JP2005338254A - 画像形成装置用高分子部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】シリコーンの蒸散や移行の少ない、整泡剤を使用しない、若しくは0.2質量部未満使用するポリウレタンフォームから構成される画像形成装置用高分子部材を提供する。
【解決手段】ポリウレタンフォームから構成される画像形成装置用高分子部材であって、前記高分子部材は、(A)ポリオール、(B)ポリイソシアネート、(C)発泡剤、(D)触媒を含有し、(E)整泡剤含有量が0.2質量部未満である、前記(A)〜(E)を用いて得られた高分子部材である。また、前記(A)ポリオールが、質量平均分子量2,000〜10,000で、エチレンオキシドを末端に5モル%以上含有したポリエーテルポリオールを少なくとも一種以上含有したものであり、前記(B)ポリイソシアネートが、ジフェニルメタンジイソシアネート又はその誘導体を少なくとも一種以上含有するものである。
【選択図】図2
【解決手段】ポリウレタンフォームから構成される画像形成装置用高分子部材であって、前記高分子部材は、(A)ポリオール、(B)ポリイソシアネート、(C)発泡剤、(D)触媒を含有し、(E)整泡剤含有量が0.2質量部未満である、前記(A)〜(E)を用いて得られた高分子部材である。また、前記(A)ポリオールが、質量平均分子量2,000〜10,000で、エチレンオキシドを末端に5モル%以上含有したポリエーテルポリオールを少なくとも一種以上含有したものであり、前記(B)ポリイソシアネートが、ジフェニルメタンジイソシアネート又はその誘導体を少なくとも一種以上含有するものである。
【選択図】図2
Description
本発明は、画像形成装置用高分子部材に関する。
電子写真技術の進歩に伴い、乾式電子写真装置等の画像形成装置には、帯電用、現像用、転写用、トナー供給用、クリーニング用などに供される部品の部材として、ポリウレタンフォームからなる部材が注目されており、帯電ローラ、現像ローラ、転写ローラ、トナー供給ローラ、クリーニングローラなどの弾性を有する画像形成装置用部材等の形態で用いられている。
これらポリウレタンフォームからなる部材の多くは金型内で製造することが出来、例えばトナー供給ローラは次のような方法で製造される。まず、ポリオール、ポリイソシアネート、整泡剤、水、触媒を混合攪拌し、トナー供給ローラ成形型内に注入する。これを型内で発泡させ、ついで成形物を脱型することによりトナー供給ローラを製造することができる。
ここで用いられる整泡剤としては、ポリジメチルシロキサンとエチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合物からの水溶性ポリエーテルシロキサン、スルホン化リシノール酸のナトリウム塩やこれらとポリシロキサン・ポリオキシアルキレンコポリマーとの混合物などが挙げられる。この中で、水溶性ポリエーテルシロキサンが用途別に多岐にわたり使用されている。
水溶性ポリエーテルシロキサンは、例えば、スラブフォーム用、ホットモールド用、高弾性(コールド)モールド用や、硬質用に分類される。本発明の画像形成装置用高分子部材は、型内成形であるため、スラブフォームに比べてゲル化が速いこと、型にオーバーパックされることからフォームの通気性が低くなる傾向にある。このため、スラブフォーム用の整泡剤と基本的には類似しているが、やや整泡力が弱くフォームの通気性を高くする整泡剤が使用されていた。
しかしながら、電子機器用の吸音材やパッキン材の場合、整泡剤として使用したシリコーンの低分子成分の蒸散が重要な問題を引き起こすため、シリコーン系整泡剤が使用できないことがある(例えば特許文献1参照。)。また、ポリウレタンフォーム中のシリコーン(整泡剤)が、(接触する)他の画像形成装置に移行し、変色などの問題を引き起こす可能性があった。これらの問題を解決するため、シリコーン整泡剤の添加量、反応基を有するシリコーン整泡剤などが使用されていたが、いずれも効果的ではなく、長時間ベーキング(キュア)処理などが必要とされていた。
本発明は、ポリオール、ポリイソシアネートの最適な組み合わせにより架橋状態や通気度を調整し、(シリコーン)整泡剤を使用しない、若しくは0.2質量部未満使用するポリウレタンフォームからなる画像形成装置用高分子部材を提供するものである。
特開2001−026628号公報
本発明の目的は、シリコーンの蒸散や移行の少ないポリウレタンフォームからなる画像形成装置用高分子部材を提供することである。
本発明者らは前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、ポリオール、ポリイソシアネートの最適な組み合わせにより架橋状態や通気度を調整し、整泡剤含有量が0.2質量部未満であるポリウレタンフォームからなる画像形成装置用高分子部材を提供するものである。前記画像形成装置用高分子部材は、シリコーンの蒸散や移行の少ないものである。
