JP2005284021A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 通紙基準にそぐわないいずれの通紙方法によっても定着部材の耐熱温度に対するマージンを確保する。
【解決手段】 「搬送方向長さが小サイズ(Lp<260mm)」且つ「サブサーミスタ温度がメインサーミスタに対して温度上昇しない(ΔTs≦+10°)」という条件で「小サイズ用・固定スループット」に切り替える。
【選択図】 図1
【解決手段】 「搬送方向長さが小サイズ(Lp<260mm)」且つ「サブサーミスタ温度がメインサーミスタに対して温度上昇しない(ΔTs≦+10°)」という条件で「小サイズ用・固定スループット」に切り替える。
【選択図】 図1
Description
本発明は、電子写真方式の複写機、レーザービームプリンタ等に使用される定着装置及びこれに使用される画像形成装置に関する。
従来、複写機・プリンタ等の画像形成装置における定着装置としては熱ローラ方式やフィルム加熱方式のものが知られている。
特に、フィルム加熱方式の加熱定着装置は、特許文献1〜4等に提案されており、スタンバイ時に電力を供給せず、消費電力を極力低く抑えることが可能な、省エネルギー・オンデマンド定着装置として有効である。
基本的には、支持体に固定支持させた加熱体と、前記加熱体と摺動する耐熱性・薄肉のフィルム(定着フィルム)とを有する定着部材と、フィルムを介して加熱体と圧接して定着ニップを形成する加圧部材としての加圧ローラと、を有し、定着ニップ部で未定着画像が形成された記録材を挟持搬送し、フィルムを介した加熱体からの熱で未定着画像を永久画像として加熱定着させるものである。
加熱体には一般にセラミック加熱体が使用される。例えば、図5に示すようなアルミナ(Al2O3)・窒化アルミニウム(AlN)等の電気絶縁性・良熱伝導性・低熱容量のセラミック基板を加熱体基板10aとし、その面に銀パラジウム(Ag/Pd)・Ta2N等の通電発熱抵抗層10bをスクリーン印刷等で形成具備させ、さらに前記通電発熱抵抗層形成面を薄肉ガラス保護層10cで覆ってなるものである。この加熱体10は通電発熱抵抗層10bに通電がなされることにより通電発熱抵抗層10bが発熱してセラミック基板10a・ガラス保護層10cを含む加熱体10全体が急速昇温する。この加熱体10の昇温が加熱体10背面に配置された温度検知手段としてのサーミスタ11により検知されて通電制御部へフィードバックされる。通電制御部はサーミスタ11で検知される加熱体温度が所定のほぼ一定温度(定着温度)に維持されるように通電発熱抵抗層10bに対する通電を制御する。すなわち加熱体10は所定の定着温度に加熱制御される。
加熱体10の背面に配設されたサーミスタ11は、NTCサーミスタ素子等を用いるのが一般的である。図5に示すように、耐熱性・断熱性・弾性を有するセラミック繊維層11bの1面とポリイミド薄膜11d等との間に上記サーミスタ素子11cを配設したものをサーミスタ支持体11aに支持させてサーミスタユニット11とし、加熱体10背面に対して適度に押圧する構成や、加熱体背面に導電パターンを形成し、熱伝導性接着剤を介してサーミスタを導電接着配設した構成(不図示)等が知られている。
また、これらの定着装置を有する画像形成装置においては、特許文献5〜7等に開示されるように、定着装置内に設けられた加熱体に複数のサーミスタを配設し、それらを利用して加熱体の電力制御をおこなうものが知られている。
この種の画像形成装置では、例えば通紙基準が長手中央の場合、加熱体10背面の長手方向(搬送方向に直交する方向)中央部に第1のサーミスタ(メインサーミスタ)を設け、さらに加熱体長手における最大通紙幅より内側で最小通紙幅より外側に第2のサーミスタ(サブサーミスタ)を設け、上記メインサーミスタで検出した温度により、加熱体10を目標温度に保つ電力制御をおこなう。
