JP2007182497A - 画像形成装置用高分子部材及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像形成装置中の他の部材の汚染が少なく劣化が生じにくい画像形成装置用高分子部材及び画像形成装置用高分子部材の製造方法を提供する。
【解決手段】5質量%以上のエチレンオキシドを末端に有するポリエーテルポリオールを含有する、質量平均分子量2000以上10000以下のポリオール(A)と、ジフェニルメタンジイソシアネート又はその誘導体を一種類以上含有するポリイソシアネート(B)と、発泡剤と、130℃以下の沸点を有するアミン触媒(C)とを反応させてポリウレタンフォームを得る工程を有する画像形成装置用高分子部材の製造方法であって、該ポリウレタンフォームは、該アミン触媒(C)の沸点以上140℃以下で乾燥処理されることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像形成装置用高分子部材及び画像形成装置用高分子部材の製造方法に関する。
電子写真技術の進歩に伴い、乾式電子写真装置等の画像形成装置には、帯電用、現像用、転写用、トナー供給用、クリーニング用などに供される部品の部材として、ポリウレタンフォームからなる部材が注目されている。なかでも、ポリウレタンフォームは、帯電ローラ、現像ローラ、転写ローラ、トナー供給ローラ、クリーニングローラなどの弾性を有する画像形成装置用部材等の形態で用いられている。
これらポリウレタンフォームからなる部材の多くは、金型内で製造することができ、トナー供給ローラは、例えば、次のような方法で製造される。まず、ポリイソシアネート、ポリオール、水、触媒を混合攪拌し、トナー供給ローラ成形型内に注入する。これを型内で発泡させ、ついで成形物を脱型することにより、トナー供給ローラが製造される。
ここで用いられる触媒としては、これまで有機金属触媒や第三級アミン触媒が挙げられ、既に第三級アミン触媒がポリウレタン製造用の優れた触媒となることは、広く知られている。第三級アミン化合物のうち、工業的に利用されているポリウレタン用触媒として、例えば、以下のものが使用されている。つまり、トリエチレンジアミン、N,N,N’,N’’,N’’−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N−メチル−N’−(2−ジメチルアミノエチル)ピペラジン、トリエチルアミンが挙げられる。
これらの第三級アミン触媒を用いてポリウレタンを製造した場合、製品から飛散するアミン触媒がカートリッジ中のトナーを汚染し画像不具合を生じるなど様々な問題を抱えていた。
これらの問題を解決するため、二次キュア処理を行い、アミン触媒を予め揮発(削減)させることが知られている(例えば特許文献1参照)。しかしながら、アミン触媒は一般に高沸点であり、高温又は長時間乾燥処理することは、ウレタンの酸化劣化により、ウレタンの黄変や劣化が生じ問題になる場合があった。また、二次キュアによって完全に除去することは不可能であった。
また、イソシアネート基と反応する官能基を有する反応性アミン触媒を用いることも知られている(例えば特許文献2参照)。しかしながら、この反応性アミン触媒は、イソシアネートと反応しポリウレタンフォーム中に残存するため、製品から飛散しトナーを汚染することは極めて少ないが、ポリウレタンを劣化させる(逆反応)ことが一般的に知られている。従って、反応性アミン触媒を使用して製造したウレタンフォームは、耐久性、特に長期間の耐久性が劣る場合があった。
特開2003−156930号公報 特開2003−020318号公報
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、画像形成装置中の他の部材の汚染が少なく劣化が生じにくい画像形成装置用高分子部材及び画像形成装置用高分子部材の製造方法を提供することを目的とする。
本発明による画像形成装置用高分子部材の製造方法は、5質量%以上のエチレンオキシドを末端に有するポリエーテルポリオールを含有する、質量平均分子量2000以上10000以下のポリオール(A)と、ジフェニルメタンジイソシアネート又はその誘導体を一種類以上含有するポリイソシアネート(B)と、発泡剤と、130℃以下の沸点を有するアミン触媒(C)とを反応させてポリウレタンフォームを得る工程を有する画像形成装置用高分子部材の製造方法であって、該ポリウレタンフォームは、該アミン触媒(C)の沸点以上140℃以下で乾燥処理されることを特徴とする。