即ち本発明は、ポリウレタンフォームからなる画像形成装置用高分子部材であって、
前記画像形成装置用高分子部材が、(A)ポリオール、(B)ポリイソシアネート、(C)発泡剤、(D)触媒を含有し、(E)整泡剤含有量が0.2質量部未満である、前記(A)〜(E)を用いて得られた画像形成装置用高分子部材であり、
前記(A)ポリオールが、質量平均分子量2,000〜10,000で、エチレンオキシドを末端に5モル%以上含有したポリエーテルポリオールを少なくとも一種以上含有たものであり、
前記(B)ポリイソシアネートが、ジフェニルメタンジイソシアネート又はその誘導体を少なくとも一種以上含有することを特徴とする画像形成装置用高分子部材である。
前記画像形成装置用高分子部材が、(A)ポリオール、(B)ポリイソシアネート、(C)発泡剤、(D)触媒を含有し、(E)整泡剤含有量が0.2質量部未満である、前記(A)〜(E)を用いて得られた画像形成装置用高分子部材であり、
前記(A)ポリオールが、質量平均分子量2,000〜10,000で、エチレンオキシドを末端に5モル%以上含有したポリエーテルポリオールを少なくとも一種以上含有たものであり、
前記(B)ポリイソシアネートが、ジフェニルメタンジイソシアネート又はその誘導体を少なくとも一種以上含有することを特徴とする画像形成装置用高分子部材である。
好ましい態様は以下のとおりである。
前記(A)ポリエーテルポリオールの末端水酸基のうち1級水酸基の割合が50モル%以上であることを特徴とする。
前記(A)ポリエーテルポリオールの平均官能基数が2〜4であることを特徴とする。
前記(B)ポリイソシアネート100質量部中にジフェニルメタンジイソシアネート及びその誘導体が、3〜80質量部含有されることを特徴とする。
前記(B)ポリイソシアネートがトリレンジイソシアネート及びその誘導体を含有することを特徴とする。
前記組成物のNCOインデックスが60〜120であることを特徴とする。
前記画像形成装置用高分子部材がトナー供給ローラである。
本発明のポリウレタンフォームからなる画像形成装置用高分子部材は、(A)ポリオール、(B)ポリイソシアネート、(C)発泡剤、(D)触媒を含有し、(E)整泡剤含有量が0.2質量部未満である、前記(A)〜(E)を用いて得られた画像形成装置用高分子部材である。さらに、前記(A)ポリオールとして、質量平均分子量2,000〜10,000で、エチレンオキシドを末端に5モル%以上含有したポリエーテルポリオールを少なくとも一種以上含有し、前記(B)ポリイソシアネートとして、ジフェニルメタンジイソシアネート又はその誘導体を少なくとも一種以上含有する。このような構成を有することによって、シリコーン整泡剤を使用しない、若しくは0.2質量部未満の使用で架橋状態や通気度を調整することが可能となり、シリコーンの蒸散や移行の少ない画像形成装置用高分子部材を提供することができる。
本発明の画像形成装置用高分子部材は、ポリウレタンフォームからなるものであって、このポリウレタンフォームは、所要の各成分を含むポリウレタンフォーム形成材料を攪拌混合し、発泡硬化させることにより得られる。前記ポリウレタンフォーム形成材料は、(A)ポリオール、(B)ポリイソシアネート、(C)発泡剤、(D)触媒を含有し、(E)整泡剤含有量が0.2質量部未満である、前記(A)〜(E)のポリウレタンフォーム形成材料である。
従来、ポリウレタンフォームを製造する際のガス化(膨らむ)及び樹脂化(固化)を調整するために必須であった(シリコーン)整泡剤を使用しない、若しくは0.2質量部未満の使用で成形を行っている。すなわち、ガス化及び樹脂化のバランスを調整する手段として使用されていた(シリコーン)整泡剤の代わりに、ポリオールとポリイソシアネートの最適比率でガス化及び樹脂化を調整し、(シリコーン)整泡剤を使用しない、若しくは0.2質量部未満使用した成形が可能であることを見出した。従って、ブリードアウト、若しくは飛散したシリコーンが重要な問題を引き起こす可能性が極めて低いものとなった。
(A)ポリオール