この画像形成装置を用いて、封筒やハガキ等、定着装置の長手加熱域に対して比較的幅の狭い記録材(以下、幅狭紙と呼ぶ)を連続通紙した場合、通紙部と非通紙部では、加熱体から奪われる熱量が大きく異なり、従って、記録材に熱量が奪われない非通紙部の温度は通紙していくにしたがって徐々に上昇していく、いわゆる非通紙部昇温現象を生じる。過度の非通紙部昇温は定着装置の構成部材を熱損させて装置寿命を低下させる等の弊害を生じさせるため、非通紙部昇温状況を端部のサブサーミスタで検出し、その温度状況によって給送間隔を変更したり、搬送スピードを下げたり、加熱体への電力供給を一時中止する、といった制御が提案されている。
図4は、従来の画像形成装置の概略透過平面図であり、通紙基準は長手に対して中央基準である。従来例に示す画像形成装置の、手差し給紙における最大通紙幅はLTRサイズ(216mm)、保証最小通紙幅は3(inch)×5(inch)の名刺サイズ(76.2mm)である。一連のプリント動作に対して必ず記録材検知をおこなう記録材センサとしては、手差し給紙トレイ213における記録材の有無検知をつかさどる記録材有無センサSf1が手差し給紙部21に、搬送中の記録材の搬送方向先端到達タイミングや記録材搬送長さの検知をつかさどるトップセンサStがレジスト部22に、そして定着部24からの記録材排出タイミングの検知をつかさどる排紙センサSdが排紙部25に、それぞれ配置されている。
上記記録材センサは、プリント中の所定タイミングにて記録材の通過を検出しない場合には、プリント動作を停止する制御がなされるため、一連のプリントを完了させるためには上記記録材センサをすべて通過する必要がある。
また、上記記録材センサの長手に対する位置は、通紙基準線Aからみると記録材有無センサSf1が図4でいうところの右側33mm地点、トップセンサStが右側33mm地点、排紙センサSdが通紙基準線A上に配置されている。
そして通紙中の定着温調制御のための温度検知をつかさどるメインサーミスタ11は通紙基準線A上(0mm地点)、幅狭紙通紙時の加熱体端部昇温検知をつかさどるサブサーミスタ12は右側95mm地点に配置している。上記のようなサーミスタ配置構成により、B5サイズ幅(182mm)以下の記録材に対して、加熱体の端部昇温をサブサーミスタ12の出力により検知でき、所定の高温状態に達したときに給送間隔を落としたり一定時間だけ印刷を休止したりするなどの制御ができるため、定着装置のダメージを軽減させることができる。
次に、従来におけるサブサーミスタ検知温度による制御切り替えについて、図6の制御フローチャートで説明する。まず、一連の印刷ジョブが開始されると、給送間隔初期値F=F0(2.4秒、25ppm)、サブサーミスタしきい温度Tthが設定され、所定タイミングで加熱体通電及び給紙をおこなう(S41〜S44)。ここで、前記サブサーミスタしきい温度Tthは、定着装置を構成する各部材の耐熱温度を考慮し、前記各部材が溶融もしくは熱破損しないような温度を設定している。S45では記録材PのトップセンサSt通過時間から、記録材Pの搬送方向長さLpを算出する。S46ではS45の結果に基づき、長さ260mm未満のショートメディアか260mm以上のロングメディアかを判断し、それぞれS47もしくはS50の印刷制御に移行する。S47の場合つまりショートメディアの印刷制御中は、サブサーミスタの検出温度Tsをモニタし、TsがTthを超えた時点で次の記録材以降の給送間隔を遅くする制御に切り替え、幅狭紙通紙の際の非通紙部昇温を緩和させている。従来例に紹介する制御においては、初期給送間隔FはF0=2.4秒(25ppm)であり、Tthを超える毎にF0→F1=4秒(15ppm)→F2=6秒(10ppm)→F3=10秒(6ppm)というように給送間隔を順に切り替えるよう設定している。また、S50の場合つまりロングメディアの印刷制御中は、縦長紙(記録材の長手方向幅が封筒並に狭く、搬送方向長さが260mmを超えるような非定形記録材)のような非定形紙だと1枚あたりの非通紙部昇温度が大きく早急にスループットを落とす必要があるため、1枚の記録材が定着装置通過中におけるサブサーミスタ検出温度の上昇度ΔTsをモニタし、ΔTsが+80degを超えた場合には即座にF0→F4=20秒(3ppm)に延長するよう設定し、縦長紙通紙の際の非通紙部昇温を緩和させている。
