JP2004317731A - 画像形成装置用ローラおよび画像形成装置 - Google Patents

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陽子 加藤
Tadahiro Okabe
忠広 岡部
Yoshie Takahashi
美江 高橋
Daisuke Tano
大介 太野
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Abstract

【課題】他部材に押しつけられた状態で長時間固定された後に使用された場合においても高品質の画像が得られる画像形成装置用ローラ、これを装着してなる画像形成装置を提供する。
【解決手段】ポリウレタンフォームからなる弾性体層を有する画像形成装置用ローラにおいて、前記ポリウレタンフォームが、少なくともポリオールとポリイソシアネートとを含むウレタン原料から形成されたものであって、30分以下の応力緩和時間を有するポリウレタンフォームであることを特徴とする画像形成装置用ローラ。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置用ローラ、これを装着してなる画像形成装置に関する。さらに詳しくは、画像形成装置に装着して使用される各種ローラ、例えば、帯電ローラ、現像ローラ、トナー供給ローラ、転写ローラ等に好適に利用できる画像形成装置用ローラ、これを装着してなる画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真技術の進歩に伴い、乾式電子写真装置等の画像形成装置には、帯電用、現像用、転写用、トナー供給用などに供される部品の部材として、ゴム弾性を有する高分子材料を含む部材が注目されており、帯電ローラ、現像ローラ、転写ローラ、トナー供給ローラ等のローラの形態で用いられる。
【0003】
近年、画像をデジタル化して扱うコンピュータなどでの画像の需要が増大し、これに伴いより高精細、高品位な画像が要求され、さらにはカラー画像や電子写真画像の改良が求められている。これらの目的に使用されるゴム弾性を有する高分子材料を含む部材には、トナーへのストレス低減や再生画像の画質向上のために低硬度のポリウレタンフォームの適用が増加してきている。架橋密度を下げることによりポリウレタンフォームの低硬度化を図ることはできるが、架橋密度の低いポリウレタンフォームを含む部材を装着したプリンターや複写機は、長時間停止した後に立ち上げた場合に、ポリウレタンフォームを含む部材のポリウレタンフォームの部分に歪みが残存してしまうために、トナー像や再生画像に色抜けや濃度ムラ等が発生するといった問題があった。
【0004】
これはプリンターや複写機が長時間停止された場合、ポリウレタンフォームを含む部材のポリウレタンフォームの部分が、他の部材、例えば、ローラやブレードや感光体、中間転写体等に押しつけられた状態で長時間固定されこのポリウレタンフォームの部分に圧縮永久歪みが残るために生じる。
【0005】
電子写真用ローラ等においては、粘弾性測定装置を用いて測定した弾性率や損失係数tanδ等が特定の範囲にある部材を用いることを特徴としている事例がある(例えば、特許文献1参照。)。これにより前記圧縮永久歪を小さくして、適正値内に規制する試みが為されているが充分とはいえなかった。
【0006】
また、さらに、応力緩和率が特定の範囲であるポリウレタンフォームが広範囲の温度領域で優れたフィット感を示すことが開示されている(例えば、特許文献2参照。)が、本発明が目的とする画像形成装置用ローラへの適合性の観点からは全く検討がなされていない。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−173638号公報
【特許文献2】
特開2000−143855号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような従来のゴム弾性を有する高分子材料を含む部材がもつ欠点を克服し、他部材に押しつけられた状態で長時間固定された後に使用された場合においても高品質の画像が得られる画像形成装置用ローラ、これを装着してなる画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を行い、少なくともポリオールとポリイソシアネートとを含むポリウレタン原料を用いて得られるポリウレタンフォームであって、30分以下の応力緩和時間を有するポリウレタンフォームにおいては、長時間圧縮された状態に置かれた場合においても、圧縮状態から開放されると速やかにその歪みが減少し、これを採用した画像形成装置用ローラは上記本発明の目的を達成することができることを見出し本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち本発明は、ポリウレタンフォームからなる弾性体層を有する画像形成装置用ローラにおいて、前記ポリウレタンフォームが、少なくともポリオールとポリイソシアネートとを含むウレタン原料から形成されたものであって、30分以下の応力緩和時間を有するポリウレタンフォームであることを特徴とする画像形成装置用ローラである。
