JP5055328B2 - 電気掃除機 - Google Patents

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Description

本発明は電気掃除機、及びその吸口体に関する。
従来の電気掃除機の吸口体は、デザイン性の向上のために、成形品で形成した部品と透視性材質等で形成された別部品とを組合せて上ケースを構成したものや、上ケースに塗装を施しているものが一般的である。また、塗装の代わりにメタリックモールドを使用しているものもある。
例えば特許文献1(特開2002−272652号公報)には、吸口体の上本体部材の前方端部から全面にわたり補強部材にて覆う形状が提案されている。これは、補強部材にて衝撃に対する強度を向上し、かつデザイン的な外観を損なわないように構成しているものである。
特開2002−272652号公報
このような従来の技術では、デザイン的な外観を向上するために、上ケースを複数部品で構成することにより、部品点数や工程が増加し、組立て性が悪いことやコストの増加が考えられる。塗装を施した場合においても、塗料,塗装用治具や塗装工程の追加により、コストの増加が考えられる。また、高意匠、かつ低コスト化を実現するために、塗装の代わりにメタリックモールドを使用した際は、一般の樹脂材料と比較し、外観面にウェルドラインが現れ易いため、メタリック材の種類や、形状的に複雑な構造を避けなければならない、といった制限があった。
また、特許文献1では、上本体部材の前方端部から補強部材を重ねて設けているため、上ケースの肉厚が全体的に増し、吸口体が大きくなってしまうことやデザイン上に制限が加わることが考えられる。また、吸口体の質量が増加するため、操作性が悪化することや、材料コストが増加することも考えられる。
そこで、本発明の目的は、形状の制限を減らし、組立て性が良く、かつコストを抑えた構成で、操作性を損なうことなく外観の優れた電気掃除機用吸口体および電気掃除機を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の特徴とするところは、下ケースに上ケースを被着して形成され、被掃除面に対面する開口部を有する吸込室を備え、吸込室に回転可能に配置された回転清掃体を備えた電気掃除機用吸口体において、上ケースを2色成形、或いはインサート成形により、2種以上の材料、或いは同一材料から一体成形し、1次成形部と2次成形部の切替え部近傍を、吸口体の上下方向に1次成形部と2次成形部を重ねて設けたことにある。
好ましくは、本発明は、2次成形部の前方、及び側面方向を緩衝部材で覆う。
好ましくは、本発明は、上ケースの2次成形部の1次成形部と吸口体上下方向に重ねて設けられた部位以外に、1個、或いは複数の開口部を設け、成形流動を複数路に分割する構造とする。
好ましくは、本発明は吸口体の上下方向に上ケースの2次成形部と重ねて設けられた1次成形部の形状により、2次成形部の成形流動を調整可能な構造とする。
または、本発明の特徴とするところは、上ケースの後部は、第1の樹脂で構成され、上ケースの前部は、第1の樹脂に比較して特定の材料の含有量が多い第2の樹脂で構成され、上ケースの前部と上ケースの後部とは一体に形成され、上ケースの後部の第1の樹脂の部分と上ケースの前部の第2の樹脂の部分との切替え部では上ケースの後部の第1の樹脂の部分と上ケースの前部の第2の樹脂の部分とが重なっており、かつ切替え部では上ケースの前部の第2の樹脂の部分が当該電気掃除機用吸口体の表面に現れていることにある。
本発明によれば、吸口体の上ケースを1次成形部と2次成形部の切替え部近傍を、吸口体上下方向に1次成形部と2次成形部を重ねて一体成形することで、部品点数,工程数が少なく組立て性の良い、簡単かつコストを抑えた構成で、軽量かつ外観の優れた電気掃除機の吸口体を提供することができる。
また、本発明によれば、前記2次成形部の前方、及び側面方向を緩衝部材で覆うことにより、強度を確保しつつ、更なる薄肉・軽量化が可能となり、より操作性に優れた電気掃除機用吸口体および電気掃除機を実現することができる。
また、本発明によれば、成形流動を複数路に分割する構造としたことにより、ウェルドラインの現れる箇所を調整可能とし、簡単かつコストを抑えた構成で、外観の優れた高意匠の電気掃除機用吸口体および電気掃除機を実現することができる。