本発明に使用される(A)エチレンオキシドを末端に5モル%以上付加させたポリエーテルポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、デカメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、また、シュークローズ、グルコース等のシュガー系アルコール、ビスフェノールA、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ジエチレントリアミン、トルエンジアミン、メタフェニレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、キシリレンジアミン等のような、活性水素を2個以上有する化合物の一種又はそれ以上を開始剤として、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、アミレンオキシド、グリシジルエーテル、メチルグリシジルエーテル、t−ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル等のモノマーの一種又はそれ以上を公知の方法により付加することによって製造される。すなわち、末端に付加させたエチレンオキシドの量が5モル%未満であると、ウレタン化反応が遅れ、脱型時に十分な強度をもったポリウレタン成形品を製造することが出来ない。
本発明に使用される(A)エチレンオキシドを末端に5モル%以上付加させたポリエーテルポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、デカメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、また、シュークローズ、グルコース等のシュガー系アルコール、ビスフェノールA、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ジエチレントリアミン、トルエンジアミン、メタフェニレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、キシリレンジアミン等のような、活性水素を2個以上有する化合物の一種又はそれ以上を開始剤として、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、アミレンオキシド、グリシジルエーテル、メチルグリシジルエーテル、t−ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル等のモノマーの一種又はそれ以上を公知の方法により付加することによって製造される。すなわち、末端に付加させたエチレンオキシドの量が5モル%未満であると、ウレタン化反応が遅れ、脱型時に十分な強度をもったポリウレタン成形品を製造することが出来ない。
エチレンオキシドは末端へ10モル%以上付加していることがより好ましい。エチレンオキシドを末端に付加することで、末端水酸基中の一級水酸基の割合が高まり、ポリオールとポリイソシアネートの反応(ウレタン化)を促進し、脱型時に十分な強度をもったポリウレタンを成形することが可能となる。また、(A)ポリオールの末端水酸基のうち1級水酸基の割合が50モル%以上であることが好ましく、70モル%以上であることがより好ましい。(A)ポリオールは単独で用いても複数種を併用してもよい。
また、前記(A)ポリオールの質量平均分子量は2,000〜10,000であることが好ましい。すなわち、質量平均分子量が2,000以上であるとソフトセグメントが低下せず画像形成装置が低硬度化し、10,000以下であると反応性低下による成形不良が起こらないばかりでなく、高温高湿下での圧縮永久歪が向上する。さらに、質量平均分子量は2,500〜8,000であることがより好ましい。
また、(A)ポリオールの平均官能基数は2〜4であることが好ましい。(A)ポリオールの平均官能基数がこれらの範囲内にあることによって、画像形成装置としての使用に好適な硬度を有し、高温高湿環境下での圧縮永久歪が向上したポリウレタンフォームを得ることができる。
(B)ポリイソシアネート
本発明に使用される(B)ジフェニルメタンジイソシアネート(以下、MDIと記す。)及びその誘導体を含有するポリイソシアネートとしては、MDI及びその誘導体を含有していればよい。
本発明に使用される(B)ジフェニルメタンジイソシアネート(以下、MDIと記す。)及びその誘導体を含有するポリイソシアネートとしては、MDI及びその誘導体を含有していればよい。
前記(B)MDI及びその誘導体を含有するポリイソシアネートは、ポリオールとの反応(ウレタン化)に優れているため、モールド成形において良好な成形性を示す。特に、本発明のような整泡剤を使用しない系においては、MDI及びその誘導体を含有する必要がある。
その他、MDI及びその誘導体以外のポリイソシアネートとしては、特に制限は無く、従来公知の各種ポリイソシアネートの中から適宜選択して使用することが出来る。このポリイソシアネートの例としては、トリレンジイソシアネート(以下、TDIと記す。)などの芳香族ポリイソシアネート及びその誘導体、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ポリイソシアネート及びその誘導体、イソホロンジイソシアネートなどの脂環式ポリイソシアネート及びその誘導体などが挙げられる。好ましくは、(B)ポリイソシアネート100質量部に対してMDI及びその誘導体を3〜80質量部含有するのがよい。