【0011】
さらに、上記本発明の画像形成装置用ローラは、前記ポリウレタンフォームが、20%以下の応力緩和率を有するポリウレタンフォームであることを特徴とする。
さらに、上記本発明の画像形成装置用ローラは、前記ポリオールが、ポリエーテルポリオールであることを特徴とする。
さらに、上記本発明の画像形成装置用ローラは、前記ポリイソシアネートが、芳香族ポリイソシアネートおよびその誘導体からなる群から選ばれた一種のポリイソシアネートまたは二種以上のポリイソシアネートを混合したものであることを特徴とする。
さらに、上記本発明の画像形成装置用ローラは、前記ポリイソシアネートが、ジフェニルメタンジイソシアネートおよびその誘導体並びにTDIおよびその誘導体からなる群から選ばれた一種のポリイソシアネートまたは二種以上のポリイソシアネートを混合したものであることを特徴とする。
さらに、上記本発明の画像形成装置用ローラは、前記画像形成装置用ローラが、帯電ローラ、現像ローラ、トナー供給ローラまたは転写ローラであることができる。
【0012】
また、本発明は、上記本発明の画像形成装置用ローラを装着してなる画像形成装置である。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の画像形成装置用ローラは、ポリウレタンフォームからなる弾性体層を有する画像形成装置用ローラであり、前記ポリウレタンフォームが、少なくともポリオールとポリイソシアネートを含むウレタン原料から形成されたものであって、30分以下の応力緩和時間を有することを特徴とする。
【0014】
上記応力緩和時間を30分以下とすると、上記弾性体層を形成するウレタンフォームに圧縮による変形を加えた後これを解放したときに残留する歪(残留歪と表すことがある)を速やかに減少させることができる。上記応力緩和時間は、好ましくは20分以下であり、より好ましくは7分以下である。
応力緩和時間が30分を超える場合は、残留歪の減少が遅く、また残留歪が完全に無くならないこともある(残存する歪みを、永久歪みと表すことがある)。このような弾性体層を有する画像形成装置用ローラを備えた画像形成装置を長時間停止した後に立ち上げて画像を形成すると、画像に色抜けや濃度ムラが発生する等の不具合を生じることがある。
【0015】
本発明における応力緩和時間は、以下の方法によって求めることができる。
すなわち、本発明の画像形成装置用ローラの弾性体層から試験片を切り出し、37℃、常湿の雰囲気下で、この試験片を所定の圧縮速度(6mm/分)のもとで圧縮して行き、所定の歪み(0.188)に達した時点で圧縮を停止し、所定の歪みのもとに10時間保持し、この間における圧縮応力を連続的に測定する。
【0016】
上記圧縮停止時点を応力緩和の開始時点とし、上記測定結果に基づき、圧縮応力が、圧縮停止時点における圧縮応力(Fと表すことがある)と、圧縮停止時点から10時間経過した時点における圧縮応力(F10と表すことがある)との差の1/eになる時間を求め、これを応力緩和時間とした。ここで、eは自然対数の底である。また本発明における応力緩和率(%)(Rxと表すことがある)は、以下の式で算出される。
Rx=[(F−F10)/F]×100 (1)
【0017】
本発明の画像形成装置用ローラの弾性体層を構成するポリウレタンフォームは、上記応力緩和率が20%以下であるものが好ましく、9%以下であるものがより好ましい。上記応力緩和率を20%以下とすると、上記弾性体層を形成するウレタンフォームに圧縮による変形を加えた後これを解放したときの残留歪が小さく永久歪が残存することもない。また、硬度等の経時変化を引き起こすこともなく好ましい。
【0018】
本発明に使用することのできるポリオールとしては、これを用いて形成したポリウレタンフォームの応力緩和時間を30分以下とすることのできるものであれば特に制限は無く、従来公知の各種ポリオールの中から、適宜選択して使用することができる。
ポリオールの具体例としては、例えば、ポリエチレンアジペート(PEA)、ポリブチレンアジペート(PBA)、ポリヘキサメチレンアジペート(PHA)、エチレンアジペートとブチレンアジペートの共重合体、ダイマー酸系ポリオール、ヒマシ油系ポリオール、ポリカプロラクトンポリオール等のポリエステルポリオールや、ポリオキシアルキレングリコール等のポリエーテルポリオールが挙げられる。
【0019】
