)。なお、該所定温度Tstp2の一例は、150℃である。加圧サーミスタ31の検出温度T2が所定温度Tstp2以上である場合には、本処理はステップS21に進む。加圧サーミスタ31の検出温度T2が所定温度Tstp2以上でない場合には、本処理はステップS22に進む。
加圧サーミスタ31の検出温度T2が所定温度Tstp2以上である場合には、制御部18は、加圧ローラ29の加熱を停止すべき所定温度Tstp2に加圧サーミスタ31の検出温度T2が到達したことを示す加圧停止温度到達フラグを立てる(ステップS21)。この後、本処理はステップS22に進む。
ステップS22において、制御部18は、加熱停止温度到達フラグ及び加圧停止温度到達フラグの両方が立っているか否かを判定する(ステップS22)。加熱停止温度到達フラグ及び加圧停止温度到達フラグの両方が立っている場合には、本処理はステップS23に進む。加熱停止温度到達フラグ及び加圧停止温度到達フラグの両方が立っていない場合には、本処理はステップS24に進む。
加熱停止温度到達フラグ及び加圧停止温度到達フラグの両方が立っている場合には、制御部18は、図示しないモータを停止させて、加圧ローラ29の回転を停止させる(ステップS23)。なお、制御部18は、加圧ローラ29の回転が既に停止している場合には、停止状態を維持する。この後、本処理はステップS25に進む。
加熱停止温度到達フラグ及び加圧停止温度到達フラグの両方が立っていない場合には、制御部18は、図示しないモータを駆動させて、加圧ローラ29を回転させる(ステップS24)。なお、制御部18は、加圧ローラ29が既に回転している場合には、回転状態を維持する。この後、本処理はステップS25に進む。
ステップS25において、制御部18は、加熱サーミスタ26の検出温度T1が所定温度Tset1よりも低いか否かを判定する(ステップS25)。ステップS25では、制御部18は、加熱ローラ21の加熱の要否を判断する。加熱サーミスタ26の検出温度T1が所定温度Tset1よりも低い場合には、本処理はステップS26に進む。加熱サーミスタ26の検出温度T1が所定温度Tset1よりも低くない場合には、本処理はステップS27に進む。
加熱サーミスタ26の検出温度T1が所定温度Tset1よりも低い場合には、制御部18は、加圧ヒータ30を消灯させると共に、ロングヒータ24を点灯させる(ステップS26)。なお、加圧ヒータ30が既に消灯状態又はロングヒータ24が既に点灯状態にある場合には、制御部18は、加圧ヒータ30の消灯状態又はロングヒータ24の点灯状態を維持する。この後、本処理はステップS30に進む。
加熱サーミスタ26の検出温度T1が所定温度Tset1よりも低くない場合には、制御部18は、加圧サーミスタ31の検出温度T2が、目標温度である所定温度Tset2よりも低いか否かを判定する(ステップS27)。ステップS27では、制御部18は、加圧ローラ29の加熱の要否を判断している。加圧サーミスタ31の検出温度T2が所定温度Tset2よりも低い場合には、本処理はステップS28に進む。加圧サーミスタ31の検出温度T2が所定温度Tset2よりも低くない場合には、本処理はステップS29に進む。
加圧サーミスタ31の検出温度T2が所定温度Tset2よりも低い場合には、制御部18は、ロングヒータ24を消灯させると共に、加圧ヒータ30を点灯させる(ステップS28)。なお、ロングヒータ24が既に消灯状態にある又は加圧ヒータ30が既に点灯状態にある場合には、制御部18は、ロングヒータ24の消灯状態又は加圧ヒータ30の点灯状態を維持する。この後、本処理はステップS30に進む。
加圧サーミスタ31の検出温度T2が所定温度Tset2よりも低くない場合には、制御部18は、ロングヒータ24及び加圧ヒータ30を消灯させる(ステップS29)。なお、ロングヒータ24又は加圧ヒータ30が既に消灯状態にある場合には、制御部18は、ロングヒータ24又は加圧ヒータ30の消灯状態を維持する。この後、本処理はステップS30に進む。
