JP2007316231A - ポリウレタンフォームローラ及びトナー供給ローラ - Google Patents

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Abstract

【課題】成形性が良好で、かつ高温高湿下での圧縮残留歪にも優れた発泡セルが外周面に開口したスキンレスポリウレタンフォーム層で形成されたポリウレタンフォームローラ、例えば、トナー供給ローラを提供する。
【解決手段】芯金の外周に、少なくとも、ポリオールと、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)およびポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(ポリメリックMDI)を含有するポリイソシアネートと、触媒と、水とを含むポリウレタンフォーム原料を用いてポリウレタンフォーム層を形成してなるポリウレタンフォームローラにおいて、該ポリウレタンフォーム原料は、ライズタイムが240〜900秒に調整されたものであり、かつ該ポリイソシアネートの全質量に対して、該MDIおよび該ポリメリックMDIの合計が50質量%を超え100質量%以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、ポリウレタンフォームローラに関するもので、さらに複写装置、プリンター、ファクシミリ等の画像形成装置に搭載されるポリウレタンフォームローラ、特にトナー供給ローラに関する。
電子写真技術の進歩に伴い、乾式電子写真装置等の画像形成装置には、帯電用、現像用、転写用、トナー供給用などに供される部品の部材として、ポリウレタンフォーム製の部材が注目されている。上記部品は、帯電ローラ、現像ローラ、転写ローラ、トナー供給ローラなどの弾性層を有するローラ等の形態で用いられることが知られている(特許文献1参照)。
例えば、弾性層がポリウレタンフォームであるローラ等は、通常、ポリオールおよびポリイソシアナートを、必要により各種添加剤、発泡助剤等と共に混合して発泡硬化することにより製造される。
ポリウレタンフォーム製造に際して使用される発泡剤は、従来、フッ素化炭化水素類が使用されていたが、近年はフッ素化炭化水素類を使用しないポリウレタンフォームの製造に移っている。
そのような製造方法として、ポリオール、ポリイソシアネートと共に水を使用することが提唱され、実際実用化されるに至っている。
このようなポリウレタンフォーム製造に際し使用する触媒として、トリエチレンジアミン、ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサンジアミン等のアミン系触媒;オクチル酸錫、オレイン酸錫、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、テトラ−i−プロポキシチタン、テトラ−N−ブトキシチタン、テトラキス(2−エチルヘキシルオキシ)チタン等の有機金属系触媒が知られている。
これら触媒の中で、アミン系触媒は水との相性が良い。そのため、アミン系触媒を用いた場合、ポリオールとポリイソシアネートの反応よりも水とポリイソシアネートの反応が促進され、ポリ尿素が生成する。ここで形成されるポリ尿素は、ポリウレタンフォームの圧縮残留歪を悪化させることが知られている。特に高温高湿(温度40℃湿度95%)環境下での圧縮残留歪が大きいという問題があった。
特開2003−20318号公報
ここで、以下の条件を満たすことで、高温高湿(温度40℃湿度95%)環境下での圧縮残留歪が小さいポリウレタンフォームローラが得られるが、モールド成型においてスキンが形成しやすく、スキンレスポリウレタンフォームローラの製造が困難であった。
(1)ポリイソシアネートとして、少なくともジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)およびポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(ポリメリックMDI)を使用する。
(2)ポリイソシアネートの全質量に対して、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)およびポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(ポリメリックMDI)の合計が50質量%を超え100質量%以下とする。