上記ポリエーテルポリオールは、例えば、活性水素を2個以上有する化合物の一種または二種以上を開始剤として、エチレンオキシド(EOと表すことがある)、プロピレンオキシド(POと表すことがある)、ブチレンオキシド、アミレンオキシド、グリシジルエーテル、メチルグリシジルエーテル、t−ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル等のオキシラン環構造を有するモノマーの一種または二種以上を公知の方法により付加重合することによって製造することができる。
【0020】
活性水素を2個以上有する化合物の具体例としては、例えば、エチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、デカメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール等の2価アルコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等の多価アルコール、蔗糖やグルコース等のシュガー系アルコール等の多価アルコール、ビスフェノールA等の多価フェノール類、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ジエチレントリアミン、トルエンジアミン、メタフェニレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、キシリレンジアミン等のポリアミン等を挙げることができる。
【0021】
ポリエーテルポリオールは、好ましくは、EO、PO等を付加重合して得たもので、重量平均分子量2,000〜10,000、官能基数2〜4のポリエーテルポリオールであり、更に好ましくは官能基数2.5〜3.5であり、EO含有量5〜30モル%、更に好ましくは10〜25モル%のポリエーテルポリオールである。
【0022】
これらポリオールは、単独で、もしくは、2種以上を混合して、重量平均分子量を2,000〜10,000に調整して使用するのが好ましい。ポリオールの重量平均分子量を2000以上とすると形成される弾性体層の硬度が低くなり、トナーの劣化を防止し耐久性を向上させることができる。また、重量平均分子量を10,000以下とすると、ポリオールの粘度が適度となり、ウレタンフォームからなる弾性体層を形成する際の作業性が良好となり好ましい。
【0023】
また、ポリオールとして、ポリエーテルポリオールを用いると、耐湿熱耐久性に優れた軟質の高弾性ポリウレタンフォームからなる弾性体層の形成に好適である。更に、EOを5モル%以上含有するポリエーテルポリオールを使用すると、成形性が良く好ましい。また、ポリエーテルポリオールは、あらかじめポリイソシアネートと反応させてプレポリマーとして用いることもできる。
【0024】
ポリエーテルポリオールの少なくとも一部を、ポリエーテルポリオール中でエチレン性不飽和単量体の重合により変性した通称ポリマーポリオール(商品名:三井武田ケミカル)で置き換えることもできる。ポリマーポリオール中には、エチレン性不飽和単量体からなる重合体が、通常、直径0.1〜10μmの微粒子状で分散されている。ポリマーポリオールを一部併用することによりフォームの湿熱耐久性を低下させることなく、通気性向上、硬度向上等を図ることができる。上記エチレン性不飽和単量体は、特に限定されないが、アクリロニトリル、スチレン、メタクリル酸メチル、塩化ビニリデン等が通常使用される。
【0025】
また、本発明に用いることのできるポリイソシアネートとしては、これを用いて形成したポリウレタンフォームの応力緩和時間を30分以下とすることのできるものであれば特に制限は無く、従来公知の各種ポリイソシアネートの中から、適宜選択して使用することができる。
ポリイソシアネートの具体例としては、トルエンジイソシアネート(以下TDIと表すことがある)やジフェニルメタンジイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネートおよびその誘導体、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ポリイソシアネートおよびその誘導体、イソホロンジイソシアネートなどの脂環式ポリイソシアネートおよびその誘導体などが挙げられる。
【0026】
前記誘導体としては、例えば、多核体、ポリオールなどで変性したウレタン変性物、ウレチジオン形成による二量体、イソシアヌレート変性物、カルボジイミド変性物、ウレトンイミン変性物、アロハネート変性物、ウレア変性物、ビュレット変性物などを挙げることができる。
【0027】
これらのポリイソシアネートの中では、TDIやジフェニルメタンジイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネートおよびその誘導体を主成分とするものが好ましい。これらのポリイソシアネートを用いると、得られるポリウレタンフォームの低硬度化や、湿熱耐久性を向上させることができるので好適である。