また、本発明によれば、上ケースの形状を変えることなく、1次成形部の形状により、2次成形部の成形流動を調整可能な構造としたことで、上ケースの内側の面と、例えば下ケースのような上ケースと隣接する他部品の間に、上ケースの形状を変化させて流動調整を行うための、上ケースの形状調整代としてのスペースを設ける必要がなく、形状の制限を減らすことが可能となり、更に小型化した操作性に優れた電気掃除機用吸口体および電気掃除機を実現することができる。
または、本発明によれば、上ケースの後部は、第1の樹脂で構成され、上ケースの前部は、第1の樹脂に比較して特定の材料の含有量が多い第2の樹脂で構成され、上ケースの前部と上ケースの後部とは一体に形成され、上ケースの後部の第1の樹脂の部分と上ケースの前部の第2の樹脂の部分との切替え部では上ケースの後部の第1の樹脂の部分と上ケースの前部の第2の樹脂の部分とが重なっており、かつ切替え部では上ケースの前部の第2の樹脂の部分が当該電気掃除機用吸口体の表面に現れているため、吸口体の強度の低下を抑制しつつ、吸口体の意匠性を向上することができる。吸口体の意匠性を向上するため、電気掃除機全体としての意匠性も向上することができる。
本発明の実施例に係る電気掃除機の外観図である。 本発明の実施例に係る吸口体の斜視図である。 本発明の実施例に係る上ケースの平面図である。 図1に示す、A−A断面図である。 本発明の実施例に係る上ケース1次成形部の形状を示す平面図である。 本発明の実施例に係る上ケース2次成形部の樹脂の流れを示す平面図である。
以下、本発明に係る実施例を添付の図面を用いて説明する。なお、以下では、回転清掃体140の回転軸に沿う方向を吸口体本体の左右方向と呼び、この左右方向は通常吸口体の長手方向と一致する。また、吸口体本体の上下方向に関しては、吸口体10を水平な被清掃面(例えば、床面)上に置いた状態で、吸込口100が形成された側を下面側、反対側を上面側と呼ぶ。また、使用者から見て、使用者が手元操作部4(操作管)を握って吸口体10を押す方向を前側(前方)、吸口体10を使用者側へ引き寄せる方向を後側(後方)と定義する。
図1に示すように、電気掃除機1は、掃除機本体2と、ホース3と、手元操作部4と、延長管(管)5と、吸口体として略I字形状の第2の吸口体6および略T字形状の第1の吸口体10とを備えて構成されている。
掃除機本体2の内部には、図示しない吸引力を発生させる電動送風機や、この電動送風機の吸引力で集塵した塵埃を収容する集塵部等が内蔵されており、手元操作部4のハンドル部に設けられた運転スイッチSWの操作等によって電動送風機の運転が制御されるようになっている。
ホース3の一端は、掃除機本体2の集塵部と連通するように掃除機本体2の接続口2aに接続され、ホース3の他端は、手元操作部4に接続されている。延長管5は、二つの管体5a,5bから構成されて伸縮可能であり、管体5aの一端が手元操作部4の他端に接続されている。
第2の吸口体6は、延長管5の管体5bの他端に接続された吸口体であり、他端に第1吸口体10が接続される。第2の吸口体6は、第1の吸口体10を取り外すことにより、単独で塵埃を吸い込む吸口体として機能するようになっている。ただし、第2の吸口体6は、必須の構成ではない。
第1の吸口体10は、第2の吸口体6の他端に接続された吸口体であり、図2に示すように、下面(掃除面)に吸込口100が開口され、この吸込口100内に駆動手段により駆動される回転清掃体140が配置されている。なお、第1の吸口体10(以下、単に「吸口体10」という)は、延長管5の他端(上流側)や手元操作部4の他端(上流側)に接続することも可能である。
吸口体10は、回転清掃体140を覆うように下部分を形成する下ケース11、および下ケース11の上部に被着された上ケース12を備える吸口体本体10Aと、吸口体本体10Aの後方に取り付けられ、内部に空気の通路が形成された吸口継手10Bとを備える。これらの下ケース11,上ケース12および吸口継手10Bの主たる部品は、軽量で硬質の材料、例えば、ABS樹脂等の合成樹脂材料で形成されている。回転清掃体140の清掃部材302〜305は、繊維等による刷毛の他、軟質のブレード状のものを用いて構成することができ、刷毛やブレードをそれぞれ単独で、或いは刷毛とブレードとを混在させて構成することができる。前記回転清掃体140はX1方向に回転し、被清掃面の塵埃を掻き出す効果を担っている。また、筒状基体306を形成する部材に一体に成形した突出部で清掃部材を構成してもよい。前記筒状基体306は、例えばアルミニウムのような金属やガラス入りのPAやABSのような合成樹脂材料で軽量,硬質に形成されている。いずれにしても、清掃部材は筒状基体306の外周面から外方に突出するように構成される。