本発明は、このような従来のポリウレタンフォーム製の部材がもつ、成形性が悪化するといった欠点を克服したものである。特に、成形性が良好で、かつ高温高湿下での圧縮残留歪にも優れた発泡セルが外周面に開口したスキンレスポリウレタンフォーム層で形成されたポリウレタンフォームローラ、例えば、トナー供給ローラを提供することを目的とするものである。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討し、所定の条件を満たしたポリウレタンフォーム原料を用いることで、高温高湿(温度40℃湿度95%)環境下での圧縮残留歪に優れ、成形性も良好なポリウレタンフォームローラが得られることを見出した。
すなわち、本発明は、芯金の外周に、少なくとも、ポリオールと、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)およびポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(ポリメリックMDI)を含有するポリイソシアネートと、触媒と、水とを含むポリウレタンフォーム原料を用いてポリウレタンフォーム層を形成してなるポリウレタンフォームローラにおいて、
該ポリウレタンフォーム原料は、ライズタイムが240秒以上900秒以下に調整されたものであり、かつ該ポリイソシアネートの全質量に対して、該MDIおよび該ポリメリックMDIの合計が50質量%を超え100質量%以下であることを特徴とするポリウレタンフォームローラである。
該ポリウレタンフォーム原料は、トルエンジイソシアネート(TDI)とジエチレングリコール(DEG)との触媒活性定数(「樹脂化定数」)K1(L2/(g・mol・hr))及びTDIと水(H2O)との触媒活性定数(「泡化定数」)K2(L2/(g・mol・hr))がいずれも10.0(L2/(g・mol・hr))以下の触媒を、該ポリオール100質量部に対して0.5質量部以上5.0質量部以下含むことを特徴とするポリウレタンフォームローラであることが好ましい。
更に好ましくは、該ポリウレタンフォーム原料は、触媒として、トルエンジイソシアネート(TDI)とジエチレングリコール(DEG)との触媒活性定数(「樹脂化定数」)K1(L2/(g・mol・hr))及びTDIと水(H2O)との触媒活性定数(「泡化定数」)K2(L2/(g・mol・hr))がいずれも10.0(L2/(g・mol・hr))以下の触媒のみであることである。
該ポリウレタンフォームローラは、電子写真装置の現像ユニットで用いられるトナー供給ローラであることが好ましい。
本発明によれば、成形性が良好で、かつ高温高湿下での圧縮残留歪にも優れた発泡セルが外周面に開口したスキンレスポリウレタンフォーム層で形成されたポリウレタンフォームローラ、例えば、トナー供給ローラを提供することができる。本発明のポリウレタンフォームローラは、画像形成装置用部材として用いても良く、例えば帯電用部材、現像用部材、転写用部材、トナー供給用部材及びクリーニング用部材などとして用いうる。中では、トナー供給ローラとして好適である。
本発明が対象とするポリウレタンフォームローラは、帯電用部材、現像用部材、転写用部材、トナー供給用部材及びクリーニング用部材などの画像形成装置用部材として用いうるものである。このポリウレタンフォームローラは、芯金上にポリウレタンフォーム層をローラ状に形成した構成を有している。さらに必要により、ポリウレタンフォーム層上に各種機能を有する被覆層を設けてもよい。
このポリウレタンフォーム層を形成するポリウレタンフォーム原料としては、少なくともポリオール、ポリイソシアネート、触媒及び水を含み、必要に応じて発泡セルを安定化させる整泡剤等を含む組成物を使用する。ポリイソシアネートとして、少なくともジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)およびポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(ポリメリックMDI)を使用する。そして、この組成物を混合・撹拌後、芯金を配した円筒状成形型内に注入し、加熱発泡させて芯金の周りにポリウレタンフォーム層を形成することができる。又は、上記組成物を混合・撹拌して作製したポリウレタンフォームを所望の形状で切出し、芯金を圧入して芯金の周りにポリウレタンフォーム層を形成することができる。