ステップS30において、制御部18は、印字信号が入力されたか否かを判定する(ステップS30)。この印字信号は、ユーザが画像形成装置1のメカニカルキーやタッチパネルを操作して、用紙サイズを指定して印刷指示を行うこと等により、制御部18に対して送信される信号である。印字信号が入力されていない場合には、本処理はステップS15に戻る。この場合、印字信号が入力されるまで、制御部18は、ステップS15〜ステップS30の待機動作を繰り返す。一方、印字信号が入力された場合には、本処理は終了し、印刷動作へと移行する。以上のような待機動作により、定着装置19は、定着可能な状態に維持される。
(印刷動作について)
次に、図11を参照しながら印刷動作について説明する。図11は、印刷動作の際に制御部18が行う動作を示したフローチャートである。
本動作は、ユーザが画像形成装置1のメカニカルキーやタッチパネルなどを操作して印刷指示を行うこと等により開始される。なお、ユーザは、印刷指示を行う際に、印刷する用紙サイズ(通紙幅及び用紙長)を指定する。応じて、制御部18は、図10のステップS30において、印字信号としてこの印刷指示を受付ける。
次に、制御部18は、受付けた印字信号に基づいて、印刷対象の用紙サイズ(通紙幅及び用紙長)を特定する(ステップS31)。次に、制御部18は、図2に示す第1のテーブル及び図7の第3のテーブルを参照して、給紙間隔を決定する(ステップS32)。具体的には、制御部18は、図2の第1のテーブルを参照して、ステップS31において特定した用紙長に対応する基準給紙間隔を特定する。ここでは、一例として、制御部18は、用紙長が200mmであるとして、基準給紙間隔を277mmと決定したものとする。基準給紙間隔を決定した制御部18は、該基準給紙間隔に対応する図7に示す第3のテーブルを記憶部35から抽出する。更に、制御部18は、抽出した第3のテーブルを参照して、ステップS31において特定した用紙長及び通紙幅に対応する第2の拡大給紙間隔を特定する。例えば、通紙幅が140mmであり、用紙長が200mmである場合には、396mmの第2の拡大給紙間隔が給紙間隔として決定される。
なお、前記ステップS32では、一例として通紙幅が140mmである用紙で説明を行ったが、通紙幅が217mm以上である場合には、制御部18は、図2に示す第1のテーブルを参照して、基準給紙間隔を決定した後、図6に示す第2のテーブルを参照して第1の拡大給紙間隔を決定する。ただし、用紙幅が217mm以上の場合は、本実施形態に係る画像形成装置1の本質的な動作ではないので、詳細な説明を省略する。
次に、制御部18は、加熱サーミスタ26,27,28の検出温度及び加圧サーミスタ31の検出温度を読み取る(ステップS33)。なお、加熱サーミスタ26の検出温度をT1とし、加圧サーミスタ31の検出温度をT2とする。ここで、加圧サーミスタ31は、加圧ローラ29に接触していないので、加圧ローラ29の実際の温度よりも低い温度を検出する。そこで、制御部18は、加圧サーミスタ31が実際に検出した検出温度に対して、加圧ローラ29の実際の温度に近づけるよう補正を行って、加圧サーミスタ31の検出温度T2とする。
次に、制御部18は、加熱サーミスタ26,27,28、加圧サーミスタ31のいずれかがプロテクト動作温度を超えたか否かを判定する(ステップS34)。加熱サーミスタ26,27,28、加圧サーミスタ31のいずれかがプロテクト動作温度を超えた場合、本処理はステップS35に進む。加熱サーミスタ26,27,28、加圧サーミスタ31のいずれもプロテクト動作温度を超えていない場合、本処理はステップS36に進む。
加熱サーミスタ26,27,28、加圧サーミスタ31のいずれかがプロテクト動作温度を超えた場合、制御部18は、ロングヒータ24、ショートヒータ25及び加圧ヒータ30の全てのヒータを消灯させる(ステップS35)。そして、制御部18は、印刷動作を中断する。