製造に用いた触媒の蒸散や移行の少なく、且つ黄変や劣化の少ない画像形成装置用高分子部材を提供することができる。
<本発明による画像形成装置用高分子部材>
本発明において、画像形成装置用高分子部材は、ポリウレタンフォームからなるものであって、このポリウレタンフォームは、所要の各成分を含むポリウレタンフォーム形成材料を攪拌混合し、発泡硬化させることにより得られる。ポリウレタンフォーム形成材料は、ポリオール(A)、ポリイソシアネート(B)、発泡剤及びアミン触媒(C)からなるものであり、アミン触媒(C)は、130℃以下の沸点を有する。
更に、ポリウレタンフォームに、アミン触媒(C)の沸点以上140℃以下の乾燥処理を行うことで、製品から飛散するアミン触媒を大幅に削減でき、アミン触媒がカートリッジ中のトナーを汚染し画像不具合を生じることがない。
(ポリオール(A))
本発明に使用されるポリオール(A)は、5質量%以上でエチレンオキシドを末端に有するポリエーテルポリオールである。ポリオール(A)は、単独で用いても、複数種を併用してもよい。好ましいエチレンオキシドの含有量は、10質量%以上である。エチレンオキシドを末端に有することで、ウレタンフォームを形成する反応性を確保でき、型内成形が可能となる。末端のエチレンオキシド含有量が5質量%未満であると、樹脂化反応が低下するため、本発明の金型成形には適さない。
本発明におけるこのポリエーテルポリオールは、グリセリン、トリメチロールプロパン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ペンタエリスリトール、ソルビトール等の開始剤にプロピレンオキシドとエチレンオキシドを付加重合させたものなどが挙げられる。
また、ポリエーテルポリオールとしては、活性水素を2個以上有する化合物を開始剤として、下記のモノマーの一種又は複数種を公知の方法により付加して製造したものであってもよい。このモノマーとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、アミレンオキシド、グリシジルエーテル、メチルグリシジルエーテル、t−ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル等が挙げられる。また、上述の活性水素を2個以上有する化合物としては、エチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、デカメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、また、シュークローズ、グルコース等のシュガー系アルコール、ビスフェノールA、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ジエチレントリアミン、トルエンジアミン、メタフェニレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、キシリレンジアミン等が挙げられる。付加させるエチレンオキシドの量は、ポリエーテルポリオールプレポリマー中のエチレンオキシド含有量や質量平均分子量等を考慮して、適宜設定すればよい。
また、ポリオール(A)の質量平均分子量は、2000〜10000であることが好ましく、2500〜8000であることがさらに好ましい。質量平均分子量が2000未満であると、ソフトセグメントが低下せず画像形成装置用高分子部材が低硬度化してしまう。また、10000よりも大きいと、反応性低下による成形不良が発生し、高温高湿下での圧縮永久歪が増加してしまう。
また、ポリオール(A)の水酸基の平均数は、2以上4以下であることが好ましい。ポリオール(A)の水酸基の平均数がこれらの範囲内にあることによって、画像形成装置としての使用に好適な硬度を有し、高温高湿環境下での圧縮永久歪が向上したポリウレタンフォームを得ることができる。
(ポリイソシアネート(B))
本発明に使用されるポリイソシアネート(B)は、ジフェニルメタンジイソシアネート(以下MDIと記す)又はその誘導体を有する。
ポリイソシアネート(B)は、ポリオールとの反応性(ウレタン化)に優れるため、モールド成形において良好な成形性を示す。特に、本発明のような整泡剤を使用する必要のない系においては、MDI及びその誘導体を含有する必要がある。
ポリイソシアネート(B)は、MDI及びその誘導体のほか、本技術分野公知の各種ポリイソシアネートを有していてもよい。この各種ポリイソシアネートの例としては、以下の化合物又はこれらの誘導体が挙げられる。