本発明においては、該ポリイソシアネートの全質量に対して、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)およびポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(ポリメリックMDI)の合計が50質量%を超え100質量%以下とする。そして、該ポリウレタンフォーム原料のライズタイムが240〜900秒になるよう、そのウレタン化反応をコントロールすることが重要である。こうすることで、ポリウレタンフォーム層がスキンレスフォームになる。
本発明においてスキンレスフォームとは、ポリウレタンフォームローラのポリウレタンフォーム層外周面が、発泡セルが外周面に均一に開口しており、開口部分と隣接する開口部までのスキン部分の最大幅が3mm以下のフォームである。
ライズタイムは、次のように測定した値である。室温25±3℃の環境下、内容積500ミリリットルのカップに50gのポリオールおよびイソシアネートを除く触媒、整泡剤、発泡剤、架橋剤などの添加剤を量り採り混合する。その混合物に、ポリイソシアネートを当量加え、5秒間2000〜3500rpmで攪拌した後、混合・撹拌開始から反応混合液がクリーム状に白濁して立ち上がり発泡したフォームの最大高さまでの時間がライズタイムである。なお、撹拌・混合前の該ポリウレタンフォーム原料各々の液温を25℃±2℃に調整しておく。ライズタイムの測定はキーエンス社製可視光レーザー変位センサLB−1100(商品名)を用いて測定できる。
スキンレスフォームを得る際、ポリウレタンフォーム原料のライズタイムが240〜900秒であることが重要である。ライズタイムが240秒未満であると硬化が速く該外周面の発泡セルが十分開口する前に硬化してしまうためスキンが形成しやすい。さらにライズタイムが900秒を超えると、該外周面の発泡セルが大きく開口してしまい外観が劣ったり、硬化までに時間がかかりすぎて生産性が悪いといった問題がある。ポリウレタンフォーム原料のライズタイムは240〜600秒であることがより好ましい。
ここで、ライズタイムの調整は、ポリウレタンフォーム原料を構成する各成分の種類や配合比により行うことができる。特に、ライズタイムは触媒の種類に影響を受けやすいことから、使用する触媒の活性を考慮して選択することが好ましい。
ポリオールとポリイソシアネートを反応させてポリウレタン樹脂を製造する際に使用する触媒の活性を指標として、触媒活性定数(L2/(eq・mol・hr))が知られている(東洋曹達研究報告第28巻第1号24〜27ページ(1984年))。
この触媒活性定数は、ポリオールとポリイソシアネートの組み合わせに対し、それぞれの触媒に個別に求められるものである。本発明では、ポリイソシアネートをTDIに固定し、ポリオールを代表してDEGを用いたときの触媒活性定数を、ポリオールとポリイソシアネートの反応によるポリウレタン樹脂形成を代表させ、樹脂化定数(K1)としている。また、ポリイソシアネートをTDIに固定し、水との反応の触媒活性定数を、芳香族ウレア結合の形成と炭酸ガス発生による発泡作用を代表させ、泡化定数(K2)としている。このとき、これら定数がきわめて重要であることを見出した。
具体的には、K1は2,4−トルエンジイソシアネート(TDI、商品名:コスモネートT−100、三井武田ケミカル(株)製)とDEG、K2はTDIと水との反応から求められる。TDIのベンゼン溶液と、ジエチレングリコール(DEG)ベンゼン溶液又は水と、触媒とを30℃に調整された恒温水槽中で混合、撹拌し反応を開始する。10〜30分毎に反応溶液を採取し、採取した溶液をn−ブチルアミン溶液と素早く混合し、未反応のNCO基を反応させる。残ったn−ブチルアミンを0.2N−HClアルコール溶液を用い、ブロモフェノールブルーを指示薬として逆滴定した。n−ブチルアミン溶液はn−ブチルアミン無水1,4−ジオキサンに溶解させ、0.2N−HClアルコール溶液で標定したものを用いた。