【0028】
本発明においては、得られるポリウレタンフォームの応力緩和時間を30分以下とすることのできるかぎり、TDIやジフェニルメタンジイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネートおよびその誘導体は、これらの一種を用いても良く、二種以上を組み合せて用いても良い。また、所望により、TDIやジフェニルメタンジイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネートもしくはその誘導体とともに、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ポリイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどの脂環式ポリイソシアネートもしくはその誘導体を併用することもできる。これらポリイソシアネートの配合量は、得られるポリウレタンフォームの応力緩和時間を30分以下とすることのできるかぎり、特に制限は無いが、NCOインデックスが60〜120%になるように配合量を設定することが好ましい。NCOインデックスを60%以上とすると、未反応成分が染み出すことがなく好ましい。また、NCOインデックスを120%以下とすると形成されたウレタンフォームの硬度の経時変化がなく好ましい。より好ましいNCOインデックスは、70〜105%の範囲である。
【0029】
また、本発明におけるウレタンフォームの形成に使用するウレタン原料には、整泡剤を配合することができる。整泡剤としては、ポリジメチルシロキサンとEO/PO共重合物から得られる水溶性ポリエーテルシロキサン、スルホン化リシノール酸のナトリウム塩やこれと前記水溶性ポリエーテルシロキサンとの混合物等が挙げられる。これらの中では、水溶性ポリエーテルシロキサンが好適である。
【0030】
ホットキュアモールド法によって本発明におけるウレタンフォームを形成する場合には、スラブ状フォームを形成する場合に比べてゲル化が速いこと、型にオーバーパックされることから形成されるウレタンフォームの通気性が低くなる傾向にある。このため、ホットキュアモールド法による場合には、スラブ状のウレタンフォームを形成する場合と基本的には類似しているが、やや整泡力が弱く、通気性を高くすることのできる整泡剤が選ばれる。
【0031】
また、高弾性ウレタンフォームを形成する合には、ウレタン原料系の粘度が高いことや反応性が高いことから、通常の軟質フォーム用整泡剤を用いると泡の安定化が過剰となり、連通化度が低下してフォームの収縮を生じる。このために、重量平均分子量の小さいポリエーテルシロキサンが整泡剤として好適である。
【0032】
整泡剤は、ポリオール等の活性水素を持つ化合物とポリイソシアネートとの総量に対して通常0.1〜3.0質量%用いられる。
【0033】
そして、混合操作の容易性や得られるポリウレタンフォームの特性の見地から、本発明におけるポリイソシアネート、ポリオール、整泡剤の好適な組み合せは、ポリイソシアネートとしては、ジフェニルメタンジイソシアネートとTDIを混合したものを用い、ポリオールとしては、ポリエーテルポリオール、整泡剤としては水溶性ポリエーテルシロキサンとを用いた組み合せである。
【0034】
上記ポリイソシアネート、ポリオールとともに用いられる発泡剤は、水、トリクロロモノフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、メチレンクロライド、トリクロロフルオロメタン、n−若しくはイソ−ペンタン、特にこれらの工業的混合物、n−若しくはイソ−ブタン、プロパンのような液状炭化水素、フラン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテルのようなエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、メチルホルマート、ジメチルオキサラート、エチルアセタート等のカルボン酸アルキルエステル等、二酸化炭素等が単独で、または二種以上を混合して使用される。これらのなかでは、環境保護の観点から、水を単独で使用することが好ましい。発泡剤の使用量は、ポリオール100質量部に対して通常1〜5質量部が好ましい。発泡剤の使用量を1質量部以上とするとスキン層を形成することがなく好ましい。また、発泡剤の使用量を5質量部以下とすると圧縮永久歪などの物性が良好となり、また耐久性も高くなり好ましい。
【0035】