トリレンジイソシアネート(以下、TDIと記す)などの芳香族ポリイソシアネート
ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ポリイソシアネート
イソホロンジイソシアネートなどの脂環式ポリイソシアネート
ポリイソシアネート(B)において、MDI及びその誘導体は、ポリイソシアネート(B)100質量部に対して、3〜80質量部含有することが好ましい。
MDIの誘導体としては、例えば、多核体、ポリオールなどで変性したウレタン変性物、ウレチジオン形成による二量体が挙げられる。また、イソシアヌレート変性物、カルボジイミド変性物、ウレトンイミン変性物、アロハネート変性物、ウレア変性物、ビュレット変性物などが挙げられる。これらのポリイソシアネートのうち、MDIとTDI及びその誘導体をポリイソシアネートの主成分として得た画像形成装置用高分子部材は、低硬度化、湿熱耐久性を向上するので好適である。
本発明において、ポリイソシアネート(B)は、MDIやTDIなどの芳香族ポリイソシアネート及びその誘導体を単独で有してもよく、又は二種以上を組み合わせて有してもよい。また、所望により、本発明の目的が損なわれない範囲で、MDIやTDIなどの芳香族ポリイソシアネート及びその誘導体とともに、以下の化合物又はその誘導体を併用してもよい。
ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ポリイソシアネート
イソホロンジイソシアネートなどの脂環式ポリイソシアネート
ポリイソシアネート(B)のイソシアネート基の平均数は、2以上であることが好ましい。ポリイソシアネートのイソシアネート基の平均数がこれらの範囲内にあることによって、低硬度で優れた圧縮永久歪性を有するポリウレタンフォームを得ることができる。
ローラ成形用の組成物中のこれらポリイソシアネートの配合量としては特に制限は無いが、NCOインデックスが60以上120以下になるように、配合することが好ましい。すなわち、NCOインデックスが60以上120以下であると、ポリウレタン骨格が十分に形成され、脱型時に破断など生じないばかりでなく、画像形成装置の硬度が低下しない。画像形成装置用高分子部材を例えばトナー供給ローラとして用いる場合、NCOインデックスを上述の範囲とすることで、トナー供給や掻き取りなどのトナー供給ローラ性能を十分に発揮することができる。
なお、本発明において、NCOインデックスとは、ポリイソシアネート中のイソシアネート基の総数を、ポリオール、架橋剤、水等の水酸基やアミノ基等のイソシアネート基と反応する活性水素の総数で除した値をいう。即ち、イソシアネート基と反応する活性水素数とポリイソシアネート中のイソシアネート基とが化学量論的に等しい場合、NCOインデックスは、100となる。
(アミン触媒(C))
本発明に使用されるアミン触媒(C)は、ポリオール(A)と、ポリイソシアネート(B)と、発泡剤とからポリウレタンフォームを生成させ得る沸点130℃以下の化合物であれば、特に制限はなく、例えば、アミン触媒(C)として、上述の一般式(1)で例示したN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、上述の一般式(2)で例示したN−メチルモルホリン等を挙げることができる。なお、アミン触媒(C)は、本願において、アミン触媒とも称する。
アミン触媒(C)は、沸点130℃以下のアミン触媒であれば、単独で使用してもよく、又は二種以上を組み合わせてもよい。また、その使用量は、前記ポリウレタンフォーム形成材料における全ポリオール100質量部に対し、0.1質量部以上5.0質量部以下であることが好ましい。これにより、アミン触媒の蒸散や移行の少ないポリウレタンフォームからなる画像形成装置用高分子部材が得られる。
(発泡剤)
本発明において、発泡剤は、ポリオール(A)、ポリイソシアネート(B)及びアミン触媒(C)を用いた反応で得られるポリウレタンを発泡させ得る化合物であれば、限定されないが、例えば、水が挙げられる。水の使用量は、使用するポリオール100質量部に対して0.5〜5.0質量部であることが好ましく、1.0〜3.0質量部がより好ましい。この「ポリオール100質量部」とするときのポリオールとは、ポリウレタンスポンジ層形成のために原料として使用したポリオール(A)の全量を表す。例えば、本発明のポリウレタン発泡成形用の原料としてプレポリマーを使用した場合、このプレポリマー製造のために使用したポリオールも上記ポリオールとして換算する。