そして、樹脂化定数K1(TDI−DEG(L2/(g・mol・hr)))及び泡化定数K2(TDI−H2O(L2/(g・mol・hr)))がいずれも10.0以下である触媒を使用して製造することが好ましい。このような触媒を使用して製造されたポリウレタンフォームは、高温高湿下での圧縮残留歪に優れ、電子写真装置等の画像形成装置用の部材として特に好ましいものである。更に好ましくは、K1及びK2いずれも10.0以下の触媒のみを用いることである。
このようなK1及びK2を満足する触媒としては、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、N−(2−ジメチルアミノエチル)モルホリン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−メチルピペラジンなどが挙げられる。中でも、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリンは、ポリウレタンフォームが、高温高湿下での圧縮残留歪に優れ、電子写真装置等の画像形成装置用の部材として特に好ましいものとなるので望ましい。これら触媒は単独で用いても良く、本発明の効果が損なわれない範囲で、他の触媒と適宜組み合わせ用いてもよい。これらの触媒は、ポリオール100質量部に対して8質量部以下で用いることが好ましく、5質量部以下がより好ましい。また、ポリオール100質量部に対して0.5質量部以上で用いることが好ましく、0.7質量部以上がより好ましい。なお、K1およびK2がいずれも10.0を超える触媒を併用して用いる場合、ポリオール、ポリイソシアネート及び水の合計100質量部に対して、その触媒を0.1質量部以上用いると圧縮残留歪が悪化するので、0.1質量部未満とすることが好ましい。
本発明で使用するポリオールは、特に制限は無く、従来公知の各種ポリオールの中から、適宜選択して使用することができる。ポリオールの例としては、ポリエチレンアジペート、ポリブチレンアジペート、ポリヘキシレンアジペート、エチレンアジペートとブチレンアジペートとの共重合体、ダイマー酸系ポリオール、ヒマシ油系ポリオール、ポリカプロラクトンポリオール等のポリエステルポリオール;ポリオキシアルキレングリコール等のポリエーテルポリオール;ポリマーポリオール(商品名:三井武田ケミカル社製)等の変性ポリオールが挙げられる。ポリオールは、単独で若しくは2種以上を混合して用いることができる。この中でも、質量平均分子量が2000〜10000のものを単独で若しくは2種以上を混合して用いることが好ましい。質量平均分子量が2000未満であると架橋密度が不十分となるため、得られるポリウレタンフォームの物性が低下する傾向がみられる。また、質量平均分子量が10000を越えるとポリオールの粘度が高くなり、反応時の作業性が悪くなる傾向がみられる。なお、これらポリオールのうち、ポリエーテルポリオールが、耐湿熱耐久性に優れたポリウレタンフォームを得るのに好適である。更に、エチレンオキサイド(EO)を末端に5質量%以上グラフトさせたポリエーテルポリオールは、反応性に優れるので好ましい。また、予めポリイソシアネートと反応させたプレポリマーとして用いても差し支えない。
なお、ポリマーポリオール(商品名)とは、ポリエーテルポリオール中でエチレン性不飽和単量体(アクリロニトリル、スチレン、メタクリル酸メチル、塩化ビニリデン等)を重合させて変性したものである。このポリマーポリオール(商品名)のような変性ポリオールをポリオールの全部又は一部として使用することによりポリウレタンフォームの湿熱耐久性を低下させることなく、通気性向上等を図ることができる。
本発明では、ポリイソシアネートとして、少なくともポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(ポリメリックMDI)およびジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)を使用する。これらともに、トルエンジイソシアネート(TDI)などの芳香族ポリイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ポリイソシアネート;イソホロンジイソシアネートなどの脂環式ポリイソシアネート;及びその誘導体を併用することもできる。そして、ポリイソシアネート全質量のうち、MDIおよびポリメリックMDIの合計が50質量%を超え100質量%以下であればよい。MDIおよびポリメリックMDIの合計が50質量%を下回る場合は、湿熱下での圧縮残留歪が悪化するなど不具合が生じる可能性が高くなる。ポリイソシアネート全質量のうち、MDIおよびポリメリックMDIの合計が60〜90質量%であることが好ましい。