上記制御によれば、幅狭紙の幅、搬送方向長さ、厚みなどによって加熱体の発熱量や発熱時間が異なり、サブサーミスタ12の昇温度合いが変化する場合それぞれについて、定着部材の耐熱温度マージンを確保しながら給送間隔変更を施すことが可能になるため、記録材種類に応じた最大スループットが得られる。このようにサブサーミスタ昇温出力による制御切り替えは、種々の記録材のスループットを最大化する手段として有効な手段である。
特開昭63−313182号公報
特開平2−157878号公報
特開平4−44075号公報
特開平4−204980号公報
特開平5−080604号公報
特開平5−080605号公報
特開平5−080665号公報
しかしながら、上記のような画像形成装置中の各構成部材配置である場合、記録材有無センサや記録材通過センサ、あるいはメインサーミスタとサブサーミスタの位置関係によって、前記幅狭紙を通紙する場合に前記サブサーミスタを通紙域にした状態でプリントされ、サブサーミスタの昇温検知という観点からは幅狭紙の通紙を検知できない可能性があった。
図7に示すとおり、手差し給紙トレイ213に具備されている記録材幅規制版212を最大まで広げ、例えば幅110mmの封筒等を右端に寄せた状態で通紙(以下、片寄せ通紙と呼ぶ)すれば、上記記録材センサ、メインサーミスタ11、サブサーミスタ12をすべて通過する。つまり一連のプリント動作を完了してしまう可能性がある。
そして、従来の制御フローチャートにより上記のような片寄せ通紙をした場合、通紙中においてサブサーミスタ12検出温度はメインサーミスタ11のそれに対して顕著に上昇することがないため、幅狭紙であることを検知できず、給送間隔変更等の制御変更をおこなえない。したがって、図7でいうところの定着装置左端側は、各構成部材の耐熱温度に対するマージンが少なくなる可能性があった。
このように、仕様と異なる給紙方法にて通紙可能である場合、記録材センサと各サーミスタの位置関係によってはサブサーミスタを通紙域にした状態でのプリントが可能となり、且つ幅狭紙であることを検知できないため、特に幅狭紙の片寄せしない側の非通紙部昇温によって、定着装置構成部材の耐熱温度に対するマージンが小さくなる場合があった。
そこで、本発明は、上記のような従来の課題を解決するためになされたもので、仕様と異なる給紙方法にて通紙可能である場合でも、上記定着装置構成部材の耐熱温度に対するマージンを確保できる画像形成装置を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決する本発明は、
(1)加熱体と加圧部材とを加圧接触させて形成される定着ニップ部において、未定着画像を有する記録材を挟持搬送させて加熱及び加圧により前記未定着画像を前記記録材に加熱定着させる定着装置を有する画像形成装置において、
前記定着装置は、前記加熱体の温度を検知する複数の温度検知手段を有し、第1温度検知手段の検出温度によって前記記録材の搬送中における前記加熱体の発熱量を制御し、
前記定着装置は、前記記録材の搬送方向に直交する方向を長手としたときの前記記録材の最大搬送長手幅より内側で最小搬送長手幅より外側に第2温度検知手段を有し、
前記記録材が前記定着装置を通過中における前記第2温度検知手段の検出温度変化量、もしくは前記第1温度検知手段の検出温度に対する前記第2温度検知手段の検出温度範囲、により、前記記録材の搬送長手位置の正誤を検知することを特徴とするものである。
(1)加熱体と加圧部材とを加圧接触させて形成される定着ニップ部において、未定着画像を有する記録材を挟持搬送させて加熱及び加圧により前記未定着画像を前記記録材に加熱定着させる定着装置を有する画像形成装置において、
前記定着装置は、前記加熱体の温度を検知する複数の温度検知手段を有し、第1温度検知手段の検出温度によって前記記録材の搬送中における前記加熱体の発熱量を制御し、