加熱サーミスタ26,27,28、加圧サーミスタ31のいずれもがプロテクト動作温度を超えていない場合、制御部18は、加圧ローラ29を図示しないモータを駆動させることにより回転させる(ステップS36)。次に、制御部18は、印刷動作開始から所定時間が経過したか否か、及び、加熱サーミスタ27の検出温度が所定温度(200℃)以上であるか否かを判定する(ステップS37)。この所定時間は、例えば、1分である。所定時間が経過しかつ加熱サーミスタ27の検出温度が所定温度以上である場合、本処理はステップS38に進む。一方、所定時間が経過していない又は加熱サーミスタ27の検出温度が所定温度以上でない場合、本処理はステップS39に進む。
所定時間が経過しかつ加熱サーミスタ27の検出温度が所定温度以上である場合、制御部18は、ステップS37での判定に対する直近の前記所定時間の間において、加熱サーミスタ27が検出している温度がどれだけ上昇したか(上昇率)を検出する(ステップS38)。
前記上昇率を検出した制御部18は、ステップS33において検出した温度T1とステップS38において検出した上昇率に基づいて、給紙間隔を変更する(ステップS39)。以下に、ステップS39における給紙間隔を変更する処理について図12を参照しながら説明する。図12は、給紙間隔が変更される際に制御部18が行う動作を示したフローチャートである。
まず、制御部18は、図8に示す第4のテーブルを参照して、ステップS31において特定した用紙サイズ及びステップS38において検出した上昇率に対応する補正給紙間隔を決定する(ステップS52)。ステップS52では、制御部18は、上昇率から推測される用紙サイズに適合した給紙間隔を決定している。したがって、制御部18は、ステップS31において特定した用紙サイズが誤っている場合には、上昇率より正しい用紙サイズを推測し、該用紙サイズに適合した用紙間隔を補正給紙間隔として決定している。
第2の拡大給紙間隔と補正給紙間隔とを決定した制御部18は、第2の拡大給紙間隔が補正給紙間隔よりも大きいか否かを判定する(ステップS53)。第2の拡大給紙間隔が補正給紙間隔よりも大きくない場合、本処理はステップS54に進む。第2の拡大給紙間隔が補正給紙間隔よりも大きい場合、本処理はステップS55に進む。
第2の拡大給紙間隔が補正給紙間隔よりも大きくない場合、制御部18は、給紙間隔を補正給紙間隔に設定し(ステップS54)、該補正給紙間隔で給紙部14に給紙を行わせる。この後、本処理は図11のステップS40に進む。
第2の拡大給紙間隔が補正給紙間隔よりも大きい場合、制御部18は、給紙間隔を第2の拡大給紙間隔に設定し(ステップS55)、該第2の拡大給紙間隔で給紙部14に給紙を行わせる。この後、本処理は図11のステップS40に進む。
前記ステップS53〜ステップS55では、第2の拡大給紙間隔及び補正給紙間隔の内、大きい方の給紙間隔が採用される。これにより、加熱ローラ21が加熱されすぎない給紙間隔であって、かつ、実際に印刷に用いられている用紙サイズに適合した給紙間隔により、印刷が行われるようになる。なお、ステップS37において、制御部18は、所定時間が経過していない又は加熱サーミスタ27の検出温度が所定温度以上でないと判定した場合、すなわち、ステップS38において上昇率を検出していない場合には、ステップS33で検出した温度に基づいて、ステップS39において給紙間隔を変更し、ステップS40に進む。
前記ステップS40において、制御部18は、加熱サーミスタ26の検出温度T1が、目標温度である所定温度Tset1よりも低いか否かを判定する(ステップS40)。ステップS40では、制御部18は、加熱ローラ21の加熱の要否を判断する。加熱サーミスタ26の検出温度T1が所定温度Tset1よりも低い場合には、本処理はステップS41に進む。加熱サーミスタ26の検出温度T1が所定温度Tset1よりも低くない場合には、本処理はステップS44に進む。