本発明に用いられる触媒としては、公知のものを用いることができ、特に限定されないが、例えば、アミン系触媒としては、1,2−ジメチルイミダゾール、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ヘキサデシルジメチルアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、N−オクタデシルモルホリン、ジエチレントリアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルプロピレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルブタンジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチル−1,3−ブタンアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、ビス〔2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル〕エーテル、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N,N′,N′,N″,N″−ペンタメチルジエチレントリアミン、トリエチレンジアミン、トリエチレンジアミンの塩類、第一および第二アミンのアミノ基のオキシアルキレン付加物、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン−5、N,N−ジアルキルピペラジン類のようなアザシクロ化合物、種々のN,N′,N″−トリアルキルアミノアルキルヘキサヒドロトリアミン類等があり、有機金属系触媒としては、酢酸錫、オクチル酸錫、オクタン酸錫、オレイン酸錫、ラウリン酸錫、ジブチル錫ジクロリド、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、テトラ−i−プロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラキス(2−エチルヘキシルオキシ)チタン、ナフテン酸鉛、ナフテン酸ニッケル、ナフテン酸コバルト等があり、前記アミン系触媒および有機金属系触媒の初期活性を低下させた有機酸塩触媒(カルボン酸塩やホウ酸塩等)がある。これらの触媒は、単独で、または二種以上を混合して用いられ、その使用量は活性水素を持つ化合物に対して通常0.001〜10質量%が適当である。
【0036】
また、必要により使用される架橋剤は特に限定されないが、アルキレングリコール、1,4−ブタンジオール(1,4BD)等のジオール類、グリセリン、トリメチロールプロパン(TMP)等のトリオール類、ペンタエリスルトール等のテトラオール類、エチレンジアミン(EDA)等のジアミン類、ジエタノールアミン(DEA)、トリエタノールアミン(TEA)等のアミノアルコール類等を、単独で、または二種以上を混合して使用することができる。
【0037】
また、必要により、ポリウレタンフォームに導電性を付与するために、導電性付与剤をウレタン原料に配合することができる。導電性付与剤としては、公知の導電性付与剤、例えば、導電性のカーボンブラック、金属粉末が使用できる。また、導電性付与剤として、例えば、イオン導電性物質も用いることができる。イオン導電性物質としては、第四級アンモニウム塩等があげられ、単独でまたは二種以上を組み合わせて用いることができる。これらの導電性付与剤の使用量は、ポリオール100質量部に対して、通常0.5〜50質量部であり、0.5〜10質量部の範囲が好ましい。導電性付与剤の使用量を0.5質量部以上とすると、電気抵抗が充分低くなり、10質量部以下とすると、導電性付与物質が表面にブルームすることがなく好ましい。
【0038】
その他の添加剤として、ウレタン原料に難燃剤、着色剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、抗酸化剤、酸化防止剤、破泡剤等を必要に応じて配合することができる。
【0039】
本発明の画像形成装置用ローラの製造方法は、特に限定されず、常法によれば良い。その一例を示せば次の通りである。
まず、上記のポリオール、ポリイソシアネート、触媒、および所望により用いられる整泡剤、水、その他の助剤等を均質に混合してウレタン原料を調製した後、これを型に注入し、加熱して反応硬化させることにより、ポリウレタンフォームを形成することができる。
上記ウレタン原料を混合する際の温度や時間については特に制限は無いが、混合温度は、通常10〜90℃、好ましくは20〜60℃の範囲であり、混合時間は、通常1秒〜10分間、好ましくは3秒〜5分間程度である。
【0040】
また、加熱して反応硬化させる際、従来公知の方法により、発泡させることにより、ポリウレタンフォームを作製することができる。発泡方法については特に制限は無く、前記発泡剤を用いる方法、機械的な撹拌により気泡を混入する方法など、いずれの方法も用いることができる。なお、発泡倍率は、適宜定めればよく、特に制限はない。