これらポリイソシアネートとポリオールの配合割合は、特に制限はないが、通常、NCOインデックスで60〜120%になるようにすることが好ましく、70〜105%になるようにすることがより好ましい。
本発明では、通常、水が発泡剤として使用される。水は、ポリイソシアネートと反応してポリウレアを形成すると共に炭酸ガスを発生し、この炭酸ガスが発泡剤となる。水の使用量は、全ポリオール100質量部に対して0.1〜10質量部が好ましく、さらに好ましくは0.1〜5質量部である。なお、水と共に、クロロフルオロカーボン類(HFC−134A等)、炭化水素(シクロペンタン等)、炭酸ガス、その他の発泡剤を使用しても構わない。
本発明では、ポリウレタンフォーム形成において、発泡セルを安定化させるために、整泡剤を使用しても構わない。整泡剤としては、ポリジメチルシロキサンとEO/PO共重合物からの水溶性ポリエーテルシロキサン、スルホン化リシノール酸のナトリウム塩やこれらとポリシロキサン・ポリオキシアルキレンコポリマーとの混合物等が挙げられる。これらの中で、ポリジメチルシロキサンとEO/PO共重合物からの水溶性ポリエーテルシロキサンが好適である。整泡剤の使用量は全ポリオール100質量部に対して、0.01〜5質量部が適当である。整泡剤の使用量が、全ポリオール100質量部に対して0.01質量部未満であると、発泡セルが不均一になりやすく外観不良が発生しやすくなり、又5質量部を超えると、染み出しなどの不具合が生じやすくなる。
その他助剤として、架橋剤、難燃剤、着色剤、紫外線吸収剤、老化防止剤、酸化防止剤、導電性付与剤等を必要により使用する。これらのその他助剤を添加しても何等本発明の主旨を損なうものではない。
本発明のポリウレタンフォームローラに使用するポリウレタンフォームの製造方法については、特に制限は無く常法によれば良い。その一例を示せば次の通りである。まず、前記のポリオール、ポリイソシアネート、触媒、及び所望により用いられる整泡剤、水、その他助剤などを均質に混合した組成物を調製する。その後、加熱して反応硬化させることにより、ポリウレタンフォームが得られる。各成分を混合する際の温度や時間については特に制限は無いが、混合温度は、通常10〜90℃、好ましくは20〜60℃の範囲であり、混合時間は、通常1秒〜10分間、好ましくは3秒〜1分間程度である。また、加熱して反応硬化させる際、従来公知の方法により、発泡させることにより、ポリウレタンフォームからなる各種部材を作製することができる。反応硬化温度は、通常20〜100℃、好ましくは40〜75℃の範囲であり、反応硬化時間は、通常1〜60分間、好ましくは2〜40分間程度である。
本発明のポリウレタンフォームローラは、通常、鉄にメッキを施したものやステンレス鋼などからなる芯金を、前記のポリウレタンフォームで被覆することにより製造される。芯金の径は、例えば4〜10mmとすることができ、その外周に形成されたるポリウレタンフォームの厚さは、例えば2〜10mmとすることができる。用途によっては、導電性付与剤を添加してもよいし、導電性や半導電性、あるいは絶縁性の塗料により、その外側を塗装してもよい。本発明のポリウレタンフォームローラは、その用途については特に制限は無いが、例えば、帯電用部材、現像用部材、転写用部材、トナー供給用部材及びクリーニング用部材などの画像形成装置部品に使用可能なものである。
芯金とポリウレタンフォームの接合方法については、特に制限は無い。例えば、芯金を予めモールド(成形型)内部に配設しておきポリウレタンフォームを形成する原料を注型硬化する方法や、ポリウレタンフォームを所定の形状に成形した後、芯金に接着する方法などがある。どちらの方法でも、必要に応じて芯金とポリウレタンフォームの間に接着層を設けることができ、この接着層としては、接着剤やホットメルトシートなどの公知の材料を用いることができる。ポリウレタンフォームを各種部材に使用可能なように形成する方法としては、特に制限は無く、公知の方法で行うことができる。例えば、所定の形状のモールドに注型する方法のほかに、予め製造したポリウレタンフォームのブロックから切削加工により、所定の寸法に切り出す方法、研磨処理により所定の寸法にする方法、あるいはこれらの方法を適宜組み合せた方法などがある。