吸口体10は、左右(幅)方向の中央部の位置に吸口継手10Bが設けられている。この吸口継手10Bは、一端が吸口体本体10Aに下ケース11と上ケース12との間に挟みこまれて回動可能に接続され、被掃除面に対して略水平な状態から略垂直な状態まで(上下方向に)回動可能な第1の接続管102と、一端が第1の接続管102の他端に回動可能に接続され、吸口体本体10Aに対し左右方向に回動可能な第2の接続管103を有する。第2の接続管103の他端には延長管5が接続される。この吸口継手10Bは、延長管5を被掃除面に対して略垂直とした状態において、その延長管5を吸口体本体10Aの左右方向に向かって倒すことができる機能を有している。このため、手元操作部4を左右方向の何れかに捻ることで、吸口体本体10Aを左右方向の何れかに略90度回転させ、吸口体本体10Aの左右方向を移動方向にした掃除が可能であり、壁際に沿って吸口体10を移動させて掃除したり、狭い隙間に吸口体10を挿入して掃除することが可能となっている。
また、吸口体本体10Aには、前部から左右側方にかけて、下ケース11と上ケース12との間にバンパー8が介設されている。バンパー8は、ゴムやエラストマー等の弾性材料から形成されており、使用時に吸口体本体10A内の気密を保持するとともに、電気掃除機1の使用時に吸口体本体10Aが家具等に衝突した際に、当該家具等への傷付きと吸口体本体10Aへの衝撃を吸収する緩衝材の役割を果たす。
下ケース11の下面に開口する吸込口100は、断面が略湾曲凹状(図4(a)参照)であり、この湾曲凹状の部分に吸込室が形成される。湾曲凹状の開口部が、吸込室の開口部となる。図2に示すように、吸込口100の後方には、吸込通路101が開口形成されている。この吸込通路101は、吸口継手10Bの前記した通路に連通している。
図3,図4に示すように、本実施例では、前記上ケース12を2色成形により、1次成形部121を一般のABS樹脂、2次成形部122をメタリック(アルミニウム粒子)入りABS樹脂(以下、「メタリックモールド」という)の2種の材料を一体成形している。よって、1次成形部121と2次成形部122とは、同じ樹脂製であるが、2次成形部122にはアルミ粒子が練り込まれているため、2次成形部122は、1次成形部121に対して強度が劣るが、意匠性が高い。2次成形部122の材料は、1次成形部121の材料に比較して、意匠性を向上させるような特定の材料の含有量が多いのが好ましい。1次成形部121と2次成形部122の切替え部125近傍のみを、吸口体上下方向に1次成形A部121Aと2次成形A部122Aを重ねて構成し、切替え部125近傍より前方側を2次成形B部122Bのみで構成している。つまり、切替え部125では、下側を強度の高い1次成形部121とし、上側(吸口体本体10Aの表面側)を意匠性の高い2次成形部122として一体に形成している。例えば、型に1次成形品用の材料を流し込んで1次成形部121を形成し、型に1次成形部121をセットし、切替え部125において1次成形部121に重なるように型に2次成形品用の材料を流し込んで2次成形部122を1次成形部121と一体に成形する。
このとき、吸口体上下方向に前記1次成形A部121Aと前記2次成形A部122Aを重ねて設ける範囲は、軽量化を図るために極力小さくすることが望ましいが、前記1次成形A部121Aと前記2次成形A部122Aの密着性を考慮し、2次成形部122の吸口体前後長さの3〜5割、或いは吸口体前後方向に10〜20mm程度の重なり代を設けている。図4(a)に示すように、前後方向では、切替え部125の前端は、回転清掃体140の軸心と回転清掃体140の後端との間にあり、切替え部125の後端は、湾曲凹状の吸込室の後端と上ケース12の後端との間にある。あるいは、上ケース12は側面から断面において、後部に対して前部がなだらかに湾曲した凸形状を有しており、前後方向では、切替え部125の前端は、上ケース12の前部の凸形状の頂部に位置し、切替え部125の後端は、上ケース12の前部の凸形状の根元部に位置する。上ケース12の前部の凸形状の根元部では、1次成形部121が凹形状を有する。よって、切替え部125の前端を上ケース12の前部の凸形状の頂部まで至らせて、負荷の大きい凸形状の頂部を強度の低い2次成形部122のみで構成するのを避けることによって、上ケース12の強度を向上している。一方、切替え部125の後端を1次成形部121の凹形状部分とすることによって、1次成形部121から2次成形部122が剥離するのを防止している。この結果、前後方向では、2次成形部122の後端が、湾曲凹状の吸込室の後端よりも後方にまで至るため、上ケース12の表面の大部分(半分以上)を2次成形部122が占めることとなる。