前記誘導体としては、例えば、多核体、ポリオールなどで変性したウレタン変性物、ウレチジオン形成による二量体、イソシアヌレート変性物、カルボジイミド変性物、ウレトンイミン変性物、アロハネート変性物、ウレア変性物、ビュレット変性物などを挙げることが出来る。これらのポリイソシアネートの中で、MDIとTDI及びその誘導体をポリイソシアネートの主成分として得られた画像形成装置は低硬度化、湿熱耐久性を向上させるので好適である。
本発明においては、MDIやTDIなどの芳香族ポリイソシアネート及びその誘導体を単独で用いても良く、二種以上を組み合せて用いても良い。また、所望により、本発明の目的が損なわれない範囲で、前記MDIやTDIなどの芳香族ポリイソシアネート及びその誘導体とともにヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ポリイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどの脂環式ポリイソシアネート及びその誘導体を併用することが出来る。
ポリイソシアネートの平均官能基数は2以上であることが好ましい。ポリイソシアネートの平均官能基数がこれらの範囲内にあることによって、低硬度で優れた圧縮永久歪性を有するポリウレタンフォームを得ることができる。
ローラ成形用組成物中のこれらポリイソシアネートの配合量としては特に制限は無いが、NCOインデックスが60〜120になるように配合量を設定することが好ましい。すなわち、NCOインデックスが60未満であると、ポリウレタン骨格が十分に形成されず脱型時にフォーム破断などが生じやすい。また、120を超えると、高硬度となり画像形成装置用高分子部材としての十分な性能を得ることが出来ない。例えば前記画像形成装置のトナー供給ローラとして用いる場合、前記NCOインデックス範囲内に維持することで、トナー供給や掻き取りなどのトナー供給ローラ性能を十分に発揮することができる。
なお、NCOインデックスとは、ポリイソシアネート中のイソシアネート基の総数を、ポリオール、架橋剤、水等の水酸基やアミノ基等のイソシアネート基と反応する活性水素の総数で除した値とする。即ち、イソシアネート基と反応する活性水素数とポリイソシアネート中のイソシアネート基が化学量論的に等しい場合にそのNCOインデックスは100となる。
(C)発泡剤
前記(A)ポリオール、(B)ポリイソシアネートとともに用いられる発泡剤として、水が挙げられる。水の使用量は、使用するポリオール((A)ポリオールと(B)ポリオール)100質量部に対して0.5〜5.0質量部であることが好ましく、1.0〜3.0質量部がより好ましい。この「ポリオール100質量部」とするときのポリオールとは、ポリウレタンスポンジ層形成のために原料として使用した全てのポリオールを表す。例えば、本発明のポリウレタン発泡成形用の原料としてプレポリマーを使用した場合、該プレポリマー製造のために使用したポリオールも上記ポリオールとして換算する。
前記(A)ポリオール、(B)ポリイソシアネートとともに用いられる発泡剤として、水が挙げられる。水の使用量は、使用するポリオール((A)ポリオールと(B)ポリオール)100質量部に対して0.5〜5.0質量部であることが好ましく、1.0〜3.0質量部がより好ましい。この「ポリオール100質量部」とするときのポリオールとは、ポリウレタンスポンジ層形成のために原料として使用した全てのポリオールを表す。例えば、本発明のポリウレタン発泡成形用の原料としてプレポリマーを使用した場合、該プレポリマー製造のために使用したポリオールも上記ポリオールとして換算する。
また、水以外の発泡剤、例えば、トリクロロモノフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、メチレンクロライド、トリクロロフルオロメタン、二酸化炭素などを単独で又は二種以上を混合して使用しても何ら差し支えない。
(D)触媒
本発明に用いられる触媒としては公知のもので特に限定はないが、例えば、アミン系触媒として1,2−ジメチルイミダゾール、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ヘキサデシルジメチルアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、N−オクタデシルモルホリン、ジエチレントリアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルプロピレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルブタンジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチル−1,3−ブタンアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、ビス〔2−(N.N−ジメチルアミノ)エチル〕エーテル、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N,N′,N′,N″,N″−ペンタメチルジエチレントリアミン、トリエチレンジアミン、トリエチレンジアミンの塩類、第一及び第二アミンのアミノ基のオキシアルキレン付加物、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン−5、N,N−ジアルキルピペラジン類のようなアザシクロ化合物、種々のN,N′,N″−トリアルキルアミノアルキルヘキサヒドロトリアミン類等があり、有機金属系ウレタン化触媒としては、酢酸錫、オクチル酸錫、オクテタン酸錫、オレイン酸錫、ラウリン酸錫、ジブチル錫ジクロリド、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、テトラ−i−プロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラキス(2−エチルヘキシルオキシ)チタン、ナフテン酸鉛、ナフテン酸ニッケル、ナフテン酸コバルト等があり、前記アミン系触媒及び有機金属系触媒の初期活性を低下させた有機酸塩触媒(カルボン酸塩やホウ酸塩等)などがある。これらの触媒は、単独で、又は混合して使用される。
本発明に用いられる触媒としては公知のもので特に限定はないが、例えば、アミン系触媒として1,2−ジメチルイミダゾール、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ヘキサデシルジメチルアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、N−オクタデシルモルホリン、ジエチレントリアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルプロピレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルブタンジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチル−1,3−ブタンアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、ビス〔2−(N.N−ジメチルアミノ)エチル〕エーテル、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N,N′,N′,N″,N″−ペンタメチルジエチレントリアミン、トリエチレンジアミン、トリエチレンジアミンの塩類、第一及び第二アミンのアミノ基のオキシアルキレン付加物、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン−5、N,N−ジアルキルピペラジン類のようなアザシクロ化合物、種々のN,N′,N″−トリアルキルアミノアルキルヘキサヒドロトリアミン類等があり、有機金属系ウレタン化触媒としては、酢酸錫、オクチル酸錫、オクテタン酸錫、オレイン酸錫、ラウリン酸錫、ジブチル錫ジクロリド、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、テトラ−i−プロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラキス(2−エチルヘキシルオキシ)チタン、ナフテン酸鉛、ナフテン酸ニッケル、ナフテン酸コバルト等があり、前記アミン系触媒及び有機金属系触媒の初期活性を低下させた有機酸塩触媒(カルボン酸塩やホウ酸塩等)などがある。これらの触媒は、単独で、又は混合して使用される。
(E)整泡剤
本発明においては、整泡剤を含有しないことが特に好ましいが、シリコーン整泡剤中に微量に混入している低分子量シリコーンの蒸散や、ポリウレタンフォーム中のシリコーンのブリードアウトが、重要な問題を引き起こさない範囲(0.2質量部未満)においては、従来公知の整泡剤を使用することができる。
本発明においては、整泡剤を含有しないことが特に好ましいが、シリコーン整泡剤中に微量に混入している低分子量シリコーンの蒸散や、ポリウレタンフォーム中のシリコーンのブリードアウトが、重要な問題を引き起こさない範囲(0.2質量部未満)においては、従来公知の整泡剤を使用することができる。