画像形成装置部品の種類としては特に制限は無いが、帯電ローラ、現像ローラ、トナー供給ローラ、転写ローラなどを挙げることができる。特にトナー供給ローラとして好適である。
図1は、本発明のポリウレタンフォームローラをトナー供給ローラとして組み込んでなる電子写真方式の画像形成装置の一例を示す図である。感光体1の表面は、感光体1に当接して配設されている帯電ローラ7により均一帯電され、その後露光により静電潜像が形成される。一方、現像ローラ2がその外周面を感光体1の表面に近接させた状態で配設され、トナー供給ローラ3が現像ローラ2に当接して配設されている。トナー供給ローラ3、現像ローラ2及び感光体1が矢印方向に回転することにより、トナーがトナー供給ローラ3により現像ローラ2の表面に供給され、規制ブレード4によって均一な薄層に整えられた後、感光体1上の潜像に付着して、その潜像が可視化される。また、感光体1には、紙などの記録媒体8を介して転写ローラ5が当接されており、感光体1と転写ローラ5との間に電界を発生させることにより、感光体1上のトナー画像を記録媒体8に転写させることができる。転写されずに感光体1表面に残留するトナーは、クリーニングブレード6により除去される。
以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明する。しかし、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
以下の実施例、比較例で使用したポリウレタンフォーム原料を示す。
1)ポリオール
・EP−828:商品名、三井武田ケミカル(株)製ポリエーテルポリオール、OH価28、エチレンオキサイドを末端に約15質量%含有。
2)ポリイソシアネート
・TDI:コスモネートT80:商品名、三井武田ケミカル(株)製TDI、NCO=48.2%。
・MDI系:コスモネートM200:商品名、三井武田ケミカル(株)製MDIとポリメリックMDIの混合体、NCO=31.3%。
3)整泡剤
・L−5366:商品名、日本ユニカー(株)製のシリコーン整泡剤。
4)触媒
・触媒1:N−EM:商品名、東ソー(株)製のアミン触媒。
・触媒2:DAEM:商品名、東ソー(株)製のアミン触媒。
・触媒3:TEDA:商品名、東ソー(株)製のアミン触媒。
これら触媒の樹脂化定数K1及び泡化定数K2を表1に示す。なお、これら定数の測定は、東洋曹達研究報告第28巻第1号24〜27ページ(1984年)に記載の方法によった。
Figure 2007316231
実施例1〜6、比較例1〜3
径6mm、長さ30cmのニッケル化学メッキをした鉄製芯金を配したSUS製円筒状金型内を用意し、40℃に温度調節した。一方、ポリオール100質量部に表2に示す整泡剤、触媒及び水を混合したポリオール成分及び表2に示すイソシアネート成分のそれぞれの25℃に温度調節し、それぞれを計量し、5秒間撹拌混合した後金型へ注入した。そして、45℃で30分間発泡硬化させて外径16mmのポリウレタンフォームローラを製造した。なお、ポリウレタンフォーム層の長さは22cmで、ポリウレタンフォーム層の密度は0.1g/cm3あった。
ポリウレタンフォーム層の圧縮残留歪率は、次のように測定した。まず、図2に示すように、ポリウレタンフォームローラ16のポリウレタンフォーム層11に径16mmの金属製スリーブ14を当接させた。そして、ポリウレタンフォームローラ16の芯金10の露出部と金属性スリーブ14の両端において、ポリウレタンフォーム層11を1.5mm変位(圧縮)させた状態で、固定具15にて保持し、40℃、95%RHの下に72時間放置した。その後、取り出して固定具を取り外し、その30分後にポリウレタンフォーム層の変位の復元度合い(圧縮残留歪率(Cs):%)を測定した。図2(b)が金属スリーブ14を当接させた状態の側面図を示し、図2(c)が開放後のポリウレタンフォームローラ16の歪の状況を示す側面図であり、歪残存部が17である。