加熱サーミスタ26の検出温度T1が所定温度Tset1よりも低い場合には、制御部18は、ステップS31において特定した用紙サイズの通紙幅が、217mm未満であるか否かを判定する(ステップS41)。ステップS41では、制御部18は、ロングヒータ24又はショートヒータ25のいずれを用いて定着を行うかを、用紙の通紙幅に基づいて決定する。通紙幅が217mm未満である場合には、本処理はステップS42に進む。通紙幅が217mm未満でない場合には、本処理はステップS43に進む。
通紙幅が217mm未満である場合には、制御部18は、加圧ヒータ30及びロングヒータ24を消灯させると共に、ショートヒータ25を点灯させる(ステップS42)。なお、加圧ヒータ30及びロングヒータ24が既に消灯状態又はショートヒータ25が既に点灯状態にある場合には、制御部18は、加圧ヒータ30及びロングヒータ24の消灯状態又はショートヒータ25の点灯状態を維持する。この後、本処理はステップS47に進む。
通紙幅が217mm未満でない場合には、制御部18は、加圧ヒータ30及びショートヒータ25を消灯させると共に、ロングヒータ24を点灯させる(ステップS43)。なお、加圧ヒータ30及びショートヒータ25が既に消灯状態又はロングヒータ24が既に点灯状態にある場合には、制御部18は、加圧ヒータ30及びショートヒータ25の消灯状態又はロングヒータ24の点灯状態を維持する。この後、本処理はステップS47に進む。
ステップS40において、加熱サーミスタ26の検出温度T1が所定温度Tset1よりも低くない場合には、制御部18は、加圧サーミスタ31の検出温度T2が、目標温度である所定温度Tset2よりも低いか否かを判定する(ステップS44)。ステップS44では、制御部18は、加圧ローラ29の加熱の要否を判断する。加圧サーミスタ31の検出温度T2が所定温度Tset2よりも低い場合には、本処理はステップS45に進む。加圧サーミスタ31の検出温度T2が所定温度Tset2よりも低くない場合には、本処理はステップS46に進む。
加圧サーミスタ31の検出温度T2が所定温度Tset2よりも低い場合には、制御部18は、ロングヒータ24及びショートヒータ25を消灯させると共に、加圧ヒータ30を点灯させる(ステップS45)。なお、ロングヒータ24及びショートヒータ25が既に消灯状態又は加圧ヒータ30が既に点灯状態にある場合には、制御部18は、ロングヒータ24及びショートヒータ25の消灯状態又は加圧ヒータ30の点灯状態を維持する。この後、本処理はステップS47に進む。
加圧サーミスタ31の検出温度T2が所定温度Tset2よりも低くない場合には、制御部18は、ロングヒータ24、加圧ヒータ30及びショートヒータ25を消灯させる(ステップS46)。なお、ロングヒータ24、加圧ヒータ30及びショートヒータ25が既に消灯状態にある場合には、制御部18は、ロングヒータ24、加圧ヒータ30及びショートヒータ25の消灯状態を維持する。この後、本処理はステップS47に進む。
ステップS47において、制御部18は、次に印刷すべき用紙があるか否かを判定する(ステップS47)。印刷がある場合には、本処理は、ステップS31に戻る。この場合、ユーザが行った印刷指示の印刷が全て終了するまで、ステップS31〜ステップS47の処理が繰り返される。一方、用紙がない場合には、本処理は、図9に示すウォームアップ動作へと移行する。以上で、印刷動作についての説明を終了する。
(効果)
以上のように、画像形成装置1によれば、制御部18は、用紙サイズに基づいて給紙間隔を設定すると共に、加熱ローラ21の温度の上昇率に基づいて、該給紙間隔を補正している。加熱ローラ21の温度の上昇率は、用紙サイズに依存するため、制御部18が用紙サイズを誤って特定したとしても、正しい用紙サイズに適した給紙間隔に補正されるようになる。その結果、給紙間隔が狭くなりすぎて、加熱ローラ21の端部が非常に高温となって、定着ベルト23が破損してしまうことが防止される。
更に、画像形成装置1によれば、加熱サーミスタ26,27,28のいずれかがプロテクト動作温度以上の温度を検出した場合には、制御部18がロングヒータ24又はショートヒータ25への電力の供給を停止している。このように、複数の加熱サーミスタ26,27,28が設けられることにより、加熱サーミスタ26,27,28のいずれかが故障しても、他の加熱サーミスタ26,27,28が加熱ローラ21の温度を検出できるようになる。その結果、ロングヒータ24又はショートヒータ25が制御不能となった場合にも、加熱ローラ21が高温に加熱されすぎることにより、定着ベルト23が破損することがより確実に防止される。
更に、加熱ローラ21の温度は、通紙幅が小さい用紙が定着装置19を通過しているときには、加熱ローラ21の両端において高温になりやすい。そのため、ロングヒータ24又はショートヒータ25が制御不能となっていない状態であっても、加熱ローラ21の端部近傍に設けられた加熱サーミスタ27は、加熱サーミスタ26,28よりも高い温度を検出する。したがって、加熱サーミスタ26,27,28のプロテクト動作温度を同じ温度にした場合、ロングヒータ24又はショートヒータ25が制御不能となっていないにも拘らず、加熱サーミスタ27がプロテクト温度以上の温度を頻繁に検出してしまうおそれがある。そこで、画像形成装置1では、加熱サーミスタ27に設定されたプロテクト動作温度を、加熱サーミスタ26,28に設定されたプロテクト動作温度よりも高く設定することにより、ロングヒータ24又はショートヒータ25への電力の供給が不要に停止されないようにしている。
(変形例)
なお、図8の第4のテーブルでは、上昇率が1℃/min以上である場合には、第2の拡大給紙間隔よりも大きな補正給紙間隔が設定され、上昇率が1℃/minより小さい場合には、第2の拡大給紙間隔が補正給紙間隔に設定されているが、該補正給紙間隔の設定はこれに限らない。補正給紙間隔は、上昇率が大きくなるにしたがって、大きくなるように設定されていればよい。
なお、画像形成装置1では、用紙サイズに基づいて給紙間隔が設定されているが、用紙サイズの代わりに用紙坪量に基づいて給紙間隔が設定されてもよい。具体的には、用紙坪量が160g/mのときの給紙間隔を、用紙坪量が80g/mのときの給紙間隔の1.25倍とする。
なお、加熱サーミスタ27に設定されたプロテクト動作温度は、加熱サーミスタ26,28に設定されたプロテクト動作温度よりも高いものとしたが、プロテクト動作温度の設定はこれに限らない。少なくとも、加熱サーミスタ27のプロテクト動作温度が、加熱サーミスタ28のプロテクト動作温度以上であって、かつ、加熱サーミスタ28のプロテクト動作温度が、加熱サーミスタ26のプロテクト動作温度以上であればよい。
なお、定着装置19の加熱サーミスタ26,27,28には、サーミスタの代わりに熱電対が用いられてもよい。
なお、本実施形態に係る画像形成装置1は、モノクロ印刷の複写機、カラー印刷の複写機、プリンタ、FAXあるいはこれらの複合機のいずれであってもよい。
画像形成装置の全体構成を示した図である。 第1のテーブルを示した図である。 定着装置の長手方向に垂直な面における断面構造図である。 図3の矢印aの方向から加熱ローラを見た図である。 画像形成装置のブロック図である。 第2のテーブルを示した図である。 第3のテーブルを示した図である。 第4のテーブルを示した図である。 ウォームアップ動作の際に、制御部が行う動作を示したフローチャートである。 待機動作の際に制御部が行う動作を示したフローチャートである。 印刷動作の際に制御部が行う動作を示したフローチャートである。 給紙間隔が変更される際に制御部が行う動作を示したフローチャートである。 一般的な画像形成装置の定着装置の構成図である。
