JP5055032B2 - ポリウレタンフォームローラの製造方法 - Google Patents

ポリウレタンフォームローラの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、特に、複写機、プリンター等の画像形成装置において、画像形成体にトナーを供給して、可視像化する現像ローラに対しトナーを供給するために用いるトナー供給ローラとして好適であるポリウレタンフォームローラの製造方法に関する。
複写機やプリンター、ファクシミリ等の電子写真装置や静電気記録装置等において、電子写真プロセスにおける帯電、トナー層形成、現像、クリーニング、給紙、搬送等の各工程を経て、画像が形成される。これらの工程で、帯電ローラ、トナー供給ローラ、現像ローラ、転写ローラ、給紙ローラ、搬送ローラ等の弾性材料や樹脂材料からなるローラが多様な役割を果たしている。
これら各種ローラ部材において多く使用されているのが、芯金の外周に、ポリウレタン材料を主成分とするポリウレタンフォーム層が形成されているポリウレタンフォームローラである。かかる各種ローラ部材してのポリウレタンフォームローラにおいては、ポリウレタンフォーム層が全体として均一な内部及び表面構造を有しており、抵抗値、硬度等のローラ性能に局所的なバラツキが無いことが要求される。
かかるポリウレタンフォームローラの製造方法としては、ポリウレタンフォーム層を芯金と一体で筒状の型内において発泡成形する方法が一般的である(特許文献1)。この方法に基づく、水を発泡剤とする低圧発泡方法でポリウレタンフォーム層を得る技術に対し、機械的攪拌で液体を形成するメカニカルフロス技術を用いる、より微細なセル構造を有するポリウレタンフォーム形成品を得る技術も提案されている(特許文献2)。これら各種方法により製造されるポリウレタンフォームは、通常、ポリウレタン膜により隔てられ、互いに連通しない独立空間として形成された多数の気泡(フォーム)で成り立っている。
一方、ポリウレタンフォームローラからなる各種ローラ部材の性能を十分確保するためには、ポリウレタンフォーム層の表面性や内部構造が重要となる。例えば、トナー供給ローラの場合には、トナーを均一に供給し、掻き取るために、表面が自由度を有することが必要である。また、実機搭載の画像特性向上のためには、内部の通気性の向上を図ることも必要となる。内部のセルの連通化のために、型内成形後直ちにポリウレタンフォームに負荷応力を与えながらローラを1回乃至10回回転させ、ローラ表面及び内部において良好な連通セル構造を有するポリウレタンフォームローラを得る技術も提案されている(特許文献3)。さらに、ポリウレタンフォーム層に対し、高圧エアを吹き付けることで、セル骨格を形成する膜を表面近傍及び内部において破断させ、通気性に優れた連通セルを形成することのできるポリウレタンフォームローラの製造方法も提案されている(特許文献4)。
しかしながら、使用するポリイソシアネート化合物中のジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)成分の比率が高くなると、極めて連通度が低く独立気泡型のポリウレタンフォームとなりやすい。従って、型内成形後直ちにクラッシング処理を十分に行う必要がある。さもないと、十分な連通度が得られず製品が収縮してしまうばかりか、安定した通気度を得ることが困難である。また、昨今のカラー電子写真装置に搭載され使用するためには、更に十分なクラッシングを行い、良好な通気性の状態を安定して生じさせる工夫を必要としている。
特開平9−274373号公報 特開2003−211461号公報 特開2004−226953号公報 特開2003−156930号公報
本発明の目的は、通気性に優れた連通セルを安定して形成することのできるポリウレタンフォームローラの製造方法を提供することである。
すなわち、本発明は、以下構成とすることにより達成される。
(1)芯金を備えた金型内へ、少なくともポリエーテルポリオール及びポリイソシアネート化合物を含むポリウレタンフォーム原料を注入し、該金型内で発泡硬化するポリウレタンフォームローラの製造方法であって、ポリイソシアネート化合物として、少なくともトルエンジイソシアネート(TDI)及びジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)を併用し、金型内で発泡硬化して形成されたポリウレタンフォームローラを金型から脱型したのち、ポリウレタンフォーム層を圧縮率20%以上90%以下で圧縮しながら、回転速度50rpm以上800rpm以下で、かつ、回転回数50回以上200回以下でポリウレタンフォームローラを圧縮して、ポリウレタンフォーム層を圧縮クラッシング処理すると共に、圧縮クラッシング処理されている状態のポリウレタンフォーム層に高圧エアを吹き付けて、該ポリウレタンフォーム層を同時にエア・クラッシング処理することを特徴とするポリウレタンフォームローラの製造方法。