前記定着装置は、前記記録材の搬送方向に直交する方向を長手としたときの前記記録材の最大搬送長手幅より内側で最小搬送長手幅より外側に第2温度検知手段を有し、
前記記録材が前記定着装置を通過中における前記第2温度検知手段の検出温度変化量、もしくは前記第1温度検知手段の検出温度に対する前記第2温度検知手段の検出温度範囲、により、前記記録材の搬送長手位置の正誤を検知することを特徴とするものである。
(2)前記(1)に記載の画像形成装置において、前記正誤検知結果に基づいて画像形成装置の制御を変更する制御切り替え手段を有することを特徴とするものである。
(3)前記(2)に記載の画像形成装置において、前記制御切り替え手段は、前記記録材の給送間隔を長くする、もしくは給送を中止する制御手段であることを特徴とするものである。
(4)前記(2)に記載の画像形成装置において、前記制御切り替え手段は、前記加熱体の発熱量を小さくする、もしくは発熱を停止する制御手段であることを特徴とするものである。
(5)前記(1)〜(4)いずれかに記載の画像形成装置において、前記正誤検知結果に基づいてユーザー通知をおこなうユーザー通知手段を有することを特徴とするものである。
(6)加熱体と、前記加熱体と摺動する薄膜フィルムとを有する定着部材と、前記薄膜フィルムを介して前記加熱体と圧接して定着ニップを形成する加圧部材とを有し、前記定着ニップ部で未定着画像が形成された記録材を挟持搬送し、前記薄膜フィルムを介した前記加熱体からの熱により未定着画像を記録材上に永久画像として定着させる定着装置を有することを特徴とする前記(1)〜(5)いずれかに記載の画像形成装置である。
本発明による作用として、上記構成をとることにより、例えば中央基準搬送の画像形成装置において、仕様と異なる通紙方法としての片寄せ通紙が可能である場合、第2の温度検知素子(サブサーミスタ)が、通紙域となるイレギュラーな片寄せ状態にて幅狭記録材プリントをおこなったとき、片寄せしない側の非通紙部昇温の熱が徐々に第1の温度検知素子(メインサーミスタ)に移動するため、メインサーミスタを一定温調させようとするとサブサーミスタ検出温度は徐々に低下していく現象が生じる。この作用により幅狭記録材の片寄せ通紙であることを検知、あるいはその可能性を検知できる。
本発明によれば、例えば中央通紙基準の画像形成装置において、仕様と異なる給紙方法としての片寄せ通紙が可能であり、第2の温度検知素子(サブサーミスタ)が、たとえ通紙域にくる状態にて一連の幅狭記録材プリントをおこなった場合でも、幅狭記録材の片寄せ通紙であることを検知、あるいはその可能性を検知できるため、定着装置構成部材の耐熱温度に対してマージンを確保するための制御変更が可能となる。また、ユーザーに対して記録材サイズや給紙方法を確認するための通知をおこなって正規の給紙状態で再スタートさせることが可能となる。したがって前記サブサーミスタを通紙域にした状態での幅狭記録材プリントで生じる非通紙部昇温による、定着装置構成部材の耐熱温度に対するマージンダウン、あるいはそれに伴うその他の不具合を防止することが可能となり、画像形成装置の信頼性を向上させることができる。
なお、本発明における実施例ではフィルム加熱方式の定着装置についてのみ説明したが、これに限らず、熱ローラ方式の定着装置においても、複数の温度検知素子を有し、通紙基準位置と異なる通紙方法にて印刷可能な画像形成装置であれば、本文と同様の課題を有し、本発明における制御を施すことにより、上記と同様の効果を得ることが可能である。
また、本発明における実施例として、中央基準搬送の画像形成装置についてのみ説明したが、これに限らず、例えば片側基準搬送の画像形成装置等においても、仕様の搬送基準位置と異なる方法で印刷可能な場合には本発明の手法を作用させることができる。
以下本発明を実施するための最良の形態を、実施例により詳しく説明する。
本発明の詳細を具体例により図面を参照しつつ説明する。