符号の説明
1 画像形成装置
2 印刷部
14 給紙部
18 制御部
19 定着装置
20 排紙トレイ
21 加熱ローラ
22 定着ローラ
23 定着ベルト
24 ロングヒータ
25 ショートヒータ
26,27,28 加熱サーミスタ
29 加圧ローラ
30 加圧ヒータ
31 加圧サーミスタ
32 入力キー
35 記憶部
36 タッチパネル

Claims (7)

  1. 記録媒体を供給する供給手段と、
    前記供給手段により供給される記録媒体のサイズを特定する特定手段と、
    前記特定手段が特定した記録媒体のサイズに応じた間隔で、前記供給手段に複数の記録媒体を連続して供給させる供給制御手段と、
    前記供給手段から供給されてくる記録媒体に対してトナー画像を形成するトナー画像形成手段と、
    トナー画像を記録媒体に定着させる定着手段と、
    前記定着手段の動作を制御する定着制御手段と、
    を備え、
    前記定着手段は、
    第1の加熱手段と、
    前記第1の加熱手段よりも長い加熱領域を有する第2の加熱手段と、
    前記第1の加熱手段又は前記第2の加熱手段により加熱される回転体と、
    前記回転体の温度を検出する第1の検出手段と、
    を含み、
    前記第1の検出手段は、前記第1の加熱手段の加熱領域の端部よりも前記回転体の長手方向の外側であって、かつ、前記第2の加熱手段の加熱領域の端部よりも該回転体の長手方向の内側において、該回転体の温度を検出し、
    前記定着制御手段は、前記特定手段が特定した記録媒体の搬送方向に直交する方向の幅が所定値よりも大きい場合には、前記第2の加熱手段を加熱させ、
    前記供給制御手段は、前記第2の加熱手段が前記回転体を加熱している場合には、前記第1の検出手段が検出する検出温度に基づいて、予め定められた検出温度に対応する間隔となるよう、前記供給手段が供給する記録媒体の間隔を補正し、
    前記定着制御手段は、前記特定手段が特定した記録媒体の搬送方向に直交する方向の幅が所定値以下の場合には、前記第1の加熱手段を加熱させ、
    前記供給制御手段は、前記第1の加熱手段が前記回転体を加熱している場合には、前記第1の検出手段が検出している温度が所定時間内に上昇する割合に基づいて、前記供給手段が供給する記録媒体の間隔を補正すること、
    を特徴とする画像形成装置。
  2. 前記供給制御手段は、前記第1の検出手段が検出している温度が所定時間内に上昇する割合が大きくなるにしたがって、前記供給手段が供給する記録媒体の間隔が広くなるように該記録媒体の間隔を補正すること、
    を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記供給制御手段は、前記特定手段が特定した記録媒体の搬送方向に直交する方向の幅が小さくなるにしたがって、前記供給手段が供給する記録媒体の間隔が広くなるように該記録媒体の間隔を補正すること、
    を特徴とする請求項1又は請求項のいずれかに記載の画像形成装置。
  4. 前記定着手段は、
    前記第1の加熱手段の加熱領域の端部より長手方向の内側において、前記回転体の温度を検出する第2の検出手段と、
    前記第1の検出手段と前記第2の検出手段との間に配置され、前記回転体の温度を検出する第3の検出手段と、
    を更に含み、
    前記定着制御手段は、前記第1の検出手段、前記第2の検出手段又は前記第3の検出手段のいずれかが、所定の温度を超えた場合には、前記第1の加熱手段又は前記第2の加熱手段の加熱を停止すること、
    を特徴とする請求項2又は請求項のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記第1の検出手段に設定された前記所定の温度は、前記第3の検出手段に設定された前記所定の温度以上であり、