ここで用いられる整泡剤としては、ポリジメチルシロキサンとエチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合物からの水溶性ポリエーテルシロキサン、スルホン化リシノール酸のナトリウム塩やこれらとポリシロキサン・ポリオキシアルキレンコポリマーとの混合物などが挙げられる。この中で、水溶性ポリエーテルシロキサンが、用途別に多岐にわたり使用されている。これらの整泡剤は単独で又は複数種を使用することができる。
本発明のポリウレタンフォームのようなホットモールドフォームは、スラブフォームに比べてゲル化が速いこと、型にオーバーパックされることからフォームの通気性が低くなる傾向にある。このため、スラブフォーム用の整泡剤と基本的には類似しているが、やや整泡力が弱くフォームの通気性を高くする整泡剤が好ましい。また、高弾性フォームは系の粘度が高いことや反応性が高いことから、通常の軟質フォーム用整泡剤を使用すると泡の安定化が過剰となり、連通化度が低下してフォームの収縮を生じる場合がある。このため、整泡剤としては分子量の小さいコポリマーが用いることが好ましい。また、ポリエーテル鎖の代わりに有機官能基を付加した整泡剤を使用することが好ましい。
(その他の助剤)
その他助剤としてポリマーポリオール(商品名:三井武田ケミカル(株)製)、架橋剤、難燃剤、着色剤、老化防止剤、酸化防止剤などを必要に応じて使用することが出来る。
その他助剤としてポリマーポリオール(商品名:三井武田ケミカル(株)製)、架橋剤、難燃剤、着色剤、老化防止剤、酸化防止剤などを必要に応じて使用することが出来る。
前記ポリマーポリオールとは、ポリエーテルポリオール中で該ポリエーテルポリオールの少なくとも一部をエチレン性不飽和単量体と重合させることにより変性したものである。前記ポリマーポリオールを一部併用することによりフォームの湿熱耐久性を低下させることなく、通気性向上、硬度向上などを図ることが出来る。エチレン性不飽和単量体は、特に限定されないが、アクリロニトリル、スチレン、メタクリル酸メチル、塩化ビニリデンなどであり、これらの重合体は通常直径0.1〜10μmの微粒子状で分散されている。
前記架橋剤としては、例えば、アルキレングリコール、1,4−ブタンジオール(1,4−BD)などのジオール類、グリセリン、トリメチロールプロパン(TMP)などのトリオール類、ペンタエリスルトールなどのテトラオール類、エチレンジアミン(EDA)などのジアミン類、ジエタノールアミン(DEA)、トリエタノールアミン(TEA)などのアミノアルコール類などが挙げられる。これらを、単独、又は混合して使用することが出来る。
本発明の画像形成装置用高分子部材は、ローラ形状のものが好ましく、画像形成装置のトナー供給ローラとして特に好ましく用いられる。本発明の画像形成装置用高分子部材を前記トナー供給ローラとする場合、例えば次のようにして製造する。まず、従来公知の方法に従って、所定のトナー供給ローラ用成形型内に、棒状芯金を配置する。一方、ポリオール、ポリイソシアネート、発泡剤、前記特定の触媒を混合してポリウレタンフォーム・ローラ用組成物を調整する。そして、前記組成物を前記成形型に注入し、成形型を温度25〜80℃に加熱して発泡成形する。場合によっては、温度80〜250℃の加熱炉で反応を促進させても差し支えない。そして、成形物を成形型から取り出すことにより、トナー供給ローラを得ることが出来る。
この製法によれば、(シリコーン)整泡剤を使用せずに架橋状態や通気度を調整することが可能となり、シリコーンの蒸散や移行の少ないなる画像形成装置用高分子部材を提供することができる。
[実施例1〜6、比較例1〜6]
以下、本発明について実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例により制限されない。実施例中の部及び%はそれぞれ質量部及び質量%を表す。
[実施例1〜6、比較例1〜6]
以下、本発明について実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例により制限されない。実施例中の部及び%はそれぞれ質量部及び質量%を表す。
まず、表1〜2に示す組成のポリオール、ポリイソシアネート、水、触媒、その他助剤を液温25℃に調整した。そして、両液をNCOインデックスが100となるように配合し、ミキシングチャンバー内で5秒撹拌した後、50℃に温調したトナー供給ローラ用成形型に注入して密度が0.10g/cm3のトナー供給ローラを製造した。さらに、120℃で30分の二次キュアを実施し、硬度測定、低分子シリコーンの定量、及び画像評価を行った。
1)三井武田ケミカル(株)製ポリエーテルポリオール(OH価=46mgKOH/g、質量平均分子量=2,500、エチレンオキシドを末端に15%含有)
2)三井武田ケミカル(株)製ポリエーテルポリオール(OH価=56mgKOH/g、質量平均分子量=3,000、エチレンオキシドを末端に7%含有)