このような構成により、2次成形部122が外観面広範囲に現れ、2種類の材料で外観面を形成できるので、高意匠化が図れる。また、本実施例では、2次成形部にメタリックモールドを使用しているが、これに限定されるものではなく、透視性の材料や1次成形部と色相違いの同材料等を用いても良く、同じ金型で多機種に展開することが可能である。2次成形部の材料は、少なくとも1次成形部の材料よりも意匠性が高いものであればよい。また、前方側を2次成形B部122Bのみで構成しているため、肉厚を薄くすることができ、吸口体10の軽量化が図られ、操作性を向上することができる。吸口体本体10Aの後部は、回動可能に吸口継手10Bに連結されるため、強度が必要である。よって、吸口体本体10Aの前部をメタリックモールドで構成し吸口体本体10Aの後部を一般のABS樹脂で構成すると、吸口体本体10Aの前部を一般のABS樹脂で構成し吸口体本体10Aの後部をメタリックモールドで構成した場合に比較して、吸口体本体10Aの強度を向上できる。また、吸口継手10B自身も強度が必要なため、メタリックモールドではなく一般のABS樹脂で構成されるのが好ましい。よって、吸口体本体10Aの前部をメタリックモールドで構成し吸口体本体10Aの後部を一般のABS樹脂で構成すると、吸口体本体10Aの前部を一般のABS樹脂で構成し吸口体本体10Aの後部をメタリックモールドで構成した場合に比較して、吸口継手10Bと色彩や見た目の質感の不連続感が少なく、吸口体10全体として意匠性を向上することができる。なお、吸口体本体10Aの前部を一次成形し、吸口体本体10Aの後部を二次成形してもよい。
更に、前記上ケース12の前方側,側面側をバンパー8で覆うことにより、外部からの衝撃をバンパー8で吸収し、強度を確保することができ、2次成形部122のみで構成される部位である2次成形B部122Bの肉厚を更に薄くし、軽量化を実現することができる。このとき、バンパー8で覆う上ケース12の範囲を2次成形部122だけ、更には、2次成形B部122Bだけとしても良い。
一方、本実施例では2次成形部122の外観を向上するために、メタリックモールドを用いているが、一般的にメタリックモールドでは、メタリック(アルミ粒子)が練り込まれていない一般の樹脂材料に比べウェルドラインが現れ易く、ウェルドラインの発生箇所によっては外観を損ねる恐れがある。
図6に示すように、本実施例では、2次成形B部122Bに開口部126を2個設けることにより、2次成形時のゲート128からの樹脂の流れを3方向に分割し、樹脂の流速を調整することによってウェルドラインの発生箇所を意図的に調整できる構造としている。本実施例では、3方向に分割した樹脂の流れ130a〜cが合流する位置を、従来から吸口体に用いているシール127を貼り付ける箇所(吸口体本体10Aの左右方向中央部)に調整することで、万が一ウェルドラインが発生した場合にも目立ち難い構造としている。また、シール127の貼り付けの代わりに3方向に分割した樹脂の流れ130a〜cの合流箇所の外観面にシボを施し、万が一ウェルドライン129が発生した場合にも目立ち難い構造としても良い。
更に、本実施例では、1次成形A部121Aの肉厚を調整することにより、上ケース12の形状を変えることなく、2次成形A部122Aの肉厚を変化させることで、樹脂の流れを調整し、3方向に分割した樹脂の流れ130a〜cの合流箇所を調整できる構造とした。
