JP4807870B2 - トナー供給ローラ - Google Patents
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(1)芯金と、該芯金の外周に形成された、発泡弾性体からなるローラ形状の表面層と、を有するトナー供給ローラであって、
該発泡弾性体が、少なくとも、以下に示す成分(B)および成分(C)を含有するポリオール成分(A)と、ジフェニルメタンジイソシアネートまたはその誘導体を含有するイソシアネート成分(D)と、を混合発泡させて得られるものであり、該成分(C)の該成分(A)における含有量が0.5〜20質量%であることを特徴とするトナー供給ローラ。
成分(B):末端にエチレンオキシドユニットを有する共重合体であって、エチレンオキシドユニットの含有量が全体の5〜30質量%で、総不飽和度が0.050meq/g以下で、質量平均分子量/数平均分子量で表される分子量分布が1で、且つ質量平均分子量が4000〜10000のポリエーテルポリオール。
成分(C):エチレンオキシドユニットを持たない、質量平均分子量が250〜10000のポリエーテルポリオール。
(2)該成分(B)として含有するポリエーテルポリオールの、水酸基価が20〜85mgKOH/g、且つ平均官能基数が2.0〜4.0であることを特徴とする(1)記載のトナー供給ローラ。
(3)該成分(B)として含有するポリエーテルポリオールの総不飽和度0.035meq/g以下であることを特徴とする(1)又は(2)に記載のトナー供給ローラ。
(4)該成分(D)100質量部中に含まれる、ジフェニルメタンジイソシアネートまたはその誘導体の合計量が、3〜80質量部であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載のトナー供給ローラ。
(5)該成分(D)が、さらにトルエンジソシアネートまたはその誘導体を含有することを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項に記載のトナー供給ローラ。
(6)前記混合発泡する際に、発泡剤として水を混合することを特徴とする(1)〜(5)のいずれか1項に記載のトナー供給ローラ。
(7)該発泡弾性体の密度が0.05〜0.20g/cm3であり、該トナー供給ローラの硬度が50〜300gであり、該トナー供給ローラの高温高湿環境下における圧縮永久歪率が15%以下であることを特徴とする(1)〜(6)のいずれか1項に記載のトナー供給ローラ。
該発泡弾性体が、少なくとも、以下に示す成分(B)および成分(C)を含有するポリオール成分(A)と、ジフェニルメタンジイソシアネートまたはその誘導体を含有するイソシアネート成分(D)と、を混合発泡させて得られるものであり、該成分(C)の該成分(A)における含有量が0.5〜20質量%であることを特徴とするトナー供給ローラである。
成分(B):末端にエチレンオキシドユニットを有する共重合体であって、エチレンオキシドユニットの含有量が全体の5〜30質量%で、総不飽和度が0.050meq/g以下で、質量平均分子量/数平均分子量で表される分子量分布が1で、且つ質量平均分子量が4000〜10000のポリエーテルポリオール。
成分(C):エチレンオキシドユニットを持たない、質量平均分子量が250〜1000
0のポリエーテルポリオール。
図1は本発明のトナー供給ローラの一例を示す斜視図である。図1に示すように、トナー供給ローラ1は、円柱状の芯金2と、芯金2の両端部を除いて芯金2の周りに設けられた発泡弾性体であるポリウレタンフォームからなる表面層3を備える。
本発明では、トナー供給ローラに使用されるポリウレタンフォームの密度は、0.05〜0.20g/cm3であることが好ましく、より好ましくは0.07〜0.15g/cm3である。また、トナー供給ローラの硬度が50〜300gであることが好ましい。硬度が50未満であるとトナーを掻き取るのが困難となり、硬度が300を超えるとトナー劣化を早めてしまうことになり、ともに画像不具合となってしまう場合がある。硬度は100〜250gであることがより好ましい。この範囲にあるときトナー供給ローラにおけるトナー供給性が良好となる。また、トナー供給ローラの圧縮永久歪率は15%以下であることが好ましい。なお、各物性測定は、実施例に記載の方法に従うものである。
本発明では成分(A)として、後述する成分(B)及び成分(C)を含有するポリオール成分を用いる。ポリウレタンフォームを形成するためのポリオール成分として使用可能な公知の化合物をさらに含有しても良い。成分(A)中に、成分(B)と成分(C)の合計で85〜100質量%含まれることが好ましい。