(2)クラッシング処理後のポリウレタンフォームローラの通気度が、1.0l/cm2・min以上6.5l/cm2・min以下である上記(1)のポリウレタンフォームローラの製造方法。
(3)クラッシング処理後のポリウレタンフォームローラの通気度が、3.0l/cm2・min以上5.0l/cm2・min以下である上記(2)のポリウレタンフォームローラの製造方法。
(4)ポリエーテルポリオールが、末端にエチレンオキシドが付加された、質量平均分子量2000以上10000以下であるものであり、TDI/MDI(質量比)が30/70以上85/15以下である上記(1)乃至(3)のいずれかのポリウレタンフォームローラの製造方法。
本発明の製造方法によれば、セル骨格を形成する膜を表面近傍及び内部において破断させ、通気性に優れた連通セルが安定して形成されたポリウレタンフォーム層からなるポリウレタンフォームローラを製造することが可能となる。
本発明は、芯金を備えた金型内へ、少なくともポリエーテルポリオール及びポリイソシアネート化合物を含むポリウレタンフォーム原料を注入し、該金型内で発泡硬化するポリウレタンフォームローラの製造方法である。そして、その特徴とするところは、ポリイソシアネート化合物として、少なくともトルエンジイソシアネート(TDI)及びジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)を併用することである。また、金型内で発泡硬化して形成されたポリウレタンフォームローラを金型から脱型したのち、圧縮クラッシングとエア・クラッシングを同時にポリウレタンフォーム層に行う。なお、圧縮クラッシングは、ポリウレタンフォーム層を圧縮率20%以上90%以下で圧縮しながら、回転速度50rpm以上800rpm以下で、かつ、回転回数50回以上200回以下でポリウレタンフォームローラを圧縮してクラッシング処理する。それと同時に、圧縮クラッシング処理されている状態のポリウレタンフォーム層に高圧エアを吹き付けて、エア・クラッシング処理する。
以下、図面を参照しつつ詳細に説明する。
本発明が対象とするポリウレタンフォームローラの一例の斜視図を図2に示す。本発明のポリウレタンフォームローラ1は、芯金2の回りにポリウレタンフォーム層3が形成されている。
そして、このポリウレタンフォームローラ1のポリウレタンフォーム層3を圧縮クラッシングしながら、同時にエア・クラッシングを行う。その様子を図1の模式図で説明する。
本発明によるクラッシング処理は、型内成形後のポリウレタンフォームローラ1に対し、圧縮用ロール4、4により、ポリウレタンフォーム層3を圧縮率20%以上90%以下で圧迫する。好ましくは圧縮率40%以上80%以下である。圧縮率が20%未満であると、該ポリウレタンフォームローラの内部セル膜の破断が十分に行われず、ローラ全体の通気性は低くなる。一方、該圧縮率が90%以上であると、ローラを回転させた際に、ローラ表面のちぎれ、欠落等の不具合が起こることがある。また、ここで言う、圧縮率は、成形金型の内径a、芯金2の直径b及びクラッシング処理時の芯金2の外周とポリウレタン発泡ローラを圧迫させる部材とを結ぶ最短幅cから、式:{1−2c/(a−b)}×100%で求められる値と定義される。また、ポリウレタンフォームローラ1の回転速度は50rpm以上800rpm以下である。好ましくは、100rpm以上700rpm以下である。回転速度が50rpm未満の場合には、ポリウレタンフォームローラ1の気泡セル骨格を形成する膜の破断が不十分となり、十分なクラッシング処理が行われない。また、800rpmよりも大きい場合は、クラッシング処理時に圧縮用ロール4、4とポリウレタンフォームローラ1との摩擦力により、ポリウレタンフォームローラ1のフォーム自体が破断する可能性がある。さらに、ポリウレタンフォームローラ1を圧縮された状態での回転回数は50回以上200回以下が適当である。好ましくは、80回以上180回以下である。ポリウレタンフォームローラ1の回転回数が50回未満であるとセル骨格を形成する膜の破断が不十分となり、セルの連通度が低く、通気性が向上しない傾向がある。一方、回転回数が200回より多いと、フォーム表面に若干の毛羽立ちが認められ、場合によってはフォームちぎれや欠落が発生してしまう可能性がある。