例えば、一次成形A部121Aを図5(a)の形状とした場合に、図6(a)のように、シール127から外れた位置にウェルドライン129が発生したとする。ウェルドライン129の発生箇所を説明シール127の下部に移動するために、図5(b),(c)のように一次成形A部121Aに凸部121aを設け、相対的に2次成形A部122Aの肉厚を薄くすることで樹脂の流れ130を調整する。凸部121aを図5(b),(c)の形状にした場合、図4(b),(c)に示す断面のように、凸部121aの上面方向に重ねて設けられる2次成形A部122Aの肉厚が薄くなり、樹脂の流れ130aが遅くなる。このことによって、3方向に分割した樹脂の流れ130a〜cの合流箇所が移動し、図6(b),(c)のようにウェルドライン129の発生箇所を吸口体10の中心側に移動させることができる。このとき、2次成形A部122Aの肉厚が急激に変化し、2次成形部122へのフローマークが発生するのを避けるために、凸部121aの端部形状を大きなR、或いは斜面にすることで、2次成形A部122Aの肉厚が滑らかに変化するようにしている。また、凸部121aは図5(b)のように複数設けても良いし、図5(c)のように1つだけ設けて、樹脂の流れ130を調整しても良い。
上述のように、本実施例の形態では、前記凸部121aの肉厚,幅を調整することで、上ケース12の形状を変化させずに、ウェルドライン129の発生箇所を調整することができる。更に、本形態では上ケースの形状を変えずに樹脂の流れを調整できるため、上ケース12の内側の面と他部品の間に、調整用のスペースを設ける必要がなく、吸口体の更なる小型化が図れる。
本実施例では床移動型の掃除機について説明したが、これに限定されるものではなく、アップライト式やスティック式の掃除機にも適用できる。また、本実施例では、成形方法を2色成形としたが、これに限定されるものではなく、インサート成形や3色成形を用いても良い。
以上説明したように、本実施例によれば、外観部品である上ケース12の形状に対する制限を減らし、部品点数,工程数が少なく組立て性の良い、簡単かつコストを抑えた構成で、操作性を損なうことなく外観の優れた吸口体を提供することができる。
また、本実施例によれば、2次成形部が複雑な形状となり、外観上にウェルドラインが現れてしまう場合においても、上ケース12の形状を変えることなく、1次成形A部121Aに凸部121aを設けることによって、2次成形A部122Aの樹脂の流れを調整し、ウェルドラインの発生箇所を、外観上目立ち難い箇所に意図的に移動することができる。
1 電気掃除機
2 掃除機本体
3 ホース
4 手元操作部
5 延長管
6 第2の吸口体
8 バンパー
10 吸口体
10A 吸口体本体
10B 吸口継手
11 下ケース
12 上ケース
100 吸込口
121 1次成形部
121A 1次成形A部
121a 凸部
122 2次成形部
122A 2次成形A部
122B 2次成形B部
125 切替え部
126 開口部
127 シール
128 ゲート
129 ウェルドライン
130 樹脂の流れ
140 回転清掃体
302〜305 清掃部材
306 筒状基体

Claims (2)

  1. 電気掃除機用吸口体と、該電気掃除機用吸口体に接続される延長管と、該延長管に接続される操作管と、該操作管に接続されるホースと、該ホースに接続され集塵部と電動送風機を備えた掃除機本体とを備え、前記電気掃除機用吸口体から吸い込まれた空気が、前記延長管、前記操作管、前記ホースを介して前記掃除機本体に吸い込まれる電気掃除機であって、
    前記電気掃除機用吸口体は、
    下ケースに上ケースを被着して形成され、下面に被掃除面に対面する開口部を有する吸込室を備え、前記吸込室に回転可能に配置された回転清掃体を備え
    前記上ケースを2色成形、或いはインサート成形により、2種以上の材料、或いは同一材料から一体成形し、1次成形部と2次成形部の切替え部近傍を、当該電気掃除機用吸口体上下方向に1次成形部と2次成形部を重ねて設け
    前記1次成形部をABS樹脂、前記2次成形部をアルミニウム粒子入りABS樹脂とするとともに、前記2次成形部の肉厚を前記1次成形部の肉厚よりも薄くし、
    前記2次成形部の前方、及び側面方向を緩衝部材で覆い、
    前記上ケースの前記2次成形部の前記1次成形部と前記電気掃除機用吸口体の上下方向に重ねて設けられた部位以外に、1個、或いは複数の開口部を設け、成形流動を複数路に分割する構造とし、
    前記電気掃除機用吸口体の上下方向に前記上ケースの前記2次成形部と重ねて設けられた前記1次成形部の形状により、前記2次成形部の成形流動を調整可能な構造とし、
    たことを特徴とする電気掃除機。
  2. 請求項1に記載の電気掃除機において、
    前記1次成形部と前記2次成形部の重なり代を、前記2次成形部の吸口体前後長さの3〜5割、或いは吸口体前後方向に10〜20mm程度としたことを特徴とする電気掃除機。
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