図1は本実施例に基づく画像形成装置の概略断面図で、図中1は矢印方向に回転する感光ドラムで、該ドラムは光導電層1aを有する周知のものである。尚、潜像形成手段・現像手段・及び転写後の残留トナーを除去するクリーニング手段は図示されていない。
図示例装置において感光体ドラム上に形成したトナー像は、転写部23へは、マイナス荷電状態で到達するように構成している。上記感光ドラム1のトナー像に同期して搬送される記録紙Pは手差し給紙トレイ210あるいはカセット給紙トレイ200等の自動給紙機構に積載されており、それぞれに記録材有無センサSf1、Sf2が配置されている。給紙トレイに記録材Pが無い場合は、プリント信号を受け取った時点で「記録材なし」をユーザーに通知し、プリント動作、制御は中止される。
手差し給紙においては、該中底板213はばね214により上方に押し上げられ、円周の一部を切欠いた手差し給紙ローラ211が1回転することにより、手差し給紙トレイ210から一枚ずつ送り出される。カセット給紙においても同様の機構により記録材Pが送り出される。
送り出された記録材Pは案内板により、レジスト部22に至る。そして、トナー像の転写位置到達と同期してレジストローラ221が駆動され、レジスト部22を抜けた記録材PはトップセンサStを通過し、転写部23に至る。このトップセンサStは記録材Pの先端到達タイミングや搬送長さLpの検知をつかさどる。
そして、転写部23では記録材Pの非印字面に転写ローラ231にてトナー像と逆極性の転写電界が加えられ、ドラム1上のトナー像を記録材P上に転写する。転写後、記録材Pはドラム1から分離、定着装置24に搬送され、転写像を定着したのち排紙センサSdを通過し、機外に搬出される。前記トップセンサStにより検知された記録材Pの先端到達タイミングおよび搬送長さLpから見積もられた、排紙センサSdへの先端到達タイミングや排紙センサSd通過時間が、所定の時間範囲から外れた場合には「記録材ジャム」をユーザーに通知し、プリント動作、制御を中止する。
ここで本実施例において、上記の各記録材センサは、センサレバーとフォトセンサ(不図示)よりなる検知装置を用いている。
定着装置24は、加圧ローラ駆動式のフィルム加熱方式の定着装置であり、セラミック製の加熱体10を保持させたフィルム支持手段16を、円筒状の耐熱性フィルム15を介して加圧ローラ17に所定の押圧力をもって圧接させ、加熱体10との間に定着ニップ部を形成している。
加熱体10への通電加熱は不図示の温度制御手段によって適宜に制御することができる。温度制御手段は、加熱体10の発熱体が形成具備されている側を加熱体表面として、該加熱体10背面に取り付けられた第1の温度検出素子11(以下、「メインサーミスタ」という)が検出する温度Tmに基づいて加熱体10に対する通電を制御する。
図4は、本実施例における画像形成装置の概略透過平面図であり、従来例に示したものと同様である。通紙基準は長手に対して中央基準であり、本実施例に示す画像形成装置の、手差し給紙における最大通紙幅はLTRサイズ(216mm)、保証最小通紙幅は3(inch)×5(inch)の名刺サイズ(76.2mm)である。
前記記録材センサの長手に対する位置は、通紙基準線Aからみると記録材有無センサSf1が図4でいうところの右側33mm地点、トップセンサStが右側33mm地点、排紙センサSdが通紙基準線A上に配置されている。
そして、メインサーミスタ11は通紙基準線A上(0mm地点)に配置し、第2の温度検知素子としてのサブサーミスタ12は右側95mm地点に配置している。上記のサーミスタ配置構成により、通紙基準に沿ったB5サイズ幅(182mm)以下の記録材プリントに対して、加熱体10の端部昇温をサブサーミスタ12の出力温度Tsにより検知できる。