本発明におけるエア・クラッシング処理は上記圧縮クラッシング処理と同時に行う。同時に行うことにより、ポリウレタンフォームローラ1の表面及び表面近傍の気泡セル膜を積極的に破断できる。したがって、エア・クラッシング処理のみで圧縮クラッシング処理を同時に行わない場合と比較すると、通気性が向上し、安定したフォーム層成形が可能となる。
本発明による圧縮クラッシング処理及びエア・クラッシング処理を同時に行うには、平行に配置された圧縮用ロール4、4に対し、ポリウレタンフォームローラ1を該ロール4、4に挟まれるよう、かつ平行になるように配置する。このときポリウレタンフォームローラ1の軸となる芯金2は両端部で回転可能に保持されている。次いで、処理前のポリウレタンフォームローラ1をロール4、4で所望の圧縮率に圧迫させた状態で、ロール4、4を同方向、同速度で回転させ、該ポリウレタンフォームローラ1を矢印方向に回転させることにより、圧縮クラッシング処理を行うことができる。該ロール4、4の材質は、SUJ2(軸受鋼)を好ましく用いることができるが、これに限定されることはなく、一般鉄鋼材料、ステンレス鋼材料、アルミニウム合金材料、樹脂系材料等を使用してもよい。また、該ロール4、4の表面についても特に制限がなく、鏡面加工したもの、粗し加工したもの、凹凸をつけたもの等を適宜使用することができる。
エア・クラッシング処理は、圧縮クラッシング処理状態にあるポリウレタンフォームローラ1の圧迫されていない部分をエア圧によりポリウレタンフォーム層3を圧迫させる方法であれば、特に制限はない。図1においては、圧縮クラッシング処理の速度で回転しているローラ1の表面から1mm乃至5mm程度の距離に位置させた径1mm乃至3mmのエアーノズル9をローラ1の軸方向に移動させながら高圧エアを吹き付けている。なお、高圧エアとしては、約0.8MPaであり、吹き付けはローラ1に対しポリウレタンフォーム層3が一番突き出た部分に対し略垂直方向から行うことにより、エア・クラッシング処理が効率的に行われる。
なお、ポリウレタンフォームに対しクラッシング処理するとセルを連通化させることは公知技術であるが、従来行われていた圧縮のみあるいはエアのみのクラッシング処理では極めて連通度が低かった。特に、独立気泡型のポリウレタンフォームにおけるセルの連通化についてはこれまで十分に検討されておらず、圧縮クラシング処理とエア・クラッシング処理を同時に行うと良好なセル連通化が容易に達成されることは、本発明により始めて明らかになった知見である。
圧縮クラッシング処理とエア・クラッシング処理の同時処理によって製造されたポリウレタンフォームローラは、通気度が1.0l/cm2・min以上6.5l/cm2・min以下であることが好ましい。より好ましくは、3.0l/cm2・min以上5.0l/cm2・min以下である。該通気度が1.0l/cm2・min未満であると、該ポリウレタンフォームローラの表面セルや内部セルは独立気泡性のものが多い。一方、通気度が6.5l/cm2・minより大きいと、クラッシング処理により、セル骨格を形成する膜が破断するだけではなく、セル骨格自体が破断されている可能性があり、フォームの欠落、ちぎれ等の不具合を招く恐れがある。
ポリウレタンフォームローラの通気度は、以下のようにして測定したものである。図3に測定装置の模式図を示す。
成形後のポリウレタンフォームローラ1をローラ外径より約1mm小さい内径の貫通穴が施されている専用冶具5に挿入し、表面セルを大気に直径10mmの穴から晒す。一方、その逆側の直径10mmの穴に流量計6を介して真空ポンプ7に接続する。次いで、専用冶具5の真空ポンプ7に接続された側の圧力を圧力計8にて計測して、大気より125Pa低くになるように真空ポンプ7を作動させ、その時の空気流量を流量計6で測定し、該空気流量を大気側の穴の面積で割った値である。
本発明によるクラッシング処理において、ポリウレタンフォームローラのポリウレタンフォーム層の組成は特に制限はない。例えば、ポリエーテルポリオールが末端にエチレンオキシドが付加された質量平均分子量2000以上10000以下であり、TDIとMDIの質量比がTDI/MDI=30/70以上85/15以下である組成物からなる高独立気泡性のポリウレタンフォーム層に対しても、常に安定して処理することができる。