    前記第3の検出手段に設定された前記所定の温度は、前記第2の検出手段に設定された前記所定の温度以上であること、
    を特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  6. 記録媒体を供給する供給手段と、
    前記供給手段により供給される記録媒体のサイズを特定する特定手段と、
    前記特定手段が特定した記録媒体のサイズに応じた間隔で、前記供給手段に複数の記録媒体を連続して供給させる供給制御手段と、
    前記供給手段から供給されてくる記録媒体に対してトナー画像を形成するトナー画像形成手段と、
    トナー画像を記録媒体に定着させる定着手段と、
    を備え、
    前記定着手段は、
    第1の加熱手段と、
    前記第1の加熱手段により加熱される回転体と、
    前記回転体の温度を検出する第1の検出手段と、
    を含み、
    前記供給制御手段は、前記特定手段が特定した記録媒体の搬送方向に直交する方向の幅が小さくなるにしたがって、前記供給手段が供給する記録媒体の間隔が広くなるように該記録媒体の間隔を補正すると共に、前記第1の検出手段が検出している温度が所定時間内に上昇する割合に基づいて、前記供給手段が供給する記録媒体の間隔を補正すること、
    を特徴とする画像形成装置。
  7. 記録媒体を供給する供給手段と、
    前記供給手段により供給される記録媒体のサイズを特定する特定手段と、
    前記特定手段が特定した記録媒体のサイズに応じた間隔で、前記供給手段に複数の記録媒体を連続して供給させる供給制御手段と、
    前記供給手段から供給されてくる記録媒体に対してトナー画像を形成するトナー画像形成手段と、
    トナー画像を記録媒体に定着させる定着手段と、
    前記定着手段の動作を制御する定着制御手段と、
    を備え、
    前記定着手段は、
    第1の加熱手段と、
    前記第1の加熱手段よりも長い加熱領域を有する第2の加熱手段と、
    前記第1の加熱手段又は前記第2の加熱手段により加熱される回転体と、
    前記回転体の温度を検出する第1の検出手段と、
    前記第1の加熱手段の加熱領域の端部より長手方向の内側において、前記回転体の温度を検出する第2の検出手段と、
    前記第1の検出手段と前記第2の検出手段との間に配置され、前記回転体の温度を検出する第3の検出手段と、
    を含み、
    前記第1の検出手段は、前記第1の加熱手段の加熱領域の端部よりも前記回転体の長手方向の外側であって、かつ、前記第2の加熱手段の加熱領域の端部よりも該回転体の長手方向の内側において、該回転体の温度を検出し、
    前記定着制御手段は、前記第1の検出手段、前記第2の検出手段又は前記第3の検出手段のいずれかが、所定の温度を超えた場合には、前記第1の加熱手段又は前記第2の加熱手段の加熱を停止させ、
    前記第1の検出手段に設定された前記所定の温度は、前記第3の検出手段に設定された前記所定の温度以上であり、
    前記第3の検出手段に設定された前記所定の温度は、前記第2の検出手段に設定された前記所定の温度以上であり、
    前記定着制御手段は、前記特定手段が特定した記録媒体の搬送方向に直交する方向の幅が所定値以下の場合には、前記第1の加熱手段を加熱させ、
    前記供給制御手段は、前記第1の加熱手段が前記回転体を加熱しているときに、前記第1の検出手段が検出している温度が所定時間内に上昇する割合に基づいて、前記供給手段が供給する記録媒体の間隔を補正すること、
    を特徴とする画像形成装置。
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