3)三井武田ケミカル(株)製ポリエーテルポリオール(OH価=28mgKOH/g、質量平均分子量=4,000、エチレンオキシドを末端に19%含有)
4)三洋化成工業(株)製ポリエーテルポリオール(OH価=24mgKOH/g、質量平均分子量=7,000、エチレンオキシドを末端に15%含有)
5)旭硝子(株)製ポリエーテルポリオール(OH価=17mgKOH/g、質量平均分子量=10,000、エチレンオキシドを末端に10%含有)
6)日本ユニカー(株)製シリコーン整泡剤
7)キシダ化学(株)製ジエタノールアミン(特級)
8)三井武田ケミカル(株)製ポリイソシアネート混和物(NCO=45%、MDI=20%含有)
9)三井武田ケミカル(株)製ポリイソシアネート混和物(NCO=40%、MDI=50%含有)
10)東ソー(株)製アミン触媒、ビス(ジメチルアミノエチル)エーテルの70%ジプロピレングリコール溶液
11)日本乳化剤(株)製アミン触媒、トリエチレンジアミンの33%ジプロピレングリコール溶液
12)図2(a)及び(b)に示される如く、ポリウレタンフォーム・ローラを、その両端の芯金部分において支持し、そしてそのポリウレタンフォーム層を50mm幅(厚さ:10mm)の板状押圧面を有する治具にて、10mm/minの速度で押圧したときの、1mm変位(圧縮)時の荷重(g)にて表したものであって、その数値が大きくなるほど、ポリウレタンフォーム層の硬さが高い、すなわち硬いことを示している。また、測定ポイントは、図示の如く、周方向の90度毎に4ヶ所を測定した平均値である。硬度は、350g以下であることが好ましい。
13)低分子シリコーン(環状シロキサン、3〜5員環)量を評価したもの(DIN75201−Gに準ずる)。即ち、本発明のトナー供給ローラのポリウレタンフォーム部から約0.4gをサンプル採取し、前記サンプルを100℃で2日間加熱し揮発した環状シロキサンを凝縮捕集し、その凝縮液をGCにて定量した。
2)三井武田ケミカル(株)製ポリエーテルポリオール(OH価=56mgKOH/g、質量平均分子量=3,000、エチレンオキシドを末端に7%含有)
3)三井武田ケミカル(株)製ポリエーテルポリオール(OH価=28mgKOH/g、質量平均分子量=4,000、エチレンオキシドを末端に19%含有)
4)三洋化成工業(株)製ポリエーテルポリオール(OH価=24mgKOH/g、質量平均分子量=7,000、エチレンオキシドを末端に15%含有)
5)旭硝子(株)製ポリエーテルポリオール(OH価=17mgKOH/g、質量平均分子量=10,000、エチレンオキシドを末端に10%含有)
6)日本ユニカー(株)製シリコーン整泡剤
7)キシダ化学(株)製ジエタノールアミン(特級)
8)三井武田ケミカル(株)製ポリイソシアネート混和物(NCO=45%、MDI=20%含有)
9)三井武田ケミカル(株)製ポリイソシアネート混和物(NCO=40%、MDI=50%含有)
10)東ソー(株)製アミン触媒、ビス(ジメチルアミノエチル)エーテルの70%ジプロピレングリコール溶液
11)日本乳化剤(株)製アミン触媒、トリエチレンジアミンの33%ジプロピレングリコール溶液
12)図2(a)及び(b)に示される如く、ポリウレタンフォーム・ローラを、その両端の芯金部分において支持し、そしてそのポリウレタンフォーム層を50mm幅(厚さ:10mm)の板状押圧面を有する治具にて、10mm/minの速度で押圧したときの、1mm変位(圧縮)時の荷重(g)にて表したものであって、その数値が大きくなるほど、ポリウレタンフォーム層の硬さが高い、すなわち硬いことを示している。また、測定ポイントは、図示の如く、周方向の90度毎に4ヶ所を測定した平均値である。硬度は、350g以下であることが好ましい。
13)低分子シリコーン(環状シロキサン、3〜5員環)量を評価したもの(DIN75201−Gに準ずる)。即ち、本発明のトナー供給ローラのポリウレタンフォーム部から約0.4gをサンプル採取し、前記サンプルを100℃で2日間加熱し揮発した環状シロキサンを凝縮捕集し、その凝縮液をGCにて定量した。
○:100ppb未満検出、×100ppb以上検出
14)作製したトナー供給ローラをフルカラーレーザービームプリンタ(キヤノン(株)製;LBP−2510)の各色カートリッジに組み込み、このカートリッジを取り付けた前記フルカラーレーザービームプリンタを用いて、連続耐久試験用のテキストページを連続4000枚出力した。出力終了後1晩以上放置してから各色ベタ画像を作像して目視評価を行った。
14)作製したトナー供給ローラをフルカラーレーザービームプリンタ(キヤノン(株)製;LBP−2510)の各色カートリッジに組み込み、このカートリッジを取り付けた前記フルカラーレーザービームプリンタを用いて、連続耐久試験用のテキストページを連続4000枚出力した。出力終了後1晩以上放置してから各色ベタ画像を作像して目視評価を行った。