本発明でのポリウレタンフォームローラは、弾性層がポリウレタンフォーム層からなることが特徴である。このポリウレタンフォーム層の形成において、ポリウレタンフォーム形成材料として、ポリイソシアネート成分、ポリオール成分、発泡剤及び所望により用いられる導電性付与剤、触媒、整泡剤などを含有するものが使用される。
ポリイソシアネートとしては、TDI、MDIなどの芳香族ポリイソシアネート及びその誘導体が好ましいが、従来公知の各種ポリイソシアネートの中から、適宜選択して、併用しても何ら問題はない。このポリイソシアネートの例としては、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ポリイソシアネート及びその誘導体、イソホロンジイソシアネート、水添MDIなどの脂環式ポリイソシアネート及びその誘導体などが挙げられる。
また、ポリオールとしては、特に制限は無く、従来公知の各種ポリエーテルポリオールの中から、適宜選択して使用することができる。また、ポリエーテルポリオールと共に従来公知のポリオールを併用することも可能である。この例としては、ポリエチレンアジペート(PEA)、ポリブチレンアジペート(PBA)、ポリヘキシレンアジペート(PHA)、エチレンアジペートとブチレンアジペートの共重合体、ダイマー酸系ポリオール、ヒマシ油系ポリオール、ポリカプロラクトンポリオール等のポリエステルポリオールが挙げられる。また、予めポリオールをポリイソシアネートと重合させ、プレポリマーとして用いても差し支えない。
整泡剤として、ポリジメチルシロキサンとEO/PO共重合物からの水溶性ポリエーテルシロキサン、スルホン化リシノール酸のナトリウム塩やこれらとポリシロキサン・ポリオキシアルキレンコポリマーとの混合物等を用いることができる。この中でも、水溶性ポリエーテルシロキサンが好適である。
ポリウレタンフォーム形成に発泡剤を使用することが好ましい。この目的で使用する発泡剤としては、水、トリクロロモノフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、メチレンクロライド、トリクロロフルオロメタン、n−及びイソ−ペンタン、特にこれらの工業的混合物、n−及びイソ−ブタン、プロパンのような液状炭化水素、フラン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテルのようなエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、メチルホルマート、ジメチルオキサラート、エチルアセタート等のカルボン酸アルキルエステル、二酸化炭素等が挙げることができる。これらは単独で又は混合して使用されるが、環境保護の観点より水を単独で使用することが好ましい。
触媒としては、公知のもので特に限定はないが、アミン系触媒、有機金属系触媒などが使用できる。アミン系触媒としては、例えば、1,2−ジメチルイミダゾール、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ヘキサデシルジメチルアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、N−オクタデシルモルホリン、ジエチレントリアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルプロピレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルブタンジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチル−1,3−ブタンジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、ビス〔2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル〕エーテル、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N,N′,N″,N″−ペンタメチルジエチレントリアミン、トリエチレンジアミン、トリエチレンジアミンの塩類、第一及び第二アミンのアミノ基のオキシアルキレン付加物、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン−5、N,N’−ジアルキルピペラジン類のようなアザシクロ化合物、種々のN,N′,N″−トリアルキルアミノアルキルヘキサヒドロトリアミン類等がある。また、有機金属系触媒としては、例えば、酢酸錫、オクチル酸錫、オクテタン酸錫、オレイン酸錫、ラウリン酸錫、ジブチル錫ジクロリド、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、テトラ−iso−プロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラキス(2−エチルヘキシルオキシ)チタン、ナフテン酸鉛、ナフテン酸ニッケル、ナフテン酸コバルト等がある。さらに、アミン系触媒や有機金属系触媒の初期活性を低下させた有機酸塩触媒(カルボン酸塩やホウ酸塩等)がある。