【0041】
本発明の画像形成装置用ローラは、このようにして得られたポリウレタンフォームを用いたものであって、通常、鉄からなる芯金にメッキを施したものやステンレス鋼などからなる、例えば直径が4〜6mm、長さが200〜400mmの芯金を、上記ポリウレタンフォームで被覆して弾性体層を形成することにより製造することができる。用途によっては、導電性や半導電性、或いは絶縁性の塗料により、その外側を塗装してもよい。本発明の画像形成装置用ローラは、その用途が画像形成装置用であれば特に制限は無いが、例えば帯電ローラ、現像ローラ、転写ローラ、トナー供給ローラおよびクリーニングローラなどとして用いられる。本発明の画像形成装置用ローラの外径は、特に限定されず、その目的によりさまざまの外径を有するものとすることができるが、一般的には10〜20mmの外径を有する。
【0042】
芯金とポリウレタンフォームとの接合方法については特に限定されないが、芯金を予めモールド(成形型)内部に配設しポリウレタン原料を注型し硬化する方法や、ポリウレタンフォームを所定の形状に成形した後接着する方法などを用いることができる。どちらの方法においても、必要に応じて、芯金とポリウレタンフォームの間に接着層を設けることができる。この接着層としては、接着剤やホットメルトシートなどの公知の材料を用いることができる。
【0043】
本発明におけるポリウレタンフォームの形成方法としては特に制限は無く、公知の方法、例えば前述した所定の形状のモールドに注型する方法のほかに、ポリウレタンフォームのスラブやブロックから切削加工により、所定の寸法に切り出す方法、研磨処理により所定の寸法にする方法、或いはこれらの方法を適宜組み合せる方法などを用いることができる。
【0044】
本発明の画像形成装置用ローラの種類としては特に制限は無いが、帯電ローラ、現像ローラ、トナー供給ローラ、転写ローラ、クリーニングローラなどを挙げることができる。
【0045】
図1は、本発明の画像形成装置用ローラをトナー供給ローラとして装着した電子写真方式の画像形成装置の一例を示す説明図であって、本発明に係るトナー供給ローラ3と静電潜像を保持した画像形成体1との間に現像ローラ2がその外周面を画像形成体1の表面に近接させた状態で配設され、かつ画像形成体1に紙などの記録媒体8を介して、転写ローラ5を当接させた構造を示している。トナー供給ローラ3、現像ローラ2および画像形成体1を矢印方向に回転させることにより、トナーがトナー供給ローラ3により、現像ローラ2の表面に供給され、層規制ブレード4によって均一な薄層に整えられた後、画像形成体1上の潜像に付着し、該潜像が可視化される。そして画像形成体1と転写ローラ5との間に電界を発生させることにより、画像形成体1上のトナー画像を記録媒体8に転写させる。また、6はクリーニングブレードであり、このクリーニングブレード6により、転写後に画像形成体1表面に残留するトナーが除去される。なお、7は帯電ローラである。
【0046】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に詳しく説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
【0047】
[実施例1〜7、比較例1〜4]
まず、下記の表1に示す組成のポリオール成分(ポリオール、整泡剤、触媒、発泡剤)およびポリイソシアネート成分を液温25℃に調整した。そして、両液を、所定のNCOインデックスとなるように配合し、撹拌械で5秒間撹拌した後、予めSUS304製の直径5mm、長さ270mmの芯金を内部の所定位置に取り付けた、40℃に温調したトナー供給ローラ用成形型に注入して100℃の電気炉中で20分硬化し、金型から取り出して外径が16mmのトナー供給ローラを製造した。
【0048】
これらのトナー供給ローラについて、下記の方法により弾性体層を構成するウレタンフォームについて圧縮試験を行い、得られた結果に基づき応力緩和時間および応力緩和率を求めた。得られた結果を表1に示した。
【0049】
(応力緩和時間および応力緩和率)
実施例、比較例と同様の手順で成形し、得られたポリウレタンフォームから断面積34.57mm、長さ16mmの芯金部が中空の円柱状のサンプルに切り取った。このサンプルを圧縮試験機に取り付け、37℃、常湿の雰囲気下で、チャック間隔16mmから、チャック間隔13mmまで圧縮速度6mm/分で圧縮し、チャック間隔が13mmとなったところで圧縮を停止し10時間保持した。この間における圧縮応力を連続的に測定した。得られた測定結果から、上述したように、圧縮応力が、圧縮を停止したときの圧縮応力(F)と、圧縮を停止した時点から10時間経過した時点における圧縮応力(F10)との差の1/eになる時間を求め、これを応力緩和時間とした。また、応力緩和率は、上記式(1)に基づき求めた。