本発明では、成分(B)として、末端にエチレンオキシドユニットを有する共重合体であって、エチレンオキシドユニットの含有量が全体の5〜30質量%で、総不飽和度が0.05meq/g以下で、質量平均分子量/数平均分子量で表される分子量分布が1で、且つ質量平均分子量が4000〜10000のポリエーテルポリオールを用いる。成分(B)としてのポリエーテルポリオールは、一種でも良く、二種以上を組み合せても良い。
本発明では、成分(C)として、エチレンオキシドユニットを持たない、質量平均分子量が250〜10000のポリエーテルポリオールを用いる。前記ポリエーテルポリオールは、例えばプロピレンからプロピレンオキシドを合成し、その後そのプロピレンオキシドを付加重合させたものである。エチレンオキシドユニットを持たないポリエーテルポリオールは反応性に乏しいため、セル開口安定性に優れたトナー供給ローラを得ることができる。成分(C)としてのポリエーテルポリオールは、一種でも良く、二種以上を組み合せても良い。
本発明では、成分(D)として、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)またはその誘導体を含有するイソシアネート成分を用いる。このような成分(D)をイソシアネート成分として用いることで、低硬度で且つ高温高湿環境下での圧縮永久歪が良いトナー供給ローラが得られる。
本発明では、必要に応じて触媒を用いることができる。触媒の種類には特に制限は無く、従来公知のものを使用しても良い。例えば、アミン系触媒(トリエチレンジアミン、ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサンジアミン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン−5、1,2−ジメチルイミダゾール、N−エチルモルホリン、N−メチルモルホリン等)、有機金属系触媒(オクチル酸錫、オレイン酸錫、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、テトラ−i−プロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラキス(2−エチルヘキシルオキシ)チタン等)、前記アミン系触媒及び有機金属系触媒の初期活性を低下させた酸塩触媒(カルボン酸塩や蟻酸塩、オクチル酸塩、ホウ酸塩等)が用いられる。この触媒は一種用いても良く、二種以上を組み合せて用いても良い。
本発明では、必要に応じて発泡剤を用いることができる。特に、水は、ポリイソシアネートと反応して炭酸ガスを発生することから、発泡剤として好適に使用される。また、地球環境保護の目的で開発されたクロロフルオロカーボン類(HFC−134A等)、炭化水素(シクロペンタン等)、その他の発泡剤を使用しても、またこれらと水と併用しても本発明の主旨を損なうものではない。
本発明では、必要に応じて整泡剤を用いることができる。整泡剤としては、ポリジメチルシロキサンとエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド共重合物からの水溶性ポリエーテルシロキサン、スルホン化リシノール酸のナトリウム塩やこれらとポリシロキサン・ポリオキシアルキレンコポリマーとの混合物等が挙げられる。これらの整泡剤の中で、ポリジメチルシロキサンとエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド共重合物からの水溶性ポリエーテルシロキサンが好適である。
本発明では、その他助剤として、架橋剤、難燃剤、着色剤、紫外線吸収剤、老化防止剤、酸化防止剤、導電性付与剤等を必要に応じて適量用いることができる。これらのその他助剤を必要に応じて添加しても何等本発明の主旨を損なうものではない。
本発明において、ポリウレタンフォームの製造方法については、特に制限は無く常法によれば良い。その一例を示せば次の通りである。まず、前記の成分(A)であるポリオール成分、成分(D)であるポリイソシアネート成分、及び所望により用いられる触媒、発泡剤、整泡剤、その他助剤などを均質に混合した後、発泡硬化させることにより、ポリウレタンフォームが得られる。
4)三井武田ケミカル(株)製ポリエーテルポリオール。質量平均分子量300、エチレンオキシドユニット無(OH価=550mgKOH/g)
5)三井武田ケミカル(株)製ポリエーテルポリオール。質量平均分子量5000、エチレンオキシドユニット無(OH価=34mgKOH/g)