また、水以外の発泡剤、例えば、トリクロロモノフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、メチレンクロライド、トリクロロフルオロメタン、二酸化炭素などを単独で又は二種以上を混合して使用してもよい。
(整泡剤)
本発明において、画像形成装置用高分子部材は、整泡剤を用いて製造されてもよい。整泡剤としては、ポリジメチルシロキサンとエチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合物からの水溶性ポリエーテルシロキサン、スルホン化リシノール酸のナトリウム塩やこれらとポリシロキサン・ポリオキシアルキレンコポリマーとの混合物などが挙げられる。これらのうち、水溶性ポリエーテルシロキサンは、用途別に多岐にわたり使用されている。これらの整泡剤は、単独で使用してもよく、又は複数種を組み合わせて使用してもよい。
本発明のポリウレタンフォームのようなホットモールドフォームは、スラブフォームに比べてゲル化が速く、型にオーバーパックされることから、フォームの通気性が低くなる傾向にある。このため、スラブフォーム用の整泡剤と基本的には類似しているが、やや整泡力が弱くフォームの通気性を高くする整泡剤が好ましい。また、高弾性フォームは系の粘度が高いことや反応性が高いことから、通常の軟質フォーム用整泡剤を使用すると泡の安定化が過剰となり、連通化度が低下してフォームの収縮を生じる場合がある。このため、好ましい整泡剤としては、分子量の小さいコポリマーが挙げられる。また、ポリエーテル鎖の代わりに有機官能基を付加した整泡剤を使用することがより好ましい。
(その他の助剤)
その他助剤として、必要に応じて、ポリマーポリオール(商品名:三井武田ケミカル)、架橋剤、難燃剤、着色剤、老化防止剤、酸化防止剤などを使用してもよい。
助剤としてのポリマーポリオールとは、少なくとも一部をエチレン性不飽和単量体と重合させることにより変性したものなどが挙げられる。ポリウレタンフォームを製造する際、このポリマーポリオールを併用することによりフォームの湿熱耐久性を低下させることなく、通気性向上、硬度向上などを図ることができる。上述のエチレン性不飽和単量体は、特に限定されないが、アクリロニトリル、スチレン、メタクリル酸メチル、塩化ビニリデンなどであり、これらの重合体は通常直径0.1〜10μmの微粒子状で分散されている。
助剤としての架橋剤としては、例えば、アルキレングリコール、1,4−ブタンジオール(1,4−BD)などのジオール類、グリセリン、トリメチロールプロパン(TMP)などのトリオール類、ペンタエリスルトールなどのテトラオール類が挙げられる。また、エチレンジアミン(EDA)などのジアミン類、ジエタノールアミン(DEA)、トリエタノールアミン(TEA)などのアミノアルコール類などが挙げられる。これらを、単独、又は混合して使用してもよい。
本発明の画像形成装置用高分子部材は、画像形成装置において弾性特性を要求される部位に使用される部材であれば、種々適用可能である。なかでも、ローラ形状のものが好ましく、画像形成装置のトナー供給ローラとして特に好ましく用いられる。本発明の画像形成装置用高分子部材をトナー供給ローラとする場合、例えば次のようにして製造する。まず、従来公知の方法に従って、所定のトナー供給ローラ用成形型内に、棒状芯金を配置する。一方、ポリオール(A)、ポリイソシアネート(B)、発泡剤及びアミン触媒(C)を混合してポリウレタンフォーム・ローラ用組成物を調製する。そして、この組成物を、上述の成形型に注入し、成形型を温度25〜80℃に加熱して発泡成形する。場合によっては、温度80〜250℃の加熱炉で反応を促進させてもよい。そして、成形物を成形型から取り出した後、アミン触媒(C)の沸点以上140℃以下の乾燥処理を行うことにより、トナー供給ローラを得ることが出来る。
この製法によれば、アミン触媒の蒸散や移行の少なく、黄変や劣化の少ない画像形成装置用高分子部材を提供することが出来る。
以下、本発明について実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例により制限されない。実施例中の部及び%はそれぞれ質量部及び質量%を表す。
(実施例1乃至7及び比較例1乃至7)