○:良好、△:若干の欠点があるが良好、×:悪化(色抜け、濃度ムラ有り)
色抜け:イメージのあるところにトナーが供給されていないもの。
色抜け:イメージのあるところにトナーが供給されていないもの。
濃度ムラ:ベタ画像不均一。
15)三洋化成工業(株)製ポリエーテルポリオール(OH価=56mgKOH/g、質量平均分子量=3,000、エチレンオキシド非含有)
16)三井武田ケミカル(株)製トルエンジイソシアネート(NCO=48%、MDI非含有)
16)三井武田ケミカル(株)製トルエンジイソシアネート(NCO=48%、MDI非含有)
本発明によりシリコーンの蒸散や移行の少ない画像形成装置用高分子部材が得られる。この高分子部材の利用価値はきわめて大きい。
1. スキン層
2. 芯金
3. ポリウレタンフォーム層
4. 芯金支持部
2. 芯金
3. ポリウレタンフォーム層
4. 芯金支持部
Claims (7)
- ポリウレタンフォームからなる画像形成装置用高分子部材であって、
前記画像形成装置用高分子部材が、(A)ポリオール、(B)ポリイソシアネート、(C)発泡剤、(D)触媒を含有し、(E)整泡剤含有量が0.2質量部未満である、前記(A)〜(E)を用いて得られた画像形成装置用高分子部材であり、
前記(A)ポリオールが、質量平均分子量2,000〜10,000で、エチレンオキシドを末端に5モル%以上含有したポリエーテルポリオールを少なくとも一種以上含有したものであり、
前記(B)ポリイソシアネートが、ジフェニルメタンジイソシアネート又はその誘導体を少なくとも一種以上含有することを特徴とする画像形成装置用高分子部材。 - 前記(A)ポリエーテルポリオールの末端水酸基のうち、1級水酸基の割合が50モル%以上であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置用高分子部材。
- 前記(A)ポリエーテルポリオールの平均官能基数が2〜4であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置用高分子部材。
- 前記(B)ポリイソシアネート100質量部中に、ジフェニルメタンジイソシアネート及びその誘導体が3〜80質量部含有されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置用高分子部材。
- 前記(B)ポリイソシアネートがトリレンジイソシアネート及びその誘導体を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置用高分子部材。
- 前記組成物のNCOインデックスが60〜120であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像形成装置用高分子部材。
- 前記画像形成装置用高分子部材がトナー供給ローラであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像形成装置用高分子部材。
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JP2004154668A JP2005338254A (ja) | 2004-05-25 | 2004-05-25 | 画像形成装置用高分子部材 |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007182497A (ja) * | 2006-01-06 | 2007-07-19 | Canon Chemicals Inc | 画像形成装置用高分子部材及びその製造方法 |
JP2007182498A (ja) * | 2006-01-06 | 2007-07-19 | Canon Chemicals Inc | 画像形成装置用高分子部材及びその製造方法 |
JP2007310078A (ja) * | 2006-05-17 | 2007-11-29 | Bridgestone Corp | Oaローラ及びoaローラの製造方法 |
JP2011022421A (ja) * | 2009-07-16 | 2011-02-03 | Fuji Xerox Co Ltd | 帯電装置、帯電装置の製造方法、プロセスカートリッジおよび画像形成装置 |
JP2014070186A (ja) * | 2012-09-28 | 2014-04-21 | Inoac Corp | ポリウレタンフォーム、クリーニングローラおよび製造方法 |
-
2004
- 2004-05-25 JP JP2004154668A patent/JP2005338254A/ja active Pending
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