6)三井武田ケミカル(株)製ポリエーテルポリオール。質量平均分子量10000、エチレンオキシドユニット無(OH価=19mgKOH/g)
7)三井武田ケミカル(株)製ポリイソシアネート混和物(MDI/TDI=50/50(質量比))。NCO%=40。
8)図2(a)及び(b)に示される如く、トナー供給ローラ1を、その両端の芯金2部分において支持し、そしてそのポリウレタンフォームからなる表面層3を、長さ50mm(ローラ長手方向)×幅10mm(厚さ:10mm)の板状押圧面を有する治具4にて、10mm/minの速度で押圧したときの、1mm変位(圧縮)時の荷重(g)にて表したものである。その数値が大きくなるほど、ポリウレタンフォームからなる表面層3が硬いことを示している。また、測定ポイントは、図示の如く、軸方向に3ヶ所、各軸方向に於いて周方向の90度毎に4ヶ所、計12ヶ所測定した。
9)図3(a)及び(b)に示される如く、トナー供給ローラ1を、その両端の芯金2部分において支持し、そのポリウレタンフォームからなる表面層3に、φ16mmのスリーブ5を当接し、1.5mm圧縮した状態で、温度40℃、湿度95%にて72時間放置し、取り出し解放後30分経過した後の復元度合いを示したもので、以下の式に従って計算した。
t0:1.5mm圧縮した場所の試験前の半径
t1:圧縮解放30分後の1.5mm圧縮した場所の半径
なお、測定ポイントは、圧縮部分を軸方向に3ヶ所測定し、その平均値を求めた。圧縮永久歪率は15%以下であることが好ましい。○:圧縮永久歪率が15%以下、×:圧縮永久歪率が15%超。
10)ローラ表面の拡大画像を画像解析により測定した。○:セル開口率が50%以上、×:セル開口率が50%未満。
11)圧縮永久歪、及びローラ表面のセル開口性の結果からの総合評価。○:圧縮永久歪、及びセル開口性に優れるもの、×:いずれかに不具合のあるもの。
2 芯金
3 表面層
4 冶具
5 スリーブ
Claims (7)
- 芯金と、該芯金の外周に形成された、発泡弾性体からなるローラ形状の表面層と、を有するトナー供給ローラであって、
該発泡弾性体が、少なくとも、以下に示す成分(B)および成分(C)を含有するポリオール成分(A)と、ジフェニルメタンジイソシアネートまたはその誘導体を含有するイソシアネート成分(D)と、を混合発泡させて得られるものであり、該成分(C)の該成分(A)における含有量が0.5〜20質量%であることを特徴とするトナー供給ローラ。
成分(B):末端にエチレンオキシドユニットを有する共重合体であって、エチレンオキシドユニットの含有量が全体の5〜30質量%で、総不飽和度が0.050meq/g以下で、質量平均分子量/数平均分子量で表される分子量分布が1で、且つ質量平均分子量が4000〜10000のポリエーテルポリオール。
成分(C):エチレンオキシドユニットを持たない、質量平均分子量が250〜10000のポリエーテルポリオール。 - 該成分(B)として含有するポリエーテルポリオールの、水酸基価が20〜85mgKOH/g、且つ平均官能基数が2.0〜4.0であることを特徴とする請求項1記載のトナー供給ローラ。
- 該成分(B)として含有するポリエーテルポリオールの総不飽和度0.035meq/g以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のトナー供給ローラ。
- 該成分(D)100質量部中に含まれる、ジフェニルメタンジイソシアネートまたはその誘導体の合計量が、3〜80質量部であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のトナー供給ローラ。
- 該成分(D)が、さらにトルエンジソシアネートまたはその誘導体を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のトナー供給ローラ。
- 前記混合発泡する際に、発泡剤として水を混合することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のトナー供給ローラ。
- 該発泡弾性体の密度が0.05〜0.20g/cm3であり、該トナー供給ローラの硬度が50〜300gであり、該トナー供給ローラの高温高湿環境下における圧縮永久歪率が15%以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のトナー供給ローラ。
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