必要により使用される架橋剤は特に限定されないが、アルキレングリコール、1,4−ブタンジオール(1,4BD)等のジオール類、グリセリン、トリメチロールプロパン(TMP)等のトリオール類、ペンタエリスルトール等のテトラオール類、エチレンジアミン(EDA)等のジアミン類、ジエタノールアミン(DEA)、トリエタノールアミン(TEA)等のアミノアルコール類などが挙げられる。これらは、単独で又は混合して使用することができる。
また、必要により導電性を付与するための導電性材料として、一般の導電性付与剤が使用でき、例えば、イオン導電性物質も用いることができる。イオン導電剤としては、第四級アンモニウム塩等が挙げられる。これらは、単独で又は2種以上が用いられる。
その他の添加剤として、難燃剤、着色剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、抗酸化剤、酸化防止剤、破泡剤等を必要に応じて使用することもできる。
上記したようなポリウレタンフォーム層用原料を配合し、得られたポリウレタンフォーム層用混合物を、芯金を供えたローラ型に注入し、型内で発泡硬化させて、クラシング処理用のポリウレタンフォームローラを得る。次いで、得られたローラを図1に示すようなクラッシング装置に載置し、ポリウレタンフォーム層をクラッシングして、本発明のポリウレタンフォームローラを得る。
本発明におけるクラッシング処理で成形されたポリウレタンフォームローラは、帯電ローラ、現像ローラ、転写ローラ、クリーニングローラなどの弾性を有するローラ等の形態で用いられる。特に、トナー供給ローラとして使用するのが最適である。
以下、実施例を示して、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下の実施例において使用する主要な材料を下記に示す。
・MF−78:ポリエーテルポリオール「MF−78」(商品名、三井化学ポリウレタン株式会社製)
・T80:TDI「コスモネートT80」(商品名、三井化学ポリウレタン株式会社製、NCO%=48)
・M200:MDI「コスモネートM200」(商品名、三井化学ポリウレタン株式会社製、NCO%=31)
・SRX274C:整泡剤「SRX274C」(商品名)
・ET:ウレタン化触媒「TOYOCAT−ET」(商品名)
・L33:ウレタン化触媒「TOYOCAT−L33」(商品名)
製造例1(クラシング処理用ポリウレタンフォームローラの作製)
ポリエーテルポリオールMF−78 100質量部、整泡剤SRX274C 1質量部、触媒ET 0.1質量部及びL33 0.5重量部及び発泡剤水 2.0質量部を混合して、ポリオール混合物を得た。一方、ポリイソシアネート混合物として、T80とM200を質量比1:1で調合したものを得た。このポリイソシアネート混合物を、NCOインデックスが100となるようにポリオール混合物と混合撹拌し、成形金型に注型し、温度60℃の加熱を行ない発泡成形して、クラシング処理用ポリウレタンフォームローラを得た。なお、使用した成形金型の内径はφ14mmであり、芯金は径6mmのステンレス製のものを使用した。
実施例1〜4、比較例1〜2
製造例1で得られたクラシング処理用ポリウレタンフォームローラを用い、クラッシング処理して、ポリウレタンフォームローラを得た。圧縮率は圧縮用ロール4、4間で調整した。また、エア・クラッシング処理は、ローラ表面から約2mmの距離に位置させた径2mmのエアーノズル9をローラの軸方向に40mm/secの速度で移動させながら約0.8MPaの高圧エアをローラに対し略垂直方向からの吹き付けによった。比較例1はエア・クラッシング処理を行わず、比較例2は圧縮クラッシング処理後、ローラを圧迫させない状態でエア・クラッシング処理を施した。圧縮クラッシング処理の条件(圧縮率、ローラの回転回数及び回転速度)及びエア・クラッシング処理の有無をそれぞれ表1に示した。