【0050】
また、上記各トナー供給ローラをフルカラーレーザービームプリンタ(接触現像方式)、キヤノンカラーレーザービームプリンター2050(キヤノン(株)製;商品名)のシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各トナーカートリッジに組み込み、このカートリッジを取り付けたフルカラーレーザービームプリンタを用いて、連続耐久試験用のテキストページを連続4000枚出力した。出力終了後1晩以上放置してから各色ベタ画像を作像し、得られた画像を下記の方法に従って評価した。得られた結果を表1に示した。
【0051】
〔画像評価〕
印刷したベタ画像を目視で観察し、下記の基準に基づき評価した。
○:欠点がみられなかった
△:ごくわずかな濃度ムラが発生したが実用可
×:色抜け、濃度ムラ等の欠点がみられ実用不可
なお、上記色抜けとは画像のイメージが存在すべき個所にトナーが供給されていないことをいい、濃度ムラとはベタ画像の濃度が不均一になることをいう。
【0052】
【表1】
Figure 2004317731
【0053】
比較例1のトナー供給ローラを装着した画像形成装置により作成した画像では、ベタ黒画像に濃度ムラや色抜けが周期的に発生した。また、比較例2のトナー供給ローラを装着した画像形成装置により作製された画像では、ベタ黒画像にごくわずかな濃度ムラが発生した。また、いずれのトナー供給ローラの弾性体層を構成するポリウレタンフォームも応力緩和時間が、30分を超えていた。
【0054】
これに対し、実施例1〜3のトナー供給ローラを装着した画像形成装置により作成した画像では、いずれも問題なく良好な画像が得られた。また、トナー供給ローラの弾性体層を構成するいずれのポリウレタンフォームも応力緩和時間が20分以下であった。
本結果より本発明の実施例に示したトナー供給ローラを画像形成装置に装着することにより、高品質の画像が得られることがわかる。
【0055】
【発明の効果】
本発明によれば、他部材に押しつけられた状態で長時間固定された後に使用された場合においても高品質の画像が得られる画像形成装置用ローラ、これを装着してなる画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置用ローラをトナー供給ローラとして装着した電子写真方式の画像形成装置の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1.画像形成体
2.現像ローラ
3.トナー供給ローラ
4.層規制ブレード
5.転写ローラ
6.クリーニングブレード
7.帯電ローラ
8.記録媒体

Claims (7)

  1. ポリウレタンフォームからなる弾性体層を有する画像形成装置用ローラにおいて、前記ポリウレタンフォームが、少なくともポリオールとポリイソシアネートとを含むウレタン原料から形成されたものであって、30分以下の応力緩和時間を有するポリウレタンフォームであることを特徴とする画像形成装置用ローラ。
  2. 前記ポリウレタンフォームが、20%以下の応力緩和率を有するポリウレタンフォームであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置用ローラ。
  3. 前記ポリオールが、ポリエーテルポリオールであることを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置用ローラ。
  4. 前記ポリイソシアネートが、芳香族ポリイソシアネートおよびその誘導体からなる群から選ばれた一種のポリイソシアネートまたは二種以上のポリイソシアネートを混合したものであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置用ローラ。
  5. 前記ポリイソシアネートが、ジフェニルメタンジイソシアネートおよびその誘導体並びにTDIおよびその誘導体からなる群から選ばれた一種のポリイソシアネートまたは二種以上のポリイソシアネートを混合したものであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置用ローラ。
  6. 前記画像形成装置用ローラが、帯電ローラ、現像ローラ、トナー供給ローラまたは転写ローラである請求項1ないし5のいずれかに記載の画像形成装置用ローラ。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の画像形成装置用ローラを装着してなる画像形成装置。
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