まず、下記の表1及び表2に示す組成のポリオール(A)、ポリイソシアネート(B)、発泡剤、アミン触媒(C)及びその他助剤を、液温25℃に調整した。そして、これらをNCOインデックスが90となるように配合し、ミキシングチャンバー内で5秒撹拌した。得た混合物を、直径5mm、長さ290mmの金属製シャフトを挿入した内径16mmのパイプ状金型に、フォーム密度が0.10g/cmになるように注入し、60℃のオーブン中に20分加熱することにより発泡硬化させた。脱型後所定温度で乾燥処理を1時間行い、トナー供給ローラを製造した。その後、下記の方法に従って、硬度、残留アミン、黄変などの得た成形品の特性及び画像評価を行った。

1)三井武田ケミカル(株)製ポリエーテルポリオール
OH価=108mgKOH/g
質量平均分子量=1000
エチレンオキシドを末端に20質量%含有
官能基数2
2)三井武田ケミカル(株)製ポリエーテルポリオール
OH価=46mgKOH/g
質量平均分子量=2500
エチレンオキシドを末端に20質量%含有
官能基数2
3)三井武田ケミカル(株)製ポリエーテルポリオール
OH価=56mgKOH/g
質量平均分子量=3000
エチレンオキシドを末端に7質量%含有
官能機数3
4)三井武田ケミカル(株)製ポリエーテルポリオール
OH価=40mgKOH/g
質量平均分子量=4000
エチレンオキシドを末端に19質量%含有
官能機数2.7
5)三洋化成工業(株)製ポリエーテルポリオール
OH価=24mgKOH/g
質量平均分子量=7000
エチレンオキシドを末端に15質量%含有
官能機数3
6)旭硝子(株)製ポリエーテルポリオール
OH価=17mgKOH/g
質量平均分子量=10000
エチレンオキシドを末端に10質量%含有
官能機数3
7)原料の質量平均分子量データからの計算値
8)原料のエチレンオキシド含有量からの計算値
9)三井武田ケミカル(株)製ポリイソシアネート混和物
NCO=45%
MDI=20%含有
10)三井武田ケミカル(株)製ポリイソシアネート混和物
NCO=40%
MDI=50%含有
11)東ソー(株)製アミン触媒、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(沸点120℃)
12)日本乳化剤(株)製アミン触媒、N−メチルモルホリン(沸点117℃)
13)東レ・ダウコーニング(株)製シリコーン整泡剤
14)キシダ化学(株)製ジエタノールアミン(特級)
<硬度15)
図2(a)及び(b)に示す硬度測定計を用いた測定した。まず、上述の通り得たポリウレタンフォーム・ローラを、その両端の芯金部分において芯金支持部4に支持した。その後、そのポリウレタンフォーム層を50mm幅(厚さ:10mm)の板状押圧面を有する治具にて、10mm/minの速度で押圧し、1mm変位(圧縮)時の荷重(g)を硬度とした。その数値が大きくなるほど、ポリウレタンフォーム層の硬さが高い、すなわち硬いことを示す。また、測定ポイントは、図示の如く、周方向の90度毎に4ヶ所を測定した平均値である。硬度は、350g以下であることが好ましい。
<残留アミン16)
上述の通り得た本発明によるトナー供給ローラのポリウレタンフォーム部から、サンプルとして約0.4gを採取し、このサンプルを150℃で20分加熱し揮発アミンを凝縮捕集し、その凝縮液を、以下の条件のガスクロマトグラフィーで定性分析した。表中、○印は、検出されなかったことを示し(ノイズレベル)、×印は、検出されたことを示す。
<黄変17)
上述の通り得たトナー供給ローラのウレタン部を、目視により黄変の観察を行った。表中、○印は、黄変が見られなかったことを示し、△印は、若干黄変が見られるが外観上問題がなかったことを示し、×印は、黄変が見られ外観上問題があったことを示す。
<初期画像評価18)
作製したトナー供給ローラをフルカラーレーザービームプリンタ(キヤノン(株)製;LBP−2510)の各色カートリッジに組み込み、このカートリッジを取り付けたフルカラーレーザービームプリンタを評価に用いた。取り付けてから1晩以上放置した後、各色ハーフトーン画像を作像して目視評価を行った。表中、○印は、良好な画像、△印は、若干の欠点があるが良好な画像、×印は、不良な画像(色抜け、濃度ムラ有り)がそれぞれ得られたことを示す。なお、色抜けとは、イメージのあるところにトナーが供給されていないことをいい、濃度ムラとは、画像が不均一であることをいう。
<耐久画像評価19)