次に、本実施例1における制御について、図2のフローチャートをもって説明する。まず、一連の印刷ジョブが開始されると、給送間隔初期値F=F0(2.4秒、25ppm)、サブサーミスタしきい温度Tthが設定され、所定タイミングで加熱体通電及び給紙をおこなう(S1〜S4)。S5では記録材PのトップセンサSt通過時間から、記録材Pの搬送方向長さLpを算出する。S6ではS5の結果に基づき、長さ260mm未満のショートメディアか260mm以上のロングメディアかを判断し、それぞれS7もしくはS12の印刷制御に移行する。各々の場合について、記録材Pが定着装置通過中のメインサーミスタ検出温度Tmとサブサーミスタ検出温度Tsの温度差(Tm−Ts)をモニタする(S8、S13)。
ここで、中央通紙基準に沿って給紙された場合には、いかなる記録材PにおいてもTm−Tsが+10degを超えることはなく、最大通紙幅216mmに近い幅広紙においては−10deg<Tm−Ts<+10degを満足し、封筒等の幅狭紙においては非通紙部昇温によりTsがTmに対して顕著に上昇するため(Tm−Ts)<−10degを満足することが事前検討でわかっている。そして、上記通紙基準に沿わず、図7のように幅狭紙をサブサーミスタ12側に片寄せ通紙した場合には、サブサーミスタ12は通紙域となり、且つ、片寄せしない側の非通紙部昇温の熱がメインサーミスタ11へ徐々に移動するため、メインサーミスタ11を一定温調させようとするとサブサーミスタ12の検出温度Tsは徐々に低下する現象が生じる。
すなわち、S8、S13において温度差(Tm−Ts)≧+10degとなる場合には、幅狭紙をサブサーミスタ12側に片寄せしている可能性が大きいと判断できる。
ショートメディアの場合、S8で(Tm−Ts)≧+10degを検出した時点で次の給送間隔FをF3=10秒(6ppm)に再設定し、以降、F3をショートメディア用・固定スループットとして印刷ジョブを継続する(S9)。ここで、搬送長さ260mm未満のショートメディア通紙時において、給送間隔F=F3でジョブを継続した場合にはメディアの通紙幅や通紙位置を問わず、非通紙部の温度は定着部材の耐熱温度に達しないことが事前検討でわかっている。
ロングメディアの場合、S13で(Tm−Ts)≧+10degを検出した時点で次の給送間隔FをF4=20秒(3ppm)に再設定し、以降、F4を縦長紙用・固定スループットとして印刷ジョブを継続する(S14)。ここで、搬送長さ260mm以上のロングメディア通紙時において、給送間隔F=F4でジョブを継続した場合にはメディアの通紙幅や通紙位置を問わず、非通紙部の温度は定着部材の耐熱温度に達しないことが事前検討でわかっている。
次に、前記S8あるいはS13において、(Tm−Ts)≧+10degを満たさない場合の制御フローについて述べると、本実施例1においては従来の制御フローに従う。つまり、ショートメディアの場合においては印刷ジョブ中のサブサーミスタ12温度Tsがしきい温度Tthを超える毎に次の記録材以降の給送間隔FをF0→F1=4秒(15ppm)→F2=6秒(10ppm)→F3=10秒(6ppm)というように給送間隔を順に切り替えるよう設定している。そしてロングメディアの場合においては、縦長紙対応として、1枚の記録材が定着装置通過中におけるサブサーミスタ検出温度の上昇度ΔTsが+80degを超えた場合には即座にF0→F4=20秒(3ppm)に延長するよう設定し、それ以外の場合については給送間隔を切り替えない。
以上、本実施例1の制御を画像形成装置に対して施すことによって、中央通紙基準に沿った印刷ジョブの場合には各記録材サイズに応じた最大スループットを確保でき、上記通紙基準にそぐわない幅狭紙の片寄せ通紙の場合においても、定着部材の耐熱温度マージンを小さくすることなくジョブを完了することが可能となった。
なお、本実施例1においては片寄せ通紙検知に際して、メインサーミスタ11温度Tmとサブサーミスタ12温度Tsとの温度差に対してしきい値を設け、この値の大小を判断基準としたが、これに限らず、記録材Pが定着装置24を通過中におけるサブサーミスタ12の温度降下度を計測することによっても同様の効果が得られる。