Cs={(t0−t1)/1.5}×100
0及びt1は、それぞれ、試験前のポリウレタンフォームローラの半径(mm)および試験後のポリウレタンフォームローラの歪残存部における半径(mm)である。
実施例1〜6及び比較例1〜3での結果を表2に示す。
実施例1〜6で得られたポリウレタンフォームローラの外観はスキンレスで、成型性も良好であった。一方、比較例1で得られたポリウレタンフォームローラの外観はスキンが部分的に発生した。比較例2で得られたポリウレタンフォームローラの外観はセルが大きく開口し、ローラ長手でセル開口径が大きく異なった。比較例3で得られたポリウレタンフォームローラは外観はスキンレスであったが、発泡反応が早く、注型時にエアを巻き込み内部にボイドが発生し、圧縮残留歪率も悪かった。
なお、表2における外観「○」は、ウレタンフォーム層外周面が、発泡セルが外周面に均一に開口しており、開口部分と隣接する開口部までのスキン部分の最大幅が3mm以下の場合である。表2における外観「△」は、開口部分と隣接する開口部までのスキン部分の最大幅が3mmを超えて4mm以下の場合である。表2における外観「×」は、最大幅が4mmを超えるフォームまたはボイドのあるフォームまたは開口セル径が1mmを超えるものを含む場合である。表2における成型性「×」は、脱型時に形状の変形が見られたものであり、成型性「○」は、脱型時に形状の変形が見られなかったものである。
Figure 2007316231
本発明に係るトナー供給ローラを組み込んでなる電子写真方式の画像形成装置の一例を示す図である。 圧縮残留歪率を測定する方法の説明図であり、(a)は金属スリーブを当接させた状態の正面図、(b)は金属スリーブを当接させた状態の側面図、(c)は開放後のポリウレタンフォームローラ16の歪の状況を示す側面図である。
符号の説明
1 感光体
2 現像ローラ
3 トナー供給ローラ
4 規制ブレード
5 転写ローラ
6 クリーニングブレード
7 帯電ローラ
8 記録媒体
10 芯金
11 ポリウレタンフォーム層
14 金属スリーブ(φ16mm)
15 固定具
16 ポリウレタンフォームローラ
17 歪残存部

Claims (4)

  1. 芯金の外周に、少なくとも、ポリオールと、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)およびポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(ポリメリックMDI)を含有するポリイソシアネートと、触媒と、水とを含むポリウレタンフォーム原料を用いてポリウレタンフォーム層を形成してなるポリウレタンフォームローラにおいて、
    該ポリウレタンフォーム原料は、ライズタイムが240秒以上900秒以下に調整されたものであり、かつ該ポリイソシアネートの全質量に対して、該MDIおよび該ポリメリックMDIの合計が50質量%を超え100質量%以下であることを特徴とするポリウレタンフォームローラ。
  2. 該ポリウレタンフォーム原料は、トルエンジイソシアネート(TDI)とジエチレングリコール(DEG)との触媒活性定数(「樹脂化定数」)K1(L2/(g・mol・hr))及びTDIと水(H2O)との触媒活性定数(「泡化定数」)K2(L2/(g・mol・hr))がいずれも10.0(L2/(g・mol・hr))以下の触媒を、該ポリオール100質量部に対して0.5質量部以上5.0質量部以下含むことを特徴とする請求項1に記載のポリウレタンフォームローラ。
  3. 該ポリウレタンフォーム原料は、触媒として、トルエンジイソシアネート(TDI)とジエチレングリコール(DEG)との触媒活性定数(「樹脂化定数」)K1(L2/(g・mol・hr))及びTDIと水(H2O)との触媒活性定数(「泡化定数」)K2(L2/(g・mol・hr))がいずれも10.0(L2/(g・mol・hr))以下の触媒のみであることを特徴とする請求項1または2に記載のポリウレタンフォームローラ。
  4. 電子写真装置の現像ユニットで用いられるトナー供給ローラにおいて、請求項1乃至3のいずれかに記載のポリウレタンフォームローラであることを特徴とするトナー供給ローラ。
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