クラッシング処理により、各100本ずつローラを得、成形後のローラの通気度を測定した。なお、測定ポイントはローラ長手方向3点とし、当該ローラの通気度は3つの測定値の平均値であり、測定値の最大値と最小値の差をポリウレタンフォームローラのバラツキとした。通気度及びバラツキ(最大値−最小値)について、100本の測定値の平均値を当該実施例(比較例)の評価とした。その結果を表1に示した。
また、成形後のローラ表面の欠落、毛羽立ちの発生の有無を目視にて調べ、下記基準で評価した。その結果も併せて表1に示した。
○:ローラ表面の欠落・毛羽立ちが認められない。
△:ローラ表面に若干の欠落・毛羽立ちが認められるが使用しても何ら問題ない。
×:ローラ表面の欠落・毛羽立ちの発生が顕著である。
さらに、上記結果から、下記基準で総合評価し、結果を表1に示した。
○:高通気度であり、かつ極めて安定性に優れ、ローラ表面の欠落・毛羽立ちが認められない。
△:通気度及び安定性のどちらかが劣る。
×:ローラ表面の欠落・毛羽立ちの発生が顕著である。
Figure 0005055032
表1の結果より明らかなように、実施例1乃至7では、通気性に優れかつバラツキが小さく安定していることが認められる。なお、実施例3、5、7で若干のローラ表面の毛羽立ちが見られたが、通常、使用するには何ら問題のないレベルである。
一方、比較例1、3、5、7は、セル膜の破断が不十分で、実施例1と比較すると、通気度が低くなり、高独立気泡性のポリウレタンフォーム層となっている。また、比較例2については、通気性に優れてはいるが、ローラ長手方向での通気度のバラツキが大きく、安定しない結果であった。この比較例2のローラをトナー供給ローラとして用いて、電子写真装置にて、画像評価を行ったところ、ローラ長手方向での通気度バラツキが大きいため、ローラ長手方向でトナー供給性にバラツキが生じ、ベタ濃度均一性が安定しない不具合が発生した。比較例4、6、8は、通気性に優れてはいるが、クラッシング処理によるローラ表面の欠落が認められた。以上の結果について総合的に判断すると、本発明に沿って製造されるポリウレタンフォームローラは、トナー供給ローラとして良好である。
本発明におけるクラッシング処理の概略図である。 本発明におけるポリウレタンフォームローラの一例の斜視図である。 ポリウレタンフォーム層の通気度を測定する手法を示す説明図である。
符号の説明
1 ポリウレタンフォームローラ
2 芯金
3 ポリウレタンフォーム層
4 圧縮用ロール
5 通気度測定用専用冶具
6 流量計
7 真空ポンプ
8 圧力計
9 エアーノズル

Claims (4)

  1. 芯金を備えた金型内へ、少なくともポリエーテルポリオール及びポリイソシアネート化合物を含むポリウレタンフォーム原料を注入し、該金型内で発泡硬化するポリウレタンフォームローラの製造方法であって、
    ポリイソシアネート化合物として、少なくともトルエンジイソシアネート(TDI)及びジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)を併用し、
    金型内で発泡硬化して形成されたポリウレタンフォームローラを金型から脱型したのち、ポリウレタンフォーム層を圧縮率20%以上90%以下で圧縮しながら、回転速度50rpm以上800rpm以下で、かつ、回転回数50回以上200回以下でポリウレタンフォームローラを圧縮して、ポリウレタンフォーム層を圧縮クラッシング処理すると共に、圧縮クラッシング処理されている状態のポリウレタンフォーム層に高圧エアを吹き付けて、該ポリウレタンフォーム層を同時にエア・クラッシング処理することを特徴とするポリウレタンフォームローラの製造方法。
  2. クラッシング処理後のポリウレタンフォームローラの通気度が、1.0l/cm2・min以上6.5l/cm2・min以下である請求項1に記載のポリウレタンフォームローラの製造方法。
  3. クラッシング処理後のポリウレタンフォームローラの通気度が、3.0l/cm2・min以上5.0l/cm2・min以下である請求項2に記載のポリウレタンフォームローラの製造方法。
  4. ポリエーテルポリオールが、末端にエチレンオキシドが付加された、質量平均分子量2000以上10000以下であるものであり、TDI/MDI(質量比)が30/70以上85/15以下である請求項1乃至3のいずれか1項に記載のポリウレタンフォームローラの製造方法。
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