また、特に搬送方向長さ260mm未満のショートメディアにおいて、定形紙ではその幅(搬送方向に直交する記録材幅)がB5サイズ幅(182mm)を超えないため、中央通紙基準に沿ったショートメディア通紙では、大抵の場合サブサーミスタ12温度が顕著に上昇する(1枚あたりの温度上昇度ΔTs>+10deg)。したがって、S6において記録材Pがショートメディアである場合には、S8において定着装置24通過中のサブサーミスタ12温度が顕著に上昇しないという条件(例えばΔTs≦+10deg)を満たした時点で片寄せ通紙である可能性があるため、安全性を考慮して前記ショートメディア用・固定スループットに切り替えるほうが望ましい。
そして、本実施例1においては、幅狭紙の片寄せ通紙を検知後の制御切り替え手段として、給送間隔Fを長くする制御について述べたが、これに限らず、加熱体10の発熱量を抑える制御、あるいは加熱体10の発熱を休止する制御など、片寄せ通紙しない側の非通紙部昇温を抑える制御であればよい。
次に、実施例2に基づく画像形成装置について説明する。
実施例1においては、メインサーミスタ11温度Tmに対するサブサーミスタ12温度Tsとの温度差、あるいは1枚あたりのサブサーミスタ温度変化度ΔTsの計測により、記録材Pの片寄せ通紙を検知、あるいは片寄せ通紙の可能性を検知した場合、定着部材の耐熱温度マージンを確保する給送間隔に切り替え、一連の印刷ジョブを完了した。
本実施例2においては、上記のように片寄せ通紙を検知した際、いったん加熱体通電と次記録材Pの給紙を中止し、ユーザーに対して記録材サイズと通紙基準の確認通知をおこない、正規の通紙基準に訂正後、印刷ジョブを再スタートさせる点が実施例1と異なる。
元来、中央通紙基準の画像形成装置に対して、幅狭紙の片寄せ通紙はイレギュラーな状態であり、通紙基準にそぐわない通紙を継続することは定着部材の耐熱性に関する不具合以外にも様々な不具合を生じやすい。例えばフィルム加熱方式の定着装置では、片寄せ通紙の継続により非対称な応力が加わって、定着フィルム15のねじれ、寄れ、変形等の不具合を生じる可能性がある。あるいは非対称な定着搬送を生じ、それによって記録材P自身の搬送安定性や印字精度の平行性などを悪化させる可能性がある。
図3は、本実施例2に基づく制御フローチャートの一例である。片寄せ通紙検知の判断条件として、S28、S34においてメインサーミスタ11温度に対するサブサーミスタ12温度Tsとの温度差をモニタし、(Tm−Ts)>+10degという条件で幅狭紙・片寄せ通紙を検知することは実施例1と同様であるが、本実施例2においては、片寄せ通紙を検知した時点で加熱体10への通電加熱を中止し、次の記録材Pの給紙を中止する(S29、S35)。S30、S36において、不図示のユーザー通知手段を介して、紙サイズと通紙基準について確認するためのユーザー通知をおこなう。このユーザー通知によって、イレギュラーである片寄せ通紙を本来の中央基準通紙に訂正してもらうことが可能となる。通紙状況を訂正後、再スタートをおこなうことにより、不具合を生じることなく正規の印刷ジョブを完了させることができた。
本実施例2のような制御を画像形成装置に対して施すことにより、幅狭紙の片寄せ通紙を検知して、通紙方法の不正をユーザーに通知するため、正規の通紙方法で画像形成装置を使用させることが可能となり、定着部材の耐熱性に関する不具合はもとより、片寄せ通紙の継続が招く種々の不具合をも防止する画像形成装置を提供できる。
なお、実施例1にも記したが、S26において記録材Pがショートメディアである場合、S28において1枚あたりのサブサーミスタ12温度変化度ΔTs≦+10degという条件にて、片寄せ通紙の可能性を検知し、ユーザー通知するほうが、安全面からは望ましい。
11 メインサーミスタ(検出温度Tm)
12 サブサーミスタ(検出温度Ts)
Tth サブサーミスタしきい温度
Sf1 手差し給紙トレイ−記録材有無センサ
St トップセンサ
Sd 排紙センサ
A 通紙基準線
12 サブサーミスタ(検出温度Ts)
Tth サブサーミスタしきい温度
Sf1 手差し給紙トレイ−記録材有無センサ
St トップセンサ
Sd 排紙センサ
A 通紙基準線
Claims (6)