作製したトナー供給ローラをフルカラーレーザービームプリンタ(キヤノン(株)製;LBP−2510)の各色カートリッジに組み込み、このカートリッジを取り付けたフルカラーレーザービームプリンタを評価に用いた。このプリンターを用いて、連続耐久試験用のテキストページを連続4000枚出力した。出力終了後1晩以上放置してから各色ベタ画像を作像して目視評価を行った。表中、○印は、良好な画像、△印は、若干の欠点があるが良好な画像、×印は、不良な画像(色抜け、濃度ムラ有り)がそれぞれ得られたことを示す。

20)三洋化成工業(株)製ポリエーテルポリオール
OH価=56mgKOH/g
質量平均分子量=3000
エチレンオキシド非含有
官能基数3
21)三井武田ケミカル(株)製トルエンジイソシアネート
NCO=48%
MDI非含有
22)日本乳化剤(株)製アミン触媒
ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル/ジプロピレングリコール=70/30溶液(沸点170℃)
23)日本乳化剤(株)製アミン触媒
トリエチレンジアミン/ジプロピレングリコール=33/67溶液(沸点約200℃)
なお、上述の質量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC法)による公知の方法により得た値である。
表1及び表2に見られるように、本発明により作製したトナー供給ローラ(実施例1〜7)では、残留アミン、黄変、及び画像評価に優れている。これに対し比較例1〜7では、成形性が不安定で、残留アミン、黄変、及び画像評価が悪化することが分かる。
ポリウレタンフォーム・ローラの説明図である。 ポリウレタンフォーム・ローラ(ポリウレタンフォーム層)の硬度の測定方法を示す説明図であって、(a)は平面説明図、(b)は側面説明図である。
符号の説明
1 スキン層
2 芯金
3 ポリウレタンフォーム層
4 芯金支持部

Claims (8)

  1. 5質量%以上のエチレンオキシドを末端に有するポリエーテルポリオールを含有する、質量平均分子量2000以上10000以下のポリオール(A)と、
    ジフェニルメタンジイソシアネート又はその誘導体を一種類以上含有するポリイソシアネート(B)と、
    発泡剤と、
    130℃以下の沸点を有するアミン触媒(C)とを反応させてポリウレタンフォームを得る工程を有する画像形成装置用高分子部材の製造方法であって、
    該ポリウレタンフォームは、該アミン触媒(C)の沸点以上140℃以下で乾燥処理されることを特徴とする画像形成装置用高分子部材の製造方法。
  2. 前記アミン触媒(C)の量は、前記ポリオール(A)100質量部に対して、0.1質量部以上5.0質量部以下である、請求項1に記載の画像形成装置用高分子部材の製造方法。
  3. 前記アミン触媒(C)は、下記一般式(1)又は(2)


    で表されるアミン化合物を1種以上含有する、請求項1又は2に記載の画像形成装置用高分子部材の製造方法。
  4. 前記ポリエーテルポリオールの水酸基の平均数は、2以上4以下である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像形成装置用高分子部材の製造方法。
  5. 前記ジフェニルメタンジイソシアネート及びその誘導体は、100質量部の前記ポリイソシアネート(B)中に3質量部以上80質量部以下含有される、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の画像形成装置用高分子部材の製造方法。
  6. 前記ポリイソシアネート(B)は、トリレンジイソシアネート及びその誘導体を含有する、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の画像形成装置用高分子部材の製造方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の画像形成装置用高分子部材の製造方法で得たことを特徴とする画像形成装置用高分子部材。
  8. 当該画像形成装置用高分子部材は、トナー供給ローラであることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置用高分子部材。
JP2006001444A 2006-01-06 2006-01-06 画像形成装置用高分子部材及びその製造方法 Pending JP2007182497A (ja)

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