- 加熱体と加圧部材とを加圧接触させて形成される定着ニップ部において、未定着画像を有する記録材を挟持搬送させて加熱及び加圧により前記未定着画像を前記記録材に加熱定着させる定着装置を有する画像形成装置において、
前記定着装置は、前記加熱体の温度を検知する複数の温度検知手段を有し、第1温度検知手段の検出温度によって前記記録材の搬送中における前記加熱体の発熱量を制御し、
前記定着装置は、前記記録材の搬送方向に直交する方向を長手としたときの前記記録材の最大搬送長手幅より内側で最小搬送長手幅より外側に第2温度検知手段を有し、
前記記録材が前記定着装置を通過中における前記第2温度検知手段の検出温度変化量、もしくは前記第1温度検知手段の検出温度に対する前記第2温度検知手段の検出温度範囲、により、前記記録材の搬送長手位置の正誤を検知することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像形成装置において、前記正誤検知結果に基づいて画像形成装置の制御を変更する制御切り替え手段を有することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項2に記載の画像形成装置において、前記制御切り替え手段は、前記記録材の給送間隔を長くする、もしくは給送を中止する制御手段であることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項2に記載の画像形成装置において、前記制御切り替え手段は、前記加熱体の発熱量を小さくする、もしくは発熱を停止する制御手段であることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1〜4いずれかに記載の画像形成装置において、前記正誤検知結果に基づいてユーザー通知をおこなうユーザー通知手段を有することを特徴とする画像形成装置。
- 加熱体と、前記加熱体と摺動する薄膜フィルムとを有する定着部材と、前記薄膜フィルムを介して前記加熱体と圧接して定着ニップを形成する加圧部材とを有し、前記定着ニップ部で未定着画像が形成された記録材を挟持搬送し、前記薄膜フィルムを介した前記加熱体からの熱により未定着画像を記録材上に永久画像として定着させる定着装置を有することを特徴とする請求項1〜5いずれかに記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2004098845A JP2005284021A (ja) | 2004-03-30 | 2004-03-30 | 画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004098845A JP2005284021A (ja) | 2004-03-30 | 2004-03-30 | 画像形成装置 |
Publications (1)
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JP2005284021A true JP2005284021A (ja) | 2005-10-13 |
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Family Applications (1)
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JP2004098845A Withdrawn JP2005284021A (ja) | 2004-03-30 | 2004-03-30 | 画像形成装置 |
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-
2004
- 2004-03-30 JP JP2004098845A patent/JP2005284021A/ja not_active Withdrawn
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